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余川茂ザ渡部秀人※杉原政美※※

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Academic year: 2021

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201Tlと1231-BMlppの2核種同時収集SPECTにて 201Tl集積低下型乖離を認めた肥大型心筋症の1例

吉澤尚欝 野畠浩司※瀞

余川茂ザ渡部秀人※

杉原政美※※

清川裕明学 吉田康二郎瀞

は、負荷時に比べ安静時ではさらに心尖部,側壁から 下壁の集積低下(逆再分布)がみられた(図4)。

〔考察〕

本例は冠動脈造影は未施行であるが、l231- BMIPPでは側壁から下壁の集積低下はないこと より、同部位への冠動脈狭窄の可能性は少ないと 考えられた。したがって、本例での201Tl集積低下 型乖離の原因は、著明な心筋肥厚部位の集積を基 準としたことによる正常心筋への集積の過小評価 と肥大型心筋症でみられる心筋肥厚部位の脂肪酸 代謝異常の反映と考えられた。また、負荷心筋の 結果は、肥厚部微小血流障害のため、負荷時では 肥厚部の血流が低下したため、均一化した像に なったと考えた。これまでの報告では、この201Tl 集積低下型乖離の冠動脈疾患重症度との関連I性は 乏しく、201Tl減衰や心筋内集積動態(停滞時間)

の差異による影響が推察されている。一方、肥大 型心筋症においては、l231-BMIPP集積低下型乖離 が多く、肥厚部位での脂肪酸代謝異常を反映して いるとする報告が多いが、心筋肥大の程度と必ず しも関連がないとした報告もみられる。今回の結 果は、核医学検査が相対的な比較法を用いている ための判定ミスといえないこともないが、通常の 評価法を用いており、201Tl集積低下型乖離が乖離 部周囲の心筋肥厚と脂肪酸代謝の異常を反映して いる所見と解釈し得ると思われた。本邦での]231- BM,ppの第3相臨床試験(核医学第29巻第4号)

における虚血性心疾患,心筋症およびその他の心 疾患に関しての201Tlとl23l-BMIPPの集積比較で は、201Tl集積低下型乖離は10%前後とされている。

しかしl231-BMIPP集積低下型乖離との混在型がみ られ、この型が虚血,性心疾患に比べ、特に心筋症 にて25%と多かったと報告されており、本例のよ うな機序の関与が疑われた。したがって、肥大型 心筋症における201Tl/I231-BMIPP2核種同時収集 SPECTでは肥厚部位の集積冗進による相対的な 非肥厚部位の集積低下に十分注意した評価判定が 必要と思われた。

〔はじめに〕

201Tlとl231-BMIppによる2核種同時収集SPECT では、201Tlに比べl231-BMIPPの集積低下が大であ るI231-BMIPP集積低下型乖離が冠動脈疾患におけ る心筋虚血の評価に用いられている。しかし、I231- BMIppに比べ201Tlの集積低下が大きい20]Tl集積 低下型乖離に関しては、いまだ明確な意味付けが なされていない。今回、20ITI集積低下型乖離を認め た非対称I性中隔肥厚を伴う肥大型心筋症の'例を 経験し、この現象の原因に関して検討した。

〔症例〕

61才、男,性。10年前より糖尿病(NIDDM)にて 通院、服薬中であるが、合併症はなく、心筋症の家 族歴や高血圧の既往もない。自覚症状はないが、平 成9年1月の胸部X線にて心胸郭比57%の心拡大が みられた。また、平成3年の心電図は左軸偏位のみで あったが、平成9年1月の心電図ではさらに胸部誘導 V2~5のT波の陰転化がみられた。トレツドミル運動負 荷では、StageH9分で目標心拍数l54bpmに達し 中止した。LmaVF,V5~6のST低下がみられたが、

負荷後この変化は速やかに改善した。'、エコーでは弁 膜異常や収縮異常はないが、左室後壁8mmに対して 心室中隔22mmと著明な非対称性中隔肥厚がみられ た(図1)。201Tl/l231-BMIpP2核種同時収集SPECTで は、201Tl集積像は中隔へのuptakeの増加と側壁から 下壁の集積低下がみられたが、l231-BMIPPでは集積 低下はなく中隔へのuptakeの増加もみられなかった。

後日行った99mTc-Tetrofosmin(TF)による心筋ス キャンにおいても201Tl像と同様の像が得られた(図 2)。図3は同様の像をカラー表示したものであるが、

最大集積部位を基準として表示したため、以上の所見 がさらに強調された。以上から中隔への血流増加と肥 厚が疑われ、側壁から下壁に関しては、201Tl集積低下 型乖離と判定した。同様の像をbulrseyemaPで表 示すると、20ITIに比べTFではさらに心尖部の集積低 下がみられた。また、TFによる負荷心筋スキャンで

※富山市民病院内科

※※

同放射線科

-21-

(2)

第29回北陸循環器核医学研究会(1997.12)

TLBMIPPおよびTFの比較

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負荷心筋スキャン(TF)

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参照

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