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社会主義における技術進歩 と陳腐化の問題

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(1)

ーJ7β′−  

社会主義における技術進歩   と陳腐化の問題 

石 津 英 雄  

1.まえがき  

2陳腐化と減価償却問題  

31労働手段の最適使用期間の決定方法  

ま え が 蕃   

周知のように,ソグーエト共産党の現綱領紅ほ来るべき20年間紅共産主義の物   的=技術的基礎なつくるという壮大な課題が提起されて:いる。このためにほ   しい技術の広一汎な導入とそれ乾漆とづく生産用其の著しい拡大およびその改  

拳,現行企業の改造と技術的更新,専門化と協業,それに適応せる固定フォン  

構造の前進的な変化が必要とされる。またこれらの問題と関連′して当然に眉   フォンドの更新と改善,正しい償却控除額の形成等が理論的に屑磯討されな   てはならない。  

減価償却の問題ほ再生産理論において重要な地位を占める。生産用具の討画   技術的更新ほ,経済的に.根拠づけられた償却率紅もとづいて必要な資金の蓄   を必要とする。この率は現行価格のもとでの労働手段の正しい評価,経済的   に妥当な使用期間,設備の取替等にもとづいて設定さるべきである。   

このような客観的な償却率ほ首尾一眉した経済計算切実施にとって必要不可   欠であり,これなくしてほ生産物原価やその価格,社会的総生産物の補填フォ  

ンド,国民所得を正しく計算することができず,また新しい技術と投資の経済   率計算を行うことができない。  

今月ではもほや社会主義に.おける陳腐化否定論ほ消滅したようであるが,し   

(2)

一lJ㌻一仁一   第37巻第2・3雪  

かし陳腐化問題の理論的処理をめぐって−経済学者の間に対立した見解のある   とも認めなくてほならない。C。ストルミリンが1956年・に.雑誌『経済学の諸間  

(1) 題i璽紙上において「労働手段の物質的磨滅と道徳的磨滅」に関する問題提起≠  

行っていらい,いわゆる減価償却論争が今日まで引きつづき展開されている。  

しかもこの論争ほ商品生産の根拠づけをめぐる論争や価値=偶格法則論争とぅ   裏一俵の関係を保ちつつ展開されているだけに,きわめて論争の多いところ・  

ある。もっとも今日減価償却問題を論ずる経済学着たちほ,社会主義におけ二   商品生産および流通の−・般的存在を承認し,価値法則の作用を容認する通説(  

立場に・従っているよう紅みられる。もちろん,こ.の種の根本的問題の検討を享   するこ・とほ筆者も承認するが,それほここでの課題でほない。   

ところで,最近のソヴ工トにおけるように,技術進歩の発展チッポがほなむ   だ大きい場合紅は,機械や設備等の労働手段の経済的磨滅もま たそ・れだけ大   い。殊に・技術進歩によって生ずる労働手段の陳腐化およびそれ把.関連せる減   債却問題の処琴ほそれだけでもわれわれの注意をひくであろう。′そ・の意味で   固定フォンドの経済的磨滅というカテゴリーのもつそ・の本質的意義,社会主   経済に・おけるその作用,その具体的な大きさの決定方法に粛してソグ工■ト   済学者がいかなる形で解答を寄せているか興味がある。   

償却額の過少は原価の不当な引きさげ,企業収益の過大な評価を招くであ   うし,また未償却フヵ・ンドを国家の純収入によってうめあわすならば,そ・れ   固定フヵ・ンドに・投資された資金循環に・対するルーブルの統制を弱め,現存設   の利用改善に対する企業の物質的関心を務める原因となるであろう。それだ   に・償却率の改訂,固定フォンドの再評価(これらの問題ほ1960年把実施された   ほ,独立採算制の強イヒ, 

りだす前提である。  

(2)   

筆者はさきに「社会主義における減価償却問題」を論ずる機会をえたが,  

(1)Cr・CJrPyMHJmHl¢H3HtZeCKH葺H・≪MOpaJTbHhT疹 H3fIOCCpe月CTBTPyDa・   

≪BonpocbT9KOHOMl柏里≫,No.8…1956  

(2)拙稿′「社会主義にrおける減価償却問題」香川大学経済論叢,第32巻鱒6弓 

(3)

社会主義紅おける技術進歩と陳腐化の問題   −ヱ7∂棚   

最近時匿おけるソヴェト経済学者のこ・の問題紅関する見解とその後の論争   路をみることにしたい。第1節でほ陳腐化と減価償却に.関するステソキン/コ   と,算・メ リヤ・−ノフの論争を検討し,経済的磨滅の本質,社会主義経済における   の作用,その具体的な計算方法紅閲すろ両者の見解をみるノこと紅する。第2   ゼ泳労働支出の測定でも・ユニ・−・クな見解を展開して注目されているノポジロ   の労働手段の最適使用期間の決定方法を紹介する。かれの分析方法は従来の   グ手卜経済車名のそれとほ根本的に異なり,減価償却率の算定そのものを直  

l  

的匿分析対象とはせず,労働手段の利用効率計算の一一項として償却問題を把   しようとする点紅特徴がある。しかもその分析においてほ費用函数を導入し   労働手段の最適使用期間をより明確な形で決定しようとしている。もちろん  

、れが導入した函数は一一・次形という単純なものであり,そノの点でなお検討の余   を残しているが,その問題提起ほ.注目すべき多くの論点を含んでいる。  

1陳腐化と減価償却間遠  

−ステパンコフとエメリャ・−ノフ論争− 

会主義社会に・おける商品生産の存在および価値法則の作用に・関して1は今日   ぐめ議論がある。しかし固定フォンドの償却問題を論ずる多くの経済学老た   甲間でほ,上述の諸問題ほあたかも自明の原理であるかのごとくみなされ,  

れらについて.−は深く問われるところがない。そのうちで最もその立場が明瞭  

(8j  

めほA・ステパンコフであって,かれほ商品生産の存在をは.っきり容認して  

、る。かれはこの見地から技術進歩の及ぼす諸影響,特に陳腐化と償却率の算  

問題を積極的に論究している。それゆえに,かれに.あっては社会主義のもと   も固定フォンドほ使用イ蒲値と価値とを有し,後者ほ価侶法則の作用と結びつ   とみなされている。固定フォンドほその生存過程において使用価値をも漸次  

する。もちろん,これは物質的および経済的磨滅の繚果としで生ずる。  

物質的磨滅ほ,機能過程における,またほ遊休による固定フォンドの使用価  

AlCTeZ7am<OB13z<OHOMHtIeCZ{a斉5・く柚ez(T露BHOCTb叩OH3BORCTBa 封ⅩaT7HTaJT 

Hux B刀0〉Ke汀m凱1963 

(4)

−−ヱ76−  

第37巻第2・3号  

値および価値の喪失紅はかならない。そして一機能している固定資産の物質的  

滅は,作業過程と自然力の影響に・よって生ずるが,他方遊休ウォンドの  

磨滅は,同じ自然力の作用ならびにこある種の機械および設備にとってほ,作  

そのものがある程度その維持の条件だという事情と関連している。   

経済的磨滅なるものほ,物質的磨滅や天災のような偶発曹とほ関係なく生   る価値だけの,また使用価値と価値の,喪失のこ.とである。第1の原因はす  

械や建設材料などを生産する部門における労働生産層の向上であり,   その繚男  

新しい固定資産の価値ほ旧来のもの以下となる。価値が評還されるのは,当  

固定フォンドに支出された社会的必要労働鼻だけではなくて,現在その再生   に支出しなければならない竃/ごある限り,労働生産性の向上と価値低下とに  

って:,旧来ゐ固定フォンドはあらゆる物質的磨滅のほかにその価値の−・部を   うのである。この価値喪失柊経済的磨滅の罪1形態とよばれる。使f馴酎直   労働生産性が向上しても変化ほない。したがって,第1形態の経済的磨滅は   使用価侶が存続していながら価値が失われることな意味する。   

経済的磨滅の欝2の原因は,従来のものより改良された新しい固定フヵ・ソ   の出現に・ある。たとえば,新しい機械ほ旧来のものよりもいっそう生産的カモ   経済的でいっそ・う長期間機能し,生きた労働と流動フォンドをいっそう節約   より質のよい製品をつくるなどである。その結果異なる効率の機械の価値が  

−・の評価をもらことになるので,そ・の場合にほ旧来の機械の相値が一億の倒  

で引きさげられる。この価値喪失は経済的磨滅の第2形態とよ′ばれる。蔽  

い,より改善された固定フヵ・ンドの出現紅.よって,旧来型のそれの使用価値   低下する。したがらて,欝2形態の経済的磨滅ほ使用価値と.庸値との双方  

失を意味する。   

社会主義のもとでもこれらの経済的磨滅が不可避的に生ずる限り,物肇  

滅に・よって決定されるところの建物や設備の可能な使用期間ほ,その現実  

済的な使用期間ないしは償却期間とほ−・致しない。陳腐化の結果,固定フ  

ドほ物質的磨滅の期間をまっとうすることなく,それ以前に新しい技術的幣  

良された労働手段によって−とってかわられる。また固定フヵ・ンドの償却期招   

(5)

社会主義における技術進歩と陳腐北の問題  

−ヱ77・−  

瀦はそれを構成する個々の要素の異なる使用期間によっても生ずる。短かい   周期間をもつ要素の占める比塵が著しい場合には,建物や設備全体の総償却   間は短縮される。  

いまA・A・ステソミンコフに従って,第1形態の経済的磨滅に.もとづく固定フ  

(4)  

ソドの価値低下を定式化すると次のごとくである。  

(〟■ク川−・〟這)・100  

Aグ・1=    (1)   

焔  

A.γJ・1=経済的磨滅の第1形態め作用に.もとづく固定フォンドの価値低下   ただし旧来の固定フォンドの当初の価値に対する百分比であらわ   される。   

〟♭霊旧来の固定フォンドの本源的(当初)価値   

〟 ガ=旧来のそれ紅かわる新しい固定フォンドの価値。  

次に新しいより改良された固定フォンドの出現に.よって生ずる第2形態の経   済的磨滅の結果としての固定フォンドの価値低下は,旧来の鼠定フォンドの当   初価値と新しいそれの価値とが等しいものとすれば,次のごとく単純な形で示   ぎれる。  

(/Jぐ一一イJ〃)rりP  

月.γ・2=    〟♂   ・100 (2)   

』.γ・2=第2形態の経済的磨滅に・もとづく固定フ牙ンドの価値低下,ただ   しこの場合も旧来の固定フォンドの当初価備に対する百分比をも   ってあらわされる。   

〝打と〝月=旧来の技術と新技術を用いた場合の年生産資   

roロ=旧技術の経済的に妥当な残存使用期間,ただしこれほ標準償還期間   を越えて−はならない。  

ところで(2)式を誘導するには予め新技術の導入に必糞な投資と操業費の年間節  

との通約を行なわなくてほならない。これほ追加投資の償還期間の算式に  

4)TaM〉Ke,CTP・207・   

(6)

第37巻 第2・3号  

ーヱ7β・−・  

従って行われる。ステパンコフの算式ほこのような操作を事前に.なしたも  

(S〕  

あるが〝・r・プーニサに.あってはこ.れが別の形態で示されている。それに   ると,第2形態の経済的磨滅ほ,   

小2=〝ロ・−十嘉一・−一姦)ゎ晶  

(2)′  

のごとくなる。筆者がここで用いた記号は破述の都合上,ステパン∵コフのそ   に.あわるせため変更を加えており,ブ・−・ニチの記号とほ.全面的に異っている  

〃クと〃忍=旧来の機械と新機械の年生産性(年間の製品量で示される)  

わとわ蒼=旧来の機械と新機械の標準使用期間。  

.¢二.  

J7αわ   )ほ・旧来の機械の価値をもっでする  

プー・ニチの算式でほ(   

紙りの償却控除の大さき妄嘉し・また(意)ほ同じく新機械の価値を   でする単位生産物あたりの償却控除額を示す。もし新旧両機械の価倍とその  

用期間が同一で,新機械の生産性のみが旧型のそれよりも高いとすれ  

意)  

(意一  

は単位生産物の償却控除額の減少分をあらわし,そし  

(−一志−一一・意)紗〃鵡また旧型機械の残存嘩欄間申に重ける鹿垂   額の減少分を示す。  

(6)   

これに関連してプーニチは次のように.指摘して:いる。経済的磨滅の第2  

にもとづく再生産価値の低下による損失ほ.,・−・部分ほ旧来の技術による償却  

除の減少匿.よって補われるし,また一山部分ほ新機械の採用にともなって,  

生産物の生きた労働やその他の支出の節約がなされ,これによって補われ  

と匪.なる。資本主義のもとでほ経済的磨滅ほ賃銀の低下や労働強度の増大や  

働日の延長,あるいは償却率の引きあげを含めた独占価格の決定やその他の   法によって補填される。しかし社会主義では経済的磨滅による損失の補填   れらの方法とは全く無関係である。  

(5)n・6yHHtI・OcHOBZlhIe如棚田COIIHaJmCT椚eCIく0且rIPOMZiruJre打HOCT払   

CTp・49・  

(6)TaM)Ke,CTp・50−51・   

(7)

社会主義紅おける技術進歩と陳腐化の問題  

−ヱ79・−  

金主義に・おけるたえま類い技術進歩咋・経済的磨滅の欝2形態の増大を招  

もちろん,、原則としてほ労働生産性の増大と新しいより改良された機械の  

現とほ同時的に起る。だから,周定資産の価値ほ二つの要因一同一型の固定   産を生産する労働支出の削減と新しいより改良された技術の創出−の相互作   の結果として低下する。この相互作用ほ複雑な経済通程であって,そこでは  

働生産性の上昇をもたらす新しい固定資産価値の低下は,新しい機械の初期  

生産段階でほ相対的に高い生産費のためその生産に・要する支出の増大としば   ば結びつくざ・とになる。プー・ニチの見解に・も問題がないではない。しかしこ   は後述するこ・とにして,スパンコフが提案している2つの形態をもつ経済的   滅による固定フォンドの価値低下を示すてとにしよう。  

/、′・/り/・7 い.、−J/.‥一丁ん\  

)・100  

(3)  

4㌍りわ・1+月.γ・2=r       \ 

〟c  

らに潮旧両技術の生産性の相異を考慮した固定資産の陳腐化を示す一般式ほ  

///′・  

人1/、エソ/ハ:.7、‥.リノ′.イ Lヰ ㍍♂(〝♂−一 

号 

)  

ノ11・    ・100   (4)  

‰  

る0いまこの(4郡おいて老−=〟・の−賢二伽\(新旧両技術における  

投資をあらわす)と楓また老=恥一再㌻=桝(新旧両技術によ       /J′′  

生産される生産物原価を示す)とおけば,_生産能力の差を有する労働手段   価を行うのに便利な簡略な算式が導かれる。   

A・γ=…」担二壁土吾麹二堅⊥一・100  

(5)  

、うまでもなく,ソ同盟でほ固定フォンドの再評価と新技術に.よる旧技術の   轡に関する経済効率決定の必要性と関連して,固定フヵソドの技術的陳腐化  

問題とその計算方法は決定的な理論的および実践的な関心事となっている。  

6年にC・  

ストルミリンが雑誌ー ̄経済学の諸問題」において労働手段の物質  

よび道徳的(経済的)磨滅に関する理論的な問題提起を行っていらい,こ   

(8)

−・Jβクー−  第37巻 第2・3号  

れに関する論争は活備に行われてきたし,現に新しい論者の参加をえてこのR   題はいぜん討議の対象とされてこいるようである。論争に二参加した代表的な経   学者をあげてみると,前述のストルミリンのはかに.,A・ぺルプ−ヒン,g・  

ワシャ,月・コンソン,d・ミトロファーノフ,  A・コエメリャー・ノフ,〃・  

−ニサ,A・ステパンコフ等であり,1956年に刊行された論文集『ソ連工業  い\  

ぐ8)  

おける減価偵周]』ほすでに.わが国に.も紹介されている。   

固定フォンドの技術的陳腐化の評価や償却率の計算方法匿関してほ現在の   ころ統一一した見解が導かれているというよりは,むしろ相対立した提案や静   か出されているといった状況である。最近の論争でほエメリャーノフとスタノ   ンコフのそ・れがわれわれの注意をひくであろう。・エメジャーノフはスレレミュ   ンやぺルブ−ヒンの見解軋近く,またこれらの人びとと根本的に対立した見角  

(9)  

をもつのがステ∴パンコフやミトロファーノフやゲファ」−・ロフなどである。  

ェ・メ.リャ・−ノブほマルクスによる労働手段の経済的(道徳的)磨滅に閲す   第1および第2形態の定式化をさらに数行して次のように述べている。すな   ち「このように,当初価値の減少ほ三つの要因−一労働生産性の向上,いっそ   改善された構造をもつ設備の生産への連続的な導入,道徳的に陳腐化せる設   に比してより改善された構造をもつ設備によって一生産されるところの生産  

(10ユ  

比重の増大一にもとづいて∴漸次起為。」・エメリャ−ノフほ,経済的磨滅の要因   固定フォンドの当初価値に・影響を及ぼすこ.とをくりかえし指摘しながらも,郁  

でほ旧来の固定フヵ・ンドの当初価値はそれを生産するに.要する現実の支出  

(7)A・nepByXHHIIMopaJZhHhI葺H3HOC O6opyztoBaHH37 HHOpMZ,raMopTH3a即拓   

≪BonpocbI9KOHOMHKHき,No・1,1957 

乱KBaula・AMOpT以3a叩兄HCpOKH、CJIyX6z)rOCHOBHbIX㊥oHAOB,1959 

A・KoHCOH・9KOHOM如ecIくa$[:ゆ申ez(TnBHOCTbHOBO葺TeXHHK瑳,1958.   

A・EMeJrh51110Z3・・MopaJ7bHZ)湧H3HOCHMeT9AbIerOytleTaBHOpMaXaMOP1    3a叩Ⅷr H rTPHrIePeOLtem(eOCHOBHbIXOoH.qOB,≪Bor(POC以【9KOHOMHXH>>,No・  

1959,  

(8)杉本金馬訳,『ソ連工業濫.おける減価償却』,昭和32鑑 

(9)Br3axapoB・一 肌opaJIhHb摘H3HOCHBOCnPOH3BOACTBOOCHOBHbrX¢0瑚OD,  

<BocrrpoH3BO且CTBOOCHHOBHbrX¢oHROB>noRPe月IBPABopoTHJ10B・196  

(101A・EMeJ7h5IHOB・・MopaJIhHbr葺H3HOCHMeTOnbrereytlera,CTp.19u   

(9)

社会主義匿おける技術進歩と陳腐化の問題  

−ヱ8エー  

さ匿よって決定されること,したがってその当初価値は固定フ′」ソトが有す   唯一不変の経済指標であるとして,陳腐化によ・る固定フォンドの使用価値と   値の喪失をいっさい考慮しない。陳腐化要因の作用のもとで変化するのは固   フォンドの再生産価値であって,その当初の価値では・ない,とするのがエメ  

ヤ 

ーノフの梶茶的な立場セある。あるいほエ・メタヤーーノフの考えの根底に 

,固定フォンドを早期紅陳腐化せしめ一・挙にそれを廃棄してしまうならば,  

定フォンドの不断の更新どこ・ろか,浪費を導き,ひいては生産の拡大テンポ   低下させる恐れがあるとするのかも知れない。  

固定フォンドの陳腐化をもたらす第3の要因について・エメリヤ−ノフほ,  

斯い、より改善された経済的な技術の生産への導入は,もし新しい設備に・よ   で生産物の基本的部分が生産されるとすれば,そ・れに.応じて−陳腐イヒ設備の価  

\11\  

減少松影響を及ばすであろう、」と述べている。しかしステパンコフほ,こ   見解は理論的に・も誤りであり,実際にも根拠のない提案と批判している。  

どもあれ,1エメリャ・−ノブにあっては,陳腐化による設備の価値低下は次の   う匪」して決定される。すなわち,  

〟 ガ〃c7も  

_・l岬l・TT=人ぐ−   

ノアJ/r′′  

新旧両技術を比較するに.ほその生産性が等しいか,あるいほ  

、うまでもなく,   

産性を等しくするように新しい固定フォンドに・−の比率を乗ずるととが   要である。したがって,生産性が等しいか,等しいもの紅還元されたときに   i前述の算式は次のごとくなる。  

Aγ=→㍍−〟ガ意・ 

(7)  

ゝくしてニュメリy−・ノフによると,   新しい設備によってつくられる生産物の比   よってひき起される陳腐化の第3要因が,新旧両設備の使用期間の比率な   定する。  種々の新旧設備について−の経済的に妥当な使用期間そのものは,き  

TaM=描e,CTp17 

(10)

第37巻 鱒2・3号  

一▲−Jβ2−  

わめて異ったものであり,種々の設備の生産にこおける技術進歩のテンポは予   できないから,前もって:それを十分正確軋予知することは困難であるらもし  

の事実を考慮するこ.とになると,エメリャ・−ノフが提案した(7)式は利用で酎  

くなる。菱,えてそれを利用するとすれば,旧設備は技術的陳腐化によって個イ  

低下をきたさず,逆にその価値を増大することにこなる。   

スタパンコフはこの奇妙な結果を例証するために次のような数字をあげてし  

(12) る。いま旧設備の当初価値を10万ル−プル,同じ生産性をもつ新設備のそれ弓  

9万ルーブルとし,旧設備の偵却期間を40年,また新設備のそ\れを20年と 

ば,旧設∴備の価値低下率は,  

力匡100・−・90ニ10…80=Ⅷ(千)ルプー・ル  

となり,旧設備は価値低 ̄F■どころか逆に.陳腐化に二.よってこその価値を当初価値   180%まで引きあげることになる。   

エ・メリャL−ノフはさらにこの問題について,「所与の生産物   偵却の加藻平均値があまりに複雑すぎて決定できない場合に・ほ,  

(意)碩術平均値として決定すべきであるムそれ砿新旧喪讐の使   際には恐らく相互紅代替しても異ならないであろう」という。   

このようにしていまやエメジャーノフほ技術的陳腐化にもとづく設備のホ   低下を初歩的な算式紅帰着せしめる。すなわち,  

.1J・=−〟ぐ−一人■/J   

(8)   

がこれである。この算式でほ設.備の価値低下は技術的陳腐化の第1   によってのみ決定されるから,第2要因の計算のために.ほ,  

尺 β=〟♭(トP)i   

(9)  

という関係式が掬いられることになる。  

n2)AlCTerIaHKOB、∂z(OHOMHtZeCI(a兄9榊eKTHBtrOCThrIPOH3BO皿CTBaHKarIHTa    bIX B刀OXeHH凱CTp・212・  

払3)AlEMeJTb兄HOB㌧机opaJIbHbI点H3IIOC H MeTO赴IerO ytleTa,CTP・18・   

(11)

社会主義把おける技術進歩と陳腐化の問題   ・−J∂3−  

ニプ技術的に陳腐化せる設備の当初価値の低下率   設備の再生産価値  

βゴ   

妄旧設備の実際の使用期間(年数)  

〈14)  

(9慣は・ストルミリソによって提案されたものであるが,かれにあってほクは   同盟会国民経済における労働生産性の年平均増加率に・よって決定される0こ   間藤匿関してストルミリンほかれの見解を次のように述べて言いる0すなわら   国威経済全体では平均してそれほ・−一労働生産性の増加率−ヰ間6%をくだら   い。このような大きさを全く国民経済計算一一般において無視することができ  

,′特匿凍るべき10ケ年間陀∴数10億(の金)がはまりこむところの長期の建設  

画匿おいては無視することはできない。われわれほ統一した社会主儀経済の  

域のどこへそれを投資しようとも,われわれのフォンド磨滅の標準偵却制度   もとでは,・それを以前の現物形態で完全に再調達するということに満足でき   いゃなぜなら,同時にその価値が,いわゆる道徳的な陳腐化とさえも無関係  

,技術進歩の作用のためにもほやそうではないからである。われゎれのフヵ   ドにおける過去労働のこの価値の喪失をわれわれはその操業期間中に完全に 

(15) 

墳しなくてはならない。」  

ネいレミリンによるこのような問題の提起は,陳腐化要因の作用によってひ   超されるところの,利用される固定フヵ・ンドの当初価値ゐ喪失(フォンドに  まれる過去労働の喪失)が各生産物の生産費に完全に計上され補填されるべ   ことを意味している。その限りでほ原理的に正しい。こ・のことから費消され   固定フォンドの当初価値が減価償却控除によって.補填され,・そして物質的磨   のみならず,技術的陳腐化によっても生ずに固定フォンドの価値低下が偵却  

必然性が生れる。しかし同時に陳腐化軋もとづく固定フォンド   牝考慮される   

価値低下を,労働生産性の増加率によって決定される国民経済全体に・とって  

C・CTpyMHJrH甘¢H3抜tleCIくH蕗H≪MOpaJIbZlhI鎖>>H3HOCCpeACTBTpyRa,<Bo−  

pocbI9KOHOMIiKH≫,Ho‖ 8,1956 

C・CTpyMHJr肌¢aKTOp BeMeHHB rIPOe重くTHpOBZ(aXKaIlmaJ7hHbIX BJIOXem摘,  

945,CTp・9 

(12)

一一J∂J−  

第37巻 鱒2・3号  

の同一平均率で補填する,というストルべ∴リンの提案軋ほ必ずしも賛成する   とはできない。工業の各部門払おける固定フォンドやその個々の構成要素ほ,  

技術進歩によって生ずる異った価値低下率を有する。その限りでほ.スタパン   フの提案した算式(3)と(5)とに.よって陳腐化を処理するのが妥当であろう。   

これに・対して・エメリャーノフは,ステパンコフの提案する算式(3)は容認し   たいとして,次のように論じている。すなわち,「ステパンコフノは.,道徳的   陳腐化せる設備の再生産価値が現在の諸条件のもとでそれを再生産するに必   な社会的必要支出の大きさでほなしに,新設備の使用価値にもとづいて決定 

(1$)  

べきである,とみなして.いる。」しかし一エメジャーノブの批判は正当とはい   ない。   

むしろユ・メジャノフの提案になる算式(6)と(7)にほ.,新しい技術の旧技術に   ぼす使用価値の増大もしくほ低下の影響を過少評価し無視するという根本的  

陥がある。   

β・r・ザプァ一口フもまた・エメリャー・ノフを批判して次のようにいう。、「  

メサヤーノフは,第2形態の経済的磨滅に.さいして機械の価値低下の度合を  

の使用イ鵡値の東失によってご決定することほできないというが;これほ労働附   論に矛盾する。〃・プ−・ニチはこの関連を認めるが,実際に.ほ.それに従わない。」   

第2形態の経済的磨滅匪二おける価値の減少は,・その使用価値の低下によっ   一・挙に生ずる。マルクスほ,第2形態の経済的磨滅に.おける価値の喪失をそ  

使尉価嘩の喪失と全く明瞭に瀾連づけて.−いる。しかしエ.メリャ−ノフやそのイ  

の人びとは,新しい機械による生産物の生産において単位生産物の償却割合   低下する,という経済的磨滅 ̄によって生ずる唯一一・の要因を考慮したにすぎ   い。  

(18)   

エメリヤ−ソフによると,いかに新しい設備がより改善され経済的であっ  

u6)A・EMeJrb51HOBl・mOpaJIbHh摘H3HOCHMeTOJrbrerOyqeTal,CTp・20  

(川 B・・3axapoB・Mopa刀bH現法=3HOC HBOC叩OH3BO且CTBO OCHOBHbIX ¢0叩甲,   

CTpり43 

(18)A・EMeJrも兄=OB MopaJIbHb泊H3HOCHMeTO郡rerOytleTa,CTp一19・   

(13)

社会主義における技術進歩と懐腐化の問題   −Jβ5一  

, 

相対的により高価な設備が生産に導入されるならば,道徳的に陳腐化せる  

備ゐ本源的価値は低下しない○  

ザプア・−・ロフほ・・エメタヤ・−ノフの分析を全く奇妙なものであると批判し,エ  

リャ〝ノフ流の理論紅従っておれば,独立採算制の原則が破壊されてしまう  

指絡している◇  

スデパンコフは,物質的磨嘩と陳腐化の作用にもとづく固定フォンドの価値  

(19)  

旗下を総括的に次のごとく表現する。すなわち  

(約十月 クー楕)  

..、こL.lこ‥.圧・−   〟フわ・。仇  

・100  

ごとくである。  

β。彿=固定フォンドの価値低下率  

‰ ご資本修繕支出  

凡.ご固定フォンドの廃棄価値  

′・・抑=固定フォンドの物理的な標準使用期間。  

こ.の算式ほ周定フォンドの人為的な激しい価値減少を導くであろう,と批判   る若干の経済学者が抱く危機は全く根拠のないものであり,むしろこ.の算式   利鳳するこ.とに・よって固定ラオンドの残存価値を正しく評価できるとして,  

テ/ミンコフは・その妥当性を強く主張しでいる。また物質的磨滅と陳腐化を考   して固定フォンドの価値を正しく評価すれば,経済的に妥当な固定フォンド   使用期間に・対応せる償却率の決定を行うこ.とができ,蓄積されたところの償  

フォンドによって固定フォンドの当初価値の完全な補填も保証されることに   る。技術進歩と陳腐化の問題を含めた償却問題の総括的な解決ほソヴ.ェト経  

課せられた墓要問題の∴っである。社会主義紅おける減価償却の経済的本  

科学的な償却率の設私蓄積される偵却フズ・ンドの正しい利用ほ,将来にお  

技術進歩を保証するうえでもきわめて重要であり,ステパンコフのアブロ  

もそれ紅即応せるものであるが,必ずしも全面的な賛成をえていないよう  

A・CTerlaHKOB・3収OtIOMHtZeCKa兄9帥exTHBHOCTZ,rTPOH3BOACTBaHKarrHTaJr一   粍以ⅩB叔OXeIIH乱 CTpl217 

(14)

て−−Jβ6−   欝37巻 第2・3号   である。   

ステパンコフの分析方法に対する批判者としては、さき喧あげたエメリャー  ノブ以外に・も,たとえばA・ぺルプ−・ヒンがあげられる。ペルプーヒンは,償   却率を規定するさいに.物質的磨滅以外に固定フォンドの陳腐化を考慮すべきで  あるとする見解にほ反対し,かれに周謁するものとしてエメジャーノブの名が   あげられている。・エメジャ岬ノブほ,陳腐化の結果として固定.フォンドが価イ   低下をこうむることを認めながらも,こノゐ価値低下が偵却率のそれに対応せる   引きあげによ云て補償さるべきとする見解匪∴ほ賛成しない。エメジャーノブの   主張ほ次の引用文によって知られよう。「道徳的磨滅によって生ずる固定フヵ・ン  

ドの価値減少陀∴関連して,それがソ同盟国戌経済に.経済的損失を与えるかど   かの問題が生ずる。若干の経済学者はこの問題に..対して本質的陀_肯定的な解   を与えた。たとえば同志ステパンコフは,社会的労働生産力の増大に.もとづく   固定フォンドの価値低下とそれに対応せる新しい機械生産の一減価(労働手段   技術的陳腐化の第1形態)が減価償却率の増大によって「補われなければならな   いことを認めている。社会的労働生産力の向上による固定フォンドの道徳的磨   滅は,物質的磨滅と同様笹社会紅とっての損失であり;・そしてこ.の損失は滅   償却控除に.よって補填すべきことが由らかとなる。われわれの見解によると  

この経済学要(ステパンコフ)の視点を正しいと認めることはできない。ゝ   ほ,社会主義社会でほ生産が生産手段の価値増殖のためではなく,たえまな   増大してニ〉、く社会の欲望充足のために行われるという事実をかえりみない0   償却フヵ・ンドの設定に関して両者の間には根本的な見解の差があることをこ   引用文ほ示している。  これ軋対してステパ 

固定フヵ・ンドの価値低下の計算が国民経済紅損失を与えるかどうかに.関する   メタヤ−・ノフの試論はスコラ的であり,そして本質的に誤っていると反   )  する。   

冊 A・EMeJlb兄HOB・一MopaJrhtlb泊H3t10CHMeTOLLbIerOytleTa・CTP:22・  

C21)A・CTerIaHKOB・9KOrrOMHtleC‡(a兄さ¢¢exTHBHOCTb npOH380月CTBaHKaTr班1a    bHuX即OXetl班軋 CTp・219・   

(15)

社会主義に.おける技術進歩と陳腐化の問題  

−ヱβ7・−・一・   

たぺルグーーヒソほマルクスの資本論を引用しでエメジャーノフと同じよう   主張の理論的論拠づけを行わんとする。「たえざる改良−これは,現存する   臥し工場設備などから相対的紅その使用価値を奪い,したがってこまたその価   を傘マルクスの見解からぺルフー 

ヒンは,機械の道徳的磨滅はそれが   眼前にその使用価値を失い,したがってまた価値をも失うことを意味する,  

の結論を導く。上述の引用文では明らかにマルクスほ道徳的な価値低下に・よ   労働手段の使用価値部分の相対的損失について述べてこいる0労働手段は物質   磨滅によっでその本源的な使用イ掛値を漸次的に失うが,使用価値・そ■のものの   朱と同時に生産される生産物担移される価値そのものも失う0労働手段の  

術的陳腐化の第1形態(同一磯城がより安く生産される)は,労働手段それ  

身め使用価値の喪失とほ全く関係がない。反対にマルクスは次のように強調  

るイ磯城は,同じ構埠の機械がより安く再生産されうるか,より優秀な機械  

革競争者としてあらわれるかすれば,その様皮に応じてこ交換価値を失う。いず  

の場合にも,その機械の価値ほ,−たとえその機械がなお若くて生活力をも   ていようとも,−もほ・や,事実上その機械そのものに対象化された労働時間   よ・つてでほなく,その機械自身の再生産またはより優秀な磯城の再生産に必  

(28)  

な労働時間によって規定されている。」こ.こでマルクスが指摘しているのは,  

絃的磨滅による労働手段の価値低下は使用価値の喪失をひき起すのでほな  

,′社会的労働生産力の増大と技術進歩による交換価個の喪失把ある,と.ステ   ンコフは解釈している。技術的陳腐化の第2形態(新しいより生産的より改  

・された労働手」受の出現)は,新しい労働手段匪.比して相対的に使用価値の喪   せ伴う。というのは,普通新しい機械はいっそう効率的であって,それはよ  

、賀のよい生産物をつくるか,古い構造をもつ機械の使用価値が変らなくと  

,その操業費を少なくするからである。  

「マルクスにあっては道徳的磨滅の補墳が問題であるのでほ.なく,道徳的磨  

長谷部文雄訳,『資本論』,185ぺ−−ジ。  

前掲書,657ページ。   

(16)

第37巻 欝2・3号  

−JββT  

滅忙もとづく価値の喪失が問題である」とするペルブ・−ヒンの緒論,そして   の結論にもとづくとこ.ろの,道徳的磨滅による固定フォンドの価値喪失を減   債却控除に.考慮する必要なしとする提案ほ根拠が弱い。ステパンコフは,適   的磨滅に.よる槻械の価値低下ほ減価償却控除額によって補填される,とマル   スが繰返し強調しているとして.,これまた資本論にその典拠を求めている。  

「 これこ.そほ,かかる時期に普通行われる無際限な労働時間延長や昼夜交番缶   作業−これに.よって機械の価値が比較的短期間に,機械の磨損をあまり高く詰   体することなしに再生産される−の理由の一つである。これ匿反し,機械の   い作用期間(予想される改良とくらべて機械の寿命が短いこと)がこうして  合されなければ,機械ほ道徳的磨損のためあまりに多くの価値部分を生産物  

(24〉  

交付し,したがっで手労働′とさえも競争しえない。」  

ステパンコフほ,この引用文を要約して次の4つの論点を引きだしている。  

(1.)激しい技術進歩の時期に特に強力にあらわれる道徳的磨滅による嘘柳   価値低下は,それに対応した償却額の増加によって補填されねばならなレ  

し,実際に補填される。  

(2)道徳的磨滅紅よる労働手段の価値喪失は完全紅生産される生産物に移   れる。  

(3)労働手段の磨滅要因の作用に・よりその寿命が短縮される。したがって    却期間は物質的磨滅と道徳的磨滅の同時的またほ独立的な作用を考嘩し   行うべきである。   

は)減価償却控除に・よって労働手段の本源的価値が完全に_再生産される。  

要するに,ステ′くンコフは,社会主義社会のもとでは経済的摩滅による固   フォンドの価値喪失ほ.それ檻応じた減価償却控除の引きあげによって完全匿   噴されねばならない,と主張するのであーり,この点でもエ・メリヤ・−ノブやぺ   グー・ヒンと対立した立場にある。ぺルプ−ヒソによれば,経済的磨滅による  

(紬 前掲書,185ぺ−=ジ。  

佗5)A・CTemHKOB・S>KOHOM椚eCKa兄坤OeKTHBHOCTb nPO班3BORCTBaHKa刀ム如    bHuX BJIO〉Keモl兄弟CTp小 222 

(17)

社会主義に.おける技術進歩と陳腐化の問題  

−ヱβ9−  

喪失ほ,社会主義のもとでは社会のために・つくられる純収入によって補填さ   る。このような主張ほ腰論的に根拠がなく,しかもこの種の提案に・従ってお   ば,実際には償却フォンドの削減を導き,企穿管理者をし七個定フォンドの   り用や償却フォンドの形成に対する関心を失わしめ,純収入部分の利用は周定  

ォンドの拡大再生産のためではなく,未償却フォンドの補填のため,したが   って固定フヵ・ンドの劉屯再生産を導きかねない0スデパンコフはこのように主   張して,ペルプーヒンの提案を激しく批判している0  

またぺルプ−ヒンほ,磨滅せる設備にかわる新規設備の取得に要する投資の  

計画と資金調達は,所与の部門の償却フォンドとは別紅社会の純収入に・よって  

ゎれるぺきだと主張している。かれに・よれほ「国家の投資々金はこめ水準に  どめられるのであって,資金調達源泉における減価償却控除の比重のみが高  

(28) められ,それに応じて利潤は引きさげられる」にすぎないのである。一見する  

と, 扱資源泉ほ偵却フォンドによろうと,純収入によろうと,はとんど本質的  

匿差あミないようにみえるが,しかし実際は一そうではない。ペルプL−ヒンの提案  

卑カミりに・採用し,減価償却控除部分を企業利潤とみなせば,実際にはこれは生  

産物原価の仮空の引きさげとなり,外見上は収益の向上となる。これは企業の  

虫立採算制という見地からしても恐らく望ましくないであろう。経済的磨滅に  

羊 

きさげと斗うことを余儀なくさせ,現存生産能力のよりよき利用に・よる原価の   1きさげにいや応なくその関心を向けさせるこ.とに・なろうし,現実に必要が起  

らセ初めて二企業は新規設備を獲得しようとするであろう。このような措置ほ,  

定フォンドの利用改善と未償却フォンドの記載にもとづく一尤大な損失を除く   ことに.なる。ステパンコフの主張の核心は上述の点につくされている。   

ぺルプ−・ヒンや.エメリャ−・ノフやその他の若干の経済学者たちは,口では杜   会主義社会における労働手段の道徳的磨滅の合法則性が存在するこ.とを認めな  

らも,それに・よって生ずる償却率の引きあげ措置の必要性を全然認めようと    A・口epByXHHu MopaJrZ>rrZir葺H3HOC O60pyROBaHH51HHOpMbIaMOpT班3aIIH丘,CTP 

119.   

(18)

(27)  

ぼ・せず,その点でも根本的に選って.−いる,とスタパンコフは指摘してごいる。  

要する紅,ステパンコフと・エメーリャーノフの論争の焦点ほ,労働手段の使  

価値と価値の喪失をどのように把握し,それを減価償却に反映させるかいなカ  

の問題にあるように・みられる。労働手段がもつ使用価値と価値の喪失は一博  

でも永久的でもある。物質的磨滅が使用価値も価値の一時的喪失であ   りうるの  

ほ・,この喪失が修繕に・よって−一、掃される場合であり,永久的喪失になるのは.,  

そ・れが修繕によって除去できない場合である。  

経済的磨滅の第1形態では価値喪失は永久的である。しかし第2形態に.よる  

使用憫酎直と価他の喪失ほ.,ある場合にほ近代化に.よってこれを除去すること  

できる。そ・の限りにおいで帯2形態の経済的磨滅ほ−一時的といわなくてはな   ない。しかし固定フォンドが経済的に合目的的でないはどに効率が低下すれ   そのときには第2形態の経済的磨滅は永久的となる。   

このような労働手段の使用イ面値と価値の喪失は当然にまたはそ・の使周期間  

短縮をともなう。永久的な物質的磨滅の場合には,これを除去することがで   ないから無限た短縮されるが,一時的な物質的磨滅の場合にほ,これを暫時  

いとめうる限り,使用期間ほ変更されない。   

また常に永久的な第1形層の経済的磨滅の場合にほ,第2形態の一時的な   済的磨滅と同じくその使用期間は変更されない。しかし第2形態の永久的な   済的磨輝は使用期間の短縮をともなう。  

すでに胡らかなごとく,経済的磨滅の第1形態ほ,その結果として再生   値の低下をもたらし,第2形態ほ再生産価値の低下ととも酷使用期間の短縮  

ともなう。機械や設備の使用期間の短縮は,−・走範囲内では社会的に.不可避  

な現象とみるべきであり,したがってそれは減価償却控除率紅年映されなく   はならない。しかし償却率の増大によって補填さるべき費用は社会的紅必要  

大きさ紅限るべきであって,ステパンコフはこの点について必ずしも明確と   いえ翠いし,またエメリヤ・−ノフのよう紅,これを無視してよいともいえない  

臣7)A小CTerIaHKOBSiKOHOMHqeCKa兄坤*exTHBHOCTbnPOH3BORCTBaHXarIHTam  

HbIX甲0)ⅨeHH軋 CTp・223−224.   

(19)

社会主義に.おける技術進歩と陳腐化の問題  

叫ヱ9ユー  

われる0  

々ルクスは生産物価値への経済的磨滅の算入の不可欠性を認めでおり,また   淘価値の喪失紅物質的磨滅だけではなく,いっそう改善されたより効率的な   働手段の出現をも含めている○したがって耐用年数の計算には経済的磨滅が   慮されなぐてごはならない0だから,・エメジャーノフのように,経済的磨滅を  

1形態に解消してしまうことは許されなし、であろう。その点ステパン∵コフの   張紅は贋成すべき点が多いが,かれ自身は労働手段の最適使用期蘭の問題を   論的匠明確紅決定していないので,この面で誤解を招きやすい。これは労働   揆の利用効率問題を解明することなくしては,結論を導くことはでき率い。  

済的磨滅の意義,社会主義経済におけるその作用を問うこ・と自体に問題があ  

のではない。むしろ具体的に・その大きさを決定しようとすれば,労働手段の  

り用効率計算を行い,・その最適使用期間,新旧両労働手段の取替時期を明確に  決恵したうえで,初めて偵却率を確定しなくてほならない。このような問題を  

しないでは論争は川一・歩も前進しえ.ない。この意味に.おいて従来のどちらか   毛 な論争に転機の画するのが,ノポ汐ロフの新しいアブロ・−・チであ   といえば不   

。かれの分析手法についてほ第2節紅おいて展開される。筆者はノポジロフ   文がソグェトにおける技術進歩と陳腐化の問題にとって与える意義はきわめ   大きいものと評価し,あえてこれを紹介するものである。   

2 労働手段の最適使用期間の決定方法  

機放生産が発展するにつれて:,労働手段の使用期間がいっそう長くなる可能   は仙▲般的現象ともいえる。もら畠ん,機械ほもろもろの耐用期間を有する多   の部品から構成されるから,磨滅せる各部品を順次新しいものと取替えてい   ば,技術的には機械の使用期間は無限に増大することが可能であろう。しか  

;実際には機械の使用期間はさはど大きくはなりえない。いなそれどころ  

、,以前に・そうであったよりも今日ではその寿命はかえって短かくさえなって  

。機械ほそれを構成する最も長い使用期間を有する部品はども使いえない   である。技術進歩が急速な今日の社会主義社会では,その寿命は技術的で   

(20)

−J92−  

第37巻 第2・3号  

はなく,経済的磨滅に・よって評価される。当然そこで労働手段の使用期間と  

の経済的限界をどのように算達す−るかの理論的問題が提起されることになる云  

この問題を正しく解決す−ることなしには,生産墓を計算することもできなけ   ば,投資効率を決定したり再生産封画をたてこ.るともできない。その意味で  

術進歩と陳腐化の問題ほ社会主義社会でもきわめて重要な実践的意義をもって   いる。この限りではソヴヱト経済学老の間でも格別の異論はない。しかし   でほ労働手段の経済的使用期間やその限界の算定方法ほ必ずしも十分に検討   れていない。その意味でもこの種の実践的問題に何らかの形で解答を与えな  

(28)  

てほならない。以下に検討するB・Bノポジロフのアブロ・−−チは,筆者の知   限りでは恐らく最初の最も包括的な試みかと思われる。   

上述の問題を解く把・あたって初めにまず次のような困難に直面す・る。いラ   でもなく,労働手段の磨滅の経済的結果はその利用効率指標の悪化となって   らわれる。つまり労働生産性は嘩下し,原材料や燃料や電力等の諸支出の増力   をもたらし,修繕支出を増加せしめること紅なる。それではこれらの指標がレ   かなる水準にある場合に,古い労働手段を新しいそれと取替るべきであろ   か。いま設備の効率指標の悪化がさほど大きくもないのに.それを取替えるの   あれば,取替に要する投資は法外に.大きいものとなろう。しかも問題がきわ   て複椎多岐にわたるのは,周知のどとく,古い労働手段の効率指標が低下す   と同時に,他方では新し、い経済的紅より効率的な労働手段が出現することで   る。この場合古い労働手段と対比されるべき新しい労働手段は効率の最も高   ものでなくてはならない。とこ・ろが新しい技術の効率決定それ自体がまこと   複雑な経済問題の一・つであることは周知のごとぐである。ソヴュトでも   題は一応の解決方法を見出しているとはいえ,いまだ紅方法上の論議は決着   みたわけではない。  

前述のように・,労働手段の使用限界一古い労働手段を新しいものと取替  

臣8)B・HoBO)KHJrOB・MeTORbT brrpezteJreH現OrrrHMaJ7b弘rX CPQZ(OB CJIy衰6bL    Cpe属CTBTpyAa,C6くnpo6JleMZJnP11MerleHH月∵MaTeMaTHKH声COZIHaJZHCT椚eCK    9KOHOMIすKe>,rIOZt peA・BlBlHoBO光HmOB,1963こ   

(21)

社会主義紅寧ける技術進歩と陳腐化め問題  

−J9β−   

な時期−・−を決定す−るのは必ずしも容易ではない。この時期が各労働手段に   いて■到来するような場合に乱そ・の時期の計算は文字通り複雑となり,そ・の  

匿鱒技術的磨滅の合法則性だけではなしに,生摩紅おける技術進歩の合法  

雌を′も知らなくてはならない。理論的問題としてはここに大きい困難があ  

○  

ポ汐ロブは上述の問題を検討する紅あたって,初めに現存労働手段を新しい   れと取替えるさいの効率計算と,新しい労働手段の相対的な効率計算との基  

(29)  

的な差異がどこ笹存するかを区別して玲究レている。  

現存の固定フォンドを再生産するに際しては次の問題を解決しなぐて∵ほなら  

い。  

(1)現存労働手段をどのような形で再生産するか。  

(2)現存労働手段を新しいそれを取替える最適時期をいかにして決屈する  

欝芦の問題濫・解答を与えるためにほまずもって第1の問題を解決しておかな  

てはならない。そして実際上ほ第2の問題の解決ほ新しい労働手段のうち最   効率の高いものをもって−現存の労働手段を取替える効率を決定するこ.とにあ   らしたがって,ノポジロフも指摘するように・,最も効率の高い労働手段を発   することが現存労働手段の利用限界を決定するための必要条件となる。  

き吟示された二つの問題に関する計算ほ本質的に.異なる。′特にノポジロフ   この点を強調する。新しいフォンドのバリアソト笹閲す・る支出に.ほ投資とそ  

減価償却が完全に含まれるのに,他方現存の労働手段の利用に閲する支出に  

その価値(投資)も本源的支出の偵却も含まれ蒔い。  

実際に・は討画的な効率計算でほ最小限の再生産支出を求めるのであって・,最   の生産支出を求めるのでは庵い。つまり将来の支出を最小限にするのであ  

,将来の支出と過去の支出の合計額を最小とす・るも鱒でほない。  

かし,ここにいう将来の支出ほ,新しい労働手段を利用するさいに.は,(1)  

TaM二張e,CTp・45−46・   

(22)

第37巻 第2・3号  

」∴罷柏一 

新しいフォンドへの投資,および(2)生産物の総原価(.減価償却を含む)と   なり,また現存の労働手段を利鳳するさいには,本来の偵周](当初支出の   のみからなる)を含まなし予が,修繕費を含む操業脅からなる。   

このように.,現存労働手段の利用に.関する支出紅は,当初の投資とノポ  

(30)  

フが本来の減価償却と呼ぶところのその減価償却が含まれない。   

ノポジロフ紅よると,現存労働手段の新しいそれに.よる取替の効率計算   いてこのような特痩はしばしば忘れられている。にもかかわらず,それは   の最適時期の決定紅とって本質的な意義を有する。こ.の特質を把握しない   しい労働手段に・よる期限前の取替を迫られる古い労働手段の利用効率を過  

価する羊とに・なる0   

そこで次に古い労働手段の利用効率低下の基本的原因に・ついて触れよう   備や建物の磨損は,原則としてこれらのフォンドが本来あ扱術的有用性そ   のを完全紅失ってしまうずっと以前に操業費を増大せしめる。だから,建  

構築物や設備等が完全に破壊されるまでに,それを新しいものと取替える   合目的的となるはどに現存設備利用の相対的効率は低下する。マルクス   れに.関して次のごとく楷摘している。すなわち「機械などの個々の部分  

うむる損傷ほ当然ながら偶然的であり,したがって,そのため紅必要と   修繕も偶然的である。とはいえ.これらの修繕労働は,多われ少かれ固定紗  

をおびていて固定資本の寿命庫申異なる時期紅属する二つの種類紅分かれ  

幼年期申故障と,中年期堺降のほかるに∴数多い故障。たとえばある機械は   仝な構造をもって生産過程に入りこんでも,現実に使用してみれば,補足   働 によって修正されねばならぬ欠陥があらわれる。他面,機械が中年期を   れぼすぎるはど,つまり正常的磨損が累検して構造材料が消耗し老衰すれ  

るはど,械械を平均寿命のつきるまで生かせでおくに必要な修繕労働が数   また重大となる。それはあたかも,老人を早死させな 

も多くの医薬的支出を要するのと同様である。だから修繕労働は,その僻  

(3功 TaM)Ke,CTp・46l   

(23)

社会主義における技術進歩と陳腐化の問題   −ユタ∂   

路匿もかかわらず,固定資本の生涯の種々なる時期紅不均等に配分されてい  

もし技術進歩なしに・この過程が当該生産用具の領域で起るのであれば,この   の古い用具の鱒対的な利用効率は新しい用具での生産効率が一定不変である   合匿も低下する0古い用具の効率的な利用限度はこの場合に昧技術的(物質  

)・磨滅の経済的繚果とrしてあらわれる。  

実際紅は新しい労働手段に・よる生産効率は一億不変ではなく,むしろそれほ   犬する。そしてこの増大は古い労働手段の相対的な利用効率の低下を促し,  

たがってまた用具の使用期間を短縮する。  

それではいか忙して古い労働手段の新しい労働手段に.よる取替についての経   的な食通時期を発見するのであろうか。このために・は古い労働手段と新しい   り効率的な労働手段による所与の生産物の再生産費を計算し対比しなくては   らない。  

、ま′ここで古い労働手段を用いて生産した場合の単位生産物の原価(本来の  

却を含まない)をゼとし,新しいより効率的な労働手段に・よる同じ生産物の   価をC月,新しい労働手段への投資(生産物1単位で計算二した)を鮎,投資   標準効率係数をγ・でそれぞれ示すことにしよう。そのとき古い設備の利用効  

の条件は次の不等式であらわされる。  

gくC方+亀γ 

(1)  

新しい労働手段に・よる古い労働手段の取  

↓てこの不等式が等式に.なるとき,  

の最適時期が到来する。  

(1α)  

β=C針十符離  

ゝし,この式は次のごとき別の問題を含んでいる。  

1)新しい労働手段のうち最も効率的(最適)なものをいかにして発見する  

卜新しい労働手段の使用期間をいかにして決定するか(これは新しい用具   長谷部文雄訳『資本論∬224ハ)225ぺ−汐。   

(24)

寛37巻 第2・3号   

ーヱ96−・  

による生産原価の計算に.不可欠である)  

第1の問題に対する解答は,  

Cガ+鮎㌢=鯛飯   (2)  

の算式で与えられる。いいかえると,投資の標準的効果をそのうちに.含めた  

(き2)  

産物の支出を最小とするような労働手段が最も効率的である。この(2)式に  るC方は新しい労働手段の最適使用期間を基礎として決定されなぐてはなら   い。逆にいえば,一その使用期間はその全期間における生産物の平均原価を   ならしめるものでなぐて−はならない。  

いまもし労働手段の使用期間を延長するとすれば,これほ生産物原価に・ニ   に影響を及ぼす。すなわち,一一方ではそれ抽単位生産物あたりの本来の償耳   引き写げるが,他方では本来の償却を除くその他の操業費を引きあげること   なろう。使用期間があまり短かすぎて−も長すぎてこも生産物原価は高くなる。 

まりあまり短かすぎると,本来の償却が割高となって−これがそ・れ以外の支出   節約よりも大きくなり,またあまり期間が長すぎると,本来の償却を除いた   れ以外の支出が割高になり,これが本来の偵却の節約を越えることに.なる。  

かし,その使用期間中に生産物の平均原価が最小となるような労働手段の  

期尚が必ず存在する。この種の問題ほ近代経済学においでつとに費用曲線の  

題として究明されてきたところである。  

種々の労働手段ほほ.なはだ不均等に麿損するので,それに.よって:ひき超さ  

る操業撃の増加は異なった曲線であらわされる。しかしこの曲線がどのよ   異っていようとも,労働手段の最適使用期間を発見する−・般的条件ほ存  

る。この条件こそ・ほ,\さきにノポジロフが指摘したように.,古い労働手段の   後の使用期間における単位生産物あたりの限界費用(本来の償却を除く)が   労働手段の全使用期間中における新しい用具による同一・生産物の平均原価  

しくなることである。この条件ほ.まさしく労働手段の最適期間を計算する  

(32)B・HozIOXHJIOBlH3MepeHHe3aTpaTHpe3yJrbTaTOB BCOI堪aJZ打CT椚eCKO    XO3兄弟CTBe,C6<npHMeHeHHeMaTeMaTHKHBS.KOHOMHtZeCKPXHCCJTeAOBatlが】  

1959,CTp巾162−163 

(25)

社会主義紅おける技術進歩と陳腐化の問題   −ヱ97−  

(3さ)  

基礎的条件である。  

働手段の最適使用期間(技術変化のない場合)  

ポジロブはこの問題を検討するにあたって−幾つかの前提条件をあげている  

で,初め紅それを一括して説明して−おく。  

1)所与の労働手段の磨滅期間中には新しい用具によるこの手段の生産物原  

価も,同じ目的をもつ新しい用具の価値も変化しない。  

(2)ある目的をもつ労働手段はその使用期間の終了後には一腰に償用価値を   喪失する。  

これらの条件のもとでノポジロフは最適使用期間の問題をとくが,そのさい   れは幾何学的方法と代数学的方法の二つをあげて説明しでいるが,ここでは  

者 

いま労働手段への支出を∬,この労働手段を用いて.その使用全期間中に・生産  

れる生産患を木本来の偵却を除いた単位生産物あたりの操業責を./て.芳)であ  

そうすると,労働手段の使用期間中における尊位生産物(.方)を生産するに必  

繚操業費は  

㌔(め戯  

らまっされる。  

也、方,労働手段の全使用期間中の生産物の平均原価ほ  

予・(・わ虎  

∬  

(3)  

t   .Y   

式から平均原価を畢小ならしめる条件をみつけることほ容易である。つ   の(3)式を方について微分し,それをゼロとおけばよい。したがって,  

HoBO}Ⅸ㍍JrOB・MeTOAbr OrIpe皿eJIeH以兄On用MaJIbHbIX CpOKOBCJry〉E6hICpe−  

でpy月a,CTp・・48 

(26)

−ヱ9β−−   粛37巻 第2、・3号  

ノノて・尤)d才  

榊  ∬ ●、− ̄・′、一二㌣‥・ ∴: −り ・方     ∬望  

となり,さらにこの式を変形すれば,  

1: 

ナノ■竺・ガ)d才  

茸  

(4)  

ノ(.芳)=   ∬  

・+  

.方   

のごとくなる。_この式の左辺ほ単位生産物あたりの操業費(本来の償却を除   た)を示し,また右辺は生産物の平均原価をあらわす。これはさ.きに.示され   命題を明確に論証している。   

投資の標準効率係数を考慮せる最適使用期間の決定   

上述の最適使用期間の決定はあくまでも第1次接近にすぜず,そこでは技   進歩の影響をすべて捨象していた。だから,当然次にはこの要因を考慮に・い:  

て最適使用期間の決定をなさなぐこほならない。   

いうまでもなく,個別生産物の最小原価をもって支出の効率基準とみなす   とほできない。というのほ,個別生産物の最小原価ほ国民経済の仝最終崖産   の最小原価と軋両立しえないからである。生産物の平均原価が最小とな盗ま   に.そのときに設備は∴役紅立たなくなる。そしてこの設備をそれ以上利用  

とすれほ前述のように.,この生産物原価ほ割高となろう。しかし他面でほ設   を良く利鳳するこ.とによって更新時期が延期され,そ・れ紅伴ってそれ紅対   る金額を新しい建設へ投資することを可能ならしめる。償却フヵ・yドを新   建設軋用いることによって巷ずる利益は,現存労働手段の使用期間の延長匿  

って生ずる損失をカバ−してあまりあるかも知れない。このようにして労働  

段の使用期間を決定する紅ほ投資の標準効率係数を考慮することが必要   る。だから,生産物原価最小に対応せる労働手段の使用期間をノポジロブ搾  

(34) 最適期間(tIacTOOnTⅢManbHhl蹟9pOK)と名づける。もっともこの個別最  

期間は国民経済の総生産物原価の最小に対応するものではない。いま技術  

(34)TaM二浩e,CTp・55・   

(27)

社会主義紅おける技術進歩と陳腐化の問題   −ユタ9−  

を考慮すれば,労働手段の最適使用期間は原則として個々の最適期間よりも  

きくなくてはならない。  

術的(物質的)磨滅の経済的限界は,所与の労働手段を利用することによ   生ずる生産物原価の支払超過額と,この労働手段の再生産価値に・等しい投  

からえられる標準的効果(利益)が均等になったときあらわれる。  

′ポジロブは,技術的磨滅の経済的限界を示す算式を投資効率の一般式から   導する。もちろん,固定フォンドの改造や更新に・一般式を用いるとなれば,  

相対的な投資効率の・一般式は,   

れほ特殊な形のものとなる。周知の皐うに,  

財1ご    (5)  

らわされる。Cは年生産物原価,∬は投資,添字は投資バタアントを示す。  

成はもともと新しい労働手段の各パリアソトの効率比較をあらわすものであ   新旧両生慶事段の取替効率を示すものではない。しかしこの式から後者の   的庭かなった算式を導くことは困難ではない。いま瓜=0,Cl=g,品=  

?2=Cガとおき,βを本来の償却を含まない年間操業費に解すれば,さき  

(5)式は次のごとくなる。すなわち,  

ゼ・∬Cガ  

(6)  

且払.クニニ  

の式における風ヲ.クは新しい労働手段による古いそれの取替紅対する投資   率を示す。  

跡ロの大きさが投資の棲準効率係数に・達したときには,古い労働手段は新し   適のものと取替えられなくてはならない。国民経済の総支出最小という親  

らすれば,現存フ元・ンドの利用の限界点は堺の条件によって決定される。   

g一=γ 

(7)  

の(7)式が前述の(1α)式,ゼ=G7十払いグと等しいことほ改めて指摘す必要   かろう。   

参照

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浦田( 2011