• 検索結果がありません。

●オンライン開催の学会を経験して●

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "●オンライン開催の学会を経験して●"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

第 85 巻 第 1 号 (2021) (55) 55  私は現在,修士

2年として化学工学を専攻しており,微

粒子を用いた新規材料の開発をテーマに研究をおこなって います。また,来年度からも同じ研究室で博士課程に進学 する予定です。そのため1年前の私は,研究室に行き実験 をおこなったり,大学院の講義を受講したりという「当た り前」の生活がこれからもしばらく続いていくのだろう な,と漠然と想像していました。しかし実際には,私たち の置かれた環境は「当たり前」から大きく姿を変えることと なりました。振り返ってみても,2020年は私たちの普段 の生活や考え方を一変させる,そういう年だったように思 います。修士2年に上がる

3,4月頃から,私たちの身の回

りに様々な制限が課せられるようになりました(マスクの着 用,移動や会食の自粛が求められるなど)。勿論それらの制限も 厳しいものでしたが,大学に立ち入ることができないとい う制限は,私たちが研究活動をおこなう上で大きな打撃を 与えたように思います。研究室へ行くことができないため 実験が進められず,またディスカッションや講義といっ た,これまで対面でおこなわれてきたものがすべて

Web

会議ツールを利用したオンライン上のものへと置き換わっ ていきました。今までのようにいかないことばかりで歯が ゆい思いをしたのは私だけではないと思います。時間が経 ち,現在は少しずつ制限が緩和されてきていますが,それ でも1年前の私が想像していたような「当たり前」の生活と 今の生活は大分かけ離れたものとなっています。

 しかし驚くべきは人間の適応力というものでしょうか。

そのようなオンラインでのやり取りに私たちは順応し,う まく利用し始めていると感じています。最初こそ戸惑う部 分も多かったですが,最近ではあまり不便に感じることも 無くなってきました。むしろ少し内密な話をしたいときや 共有したい資料が多いとき,そして勿論離れた場所にいる 人とやり取りするときなどは,これまでよりも便利に感じ ます。何ごとも慣れ,ということなのかもしれません。

 特に本稿を執筆している現在,記憶に新しいのはオンラ イン化して開催された化学工学会の第51回秋季大会です。

春頃から年会を始めとして様々な学会が中止となっていた 中,オンラインでの開催ではありますが秋季大会が開催さ れたことは本当に良かったと思います。今回の秋季大会に は私も口頭発表にて参加させて頂いたのですが,自らの発 表やポスター聴講等を通じて,従来と同様に多くの先生方 や企業の方,他大学の学生と意見を交換することができた と感じました。ただし今までの学会とは異なって,自分の 声はきちんと届いているか,プレゼン資料はきちんと見え ているかなどについて気に掛けてしまう部分もあり,これ はオンラインに特有の悩みだと感じました。しかしデメ リットだけでなく,オンラインの方がこれまでよりもやり 易いと感じる部分もありました。例えば発表者としては,

今までの学会発表に比べてあまり緊張せずに発表に臨めた と感じます。発表の際,実際に登壇して人前で話すという のはやはり緊張を伴うものだと思います。しかし今回の秋 季大会では慣れた場所から発表をおこなうことができ,ま た発表中に人の視線を感じることもなかったため,良い意 味でリラックスして臨むことができました(人の視線を感じ ないことは逆に反応が読み取りづらいということで,やりづらいと いう意見も聞きますが)。また聴講者としては,セッションご との移動がやり易かったと感じました。実際に会場まで移 動する必要がなく,また聞きたい発表のある部会へすぐに 移ることができるのは時間の節約という意味でありがた かったです。このように,オンラインならではメリットは 確かにあると思いました。

 おそらく,これからしばらくは学会等も今回同様オンラ インでの開催が主流の状態が続いていくでしょうし,出張 等の研究室の外に出る機会も制限される状況だと思いま す。しかしそのような環境下でも新しく得られる発見は確 かにありますし,オンラインならではの強みが活きてくる 場面もあるのではと思います。災い転じて福と成すという 諺もありますが,現在私たちの生活様式は大きな転換期を 迎えています。1年前の私が想像していた生活様式とは異 なりますが,今の私たちにできるのは新しい生活様式の良 い部分を見つけ,慣れていくことだと思います。私もこれ からの研究活動に際して,オンラインでの取り組みとオン サイトでの取り組みをうまく繋ぎ,これまで以上に実りあ る研究生活を送りたいと思います。

 最後になりますが,今回寄稿の機会を頂けたことは大変 貴重な経験となりました。今回の寄稿にあたってお世話に なった皆様には深く感謝申し上げます。

東北大学大学院工学研究科化学工学専攻 波形 光)

●オンライン開催の学会を経験して●

公益社団法人 化学工学会 http://www.scej.org/

著作権法により無断での転載等は禁止されています   

参照

関連したドキュメント

3月6日, 認知科学研究グループが主催す るシンポジウム「今こそ基礎心理学:視覚 を中心とした情報処理研究の最前線」を 開催しました。同志社大学の竹島康博助 教,

昭和62年から文部省は国立大学に「共同研 究センター」を設置して産官学連携の舞台と

昨年度2科目で始まった自然科学研究科博士前期課程のMOT

機械物理研究室では,光などの自然現象を 活用した高速・知的情報処理の創成を目指 した研究に取り組んでいます。応用物理学 会の「光

経済学類は「 経済学特別講義Ⅰ」 ( 石川 県,いしかわ学生定着推進協議会との共

「心理学基礎研究の地域貢献を考える」が開かれた。フォー

それは,教育工学センターはこれで打切りで ございますけれども,名前を代えて,「○○開

えて リア 会を設 したのです そして、 リア で 会を開 して、そこに 者を 込 ような仕 けをしました そして 会を必 開 して、オブザーバーにも必 の けをし ます