超音波 超音波
超音波 超音波による による による によるコンクリート コンクリート コンクリート劣化 コンクリート 劣化 劣化 劣化・ ・ ・ ・腐食 腐食 腐食 腐食の の の の解析方法 解析方法 解析方法 解析方法の の の検討 の 検討 検討 検討
日大生産工(院) ○大和田値佳子 日大生産工 大木 宜章 日大生産工 保坂 成司 アールディック・アジア(株) 稲場 英世
1.1. 1.
1.
はじめに はじめに はじめに はじめに
下水道の整備は環境を考える上で重要な課 題であり、日本における平成
16年
3月時点の 下水道普及率は
66.7%と、急速に整備が行われている。一方で、古くから下水道の整備を進 めてきた都市では老朽化が問題となっている。
東京都における下水道の管路延長
16,000km中、老朽化率(50 年以上経過した下水道管の 比率)は約
20%であり、今後さらに上昇が見込まれることから、下水道事業は維持管理の時 代を迎えているといえる。しかしながら、未だ 下水道の重点施策に「維持管理」が欠如されて おり、この認識が希薄である。一方、コンクリート 劣化・腐食の調査に関しては、調査者の経験・
主観に頼っており定量的に表す測定法は確立 されていない。
そこで本研究は、非破壊試験に着目し、超音 波法によりコンクリート内部の劣化・腐食の進行度合 の測定法を検討するものである。
2.
2.2.
2.測定方法及
測定方法及 測定方法及 測定方法及び び び び条件 条件 条件 条件
2.12.12.12.1
超音波 超音波を 超音波 超音波 を を を用 用 用 用いた いた いた測定法 いた 測定法 測定法 測定法
超音波を用いた測定法には透過法、反射法、
表面走査法がある。
透過法は試験体の片面に送信用トランスデューサを、
対応する面または側面に受信用トランスデューサをそ れぞれ設置し、超音波の送信・受信を行い伝播 時間を測定する方法であり、伝播時間より密度 などの推定が可能であり測定精度も高い。しか し、この方法は構造物を挟み込まなければなら
ないため、下水道管の様に片面が土中の場合は 適用できない。これに対し反射法及び表面走査 法は、同一表面上に送信・受信、両トランスデューサ を設置し、超音波の送信・受信を行い伝播時間 を測定する方法である。しかし、反射法は物質 中の空洞・異物など様々な要因で反射波が変化 し、測定精度に問題が生ずるため、本測定では 表面走査法を用いることとした。
2.
2.2.
2.222 2
測定装置 測定装置 測定装置 測定装置
測定装置を図-1に示す。本パルサーレシーバーはス パイク波を発生させるもので、高電圧インパルスパル サー部(パルス電圧
100V~900V)と多目的に使用できるレシーバー部で構成されているものである。
トランスデューサは、コンクリートの様な密度の低い物質 に対しては低周波数のトランスデューサが有効とされ ていることから、0.1MHzのトランスデューサを用い ることとした。
図 図 図
図- - - -2 2 2 2
FFT解析 解析 解析 解析の の の違 の 違 違いによる 違 いによる いによる周波数 いによる 周波数 周波数 周波数
The Analytical Method about the Deterioration and Corrosion of Concrete with Ultrasonic Waves.
Chikako OWADA, Takaaki OHKI, Seiji HOSAKA and Hideyo INABA
図 図
図 図- - - -1 1 1 1 測定装置 測定装置 測定装置 測定装置
0 50 100 150 200 250 300 350 400 450
0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 160 170 180
周波数(Hz)
音圧(dB)
Rectangular Hamming Hanning Flat Top Blackman Harris
パルサー レシ ー バー パルサー レシ ー バー パルサー レシ ー バー パルサー レシ ー バー
(((( スパイク ス パイク ス パイク波 ス パイク 波 波 波 ) )) )
オシ ロス コ ー プ オシ ロス コ ー プ オシ ロス コ ー プ オシ ロス コ ー プ
0
00 0 ....1 11 1 MHz MHz MHzト ランデ ュ ー サ MHz ト ランデ ュ ー サ ト ランデ ュ ー サ ト ランデ ュ ー サ 送信 送信
送信 送信 受信 受信 受信 受信
2.3 2.3 2.3
2.3
測定条件 測定条件 測定条件 測定条件
超音波はスパイク波を使用し、試験体とトランスデ ューサとの密着度合を高めるためグリセリンを使用し た。なお、音速は温度により変化するため、室
温を
23~26℃に保ち測定することとした。実供用されたコンクリートの
X-ray分析から、こ の腐食部分は
CaSO4及び
CaSO4・2H
2Oが認 められ、カルシウム水和物は検出されなかった。こ のことから、普通ポルトランドセメント配合のコンクリート 平面[300×50×100(mm)]の表面に腐食層と見 立てた石膏を厚さ
20mm、15mm、10mmに塗 り、試験体とした。この試験体の劣化・腐食度 合を表面波周波数法により測定し、FFT (高速 フーリエ変換)を用いて解析することとした。
2.4 2.42.4
2.4 FFT
解析方法 解析方法 解析方法 解析方法の の の種類 の 種類 種類 種類
解析方法については、最も一般的な
Rectan gular、 Hanning、Hamming、Flat Top、Blac kman-Harissの5種類について検討を行った。
なお、各々の特徴は以下のとおりである。
Rectangular:信号がインパルス信号のように、測
定しているタイムウィンドウに完全に収まる時、また はタイムウィンドウの幅が基本周波数成分の整数倍で あることがわかっている時に使用する。
Hanning:高周波側の漏れが少ないためRecta
ngular
より周波数の分離がより明確になると
いう特徴を有している。
Hamming
:
Hanning window主部に隣接する副 部のスペクトルを更に小さくするためのウィンドウが
Hammingである。
Flat Top:周期的な信号の測定精度を向上させ
るための解析方法。窓関数のメインローブのスペクトル がフラットになる。周波数分解能が落ちる。
Blackman-Hariss:サイドローブの減衰特性が良い
窓関数で、近接した信号等では分離ができずに 一つのスペクトルとして観測される危険性がある。
2.5 2.5 2.5
2.5 FFT
解析方法 解析方法 解析方法 解析方法の の の検討 の 検討 検討 検討
いずれの
FFT解析法を用いるかを予備実験 にて判断することとした。予備実験結果を図-
2に示す。図-2より
Flat Topの音圧が最も突 出しているが、ピーク箇所が判断しにくい。
Rectangular
の場合、ピークと思われるスペクトルが 2ヵ所存在し、
Hanningはピーク時の周波数が他 と異なる点で信用性に欠けると考えられる。
Hamming
及び
Blackman-Harissにおいては、
ヒ ゚ ー ク 時 の 周 波 数 が 一 致 し て い る が 、
Blackman-Harissは信号が分離できずに一つ のスペクトルとして観測される危険性があるため、
本実験での
FFT解析は
Hammingを用いるこ ととした。
3.
3.3.
3.
表面波 表面波の 表面波 表面波 の の の特定方法 特定方法 特定方法 特定方法の の の の検討 検討 検討 検討
図-3及び表-4に制振材の有無による表 面波への影響を示す。本実験では、石膏とコンク リート平面の境界を示す周波数の特定が目的であ るため、石膏内部を通りコンクリート平面を反射する 反射波と、石膏表面を伝播する表面波を区別す る必要がある。そこで本実験では、密着性の優 れた制振材を用い表面波を抑える測定を行っ た。
図-3より、周波数
90Hzで制振材を用いて 表面波を抑えた場合の波形が、表面波を抑えな い測定時より大きなものとなった。この現象は 表-1のように、石膏厚の異なる試験体におい ても各周波数で認められた。これは、制振材が 石膏表面を伝播する表面波を減衰させるが、制 振材自体が超音波を反射させた可能性がある ためと考えられる。また、本実験で用いた制振 材は密着性には優れているが、水分を多く含ん でいるため、石膏に滲み込んだことによる影響 の可能性も考慮する必要がある。しかし、実際 のコンクリート下水道管は水中に存在するため、今後 は吸水した構造物への測定方法の検討が必要 である。
4. 4. 4.
4.
まとめ まとめ まとめ まとめ
Ⅰ)表面波周波数による劣化・腐食度合の測定 に用いる
FFT解析方法は
Hammingが最適で ある。
Ⅱ)超音波の反射を受けにくい制振材の検討が 必要である。
図 図 図
図- - - -3 3 3 3 制振 制振 制振 制振材 材 材 材の の の の有無 有無 有無 有無による による による による表面波 表面波 表面波への 表面波 への への影響 への 影響 影響 影響
( ( (
(石膏厚 石膏厚 石膏厚 石膏厚
15151515mm) ) ) )
0 0.02 0.04 0.06 0.08 0.1 0.12 0.14 0.16 0.18
0 20 40 60 80 100 120 140 160 180
周波数(Hz)
音圧(dB)
制振材 制振材なし
20mm 15mm 10mm 50Hz 70Hz 60Hz
および
90Hz 30Hz 100Hz 90HZ
および
80Hz 制振材により
波形が減衰 制振材により
波形が増幅