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静電気と電磁波

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Academic year: 2021

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(1)

2 回 電磁気学と電磁波

電磁波工学

柴田幸司 講義ノート

(2)

この帯電が小さなゴミをひき付ける →クーロン力

静電気と電磁波

+

ρ

琥珀を布でこすると

琥珀

→正に帯電

→負に帯電

+

ρ

+

ρ

+

ρ

但し、この電荷は移動しない

→静電気

(正孔が沢山存在) (電子が沢山存在)

-ρ

E

V

]の電位が発生

電荷が大きいと放電

・服を脱いだ時

・電子ライター

・雷

全部同じ原理

(3)

電荷と電界・電位

ガラス棒 布でこする

→ガラス棒の電子が布に移動

ガラス棒

→正に帯電

→負に帯電

+

δ

-

δ

(4)

+ +

+同士は反発する

+

-δ

+

-

とは吸引する

・このような作用をする

+

-

の粒子(正孔と電子)

を電磁気学では電荷と呼ぶ

・また上記のような物体が移動する力をクーロン 力と呼ぶ

電荷の単位 ・・・ [c] クーロンで表す

+

δ

+

δ

+

δ

→ クーロン力が作用する場が電界

(5)

電気力線の向きはプラスからマイナス

2枚の無限平板それぞれに電荷を与え

た場合にも平板間には電界が発生

+σ -σ

+σ -σ

+ -

電荷を与える為には、直流 電圧源を接続すればよい

電源による電荷の供給

電荷と電界強度(平行金属板の場合)

*電界(強度)・・・電気力線の密度

電界と電位差

+q -q

+

- V[V]

l E

今、間隔L離れた平行平板間にE[V/m]の電界が 一様に生じている場合、電極板間の電位差は

l E V  

となる。よって、電界強度は電圧と

を用いれば

l

EV

となる。

*電界の強さは、電束を作るために電束の長さ方向

1m

当たりに加わる電圧[V/m]であることを表している。

正孔 電子

[V/m]

l

が狭いと電界強度は大きくなる

(6)

c(静電容量)

電極面積

A

に比例 電極間距離

d

に反比例

d

A

コンデンサの働き

+q -q

+

-

1.

平行金属板の両端に+、-の電位を 与えると、電荷と電界が発生

2. 導体板上に蓄えられる電気量Q[C]は

導体間の電圧に比例

3. 同じ電圧でも、Cの値が大きいほど大き

な電荷が得られる。

4. Cを静電容量と呼び電荷を蓄える能力

を表す。

V C Q  

C

導体板の形状や間隔など により定まる

静電容量

C

の単位 →[

F

](ファラッド)

1F

・・・

1V

の電圧で

1C

の電気量が 蓄えられる静電容量の値

コンデンサ → 電気

(

電荷

)

が蓄えられるということ

(7)

d

A

平行平板の形状と静電容量との関係

誘電体

ε

r l

目的

面積が

A[m

2

]

2

枚の平板を距離

隔てて対向させた場合の静電容量に ついて考える

まず、

2

枚の導体板間に

V[V]

なる電圧を加 えた時に導体板上に

Q[C]

の電気量が蓄え られたとすると

+

- V[V]

l E Q[C]

なる関係がある。この時、導体板上の

1m

2 あたりの電気量を

Q

0とすると、この値は

A

Q 0Q

となる。これは

1m

2あたり、

Q/A[C]

の電束が生じているこ とになるので

V C Q  

電荷

面積

(8)

A

DQ

と表せる。一方、導体板間の電界強度 電束密度

D[c/m

2

]

l

EV

となることが知られている。さらに、

電束密度

D

と電界強度

E

との関係

E[V/m]

はガウスの法則より

・・・(1)

・・・(2)

E

D   0

・・・(3) となるので、

(3)

式に

(1)

(2)

式を代入すれば

l V A

Q   0

・・・(4) を得る。よって、

Q

に関して整理すれば

l V Q A

0

・・・(5) となる。よって、

V

CQ

(5)

式を代入すれば

l A V

l V

C A     

0 1 0

となる。なおこの値は真空中のものであり

・・・(6)

1m

2あたりの電束すなわち

(9)

ε0は真空中の誘電率であり

0  8 . 855  10 12 [ F / m ]

となることが、分かっている。また、媒質によって実際の誘電率はεo ・ε となりεは媒質の比誘電率と呼ばれ、媒質への電荷の集まり方と関連して いる。一例として、さまざまな媒質の比誘電率は以下のような値である。

物質名 比誘電率

空気 水素

80 1.00059 1.00026 2.0

2.6

物質名 比誘電率 パラフィン

ガラス 絶縁油

雲母

2.1

2.5 3.8

10.0 2.2

2.4 4.5

7.5

εrなる誘電媒質中においては

l A V

l V

C r A       r

0 1 0

・・・(6)

となる。

(10)

仮想空間

S

空間中に仮想された任意の閉局面

S

から出て行 く電気力線の総数は、閉局面内に含まれる電荷 の総数の

1/

ε0となり

と表すことができる。

s E n dS q

0

 1

n

E .

θ

.

q

E .

ガウスの法則

電荷と電界の関係を表しているということ

+σ -σ

S

d

d

が狭いほど、

S

が広いほど多くの電気 を蓄えることが出来る。

→コンデンサ、スーパーキャパシタ

(11)

静電界・磁界と電磁波

+

電極

電極

i

+

- -

++

i

誘電体による絶縁により 充電後は電流は流れない

→変位電流は発生せず 電磁波は放射しない

誘電体

V

R に印加される電圧は

E=i

R

一定であり、電線に流れる電流 も一定だから、電線の周りには 静磁界が発生

→磁界が止まっていると 電磁波は放射しない

静磁界

(磁場)

電線への直流 電圧の印加

コンデンサへの 直流電圧の印加

電流(電荷の流れ)の 周りに作用する場

+ρ

-ρ

電池(電荷の源)を 使い、電線に電流 を流すと?

金属中における 電子の流れ

+ + + + +

+ + + + +

自由電子

- +

静電界

(電場)

電荷の間に 存在する場

V

R

R

(12)

電極

電極

i

+

i

誘電体

電線の周りに磁界が発生。さらに 変位電流により、その近傍に電界 が発生。ループが共振状態なら

→電磁波の空間への放射 電線への交流

電圧の印加

コンデンサへの 交流電圧の印加

磁界 電界 磁界

誘電体の内部で変位電流が発生し その近傍に電界が発生する

平行平板が共振状態なら

→電磁波の空間への放射

なぜ交流は空間に飛び出すのか?

ループ長を

n

・λ

/2

にすると共振して放射

ファラデーの法則

アンペア マクスウェル

+ -

アンペア+変位 電流なら

i

が無く ても電界から磁 界が発生

+

共振する寸法だとより放射

-

変位電流 磁界

電界 磁界

アンペア マクスウェル

ファラデー

アンペア マクスウェル

(13)

磁気と電流(アンペアの右ネジの法則)

・電気が流れると、その周囲(回転方向)に磁界が発生

・電流が右ネジの方向に流れると、磁界はネジの回る方向に発生

・電流が右ネジを回す方向に環状に流れると、磁界は右ネジの 進む方向に発生 (電流→磁界)

磁界

H

電流

I

磁界

H

電流

I

・電流は

+

電極から

-

電極へ流れる(電子は

-

から

+

へ流れる)

・電流の周りに磁界が発生

+

I H

電位と電流と磁気

Hdl

I

(14)

磁界とは

磁気によって作られる場

(クーロン力の作用する場)

N S

-

+

S N S N

吸引力

- + - +

S N N S

反発力

- + + -

(その際、クーロン力を生じる)

+

電磁石

N S

吸引力

(クーロン力)

N S

+ -

磁石

磁束 Φ

電流による磁場(磁界)

磁石と力

+の磁荷

-の磁荷

+の磁荷 -の磁荷

+

-

(15)

ファラデーの法則

N

巻の導線回路に鎖交する磁束Φが時間的に変化すると、回路に は磁束の変化を妨げる回転方向に起電力が発生(電圧

e

が誘起)

N t dt

N d

e

 

 

磁束の時間変化 電圧

磁束Φ

誘導電流I

磁界 → 電流→逆の向きに起電力

巻数

起電力の向き

(16)

コイルの働き

t L I dt

L dI

e

 

電流の時間変化 電圧

(起電力)

1.

電流を流すと磁束が発生

2.

これにより誘導起電力

e

が発生

自己誘導と呼ぶ

3.

自己誘導の大きさを表すもの

自己インダクタンス(

L

)と呼ぶ

L

の決定 コイルの巻数と形状により定まる

N t dt

N d

e

 

 

磁束の時間変化 電圧

+

磁束Φ 磁束Φ

誘導起電力 e

I

・・・(1)

・・・(2)

L

が大 大きな起電力

しかし、これらの方程式は電流の向きと起電力(磁束)の向きとの関係を表現し ていないことを理解する必要がある。

コイルに生じる誘導起電力

e

は、電

流の変化する時間的な割合に比例

N

巻の導線回路に鎖交する磁束Φの時 間変化により、回路には磁束の変化を妨 げる回転方向に起電力が発生(電圧

e

誘起)

(17)

自己インダクタンス L を大きくする方法

+

磁束Φ 磁束Φ

誘導起電力

e

+

磁束Φ 磁束Φ

誘導起電力

e

空心コイルでも、磁束、誘導起電力は発生 鉄心を入れると、同じ起磁力に対して透磁率 に比例して磁束が多くなる。→自己インダクタ ンス

L

も大きくなる。

直線導体にも自己インダクタンスは存在

自己インダクタンス

L

の単位

H

] ヘンリー

1H

1

秒間に

1A

の電流変化があった時、コイルに

1V

の起電力を生ずる 自己インダクタンスのこと

(18)

+

磁束Φ 磁束Φ

誘導起電力

e

I

N

回巻

となるが、コイルに

I[A]

流れてコイルと鎖交する磁束がΦ

[Wb]

となる場合、電 流と磁束の変化分は

I

とΦが比例する範囲ではΔΦをΦ、Δ

I

I

に置き換えて

N t t

L I

 

 

 

(1)

(2)

式を連立させることに より



I N L

I L N    

となる。従って、自己インダクタンス

L[H]

I

LN

となり、コイルに

I[A]

の電流が流れている時の磁束鎖交数

N

Φ

[Wb]

の値が分かれば、もしくは 巻数

N

は既知で磁束Φ

[Wb]

を観測できれば、コイルの自己インダクタンス

L[H]

の値を計算で求めることが出来る。

インダクタンス L と磁束φとの関係

(19)

静電界・磁界と電磁波

+

電極

電極

i

+

- -

++

i

誘電体による絶縁により

,

電界は出来るが電流は流れない

誘電体

電線の周りに静磁界が発生 しかし、電磁波は放射しない

磁界

電線への直流電圧の印加 コンデンサへの直流電圧の印加

電極

電極

i

+

i

誘電体

電線の周りに磁界が発生し、変位 電流により、その近傍に電界が発生

→電磁波の空間への放射

電線への交流電圧の印加 コンデンサへの交流電圧の印加

磁界 電界 磁界

誘電体の内部で変位電流が 発生し、その近傍に電界が発生

→電磁波の空間への放射

電磁波

電界と磁界が直交している

(20)

より効率の良い空間への飛ばし方

2

0

ダイポールアンテナ

オープン

ショート

4

0

4

0

電磁波を棒で共振(往復)

させて空間に出しやすくする

パラボラアンテナ

鏡面を利用すれば 一方向のみに放射

では、この空間における電磁波の放射(伝搬または時間変化を 伴う移動)を表現する方程式は?→マクスウェルの方程式

1.

ファラデーの法則と

2.

アンペアの法則に変位電流を追加した式 の連立方程式 →空間での回転を表現するためベクトルにて表現

(21)

2

0

2

0

平行平板の寸法が 共振構造の場合 周波数が高ければ小さな

構造でも放射しやすい

2

0

n だと周方向に共振しやすい

→放射しやすい

(22)

アンペアの法則 + 変位電流 =アンペアマクスウェル

電線の回転方向 に磁界が変化

ファラデーの法則

磁界の回転方向 に電界が変化

電界の回転方向 に磁界が変化

マクスウェルの法則=ファラデーの法則+アンペアマクスウェルの法則

→ベクトル連立方程式

(23)

電流と磁気を利用した電気製品

・スピーカ、マイク、モータ

ファラデー アンペア

・電磁調理器

磁力線 磁力線 コイル

鍋(鉄)

うず電流

・コイルに電流を流すと磁力線が発生

・鍋の金属中にうず電流が発生

・金属の抵抗成分により熱が発生

(24)

粒子

量子論から見た物質からの光(電磁波)の放出

電池

電熱線に電流を流すと 光 = 電磁波 を発生

光(電磁波)

の正体は 何?

波動

なぜ光(電磁波)を放 出するのか?

熱放射

光の色(周波数)

が温度に関係

光の色(周波数)

と温度の関係 を表す式は?

(25)

原子の性質 (ボーアの仮説)

原子核の周囲を円運動している電子に は、幾つかの限られた飛び飛びの安定 軌道だけが許される。すなわち、電子の 角運動量

L

n=1 n=2 n=3 n=4

1.

量子条件

原子がエネルギー

Ea

の安定状態からE

の安定状態(

Ea >Eb

)に移るときに光(電 磁波)を放出し、逆に移るときに吸収する。

そして、放出または吸収される光の振動 数は次式で与えられる。

2.

振動数条件

b

a

E

E f

h    (9)

で表される。また、この軌道を回ってい る限り外部に光(電磁波)を放出するこ とない。この状態を安定状態という 。

 2 n h v

r m

L     (4)

(26)

水素原子の放射する光スペクトル

1 ) ( 1

2 2

a

b

n

c n R

f

  

n=1 n=2 n=3 n=4

ライマン系列

バルマー 系列

パッシェン

系列 赤外線 可視光 紫外線

ライ マ ン 系 列

バ ル マ ー 系 列 パ ッ

シ ェ ン 系 列

nb

= 3 2 1

(27)

光(電磁波)の解釈のまとめ

古典電磁気学 → 光(電磁波)は波動と考える

マクスウエル ・・・ 上記

2

式に変位電流を追加し、電磁波の存在を予言 ファラデー・アンペール ・・・ 静電・磁界に関する実験式を導出

レンツ ・・・ 実験により電磁波の存在を確認

誘導電流

量子力学 → 光(電磁波)は光子が波動的に振舞うものと考える

(28)

発生方法にみる電磁波の分類

低周波電磁界 ・・・誘導起電力(発電機)など

直流磁界 ・・・直流電源+電磁石または永久磁石

直流電界 ・・・直流電源+コンデンサ構造(電位差)

S N

- +

U

V W

回転子

鉄心 固定子

(29)

高周波~マイクロ波 ・・・トランジスタ、

FET

などによる

発振回路、マグネトロンによる直接発振

ミリ波 ・・・ガンダイオード、インパットダイオード などによる直接発振

+

+

+

n-GaAs

-

V

BB

誘電体共振器

V

CC

トランジスタ

マイクロ波 出力 ある特定周波数の

みをフィードバック

+

-

(30)

サブミリ波~光波 ・・・半導体構造(

LED,

レーザ

LED

)など

出力光 h・f n (AlGa1-x As

電極

電極

(a).pn接合半導体レーザ 反射鏡

透過形 反射鏡 p+ (AlGa1-x As)

p (GaAs)

出力光 h・f

n (AlGa1-x As 電極

電極

(b).LEDの構造 p+ (AlGa1-x As)

p (GaAs)

電極

その軌道を回ってい る間は、光を出さない 電磁波

(エネル ギー)

エネル ギー大

エネル ギー小

金属に電流を流すと金属原子中 の電子が軌道間を移動

エネルギーの大きい外側の軌道からエネルギー の小さい内側へ移る時に光 (電磁波)を放出

電子の移動する軌道によって放出する光(電 磁波)の色 (周波数) が異なる

放射線 ・・・核融合・核分裂(放射性物質からの放出)

(31)

上に行くほど電子密度が高い

等価的な誘電率

周波数の違いによる伝搬の性質

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