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第2章 必修教科等の研究 09英語 リーディング指導で能動的学習態度を伸ばす英語科授業の創造

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Academic year: 2022

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(1)

� 英語

�ー����指導で�������を��す英語���の��

林 秀樹

1 研究主題によせて

(1)はじめに

英語の授業ではリーディング活動はとても重要で ある。しかしリーディング指導というと音読の指導 が注目されがちである。音読指導は様々な方法があ り,工夫もされている。音読は大切な活動であり,

英語の授業で欠かすことはできない。音読で英語の 基礎的な力が育むことができる。しかし,音読指導 だけで生徒に英文を自分一人の力で読むことができ る力をつけられているかは疑問である。

また,本文の内容を深く読むような活動は少ない。

その理由として,中学校の教科書の英文は短くやさ しいので,深く読む必要はないと考えられているこ とがある。しかし,英文の内容を深く読むことで生 徒の豊かな発想や考えが生まれると考える。学習指 導要領の「ウ 読むこと(オ):話の内容や書き手 の意見などに対して感想を述べたり賛否やその理由 を示したりなどすることができるよう,書かれた内 容や考え方などをとらえること」とあり,読んで,

その意味を理解することだけでは不十分である。生 徒が自分の力で英文の内容を読み取ることができ,

その内容について生徒が考えや感想を書くことので きるリーディングの指導の実践例を示したい。

(2)研究の概要

①自分の力で英語の長文を読むことができるように なるための実践

一年生段階の教科書は対話形式の英文が多く,一 文が短く,意味を理解することは比較的容易である。

しかし,二年生,三年生と学年が進むにつれて,本 文も対話形式の文だけでなく,物語やエッセイなど の長文も増えてくる。二年生の段階で,「主語+動詞 +that で始まる節」,「主語+動詞+接続詞で始まる 節」という文構造もでてくる。一文一文が長いこと

も多い。三年生の段階では,関係代名詞も導入され る。生徒にとっては文の構造が理解しにくいことも 多い。

また,生徒が英文を読むときの課題として,語彙 の理解が大きい。初めて目にする単語や聞き慣れな い単語も多く出てくる。

この 2 つの課題をふまえて,生徒が英文を自分の 力で読むことができる指導の実践例を示したい。

②読んだ内容について感想や意見を示すことができ る指導の実践

生徒が本文を理解することと,その内容について 感想や意見を示すことができるようになるには,そ れぞれを別々に指導するのではなく,両輪として指 導することが大切である。学習指導要領にも「話の 内容や書き手の意見などに対して感想を述べたり賛 否やその理由を示したりなどすることができるよう に」とある。つまり,「感想や意見を示す」目的の ために英文を読むのである。今までの指導は本文を 理解させることが目的であり,そこに重点が置かれ ていた。「感想や意見」を考えながら英文を読むこ とができる指導の実践例を示したい。

③本文を深く読むことができる指導の実践 本文を「深く読む」ということは精読して,すべ ての文の構造を理解できるということではない。そ こに書かれている情報から,その文を書いた筆者の 心情や状況なども読み取ることである。そのような ことにも生徒が考えることができるリーディング指 導の実践例を示したい。

(3)研究仮説

生徒達が自分の力で英語の長文を読むことができ るようになることで,自立した学習態度が生まれる。

読むことができるようになった達成感があること で,本文を能動的に読むことができる。能動的に読 本論の要旨

能動的学習態度とは生徒が意欲を持って,自ら学習しようとする態度である。英語の授業ではリーディ ング活動は重要である。しかし,教師が内容について説明し,生徒はその説明を聞いているという授業が 多い。そこで,能動的学習態度をのばすために生徒一人一人が自分の力で内容を理解する力を育てる必要 がある。しかし,内容を読み取ることだけを目標とするのではなく,その内容について,感想や意見を示 すことを課題とすることで,内容について自分の考えや興味を持って深く読むことができる。内容につい て深く考えたことを他者と交流することで,お互いの考えの共通点や相違点を知ることができる。コミュ ニケーションをする場を設定することで能動的学習を伸ばすことができるようなリーディング指導の実 践事例を示す。

キーワード 感想 content-based 交流 四象限ワークシート Read for yourself

(2)研究の概要

(3)研究仮説

(2)研究の概要

(3)研究仮説 1.研究主題によせて

(2)

める姿勢があるので,本文の理解に抵抗が少なくな り,内容についても深く読むことができる。また「読 んだ内容について感想や意見を示す」という目的の ためによむことで理解するだけの目的に終わらない 読みかたができる。その上で「本文を深く読むこと ができる」発問をしていく中で,行間に含まれた筆 者の心情や状況をよむことができる。そして,深く 読み,感想や意見を自分で考える中で,生徒の能動 的学習態度を伸ばす英語科授業になるであろう。

2.実践例1 Read for yourselfの活動

教科書の本文の指導というと今まで次のようなパ ターンが多かった。①最初に新出語句の確認をする。

②本文を聞く。③生徒達がノートの左に英文,右に 日本語訳を書いてきて,確認する。④音読練習をす る。授業の中で生徒が一人で英文を読む活動が少な かったり,または全くなかったりすることもある。

宿題で日本語訳を書くときに一人で読んでいるかも しれないが,どのように読んできているか,そのプ ロセスは分からない。教科書ガイドなどのものを丸 写ししているかもしれない。つまり,教師が英文の 構文や単語の説明や解説をして,生徒はそれを聞い ているだけでは生徒自身が自分で英語を読む力はつ かない。英語の基本的な読み方を指導する必要があ る。

まずは,指導の手順である。生徒が一人で英語を 読むとき,例えば,一人で自分の部屋で英語を読む ときにはいきなり音読はしない。しかし英語の授業 ではいきなり今日読むことになっている英文を聞か せたり,意味の確認をしないままとりあえず音読か ら始めたりすることもある。ただ,黙読の時でも頭 の中ではその単語を音声化しながら読んでいるの で,全く音として認識できていない単語ばかりでは 黙読することもできない。しかし,全く意味の分か らない文をいくら音読しても,その文を定着させる ことは難しい。そこで次のような手順を大切にして 指導することにした。

最初は新しく読む英文の中に含まれている新出語 の発音の確認と意味の確認を行う。ディジタル教科 書を使い,英語のつぎに日本語とスクリーンに映し 出し,放送される英語に引き続き,リピートさせる 方法で行っている。そして最後に音声が放送されな い状態で単語を映し出し,生徒が自分たちで読んで いくことで単語の発音と意味の確認を行った。二年 生あたりになると,新出語も長い単語,難しい意味 の単語,生徒達にも馴染みのない単語が増えてくる。

生徒にとってすべての新出単語の意味と発音をすぐ に理解するのは負担が大きい。しかし,何度も同じ

練習をすると生徒にとってつまらない活動になる。

また単語を覚えることより本文を読むことに重点が 置かれるべきである。そこで短い時間でより定着を 図るために次のような点を工夫した。

一つめはスクリーンには英語,次に日本語と映し 出されるが,日本語が映し出されているときにもそ の単語を英語に変えて読むことを徹底した。そのこ とにより3つの効果が出てきた。一つめは英語でリ ピートした直後に読むので,負担なく読むことがで きる。二つめは読む回数が増えることである。すぐ に読むことで単語の意味と発音が定着しやすい。三 つめは日本語がでてきたときには単語のリピートを 終えていなければならず,自然と単語を読むスピー ドが速くなり,リズムとアクセントが正確になった ことである。また確認の時は,何度かこの手順をく り返した後に,音声なしでスクリーンにランダムに 単語を映し出して意味と発音が正確にできるかとい う方法をとった。順番ではなくランダムに出すこと でより正確に生徒の新出単語の発音ができているか どうかを確認できる。

次に生徒は配られたプリントを教師の解説などが ない状態でプリントに書かれている英文を読んでい く。今までの指導法には課題があると考える。日本 語訳を行うことがあまり好ましい指導法ではないと され,英文を読むときもあまり一文一文丁寧に訳し ながら読むのではなく,大体の英文全体の概略を読 むような指導が多く見られるようになってきた。し かしこれではどの英文が正確に意味をとれたか分か らず,非常に曖昧な理解に終わっている可能性があ る。英文一文一文の意味を正確に確認できる力は内 容を深く読み取るためには不可欠である。

また,日本語訳,つまり分かりやすい日本語に英 語を直すことが英語を読める力と同義とされている ことが問題であり,日本語に訳せないと英文の意味 がわからないという読み方になっている。しかし,

日本語と英語は構造が違い,英語の語順で読んでい くことが大切である。

以上のことをふまえて,次のような指導を行った。

①左から順に単語を確認しながら,読み進めていく。

②主語を見つけたら,その語句を○で囲む。動詞や 助動詞には二重線の下線を書く。疑問詞には波線の 下線を書く(資料1)

③目的語 る

を探し,矢印で結ぶ。無い場合には注意す

(go, come, live, walk, work)

④残りの情報を読み進めていく。

英語の語順を意識して読んでいくために以上の4つ のポイントを大切にした。

(3)

(資料1

また,

からない り前後か つけてお からない 徒がいる 力はつか すことは が必要で あること 指導の一 Finland Europe.

S:far の意 T:では fr S:「~か T:では一 S:「フィ T:「日本 S:「日本 S:northe T:ern を取 S:north。

S:Its ca T:Helsin S:(Prog T:「その S:首都!

生徒の 課題があ 次のよう

⑥推測で

⑦単語の らなかっ 分からな

⑥につ

:生徒のプリ

5つめのポイ い単語があって から推測する。

おく。生徒の中 いとその英文全

。それではい かない。これか は必ずあり,で であり,前後の も指導した。

一例

is far from Its capit 意味が分かり rom の意味は から」

一文では?

ンランドは日 本から,大きい 本から離れてい

ern?

取ってみたら あ「北」か。

apital is Hel nki って何?P gram2を読み直 の capital はヘ の英語の力には ある。そこで自

な指導法を用 できなかった単 の意味を調べて た場合ペアで なかった場合は ついては,全文

リント)

イントとして次 ても読み進めて 後で調べられ 中には一つでも 全部を読むこと いつまでも,自 からも分からな でもその時は推 の文から推測す

Japan. It tal is Helsi

ません。

日本から・・」

い?美しい?

いる?」

見覚えないか

lsinki. Capi Program2 に出 直して)フィ ヘルシンキです は個々に差があ 分で読める力 用いた。

単語を辞書で調 ても文の書いて で確認する。ペ は先生に質問す 文を読み進めた

次をあげる。⑤ ていく。でき れるようにレ も単語の意味 とをあきらめ 自分で英文を ない単語に出 推測したりす することも可

t is in north nki.

・・」

かな?

tal?

出ていたよ。

ンランドの首 す。」だから?

あり,それぞ 力をつけるため

調べる。

てある内容が分 ペアで確認し する。

た後に,自分

⑤分 る限 点を が分 る生 読む くわ る力 能で

hern

首都。

? れの めに,

分か ても で辞

書を 単語 とら こと 々な ら調 自分 があ 自立 し り,

認を 文で も英 切り 指導

①黒 Peo the

②教 切り と叫 Peo the

③同 よう 読み T:P S:一 T:c S:一 こ ン ク

(w 等を プリ く生

(資

を使って,意味 語を確認する指 らえるためには とが大切である な意味で使われ 調べるように言 分が分からなか あり,個々の課 立性が生まれる しかし,中には それらの生徒 を行った。その で必要なものは 英語の語順を大 りながら,左か 導の一例 黒板に板書をす

ple in one c help of peo 教師が一語ずつ りをつけたら読 叫ぶ。その箇所 ple in one c

help/of the 同時通訳のよ うに指示し,教 み,生徒は日本 eople in one 一つの国の人は

an’t live a 一日も生きられ この活動によ ク ( People i

ithout the he を見つける力が リントに必要に 生徒も出てきた 資料2:生徒の

味の分からな 指導を行った は,意味のレ る。また,既 れている確認 言われた単語 かった単語を 課題を克服し ることを期待 はそれでも意 徒のためにも のうえで,各 は全体での指 大切にするた から読めるよ する

country can’

ople in othe つ単語を読み 読みやすいと 所で板書に「

ountry/can’

e people in うに英語を聞 教師がスラッ 本語にすぐに e country は a day れない り,複数の単 in one count elp of the peo がついた。全 に応じてスラ た。(資料2 のプリント)

かった単語と

。本文の意味 ベルの曖昧さ 既習の単語であ 認にも役だった 語を調べるので 調べることに ていくことで した。

意味がとれない

⑦のペアでの 各ペアから質問 指導を行った。

め,意味の固 うに指導を行

t live a day r countries.

み上げていき,

ころで,「ス /」を入れてい

t live a day one coutrie 聞いてすぐ日本 シュで区切っ 直していく。

単語からなる主 try ) , 副 詞 ople in one co 全体の指導の前 ッシュを書き

と推測した 味を明確に さをなくす あっても様 た。教師か ではなく,

には必然性 で,生徒の い生徒はお の意味の確 問があった その際に 固まりで区 行った。

y without 生徒が区 ラッシュ」

いく。

y/without es/.

本語に直す った英語を

主語のチャ チ ャ ン ク ountries)

前に自分の き込んでい

(4)

活動後,定着度についての生徒に5段階の自己評 価と,自由記述の感想を書かせた。(資料3)

(資料3)自己評価の結果《40人クラス》

質問「Read for your self のやり方がわかり,本文 を自分の力で読み,内容を理解できた」

5段階評価《平均4.0点》

5:19人 4:14人 3.5人 2:2人 1:0人

《生徒の感想》

・最初は Read for yourself のやり方が分からなか ったが,毎回の授業でやっていくうちに,だんだん 分かってきて,問題や感想がすらすら書けた。

・主語,述語を見つけるのが早くなり,内容も早く 理解できるようになった。

・英作が早くできるようになった。

・だいぶん長文を自分一人で読める自信がついた。

以前より断然読むスピードが速くなった。

・左から順番に読んでいくだけで,内容がスッと頭 に入るようになった。

・Read for your self で読むことで,確実に理解し てから次のレベルの課題に進めるのでとてもよかっ た。自分の力で読むので,自分の今の実力で読める ところと読めないところがはっきり分かった。

生徒の感想とアンケートの結果から,この指導を 通して,生徒が自分の力で英文を読む力がついてき ていることが分かった。また,左から意味をとりな がら,英文の意味をつかんでいくことで,英語の語 順の定着にもつながることが期待される。

3.実践例2

読んだ内容について感想や意見を示すことができる 指導の実践

読んだ内容に対して自分が感想や意見を示すこと と内容を読み取ることには大きな隔たりがある。「読 む→感想を書く。」の過程に,4つの観点をもとに 生徒が本文を読むことを取り入れた。4つの観点と は①印象に残ったところ,②読んでうれしかったり

悲しかったところ,③驚いたところ,④興味を持っ たところ,である。その4つをワークシートにまと めることを,感想を書く準備として行った。その後 に生徒間で4つの観点について意見交流をし,中央 に自分の感想をまとめる活動を行った。

授業事例

(1)単元名 Program 8 (A Shelter for Pet Animals)

(2)単現設定の理由

人と動物が助け合い生きていくことの大切さを教 えてくれる題材である。阪神大震災でペットたちがど のような状況にあり,旗谷さんと松田さん達の動物救 護活動について,内容をしっかり読み取らせることで

,人と動物が助け合い生きていくことの大切さを考え させることが大切である。

(3)単元の学習目標

【関心・意欲・態度】

ペアまたはグループワークにおいて積極的にコミュ ニケーションを行う。

【表現の能力】

読んだ内容について感想や自分の考えを書く。

【理解の能力】

物語のあらすじや大切な部分を読み取る。

(4)学習指導計画 1次

2次

3次

4次

阪神淡路大震災の惨状を読み取り,災害時のペ ットについて考える。〈本時〉1/4

神戸動物救護センター設立のいきさつを読み 取り,感想を交流する

旗谷さん達が救援活動を通して学んだことを 読み取り,感想を交流する。

After Readingのタスクに取り組む。

(5)本時の目標

・ペアまたはグループワークにおいて積極的にコミ ュニケーションを行う。

・物語のあらすじや大切な部分を読み取る

・読んだ内容について感想や自分の考えを書く。

(6)本時の学習過程

学習内容と学習活動 指導上の留意点,★思・判・表を伸ばす方策,◆評価 導

1. あいさつをする。

2. グループでペットについて次のことを話し合 う。

・ペットを飼っているか。

・どんなペットを飼っているか。

◆[関心]①:観察

・英語を使う雰囲気作りのために英語で生徒とのインタラクションを行な いながら,導入活動の説明をする。

・活動後に本文の内容にでてくる人達の気持ちを考えるきっかけ となるように生徒に「ペットはどんな存在か」「ペットと突然別 活動後,定着度についての生徒に5段階の自己評

価と,自由記述の感想を書かせた。(資料3)

(資料3)自己評価の結果《40人クラス》

質問「Read for your selfのやり方がわかり,本文 を自分の力で読み,内容を理解できた」

5段階評価《平均4.0点》

5:19人 4:14人 3.5人 2:2人 1:0人

《生徒の感想》

・最初は Read for yourselfのやり方が分からなか ったが,毎回の授業でやっていくうちに,だんだん 分かってきて,問題や感想がすらすら書けた。

・主語,述語を見つけるのが早くなり,内容も早く 理解できるようになった。

・英作が早くできるようになった。

・だいぶん長文を自分一人で読める自信がついた。

以前より断然読むスピードが速くなった。

・左から順番に読んでいくだけで,内容がスッと頭 に入るようになった。

・Read for your selfで読むことで,確実に理解し てから次のレベルの課題に進めるのでとてもよかっ た。自分の力で読むので,自分の今の実力で読める ところと読めないところがはっきり分かった。

生徒の感想とアンケートの結果から,この指導を 通して,生徒が自分の力で英文を読む力がついてき ていることが分かった。また,左から意味をとりな がら,英文の意味をつかんでいくことで,英語の語 順の定着にもつながることが期待される。

3.実践例2

読んだ内容について感想や意見を示すことができる 指導の実践

読んだ内容に対して自分が感想や意見を示すこと と内容を読み取ることには大きな隔たりがある。「読 む→感想を書く。」の過程に,4つの観点をもとに 生徒が本文を読むことを取り入れた。4つの観点と

は①印象に残ったところ,②読んでうれしかったり 悲しかったところ,③驚いたところ,④興味を持っ たところ,である。その4つをワークシートにまと めることを,感想を書く準備として行った。その後 に生徒間で4つの観点について意見交流をし,中央 に自分の感想をまとめる活動を行った。

授業事例

(1)単元名 Program 8 (A Shelter for Pet Animals)

(2)単現設定の理由

人と動物が助け合い生きていくことの大切さを教 えてくれる題材である。阪神大震災でペットたちがど のような状況にあり,旗谷さんと松田さん達の動物救 護活動について,内容をしっかり読み取らせることで,

人と動物が助け合い生きていくことの大切さを考えさ せることが大切である。

(3)単元の学習目標

【関心・意欲・態度】

ペアまたはグループワークにおいて積極的にコミュ ニケーションを行う。

【表現の能力】

読んだ内容について感想や自分の考えを書く。

【理解の能力】

物語のあらすじや大切な部分を読み取る。

(4)学習指導計画 1次

2次

3次

4次

阪神淡路大震災の惨状を読み取り,災害時のペ ットについて考える。〈本時〉1/4

神戸動物救護センター設立のいきさつを読み 取り,感想を交流する

旗谷さん達が救援活動を通して学んだことを 読み取り,感想を交流する。

After Readingのタスクに取り組む。

(5)本時の目標

・ペアまたはグループワークにおいて積極的にコミ ュニケーションを行う。

・物語のあらすじや大切な部分を読み取る

・読んだ内容について感想や自分の考えを書く。

(5)

・どんなペットを飼いたいか。 れなければならなくなったとしたら,どうするか,どんな気持ち になるか」を尋ねる。

展 開

3. 本文の内容についての口頭での紹介を聞 く。

4. 個人で本文の内容を読みとり,意味の分から ない文があった場合,ペアで確かめ合う。

5. 内容の確認ができるようにペアでワークシー トを使い,読む練習をする。

6. 音読を練習する。

7.2つの質問について整理する。

Q1 旗谷さんがはっきりと覚えているのはどの ような光景ですか。

Q2 その光景を見て旗谷さんはどのように考え ましたか。

8. 読んだ内容について感想をワークシートに整 理し,他の生徒と交流する。

・英語で紹介し,生徒の反応を見ながら,新出語や難しい語は絵や生徒 とのインタラクションを使い,理解しやすいように支援する。

・必要なときは辞書も使わせる。

�������������

・難しく感じる生徒が多いようであれば,ピクチャーカードを提示し,

繰り返し読ませ,理解を促す。

・それぞれの本文の意味と文の構造が理解できるように文の構造ご とに区切りをつけてペアの合図に合わせて読んでいく。

・次の感想の交流が英語でできるように活動の様子を観察し,すべ ての生徒が本文を音読できるように繰り返し,いくつかの方法で音 読を練習させる。

・解答を確認するだけでなく,内容について生徒が興味を持てる ように発問を投げかける。

「この女性はどんな気持ちで犬を散歩させていたのだろう。」

「I have to do something.でなぜhave to と言う表現をつかっ ているのだろう。」

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���������

★�����������������と�������������

���������������

・自分の感想を大事にするために,本文を読み直し,感想をワークシー トに整理させる。

・積極的な交流になるように,交流するときは,英語を使い,相づちと 聞き返しを行うように指導する。

・考えを深めるために,自分と異なった感想を持っていた相手とは必ず 理由を交流するように促す。英語で難しい場合は日本語を使ってもよい ことも付け加える。

ま と め

9.本時のまとめをする。 ・何人かを指名し,交流した内容を確認する。

・本文の「with this pet I can live」についての自分の意見を ワークシートに書き込み,今回読んだページについての自分の意 見を焦点化する。

(6)成果と課題

授業後に生徒に事例2についての5段階の自己評 価と記述形式のアンケートをとった。

質問1「感想交流ワークシートを使い,積極的に交 流できた。」

5:14人 4:16人 3:8人 2:1人1:1人

質問2「内容について深く考え,感想を書くことが できた。」

5:15人4:15人3:7人2:3人 1:0人

生徒の感想

・こういう感想を書く授業は初めてだったので,最

初はとっても難しかったです。しかし,何回もやっ ていくと慣れて楽しくできました。

・長文がおもしろかったです。これからもっといろ んな話を読みたいです。

・感想交流の時間がもう少しあってほしかったです。

・意見を交流することで,自分の思いを相手に伝え る難しさと楽しさを知った。でも知っている単語だ けで表現できることもあり,すごいと思いました。

・感想交流で理由をうまく言葉にできなかった。

生徒の交流ワークシートを見ると,自分の意見だ けでなく,自分が興味を持ったり,驚いた箇所が交 流した相手と違うことに興味を持ち,そのことを感 想としてまとめている生徒も多かった。(資料4)

���������������������������������

(6)

資料4

交流は楽しいという感想が多かった。その一方で,

自分の考えを言った後に,相手の意見を尋ねて,そ れを聞くことはできるのだが,それ以降会話を発展 させるのが難しいという生徒が多かった。理由とし ては,二点考えられる。一つめは根本的な英語運用 能力がまだ不十分であると言うことである。語彙,

文法両面で中学二年生の段階では,具体的な事実を 述べることはいくらかできるようになっていても,

抽象的な概念の説明を英語ですることは難しい。つ まり,「悲しい」とは言えても,「悲しい」理由を 英語で説明することは難しいということである。

二つ目の理由は,感想をまとめるために,資料4 のワークシートを用いているが,本来は,日本語で も英語でも文章を読みながら,読後に何らかの感想 を持ったり,持たなかったりするのが普通だと考え る。実際の生徒の声として,「印象に残った文がな い場合はどうしたらよいですか」「あまり驚いた箇 所がないのですが」という声も聞かれた。少しでも 印象に残った文を探すように指導したが,生徒が正 直な感想を持ったわけではないので,当然その後の 交流が活発にはならなかった。4つの観点について もこのままでよいのかまだまだ改善の余地があると 思われる。

また本文を深く読ませるには,感想を書くという 目的を与えて本文を読ませるだけでなく,どのよう な発問をするかにもかかっている。内容理解とその 確認には,答えが決まった発問が有効だが,内容を

深く読ませるには,その本文には直接書かれていな

いことについての

発問をすることも 大切である。

4.実践例3 Read between lines

活動の手順

①本文の意味を確 認後,本文には直 接答えが書いてい ない内容について の質問に答える。②生徒同士で答えを交流し,答え の根拠を話し合う。

この活動は,答えが決まっていないため,個々の 答えに多様性が生まれた。また,答えには根拠が必 要であり,交流も活発に行われた。

生徒の感想

・行間を読む作業は国語の授業のように意見をまと めることができたので,その場面を想像して理解す ることができた。

・とてもよい物語だということも分かったし,内容 を深く考えられたのでよかったです。

・友達との交流を通してセルジオやマリオなどの思 いを読み取ることができた。

・次の PROGRAM でも,英文を理解するだけでなく,

直接文には書いていないことも自分で読み取ってみ たい。

4.終わりに

受動的になりがちなリーディング活動が生徒同士 の意見交流や内容について深く考える指導をしてい く中で,生徒の能動的学習態度を伸ばすことにつな がった。しかし生徒の語彙の不足,英文構造を理解 する力の不足などの課題がわかった。しかし,これ らの指導を文法指導や単純な反復練習で行うのでは なく,生徒が話したい,読みたいと思う課題を与え ることで,使いながら,理解し,覚えていくという 学習過程を大切にした指導を行いたい。生徒が意欲 を持って学習に臨む中で,生徒の豊かな発想や心を 耕すような英語の授業のあり方を考えていきたい。

交流したときのメモ

交流相手の感想をまとめ,自 分の感想につなげている。

参照

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