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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等克服研究事業

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Academic year: 2022

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患等克服研究事業) 

ATR‑X症候群の臨床研究および基礎研究のための基盤整備に関する研究   

分担研究報告書   

3D‑FISH法を用いたATRX遺伝子とαグロビン遺伝子の空間配置の解析による  ATR‑X症候群の病態解明に関する研究 

 

研究分担者  田辺 秀之   総合研究大学院大学 准教授   

研究要旨 

研究要旨 ATR‑X症候群患者由来の培養細胞を用いて、ATRX遺伝子領域(X q21.1)とαグロビン遺伝子領域(16p13.3)の空間配置の特性を3D‑FISH 法により検討した結果、16pとXq染色体テリトリーの高頻度な隣接(chro mosome kissing)が観察され、健常者のものと異なることが見出された。

BACクローンを用いた3D‑FISH法により遺伝子キッシングが見られるかど うか、空間配置相互作用の観点から引き続き検討を進める。 

   

A.研究目的 

ATR‑X症候群の責任遺伝子はXq21.1に局 在するATRX遺伝子であり、ATRXタンパク 質のエピジェネティクス制御の破綻によ ってαサラセミア、精神遅滞などを特徴 とした多彩な症状を呈すると考えられて いる。本分担研究では、ATRX遺伝子が存 在するX染色体長腕特異的ペインティン グプローブ及びαサラセミアを引き起こ す原因となるαグロビン遺伝子領域が存 在する16番染色体短腕特異的ペインティ ングプローブ、および関連する遺伝子領 域を含んだBAC DNAクローンを調整し、3 D‑FISH法により関連する染色体テリトリ ー(CT)と遺伝子領域の空間配置の特性 を調べることを目指した。 

 

B.研究方法 

ATR‑X症候群患者由来の培養繊維芽細胞 及び健常人由来の培養繊維芽細胞を用い て、3次元構造を維持した細胞核の固定 を行い、16pとXqペインティングプロー ブおよびBAC DNAプローブをハイブリダ イズされ、共焦点レーザースキャン顕微 鏡により、画像スキャンを行い、両CTと 遺伝子領域の空間配置解析を行った。 

(倫理面への配慮) 

  ATR‑X症候群患者由来および対照とし ての健常人由来の培養繊維芽細胞の使用 に際して、すでに個人情報の連結不可能 匿名化がなされ、研究倫理上、品質管理 上、ともに十分配慮されている。 

 

C.研究結果 

3D‑FISH法により、16p CT、Xq CTお よびATRXとHBA遺伝子領域の空間配 置の解析を行った。その結果、ATR‑

X症候群患者由来の細胞核では、16p とXq CTの高頻度な隣接(chromosom e kissing)が観察された(約57%)。

しかしながらATRXとHBAの両遺伝子 間での遺伝子キッシングはこれまで のところ観察されなかった(14細胞 核より)。CTの空間配置が関連する 遺伝子発現に何らかの影響を及ぼし ている可能性が考えられ、遺伝子キ ッシングについての観察を引き続き 進める。 

 

D.考察 

ATRX遺伝子はクロマチンリモデリ ング因子であるATRXタンパク質をコ ードしている。そのエピジェネティ クス制御の破綻が、核内CTの空間配 置の異常に結びつき、αグロビン遺 伝子の不適切な遺伝子発現の原因の 一つとなっていると考えられる。今 後も各種BAC DNA領域とペインティン グプローブを組み合わせた3D‑FISH法 により、ATRX遺伝子領域の空間的な 相互作用領域の詳細を明らかにして いく。 

   

E.結論 

  ATR‑X症候群の患者由来の細胞核 では、16p CTとXq CTのkissing現象 が高頻度に観察されたが、遺伝子間 でのkissing現象は見出されておらず、

検討を続ける。 

 

G.研究発表 

 1. 論文発表  なし  2. 学会発表  な し 

H.知的財産権の出願・登録状況     1. 特許取得      なし 

   2. 実用新案登録  なし     3. その他        特になし 

   

(2)

  作成上の留意事項              

    1.「A.研究目的」について              

      ・厚生労働行政の課題との関連性を含めて記入すること。      

       

    2.「B.研究方法」について              

      (1) 実施経過が分かるように具体的に記入すること。      

       

      (2) 「(倫理面への配慮)」には、研究対象者に対する人権擁護上の配慮、研究方法によ る研究対   

        象者に対する不利益、危険性の排除や説明と同意(インフォームド・コンセント)に 関わる状況、 

        実験に動物対する動物愛護上の配慮など、当該研究を行った際に実施した倫理面への 配慮の内容   

        及び方法について、具体的に記入すること。倫理面の問題がないと判断した場合には、

その旨を   

        記入するとともに必ず理由を明記すること。      

       

      なお、ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(平成25年文部科学省

・厚生労働省・ 

経済産業省告示第1号)、疫学研究に関する倫理指針(平成19年文部科学省・厚生 労働省告示第1号)、遺伝子治療臨床研究に関する指針(平成16年文部科学省・厚 生労働省告示第2号)、臨床研究に関する倫理指針(平成20年厚生労働省告示第4 15号)、ヒト幹細胞を用いる臨床研究に関する指針(平成18年厚生労働省告示第 425号)、厚生労働省の所管する実施機関における動物実験等の実施に関する基本 指針(平成18年6月1日付厚生労働省大臣官房厚生科学課長通知)及び申請者が 所属する研究機関で定めた倫理規定等を遵守するとともに、あらかじめ当該研究機 関の長等の承認、届出、確認等が必要な研究については、研究開始前に所定の手続 を行うこと。 

    3.「C.研究結果」について              

      ・当該年度の研究成果が明らかになるように具体的に記入すること。      

       

    4.「F.健康危険情報」について 

      ・研究分担者や研究協力者の把握した情報・意見等についても研究代表者がとりまとめ て総括研究 

      報告書に記入すること。 

    5.その他              

      (1) 日本工業規格A列4番の用紙を用いること。      

       

      (2) 文字の大きさは、10〜12ポイント程度とする。       

参照

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