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研究Development on effective use of paper sludge and paper sludge ash
ペーパースラッジ(PS),PS 灰の有効利 用に関する技術開発
▶キーワード:PS,ソイルセメント地中連続壁,PS 灰,ふっ素不溶化,地盤改良材
岩谷隆文* 吉野 修* 北辻政文**
概要
パルプ・紙・紙加工製造業の産業廃棄物の排出量はわが国の廃棄物の総排出量の約 8.6%を占めている.そのパルプ・紙・
紙加工製造業の排出量の約 70%はペーパースラッジ(PS)と呼ばれる有機汚泥であり,それを減容化のために焼却処理した ものがペーパースラッジ灰(PS 灰)である.本研究では,PS と PS 灰を建設資材として利用するための研究開発を行った.
具体的には,PS は地中連続壁工法などの混和材として利用し,ソイルセメントの品質向上への効果や長期安定性への影響に ついて検討を行った.PS 灰は生石灰(CaO)を約 5 割含有しているが,土壌環境基準を超える重金属も含有している場合が ある.そのため,地盤改良材として使用するために,エトリンガイト生成による重金属の不溶化手法を検討し,地盤改良材(生 石灰)の代替材として有効利用の可能性を検討した.
成果
○ソイルセメントに PS を添加することで,ソイルセメントの W/C の低減し,フレッシュ性状において流動性および材料分 離抵抗性の向上が可能となる.
○ PS を添加したソイルセメントでも長期的なソイルセメントの強度や低透水性といった必要な性能を損なうことなく保持す ることが可能である.
○ PS 灰に石膏を 15%添加することで,PS 灰に含まれる重金属(ふっ素)を土壌環境基準値以下にまで溶出量を抑制するこ とが可能となった.
○ PS 灰と石膏を混合した改良材を用いた地盤改良試験において,改良材を 100 kg/m3添加した場合,材齢 3 時間で目標コ ーン指数 qc=400 kN/m² を満足した.
*技術研究所土木技術グループ **宮城大学
写真 ― 1 PS の外観
図 ― 1 ソイルセメントのフロー値
図 ― 4 PS 灰による地盤改良試験
写真 ― 2 PS 灰の外観
図 ― 2 一軸圧縮強さ
図 ― 3 透水係数
図 ― 5 地盤改良後の溶出試験
140 150 160 170 180 190 200 210
PS0 PS5 PS10 PS15 PS20 PS10-C260
フロー値(mm)
フロー値
0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0
PS0 PS10 PS15 PS10-C260
一軸圧縮強さ(N/mm2)
半年後:標準 1年後:標準 2年後:標準 半年後:土中 1年後:土中 2年後:土中
基準値
1.0E-08 1.0E-07 1.0E-06 1.0E-05 1.0E-04
PS0 PS10 PS15 PS10-C260
透水係数k(cm/s)
1年後:標準 2年後:標準
1年後:土中 2年後:土中
2.0E-06基準値
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000
0.1 1 10 100
コーン指数qc*(kN/m2)
材齢
C0 C2
目標基準値:qc= 400kN/m2
0.0 0.4 0.8 1.2 1.6 2.0
7日 28日 91日
ふっ素溶出量(mg/L)
材齢
C0 C2
土壌環境基準:0.8mg/L