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パーキンソン病患者に対する部分免荷装置を用いた床上歩行練習の影響

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(1)

理 学 療 法 学 第37巻 第2号 91

95頁 (2010年) 短 報

対 す

分 免

  

  

 

  

 

  

 

 

練 習

* 岡 田

洋 平

1>#

矢 倉

 

2)

高 取 克 彦

1)

司 3)

徳 久謙 太郎

3)

         

公 貴

3)

世 3)

庄 本 康 治

1) 要 旨 【目的】本 研 究の 目的は

キン ソ ン病 (PD )患者に対 する部 分 免 荷装置を 用い た歩 行 練 習 (Body

weight

supported  overground  training :BWSOT )の影 響につ て検 討 する こと とした。 【方 法】対象は

6

名の

PD

患者 (男性

2

女 性

4

年 齢

76.

2

±

4.

0

 

Hoehn

Yahr

重 症 度

3 − 4

罹 病 期

6.

8

± 2

3

年)で あっ た

入院後

4

週 間以上 標準的理学療 法を行い

その後

BWSOT

4

週間施行し た

評価

項 目 は

Unified

 

Parkinson

s 

Disease

 

Rating

 

Sca

正e (

UPDRS

 Functional Ambulation  

Category

FAC

歩 行 速 度 歩 幅 と し た

評 価は

BWSOT

前 終 了 後

終 了 4週 後に行っ た。 【結 果 】

BWSOT

終 了 後 UPDRS 全 体

日 常 生 活 動 作

運 動の 各ス コアお よび

歩行速度

歩幅 が 介 入 前 と 比 較 して有 意 に 改 善 し

終 了

4

週後も維 持さ れ た

FAC

は評 価期間中 変化が な かっ た

【結論】

BWSOT

PD

患者の歩行 能 力や その他の運動能力

日常生活動 作 能力を改 善さ せ る 上で有用で あ るこ と が 示 唆 さ れ た

ド パ

キン ソン病

歩行

部 分 免 荷 は じ め に  パ

キン ソ ン病 患 者にお ける歩 行 障 害は発 症 初 期の 頃 か ら 出 現 し

疾 患 が 進行す る と ともに す く み 足 が 顕著に み られる ように なる。 パ

キン ソ ン病 患 者の歩行 障 害に 関 す る先行研究に お いて

歩 行 速 度や歩 幅の低下

歩 行リ ズム の乱れ やす くみ 足 な ど につ い て報告さ れ てい る 1

3)

この ような歩行 障 害は

転 倒や活 動 性の低 下

しいて は 生活の質 (

Quality

 of Life:

QOL

)の低下につ

ながり

キン ソ ン病 患 者に とっ て重 要 な 問 題の

で あ る 3)4)

 パ

キン ソン患者にお ける歩行障害は

医師に よ る

  Effects of Body Weight

Supported Overground Training in

  Patlents

 

with

 

Parkinson

s

 

Disease D 畿 央 大 学 健 康 科 学 部 理 学 療 法 学 科

  〔〒635

0832  奈 良 県 北 葛 城 郡 広1凌 町馬 見 中4

2

2)

  Yehei  okada

 RPT

 MS

 Katsuhiko takatori

 RPT

 PhD

 Koji

  shomoto

 RPT

 PhD;Dcpartment of Physical Thcrapy

 Faculty

  of Health Science

 Kio University

L〕森 之 宮病 院神 経リハ ビ リ テ

ショ ン研 究部

  Hajime Yagura

 MD ;NeurorehabilitaLion Research Institute

  Morinomiya Hospital

3) 西 大 和 リハ ビリテ

ション病 院 リハ ビリテ

ション部

  Keji nagino

 RPT

 MS

 Kentaro tokuhisa

 RPT

 MS

 Koki ikしmo

  RPT

 MS

 Kayo tsuruta

 RPT;Department of  Physical Therapy

  Nishiya皿 ato  Rehabilitation Hospital #

 E

rnail:y

okada @kio

乙聰c

jp

  (受付日 2009 

 323日 /受理 囗 2009年 11

 

J

19H ) 投 薬治療に あ わ せて

リハ ビ リテ

シ ョ ンの併用 が重要 で ある。

2008

年の

Goodwin

ら に よ るパ

キン ソ ン病 患 者に対 する運 動 療 法の効 果に閧 する先 行 研 究の メ タ アナ リシ スに おい て

運 動 療 法が歩 行 能 力の改 善に有 効であ る こ と が報 告さ れて いる 5)。 パ

キン ソ ン病 患 者の歩行 障 害に対 する運 動 療 法とし て

外 的な感 覚 手が か りを利 用し た歩 行 練 習6〕や トレッ ドミ ル歩行練 習7〕な ど様々 な歩行練 習の有効性が報 告さ れ ている

 部分 免荷装攫を 用い た トレ ッ ドミ ル歩行 練 習 (Body

weight

supported  treadmiU training:BWSTT )はパ

キ ンソ ン 患者の 歩 行速度や歩 幅の改 善に有 効で あ る こ と がラ ン ダム化 比 較 対 照 試 験 に よっ て報 告され て い る 8)

し か し

BWSTT の 効 果の 機 序につ い て は明ら か に さ れ てい ない

ま た

キン ソ ン病 患 者に対 する BWSTT はい くつ か不 利 な 点る こと が想 定さ れる

ン ソ ン病 患 者の歩 行 障 害は環 境や課 題に よっ て そ の出 現の仕 方や程 度 が 異 なる ため

日常 生 活 場 面に近い 状 態で練習 を行うこ との 重 要 性 が指摘 さ れてい る9)が

BWSTT

に おける歩 行 時の環 境は 冂常生活に おける歩行 とは大 き く異 なる。 また

キン ソ ン病 患 者に おい て 重 要 性 が 報 告さ れ てい る歩 行に伴う周 囲の視 覚の 流動 的 な変化10)は BWSTT に おい ては生じ ない

 これ らの BWSTT の不 利な 点 を補 うもの と して

我々

(2)

Japanese Physical Therapy Association

NII-Electronic Library Service Japanese  Physioal  Therapy  Assooiation

92 理 学 療 法 学   第37巻 第2号

は部分免 荷 装 置 を用い た床上歩 行 練習 (

Body

 weight

supported  overground  training:

BWSOT

)に着目 した

BWSOT は部 分 免 荷 し た状 態で天井 走 行 レ

ル に沿っ て

移 動を伴いな が ら繰 り返し床上歩 行 練習が可能で あ る。

BWSOT

部 分 免 荷した 状 態で床の上で 日常 的に 使用する歩行補 助 具 を 利 用可能であ り

t

歩 行 練 習 中に 移 動に伴 う視覚情 報の流 動 的 変 化 が 生 じ

ト レッ ド ミル よ り も 日常 生 活 場 面に近い状 態で歩行 練 習 可 能であ る。 し か し

BWSOT

の パ

キンソ ン病 患 者に対 する影 響につ い ては まっ た く検討さ れ ていない

  本 研 究はBWSOT がパ

キ ン ソ ン病 患 者に与え る影 響につ て検 討 する こ と を 目的と し たパ イロ ッ トス タ デ イである

対 象お よ び方 法 表 1 表

1

対 象 者の属 性 (n

=6

) 変 数 値 年 齢 (歳 ) 性 別 (男 性/女 性 ) (名 > HY (重症度3/重 症 度4> (名 ) 罹病期間 (年) UPDRS 全 体 スコ ア UPDRS 精 神スコ ァ

UPDRS

 

ADL

ス コア UPDRS 運 動スコ ア UPDRS 合 併 症スコ ァ MMSE 歩行 補 助 具の使 用 状 況 (名 )   76

2± 4

0       2/4       2/4     6

8± 2

3   57

0 ± 23

4     1

3 ± 2

0  

22.

0

 ± 

8,

4

  33

2 ± 14

0     0

5± 0

8   28

0 ± L3 T 杖 ;4

な し:2  本 研 究の対象 者は

リハ ビ リ テ

ョ ン 目 的 で 入 院 中 の パ

キン ソ ン病 患 者

6

名 (男 性

2

女 性

4

年 齢 76

2

± 4

0

Hoehn & Yahr (HY )重症 度3

−4

罹 病 期 間

68

±

2.

3

年 )で あっ た。 取 り込 み 基 準は

自 立ある い は見 守 り下で 30m 以上歩 行可能で ある こ と

投薬コ ン トロ

ルが良好である ことの

2

点 とし た

除外

基 準は

.Mini−Mental

 

State

 

Examination

24

点以 下 で あ るこ と

心 筋 梗 塞 や 心 房 細 動 な どの 既 往 歴 を 有 す る こ と

血 圧の 内服コ ン トロ

ル が不 良 (安 静時収縮 期 血 圧 140mm  Hg 以 上

も しは 弛緩 期血 圧 90 mmHg 以 上)

起 立性 低血 圧 な どで血 圧の変 動が 大 きい こ との 4 点 と した。 対 象 者の う ち

著 明 なon

off障 害 を呈 する も のはい な かっ た

すべ ての対 象 者は

本研究の主 旨につ いて神 経 内科 医 師に より書 面にて説 明を受 け

同意を得 た 上で本 研 究に参加し た。 対 象 者の属 性は表

1

に示 す。   すべ て の対 象 者は

投 薬 調 整と標 準 的理学 療 法を入 院 後

4

週 間 以 上 行っ た。 投 薬 調 整の終 ∫後

4

週 間は

標 準 的 理 学 療 法に BWSOT を加 え た プロ グラム を実 施 した

その後 BWSOT の持 続 効 果につ い て検 討 する た め に

4週 間 再び標 準 的 理 学 療 法の みを実 施 し た。  

BWSOT

は天 井 走 行 式リフ ト (明 電 興 産 株 式 会 社 )に 懸架用ハ

Nordisk

 Terapi AS )み合わせ て 行っ た

本機を使用 する こ と に より

対象者に対し て部 分 免 荷し た状 態で 10m の天井 走 行 レ

ル に沿っ て

繰 り返 し床 上で歩 行 練 習 可 能である。

BWSOT

の介 入は

4

週間

3

回 ノ週

20

分 / 回の頻 度で施 行し た

 

免 荷 率 の設 定 は 先 行 研 究 8)に 準 じて

30

% 以 下の免 荷 量で

行 練 習の際の容が最 も良好に な る ように免荷 率を設 定した

BWSOT 介 入 中の 口頭 指 示は 「足を大 き く出 すよう意 識して くだ さい」に統

歩 幅を大きく するこ と に意 識 する よう促 した。 日常 生 活 場 面におい て 歩 行 補 助具を使 用してい る患 者は

t

の補 助 具 を使用 し て練習 を行っ た

平 均 値±標 準偏 差

HY :Hoehn  and  Yahr重 症 度 分 類

 UPDRS :Unified Pakinson

s

Disease Rating Scale

 ADL ;Activities of Daily Living

 MMSE :

Mini

Mental State Examination

図1Body  weight

supported

    overground  training

    (BWSOT )

  標 準 的 理 学 療 法としては

関 節 可 動 域 運 動

筋 力 増 強 運 動 バ ン ス運 動 歩 行 練 習

日常 生 活 活 動 (activities

of 

daily

 living:ADL )の練 習 を行っ た。 標 準 的 理 学 療

法に おける歩 行 練 習は BWSOT と同 じ頻 度で 同 時間

免 荷な しの状 態で床上歩 行 練習 を 実施し た

 

評価項目 は

,Unified

 

Parkinson

s 

Disease

 

Rating

 

Scale

(UPDRS )の 全体ス コ ァ

 UPDRS の 精 神

日常生活 動 作

運 動 および 合 併 症の ス コ

Functional

 

Ambulation

Category

FAC

)11)

平 均 歩 行 速 度お よ び 平均 歩 幅と し た

10m の歩行 測 定 区 間の前 後 に

3m

ずつ の 予 備 路 を 設 け

対 象 者に で き る だけ 速 く測 定 区 間を歩い て も らっ た

そ の際の歩 行 時 間お よび歩 数を 2同測 定し

2回 の 測 定 値か ら平 均 歩 行速度お よ び平 均 歩 幅を算出 し た

  すべ て の評 価は

抗パ

ン ソ ン病 薬の投 薬 サ イクル の影 響 を 考 慮して

内 服 後1

1

5

時 間 後に行 うよ う統

し た

象者は介 入 期 間 中 投 薬 内 容に変 更は N工 工

Eleotronio  Library  

(3)

キン ソ ン患者に対 する部分免荷 装 置を用い た床上歩 行練 習

93

無 かっ た。   統言【懈 析につ い て は

BWSOT 前 BWSOT 終 了 後 終 了4週 後の 評 価 項目の経 時 的変 化につ いて は

Friedman 検定を 用いて検討 し た

Fried

皿 an 検 定の結果有 意であっ た際には

各時 点間の差につ い て Wilcoxon 符号 付

ll

頂位 和 検 定を用いて検 討し た。 有 意 水 準は5% と し た

統 計 処理 に は

SPSS14,

0J

を使 用 した。 結 果   すべ て の対 象 者はBWSOT を 終 了 し

転 倒や疼 痛の 発生 などの 介入 に よ る副作用は認め ら れず

安 全に実 施 可能で あっ た。

 BWSOT 前

  BWSOT 終了後

  BWSOT 終

f4

週後に

お ける各 評 価 項 目の経 時 的 変 化につ い て Friedman 検 定 に より検 討 した とこ ろ

,UPDRS

全 体ス コア (Z2

10

2

p =

O.

006

,UPDRS

 

ADL

スコア

 

Z2

7.

2,

 p = 〔)

027

UPDRS 運 動ス コ ア (Z2

IO

2,

 p

O

006

歩 行 速 度 (」r2

10

3

P 

 O

006)

歩 幅 (

f

8

3

P 

 O

016)は 有意 な 改善が認め ら れ た

UPDRS 精 神ス コア (Z2

2

0

p

;0,

37

UPDRS

合 併 症ス コア (X2

2

0,

 p

≡0.

37) は統 計 学 的 に 有 意 な 変 化 は 認めら れ な かっ た。

FAC

評 価 期 間 中 変 化はみ ら れ な かっ た

  Friedman 検 定に よ り検 討し た結 果

統 計 学的 に有 意 な変 化が 認 め ら れ た 項 目 に 関 し て は

,Wilcoxon

 signed rank  sum  testに よっ て各時 点間の差につ い て検 討した

 BWSOT 終 了 後 UPDRS 全体ス コ

  ADL ス コ ァ

運 動ス コ

行 速 度 およ び歩 幅 は

BWSOT

前 と比 較して有 意 な 改 善を認め た。 また

各 項 目は BWSOT 終 了 4週 後 もBWSOT 前 と 比 較し て有 意 な 改 善 を 認 め

その改 善 が 維 持 さ れ た

すべ ての項 目におい て

BWSOT 終了4週後 と BWSOT 終了後の 問 には

有意 な差が認め ら れ な かっ た

考 察   本 研 究の結 果 新たな歩 行 練 習の形 態である

BwSOT

少人数の パ

キン ソ ン病 患 者に 対 す る試 行に よっ て

副 反 応がな く

介 入 後に歩 行 能 力やその他の運 動 機 能や ADL に改 善を も た らす 可 能 性が示 唆さ れ た。 本 研 究はパ イロ ッ トス タ デ ィであるた め

サ ンプル数が少な い

対 象 者の重 症 度 が 限 定 されてい る

比 較 対 照 群がな 表

2

各 評 価 項目の経 時 的 変 化 BWSOT 前    BWSOT 後    BWSQT 終了4週後 UPDRS 全体スコ ア UPDRS 精神スコ ァ UPDRS  ADL スコ UPDRS 運 動ス コア UPDRS 合 併 症スコ ァ 歩 行 速 度 (m 〆sec) 歩幅 (m ) FAC 57

0 ± 23

4 1

3± 2

0 22

0± 8

4 332 ± 14

1 0

5± 0

8 0

53± 0

18 0

32 ± 0

ll 3

7 ± 1

0 45

5± 17

3* LO± ユ

5 16

7土 3

6* 275

± 12

8* 0

3± 0

8 073 ± 0

22* 0

37± 0

07* 3

7± 1

0 40

8± 21

4* 0

8± 1

3 15

8± 5

7* 23

8 ± 14

9* 0

3± 0

8 0

84 ± 0

31* 0

38 ± 0ユ0* 3

7± 1

0 平 均 値±標 準 偏 差

UPDRS :Unified Pakinson

s  Disease Rating Scale

 ADL :Activities of  Daily Living

FAC :Functional Ambu 足ation  Category

p 0

05

ス ライン時 と 比較):“Tilcoxon 符号付順位 和 検定 すべ て の項 目におい て BWSOT 後とBwSOT 終 了4週 後の結 果 を 比 較 検 討 した と ころ有 意 差 は 認 められ な かっ た

1

4

2    1 歩 行 速 0

8 度 ミo

6 羮   0

40

2o o

6 O

5   0

1 歩 幅   0

3 ε o

2 0

1

BIVSOT前 BWSOI

後   BIVSOT終 r       4週後 0BWSOT 巨UB 哢

SOT 彳麦    BLVSOT終

厂       4週 後 図2  歩 行 速 度お よ び歩 幅の症 例 別 経 時 的 変 化

(4)

Japanese Physical Therapy Association

NII-Electronic Library Service Japanese  Physioal  Therapy  Assooiation

94 理 学 療 法 学   第

37

巻 第2号 い

また

BWSOT 開始 前の標 準 的理学 療 法 実 施 前の評 価 を行っ て い ないた めベ

ス ラ イン の安 定は確 保さ れて い ないな どの限 界 点 が あ り

,BWSOT

の有 効 性につ は証 明さ れ てい ない

今 後は異な る重 症 度の 患 者 も含め て 症例 数を蓄 積し

比 較対照 群 を 設 け て

BWSOT

果につ い て討 する 必要がある。  次に

本 研 究におい て BWSOT に より改善が得 ら れ た理 由につ い て考 察 する

。Baker

ら12)は

ン ソ ン病 患 者は歩 幅を大 き くする こ と に意 識 して歩くこ と に よ り

歩 幅と歩 行 速 度に即時 的な改 善が得 ら れた こ とを 報 告 し てい る。 今回

BWSOT

に おい て

部 分 免 荷 し た 状 態で転 倒 恐 怖 心が軽 減し た状 態で

歩 幅 を大 き くして 歩 くこ と に 意 識 して繰 り返 し

4

週 間 練習 し たこ と より

良 好 な歩容を学 習し歩行 速 度や歩幅に改 善が得ら れ たの で はないかと考 察 する。  また

BWSOT は床 上で

R

常 生 活における歩 行補助 具 を 利 用 し て歩 行練 習 可 能 で あ り

歩 行時の移動に伴う 視 覚の流 動 的 変 化 も 得 ら れるた め

よ り 日 常 生 活に近い 形で歩行 可 能な課 題 志向型の練 習 方 法で ある とい え る。 その こ と がパ

キン ソ ン病 患 者の行 能 力や 日常生活 動 作 能 力の改 善につ な がっ た可 能 性も ある と考える

さ ら に

BWSOT に おい て ハ

ス を 装 着 し免 荷 するこ と に よ り

姿 勢 保 持に意 識 するこ とな く

体 幹 を 直 立 位に 保っ た良 好な姿勢で歩 行練習可 能であっ たこ と が歩 行 能 力の改善につ な がっ た可 能 性も考え ら れ る

 

BWSOT によりFAcll )で評 価 した歩行 自立度に変 化 が 見 ら れ なかっ たこ とにつ い て は

本 研 究の対 象 者は HY 重 症 度

3−

4度 と 重 症 度の 高い症 例が多 かっ たこ と

本 研 究に お け る

BASOT

の介 入 期間 が

4

週 間 で は短かっ た こ と な ど が考 えら れ る

 今 後は BWSOT の 効果の 機序 や介入方 法

  BWSTT との差異な ど につ い て十分に検 討して い 必要が あ る

結 論  パ

キン ソ ン患者に対し て

BWSOT

を実 施するこ と に よ り

歩行能 力や その他の 運動機能

,ADL

を改 善 さ せる可能 性が示唆 さ れ た

今 後

キンソ ン患者 に対 するBWSOT の効 果の 実 証 研 究 を 行 う 合 理 性が支 持さ れ た。 文    献

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Med

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88

:1593

1600

(5)

isc-} Jf>,;fme.#e:st-g]kgBs]-fiittxEemv,f:*J,"atMw gs

<Abstract>

Effects of Body Weight-Supported Overground Training in Patients

with Parkinson's

Disease

Yohei

OKADA,

RPT,

MS,

Katsuhiko

TAKATORL

RPT,

PhD,

Koji

SHOMOTO,

RPT, PhD

Dqpartment of Ph{ysical71heropM Ftzculty

of

Hbalth Science,Kio

Universit),

Hajime

YAGURA,

MD

IVleurorehabilitation

Research

lnstitute,

Mbrinonzlya

Hbspitat

KojiNAGINO, RPT, MS, Kentaro TOKUHISA, RPT, MS, Koki IKUNO,

RPT,

MS,

Kayo

TSURUTA, RPT

Dqpartment of

Physical

77}ercrp};

Nishlyamato

RehabilitationHbspital

Purpose: The purpose of this study was to investigatethe effects of body weight-supported

overground training

(BWSOT)

in

patientswith

Parkinson's

disease,

Method:

Six

patientswith

Parkinson's

disease

(male/female:

2f4,

age: 76.2±

4.0,

Hoehn & Yahr

stage

3-4,

duration

of Parkinson's

disease:

6.8

±

2.3

years> participated in this study.

They

received BWSOT

for

4 weeks after over 4 weeks standara therapy.

Outcome

measurements

were

Unified

Parkinson's

Disease

Rating

Scale

(UPDRS),Functional

Ambulation

Category

{FAC),

gait velocity and step

length.

These

measures were evaluated at the baseline,after BWSOT and

4 weeks after BWSOT,

Results: Patients didn'tneed modification of medications inthe follow-upperiod.

After

BWSOT

and 4 weeks after BWSOT, patientswith Parkinson's

disease

showed significant

improvements

in

UPDRS total score, UPDRS ADL

{aetivities

of

daily

living)and motor subscales. gaitvelocity and

stride length compared with baseline.FAC didn'tchange during 8 weeks.

Conclusion: BWSOT might be effective to improve walking ability, motor performance, and

ADL ft]rpatients with Parkinson's disease.These improvements might continue

for

at

least

4

図 1Body   weight − supported

参照

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