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ブランドネームの発音がブランド評価に及ぼす影響

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Academic year: 2021

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本研究では、Sound Symbolism という音声学的理論に依拠し、ブランドネームの 発音がブランド評価に及ぼす影響を検証した。その結果、1)ブランドネームに含ま れる母音の種類によって、そのネームから連想される製品属性(大きさ、形状など) に有意差が生じること、2)発音の製品カテゴリーに対する適合の程度および製品属 性に対する適合の程度が高いほど、知覚品質やブランドイメージ、購入意向が高ま ることを確認した。これらの結果から、発音を起点としたブランドネーム開発の有 効性が示唆された。 キーワード: ブランドネーム、サウンド・シンボリズム、ブランド連想、ブランド評価

朴 宰 佑

1

大 瀬 良 伸

21千葉商科大学)2東洋大学) ─ Sound Symbolism 理論からのアプローチ

ブランドネームの発音がブランド評価に及ぼす影響

Ⅰ はじめに

消費者の成熟とコモディティ化が急速に進展している今日のマーケティング環境におい て、製品の物理的属性の次元のみで、効果的な製品差別化を行うことはますます困難となっ ている。このような状況のなか、多くの企業はブランドの構築とその活用を通じて製品の差 別優位性を確保しようとしている。 ブランドネームはこのようなブランドの認知およびコミュニケーションの基本となる核心 的なブランド要素であり、識別性や意味性に富むブランドネームは、ブランド認知度の向上 や好ましいブランドイメージの形成を促すことで、新製品のブランドエクイティ構築に貢献 する(Aaker 1991, 1996; Keller 1998)。しかし、日本国内だけでも毎年約 10 万件前後の商 標が新規登録されており(特許庁 2007)、こうした効果的なブランドネームを開発すること は年を追うごとに難しくなっている。

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そこで本研究では、sound symbolism 理論に依拠しつつ、ブランドの「発音」の観点から 効果的なブランドネームのあり方を分析する。より具体的には、本研究では 2 つの研究目的 を設定し、検証を行う。ひとつは、欧米の先行研究で確認されてきたブランドネームの発音 とそこから連想される製品属性(大きさ、重さ、色の明度、形状など)の関連性が日本でも 同様にみられるかを検証することである。もうひとつは、先行研究で必ずしも十分に検証さ れていない、ブランドネームの発音がブランド評価にどのように、またどれぐらいの影響を 及ぼすかを検証することである。本研究ではこれらを研究目的として、音声学的な観点から 識別性と意味性に富む効果的なブランドネームのあり方を探っていく。

Ⅱ 先行研究

ブランド研究全般において、ブランドネーム(以下 BN と略)研究が占める割合はそれ ほど多くないものの、先行研究では、望ましい BN の要件(Berry, Lefkowith, and Clark 1988; Keller 1998; Kohli and Thakor 1997; Robertson 1989)、BN の類型(Kohli and Thakor 1997)、BN の開発プロセス(Kohli and LaBahn 1997; Kohli and Thakor 1997)、ブランドの 再生・再認に対する BN の効果(Keller, Heckler, and Houston 1998; Lerman and Garbarino 2002; Robertson 1987)、知覚品質・ブランド評価の手がかりとしての BN(Dawar and Parker 1994; Del Río, Vazquez, and Iglesias 2001; Pavia and Costa 1993; Rigaux-Bricmont 1982; Wänke, Herrmann, and Schaffner 2007; Zinkhan and Martin 1987)など、多方面から BN が考察されてきた。 本研究で注目する BN の発音に関しても、未だ十分な研究知見は蓄積されていないも のの、BN の発音と製品カテゴリーの関連性(Peterson and Ross 1972)、トップブランド の BN にみられる発音的特徴(Schloss 1981; Van den Bergh, Adler, and Oliver 1987)な どが考察され、BN の発音とブランド評価の関連性が示唆されてきた。Peterson and Ross (1972)は、コンピュータによってシリアルと洗剤に関する意味を成さない造語 BN を作成 し、それらの BN がどれぐらい 2 つの製品カテゴリーを連想させるかを測定した。その結 果、たとえば「whumies」はシリアルを、「dehax」は洗剤といったように、一部の BN は 比較的強くひとつの製品カテゴリーを連想させることから、BN の発音とそれが連想させ る製品カテゴリーにはある程度の関連性が存在しうることが示唆された。Schloss(1981) は 1975 年から 1979 年の間における Marketing and Media Decision 誌への掲載回数上位 200 ブランドがどの文字から始まるかを検証した。その結果、上位 200 ブランドのうち、 「C」、「P」、「K」 で 始 ま る も の が 全 体 の 27 %、「B」、「C」、「K」、「M」、「P」、「S」、「T」 で始まるものが 65%を占めていることを明らかにし、消費者に支持されるブランドの BN には共通の発音的特徴があることを示唆した。また、Van den Bergh et al.(1987)は、 Schloss(1981)の研究をさらに発展させ、1971 年から 1985 年までの Marketing and Media Decision 誌への掲載回数上位 200 ブランドの BN において、インパクトのある発音を含む 9 つの言語学的特徴(子音反復、擬態語など)の出現頻度を分析した。その結果、上位ブラン ドの BN の 31%が発音的特徴を有していることや、83%が少なくとも 2 つ以上の言語学的

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特徴を有していることなどを明らかにした。 以上のような発音に関する先駆的研究は、マーケターが BN 開発において、その発音を考 慮することの重要性を認識するきっかけを提供したと考えられるものの、BN の発音がいか にして消費者のブランド評価と関連しうるかを説明できる理論的枠組みをもたないという限 界があった。 一方、これらの研究とは別に、sound symbolism を理論的枠組みとして体系的に BN 発 音の影響を探っていこうとする研究系譜が存在する(e.g. Lowrey and Shurum 2007; Klink 2000, 2001)。sound symbolism とは、単語が本来有する意味とは独立に、その発音にも象徴 的意味が存在することを主張する理論である(Ohala 1997)。すなわち、全く意味をなさな い文字の並びであっても、その音が何らかの象徴的意味を有するということである。こうし た sound symbolism に関する古典的研究には、Sapir(1929)および Newman(1933)があ る。Sapir(1929)は、単語に含まれる母音と連想される大きさの関係を考察し、母音の a が e や i に比べ、より大きい事物を連想させることを明らかにした。Newman(1933)は、 Sapir(1929)の研究をさらに拡張し、単語の母音および子音とそれらから連想される事物 の大きさおよび色の関係を考察した。その結果、母音と同様に、子音の種類によって連想さ れる大きさが異なること(p が b や g よりも小さい)、また、母音と子音の種類によって連 想される事物の色が異なることを明らかにした。

こうした sound symbolism に依拠した BN の研究には、Klink(2000, 2001, 2003)や Lowrey and Shurum(2007)がある(表 1 参照)。Klink(2000)は、多様な消費財、サービスを対象 に、BN の発音がそれらの製品属性を消費者に連想させることができるかを研究した。その結 果、BN の発音は、単独でも製品の大きさ、速さ、重さ、色の明度、力強さなどの製品属 性を消費者に伝えることができることを明らかにしている。また Klink(2001)は、製品 属性を象徴する発音の BN とそうでない BN を提示し、各ブランドに対する好感度(brand liking)を測定した。その結果、消費者は製品属性を象徴する発音の BN をもつ製品をそう 表 1 sound symbolism に依拠した BN の実証研究 研究 研究目的 分析対象製品 発見事実 Klink (2000) BN の発音のみで、製品関連 情報(大きさ、重さ、色の明 度、形状、速さ、柔らかさな ど)を消費者に伝達できるか を検証 自動車、自動二輪車、家電、 食料品(ビール、ケチャップ など)、日用品(トイレット ペーパー、石鹸など)、サー ビス(宅配、航空など) ・BN の発音は単独でも製品関連情 報を消費者に伝達できる ・BN の発音は製品の大きさ、速 さ、力強さ、重さなどに関する情報 を消費者に伝達できる Klink (2001) 製品関連情報を伝える BN と そうでない BN の場合の消費 者のブランド選好の違いを検証 シャンプー 鎮痛剤 パソコン ・消費者は、sound symbolism に よって製品関連情報を伝達する BN を持つ製品をそうでない製品よりも 好む Klink (2003) BN の発音とブランド・ロゴ (大きさ、色の明度、形状) の関連、およびその関連性が ブランド評価に及ぼす影響を 検証 BN とブランド・ロゴの関係性 調査:製品カテゴリー非提示 BN とブランド・ロゴの関係性 がブランド評価に及ぼす影響 : 黒ビール ・BN の発音とブランド・ロゴの大き さ、色の明度、形状は互いに関連し ている ・BN の発音とブランド・ロゴの整合 性が高いほど、ブランド評価は高まる Lowrey and Shurm (2007) BN の発音と BN に対する選 好の関係を検証 自動車 ビール ・消費者は製品カテゴリーおよび製品属性に適した発音の BN をより好む ・BN に対する選好度は、発音の印象 (響きの良し悪し)の影響を受ける

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でない製品よりも好むことを明らかにした。さらに Klink(2003)は、BN の発音とロゴの 適合性およびそれらの適合性とブランド評価の関係を考察している。この研究は、BN の発 音とロゴの大きさ、色の明度、形状は互いに関連していること、またそれらの間の適合性が 高いほど、製品属性に対する連想が強まること、ブランドに対する好感度が高まることを明 らかにした。Lowrey and Shurm(2007)は、BN の発音の製品属性への適合と BN に対す る選好(brand name preference)の関係を考察した。この研究では、消費者は製品属性に 適した発音の BN をより好むこと、BN の発音の好ましさは BN に対する選好に影響するこ とを明らかにした。 以上の sound symbolism 研究およびこれに依拠した BN の研究から明らかになったこと は次のようにまとめられる。まず、単語が発する音は事物の大きさ(小さい─大きい)、重 さ(軽い─重い)、色の明度(明るい─暗い)、形状(角張った─丸みを帯びた)、速さ(速 い─遅い)など多様な製品属性を連想させる。次に、連想される製品属性の特徴は、単語に 含まれる母音や子音によって異なってくる。母音に関しては、舌が前に位置し高い音を発す る前ぜんぜつ舌母音(front vowel: i, e)のほうが、舌が後ろに位置し低い音を発する後こうぜつ舌母音(back vowel: a, u, o)に比べ、小さく、軽く、明るく、角張り、速いことなどを連想させる。たと えば、「mal」が「mil」よりもより大きいテーブルを連想させることがそれである。また、 子音に関しても、摩擦音(fricative: f, s, v, z)のほうが閉鎖音(stop: p, t, b, d, g, k)に比べ、 小さく、軽いことなどを連想させる。たとえば、「valp」が「galp」 よりも小さく、軽量に 感じることがそれである。さらに、閉鎖音のなかでも、声帯の振動を伴わない無声閉鎖音 (voiceless stop: p, t, k)のほうが、声帯の振動を伴う有声閉鎖音(voiced stop: b, d, g)に比 べ、小さく、軽いことなどを連想させる。

Ⅲ 研究仮説

前述のように、sound symbolism は母音と子音の両方に存在し、またそれらが連想させる 製品属性も多様であるが、本研究ではより基礎的な母音(前舌母音と後舌母音)に限定し、 それらを含む BN の発音から連想される製品の大きさ、重さ、色の明度、形状の関連および こうした関連性がブランド評価に与える影響について検証する。以下では、こうした研究目 的を明らかにするための研究仮説を提示する。 まず、BN の発音と製品属性の対応関係に関して、前項で確認した sound symbolism を ベースとする先行研究(Klink 2000, 2001, 2003; Lowrey and Shurum 2007)の知見を踏まえ ると、後舌母音を含む BN のほうが、前舌母音を含むそれに比べ、より大きく、重く、暗 く、丸みを帯びた製品属性を連想させることが予想される。また、sound symbolism は言 語や文化を超えて、全世界で共通してみられる普遍的現象とされている(Klink 2000; Ohala 1997)。これらの議論から、以下のような仮説 1 を設けた。 H1:(日本の消費者に関しても)前舌母音よりも後舌母音を含むブランドネームのほう が a)より大きく、b)より重く、c)より暗く、d)より丸みを帯びた製品属性を

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連想させる。 次に、BN の発音がブランド評価に及ぼす影響を直接的に考察した研究はごくわずかであ るものの(e.g. Klink 2000, 2001, 2003)、これらを含む BN の先行研究からは以下のような 2 つの示唆を得ることができる。第 1 に、BN は消費者がブランドを評価する際の主要な手 がかりのひとつであり、それはブランドの知覚品質(Dawar and Parker 1994; Klink 2000, 2001, 2003; Rigaux-Bricmont 1982; Wänke et al. 2007; Zinkhan and Martin 1987)、ブランド 態度(Klink 2001, 2003; Zinkhan and Martin 1987)、ブランドイメージ(Del Río et al. 2001; Pavia and Costa 1993; Zinkhan and Martin 1987)などに影響を与えることである。第 2 に、 BN がブランド評価に及ぼす影響の大きさは、当該製品への BN の適合に依存するというこ とである。こうした適合には大きく 2 つのレベルが存在すると考えられる。ひとつは、製 品カテゴリーに対する BN の適合である(Pavia and Costa 1993; Peterson and Ross 1972; Wänke et al. 2007; Zinkhan and Martin 1987)。たとえば、Zinkhan and Martin(1987)は、 製品カテゴリーを容易に連想させる BN ほどブランドへの肯定的な態度形成に貢献するこ とを確認している。もうひとつは、製品属性に対する BN の適合である(Keller et al. 1998; Klink 2000, 2003)。たとえば Klink(2003)は、前舌母音を含む「Detil」よりも後舌母音を 含む「Dotil」を BN とする黒ビールのほうが、知覚品質およびブランド選好においてより 高い評価を得たことを報告している。これらの議論を踏まえて、BN の発音がブランド評価 に及ぼす影響に関して以下の仮説 2 および仮説 3 を設けた。 H2:ブランドネームの発音が製品カテゴリーに適合しているほど、a)知覚品質、b) 購入意向、c)ブランドイメージの好ましさは高まる。 H3:ブランドネームの発音が製品属性に適合しているほど、a)知覚品質、b)購入意 向、c)ブランドイメージの好ましさは高まる。

Ⅳ 調査概要

仮説検証のために、マーケティング関連科目の授業を履修している大学生(神戸国際大 学、駒澤大学、千葉商科大学)を対象に質問紙調査を実施した(有効回答数 344、うち男性 285、女性 59)。被験者には新製品の BN に関する調査であると説明し、3 つの製品カテゴ リー(自動車、携帯電話、腕時計)の BN に関する質問への回答を求めた。これらの製品カ テゴリーは、1)明確な形状を持っていること、2)互いに共通の形状をもっていること、 3)BN のアルファベット表記に抵抗を感じないという条件を満たすものとして選定した。 質問紙は大きく 3 つの内容で構成された。まず、仮説 1 を検証するための質問項目であ る。すなわち、仮説 1 の BN に含まれる母音の違い(前舌母音と後舌母音)によって連想 される製品属性に違いがあるかを測定するために、3 つの製品カテゴリーの BN として、 母音のみが異なる 3 組の架空の BN ペア(NIDAX/NODAX、RENEP/RUNEP、DIRAM/

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DURAM)を被験者に提示した。被験者にはひとつの製品カテゴリーの BN としてこれらを 提示し、6 つの BN から連想される製品の大きさ、重さ、色の明度、形状をそれぞれ 5 点尺 度で評価してもらった。このうち、NIDAX/NODAX と RENEP/RUNEP は Klink(2000) の研究で用いられた BN であり、DIRAM/DURAM は筆者らが新たに作成したものである。 次に、仮説 2 と 3 を検証するための質問項目である。ここでは BN の製品カテゴリーに対 する適合性(製品カテゴリー適合)、BN の製品属性に対する適合性(製品属性適合)、ブラ ンドに対する評価(知覚品質、信頼性、イメージの良さ・好ましさ、価格プレミアム、推定 価格)をそれぞれ 5 点尺度で測定した。BN と製品属性の適合性およびブランドに対する評 価を測定するために架空の BN(RENEP/RUNEP、DIRAM/DURAM)と製品属性(大き さ、重さ、色の明度、形状)の関係が高適合/低適合の場合の刺激物を提示した。図 1 は その一例である。RENEP は前舌母音を含む BN であるため、角張り、明るく、小さく、軽 いという製品属性を連想させることが予想されるため、RENEP -直線型、オレンジ色、小 型、軽量という組み合わせは高適合であるといえる。一方、後舌母音を含む RUNEP は、 丸みを帯び、明るく、大きく、重いという製品属性を連想させることが予想されるため、 RUNEP ─直線型、オレンジ色、小型、軽量という組み合わせは低適合であるといえる。被 験者には異なる 2 つの BN を含む高適合と低適合の刺激物をひとつずつ提示し(RENEP ─ DIRAM もしくは RUNEP ─ DURAM の組み合わせ)、それぞれの適合の度合いを評価して もらった。 最後に、その他の質問項目として、消費者の属性や個人差を把握するための購買態度(合 理的、情緒的)、製品知識、製品関与を 5 点尺度で測定し、性別と年齢を記入してもらった。 高適合 低適合 RENEP(レネップ)は角ばった直線 型のデザインとオレンジやイエローな どの明るい色彩をボディーカラーに採 用した軽自動車です。 DIRAM(ディラム)は丸みを帯びた 曲線型のデザインとダークブルーやブ ラックなどの落ち着いた色彩をボディ カラーに採用した大型 SUV です。 低適合 高適合 RUNEP(ルネップ)は角ばった直線 型のデザインとオレンジやイエローな どの明るい色彩をボディーカラーに採 用した軽自動車です。 DURAM(デュラム)は丸みを帯びた曲 線型のデザインとダークブルーやブラッ クなどの落ち着いた色彩をボディーカ ラーに採用した大型SUV です。 図 1 仮説 3 に関する実験提示物の一例(自動車)

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Ⅴ 分析結果

(1)BN の発音(前舌母音/後舌母音)による製品属性の連想 図 2 は、前述した母音のみが異なる 3 組の BN ペア(NIDAX/NODAX, RENEP/RUNEP, DIRAM/DURAM)から連想される製品の大きさ、重さ、色の明度、形状の値を、前舌母 音の BN(NIDAX、RENEP、DIRAM)と後舌母音の BN(NODAX, RUNEP, DURAM) ごとに集計した結果である。また、表 2 はそれらの集計結果をもとに t 検定を行った結果で ある。表 2 の各属性の値をみると、まず、連想される大きさについては、前舌母音の BN が 2.99、後舌母音の BN が 3.13 であり、後舌母音の BN が前舌母音のそれよりも有意に大きい (t =3.28, p<.001)。また、連想される重さも、前舌母音の BN が 2.96、後舌母音の BN が 3.10 であり、後舌母音の BN が前舌母音のそれよりも有意に重い(t =3.09, p<.001)。連想 表 2 前舌母音と後舌母音の BN から連想される製品属性の検定の結果 平均値 標準偏差 t 大きさ 前舌 BN後舌 BN 2.993.13 0.590.60 3.28*** 重さ 前舌 BN後舌 BN 2.963.10 0.600.64 3.09*** 色の明度 前舌 BN後舌 BN 2.993.03 0.640.65 0.88 形状 前舌 BN後舌 BN 2.863.07 0.660.73 3.49*** 注:***p<.001 3.20 3.15 3.10 3.05 3.00 2.95 2.90 2.85 2.80 2.75 2.70 2.99 3.13 2.96 3.10 2.99 3.03 2.86 3.07 大きさ 重さ 色の明度 形状 前舌母音 後舌母音 図 2 前舌母音と後舌母音の BN から連想される製品属性の比較

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される形状に関しても、前舌母音の BN が 2.86、後舌母音の BN が 3.07 であり、後舌母音の BN が前舌母音のそれよりも有意に丸みを帯びている(t =3.49, p<.001)。一方、連想される 色の明度については、前舌母音の BN が 2.99、後舌母音の BN が 3.03 であり、有意な差はみ られなかった(t =.88, p>.10)。従って、仮説 1─a(大きさ)、1─b(重さ)、1─d(形状)は 採択され、1─c(色の明度)は棄却された。こうした検証結果は、欧米の研究で確認された BN の発音による製品属性の連想効果が日本の消費者においてもほぼ同様にみられることを 示唆している。 (2)BN の発音がブランド評価に及ぼす影響(仮説 2 および仮説 3 の検証) BN の発音がブランド評価に及ぼす影響に関する分析モデルは図 3 のとおりである。こ のモデルでは、消費者が認知する BN の発音の製品カテゴリー適合および製品属性適合が ブランドに対する知覚品質、購入意向(価格プレミアム)、イメージの好ましさに正の影響 を与えることを想定している。分析モデルにおける潜在変数と観測変数の一覧については Appendix を参照してほしい。 AMOS を利用した共分散構造分析の結果を示しているのが図 4 である。モデルの適合度 をみると、|2値は 205.131(p<.001)と棄却されるが、GFI と CFI はそれぞれ .949 と .936、 RMSEA が .083 であるため、モデルは十分受容できる。また、各測定変数の因子負荷量は すべて統計的に有意であることから、潜在変数と観測変数の関係も適切である判断される。 以下では、仮説 2 および仮説 3 について検証を行う。 仮説 2 は「ブランドネームの発音が製品カテゴリーに適合しているほど、a)知覚品質 b)購入意向、c)ブランドイメージの好ましさは高まる」であった。モデルのパスをみる と、BN 発音の製品カテゴリー適合は知覚品質に .35(p<.001)、購入意向に .19(p<.001)、ブ ランドイメージの好ましさ .36(p<.001)とそれぞれ有意な正の影響を与えている。従って、 仮説 2 は採択された。 仮説 3 は「ブランドネームの発音が製品属性に適合しているほど、a)知覚品質、 b)購 入意向、c)ブランドイメージの好ましさは高まる」であった。モデルのパスをみると、 BN 発音の製品属性適合は知覚品質に .51(p<.001)、ブランドイメージの好ましさに .46 (p<.001)と有意な正の影響を与える一方、購入意向に関しては有意な影響はみられなかっ た(︲.04, p>.10)。従って、仮説 3a と 3c は採択され、3b は棄却された。これらの検証結果 は、BN の発音が消費者のブランド評価に関して様々な次元から影響を与えることを示唆し ている。 こうした仮説検証に加え、追加分析として、BN の製品カテゴリー適合と製品属性適合が ブランド評価に及ぼす影響の程度を比較するために上記のモデルについて一対のパラメー タの差に関する検定を実施した(表 3)。その結果、知覚品質とブランドイメージに関して は、BN 発音の製品属性適合のほうが製品カテゴリー適合によりもおおきな影響を与える一 方(知覚品質:t=3.425, p<.01、ブランドイメージ:t=2.7, p<.01)、購入意向に関しては、 BN 発音の製品属性適合よりも製品カテゴリー適合のほうがおおきな影響を与えていること (t=3.014, p<.01)を確認した。

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表 3 BN 発音の製品カテゴリー適合と製品属性適合がブランド評価に及ぼす影響の比較 パス係数 t BN 発音の製品カテゴリー適合→知覚品質 .35 3.425** BN 発音の製品属性適合→知覚品質 .51 BN 発音の製品カテゴリー適合→ブランドイメージ .36 2.7** BN 発音の製品属性適合→ブランドイメージ .46 BN 発音の製品カテゴリー適合→購入意向 .19 3.014** BN 発音の製品属性適合→購入意向 ―.04 注:**p<.01 X1 X2 X3 X7 X8 X11 (購入意向) X9 X10 X4(大きさ) X5(重さ) X6(色) BN 発音の 製品カテゴリー への適合 BN 発音の 製品属性 への適合 知覚品質 ブランド イメージ の好ましさ H2a H2b H2c H3a H3b H3c X1 X2 X3 X7 X8 X11 (購入意向) X9 X10 X4(大きさ) X5(重さ) X6(色) BN 発音の 製品カテゴリー への適合 BN 発音の 製品属性 への適合 知覚品質 ブランド イメージ の好ましさ .35*** .51*** .22*** .70*** .75*** .46*** .36*** .36*** .24*** .79*** .76*** .76*** .19*** .77*** .75 .83 .61 .77 - .04 χ2=205.131 P 値 =.000 自由度 =36 GFI=.949 CFI=.936 RMSEA=.083 図 4 共分散構造分析の結果 図 3 分析モデル 注:パス係数は標準化解、***p<.001、誤差変数は省略

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Ⅵ 考察

本研究の目的は大きく 2 つあった。ひとつは、欧米の先行研究で確認されてきた BN の発 音による製品属性の連想効果が日本でも同様にみられるかを検証することであった。もうひ とつは、BN の発音がブランド評価にどのように、またどれぐらいの影響を及ぼすかを検証 することであった。BN の研究および実務における BN 開発に対する本研究の貢献としては 以下のような点が挙げられる。 第 1 に、欧米で検証されてきた BN の sound symbolism 効果が日本でも同様にみられることを確 認したことである。sound symbolism に依拠した先行研究は、そのすべてが欧米の消費者を対象 にしたものであり、日本を含むアジア消費者において同様の効果が得られるか否かは今まで確認され てこなかった。こうした先行研究とは対照的に、本研究では日本の消費者を対象に調査を実施し、 sound symbolism 効果を検証した。その結果、後舌母音を含む BNと前舌母音を含むそれでは、 発音から連想される製品属性(大きさ、重さ、形状)に有意差があることが明らかとなった。こうした 研究結果は、sound symbolism に依拠した「発音」という切り口が、欧米市場のみならず、日本 をはじめとするアジア市場でも、識別性と意味性に富む BN を考案するための効果的な手段となりうる ことを示している。また、こうした BN の発音による製品属性連想の普遍性は、グローバル展開する BN の開発においても、その発音を起点とすることが有効となりうることを示すものである。 第 2 に、BN の発音がいかにして消費者のブランド評価に影響を与えるかを実証研究によっ て明らかにした点である。先行研究では、製品と BN には一連の適合性が存在すること、ま た、そうした適合が消費者のブランド評価に影響しうる要因であることが示唆されてきた。 しかし、そのほとんどは理論的推測に留まり、BN の発音が実際に消費者のブランド評価にど のように、またどれぐらいの影響を与えるかは実証研究によって確かめられてこなかった。 また、実証研究の場合(e.g. Klink 2003)も、製品属性をより的確に連想させる発音を有する BN ほど、ブランドに対する好感(brand liking)が高まるといった、消費者の統合的なブラン ド評価への影響は確認されてきたものの、より詳細なブランド評価要素にどのような影響を与 えるかは検証されてこなかった。こうした先行研究の限界を踏まえ、本研究では、BN の発音 の製品カテゴリー適合および製品属性適合をブランド評価への影響要因として設定する一方、 ブランド評価の要素として、知覚品質、ブランドイメージの好ましさ、購入意向を設け、BN の発音とブランド評価の因果関係を分析した。その結果、BN の製品カテゴリー適合は 3 つの 要素(知覚品質、ブランドイメージの好ましさ、購入意向)すべてに有意な影響を与えてお り、製品属性適合は知覚品質とブランドイメージの好ましさに有意な影響を与えることを確認 した。また、2 つの適合のブランド評価への影響を比較すると、製品カテゴリー適合は、製品 属性適合に比べ、購入意向により強く影響する一方、製品属性適合は製品カテゴリー適合に比 べ、知覚品質とブランドイメージの好ましさにより強く影響することも示された。 こうした研究結果は、BN の発音は消費者が依拠する主要なブランド評価要素に幅広く影 響を与えることを示唆している。また、発音を起点とする BN の開発では、その発音がどれ ぐらい製品カテゴリーに相応しいものであるか、また、それが中核となる製品属性をいかに 的確に連想させるかを考慮することが重要であることを示唆する。

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以上で示した本研究の知見は、未だ研究成果の蓄積が乏しい BN の sound symbolism 効 果に関する基礎的研究として十分に意義あるものと考えられる。 一方、研究をさらに発展させるためには、以下のような課題に取り組む必要があると思わ れる。まず、母音以外の発音を含む BN の sound symbolism 効果の検証である。本研究で は、BN に含まれる母音が製品属性の連想やブランド評価に有意な影響を与えることを確認 したものの、子音や子音と母音の組み合わせがこうした連想やブランド評価にいかなる影響 を及ぼすかは考察していない。従って、今後の研究では、母音のみならず、子音や母音/子 音の組み合わせにおける sound symbolism 効果およびこれらの発音における効果の比較分 析などが求められる。次に、BN の発音がブランド評価に与える影響の仕方についてもさら なる考察が必要であろう。本研究では、BN の発音は製品(製品カテゴリーと製品属性)へ の適合を通じてブランド評価を高めることを確認したものの、適合以外の要因は考察してい ない。しかし、たとえば、発音の響きに対する好ましさといった要因もブランド評価に影響 しうることが予想される。従って、適合要因のみならず、適合以外の影響要因を含む分析モ デルを構築し、より詳細に BN の発音がブランド評価に与える影響メカニズムを考察するこ とも求められる。最後に、調査対象および分析対象としての製品カテゴリーを拡充する必要 もあると考えられる。本研究では便宜サンプルとして大学生を用いており、対象とする製品 カテゴリーも一部の物財に限定した。今後の研究では、中高年まで調査対象を広げることや サービスを含むより多様な製品カテゴリーを分析対象とすることで、年齢や製品カテゴリー によって sound symbolism の効果がどのように異なってくるかについて考察することも必 要であると考えている。 これらの課題については、稿を改めて論じたい。 Appendix 分析モデルにおける潜在変数と観測変数の一覧 潜在変数 観測変数 平均値 標準偏差 α係数 BN の 製品カテゴリーへ の適合 X1. ○○というブランド名はどれぐらい自動車にふさわしいと 思いますか。 3.00 1.07 X2. ○○というブランド名からどれぐらい自動車という商品を 連想できますか。 2.65 1.15 .83 X3. ○○というブランド名と自動車という商品ジャンルはどれ ぐらいフィットしていると思いますか。 2.95 1.07 BN の 製品属性 への適合 X4. ○○は小さくコンパクトな(車体の大きい大型 SUV のよう な)車にどれぐらい似合うブランド名だと思いますか。 3.76 1.08 X5. ○○は軽自動車のような軽量の車に(重量感のある大型 SUV のような車に)どれぐらい似合うブランド名だと思いますか。 3.93 1.00 .73 X6. ○○はオレンジやイエローなど(ダークブルーやブラック など)のボディーカラーの車にどれぐらい似合うブランド名だ と思いますか。 3.96 1.10 知覚品質 X7. 表△のような特徴をもつ自動車「○○」の機能や品質はど うだと思いますか。 3.32 1.00 X8. 表△のような特徴をもつ自動車「○○」はどれぐらい信頼 できる商品だと思いますか。 3.31 0.96 .73 ブランド イメージの 好ましさ X9. 表△のような特徴をもつ自動車「○○」の商品イメージは どうですか。 3.41 0.94 X10. 表△のような特徴をもつ自動車「○○」の商品イメージは どれぐらい好ましいですか。 3.29 0.95 .75 X11.【購入意向】表△のような特徴をもつ自動車「○○」を買 うとしたら、軽自動車(大型 SUV)の平均価格と比べて、いく らまでなら支払ってもよいと思いますか。 2.85 1.04 NA

注:○○にはブランドネーム(RENEP, RUNEP, DIRAM, DURAM)が入る。携帯、腕時計についても自動車の 場合と同様に質問を行っている。

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(14)
(15)

An Approach from Sound Symbolism

JaeWoo Park

1

Shin Osera

2

1Chiba University of Commerce)2Toyo University)

The Effect of Brand Name Sound on Brand Evaluation

Abstract:

This study examines, based on sound symbolism, the effect of brand

name sound on brand evaluation. The results indicate that 1

the type of

vowels included in brand name have an effect on product attribute

asso-ciations

e.g., size, shape

, 2

the degree of fit between sound of brand

name and product category, between its sound and product attribute

increase perceived quality, brand image, and purchase intention. These

results suggest that sound based brand name development is useful for

creating effective brand name.

Key words:

図 2 は、前述した母音のみが異なる 3 組の BN ペア(NIDAX/NODAX, RENEP/RUNEP,  DIRAM/DURAM)から連想される製品の大きさ、重さ、色の明度、形状の値を、前舌母 音の BN(NIDAX、RENEP、DIRAM)と後舌母音の BN(NODAX, RUNEP, DURAM)
表 3 BN 発音の製品カテゴリー適合と製品属性適合がブランド評価に及ぼす影響の比較 パス係数 t BN 発音の製品カテゴリー適合→知覚品質 .35 3.425 ** BN 発音の製品属性適合→知覚品質 .51 BN 発音の製品カテゴリー適合→ブランドイメージ .36 2.7 ** BN 発音の製品属性適合→ブランドイメージ .46 BN 発音の製品カテゴリー適合→購入意向 .19 3.014 ** BN 発音の製品属性適合→購入意向 ―.04 注: ** p&lt;.01X1X2X3 X7X8X11(購入

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