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東京慈恵会医科大学付属病院 放射線部 松田 敏治
頸動脈の解剖
超音波でわかるもの
検査で気を付ける事
右
側
左
側
頭
側
尾
側
末
梢
側
心
臓
側
(中
枢
)
CCA CCA CCA ICA ICA ECA ECA JV 甲状腺CTと同等の表示
腹部USと同等の表示
脳神経超音波学会や
早期動脈硬化研究会
などが推奨
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鎖骨から下顎骨の間で
可能な限り描出する。
総頸動脈
内頚動脈
外頸動脈
椎骨動脈
短軸で総頸動脈を中枢
側から末梢側まで確認
蛇行や内・外頸動脈の
走行を確認。
アプロ-チ角度を変えて
描出し、死角をなくす。
長軸で各頸動脈を描出
し
IMC評価を行う。
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真上からあてた場合
横からあてた場合
少なくても
2方向
から描
出する。
7 ほぼ真上から 右横から 左画像は、ほぼ真上からのアプロ-チ →部分の接線方向の描出が不十分にな りやすい。 右画像は、患者右横からアプロ-チ プラ-ク全体がよく描出できている。 死角をなくしましょう! 側面のプラ-ク描出が不十分
内頚動脈
外側
/深部方向に分岐する
外頸動脈
内側
/表層方向に分岐する
JV ICA ECA ICA ECA (アプローチ方向によっては画面へ の表示のされ方は違います。)PSV:EDV差(小)、PI低い
PSV:EDV差(大)、PI高い
9BIF.分岐後より分枝する動脈あり
ICA ECA 右頸動脈内頚動脈
上画面は内頚動脈
下画面は外頸動脈
分岐後に分枝が出ているの
が分かる。
総頸動脈長軸を描出する。
患者の背側方向へと
プロ-ブを
スライドさせる。
頚椎椎体が描出される。
続いて
横突起が描出
される。
各横突起の間を貫いている
椎骨動脈を描出させる。
11 右側13
短軸で描出できるという概念を忘れがちに・・・
狭窄や内腔の評価、面積狭窄率も計測できる。
鎖骨下動脈 最初に現れる横突起は第?椎体
Ⅵ
Ⅴ
Ⅳ
Ⅲ
病変の位置を明記
するためにも第何
形態診断
プラ-クの性状
狭窄率
機能診断
流速の評価
血流方向の評価
15
形態診断
プラ-クの性状
狭窄率
機能診断
流速の評価
血流方向の評価
大きさ・数、エコ-輝度、均一性
表面形態、可動性の有無
形態診断
プラ-クの性状
狭窄率
機能診断
流速の評価
血流方向の評価
17ECST、NASET、面積比
術式の適応の判定
形態診断
プラ-クの性状
狭窄率
機能診断
流速の評価
血流方向の評価
血流速度の上昇下降、波形変化
PI値・RI値の変化
形態診断
プラ-クの性状
狭窄率
機能診断
流速の評価
血流方向の評価
19血流方向の異常、乱流
ジェット流の存在
Bモード
カラ-ドプラ
波形解析
21
短軸像
真円:血管に垂直
楕円:血管に斜入
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長軸像
血管壁(IMT)が一直線に明瞭:血管に水平
血管壁(IMT)が一部分不明瞭:血管に傾斜
Y p ix el
1pixel=0.1mm
以下にしたい!
↓
深度
3cmより浅く
Bモード
カラ-ドプラ
波形解析
25血流情報をカラ-で表示
血管走行/血流方向の把握
異常血流の検出
PRF:3.3KHZ カラ-ゲイン:16.5
PRF:
0.7KHZ
カラ
-ゲイン:16.5
27
Bモード
カラ-ドプラ
血管中心部の血流速度
は速い。
血管壁に近い程、血流
速度は遅くなる。
29血流方向
速い 遅い 遅い FFT波形は、 単位時間当たり の血管内速度分 布を表している。
サンプリングボリュ
-ムは血管径
に幅を合わせる。
幅を小さくして血管中央に すると、早い速度成分のみ が捉えられる。
31
ウォ
-ルフィルタ-を高くしすぎ
ると、波形内の低流速
部分が消失する。
ドプラアングルを可 変していくと・・・
流速値が変化してい きます。
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40°
45°
50°
55°
60°
65°
70°
75°
80°
0.817m/s 0.852m/s 0.853m/s 0.908m/s 0.979m/s 1.131m/s 1.272m/s 1.379m/s 2.033m/s高エコ- 等エコ- 低エコ- 均一 不均一 潰瘍形成 35
(smooth) (rough) (irregular)
・平滑
表面の連続性が保たれ凹凸を伴わない病変
・粗雑
表面が不整であるが凹凸が軽度で、ほぼ均一な病変
・不規則
表面の凹凸が大きく不規則な病変
内科的治療(
狭窄率
50%以下
)
禁煙、運動、食事療法。
高脂血症、高血圧、糖尿病に対する投薬と
抗血小板薬を投与して進行を予防する。
39• 外科的治療
狭窄率70%以上
で、脳梗塞の症状を認める
場合に適応。
無症候性でも、60%以上狭窄している場合
41
43
A
C
B
過大評価されやすい 末梢血管径に対する評価 収縮期最高流速2m/sec以上で、NASCET 70%以上 ECST :81.6% NASCET:68.8% 面積比:90.2%ECST
𝐶 − 𝐴
𝐶
× 100%
NASCET
𝐵 − 𝐴
𝐵
× 100%
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治療前
治療後
プラ-クの部分はステント外側に存在 している為、石灰化病変の影響は残る。
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石灰化病変の音響陰影で内腔評価できない。
流速値の上昇
から狭窄を示唆
51
53
55 位置合わせ ステント コイル コイルがはみ出てこない ようにステントを挿入。 ステントの網目の間から 動脈瘤内へとコイルを 詰めていく。
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Mobile plaque
線維性皮膜が非常に薄く、一部に血流の流入を
伴う事もある。
Floating plaque
棍棒状や有茎性のプラ-クが振り子様の可動性
(振動)を示すもの。
59 いづれにしても、剥離を引き起こさないように、プロ-ブの圧迫操作に注意! 可動性の状態をMモ-ドや2分割表示などでわかりやすく表現する。
スクリ-ニングによる動脈硬化の早期発見に重
要な位置を占める
プラ-ク性状評価により、脳梗塞などのイベン
ト発症リスクの評価は重要
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