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桐蔭法科2015GUIDE

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(1)

TOIN LAW SCHOOL

MAGAZINE

2015 GUIDE

桐 蔭 法 科 大 学 院

2 015

ガ イド

[特集]

社会には

「ハイブリッド法曹」の

力が必要である。

Our Society Requires

(2)

社会人としての経験と法律の知識が融合、

より高度な「専門力」

社会を変えていく。それが「ハイブリッド法曹」の力です。

社会には

「ハイブリッド法曹

力が必要である。

高度に複雑化する現代社会において、法曹界に求められているのは、確かな法的解決力を持った人材です。

桐蔭法科大学院は開学以来、

「ハイブリッド法曹」

というコンセプトを掲げ、数多くの社会人学生を受け入れ、養成してきました。

ハイブリッドとは「

2

つの異なるものが混合し、

さらに高度化する」

こと。社会人として培った専門知識と経験、

そして本学で学んだ法律の専門知識。その

2

つが融合することで、

これからの社会に必要な、真のハイブリッド法曹を目指す。

それは、

どんな困難な課題にも、自身の専門知識と法律知識を最大限に活用して対処できる、社会の新しい力です。

例えば、医師の資格を持つ弁護士として、医療過誤に伴う損害賠償訴訟リスクが高まる医療界で、

どう問題と向き合っていくのか。

そこでは現場を熟知した医師だからこそ解決できることが必ずあるはずです。

その力を発揮する場は、無限に広がっています。

働きながら学び、

「ハイブリッド法曹」

として社会へ。

ここから、その第一歩がはじまります

[特集]

(3)

」の

C O N T E N T S

HYBRID LAWYER TALK

「ハイブリッド法曹」鼎談

HYBRID LAWYER INTERVIEW

司法試験合格者/修了生インタビュー

HYBRID LAWYER CAMPUS

キャンパス/アクセス/カリキュラム

HYBRID LAWYER TEACHING

桐蔭法科大学院

教員紹介

入試概要

………

03

………

11

………

18

………

25

………

29

蒲 俊郎(桐蔭法科大学院

法科大学院長、城山タワー法律事務所

代表弁護士)

熊田彰英(桐蔭法科大学院

教授、元最高検察庁検事)

中島 肇(桐蔭法科大学院

教授、元東京高等裁判所判事)

桐蔭横浜大学学長

小島

武司

(こじまたけし) ●中央大学大学院法学研究科修了 ●ミシガン大学・ロースクール留学 ●エクス・マルセイユ大学(仏)、フランクフルト大学(独)、   南京師範大学(中)各客員教授 ●法学博士 ●2008年、本学学長に就任 ●日本司法アクセス学会長 ●司法試験委員、民事訴訟法学会理事長、日本仲裁ADR法学会理事長、  中央教育審議会大学分科会 法科大学院部専門委員などを歴任 ●専門分野は、民事訴訟法

いま法科大学院は、国家的要請を踏まえ、英知を結集し、

より高いステージへ進むべき時を迎えました。

 本学も、フラットでオープンな時代に相応しい教育モデルの開発に取り組んでいます。 このような大学改革の先陣をきって導入されたのが、法科大学院教育です。  法科大学院は、スマートパワー強化の一環として、実務と法理の融合を図り、創造的 思考力と高いプロフェッション倫理をもつ法律家の養成を目指して対話中心手法(ケース・ メソッド)を実践しています。生きた法の担い手である実務家と、法理のエキスパートである 学者とが手を携え、将来の法律家を鍛え上げる万全の構えをしています。  法科大学院の創設は、私個人としても長年の夢でした。

1960

年代に、司法研修所で 実務的思考の洗礼を受け、また、学生と教授とが対等の立場で、生(なま)の裁判事例を 素材に、白熱した議論の応酬をするアメリカのロースクールの教室に出席し、自分もこんな 教育を受けたかったと歯ぎしりする思いでした。  法の支配に支えられた成熟民主制の時代にあっては「法の成長」を支える法律家の力は 必須です。各国の弁護士が相互に乗り入れる開放業務システムが広がっている今日、我々は 創世期を経て、英知を結集し、より高次のステージに進むべき時を、いま迎えています。  本学は、学際的なハイブリッド法曹の養成を旗印として、時代の要請に応え、社会貢献を 果たしたいと意欲を燃やしています。  全学を挙げて教育の質の向上と学習環境の整備に取り組む本学は、志を共にする皆さん を熱烈に歓迎します。

学長メッセージ

(4)

様々な分野で今後必要とされる

「ハイブリッド法曹」を養成。

俊 郎 × 熊 田

社会人として培った経験と専門知識に、法律の知識を兼ね備えた「ハイブリッド法曹」。

それはどのような背景で提唱され、本学の養成でどう実践されてきたのか。

鼎談の参加者は、元東京高等裁判所判事の中島肇教授。

そして最高検察庁検事等の職を歴任し、この春より、本学で教鞭をとる熊田彰英教授。

司会を務めるのは現役の弁護士であり、桐蔭法科大学院長でもある蒲俊郎教授。

それぞれバックボーンの異なる

3

人が、司法制度改革の現状、

「ハイブリッド法曹」のあるべき姿や将来などについて意見交換した。

桐蔭法科大学院

法科大学院長

城山タワー法律事務所

代表弁護士

桐蔭法科大学院

教授

元最高検察庁検事、元在大韓民

Akihide Kumada

Toshiro Kaba

(5)

TALK

HYBRID LAWYER

彰 英 × 中 島

国日本国大使館一等書記官

桐蔭法科大学院

教授

元東京高等裁判所判事、原子力損害賠償紛争審査会委員

Hajime Nakajima

(6)

TOSHIRO KABA ×

AKIHIDE KUMADA ×

HAJIME NAKAJIMA

社会人学生の方が

司法試験の合格率が高い。

蒲 本日はお忙しい中、本鼎談にご参加い

ただきありがとうございます。

よろしくお願

いします。

 さて桐 蔭 法 科 大 学 院は 、

「 ハイブリッド

法 曹 」の 育 成 を 掲 げ 、社 会 経 験 の 中 で

培った専門知識と法律の知識を融合させる

こ と で 難 解 な 問 題 に 対 処 で き る 真 の

スペシャリストを育てることを理念として、

2004

年 春 設 立されました 。この 構 想 は

実 を 結 び 、現 在 、夜 間 講 座 を もち 、有 職

社会人に積極的に門戸を開いている法科

大 学 院 の 中で、本 学 はフロントランナー

としての 地 位を確 立していると自 負して

います。既 に 司 法 試 験 合 格 者 も

50

名 に

達し、その中には医師、弁理士、公認会計

士 、司 法 書 士 、行 政 書 士 、国 家 公 務 員 、

特 許 庁 審 査 官 、衆 議 院 政 策 担 当 秘 書 、

法 律 事 務 所 職 員 、金 融 機 関 職 員 、証 券

会社社員、保険会社社員、通信会社社員、

製 薬 会 社 社 員 、病 院 事 務 職 員 、家 庭 教 師

…といった多種多様な経歴の人たちがその

夢を実現させ、現在、法曹として活躍して

います

(※)。

 さらに本学は、社会人学生の利便性を

高 めるべく、一 昨 年 、日 比 谷 線 神 谷 町 駅

徒歩

1

分という至 便 の 地に 充 実した 施 設

を誇る新東京キャンパスを開設したほか、

「弁護士が弁護士を創るロースクール」と

して第二東京弁護士会が主体となり創設

さ れ た 大 宮 法 科 大 学 院 を 統 合し 、教 員

ス タッフ の 充 実 を 実 現 す る な ど 、日 々

進歩を遂げています。

  私 は 設 立 当 初 から教 授 職 に あるわ け

ですが、正直言って、当初、昼間働いている

ため勉強時間を十分取ることができない

社 会 人が 、現 役 の 学 生と競って司 法 試 験

に 合 格 する の は 難しい の で は な い かと

いう不 安も持っていました 。しかし今は 、

本 学 の 方 向 性 は 間 違ってい な かったと

確 信しています。中 島 先 生 は その 点どう

お考えですか。

中島 近年の合格実績を見ると、昼間の

専 業 学 生より夜 間 の 社 会 人 学 生 の 方 が

合格率は高いという結果となっています。

例えば 医 師 から本 学で司 法 試 験 に 合 格

され た 金 沢 大 学 付 属 病 院 の 越 後 純 子 准

教授のように、社会人学生だった方の合格

後の活躍ぶりが目立ちます。

これは「時間が

ない社会人」というハンディの上に、

「法学

部 以 外 の 卒 業 生 は 未 修 」とい う二 重 の

ハンディを乗り越えるだけの資質を持った

優 秀な学 生が 本 学に 多く来てくださって

いることを示しています。本学の方向性は

優秀層の需要に応えているという意味で、

当を得ていると思います。

(7)

TOSHIRO

KABA

HYBRID LAWYER / TALK

ハイブリッド法曹は、行政や

国際など様々な分野で必要。

蒲   熊 田 先 生 は 、こ の 春 に 検 事 を 退 任

されて、本 学 教 授に 就 任され た わけです

が 、外 部 か ら 見 て い て 本 学 に つ い て は

どのような印象を持っておられましたか?

熊 田   高 度 化・複 雑 化 する 現 代 社 会 に

適 応 で き るよう 、多 様 な 経 験 と 知 識 を

持った法曹を育成するという法科大学院

制 度 の 中で、社 会 人を対 象とした 教 育に

重 点 を 置 い て い る 桐 蔭 法 科 大 学 院 の

存 在は 大 変 重 要であり、か つ 貴 重である

と考えています。

  法 曹 資 格 あるい は 高 度 な 法 的 素 養を

備えた人材が求められるのは、何も司法に

限ったことではありません。行政や国際な

ど 様 々 な 分 野 で そうし た 人 材 が 必 要 と

されています。私は法務官僚として、また

外交官として、様々な仕事に携わる中で、

それを実感してきました。そういう意味で

桐蔭法科大学院が、多様な社会経験を軸

として「 高 度 な 専 門 知 識と深 い 法 律 知 識

を兼ね備えた法曹」、つまり「ハイブリッド

法曹」を育てることをコンセプトとしている

のは、非常に重要なことであり、まさに今、

そうした 法 曹 、人 材 が 求 められているの

ではないかと思います。

法曹を志す若者が減り、日本の

将来にとって危機的状況に。

蒲   司 法 制 度 改 革 審 議 会 の 当 初 の 提 言

では 毎 年

3,000

名 の 司 法 試 験 合 格 者を

出すはずでした。それが実現されず、また

新人弁護士の就職難問題などがメディア

に 取りあ げられ 、法 科 大 学 院 全 体 が 、今

逆 風 に 晒 さ れ て い ます 。そ の 中 で 熊 田

先生が、あえて検事を退任されて、本学の

教 員 に なるという選 択 をさ れ た 理 由 を

お聞かせいただけますか。

熊 田   おこがましい か もしれませ んが 、

司法を含めた日本の将来を担う人材を育

てたい、高い志を持った人たちの手助けを

したい、

というのが最大の理由です。確かに

現在、法科大学院制度は、その存在意義が

問 わ れ 、司 法 試 験 合 格 者 も 含 め て法 科

大学院の卒業生が就職難に陥っていると

いう実情があるかと思います。

  法 曹 を 志 す 若 者 自 体 が 減ってい ると

いう、日本の将来にとって危機的な状況に

陥っているのも事実です。そのため、政府に

設けられた法曹養成制度改革推進会議の

下で、法曹有資格者の活動領域の拡大等

が 議 論されています。もちろん、こうした

議 論 の 結 果 、法 曹 有 資 格 者 の 活 躍 する

場が拡がることを大いに期待しています。

ただ、先ほどもお話したように、現在でも

法曹資格あるいは高度な法的素養を備え

た 人 材 が 求 められている分 野 、そうした

いずれ「法務博士」の学位は、

MBA

同様に

価値あるものとして社会に受け入れられる。

̶蒲

俊郎

(※)職種別の司法試験合格者につきましては、12ページの「ハイブリッド法曹」データもあわせてご覧ください。 蒲俊郎(かばとしろう)

1960

年生まれ。慶應義塾大学法学部法律学科卒業 弁護士(第二東京弁護士会所属) 城山タワー法律事務所代表弁護士 桐蔭法科大学院教授・大学院長 弁護士としての専門分野は、ネットビジネス全般、労働事件(使用者側)、 会社商事関係全般、倒産処理・企業再建など 日本法律家協会会員、日本私法学会会員、情報ネットワーク法学会会員、 経営法曹会議会員、民事訴訟法学会会員、司法アクセス学会会員 多数の企業や学校法人などの顧問弁護士として日々活動するほか、ガン ホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(

JASDAQ

)、株式会社ケイブ (

JASDAQ

)、株式会社ティーガイア(東証一部)の社外監査役を務める。他 方、

2010

4

月、ロースクールのトップである法科大学院長に就任し、多忙 な弁護士業務の傍ら、次の時代を担う法曹の育成にも注力している。主な著 書として、「おとなの

IT

法律事件簿∼弁護士が答えるネット社会のトラブル シューティング」(インプレス

R&D

刊)、「第三世代ネットビジネス∼成功する 法務・技術・マーケティング」(文芸社刊)、「新・第三世代ネットビジネス∼新 たな潮流に対応できる法務・マーケティング」(文芸社刊)など。

2011

8

月 より、

YOMIURI ONLINE

上にて「おとなの法律事件簿」と題する法律コラ ムを連載中(毎月第

2

水曜、第

4

水曜掲載)

(8)

人材が活躍できる場は色々とありますし、

むしろ、人材不足で内外からのニーズに応え

られていないと思われる分野もあるわけで

す。例えば、行政に関していえば、法務省で

は、法曹有資格者を含めて法科大学院出身

者 が 施 策 の 企 画 立 案 や 各 種 行 政 業 務 に

携 わっていますし、他 府 省 あるい は 地 方

自治体でも同様であると聞いています。そう

いう点からして多様な社会経験を有する

人たちが集い、実践的な法律知識を身につ

ける中で、共に競い合って法曹を志すとい

うのは、司法を含めたこれからの日本を考

えた時に、極めて重要なことではないかと

思います。もちろん、社会経験がなくともバ

イタリティーに溢れた若い人たちが法曹を

志すというのも大変重要であり、むしろ、

それなくして日本の将来はないと思います

が、今後ますます、バランス感覚に優れ、多

様な経験と高度な専門知識を持った法曹

が必要とされることは間違いありません。

法学部以外の

多彩な人材に法曹の道を拓く。

蒲 この

4

月から、熊田先生には刑事系の

科目を中心に本学で授業をご担当いただい

ておりますが、検事時代のご経験を活かした

特 色 ある授 業を実 施してい た だくことを

期待していますので是非頑張ってください。

 さて中島先生も、裁判官を退任されて、

本学教員になられたわけですが、その理由

をお聞かせいただけますか。

中島 私は裁判官時代に、裁判所事務官

を内部登用して書記官を養成する書記官

研 修 所( 現 裁 判 所 職 員 総 合 研 修 所 )の

教官を

2

回経験させていただきましたが、

法 学 部 卒 の た めの 研 修 課 程よりも、中 学

高校卒を含む法学部以外の卒業生のため

の 研 修 課 程 が 好 きで 教 え 甲 斐 を 感 じ 、

裁判所内の活気は、法学部以外の研修生

の 登 用 制 度が 支えていると考えておりま

した。そこで、ご縁あって本学からお声掛け

いただいたときに、法学部以外の多彩な

人材に法曹の道を拓くという本学の方針

に やり甲 斐 を 感 じて 、飛 び つ い た 次 第

です。

卒業後も、修了生は

OB

会に出席して情報交換。

蒲 お話しをお聞きすると、お二人とも、

本学の理念に共感して、前職をなげうって

本 学 教 員 に 就 任してい た だ い たようで

(笑)、本当に感謝申し上げます。

 さて最 近 、法 科 大 学 院を修了して得ら

れる「法務博士」の学位が再評価されつつ

あるなど、法 科 大 学 院に 対する風 向きが

変わってきたという印象を持っています。

いず れ は「 法 務 博 士 」が 、

MBA

と同 様 の

価値あるものとして社会で受け入れられる

と考えており、本学の教員を務め、数々の

(9)

AKIHIDE

KUMADA

社会的事件やビジネス分野で活躍している

弁護士の久保利先生も

「法務博士が企業に

入って法務だけに閉じこもらずに、幅広い

分野を経験すれば、経営陣の一角を占める

時代が来る」、

MBA

、会計大学院出身者

や法務博士が企業トップになるとき、日本

企 業 も様 変 わりするはず 」と指 摘されて

おり、現 に 本 学 修 了 生 は 、法 曹 以 外でも

社会の様々な分野で活躍しています。

  中 島 先 生 は 、これまで多くの 修了 生を

見てこられたわけですが、この点どうお考

えですか。

中島 本学の特徴として、司法試験の結果

が不首尾に終わった修了生も

OB

会に多数

出席して情報交換をしている点があげられ

ます。その席では、司法試験の結果は不首尾

でも、投資顧問会社、外資系アパレル企業

の営業部門、地方自治体の法務部門、新聞

社などでいきいきと活 躍されておられる

修了 生 に 会うことができます。台 湾 の 某

大 手 法 律 事 務 所 に 就 職した 優 秀 な 女 性

修了生もおり、国内の法律事務所との交渉

の窓口になっています。

 さらに 本 学 の もう一 つ の 特 徴として、

司法試験を絶対の目標として目指してい

ない 社 会 人 学 生 の 存 在が あります。修了

後 、一 度 も 司 法 試 験 を 受 験 し な かった

弁 理 士 のご 夫 婦と同 窓 会 でお 会 いした

際、法科大学院での勉強が仕事に大変役

立っていると言っておられましたし、ある

現業官庁のお役人は修了後に本省の企画

部 門 に 抜 擢され 、目 的を達したと述 べて

お ら れ ます 。現 在 も 米 国 公 認 会 計 士 の

資格を持っておられる学生さんで日本の

司法試験の受験は考えていない方もおら

れますし、医師の資格を持った学生さんに

も同様の方がおられます。これらの学生・

修了生たちに接すると、

「法務博士」の肩書

の持つ社会的機能の可能性を感じますし、

法 科 大 学 院 の 授 業 の 責 任 を 感 じます 。

また 、

OB

会 組 織を 充 実させる必 要 性 も

感じます。

れからの法曹に

求められるものは「専門性」。

蒲 ご指摘のように、本学の

OB

会は本当

に 充 実しており、毎 年 行 わ れている懇 親

パーティでは、法曹関係者以外の

OB

も、

奥さんや子ども同伴で出席して盛り上がっ

ています。

よその法科大学院では、

OB

会が

全く機能していなかったり、機能していても

司法試験に合格できなかった人は全く参加

しないというところも多いようですが、本学

ではそのようなことはありません。それは

本学が「法務博士」の価値を当初から十分

に認識し、その養成という観点も教育の中

で常に意識してきたからだと思います。

 では 、次 にお 二 人 に 同じことをお 聞き

した い のですが 、これ からの 法 曹 に 求 め

日本の将来を担う人材を育てたい。

高い志を持った人たちの手助けをしたい。

̶熊田彰英

熊田彰英(くまだあきひで)

1969

年生まれ。京都大学法学部卒業 弁護士(第二東京弁護士会所属) のぞみ総合法律事務所弁護士 桐蔭法科大学院教授

1998

4

月 検事任官(東京地方検察庁) 以降、大阪地方検察庁、東京地方検察庁、 鹿児島地方検察庁名瀬支部などを経て

2005

3

月 法務省刑事局

2007

7

月 在大韓民国日本国大使館一等書記官

2010

9

月 最高検察庁

2012

4

月 法務省大臣官房秘書課

2014

4

月 桐蔭法科大学院教授就任 平成

10

年に検事任官して以来、

16

年間にわたり、各地の検察庁のほか、最 高検刑事部、東京地検特捜部、法務省刑事局、同大臣官房秘書課等、法務・検 察の枢要部署において勤務するとともに、在大韓民国日本国大使館におい て法務アタッシェを務める。この間、検察官として、一般刑事事件をはじめ、重 大殺傷事件、組織犯罪、粉飾決算事件、脱税事件、贈収賄事件等社会の耳目 を集める事件の捜査・公判を多数担当したほか、法務官僚として、刑事立法、 危機管理、不祥事対応、政策の企画・立案、国際協力等多様な行政職務に従 事し、外交官あるいは韓国法制の専門家として、犯罪人引渡、司法協力、訴訟 案件、外交交渉等様々な日韓問題を担当。

(10)

られるものは何であると思いますか。私は

「専門性」ではないかと考えています。社会

が 複 雑 化し、特 に

IT

を中 心として次 々と

新しい 業 態 が 生まれていく中 、弁 護 士 が

従 来 からある離 婚 や 相 続 等 の 一 般 的 な

分 野 だけを取り扱うのでは 、日 本 全 国 に

あまねく法 の 支 配を行き渡らせることは

困 難 です。そ の た め に は 本 学 のように 、

例えば

IT

の分野で活躍し専門知識を持つ

人が法曹資格を取り、関連分野の事案を

取り扱うといったことが必要であると考え

ています。そして本学は、そういった法曹で

ある「ハイブリッド法曹」を輩出することを

目指しているわけです。

熊 田   全く同 感です。検 察 官 や 裁 判 官を

含めると、法曹としての「専門性」には様々

な意味があるかと思います。要するに、その

道のスペシャリストでなければならない、

プロフェッショナルでなければならないと

思います。ですから司法以外の分野で一定

の経験を積み、専門的な知識を備えた人が

法曹になる。当然それが検察官であっても

裁判官であってもいいわけですが、そういう

法曹が多く誕生するというのは社会にとっ

て大変有益で、必要なことだと思います。

中島 監査法人は、

「監査」

「コンサルティ

ング」を意識的に分けることによって業態

を拡大してきました。日本の法律事務所は

「訴訟」

「コンサルティング」のうち、

「訴訟」

に 重 心 を 置 き す ぎ て い ると 思 い ます 。

「二割司法」といわれるように訴訟などは

所詮社会の二割の役割しか果たしていま

せ ん 。む しろ 日 本 の 企 業 社 会 を 支 える

「コンサルティング」の役割を果たしてこそ、

「法の支配」に参加したことになると思い

ます。そ の 役 割 を 果 たすた め に は 、そ の

業界の最先端の未だ判例のない問題点の

議論ができるだけの専門性を身につける

必要があります。その意味で、すでに各界

の 専 門 性 を 持った 社 会 人 学 生 を 集 めて

「ハイブリッド法曹」に育てるという本学の

方針は今の日本の法曹の弱点を突いたもの

であり、今後の法曹に求められる方向を先

取りしたものであると思います。さらに 、

OB

会組織で法曹以外の道に進んでいる

修了生の横のつながりを強化することに

よって、さらに本学の持っているこの方向

を強化することができると思います。

実務家教員が中心の

実践的な授業が特徴。

蒲 最後にこれから法科大学院入学を目指

す方々にメッセージを送りたいと思います。

昨年の本学パンフレットにおける対談での

久保利先生の言葉を借りれば、

「どんなに

増えたとしても弁護士ほど素敵な仕事は

ない 」のであって、法 曹 資 格は 、皆さんの

人生を変えるのに十分な価値があるもの

です。そして会社を辞めるというリスクを

(11)

HAJIME

NAKAJIMA

犯さず 、平日 夜と土 曜 に 通うだけで司 法

試験に挑戦できる本学は、社会人の皆さん

にとって十分考慮に値する選択肢であると

考えています。

また本学は、現役の弁護士は

もちろん、熊田先生のような元検事や、中島

先生のような元裁判官といった、実務家教員

が中心となって実践的な授業を行っている

ところに特徴があります。従って社会人の

皆さんにとっては、授業での内容が現実の

業務にも大いに役立つと思います。是非、

桐蔭で働きながら学ぶことによって、法曹へ

の夢を実現させていただきたいと思います。

 また、桐蔭は社会人向けの夜間校である

印象が強いかもしれませんが、昼間の部の

学生もこれまで多数、司法試験に合格して

います。合格した人に話を聞くと、勉強時間

を確保することが困難な状況下で精一杯

努 力している社 会 人 学 生と交 流し、切 磋

琢磨することは大いに刺激になり、目標を

達成する動機付けとなったと言っています。

そういう意味では、大学を卒業してすぐに

法科大学院に入学したいという人にとって

も、本 学 は 有 力 な 選 択 肢であると思って

います。是非本学に入学して、我々教職員

一同と共に、その夢を実現するため一緒に

歩んで行っていただきたいと思います。

法曹は、人を支え、

社会を支える職業。

中島 法曹は「法律」の専門家ではなく、

物事を考える上で、

「意見」

「事実」

「証拠」

を分けて議論を整理する実務的スキルの

専門家であると考えるべきで、そう考える

と、実務家の多い本学での勉強の汎用性は

大変広いし、大変面白いものです。是非、

このような観点で我々の勉強の輪に加わっ

て欲しいと思います。

熊田 私が法曹を志し、検事任官したの

は 、多くの 人に 出 会い 、痛 みを知り、自ら

専門性を持った社会人の「ハイブリッド法曹」育成は、

今後の法曹に求められる方向を先取りしたものである。

̶中島

中島肇(なかじまはじめ)

1955

年生まれ。東京大学法学部卒業 元東京高裁判事・弁護士(第一東京弁護士会) 中島肇法律事務所 桐蔭法科大学院教授

1986

4

裁判官任官(名古屋地方裁判所) 以降、東京地方裁判所判事、最高裁判所書記官研修所教官、 同研修所事務局長、裁判所職員総合研修所研修部長などを経て

2007

3

月 東京高等裁判所判事を最後に退官

   

4

月 桐蔭法科大学院教授就任

21

年間の裁判官時代の中で、裁判官の補佐的専門職である書記官の内部 登用の研修機関である書記官研修所の教官を

2

回(

2

回目は事務局長)経験 して、特に法学部以外の卒業者に対する法学教育の醍醐味に目覚める。 他方、東京地裁の破産・再生事件の専門部である民事

20

部の裁判長代理 (「代貸し」と呼ばれる)時代に、三洋証券、大倉商事、山一証券等の大型倒産 を処理し、明治時代から続いた旧破産法のもとで現代型の大型倒産の工夫 と立法提言(民事再生法の立法、破産法改正)に関わったことから、倒産処理 の醍醐味に目覚め、倒産法分野の著書が多い。裁判官退官後は、司法試験 考査委員(商法)に就任、全国銀行協会のあっせん委員会の小委員長(銀行 協会

ADR

の裁判長)、原発事故後は、原子力損害賠償に関する政府の指針 作りを行う原子力損害賠償紛争審査会の委員として現在もこの方面の処理 にも当たっている。原子力損害賠償の指針作りに携わった現職の官僚達を 客員教授に招いて桐蔭法科大学院に設立された「原子力損害と公共政策 研究センター」において、この方面の研究と情報発信をしている。

HYBRID LAWYER / TALK

事 実を掘り下げていく中で、素 朴 な 正 義

感に基づい た仕事ができると感じたから

でした。実際、これまで検事として、それを

実践してきたわけですが、当然、このことは

弁護士であっても裁判官であっても同じで

あると思っています。

  法 曹 は 、人 を 支え、社 会 を 支える職 業

です。だからこそ、どのような立場であれ、

大いなるやりがいを感じることができるの

です。法の支配は国家の礎であり、それを

担っているのは法曹です。広い視野を持ち、

豊かな社会経験と専門的な知識を持って

いる人、高い志を持ち、意欲に溢れる人を

司法は求めています。努力と志次第で無限

に広がる世界です。私がそうであったよう

に、検事という職業一つとっても様々な道

が開けています。一人でも多くの人が法曹

を志し、高度な法的素養を身につけ、

「ハイ

ブリッド法曹」

として国内外を問わず様々な

世界で活躍されることを期待しています。

(12)

HYBRID LAWYER

INTERVIEW

医大、省庁、保険会社など、様々な業種から法曹界へ。

勉強方法から実務までお聞きしました。

「ハイブリッド法曹」

インタビュー

!

司法試験

合格者篇

活躍する

修了生篇

(13)

以前の職業は?司法修習後の進路は?

桐蔭法科大学院修了生の「ハイブリッド法曹」データ。

職種別司法試験合格者

司法修習後の進路

東京都内の社会人対応の法科大学院では

トップクラスの司法試験合格者数です。

(司法試験合格者他校比較)

鈴木良之

さん ●中央大学法学部卒業 ●中央省庁勤務 ●

12

3

月桐蔭法科大学院修了 ●

13

9

月司法試験合格

50

歳の挑戦!みんなの激励が私を合格へと導いてくれました。

1982

年、中央省庁への入省以来、自分の中で 眠っていた学生時代からの夢を実現させたいと思 い、

50

歳の時に法曹への舵きりを決断しました。 そこで、まず都内にある法科大学院を徹底的に リサーチ。その中から桐蔭を選んだ理由は、授業 開始時間です。東京キャンパスは

19

時授業開始と いう、他 校にはないメリットが ありました 。次 の 選択ポイントは有職者の合格実績。これは教授陣 の優秀さを示すもので、迷わず入学を決めました。  授業は驚きの連続、とりわけ民事演習は強烈で した。ひとりの学生に集中的に質問を浴びせ続け るので、初めての時は終了後、疲れきって何もでき ない状態に。これは法的思考力を身につけること が目的で、単純に教科書を丸暗記するのではない 実践的な授業の代表例。桐蔭を選択したことに 間違いないと確信した瞬間でした。  今から振り返れば 法曹を目指す過程で、いち ばん思い出に残っていることは、実は最初の司法 試験に落ちた時です。正直、落ち込みました。でも、 桐蔭の先生方や先輩たちの激励が自分を後押し してくれました。そして

2

回目で司法試験合格へと 導いてくれたのです。これからは自身の社会経験 や人生経験を活かして、個性ある法曹として社会 に役立ちたいと思っています。それが生涯現役を 目指す、自分の使命。まだまだ若い人には負けられ ません!

合格者篇

 「ハイブリッド法曹」育成を掲げて有職社会人 に 積 極 的 に 門 戸 を 開き、社 会 人 の た め の 法 科 大 学 院 の 中でフロントランナーとしての 地 位を 確 立した 、桐 蔭 法 科 大 学 院 。本 学における司 法 試験合格者の経歴は実に様々。医師や公務員、 金融機関職員、通信や製薬等の一般企業社員、 さらに議員秘書、フリーターといった多種多様な 人材が集い、学び、司法試験に合格しています。  司法修習後の進路は、医師を続けながら合格 した 越 後 純 子さん が 現 在 、日 本 初 の 国 立 大 学 附属病院・院内弁護士として活躍中。また裁判官 になって、現在米国のスタンフォード大学に留学 している小川敦さんのように法曹の道を極める 方もいらっしゃいます。過去にないタイプの法曹 を 多 数 輩 出してい る 本 学 は 、法 曹 界 を はじめ 社会の新しい力として注目を集めています。  

3

年制のカリキュラムを有する本学では、平成

25

年の司法試験が

7

回目の挑戦となり、過去

7

回 の 試 験 の 累 計 で

50

名 の 合 格 者 を 輩 出してい ます。この数字は、未修者コースのみを設置し、 都 区 内で社 会 人 対 応を 標 榜して開 講する法 科 大 学 院ではトップクラス の 成 果 。な お 、本 学 は 大 宮 法 科 大 学 院と統 合 、両 校 合 わ せ た 過 去 の 最 終 合 格 者 数 は

1 1 4

名( 昨 年 の 合 格 者 数 は

10

名)。旧司法試験時代から司法試験合格者を 輩出している近隣の有名私立大学と比較しても、 全く遜色ない数の合格者を出しています。 法律事務所職員 公認会計士 弁理士 議員秘書 その他(派遣社員、フリーター) ※本学の社会人学生を対象にしたグラフです。 公務員 司法書士 医師 一般企業社員 金融機関職員 弁護士事務所に 勤務 弁護士で 企業に勤務 弁護士で 官公署等に 勤務 法科大学院名 最終合格者 桐蔭法科大学院 桐蔭法科大学院   +大宮法科大学院 ●近隣の有名私立校 青山学院大学法科大学院 東洋大学法科大学院 駒澤大学法科大学院 神奈川大学法科大学院 関東学院大学法科大学院 國學院大学法科大学院 東海大学法科大学院 ●都区内の夜間授業開設校 筑波大学法科大学院※ 大東文化大学法科大学院

50

114

42

23

59

54

43

42

36

32

23

(平成1925年実績) ※開設時期の関係で過去6年分の実績となります。

HYBRID LAWYER / INTERVIEW

ハイブリッド法曹

インタビュー

(14)

仕事を持つ人間の立場や状況をこれほど考えた学校はなかった。

1998

年、私は司法書士として独立しました。 以来、様々なお客様の相談にのって問題を解決して きました。やがて仕事が安定していくのと並行して、 何か物足りなさを感じるようになったのです。お客 様は私を頼りにしてくれているのに、司法書士では 限界があり、応えられない部分がある。これはお客 様にとっては不便なことであり、私にとっては不本意 なことでした。もっと広範囲にお客様の相談に応え られる弁護士になりたい。そんな思いが日々強く なり、司法試験に挑戦することにしました。 的に桐蔭へ入学しました。  資格試験は司法書士の時に経験しているので、 私の頭の中には具体的なイメージがありました。 それを今回は司法試験というゴールに向けて計画 を組み立て、実行しました。  そして司法試験に合格して、この

3

年間を振り 返ると、仕事を持つ人間にとって桐蔭ほど社会人の 立場や状況を考えた学校はなかったと思います。 正直、司法書士の時と違って1人ではとても続け られなかった。それでもゴールできたのは、個性

リアルな現場を体験するエクスターンシップが役にたった。

 自分は桐蔭横浜大学法学部の出身です。弁護士 を目指していたので迷わず大学院の横浜キャン パスに進学しました。周辺には娯楽施設がない ので、とても静かに勉強に集中することができま した。もちろん大学と同様、学生と先生の距離の 近さも決め手のひとつでした。在学中、特に印象に 残っている授業は、エクスターンシップです。実際の 弁護士事務所でリアルな仕事を体験する法実務 研修で、机の上だけでは知ることのできない世界 が、とても刺激的でした。実際の事件の一端を垣間 みながら現場に立ち会い、その現場で人が本気で 怒る様を目の当たりにして、いままで勉強してきた ことと、リアルな世界が繋がって、ここから自分の 中で何かが大きく変わったような気がします。  自分が弁護士になろうと決めたのは、単に人の 悩みを聞くだけに留まらず、それを法的な解決へと 結びつけることができるからです。そして弁護士は、 他人の人生に深く関わる責任の重い 仕事です。 自分は大学生の時から、不登校やひきこもりの 青少年に関わる

NPO

法人で活動をしていました。 だから人間として、生き方について学ぶことも、 法律を学ぶことと同じぐらい大切だと思っています。 桐蔭と

NPO

活動で学んだことを心の糧に、これ からは法曹として、ひとりの人間として、誰に対して も分け隔てなく誠実に向き合える弁護士を目指し て、さらに頑張っていきたいと思います。

支えてくれた人に感謝!桐蔭には自分を成長させてくれる学友がいます。

 自分は群馬県の高崎に暮らし、赤坂の法律事務 所にパラリーガルとして勤務しながら、弁護士に なる挑戦を続けていました。桐蔭に入学して、まず 感じたことは自分の視野が広がったこと。講義で 学ぶと同時に学生間の議論を通じて学ぶことも多 く、単なる法律知識だけではなく「世の中の見方」が 身に付いて自分でも成長を感じました。さらに桐蔭 では年齢や出身校はもちろん、様々な職務経歴を 有する学友と出会えることができました。在学中の

3

年間は片道

2

時間近くかかる高崎の自宅と、東京 の 職 場と学 校 の 行き来で辛い 時が ありました 。 でも、なんとか乗り切れたのは学友たちの励まし、 そして家族や職場の理解と応援でした。改めて自分 を支えてくれたすべての人に感謝しています。  そもそも自分が弁護士を目指したのは、人の 生き様に間近で接することのできる仕事を望んだ からでした。他人の人生に関わり、報酬を得る、その うえ感謝されるのであれば、これ以上のことはない と思います。弁護士は「社会生活上の医師」といわ れることがあります。医師の如く、自分が人の悩み に真摯に向き合い、解決を模索して、新しい人生の 展望を得た依頼者に感謝される。それこそが自分 の理想とする弁護士の姿なのです。  今、夢の入口への第一歩を踏み出します。初心を 忘れず、人の話を真摯に聴き、依頼人の心のケア まで出来る弁護士を目指したいと思います。

大下泰高

さん ●大阪市立大学法学部卒業 ●司法書士

13

3

河智了顕

さん ●桐蔭横浜大学法学部卒業 ●

09

3

月桐蔭法科大学院修了 ●

13

9

月司法試験合格

厚井久弥

さん ●慶應義塾大学大学院法学研究科修了 ●行政書士/法律事務所勤務 ●

12

3

月桐蔭法科大学院修了 ●

13

9

月司法試験合格

(15)

合格者篇

一流の実務家教員と接したことが大きな財産になりました。

 桐蔭には、魅力的な先生方が数多くいらっしゃい ます。まずは、元裁判官の先生。授業では一見難解 な法理論も、核心を突いた指摘によってシンプルに 理解することができました。話がわかりやすく記憶 に定着するので、今でも授業を思い出すことが多い です。そして、知財がご専門の先生には、厳しくも 温かく、最後まで熱心に指導していただきました。 図解を用いたレジュメがわかりやすく、短時間で 授業内容を理解することができました。企業法務 分野の先生の授業も印象的でした。学生の意見を 自然に引き出し、議論の流れを整理するファシリ テーション能力の高さから、交渉の専門家であること を実感しました。一流の実務家の先生方と接した ことで、桐蔭での教育から、合格後の実務の世界へ とスムーズに進んでいけることを期待しています。  私にとって司法試験は過酷な試験で、自分の 限界に挑み続けた受験生活でした。司法試験は 論文が勝負なので、わかりやすい文章を書くことが 大切です。自分で書いた文章が、他人にとってわか りやすいかを自分で判断することは難しいので、 先生方のところへ質問に行き、サポートしていた だくことも多かったと思います。  合格発表の日、法務省の掲示板で自分の番号を 見つけて、すぐに先生方に電話で連絡をしたら、ま るで自分のことのように喜んでくれました。ここまで がんばってきて本当によかったと思えた瞬間です。

授業で学んだことが仕事に役立つことも。先生方には感謝しています。

  私 は 東 京 の 多 摩 地 域で、地 域 密 着 型 の 司 法 書士としてキャリアを積んできました。ここ数年、 仕事も安定してきましたので、司法書士としての 専門性をより高めながら、さらに仕事の幅を広げ たいと思い、司法試験に挑戦することに決めまし た。もっとも、仕事は続けたいと思っていましたし、 せっかく法科大学院で学ぶのであれば、現在の仕 事にもプラスになればと思い、「ハイブリッド法曹 の育成」を掲げる桐蔭に入学を決めました。  私は、民事系科目については、仕事で取り扱って いたため、特に不安はありませんでした。他方、公 法系科目、刑事系科目については、本格的に学ぶ のは大学生の時以来でしたし、非常に難解な科目 であるという印象がありました。ところが桐蔭での 授業は、経験豊富な先生方の実践に基づく授業で あり、大変分かり易く、楽しみながら学ぶことがで きました。そのおかげで、司法試験に合格すること ができましたし、授業で学んだことが仕事に役立 つということも多々ありました。桐蔭の先生方に は、本当に感謝しています。  私は、司法修習後は、これまで仕事をしてきた 多摩地域に戻り、弁護士として、地域に貢献したい と思っています。特に、これまで取り組んできた成 年後見の分野においては、今度は弁護士として、 ご高齢の方、障がいをお持ちの方の権利擁護活動 に取り組んでいきたいと思っています。

医師と弁護士の二つの視点で、様々な問題を法曹として解決していきたい。

 私は、子どもの頃から『みんな』というのは、とき に 間 違った 方 向 に 行くものと考えていました 。 法曹は、そんな『みんな』が間違った方向にいった とき、『みんな』に入らなかった少数派の方々を守る ことのできる仕事だと思い、弁護士を志しました。 しかし、高校時代、医師もまた病める人を救うこと ができる素晴らしい仕事だと思い、また、家庭の 事情で東京の大学への進学ができなかったので、 地元の医学部へ進学しました。  その後、医師になり、研修医を経て、専門の腕を 磨く中、病院で少数派になった医師が様々な問題で 辛い思いをしているのを目の当たりにしました。  もともと、『みんな』が正しいかを考える思考の あった私は、病院には色々な問題があり、その多く が法律に関わる問題であることに気が付きました。  患者さんがより良い 医療を受けるためには、 まず、医師が気持ちよく働ける環境を作らなければ ダメだ、そう思い、昔からの思いに火がつき、司法 試験受験を決意しました。  桐蔭法科大学院では、熱意ある教員の方々や、 各界で活躍している非常に意識の高い同期にも 出会えました。今も仲間との集まりや、関係は一生 の財産です。  これ からは 、医 師と弁 護 士と、二 つ の 視 点を 持っていなければ見えない視点から、様々な問題 提起をし、法曹としてそれを解決していきたいです。

貝原怜太

さん ●桐蔭横浜大学法学部卒業 ●

11

3

月桐蔭法科大学院修了 ●

13

9

月司法試験合格

井上悠太

さん ●東京都立大学法学部卒業 ●司法書士 ●

13

3

月桐蔭法科大学院修了 ●

13

9

月司法試験合格

鈴木孝昭

さん ●群馬大学医学部医学科卒業 ●都内民間病院勤務 ●

11

3

月桐蔭法科大学院修了 ●

13

9

月司法試験合格

HYBRID LAWYER / INTERVIEW

(16)

 私は、桐蔭横浜大学法科大学院を修了した後、裁判官として法曹 の道に入り、広島地方裁判所で刑事裁判、静岡地方裁判所浜松 支部で民事裁判を担当し、現在は裁判官在外研究員として米国 スタンフォード大学ロースクール(

Stanford Law School

)に 留学し、主に刑事陪審制度について研究しています。  アメリカの刑事陪審制度は、広く一般市民の中から選ば れた

12

人の陪審員が有罪・無罪を決めるというものです。裁判官が 評議・評決に加わらない点など、日本の裁判員裁判と異なるところ は ありますが 、分 かりやすい 審 理 を 実 現するた め の 工 夫 等 に ついては日本と共通するところがあり、今後の裁判員制度の運用 を考える上で参考となる点があるように思います。  スタンフォード大学ロースクールの授業は、実務(ケース・判例) に則して、法の趣旨(法律が定められた目的や社会的背景等)を 学んでいくというもので、大変充実したものとなっています。また、 教員のみならず、学生が活発に発言し、議論を深めていく点も魅力 です。こうした点については、桐蔭ロースクールにおける授業と 雰囲気が似ていることもあり、若干懐かしさも感じています。  また、ロースクールの講義のほか、法廷傍聴や米国の法律家との 議論を通して多くを学ぶことができています。たとえば、米国は多 民族国家であり、ときとして裁判の結果が人種差別的であると批判 され、全米的な抗議運動に発展することがありますが、このような 問題について様々な立場の法律家と議論し、米国司法制度に対す る理解を深めることができたのは、非常に良い経験となりました。 このように、米国での研究生活は大変充実していますが、連日裁判 を傍聴していると、日本での裁判官としての日々が恋しく感じられ ることもあります。  さて、日米を問わず、ロースクールの授業は、単に法律の規定を 覚えるという無味乾燥なものではなく、その法律をどう解釈し、どう 用いるか、という創造的な思考力を鍛えるものだといえます。そし て、この想像力・思考力こそが、法律家に求められる能力なのだと 思います。 策を模索・創造し、法的スキルを駆使してこれを実現していくこと が求められます。こうした法律家の努力が、紛争の予防、和解、適正 な裁判の実現につながり、ときには、必ずしも法律だけからでは 導けない、素晴らしい事案の解決がもたらされることもあります。 このように、創造的・実践的な仕事である点で、法律家は魅力ある 職業の一つであると思います。  また、ロースクールには、様々なバックグラウンドをもつ人材が 集まります。米国では、そもそも法学部というものがないため、ロー スクールの学生は,基本的には法学以外の分野を学んできた人たち ですし、もちろん社会人経験を経てロースクールに入学する人も 少なくありません。桐蔭ロースクールも夜間の授業を開講している こともあり、やはり多様な人材が集まっています。私自身、桐蔭ロー スクールでさまざまな分野の経験を有する人たちと知り合い、一緒 に勉強する中で、法律のみならず、多分野の知識・考え方に触れ、 自らの知見を深めることができました。  もとより、法律という分野は、家庭、労働、経済、行政、治安等、 社会のあらゆる側面と関係を有します。したがって、社会人経験の ある方は、法律家としてその経験を活かすことができますし、社会 人経験を有しない方も、法律家として仕事をしていく中で、多くの 社会事象に触れることができます。こうした点も、法律家というキャ リアの魅力的な点なのだと思います。  確かに、法律家になるのは簡単なことではないかもしれません。 法律家の仕事自体も、容易なものではありません。しかし、私の 経験に照らせば、ロースクールでの生活は楽しいものですし、法律 に関する素養がなくても、順を追って勉強を進めていけば、必要な 知識・思考力は身に着きます。そして、勿論、法律家の仕事は非常に やりがいがあります。  もし、この文章を読んだ方が、この仕事に少しでも魅力を感じて くれたらとても嬉しいです。  そして、皆様が、桐蔭ロースクールで充実した日々を過ごされ、 法律家になり、そしていつか一緒に仕事ができたら、こんなに素晴

小川

さん 裁判官在外研究員 (スタンフォード大学ロースクール留学中) ●慶應義塾大学  法学部政治学科卒業 ●桐蔭法科大学院修了

裁判官

米国スタンドフォード大学ロースクールに学ぶ今、

桐蔭で学んだ日々が思い出されます。

(17)

修了生篇

HYBRID LAWYER / INTERVIEW

ハイブリッド法曹

インタビュー

仕事の後も勉強に励む仲間の姿が刺激に。

お互い切磋琢磨しあって、司法試験合格を目指す。

 桐蔭法科大学院への入学を考えるきっかけとなったのは、転職 する際の面接で、後の上司となる者から奨められたことでした。 ロースクールに通いながら仕事を続けることで、将来弁護士になった 際にアドバンテージとなるものを見つけられるのではないかとも 考え、入学を決めました。仕事とロースクールの両立は予想以上に 大変でしたが、自分と同じように仕事の後に夜間コースに通うクラス メイトの姿を見て、奮起することができました。桐蔭の夜間コースに 通う方の多くは有職者で、そのバックグラウンドも多彩ですので、そう いった周りの方々から刺激を受けながら学べる環境が桐蔭にはある と思います。在学生のみなさんには、その環境を活かし、切磋琢磨 しあって合格を目指していただきたいと思います。

日高

さん 弁護士法人大江橋法律事務所 ●東京大学法学部卒業 ●大手国内メーカー入社 ●外資系証券会社入社 ●桐蔭法科大学院修了

法律事務所

結婚して子育て後に、司法試験に合格。

現在は医療機器メーカーの社内弁護士として活躍。

 桐蔭を修了後、子育てを経て司法試験に合格しました。現在は 医療機器メーカーで社内弁護士として勤務しています。子育ての ため一年ほど勉強できない時期があり、本当に合格できるか不安 な時期もありました。しかし、働きながら合格を果たした桐蔭の 先 輩 方 が いることが 励 み に なり、何とか 合 格することができま した。私のように子育てを経て合格する例はあまりないでしょう。 しかし、他人との比較ではなく、自分を信じる気持ちが一番大事 だと思います。桐蔭はハイブリッド法曹の養成を教育目標として いるので、様々なバックグラウンドを受け入れる環境が揃ってい ます。よって、自分が置かれた環境が一般的な受験生と異なって いても、自分を信じて勉強するのに最適な環境といえます。

中田

千寿

さん 医療機器メーカー ●慶應義塾大学総合政策学部卒業 ●桐蔭法科大学院修了 ●専業主婦

医療機器メーカー

医師として仕事を続け、桐蔭で学び、

日本初となる国立大学附属病院の院内弁護士に。

 私は、昼間は医師として仕事をしながら、夜間桐蔭で法科大学院に 通うことができたので、キャリアを中断することなく法曹資格を得る ことができました。そして、国立大学病院において初めてのハイ ブリッド法曹として多くの困難に遭遇しながらも、

4

年間キャリアを 積んできたここで、それ以上の価値を見出すことができました。既定 路線では決して経験できなかった新しい世界を現在も日々体験して います。不確実な世界に歩み出すことは勇気がいることだと思い ます。しかし、桐蔭には、社会人がいきなり仕事をなげうって、司法 試 験に 挑 戦するのではなく、仕 事を続け、自 分 の 適 性を見 極 め ながら、司法試験に挑戦できる環境があります。あなたも桐蔭法科 大学院でハイブリッド法曹への一歩を踏み出してみませんか?

越後

純子

さん 金沢大学附属病院 経営企画部副部長、特任准教授 ●筑波大学大学院 医学研究科修了(医学博士) ●桐蔭法科大学院修了

国立大学附属病院

弁護士として、公認会計士として

「ハイブリッド法曹」の新たな道を切り開く。

 大学を卒業し、会計士として勤務している中、ビジネスにおける 法律の重要性を知り、仕事を継続しながら法曹資格の取得を目指 すことのできる桐蔭法科大学院への入学を決意しました。  初学者として桐蔭法科大学院に入学し、司法試験に合格する までは険しく苦しい道のりでしたが、職場の理解、大学院の先生や

OB

の方々、同期の仲間の助けもあり、何とか合格することができ ました。今後は、公認会計士としてのキャリアを生かしながら、社会 により貢献できるよう、研鑽を積んでいきたいと考えています。  法曹界は厳しい状況ですが、だからこそ「ハイブリッド法曹」と して他と差別化して道を切り開くチャンスだとも思っています。  皆さんが司法試験に合格して活躍されることを願っています。

藤井

寿

さん 芝大門法律事務所 ●東京大学教養学部卒業 ●新日本監査法人入所 ●桐蔭法科大学院修了

法律事務所

(18)

合格者篇

修了生篇

HYBRID LAWYER / INTERVIEW

ハイブリッド法曹

インタビュー

私にとって最高の法律事務所環境で、

楽しく充実した日々を過ごしています。

 私は、今年から法律事務所の弁護士として働き始めました。事務 所では日銀が見える窓際の席をいただき、さらには、事務所の

4

人 の弁護士から様々なアドバイスもいただくことができ、前向きに 仕事に取り組むことのできる環境下にいます。この最高な事務所 の環境のおかげで、携わった事件はまだ少ないものの、楽しく充実 した日々を過ごしています。今では、司法試験合格を諦めなくて よかったとつくづく思います。合格までの道のりは楽ではないですが、 合格の先に待っている楽しいことを考えて、頑張ってみてください。 また、桐蔭では、心強い先生方のサポートを受けることができ、

和美

さん 石本哲敏法律事務所 ●大阪大学理学部卒業 ●野村総合研究所入社 ●野村證券入社 ●桐蔭法科大学院修了

法律事務所        

「なぜ法曹を目指すのか」

という原点を思い出し、

化学会社のエンジニアから弁理士、そして弁護士へ。

 私は、化学会社のエンジニアとして新製品の開発等の仕事をした 後に弁理士資格を取得し、同社の知財部で社内弁理士として仕事を しました。その後、弁理士として独立し本学に通いました。昼間仕事を しながら夜間授業に

3

年間通い、卒業後に司法試験を受けることは 精神的にも体力的にも簡単ではありませんが、「なぜ法曹を目指す のか」という原点を常に思い出し、志を一緒にする社会人学生と接し モチベーションを保っていました。本学の学生は、社会人が多いためか、 意識が高いように思います。また、授業のみならず教授陣や

OB

会等 のバックアップも充実しています。道は決して平坦ではありませんが、

柳下

彰彦

さん 弁護士法人内田・鮫島法律事務所 ●慶應義塾大学大学院物質科学専攻修了 ●化学メーカー入社 ●弁理士資格取得 ●桐蔭法科大学院修了

法律事務所

企業内弁護士になった今、

桐蔭での経験はかけがいのないものでした。

 昨今、法曹界、特に弁護士や司法試験、法科大学院を巡っては さまざまな意見があります。私自身も一人の企業内弁護士として、 いろいろなことを考えさせられます。ただ、桐蔭法科大学院で得た 経験はかけがいのないものだったということは、今でも実感して います。司法試験は真摯に向き合えば、有職者でも合格できる試験 です。桐蔭法科大学院には,有職者が司法試験に挑戦するための 「土台」が用意されています。ただし、決して平坦な道ではありま せん。「勇気」をもって一歩を踏み出し、「覚悟」をもって歩み続ける ことが大切です。これから桐蔭法科大学院へ入学される皆さんが 充実した時間を過ごし、これまで培われたキャリアを活かして活躍 されることを願っています。

杉田

義明

さん 株式会社損害保険ジャパン ●東京大学法学部卒業  ●安田火災海上保険株式会社 (現株式会社損害保険ジャパン)入社 ●桐蔭法科大学院修了

保険会社法務部門

大学卒業後、銀行と外資系企業に勤務、

そして桐蔭で学び、あまり縁のなかった法曹界へ。

  私は 、大 学を卒 業してから、銀 行と外 資 系 企 業に 勤 めていま した。法曹界とはそれまであまり縁がありませんでしたが、本学が、 ハイブリッド法曹を理念に掲げていたことから、入学を決めました。  入学してからは、多種多様なバックグラウンドをもった同期から 色々な刺激を受けました。みんなそれぞれ抱えるものも多く苦労 していましたが、限られた時間の中で最大限努力していました。  皆さんそれぞれに、仕事や家庭など抱えているものがあると 思いますが、社会人を広く受け入れてきた本学では、忙しい人でも 司法試験に合格する道筋を示せるのではないでしょうか。そして、 苦労した分、それまでの経験が、実務に出てから生きてくることは 言うまでもありません。

橋本

陽子

さん 横浜ベイサイド法律事務所 ●早稲田大学政治経済学部卒業 ●株式会社日本興業銀行入社 ●ロイタージャパン株式会社入社 ●桐蔭法科大学院修了

法律事務所

(19)

神谷町駅

から徒歩

1

分、

授業開始

は夜

7

時。

カリ

学習支援

も充実。

イブ

ド法曹﹂

のために

ビジ

に恵

た東京キ

日比谷線

神谷町駅

から

徒歩約

1

分。

法曹﹂

目指す社会人

配慮

た立地

仕事

終え

て通

える

学は

夜間講義

開始時間

7

時に

した

に限ら

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無理

く学習

に専念

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マン

マン

学習支援

便

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ド。

働き

目指す、

の社会人

学生

桐蔭法科大学院が全力

サポー

しま

参照

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