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tofizopam (Grandaxin) の中枢作用

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(1)

米子医誌 30(.)・ 137~147 , 1979 137

t

o

zopam(

G

r

a

n

d

a

x

i

n

)

の中枢作用

鳥取大学医学部薬理学教案(主任君島健次郎教授)

君 島 健 次 郎 ・ 田

祝 部 大 輪 ・ 松

辺 恭 子 ・ 木 下 ゆ か 子

国 明 子 ・ 宍 戸

鎮静,静穏,筋弛緩,抗けいれんなどの作用を有す る benzodiazepine化合物は,臨床的lζは不安,緊 張,不眠,神経症,けいれん発作などに広く使用され, diazepam, nitrazepam, fiurazepam, bromaze~ pam, iriazolamなど一連の化合物が次々と開発され てきた (Randallら, Schallekら, Zbindenら,君 島ら). 近年新しくハンガリ{で開発された tofizopam (Grand回 in,EGYT 341)は,化学的には 1-/3, 4-dimethoxy-phenyl/-4-methyl-5-ethyl-7, 8-dimethoxy-SH-2, 3-benzodiazepineで(図1),白 色ないし淡黄色の結晶性粉末,他の benzodiazepine 化合物と同様水lζ不溶で,各種神経症のほか,とくに アノレコール精神病,心臓神経症などに対して優れた治 療効果を示すといわれている. 今回われわれは to誼zopam入手の機会を得たので (持団製薬),その薬理作用,とくに中枢作用について 検討を加えた. OCH3

;

;

2

O

tofizopam

diazepam

図1. tofizopamおよび diazepamの化学構造 実 態 方 法 実験動物: 主としてdd系7ウスおよび成熟ウサギを用いた. 一般作用: 各薬物を7 ウスでは経口投与あるいは腹腔内注射, ウサギでは腹腔内 l己注射し, 24時間後までの一般症状 を観察した. 自発運動量の測定: 感応コイノレの共鳴回路を利用した自発運動量記録装

置 (Animexactivity meter

Farad Electronics

Sweden)を用い, 1群6匹のマウスの自発運動量IC対 する各薬物の影響を調べた. 回転棒試験: 直径3cm,毎分 16回転する回転棒 (rotarod)を 用い,あらかじめ3回の試行で毎回 3分以上落下しな かった7 ウスだけ安選んでおき,乙のマウスを1群10 [!;とし,薬物応用後の影響を経時的ζ調べた.l 懸垂試験 (tractiontest) : Courvoisierらの方法IC準じ,水平に張った針金IC マウスを前肢だけで懸黍させ, 10秒以内IC少なくとも 1側の後肢を針金にかけよじ畳ろうとするものを正常 とし,それ以外は後肢をかけないがぶら下ったままの 状態と,把握ができなくて落下するものとに区別して 観察記録した. カタレプシー惹怠作用・ マウスを用いCourvoisierらの観察方法IC従った. すなわち高さ約2crn,直径1.5cmのコーム栓 4個を前 肢間,後肢問,前後肢間距離がそれぞれ3.5cmとな るようにおき,その上ICマウスをのせると正常なマウ スはすぐコ、ム栓上から降りてしまうが,カタレプシー 惹起7 ウスはゴム栓上ICのせられたままの姿勢を保ち 続ける. 7ウスに各薬物を投与し経時的にゴム栓の上 にのせ, 10秒以上そのままの体姿を保持したものをカ タレプシ一陽性としたが,その時聞により 0~9 秒を

(2)

138 君島健次郎・田辺恭子・木下ゆか子・祝部大韓・松田明子・宍戸 街 。点, 10~29 秒を 1 点, 30~59 秒を 2 点, 60秒以上 のものを3点とスコアして,その強さを採点した.

v

t

tremorine作用: 1群10自の7ウスを用い, tremorine 25 mg/kg (10096振せん景)の皮下注射による摂せんの発現率お よびその他の自律神経症状IC対する薬物の影響を謁ぺ た. 抗けいれん作用: 1群10匹以上のマウスを用い,最大電撃けいれん

法では角膜電極と Woodbury

&

Davenportの装置

を用いて50mA,0.2秒の頭部通電を行ない,その際 の強直性伸展けいれん (tonicextensor, TE),間代 性けいれん (clonicconvulsion, CL)などを指標と して薬物の影響を調べた. また pentetrazolおよび bemegrideによる薬物 けいれん法では, pentetrazol 85 mg/kg (9596けい れん発現量〉および bemegride30 mg/kgをそれぞ れ7ウスIC皮下注射し,その際みられる最小けいれ ん (minimalfull seizure, MF),間代性けいれん (CL),強直性けいれん (tonicconvulsion)などに 対する薬物の影響を調べた. 条件回避反応:

Cook and Weidley による pole.jumpmethodを

用いた. 7ウスの雄のみを用い1分間隔でフザー5秒 (条件刺激),続いて電撃ショック 5秒(無条件刺激, 20V, 200 Hz)を1日5固くり返し,約3週間訓練す るとマウスは905百以上の回避反応陽性率悲示すよう になる.とめようにして十分条件づけられたマウスを 用い,薬物投与前の対照と投与後1~1. 5 時間後の回 避反応率を比較した.日 限険下霊の判定・ マウスを用い各薬物投与後経時的に限投下霊の有無 を検討した.対照の正常マウスと比較し全開の0点か ら1/4閉じた1点, 1/2の2点, 3/4閉じた3点,全 閉の4点と5段階にわけで採点し,その程度を比較し た. 脳波記録法: 無麻酔ウサギを脳研式脳定位固定装置

K

腹位IC固定 し,

i

直径0.2mmの絶縁ステンレス製の双極電極を皮 質3カ所〔前頭部,側頭部,後頭部)および皮質下3 ~5 カ所(後部視床下部,視床正中核,背側海馬,扇 桃核,中脳綿棒、体)1<:植込み,手術後約 1週間径ち全 身状態の回復するのを待って実験!と使用した.脳内各 部の電気活動はとれらの電極よりベン書き8誘導脳波 計ζl導き毎秒1.5cmの速度で記録した. なお脳内各所の刺激ICは向ー電極を用い,刺激終了 後は自動的にスイッチの切替により誘導電極として使 用した.刺激ICは矩%波刺激を用いたが,そのpara -meterは実験成績の項で記す. ED50の算出: LitchJield.Wilcoxonの方法lとより 95%信頼限界 とともに算出した. 使用薬物: to畳zopamは水ζl不 i容 の た め 原 則 と し て0.2% CMC懸濁液として経口または腹腔内注射で投与した が,静脈内応用の際はmacrogo1400IC溶解して用い た. なお対照薬としては diazepamおよびflurazepam を用いたが,他ICtetrabenazine, methampheta. mineなども使用した. 1. 一般症状 a) 7ウス 実 験 成 績 tofizopam 50 mgjkgの経口投与では全身症状には 全く変化が認められない. 100mg/kg応用群では経口投与20分頃より軽度の 鎮静状態がみられるが著明なものではなし 4~5 時 間後ICは回復した. 200mg/kg応用では

m

分頃より鎮静状態となり自 発運動もほとんどなく,動いても動作がのろい.60分 後1<:は半数が腹ばいとなって動かず,刺激を加えても 動

ι

うとしない. ζの状態が7時間以上続き,うち1 例は4時間後IC死亡したが,残りは24時間後までに 回復した. 400 mg/kg投 与 群 で は5分頃から自発運動の減退 がみられるが,20分後!とは腹ばいとなる著明な鎮静状 態となり,

7

時間以上持続し,限検下垂も約半数以上 に認められた.24時間後lとは約半数が回復したが2例 は死亡した. 200 mg/kg, 400 mg/kgを腹腔内IC投与した群で は,経口投与の擦と同様な自発運動の減少と著明な鎮 静状態が認められたが,回復は経口投与の場合より早 いものが多かった なお対照として用いた diazeparnおよび自uraze -pam はそれぞれ 2~5mg/kg 以上の経口投与で自発 運動の減退および鎮静が 5~6 時間以上にわたり認め られた b) ウサギ tofizopam 50 mg/kgを腹腔内IC注射しでも全身症

(3)

tofizopam (Grandaxin)白中枢作用 139 状には全く影響がみられない. 100 mg/kgを投与した際には20分頃から自発運動 がやや減退し, 1カ所にじっと留まる例があったが, 歩行失調もなく他l己変化は認められなかった. 200 mgjkgを応用しでも100mg/kg投与とほぼ同 様であった. 2. 自発運動量 1群6匹のマウスをプラスチックケージの中IC入れ 自発運動量を Animexactivity meterでカウン卜 した. to韮zopam50 mg/kgの経口投与では自発運動量は 対照群と変わらず,全く影響は認められなかった. 100mg/kg 経口投与群では図 21ζ示すように 1~ 6 時間後 ICかけて自発運動量のi減少がみられ,割OO~ 400 mg/kg投与群ではさらに強い自発運動量の減少 が6時間以後まで認められた. 100~400 mg/kgを腹腔内IC応用した場合ICは,自 発運動量の減少は経口投与の場合と同様かいくらか弱 い程度であった. B

;1川

1トh川川凡凡

h門川川凡凡

~Li, l.

仙仙

~LMI

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l

I

1

I

1

i1

I

TOFIZOPAMωOm官'"

i

必』h TOFIZOPAM C 100 50 図 2. '<ウスの自発運動量IC対する tofizopamの 影響 A:対 照 (0.2%CMC)

B : tofizopam 100mg/kg経口投与(矢印), C:同200mg/kg経口投与. 縦軸は毎分のカクシト数,横軸は時間(以下図4ま で向じ). 表1. 回転棒試験におよiますtofizopamの影響 応用 (用mk嚢gg) / filJ 抑 制 例 時間 経路 数 1/4 1/2 1 1.5 2 3 4 6 10

。。

3 1 2 3 1 1 経 10

1 4 5 5 5 2 2 200 10

4 4 4 7 8 7 5 100 10

。。。

1

1 1 1 10

1 1 1 2 1

。。

400 10 3 2 1

1

。。。

3. 回転棒試験 (rotarodtest) 1群10匹のマウスを用い, to五zopamの経口投与 および腹腔内注射を行ない,経時的IC6時間後まで回 転棒試験を行なった. 表11とその結果を示すが,経口投与では100mg/kg 以上で 60 分 ~4 時間にわたり著明な抑制jを示すが, 腹腔内投与では400mg/kgを投与しでもほとんど影 響は認められなかった.経口投与2時間後における ED50~108 mg/kgと計算された. 4. 懸垂試験 (tractiontest) 1群10匹のマウスICtofizopamの各最を経口お よび腹腔内応用し, 6時間後まで懸霊試験を行なった が,経口投与の200mg/kg以上でわずかに落下例が 認められ,腹腔内投与でも 100mgjkgで1例の蕗下 例が認められただけで,ほとんど影響はみられなかっ た(表 2). 5. カタレプシー主主起作用 l群10匹のマウスを用いtofizopamの各量を経口 および腹腔内投与し,経時的ICカタレプジ{の発

Z

誌を 調べた.なおカタレプシ一発現例についてはその持続 時間の長さにより 0~3 点までの 4 段階 lζ分けてスコ アした. 結果は表31C示すように経口投与100mgjkg以上 の応用で 30秒以上持続する明らかなカタレプシー発 現が認められた. なお腹腔内投与では400mgjkgの大量を応用しで もカタレプシーはそれほど著明ではなかった. なお対照薬であるdiazepamおよびflurazepamで はカタレプシーの発現は全く認められなかった. 6. 抗 tremonne作用 1群10匹のマウスの背部皮下にtremorine25 mg /kgを注射した擦にみられる振せんおよび副交感刺激 症状IC対する tofizopamの影響を調べた.

(4)

140 君島健次郎・田辺恭子・木下ゆか子・祝部大輔・松田明子・宍戸 尚 表 2. 懸垂試験ICおよぼすtofizopamの影響 応 用 伊l 抑 帝j 伊l 用 量 経 路 数 1/4 1/2 1 1.5 2 3 4 6時間 100 10

。。。 。。

1 1

経 口 200 10

。。。 。。。 。 。

400 10

。。。 。。。 。 。

100 10

。。。 。。。 。 。

腹股内 200 10

。。

2(1) 2 (1) 1 1 1 1 400 10

4 3 2 2 3 (1) 3 (1) 3(1) ( )内はぶら下ったままで落下しなかった例 diazepam 白 ED50~1 目 2 (0.57-2.52) mg/kg 表 3. tofizopamのカタレプレ一審起作用 応 用 用 量 伊l 平 均 評 点 (1匹当り) 経 路 (mg/kg) 数 1/4 1/2 1 1.5 2 3 4 6待問 10 10 0.1 0.5 0.5 0.6 0.6 0.9 1.2 1.1 50 10

0.6 0.4 0.4 0.4 1.2 1.5 1.5 経 口 100 10

。。

0.6 0.6 1.2 1.6 1.4 1.7 200 10 0.3 0.9 1.2 2.0 2.3 2.4 2.2 2.4 4日0 10 0.3 1.1 2.3 2.3 2.4 2.4 2.2 2.2 50 10 0.1

。。。

0.3 0.4 0.4 0.4 腹腔内 100 10 0.3 0.5 0.6 0.4 0.9 0.4 0.2 0.4 200 10 0.3 0.5 0.4 0.4 0.8 0.9 0.9 0.7 400 10 0.3 0.9 0.6 0.8 0.5 0.9 0.8 0.9 評点:0~9 秒 ~O 点, 1O~29 秒 ~1 点, 30~59 秒 ~2 点, 60 秒以上 ~3 点. 表 4. ""ウスの tremorine振せんIC及ぼす tofizopamの影響 死亡例 10 10 10 9 6 9 4 経口 50 10 10 10 4 9 3 100 10 10 10 3 7 4 200 10 10 9 3 7 8 腹腔内 200 10 5 3 7 400 10 10 I 10 5 9 8 ED50 : diazepam~2.4 (1.8-3目2)mg/kg 自urazepam~3.3 (2.5-4.3) mg/kg 結果は表 41C 示すように tofizopam の 50~400 mg/kgの応用では抗 tremorine作用は全く認めら れなかった.なお diazepamおよび flurazepamの tremorine張せん抑制のED50はそれぞれ2.4mgf kg, 3.3mg/kgであった. 7. 抗けいれん作用 a)最大電撃けいれん法 1群10匹のマウスを用いJ tofizopamの各量を経 口および腹腔内ζl応用し,それぞれ peaktimeであ る90分, 60分後IC最大電撃を行ない,各穣のけいれ ん発現状態を謁べたが,表51[示すように700mg/kg まで投与した全ての群で TEが100%出現し,抗TE 作用は全く認められなかった. なおdiazepamのTE消失のED50苫 32mg/kg, flurazepamのそれは150mg/kg以上であった.

(5)

表 5. 最大電撃けいれんに対する tofizopamの影響 tofizopam (Grandaxin)の中枢作用 141 応用 経路 対 100 10 10 10

10 (1∞) 10 経口 200 10 10 10 3 10 (1∞) 7 500 10 10 10 5 10 (100) 5 700 10 10 10 2 10 (100) 8 100 10 10 10 1 10 (100) 9 腹腔内 200 10 10 10 4 10 (1∞) 6 500 10 10 10 3 10 (100) 7 ED50: diazepam~32mg/kg , fiurazepam~ 150 mg/kg以上 表 6. pentetrazolけいれんに対するtofizopam の影響 100 20 16 7 7

16 (鈎) 7 経口 200 20 19 9 9

19 (95) 9 500 20 10 3 3

10 (50) 3 700 2日 10 7 7

10 (50) 7 100 20 17 10 10

17 (85) 10 腹腔内 200 20 17 8 8

17 (85) 8 500 20 18 7 7

18(ω〕 7 ED50: diazepam~0.48mg/kg , fiurazepam~1.4mg/kg. b) pentetrazolけいれん pentetrazol 85 mg/kgをマウスの皮下ζl注射した 際の各種けいれんに対する薬物の影響を調べた. 結果は表61ζ示すごとく, tofizopam 500 mg/kgの 経口投与でけいれんの発現を約50%抑制したが, 7

mg

!

k

g IC増量してもけいれんの抑制は同じく 50箔ζl 止まり, ED50の算出は不可能であった なお diazepamのED50~0.48mg/kg , fiuraze. pamは1.4mg/kgであった. c) bemegrideけいれん bemegride 30 mg/kgをマウスの皮下l己注射する と各種のけいれんがみられる.乙れに対し tofizopam の各量を経口および腹腔内ζl投与してその影響を謁ベ 死亡例 表 7. bemegrideけいれんに対する tofizopam の影響 応用 経路 対 けいれん発現例 死亡

ω

ωω

10 (100) 2 経ロ 100 1 10 I 7 I 0 I 0

7 ( 70)

200 10 4

。。。

4 ( 40)

500 11 6 (1) (1)

6 ( 54) 1 50 10 10 (1) (1)

10 (1∞) 1 腹腔内 100 10 9 (1) (1)

9 ( 90) 1 200 10 7 (2)

I

(2)

7 ( 70) 2 ( )内は他白けいれんとの重複例数 ED 50 : tofizopam~ 200 mg/kg以上 死亡 表 8. '"ウスの条件回避反応IC及ぼすtofizopam の影饗 応 用 ( 用mkgE/量) 数 回避反応陽性率(必) 比 経 路 例 前 後 (後/前) 50 10 80 74 0.93 経 ロ 100 10 90 66 0.73 200 10 84 20 0.24 100 10 84 80 0.95 腹腔内 200 10 84 68 0.81 400 10 86 58 0.67 ED 50 : tofizopam口 130mgjkg

di田epam~2.1mg/kg , fiurazepam~3.1 mg/kg. fこ. 結果は表7IC示すように tofizopam200 mg/kgの 経口投与でけいれんの出現を半数以下ζl抑えるが, 500mg/kglC増量してもけいれんの抑制はほとんど変 わらず, ED50の算出はできなかった. 8 条件回避反応 1群10匹のマウスを用い, tofizopam応却前の回 避反応陽性率と tofizopam応用後(経口投与では90 分後,腹腔内投与では60分後)のそれとを比較検討 した. 結果は表81C示すように100mg/kg,200mg/kg投 与で著明な抑制が認められ,その ED50~130mg/kg と計算されたが, diazepam I fturazepamのED50は

(6)

142 君島健次郎・田辺恭子・木下ゆか子・祝部大韓・松田明子・宍戸尚 それぞれ2.1mg

!

k

g,3.1mg

gであった. 9. tetrabenazine作用IC対する tofizopamの影響 a) tetrabenazine鎮静 Animex activity meterを用い1群6匹の7ウス の自発運動量IC対する影響を調べた. tetrabenazine 20 mg/kgを腹腔内IC注射するとlZl 3A のどとく注射後 1~7 時間にわたり著明な自発運 動量の減少が認められる. 己れに対し tofizopam50~100mg/kg を同時に経 口投与すると図3Bのごとく tetrabenazineによる 自発運動量の減少はさらに著明となり,軽度の増強作 用を示した. A B 図 3. Tetrobenoz加e 20 mgj'~g Tetrobenozine 20 m砂川k

Tofほopom 50 mglkg

"

tetrabenazine鎮静IC対する tofizopam の影響 A:対照 (tetrabenazine20 mg

!

k

g腹腔内応用), B : tetrabenazine 20 mg/kg腹腔内応用と同時に tofizopam 50 mg/kg経口投与. b) 限険下霊 1群20匹のマウスを用い, tetrabenazine 50 mg/ kgを腹腔内に注射すると著明な眼険下垂をきたす. ιの擦の限険下垂の程度を評点すると表 91C示すとお り注射 2~5 時間にかけて最も強く出現する. ζれIC対しtofizopam50 mg/kg腹腔内投与ではそ れほど強い抑制は認められず, 100 mg

!

k

g応 用 後lと も出現例数ではそれ程の抑制は認められないが,限検 下垂の程度(スコア〕で明らかな抑制作用が認められ た. 10. methamphetamine 作用IC対するtofizopamの 影響

Animex activity meterを用い,マウスの meth. amphetamineの自発運動元迭に対するtofizopamの 影響を調べた. 図4AIC示すどとく 1群6匹 の マ ウ スl己meth. amphetamine 1 mg

!

k

gを皮下注射すると,注射直 後から6待問以上!とわたり著明な自発運動量の増加が 認められる.これに対して tofizopam50 mg/kgを経 ロ投与した群では 1~6 時間 IC わたり明らかな抑制, 100 mg/kg前処置群ではさらに著明な抑制が認めら れ,明らかに methamphetamine興奮に拾抗した. 11. 脳波IC及ぼす影響 慢性植込みウサギを用い自発脳波および脳内賦活系 IC対する影響を調べた. a) 自発脳波 tofizopam 2 mg/kgの静注では自発脳波にはほと んど変化なく, 5mg/kg 応用で 5~20 分にわたり高 振幅徐波がやや優勢となるが, lOmg/kg投与でもほ ぼ同等度徐波化を示すのみで,それほど箸拐なもので 表 9. tetrabenazineの限険下垂IC対する tofizopamの影響 用 量 例 (血gβ<g) 数 対 照 20 50 20 100 20 平 均 評 点 ( 発 現 例 数 ) 1/2 1 2 3 4 5 6 1.7 2.4 3.4 3.8 3.8 3.2 2.8 (14) (14) (20) (20) (20) (18) (15) 1.1 1.9 2.4 3.4 3.5 3.3 3.5 (10) (15) (17) (18) (19) (20) (19) 0.5 1.5 2.9 2.8 2.9 3.4 3.4 ( 6) (12) (19) (19) (19) (19) (20) 限険下垂の評点:全開 ~O 点, 1/4 閉じる ~1 点, 1/2 閉じる ~2 点, 3/4 閉じる~ 3ii,, 全開 ~4 点. 7時間

(0) 1.0 ( 6) 1.3 ( 8)

(7)

to五zopam(Grandaxin)白中枢作用 143 Melho~ 凶 elamine ! mg/kg A

j

i

V

J

W

C COL<il0AA ,~

金 s

Melhamphetam!ne I mqlkg Tofizapam 50 mglkg M恐怖αmphetamine 1 m~/kg Tofizapom 100 mglkg 切S何 図 4. methamphetamine興奮IC対する tofizo. pamの影響 A:対照 (methamphetamine1 mg/kg皮下注射), B : to五zopam50 mg/kg経口投与1時間後に meth-amphetamine 1 mg/kg

C : tofizopam 100mg/kg経口投与1時間後にmeth. amphetamine. はない. 5mg/kgを腹腔内 IL応用すると, 5~20 分ごろま でわずかに皮質脳波の高振幅徐波化を示すが, 2 日 ~50 mgjkg IC増量しても乙の高振幅徐波化はそれほど著 明にはならない. b) 中脳網様体刺激による覚醒反応 中脳網様体上行賦活系(reticularascending acti -vating system)を100Hz

1 msec

0.75~4 Vの短

形波で電気刺激すると,皮質脳波は刺激中あるいは刺 激後もしばらく低振幅速波の覚醒反応 (arousalres. ponse)を示す. とれに対して to員zopam5 ~10mg/kg の静注 IC よ り覚醒反応は1O~20 分間にわたり抑制j または消失を きたした.また 20mg/kg の腹腔内注射により 40~ 150分にかけて弱い抑制が認められた. c) 後部視床下部刺激による覚醒反応 後部視床下部 (posteriorhypothalamic area)を CONTROL r' ....'、句、"'v/'附ヘ悼嶋、I 向 、 品 内 刷 、 明J内

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O叫 .;"''''1'''''' 悦降らh斗入、f品、い私v....;w,柑対 'm州 叫 同 川 柏 崎 、ω

TOFIZOP位三旦泣斗ムi旦~ 伶叩A剤.,.,...,偽世#抑制》内、沖%、。

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図 5. ウサギ自発脳波IC対する tofizopamの影響

A:

対照,

B

:

tofizopam 5 mgjkg静注5分後, C : 18分後, D: 25分後. 脳波はとから皮質3カ所(前頭部,側頭部,後頭部) と海馬,局桃核,中脳網様体白誘導. 200Hz, lmsec, 1~4Vで 5~7 秒間刺激すると, 皮質脳波ζl低振幅速波の非同期化(desynchroniza -tion)が出現する. とれに対して tofizopam5 mgjkgの静注または20 mg/kgの腹腔内投与を行なうと, 20~90 分にかけて 覚醒反応の抑制または消失が認められた. d) 視床正中核刺激による漸増反応 視床汎投射系 (diffuse thalamic projecting system) I己対する影響を調べるため,視床iE中核 (thalamic medial nuclei) を 6~8Hz , 5~7 秒間 刺激すると,皮質脳波IC漸 増 反 応 (recruiting re -sponse)が出現する. これに対し tofizopam5 ~ 10 mg/kgの静注あるい は20mg/kgの腹腔内投与を行なうと, 1O~40 分IL わ たり抑制が認められた.

(8)

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君島健次郎・田辺恭子 ・木下ゆか子 ・視部大楠・松田明子 ・宍戸 尚 CONTROL 丹市.~持d 郎、 - 妙 、_-..J. .",...戸山-...<.-ザi 司内納町、--向、~‘也、.

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F 図 6. 中脳網様体刺激ICよる覚醒反応IC対する tofizopamの影響 A:対 照 (下線のととろで 1.5Vの刺淑). B : tofizopam20mg/kg腹腔内投与30分後, C : 100分後. 脳波は上から皮質3ヵ所主海馬,視床下部,中脳網 様体の誘導. (0/1τROL r,~',....',',蜘品、W帆r-叫柏戸市川引 \\1",'/.、岬\..'~,"'"旬、,品川削...!¥...yi:1 A 内川内''"Vþ',,(.~'r'

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図 8.漸増反応IC及ぼすtofizopamの影響 A:対 照 (下線のととろで1.5V Q)刺激), B : tofizopam 5 mg/kg静脈内注射20分後,

C

:

30分後, D : 60分後. 脳波は上から皮質3カ所と海馬,同協抜,視床の誘 導. e) 海馬後放電 背側海馬を100Hz,1 msec, 1-5

V

で5-7秒間 刺滋すると,海馬誘導ICspike

&

waveなど種々の形 の特有な海馬発作性放電(hippocampalafterdisch -arge)が出現し,しばしば他の誘導ICも波及する. 1 .0 V ζれIC対しtofizopam5 -10mg/kgの静注ICより 15-40分にかけて海馬後放電は抑制また は 消 失 を お とす.また20mg/kgの腹腔内投与では抑制例あるい po は不変例も認められたが,45-160分後ICかけて,後 図 7. 後部視床下部刺激による覚醒反応IC対する tofizopamの影響 A 対照(下線のと己ろで1.0Vの蜘IJi翫). B : to自zopam20mg/kg腹腔内注射30分後,

C

:

60分後 脳波は上から皮質3カ所と中脳網様体,海馬,視床 下部の誘導. 放電が対照の1.5倍IC延長した1伊

l

もあった. f) 扇桃核後放電 扇桃該を200Hz,1 msec, 1-5 Vで5-7秒間刺 激すると,特有な周波数の少ない振幅の大きい鋭校よ りなる発作性放電が出現する. 乙れIC対しtofizopam5 mg/kg静注および20mg/ kg腹腔内投与を行なったが, 不変および軽度抑制伊j

(9)

tofizopam (Grandaxin)の中枢作用 145 A B C D 図 9. 海馬後放電1<::及ぼす tofizopamの影響 A:対照(下線由ととるで 2.5Vの刺搬), お:tofizopam 20mg!kg腹腔内応用 15分後, C: 30分後, D : 120分後. 脳波は上から皮質3カ所と視床,視床下部,海馬白 誘導. のほか,腹腔内投与の1例で後放電の延長が 30分 1.5時弱後まで続いたものがあった. 考 案 静穏,筋弛緩,抗けいれんなどの諸作用を有する新 しいタイプの minortranquilizerである chlordia -zepoxide (Randallら,1960)の出現以来1diazepam (Schallekら), nitrazepam (Randallら, 1965), bromazepam (Zbindenら), triazolam (Rudzikら〕 など多くの強力なbenzodiazepine化合物が開発され 臨床面で優れた効果を示している. Eれに対してflurazepam(Zbindenら, Randall ら, 1969)やprazepam (Boissier ら)などは比較 的混和な作用を有する benzodiazepine化合物として 知られているが,今回用いた新しい benzodiazepine 化合物である tofizopam はその作用強度からいえば との温和な作用を有するタイプ1<::属するものと考えら れる. すなわち今回の実験において,自発運動減少,鎮静 作用,条件回避反応の抑制などのほか,脳波i乙対する 影響として自発脳波の軽度の徐波化,覚醒反応の抑制 などが認められ,本質的には温和なminortranquil -izer と考えられるが,懸垂試験や回転棒試験の結果 はその筋弛緩作用が極めて弱い乙とを信わせ,また従 来benzodiazepine化合物の特徴とも考えられている 抗けいれん作用については,最大電撃けいれんの抑制 は全く認められず1pentetrazolけいれんに対する抑 制作用が極めて弱い点などは,乙れまでのdiazepam や nitrazepamなどと全く趣を異にする薬物といえ よう. 今回の実験結果のうち最も特徴的な作用としてはカ タレプシー惹起作用1methamphetamine興奮作 用などであろう.抗 methamphetamine作用,抗 catecholamine作用については末梢臓器においても 認められている(古川〕ととろで,これらの作用は本 案が neurolepticaとしての作用を有するζとを思わ せるが,さらに抗 tetrabenazine作用(限険下垂作 用1<::拾抗)を有する点ではむしろ抗うつ薬である imip四mine!(類似しているともいえるが,いずれに してもこれらの作用は従来のbe田 odiazepine化合物 とはかなり異なる点で,臨床応用1<::当ってζれらの点 がどの様に臨床効果と結びつくのか興味のあるとζろ である. なお本実験において, 0.2%CMC懸濁液として用 いたtofizopamの作用が,腹腔内応用よりも経口投与 の方が強く現われるという奇異な現象が認められた が,腹腔内応用後では tofizopamの腹腔内への残留 が著しいことから,経口投与と腹腔内投与により吸収 の差が関係するものと恩われる. 以上のように本薬は温和な作用を持つminortran -quilizerと考えられるが,筋弛緩作用が極めて弱し また抗けいれん作用もほとんどない点で従来の ben -zodiazepine化合物とはかなり差があり,不安緊張を 伴なった自律神経症状の改善などに期待が持てよう. 総 括 1. ."ウスおよびウサギを用い,新しいbenzodia司 zepine誘導体 tofizopamの中枢作用を検討した.な お比較のための対照薬として diazepamおよび flur -azepamを用いた. 2 マウスおよびウサギi己対し, tofizopamは自発 運動の減少,鎮静作用を示す. 3. マウスを用いた回転棒試験では中等度の抑制作

(10)

146 君島健次郎・田辺恭子・木下ゆか子・祝部大韓・松田明子・宍戸 尚 用を示すが,懸垂試験ではほとんど抑制は認められな かった 4. tofizopamは7ウスでカタレプシー惹起作用を 示すが,対照薬では全く認められなかった.また抗 tremorine作用はみられなかった. 5. <"ウスを用いた抗けいれん実験におい

τ

,最大 電撃けいれんの抑制作用は全く認められなかったが, pentetrazolけいれんおよびbemegrideけいれんを 軽度抑制した. 6. マウスを用いた条件回避反応を明らかに抑制し た. 7. tetrabenazine鎮静IC対してわずかに増強傾向 を示したが, tetrabenazineの限険下垂作用ICは捨抗 を示した. 8. methamphetamineの運動興奮IC対し明らか な拾抗を示した. 9. 慢性植込みウサギの脳波IC対しtto'員zopamは 自発脳波の軽度の高振幅徐波化をきたし,中脳縞様{体 および後部視床下部刺激による皮質覚醒反応IC対して は軽度抑制,漸増反応ζl対しでも抑制を示すが,海馬 および扇挑核刺激による発作性放電IC対しては抑制ま たは増強を示した. 10. 以上の結果IC基づき, to宣zopamの中枢作用 機序について考察を加えた. 文 献 1) Boissier, J. R., Zebrowska-Lupina, 1. et Simon

P. : Arch. int. Pharmacodyn. 196

330-344

1972.

2) Cook

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E. : Ann. N. Y. Acad. Sc

i

.

66

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V. Ed. PP. 373-39,1Elsevier

Ams-terdam

1957. 4)古川達雄:Grandaxin研究会,東京, 1977. 5)君島健次郎,田辺恭子,木下ゆか子,玉木久子, 河村学,栗原彰:米子医学雑誌、 27,314-323, 1976. 6) Litchfield

J. T. and ,司1ilcoxon

F. J. Pharmacol. 96, 99-113, 1949. 7) Randall, L.O., Schallek, W., Heise, G. A., Keith, E.F.出 d Bagdon, R.E. : J.

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8) Randall, L.0., Schallek, W., Scheckel,

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11) Schallek, W., Zabransky, F. and Kuenn,

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12)羽Toodbury

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S. andShore

P.A, (ed). vol. 5, pp.213-291, Academic Press

N. Y. 1967.

ABSTRACT

Central nervous action of to宣zopam

a new

benzodiazepine derivative

Kenjiro KIMIS田MA

Kyoko TANABE

Yukako

KINOSI日TA

Daisuke HOURI

Akiko MATSUDA

and Hisashi SHISHIDO

Department 01 Pharmacology

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Yonago

Japan

The effects of tofizopam on the central nervous system were analyzed in mice and rabbits. Diazepam and自urazepamwere used as control materials.

Tofizopam showed inhibitory e宜ectson spon~

taneous activities

rotarod test

pentetrazoI -induced convulsions

conditioned avoidance responses and motor excitement induced by methamphetamine.

Following intravenous administration of tofi -zopam to rabbits with chronically implanted electrodes, electroencepharographic properties in spontaneous EEG such as slow waves with high amplitudes in the neocortex were evident.

(11)

tofizopam (Grandaxin)の中枢作用 147 The arousal responses by the stimulation of the the dorsal hippocampus and amygdala were midbrain reticular formation and posterior inbibited or enbanced.

hypothalamic area were slightly inbibited

and Based on these resu1ts obtained

the central seizure discharges induced by stimulation of nervous actions of tofizopam were discussed.

表 5 . 最大電撃けいれんに対する t o f i z o p a m の影響tofizopam  (Grandaxin) の中枢作用 1 4 1  応用 経路 対 1 0 0   1 0  1 0  1 0  。 1 0   ( 1 ∞)  1 0  経口 2 0 0   1 0  1 0  1 0  3  1 0  (1∞)  7  5 0 0   1 0  1 0  1 0  5  1 0  ( 1 0 0 )  5  7 0 0   1 0  1 0  1 0  2  1 0  ( 1 0 0 )

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