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先行き景気は緩やかに減速 現状 : 景気は減速局面入り経済は減速局面入り 政府が環境規制を強化したため 重工業で減産の動き 短期市場金利を高めに誘導するとともに 金融監督を強化したことも 企業の資金調達コストを上昇させ 固定資産投資が緩やかに減速 小型車減税措置の完全終了 (217 年末 ) に伴い

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Academic year: 2021

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中 国 経 済 展 望

2018年3月

調査部 マクロ経済研究センター

http://www.jri.co.jp/report/medium/publication/china/

◆本資料は2018年2月28日時点で利用可能な情報をもとに作成 ◆照会先: 関辰一 (Tel:03-6833-6157 Mail:[email protected]) 本資料は、情報提供を目的に作成されたものであり、何らかの取引を誘引することを目的としたものではありません。本資料は、作成日時点で弊社が一般に信頼出来ると思われる資料に 基づいて作成されたものですが、情報の正確性・完全性を保証するものではありません。また、情報の内容は、経済情勢等の変化により変更されることがありますので、ご了承ください。

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先行き景気は緩やかに減速

6 7 8 9 10 11 12 13 2008 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 実質GDP成長率(前年比) (%) (年/期) (資料)国家統計局「国民経済計算」を基に日本総研作成 見通し 中国 1営業日あたり自動車販売台数(前年比) ◆現状:景気は減速局面入り 中国経済は減速局面入り。政府が環境規制を 強化したため、重工業で減産の動き。短期市場 金利を高めに誘導するとともに、金融監督を強 化したことも、企業の資金調達コストを上昇さ せ、固定資産投資が緩やかに減速。小型車減税 措置の完全終了(2017年末)に伴い、自動車需 要も減少。 2月25日、中国共産党は国家主席の任期を連 続2期までに制限する規定を撤廃する憲法改正 案を発表。改定案が3月の全人代で承認されれ ば、習国家主席は2023年以降も続投が可能に。 ◆展望:景気は緩やかに減速 今後を展望すると、小型車減税措置の終了、 企業のバランスシート調整、環境規制の強化を 背景に、景気は減速傾向をたどる見通し。 もっとも、マクロ政策面で、金融・財政の引 き締めは景気を冷え込ませるほどに強化される 公算は小。党大会後も、政府はインフラ投資や 銀行融資が高めの伸びを維持するようコント ロール。今後も、高めの成長を保つことで、そ の間に金融面の問題是正を図る見通し。 実体経済面では、企業業績の改善に伴って、 実質可処分所得が高い伸びを維持。当面、良好 な所得環境を背景に個人消費が景気をけん引す る見通し。 総じてみれば、政府のコントロール下で堅調 な消費拡大に下支えされながら、中国経済は緩 やかな減速に向かう見通し。成長率予測は、 2018年+6.6%、2019年+6.5%に据え置き。 他方、米国の金利上昇によって金融資本市場 面から中国経済が下押しされるリスクには留意 の要。企業収益の改善を踏まえれば、中国株が 大きく下落するリスクは小さいものの、リスク 回避の動きが強まれば、市場金利が急上昇し、 資産価格が下落局面入りする恐れも。 ▲ 100 ▲ 50 0 50 100 150 200 2007 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 油圧ショベル販売台数(前年比) (%) (年/月) (資料)中国工程機械工業協会 2,700 2,800 2,900 3,000 3,100 3,200 3,300 3,400 3,500 3,600 17/01 17/04 17/07 17/10 18/01 (ポイント) (年/月/日) <上海総合株価指数の推移>上海総合株価指数 (資料)上海証券取引所 ▲ 20 0 20 40 60 80 100 2008 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 グラフ タイトル 1営業日あたりの自動車販売台数(前年比) (%) (年/月) (資料)中国汽車工業協会「汽車工業経済運行情況」 を基に日本総研作成 小型車取得税率 10.0% 5.0% 7.5% 10.0%

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わが国製造業の中国事業評価が改善

中国 ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 0 10 20 30 40 50 2014 15 16 17 18 1営業日あたりの輸入額 (%) (年/月) (資料)海関総署を基に日本総研作成 (前年比、米ドルベース) ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 0 10 20 30 40 50 2014 15 16 17 18 (%) (年/月) 地域別輸出額(季調値、米ドルベース)輸出額(前年比、米ドルベース) (資料)海関総署を基に日本総研作成 (%) 1営業日あたりの輸出額 (前年比、米ドルベース) ◆輸出:増勢鈍化の兆し 1月の輸出額は前年同月比9.7%増と高めの伸 びを維持。もっとも、これは春節休みが2月に ずれ込んだため、1月の営業日数が22日と昨年 同月に比べて3日多かったことが主因。1営業 日あたりの輸出額は同▲5.2%と11カ月ぶりのマ イナスであり、輸出の増勢に翳り。 先行きの輸出は、これまでの急拡大のスピー ド調整が続く見通し。なお、対米貿易黒字が2 年ぶりに増加したことから、米中貿易摩擦が強 まる可能性も。 ◆輸入:高めの伸びが持続 1月の輸入額は前年同月比37.1%増。1営業 日あたりでは、同18.4%増。堅調な内需に牽引 されて高めの伸びを維持。とりわけ、高付加価 値機械や環境関連素材が堅調に拡大。 ◆わが国製造業にとって有望な中国 国際協力銀行の「わが国製造業企業の海外展 開に関する調査報告―2017年度 海外直接投資 アンケート結果(第29回)」によると、中国が 「有望国」として5年ぶりに第1位を獲得。中 期的(今後3年程度)有望事業展開先国・地域 名」という設問(複数回答可)に対して、中国 の得票数の割合は45.7%と、2013年の37.5%か ら回復。2012年の日中関係悪化で広がった中国 事業に対する慎重姿勢が、ここにきて弱まった ことが背景。中国を有望国に挙げた企業の9割 が販売面で有望と回答し、6割の企業は生産面 でも有望と回答。ただし、2000~2012年まで中 国の得票率は60%超に達していたことを踏まえ れば、日中関係悪化の影響は、なお残存してい ると判断可能。 一方、3年連続で1位であったインドは、今 回第2位に後退。米国は堅調な景気を受けて、 得票率が6年連続で上昇。 46 47 48 49 50 51 52 53 2014 15 16 17 18 (ポイント) (年/月) 製造業新規受注PMI(輸出向け) (資料)国家統計局、物流購買連合会 中期的有望事業展開先国・地域 国・地域名 順位 得票率 順位 得票率 中国 1 45.7 2 42.0 インド 2 43.9 1 47.6 ベトナム 3 38.1 4 32.7 タイ 4 34.5 5 29.4 インドネシア 5 33.1 3 35.8 米国 6 26.1 7 19.3 メキシコ 7 18.2 6 25.9 フィリピン 8 10.6 8 10.6 ミャンマー 9 9.0 9 10.1 ブラジル 10 6.3 10 7.2 韓国 10 6.3 16 3.1 (資料)国際協力銀行「わが国製造業企業の海外展開に関する調査      報告―2017年度 海外直接投資アンケート結果(第29回)」 (注)本設問に対する2016年の回答社数は計483社、2017年は444社。 2016年度 2017年度

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顕在化する小型車減税措置終了のマイナス影響

中国 4 6 8 10 12 14 16 2012 13 14 15 16 17 (%) (年/月) 名目ベース 実質ベース 小売売上高(前年比) (資料)国家統計局「社会消費品零售総額」 (注)CPI上昇率で実質化、1月と2月は1~2月の合計。 ◆個人消費:景気の下支えに 2017年12月の実質小売売上高は前年同月比 7.6%増、名目小売売上高は同9.4%増と、いず れの伸び率も前月から低下。これは、小型車減 税措置終了前の駆け込み需要が比較的小さかっ たことで駆け込み需要が大きかった前年同月の 裏が出たことが主因。 衣料品や家電など多くの品目は横ばい圏内で 推移しており、個人消費は全体として底堅さを 維持。 2017年通年の実質小売売上高は前年比8.6%増 と、2016年の同8.4%増から横ばい圏内で推移。 この背景として、良好な雇用・所得環境が指 摘可能。企業活動の活発化により労働需要が回 復し、求人数は前年同期比3.9%増と4四半期連 続で増加。企業の人員増強を目指した賃上げに より、2017年の一人当たり実質可処分所得は前 年比7.3%増と、高めの伸びを維持。 今後を展望すると、企業業績の改善に伴って 家計所得が堅調に増加し、雇用不安も薄れるな か、当面、個人消費が景気を下支えする見通 し。 ◆自動車販売:先行き反動減 1月の自動車販売台数は前年同月比11.6% 増。これは、春節休みが2月にずれ込み、1月 の営業日数が前年同月よりも多かったため。1 営業日あたりの販売台数は同▲3.7%。小型車減 税措置が2017年末に完全終了したマイナス影響 が顕在化。 今後、減税終了の影響が本格化するため、自 動車需要は一段と減少する見通し。とりわけ、 2月は営業日数が少ないため、前年同月比でみ た販売台数は大きなマイナスとなる公算大。今 年の春節休みは2月15日から21日まで。これに より、2月の営業日数は17日と昨年同月よりも 2日少ない状況。 ▲ 20 ▲ 15 ▲ 10 ▲ 5 0 5 10 2012 13 14 15 16 17 都市部の求人数(前年比) (資料)中国人力資源市場信息監測中心「部分都市公共 就業服務機構市場供求状況分析」 (%) (年/期) 0 5 10 15 20 25 30 35 実質小 売 売上高 小売売 上 高 家電 衣料品 通信 機械 2015年 2016年 2017年 品目別売上高(前年比) (%) (資料)国家統計局「社会消費品零售総額」 名目ベース ▲ 40 ▲ 20 0 20 40 60 80 100 120 140 2008 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 グラフ タイトル 自動車販売台数 1営業日あたりの販売台数 自動車販売台数(前年比) (%) (年/月) (資料)中国汽車工業協会「汽車工業経済運行情況」 を基に日本総研作成 小型車取得税率 10.0% 5.0% 7.5% 10.0%

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固定資産投資は緩やかに減速

中国 0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 2014 15 16 17 固定資産投資(年初来累計、前年比) (%) (年/月) (資料)国家統計局「全国固定資産投資」 10 11 12 13 14 15 16 2014 15 16 17 18 (%) (年/月) 銀行融資残高(前年比) 銀行融資残高(前年比) (資料)中国人民銀行「金融統計数据報告」 ◆固定資産投資:緩やかに減速 2017年の固定資産投資は前年比7.2%増と、 2016年の同8.1%増から小幅減速。貸出金利の上 昇や環境規制の強化が背景。業種別にみると、 石炭採掘業、鉄鋼業、化学工業は環境規制強化 の影響を強く受けており、投資が減少。他方、 情報化や自動車の普及、製造工程自動化の動き を受けて、通信機器・コンピュータ、自動車、 はん用機械製造業などが投資を拡大。 ◆インフラ投資:高めの伸びを維持 2017年のインフラ投資は前年比19.0%増と、 2016年の同17.4%増から小幅に加速。党大会後 も、政府はインフラ投資が高めの伸びを維持す るようコントロール。この結果、油圧ショベル などインフラ整備関連需要は堅調。2017年12月 の中央経済工作会議では、2018年に引き続き積 極的な財政政策を採ると表明。 ◆銀行融資残高:横ばい圏内で推移 1月末の銀行融資残高は前年同月比13.2% 増。2017年末の銀行融資残高の対GDP比は 145%と、2016年末から2%ポイント上昇。政府 は過度な金融引き締めが、景気失速につながる ことを警戒しており、中国経済は依然として与 信拡大に依存した成長。 ◆工業生産:緩やかに減速 2017年の工業生産は前年比6.6%増と、2016年 の同6.0%増から加速。昨年前半にインフラ投資 が大きく増加したほか、2年ぶりに輸出が増加 に転じたことが主たる背景。 もっとも、昨年夏頃から工業生産の増勢は緩 やかに鈍化。12月の工業生産は前年同月比6.2% 増と、6月をピークに低下傾向。大気汚染問題 などの深刻化を受けて、政府が環境規制を強化 したことが主因。 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 7.5 2014 15 16 17 企業向け貸出平均金利 (資料)中国人民銀行「中国貨幣政策執行報告」 (%) (年/期) 0 5 10 15 20 25 30 2014 15 16 17 インフラ投資(年初来累計、前年比) (%) (年/月) (資料)国家統計局「全国固定資産投資」

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人民元相場が急伸

中国 ▲ 10 ▲ 8 ▲ 6 ▲ 4 ▲ 2 0 2 4 6 8 10 12 2007 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 (%) (年/月) 消費者物価(CPI) 工業生産者出荷価格(PPI) CPIとPPI(前年比) (資料)国家統計局「居民消費价格」「工業生産者出荷价格」 ◆物価:インフレ率は横ばい圏内 2018年1月のCPIは前年同月比+1.5%と、 横ばい圏内で推移。医療関連の価格や家賃が押 し上げ要因となる一方、生鮮野菜や豚肉価格の 下落が押し下げ要因に。 PPIは同+4.3%と、伸び率は前の月から低 下。前年同月の水準が高かったことが主因であ り、PPIは国際商品市況の上昇などを受け て、高めの伸びを維持した状態。 ◆不動産価格:上昇が持続 12月の主要70都市の新築住宅価格は前月比+ 0.4%と、上昇が持続。70都市のうち、価格が上 昇したのは57都市。もっとも、先行きの住宅市 場は、住宅販売の減少を受けて価格下落に転じ る都市が増える見通し。 ◆人民元レート:元高が進行 人民元の対米ドルレートは、中国から米国に 向かっていたマネーフローの巻き戻しを受け て、12月下旬から元高ドル安が進行。 この背景として中国経済が大方の想定よりも 好調であったこと、政府が資本流出を規制して いること、中国による米国債の購入規模が縮小 するとの懸念が強まったことなどが指摘可能。 1月10日、米ブルームバーグは複数の中国政府 高官が米国債の購入規模の縮小や購入停止を提 案していると報道。これによって米ドル需要が 減少し、元高ドル安が進むとの観測が台頭。 元高ドル安は、通商面で米国の対中圧力緩和 に寄与。このため、足許では、中国政府は為替 介入を控えており、その結果、外貨準備高に大 きな変動はみられず。 もっとも、元高がさらに進めば、輸出企業の 売上・収益が大きく悪化する恐れがあり、中国 政府は状況次第でドル買い・元売りの為替介入 を実施すると予想。 6.0 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 6.6 6.7 6.8 6.9 7.0 10 11 12 13 14 15 16 17 18 (元/ドル) (年/月/日) <人民元レートの推移>人民元レート●● (資料)Datastream (注)トムソン・ロイター社調べ。 元高 96 101 106 111 116 121 126 131 80 100 120 140 160 180 200 2012 13 14 15 16 17 (年/月) 主要70都市の新築住宅価格(右目盛) 分譲住宅販売床面積(季調値) 住宅の販売床面積と価格 (2012年1 月=100) (2010年 =100) (資料)国家統計局「全国房地産開発投資和銷售 情況」、Thomson Reutersを基に日本総研作成 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 2005 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 ●● 外貨準備高 (億ドル) (資料)国家外為管理局 (年/月)

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