整 形 外 科 学 系
よき臨床医の育成を最優先し、幅広い分野で高度の整形外科医療を学べます。 日本大学医学部附属3病院をはじめ、実践的で臨床教育にすぐれた関連病院が多数あり、 多数の臨床経験を積むことができます。 研究面では自由、創造性を重視して指導しています。 国際性を尊重し、海外留学を奨励しています。 龍 順之助 整形外科分野主任教授 ●関節班:日本有数の人工関節手術数、特に両側同時人工膝関節置換が世界的に有名 龍教授、斉藤(修)講師(板橋)、清滝信正助教(駿河台)、清水一郎助教(光が丘)を 中心にリウマチ・関節専門外来では、多くの関節リウマチや関節疾患の患者を診療してい ます。RA は全身の関節炎と関節外症状を呈するため、研修医にとっては全身管理、種々 の薬剤の効能や投与法などの理解が必要となり、極めて有意義な研修です。さらに個々の 関節の状態を把握し、手術法、適応を習得することは、整形外科専門医の取得に必要不可 欠な基本知識・基本技術となります。 臨床実績は日本有数の人工関節手術数を誇り、多くの症例を体験できることは他施設で は経験できない貴重な研修です。特に両側同時人工膝関節置換術(図 1-3)は世界的に有名 で、現在も限られた施設でしか施行されていません。また、研究面では軟骨代謝と骨・軟 骨の再生医療が有名です。 図1 図2 FNK 人工膝関節 図3 術後 X-P●腫瘍班:1 か月に 1 度、仙骨や骨盤の悪性腫瘍の大手術 練馬光が丘の大幸教授、板橋の吉田講師を中心に通常の骨・軟部腫瘍の手術症例も多い のですが、特に日本大学医学部付属練馬光が丘病院では 1 か月に 1 度ほど大きな仙骨や骨 盤の悪性腫瘍の手術が行われています。 図4 患肢温存の腫瘍用人工関節 図 5 全国的にも教室の業績は、日本整形外科学会 骨・軟部腫瘍学術集会で毎年シンポジウム、 パネルディスカッションに選ばれています。特に仙骨、仙腸関節部に発生した悪性腫瘍の 外科治療と腫瘍型人工関節(図 4、5)の長期成績では日本のオピニオンリーダー的存在です。 ●スポーツ班:スポーツ整形外科は現場至上主義と低侵襲手術 斉藤明義教授(駿河台)、洞口敬講師(板橋)を中心としてスポーツ団体や競技チームのチー ムドクター(日本バレーボール協会、日本相撲協会、日本テニス協会、全日本スキー連盟、 日本ゴルフツアー機構、読売巨人軍、日本大学アメリカンフットボール部、日大ラグビー部、 成蹊大学ラグビー部など)として協力しています。特にスポーツ競技現場での医療管理を 励行しています(図 6)。 図 6 図 7 また、手術指導は特に小侵襲手術としての関節鏡視下手術の習得を重視しています(図 7)。 研究は競技スポーツに偏重しない臨床に還元できるテーマで行っています。
●手の外科班:絞扼神経障害と手の外傷中心の手の外科 主として駿河台日本大学病院で長岡准教授を中心にたくさんの手の外科症例を経験するこ とができます。水曜日には手の外科診を 3 名の医師で行っており、年間の手の外科手術は約 150 件です。絞扼神経障害を中心としていますが、広範囲(マイクロサージェリー、鏡視下手 術、手の外傷など)にわたる手術も行っています。水曜日夜には医局に在籍する手の外科班 医師によるカンファレンスを毎週行っています。東京手肘研究会に属し、首都圏の手の外科医 との交流もあります。板橋病院でも龍教授、石井助教が手の外科診を行っています。これまで University of Texas Medical Branch (UTMB),Mayo clinic への留学経験者もあります。
●脊椎班:頸椎から仙椎まで、脊椎 instrumentation から顕微鏡、内視鏡手術まで 徳橋准教授を中心に板橋病院、駿河台病院で頸椎(図8)から仙椎までの広範囲、変性 疾患から外傷、変形、腫瘍、炎症まで多種多様な脊椎・脊髄疾患を脊椎 instrumentation(図 9)から顕微鏡、内視鏡手術まで各種手術で対応しています。3大学付属病院いずれも充実 したスタッフが対応し、多種多様な脊椎、脊髄疾患と手術を幅広く経験できます。研究で は椎間板変性とバイオメカニクス、喫煙による脊椎への影響などの研究を継続しています。 図 8 図 9 1.教室紹介 沿革 昭和 29 年 12 月 21 日 日本大学医学部整形外科学教室開講 初代主任教授 鈴木 忠一郎 昭和 38 年 3 月~昭和 54 年 3 月 第2代主任教授 佐藤 孝三(手の外科専門) 昭和 54 年4月∼平成 4 年 9 月 第 3 代主任教授 鳥山 貞宜(骨軟部腫瘍専門) 平成 4 年 10 月∼平成 7 年 10 月 第 4 代主任教授 佐野 精司(小児整形、足の外科専門) 平成 7 年 10 月∼平成 10 年 10 月 第 5 代主任教授 佐藤 勤也(神経生理学、手の外科専門) 平成 10 年 11 月∼現在に至る 第6代主任教授 龍 順之助(関節外科、リウマチの基 礎臨床専門) 平成 12 年 10 月∼平成 18 年 3 月 第 7 代教授 松崎 浩巳(脊椎外科専門)
主な主催学会 昭和 44 年 第 42 回日本整形外科学会総会 平成1年 第 62 回日本整形外科学会総会 平成2年 第 20 回日本脳波筋電図学会 平成 19 年 第 51 回日本リウマチ学会総会 平成 19 年 第 32 回日本膝関節学会 平成 20 年 第 38 回日本人工関節学会 現在の在局人数 90 名 現在の同門会人数 308 名 同門会物故会員 35 名 指導医 日本大学医学部附属板橋病院整形外科 龍 順之助 主任教授 他指導医数 13 名 駿河台日本大学病院 斉藤 明義 教授 他指導医数 9 名 日本大学医学部付属練馬光が丘病院 大幸 俊三 教授 他指導医数 3 名 スタッフと研究テーマ 龍 順之助 主任教授:関節外科、リウマチ外科、人工関節、手の外科、関節軟骨の基礎 (関節班) 大幸 俊三 教授:骨・軟部腫瘍、仙骨腫瘍 (腫瘍班) 齋藤 明義 教授:スポーツ整形外科、膝関節外科、肩関節外科 (スポーツ班) 長岡 正宏 准教授:手の外科、末梢神経、超音波診断 (末梢神経・手の外科班) 徳橋 泰明 准教授:脊椎・脊髄外科、脊椎インストゥルメンテーション手術、椎間板変 性 (脊椎班) 齋藤 修 講師:関節外科、リウマチ外科、人工関節 (関節班) 吉田 行弘 講師:骨・軟部腫瘍、リハビリテーション、小児整形外科 (腫瘍班) 洞口 敬 講師:スポーツ整形外科、膝関節外科、肩関節外科 (スポーツ班) 清水 一郎 講師:関節外科、リウマチ外科、人工関節 (関節班) ●後期研修 4 年目より、関節班、腫瘍班、スポーツ班、脊椎班・手の外科班の各研究班い ずれかに所属し、学位取得目的の研究を行う。学位取得後は、研究班に制限なく、個人の 希望の研究が可能である。 ●後期研修最初の 3 年間は整形外科専門医取得目的で、各領域を不足なく研修することを 最優先とする。 留学 1) 大学院生の場合は、大学院留学規定に順ずる。 2) 大学院生以外は、①留学目的が明確であること、②留学先の受け入れを確保できている こと、③語学の準備が済んでいることが条件で、主任教授の許可と推薦、そして医局運 営委員会の承認が得られれば誰でも留学可能である。本人の意志により留学可能であ り、教室は積極的に留学を奨励している。
2.日本大学医学部整形外科後期臨床プログラム ① 取得できる認定医、専門医 ●日本整形外科学会専門医 ●日本リハビリテーション医学会専門医(日本リハビリテーション医学会臨床認定医、日 本リハビリテーション医学会専門医の2種類あり) ●日本リウマチ学会専門医 下記認定医は日本整形外科学会専門医取得が条件になる。従って後期研修プログラム修了後に なる。 ●日本整形外科学会認定スポーツ医 ●日本整形外科学会認定リウマチ医 ●日本整形外科学会認定脊椎脊髄病認定医 ●日本リウマチ学会指導医、リウマチ財団登録医 ●義肢装具等適合判定医 ② 認定医、専門医の標準取得年数、取得の実績 日本整形外科学会専門医の取得年数 後期研修4年間後 教室の卒後7年以降はほぼ全員取得している。 他の日本整形外科学会認定医は日本整形外科学会専門医取得後が条件で後期研修5年目以 降。日本大学医学部整形外科学教室在局日本整形外科学会専門医は整形外科学会専門医の ほかに少なくとも 1 ∼ 3 の認定医を取得している。 日本リハビリテーション医学会専門医(日本リハビリテーション医学会臨床認定医、日本リハ ビリテーション医学会専門医の2種類あり)現在専門医取得者 2 名、臨床認定医 5 名である。 ③ 認定医・専門医取得の要件 日本整形外科学会専門医の取得要件は 1) 3 年間の認定施設での整形外科研修歴とその内容を証明する資格(10 症例のレポート、 学術論文筆頭 1 編以上、その他)と定められた教育研修講演受講により専門医試験受験 の申請ができる。 2) 日本整形外科学会が施行する専門医試験(筆答、口答)に合格すること 他の日本整形外科学会認定医の取得要件は 日本整形外科学会専門医取得が必要条件で、 日本整形外科学会スポーツ認定医は 日整会が主催するスポーツ医研修会に出席し所定の受講単位を修得し、かつ過去 5 年間に スポーツ医学に関する論文 3 篇以上を有する日整会専門医に対し、書類審査で決定される。 日本整形外科学会認定リウマチ医は 日整会が主催するリウマチ医研修会に出席し所定の受講単位を修得し、かつ論文審査、書 類審査で決定される。
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病認定医は 日整会が主催する脊椎脊髄病医研修会に出席し所定の受講単位を修得し、かつ論文審査、 書類審査で決定される。 リハビリテーション専門医(日本リハビリテーション医学会臨床認定医、日本リハビリテー ション医学会専門医の2種類あり)の取得要件は 前者は医師免許取得 4 年以上、日本リハビリテーション医学会加入後 4 年以上、後者は 医師免許取得5年以上、日本リハビリテーション医学会加入後5年以上でかつ日本リハビ リテーション医学会臨床認定医を有することが必要。各々必要な研修は認定施設研修が前 者は 1 年以上、後者は 3 年以上(なお日本大学医学部附属板橋病院は認定施設)である。 申請に必要な学会発表は前者が筆頭 1 回以上の発表または筆頭 1 編以上の論文、後者が筆 頭 2 回以上の発表とさらに筆頭 1 編以上の論文である。申請に必要な臨床経験は各々リハ ビリ担当 50 例、100 例である。いずれも申請資格者に対して定められた認定試験がある。 リウマチ学会専門医、リウマチ財団登録医 リウマチ学会やリウマチ財団が主催するリウマチ研修を受け、リウマチ診療を規定例数行っ た医師が資格認定を受ける。資格維持には学会参加、研修を受けるか、また日本リウマチ 学会専門医は、筆記試験とリウマチに関する論文発表が必要。 義肢装具等適合判定医 厚生労働省主催により、毎年研修会・適合判定実習が行われ、これに出席すれば、資格が 与えられる。 ④ プログラム概要 プログラムの目的と特徴 1)整形外科専門医に必要な整形外科的基本知識と基本技術、態度の修得を目的とする。 2)日本大学医学部整形外科学教室に入局し、医局員としてプログラムに参加する。 3) 4 年間の研修プログラムからなり、医学部附属病院と日本整形外科学会認定病院である 関連病院にて研修を行う。 4)整形外科の特定分野に限られることなく、オールラウンドに最先端、最良の整形外科研 修が可能である。 5)最終目標は日本整形外科学会整形外科専門医の取得である。 到達目標 1) 日本整形外科学会整形外科専門医の取得 2) 医学博士の学位取得目的の研究の着手(後期研修医終了後学位申請の資格授与) 3) 各種専門分野の専門医取得に着手 定員、収容人員 原則 15 人までだが、希望に応じて検討。
プログラム指導責任者 日本大学医学部附属板橋病院整形外科部長 龍 順之助 プログラムの管理運営体制 年 4 回、講師以上のスタッフ 12 名からなる日本大学医学部整形外科学教室教育委員会内 でプログラムの実施状況報告と評価を行い、必要な計画と修正を行う。また、年 4 回のスタッ フミーティングにて関連病院出向の研修医の研修状況報告を行う。 研修スケジュール 原則として医学部附属病院勤務 2 年間、関連病院勤務 2 年間の計 4 年間 6 ヵ月∼ 1 年でローテーションにて整形外科専門医をめざした研修を行う。 指導体制 各病院の指導医の基で整形外科医として整形外科専門医に必要な整形外科的基本知識と 基本技術、態度の修得をはかる。さらに各病院の指導医の基で学会、研究会にて研究発表 と論文作成を行う 教育に関する行事と義務 ①週間予定は各病院によって若干異なる。 ②月 1 回の医局研究会に参加しなければならない。また、少なくとも年 1 回以上医局研究 会にて主演者として発表を行う。 ③月 1 回 整形外科集談会関東地方会に参加しなければならない。 ④日本整形外科学会、東日本整形災害外科学会、関東整形災害外科学会会員になること。 ⑤適宜、学会、研究会にて研究発表と論文作成を行う(日本整形外科学会整形外科専門医 申請に必要になる)。 ・年間少なくとも 2 回以上主演者として学会、研究会(医局外)にて発表を行う。 ・筆頭著者として年間少なくとも 1 編以上の論文を作成、雑誌に掲載する。 注:整形外科専門医申請には 1 編以上、学位申請には学位論文以外に 2 編以上の論文が 必要となる。 ⑥年1回 毎年 7 月末に開催される 2 日間の日大整形夏季セミナーに必ず出席する。 研修評価法 研修医はプログラム終了時に日本整形外科学会の作成した研修手帳に沿って自己評価結 果を提出する。自己評価結果を元に整形外科教育委員会にて研修状況を点検、評価する。 施設の所属長と施設長が最終チェックする。 経験症例数 施設により若干異なるが、4 年間のローテーションにてほぼ是正される。
プログラム修了の認定 プログラム指導責任者・病院長が研修修了を確認し、修了認定後、医学部長から研修修 了書が交付される。 ⑤ 研修施設と施設の特徴 1)医学部附属病院 日本大学医学部附属板橋病院 年間手術数約 900 例、関節外科では人工関節(股関節、 膝関節)手術が非常に多く、日本有数である。特に人工膝関節年間手術数が関東 では最も多い(約 350 関節)。また人工股関節年間手術数は、約 100 例である。他 に脊椎手術(腰椎固定術約 60 例、頚椎手術約 70 例など)180 例、スポーツ整形 外科(膝、肩関節)約 100 例 、骨・軟部腫瘍外科約 50 例など 駿河台日本大学病院 年間手術数約 600 例、スポーツ整形外科(膝、肩)約 250 例、脊椎・ 脊髄手術(腰椎固定術、頚椎手術が多い)約 120 例、末梢神経・手の外科約 120 例、 人工関節手術(股関節、膝関節)など 日本大学医学部付属練馬光が丘病院 年間手術数約 400 例、骨・軟部腫瘍外科、 人工関節手術(股関節、膝関節)、脊椎・脊髄手術(腰椎手術、頚椎手術)など 2) 日本整形外科学会認定病院である医局関連病院(順不同) 春日部市立病院 地域の公的中核病院 川口市立医療センター 地域の公的中核病院 救命・救急センター併設 外傷症例の 経験が非常に多い 埼玉県立小児医療センター 関東有数の小児整形外科教育研修施設 東松山市立市民病院 地域の公的中核病院 銚子市立総合病院 地域の公的中核病院 公立阿伎留病院 地域の公的中核病院 国立病院東京災害医療センター 地域の公的中核病院救命・救急センター併設 社会保険横浜中央病院 地域の公的中核病院 外傷症例の経験が非常に多い 横須賀市立市民病院 地域の公的中核病院 はぎわら病院 地域の中核病院 外傷症例の経験が非常に多い 板橋区医師会病院 地域の公的中核病院 本庄総合病院 地域の中核病院 慈生会病院 地域の中核病院 リハビリテーションが充実 小石川東京病院 地域の中核病院 ⑥ 待遇・勤務時間 参加施設の勤務体制による。 医学部附属病院の待遇は専修医で、週 4.5 日以上の病院勤務が義務付けられている。 専修医の場合は医学部の専修医規則に準じ、健康保険証が支給される。
⑦ その他 大学院の関連 大学院在学しながらの研修も可。専門医取得整形外科専門医取得コースがあり。通常 の専修医勤務時間外で必要科目の履修を行う。 研究班所属と学位 後期研修プログラム参加者は必ず研究班に所属し、学位取得を目的とする。 大学院生以外 ① 後期研修 4 年目(後期研修 3 年修了後、医学部卒業後 5 年修了後)より、教室各研 究班に所属し、専門領域の研修と基礎研究を行う(研究班所属は別に定めた規定に 従う)。 ② 原則として希望する研究班に入班する。 ③ 基礎研究ならびに学位論文の作成は当教室の大学院内規に従う。 ④ 大学院生以外学位取得資格は後期研修 5 年目以降とする。 大学院生 ① 大学院終了後教室各研究班に所属し、専門領域の研修を行う(研究班所属は別に定 めた規定に従う)。 ② 基礎研究ならびに学位論文の作成は当教室の大学院内規に従う。 ③ 大学院生は希望する研究を行えるが、学位取得後に個人の希望による研究班の移動 は自由である。 問い合わせ先 日本大学医学部整形外科医局 医局長網代 泰充(板橋)、森本 祐介(駿河台)もしくは前述のスタッフの誰でもかまい ません。ご遠慮なくお問い合わせください。 〒 173-8111 東京都板橋区大谷口上町 30-1 日本大学医学部整形外科学教室 電話 : 03-3972-8111 FAX : 03-3972-4824 E-mail: [email protected]