第2学年国語科 学習指導案
2013年6月26日(水)5校時 2年2組(男子13名 女子11名 計24名) 本時4/6 授業者 勝瀬 明日香 1 単元名 せつめいの文をくらべて読もう 教材名 「ふろしきは、どんなぬの」(東京書籍2年上) 2 単元の目標 ○自分の知らせたい商品や道具について「おすすめカード」を作るために、二つの文章の同 じところと違うところに目を向けて、比べながら読もうとすることができる。 (関・意・態) ○事柄の順序に気をつけながら、「はじめ」「中」「おわり」という説明文の基本的な構成をお さえ、内容の大体を読むことができる。(イ) ○語と語のつながりに気を付けて、自分の知らせたい商品や道具の説明を三つの文で書くこ とができる。(ウ) 3 単元について (1)単元観 ①本単元で取り上げる主な指導事項 小学校学習指導要領・国語の第1学年及び第2学年「C 読むこと」の指導事項「イ 時 間的な順序や事柄の順序などを考えながら内容の大体を読むこと。」を取り上げて指導す る。その際、「C 読むこと」の言語活動例「ウ 事物の仕組みなどについて説明した本 や文章を読むこと。」と「B 書くこと」の言語活動例「ウ 身近な事物を簡単に説明す る文章などを書くこと。」の二つの要素を具体化した「自分の知らせたい商品や道具の大 事な特徴を三つの文で書く」という言語活動を位置付ける。 ②単元を貫く言語活動とその特徴 ここで取り上げる「おすすめカード」は、説明文の基本的な構成を踏まえ、「はじめ」「中」 「終わり」の「中」に書かれている道具の特徴を三つの文にまとめる、というものである。 このことにより、本単元でねらう「説明文の基本的な構成をとらえる力」や「語と語の つながりに気を付けて書く力」の育成に確実につながる言語活動にする。 本教材は、ふろしき売り場におかれていたカードと本に載っていた文章の二つの説明文 をとりあげている。本に載っていた文章は、説明文の「はじめ」「中」「おわり」の基本的 な構成で書かれていて、カードは「中」にあたるところの大事な所が箇条書きにされてい る。説明文の構成だけでなく、二つの文章を比べることで用途にあった説明の仕方がある 事を知り、また合わせて伝統的な日本文化のよさも感じることができる教材である。 (2)児童観 児童は、2年5月「たんぽぽ」で時をあらわす言葉と順序に気を付けて内容の大体を読 み、同じく2年5月「まよい犬をさがせ」で大事なところを落とさずに聞き、短い言葉で メモを取ることを学習してきた。「たんぽぽ」では、自分の見つけたひみつを「ひみつカ ード」にまとめる学習をしてきた。この「ひみつカード」は、「はじめ」「中」「終わり」 という言葉はおさえていないものの、「このようにして」というまとめの言葉を使って、 「はじめ」「中」「終わり」と「自分の感想」を入れた構成になっていた。そこで、本単元 では、「まよい犬をさがせ」で学習した大事なところを短く書くこととも関連させながら、 「中」の文章を箇条書きにするという学習をしたい。 (3)指導観 第一次では教師が商店街で見つけた商品と「おすすめカード」を紹介し、説明文へ の興味・関心を高め、「おすすめカード」を作るという学習のめあてをもつ。 第二次では、二つの文章を読み比べ、相手や目的に応じた説明の仕方について考える。 この時、「はじめ」「中」「終わり」という説明文の基本構成を知り、本の文章の「中」の部分の大事なところがカードの文になっていることを知り、お店に置くなら、見やす くてすぐ読める箇条書きがいいということを見つけ、第三次のカードづくりにつなげる。 この時、生活科の町たんけんのじゅんびでは、おすすめのものを見つけるために、しつ もんなど工夫しておく。本時後、町たんけんに行き自分がおすすめしたい商品や道具を 一つ決めておく。 第三次では、自分のおすすめの商品や道具のカードを書き、発表し合う。 単元の評価規準 国語への 関心・意欲・態度 ・自分の知らせたい商品や道具について「おすすめカード」を作るため に、二つの文章の同じところと違うところに目を向けて、比べながら読 もうとすることができる。 読む能力 ・事柄の順序に気をつけながら、「はじめ」「中」「おわり」という説明 文の基本的な構成をおさえ、内容の大体を読むことができる。(イ) 書く能力 ・語と語のつながりに気を付けて、自分の知らせたい道具の説明を三つ の文で書くことができる。(ウ) 言語についての 知識・理解・技能 ・文の中における主語と述語との関係に注意すること。 B 概ね満足できる状況 ◆自分がおすすめする商品や道具の特長を書いている。 A 十分満足できる状況 ◆自分がおすすめする商品や道具の特長をタイトルと対応してわかりやすく書けている。 (4)研究テーマとの関連 単元の導入で、教師が商店街で見つけた商品のおすすめカードを聞き、自分も町 たんけんで見つけた道具や商品のおすすめカードを書いてみたいという意欲を引 き出し、単元の学習意欲の継続をはかりたい。第二次では、カードと本の文章のち ちがいから、説明文の基本的な構成である「はじめ」「中」「おわり」を知り、カー ドでは「中」に書かれていることを短くまとめていることに気づかせる。第三次で はおすすめカードを作り、友達同士で発表しあう。最後に、完成したカードをお店 に飾ってもらう。 わくわくするちょうちん ・暗い所で電気を入れて使います。 ・おりたためます。 ・雨がふってもだいじょうぶです。 わくわくするちょうちん ・お祭りやお花見の時に電気を入れて使います。 ・いろいろな色があります。 ・たくさんかざるとにぎやかです。
◇学習の流れ 4 単元構想図 単元を貫く言語活動 説明文の基礎的な構成を知り、商品の説明を分かりやすく短い言葉で書く。 ・どうして二つの文章は違うのかな。 ・先生の書いたおすすめカードみたいに、自 分の見つけた商品や道具のカードを書い てみたいな。 ・カードは文がみじかいね。本のせつめ いの文は長いね。 ・同じ所はどこかな。 ・カードはお店に置いてあるから見てす ぐわかるようにしているね。 ・本のせつめい文はくわしいね。 ・「このように」は「たんぽぽ」に出てき た「このようにして」と似ているから 「まとめ」の段落だね。 ・カードは「中」の内容の大事な所だけ 書いているね。 第一次 第二次 ○二つの文章の違いを考える。 ○「はじめ」「中」「終わり」という説明文の基本的 な構成を知る。 ○町たんけんで自分がおすすめしたい商品や道具 を選ぶ。 ○「おすすめカード」の紹介を聞き、説明文への興 味をもつ。 ○教材文を読んで、全体の大体の内容をつかむ。 ○全文の範読を聞き、「おすすめカード」を書くとい う学習のめあてをもつ。 ○おすすめカードを書く。 ○カードを友達同士で発表し合う。 第三次 ・商品のいいところが見てすぐわかるように 大事なことを短く書いてみよう。 ・お客さんにおすすめしたいな。 【児童の実態】 全体的に、大事なことを短くまとめる力が弱 い。 ◇意識の流れ 単元で付けたい力 ・説明文の簡単な構成を意識して、内容の大体を読む力。 ・大事なことを短くまとめて書く力。
5 指導計画及び評価計画(全6時間) 時 学習活動 主な評価規準 第 一 次 1 ・おすすめカードの紹介を聞き、説明 文への興味をもつ。 ・教材文を読んで、全体の大体の内容 をつかむ。 ・全文の範読を聞き、おすすめカード を書くという学習のめあてをもつ。 【関】興味をもって説明文を聞き、学習の 見通しをもつ。 (発言) 第 二 次 2 ・二つの文章がもちいられた場面を理 解する。 ・同じ所に線を引き、二つの文章を比 べて読むことができる。 【読】文章の大体を読み取っている。 (発言、教材文、ノート) 3 ・本のせつめいの文の構成について理 解する。「はじめ」「中」「おわり」 【読】二つの文章の同じところを読み取っ ている。 (発言、教材文、ノート) 4 ・二つの文章のよさを見つける。 【読】目的や用途によって書き方が変わる ことを読み取っている。 (ノート、発 言) 第 三 次 5 ・ 6 ・自分が知らせたい道具について「お すすめカード」を書く。 ・友達同士で発表しあい、大事なこと が短く書けているか評価し合う。 【書】相手が見てすぐ商品の良さが分かる 「おすすめカード」を書いている。 (カード) ( 本 時 )
6 本時の学習(4/6) (1) 目標 二つの文章を読み比べ、それぞれのよさをとらえることができる。 (2) 展開 主な学習活動と内容 指導上の留意点(○) 評価(☆)支援(※) 1 単元の言語活動を確認する。 2 本時の課題をつかむ。 ○言語活動を意識させることで意欲を持た せる。 3 課題を解決する。 (1)二つの文章を音読する。 (2)二つの文章のよさを考える。 ・ペア学習 ・全体学習 み じ か く て 読 み や す い い い と こ ろ が す ぐ わ か る す っ き り カ ー ド せ つ め い が よ く わ か る い ろ い ろ 書 い て い る く わ し い 本 (3)お店に置くには、どちらの説明文が いいか考える。 (4)本の文章がカードに短くまとめられ ていることを知る。 ※支援が必要な児童には、すぐ読めるのは どちらか声をかける。 ☆二つの文章を読み比べ、それぞれのよさ をとらえることができる。 【読】(ノート・発言) ○読む相手によって書き方が違ってくるこ とをおさえる。 ○ただ短く書くのではなく、大事なことを まとめて書いていることをおさえる。 4 国語日記を書く。 5 次時の学習について知る。 ○次時は、自分が知らせたい商品の「おす すめカード」を作ることを予告する。 二つのせつめい文のいいところを見つけよう 家庭学習 それぞれの文章のよさを感じ ながら、音読してくる。
7 授業参観の視点 (1)単元を貫く言語活動を位置付けた単元構成について ○「おすすめカード」を書くという活動が、単元の目標を達成するための言語活動として適 切か。 (2)第一・二次の学習活動が、第三次での言語活動を活発に行えるものであったか。 ○第一・二次の活動が第三次の「おすすめカード」を書いていくことにつながっているか。 (3)本時のめあては達成できたか。 (4)児童が主体的に学習できていたか。 ○それぞれのよさをとらえて、お店におくにはどちらの文章がいいか考えることができてい たか。