乗り物物語絵本の研究
"-'~しょうぼうじどうしやじぷた』を中心に~ 教 科 ・ 領 域 教 育 専 攻 言語系コース(国語) 森 山 剛 充 I 研究の車線・目的 本論文で取り上げた、私の1番好きである絵 本『しようぼうじどうしゃ じぷたJl (蹴互茂 男・文/山本忠敬・絵 1963年10月こどもの とも発行 1966年 6月こどものとも傑作集) は、約200万部を売り上げているロングセラ ー絵本である。なぜ『しようぼうじどうしゃ じ ぷた』は、いつの日寺代も愛されているのだろう かと考え、本研究を行った。 本研究の目的は、乗物物部会本の代表作品『し ようぼうじどうしゃ じぷた』の分析を中心に して、聞き手(読者)にどのような内的過程を 生起する可能性があるかを追究し、人気の秘密 に迫ることとした。 研究にあたっては、山本忠敬氏の生涯や創作 の世界を明らかにし、考察を行った。さらに、 『しようぼうじどうしゃ じぷた』に込められ た作者が伝えようとするメッセージが、どのよ うに具現化されているのかを明らかにできた。 また、山本忠敬氏の初期作品であり、人気作品 でもある『とらつく とらつく とらつく』 (1961年 7月こどものとも発行 1966年 7 月こどものとも傑作業福音館書庖)、『のろ まなローラーJl (小出正吾・文/山本忠敬・絵 1965年 8月こどものとも発行 1967年 1月 こどものとも傑作集福音館書店)の分析も 行い、乗物物語絵本に見られる山本忠敬氏の絵 の鞘敷を考察した。 指導教員 余 郷 裕 次 H 論文の構成 はじめに 序章 研究の目的と方法 第1章絵本『しようぼうじどうしゃ じぷた』 の成立 第2章絵本『しようぼうじどうしゃ じぷた』 の分析 第3章絵本『とらつく とらつく とらつく』 の分析 第4
章絵本『のろまなローラー』の分析 結章 山本忠敬乗物物語絵本の鞘敷 おわりに 引用・参考文献 山本忠敬・絵本リスト 渡辺茂男・作品リスト 皿 論 文 の 内 容 第 1章では、絵の作者山本忠敬氏、文の作者 渡辺茂男氏の生涯ぞ創作の世界を明らかにし、 『しようぼうじどうしゃ じぷた』の成立事情 を辿ったO その結果、渡辺茂男氏自身の幼いころの経験 が基となって物語が書かれ、それを山本忠敬氏 が読み取り、描写していたことが分かつた。さ らに、山本忠敬氏を始め、渡辺茂男氏、松居直 氏3名の出会いが現在の乗物物語絵本を切り開 いていることも分かった。 第 2章では、絵本『しようぼうじどうしゃ じ に リ ハ U つ 山ぷた』の見聞きごとの分析を行った。 その結果、乗物には生命がないが、ヘッドラ イトを目玉とした正面顔が形成されることで、 擬人化され、生命が吹き込まれていることが分 かった。擬人化できることで、聞き手〈読者) の子どもたちは心を聞きやすくなる。 擬人化できることで、聞き手(読者)は、こ の絵本の主人公じぷたを、 「自分を映す鏡jと して物語体験できることが分かった。 さらに、この絵本は、大人と子どもの関係と しての物論献もできた。大人が子どもに役割 を与え、それをしっかり見守る大切さが明確に 描写されていた。 第3章では、 『とらっ〈 とらつく とらつ く』の見開きごとの分析を行った。 その結果、この絵本は、乗物物語絵本と乗物 図鑑絵本の両方の鞘教を持っていることや、正 面性の重要性等が『しようぼうじどうしゃ じ ぷた』の土台となる要素になっていることが発 見できた。 第 4章では、 『のろまなローラー』の見聞き ごとの分析を行った。 その結果、この絵本は、 “黄色"と“青色" の色彩の効果キ濯転手の存在をクローズアップ することで、 「友達の良さを見直してみようJ という物制織ができることが分かった。 結章では、第1章 第4章を基