• 検索結果がありません。

軸流中の回転円筒上の乱流境界層に関する実験的研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "軸流中の回転円筒上の乱流境界層に関する実験的研究"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

軸流中の回転円筒上の乱流境界層に関する実験的研究( 内容

の要旨(Summary) )

Author(s)

矢野, 治久

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第065号

Issue Date

1997-03-25

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1786

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

軸流中の回転円筒上の乱流境界層

に関する実験的研究

平成9年3月

「...、 叫 「ヽノ 【 ′卜し 一吋・

(3)

氏 名(本 籍) ′'㌢・位の 学 位 記 番 号 学位授ノi年月「】 一専 攻 学位論文題 Fl 学位論文審査委£-ま 矢 野 治 久(岐阜県) 博 士(工学) 甲第 65 号 平成 9 年 3 月 25 日 生産開発システム工学専攻 軸流中の回転円筒上の乱流境界層に関する実験的研究 ( ト膏)教 授 山 下 新太郎 (副査)教 授 田 中 敏 雄 教 授 永 田 拓

論文内容の要旨

本論文は、一般の三次元洗の中でも比較的単純な軸対称物体まわりの流れ場として、軸流中 で回転する円筒上のねじれた速度分布の乱流境界層に注目し、その平均ならびに変動速度場の 特性を実験的に明らかにすることが目的であり、全部で5辛からなっている。 第Ⅰ章では、まず回転休上の乱流境界層の問題の位置づけと一般的性質について概説してい る。そして、軸流中の回転体まわりの流れに関する研究、特に本研究と関連の深い回転物体上 の乱流境界層の実験的研究、ならびに三次元対数速度分布に関する研究の歴史と現状を概観し、 現在における問題点と本論文の目的を述べている。 第ⅠⅠ章では、一様な粕流中で回転する細長回転円筒上の乱流境界層の基本量、即ち平均速度 とレイノルズ応力全成分を測定する意義を示し、また実験装置および実験方法について述べ、 得られた結果について考察している。 実験に用いた風洞は吸い込み型で、セットリングチャンバー内にはハニカムと4枚のスクリ ーンを備えている。円筒は半径40mm、全長約1200mmのアルミ合金製で、その表面 は滑らかに仕上げてある。円筒の前縁はナイフエッジとし、吸い込みを行うことによって円筒 前縁に一様流が流入するようにしてある。また、境界層の乱流遷移を促進するため、高さと幅 が1Ⅱlmのリングが前縁から100mm下流に設けてある。 実験はレイノルズ数Reを3×104と一定に保ち、円筒の回転速度は静止時も含めて3種 類変化させている。境界層の測定には熱線流速計を用いるが、第ⅠⅠ章では境界層の基本皇を測 定するため、空間分解能の優れた一本の熱線ブロープ(受感部の長さが約1mの通常のⅠ型 と傾斜型の2種類)の回転法を用いている。熱線からの信号はサンプリング周波数が10肌 のA/D変換を行ってマイクロコンピュータにより処理している。 測定は主として乱流発達域の3断面(Ⅹ=650,750,850m鵬で行い、平均およぴ レイノルズ応力6成分の変化の特赦、ならびに平均速度分布に対する対数速度分布の適応性に ついて萌べている。まず円筒静止時の速度分布はR狛の提唱した対数速度分布が妥当するこ とを概している。次に円筒回転時については、N血munらの導出した対数速度分布がよく 適合することを確証し、さらに各種の三次元流に対して捷唱された対数速度分布の妥当性を検 討している。また、袖流速度と円筒周速度の合成速度を代表速度として、UR。で無次元化した ▼--2こう一一

(4)

u,,W,は速度比によらすほぼ相似になるがⅤ,は円筒回転時の方が静止時より大きくなる こと、等方的渦粘性の関係が成立しないこと、および混合距蔽は円筒回転時に内層において壁 からの距離に対するこう配が増加すること等を明らかにしている。 第Ⅲ章では、一様な軸流中で回転する細長回転円筒上の、乱流境界層の乱流構造を明らかに するため、平均流エネルギと乱れエネルギの収支、ならびに乱れエネルギスペクトルを調べて いる。 エネルギ方程式の各項の計算には、第ⅠⅠ章で得られた発達域の3断面の平均、およぴレイノ ルズ応力値を用い、Ⅹ=750mmの断面のエネルギ収支を求めている。またⅩ,y方向成 分のパワースペクトルの測定は、Ⅹ=850Ⅱ皿の断面について行っているが、その隙には 瞬時速度の2方向同時珊定可能な微小Ⅴ型熱線フロープを用いている。スペクトルの計算は、 Ⅴ型熱線の出力をディジタル的にⅩ,y成分に変換し、それをFFT法による2048点のデ ータ解析とアンサンプル平均により求めている。 平均流エネルギの対洗項と拡散項は境界層の外層部でほぼ釣り合い、代表速度による無次元 値の絶対値は速度比の増加とともに減少すること、乱れエネルギの生成項と散逸項は境界層全 域にわたって支配的でほぼ釣り合っており、平衡境界層となっていること、さらに、乱れエネ ルギの対流項は全域にわたって値が小さいが外層部でやや大きくなり、拡散項とほぼ釣り合う ことを明らかにしている。円筒回転時において、壁近くのu,Ⅴ変動速度のスペクトルの佐波 数域にピークが存在することを示し、比較的規則性のある渦構造が存在することを推論してい る。また、高波数域のエネルギ密度が相対的に大きくなることから、乱れの微細化が生じてい ることを明らかにしている。 弟Ⅳ章では、一様な閲読中で回転する細長回転円筒上の乱流境界層の乱流構造をさらに明ら かにするため、平均流エネルギと乱れエネルギ方程式を各成分に分けた輸送方程式の収支につ いて調べ、さらにu,Ⅴ変動速度のクロススペクトルを検討している。 境界層の内層部において、平均流エネルギのⅩ成分は生成,粘性散逸,粘性輸送項がL侶S で、拡散項がG血であり、y成分は生成,粘性散逸,拡散項がbぉで、粘性輸送項がG血 となること、境界層の外層部においてⅩ成分は対流と拡散項が支配的でほぼバランスし、y成 分は生成と拡散項がほぼバランスすること、円筒回転時の乱れエネルギ収支においては、エネ ルギ再配分項と交換項が存在し、それは無視できない寄与をしていること、円筒回転時に境界 層内層部でu,Ⅴ変動のクロススペクトルの低波数域に相関があり、比較的規則性のある渦構 造が存在すること等を明らかにしている。 第Ⅴ章では、以上の内容を稔括し、結論として述べている。

論文審査の結果の要旨

本論文は、三次元乱流境界層の流動現象を解明する上で重要となる軸対称物体まわりの流れ 場として、軸流中の細長回転円筒上の乱流境界層の特性を実験的に研究したものである。 第Ⅰ章では、回転体上の乱流境界層の問題の位置づけと一般的性質について概説している。 さらに、研究の基本となっている回転物体上の乱流境界層の実験的研究と、三次元対数速度分 布に関して、国内外における既存の研究について整理し、研究の位置づけを明確にしている。 第ⅠⅠ章では、一様な軸流中で回転する細長回転円筒上の乱流境界層の基本量、即ち平均速度 ----24--・・一

(5)

ヽt ヽl S れ .h分 0度 とレイノルズ応力全成分を測定し、その変化の特徴や平均速度分布に対する対数速度分布の適 応性について検討した。その結果、円筒静止時の速度分布は鮎0の提唱した対数速度分布が 妥当すること、円筒回転時については、N血m肌らの導出した対数速度分布が最もよく適合 することを確証した。また、軸流速度と円筒周速度の合成速度UROを代表速度として、その速 度で無次元化したu・,W,は速度比によらずほぼ相似になるがⅤ,は円筒回転時の方が静止 時より大きくなること、レイノルズせん断応力成分-〟抑ルRO2は速度比とともにやや減少し、 一品仰R。2は円筒回転時に壁近傍で非常に大きな値を示すこと、等方的渦粘性の関係が成立 しないこと、および円筒回転時にはⅩ,y方向の混合距離がともに増大し、内層での壁からの 距離に対するこう配が増加すること等を明らかにしている。 第ⅠⅠ博では、第ⅠⅠ章の基礎的検討をふまえ、この乱流境界層の乱流構造を明らかにするため、 平均流エネルギと、乱れエネルギの収支、およぴu,Ⅴ変動速度の一次元パワースペクトル分 布の特徴について実験的に検討した。その結果、平均流エネルギの対流項と拡散項は、境界層 の外層部でほぼ釣り合い、速度比の増加とともに絶対値が減少すること、乱れエネルギの生成 項と散逸項は、境界層全域にわたって支配的でほぼ釣り合っており、平衡境界層となっている こと、乱れエネルギの対流項と拡散項は、境界層の外層部でほぼ釣り合い、速度比にそれほど 依存しないことなどを明らかにしている。さらに、u,Ⅴ変動速度のパワースペクトル分布か ら、円筒回転時において大規模渦構造の存在と、乱れの微細化を明らかにしている○ 第Ⅳ章では、この乱流境界層の乱流構造をさらに明らかにするため、平均流エネルギと乱れ エネルギ方程式を各成分に分けた輸送方程式について調べ、さらにu,Ⅴ変動速度のクロスス ペクトルを検討した。 その結果、境界層の内層部において、平均流エネルギのⅩ成分は生成,粘性散逸,粘性輸送 項がI.ossで、拡散項がGainであり、y成分は生成,粘性散逸,拡散項がI.ossで、粘性翰送 項がG血となること、境界層の外層部においてⅩ成分は対流と拡散項が支配的でほぼバラン スし、y成分は生成と拡散項がほぼバランスすること、円筒回転時の乱れエネルギ収支におい ては、エネルギ再配分項と交換項が存在し、それは無視できない寄与をしていること、円筒回 転時に境界層内層部でu,Ⅴ変動のクロススペクトルの低波数域に相関があり、比較的規則性 のある渦構造が存在すること等を明らかにしている。 以上、本論文は一様流中の回転体上の乱流境界層の平均・乱流構造に関する基礎的研究とし て、円筒回転時における三次元対数法則に対する検証、混合距離の増加、平均流エネルギ・乱 れエネルギの流れと収支、規則的な渦構造の存在などについて明らかにし、多くの知見を得て いる。これは、学術的にも工業的にも責献するもので、学位論文に値するものと判断される。

参照

関連したドキュメント

c加振振動数を変化させた実験 地震動の振動数の変化が,ろ過水濁度上昇に与え る影響を明らかにするため,入力加速度 150gal,継 続時間

1.4.2 流れの条件を変えるもの

直流電圧に重畳した交流電圧では、交流電圧のみの実効値を測定する ACV-Ach ファンクショ

 リスク研究の分野では、 「リスク」 を検証する際にその対になる言葉と して 「ベネフ ィッ ト」

接続対象計画差対応補給電力量は,30分ごとの接続対象電力量がその 30分における接続対象計画電力量を上回る場合に,30分ごとに,次の式

接続対象計画差対応補給電力量は,30分ごとの接続対象電力量がその 30分における接続対象計画電力量を上回る場合に,30分ごとに,次の式

・最大津波流速 3.2m/s による船尾方向への流 圧力 19.0tonf に対し,船尾スプリング+ヘ ッドラインの係留力は約 51tonf であり対抗 可能.. ・最大津波流速

3.3 液状化試験結果の分類に対する基本的考え方 3.4 試験結果の分類.. 3.5 液状化パラメータの設定方針