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茶カテキン類及び紅茶テアフラビン類の化学的研究

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Academic year: 2021

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Title

茶カテキン類及び紅茶テアフラビン類の化学的研究( 内容の

要旨 )

Author(s)

柳瀬, 笑子

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 乙第103号

Issue Date

2005-09-14

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/3120

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学・位授与の要件 学 位 論 文 題 目 審 査 会 柳 瀬 笑 子 (岐阜県) 博士(農学) 農博乙第103号 平成17年9月14日 学位規則第3条第2項該当 茶カテキン類及び紅茶テアフラビン類の化学的研究 主査 岐阜大学 教 授 中 塚 進 副査 岐阜大学 教 授 篠 田 善 副査 信州大学 教 授 茅 原 副査 静岡大学 助教授 河 合 真 彦 紘 吾 論 文 の 内 容 の 要 旨 緑茶中のカテキン類やその酸化的縮重合物である紅茶色素テアフラビン類は、一般にポリフェノ ールと呼ばれる物質群の一つでありそれぞれの食品の主要構成成分として知られている。本研究で は、茶葉中の強い抗アレルギー成分として近年注目されているメチル化カテキン類の合成法を開発 すると共に、紅茶テアフラビン類の生成機構を解明してテアフラビン類の効率的な改良合成法を確 立することを目的として研究を進めた。 1.茶カテキン類の大量分離と抗アレルギー性メチル化カテキンの合成 まず、合成原料を得るために主要4種カテキン類の大量分離を計画した。材料の選択、抽出法、 順相及び逆相カラムクロマトグラフィー等の各種条件を検討することで、主要な4種カテキン類を それぞれグラムスケールで分離精製することに成功した。 次に、得られたカテキン類を使用してジアゾメタンによるメチル化反応を行った。数多くあるフ ェノール性水酸基の反応性について検討した結果、4種の主要カテキン類共にその反応性がガレー ト基>B環部>A環部の順であることが明らかになった。さらに、反応温度、及び溶媒を検討する ことによってこの反応の選択性をコントロールすることに成功し、強い抗アレルギー作用で注目さ れている微量成分3"・OMethyl・EGCg(5)の合成に初めて成功した。 ついで、EGCg、ECg及びそのメチル体の光安定性について検討した。その結果EGCg及びECg はメチル化されることによってその付近が安定化され、EGCgについてはB環部が、ECgについ てはB環部及びガレート基がメチル化されることにより元のカテキンよりも光酸化条件で安定と なることが明らかとなった。この結果からEGCg及びECgの抗酸化作用をはじめとする各種生理 活性の発現に、これらの部位が関与していると結論した。 2.紅茶テアフラビン類の化学 テアフラビン類の特徴的な部分構造であるベンゾトロボロン環の生成機構は、多く研究者によっ て提案されており、その開始長那皆はカテコールとピロガロールの酸化によって生成する0ヰノン同 士の縮合であると考えられてきた。まずこの縮合開始段階について詳細に研究するために、テアフ

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ラビン類のモデルとして8,9・ジヒドロキシベンゾトロボロンの合成法を検討した。カテコール及び ピロガロールのフェリシアン化カリウムによる酸化縮合反応において、添加する順番・その間隔に っいて検討した結果、カテコールを添加してしばらく間隔をおいた後にピロガロールを添加するこ とで8,9一ジヒドロキシベンゾトロボロンの収率が最大になることが分かった0この結果は、テアフ ラビンの精製機構がこれまでの通説とは大きく異なり、まずカテコールが酸化された後にピロガロ ールとイオン的に縮合することを示すものであった。 次に、5-メチルピロガロールと4・メチルーαキノンを用いたベンゾトロボロン環形成のモデル反応 を検討した。反応条件を詳細に検討した結果、塩化メチレン中無水条件下で縮合反応を行うことに ょって定量的に反応が進行することが明らかとなった。さらにこの際に、ビシクロ【3,2,1]構造の中 間体を得ることに成功したQこの化合物は、水を添加することで関して定量的にべンゾトロボロ ン化合物に変換された。ビシクロ【3,2,1]構造の中間体は、これまで多くの研究者によって反応中間 体であると予想されていた化合物であるが、単離に成功したのは初めてである0これによりこの中 間体の存在を証明することに成功した。 またαキノンを用いたベンゾトロボロン合成法を応用してテアフラビン類の重要なモデル化合 物であるカテガリンの合成を行ったQフェリシアン化カリウムを用いた従来法では収率6%であっ たが、この改良法によって87%の高収率で得ることに成功し、今回見出した方法がテアフラビン類 の新規合成法として有用であることを証明できたQ 審 査 結 果 の 要 旨 本論文は、茶カテキン類やその酸化的縮重合生成物である紅茶チアフラビン類につ いて研究したもので、特に茶カテキン類の抗アレルギー性微量成分として最近注目さ れているメチル化カチキンの合成法を確立し、紅茶テアフラビンの生成機構を詳細に 解明したものである。 これらは一般にポリフェノールと呼ばれる天然物群の一つでありその純粋な原料 の大量入手は容易ではない。そこでまず、材料として茶中の主要カテキン類の大量分 離精製法を検討している。材料の選択、抽出法、順相及び逆相カラムクロマトグラフ ィー等の各種精製条件を検討することで、主要な4種カテキン類をそれぞれグラム スケールで容易に精製することに成功した。次に、得られたカテキン類を使用してジ ァゾメタンによるメチル化反応を行った。数多くあるフェノール性水酸基の反応性に っいて検討した結呆、4種の主要カテキン類共にその反応性がガレート部>B環部> A環部の順であることを明らかにした。 さらに、反応条件を詳細に検討することによってこの反応の選択性をコントロール することに成功し、強い抗アレルギー作用で注目されている微量成分3"・αMetllyl EGCgの合成に初めて成功した。ついで、EGCg、ECg及びそのメチル体の光安定 性について検討し、EGCg及びECgはメチル化されることによってその付近が安定 化され、EGCgについてはB環部が、ECgについてはB環部及びガレート基がメチ

ル化されることにより元のカテキンよりも光酸化条件下で安定となるこ与を明らか

にした。この結果からEGCg及びECgの抗酸化作用をはじめとする各種生理活性の 発現にはこれらの部位が深く関与している事を証明した。 次いで紅茶色素テアフラピン類の生成機構の解明に向けて研究を進めている。テア

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フラビン類の特徴的な共通母核であるベンゾトロボロン環の生成機構は、これまで長 年、カテコール型とピロガロール型のカテキン類の酸化によって生成するクヰノン同 士の縮合に始まると考えられてきたが、カテコールとピロガロールのフェリシアン化 カリウムによる酸化縮合反応において、添加する順番とその間隔を詳細に検討した結 果、カテコールを添加してしばらく間隔をおいた後にピロガロールを添加することで 8,9・ジヒドロキシベンゾトロボロンの収率が最大になることを見出した。この結果は これまでの通説とは大きく異なり、この反応ではまずカテコールが酸化されて、その 後ピロガロールとイオン的に縮合することを証明した。 次に、5-メチルピロガロールと4一メチルーグキノンを用いたベンゾトロボロン環形 成のモデル反応を検討した結果、塩化メチレン中、無水条件下で縮合反応を行うこと

によって定量叩こ反応が進行することを見出し、さらにこの際、ピシクロ【3,2,1】構造

の中間体を結晶状に得ることに成功した。この化合物は、水を添加することで開環し て定量的にべンゾトロボロン化合物になった。ピシクロ【3,2,1】構造の中間体は、これ まで多くの研究者によって反応中間体であると予想されていた化合物であるが、単離 に成功したのは初めてである。これによりこのビシクロ中間体を経てトロボロン環が 生成することを証明した。 またαキノンを用いたベンゾトロボロン合成法を応用してテアフラビン類の重要な モデル化合物であるカテガリンの合成収率をこれまでの6%から一気に87%へと収 率向上に成功し、その有効性を証明した。 以上について、審査員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科の学位論 文として十分価値があるものとして認めた。 学位論文の基礎となる学術論文は以下のとおりである。 1.コねnase.E.andNakatsuka,S.(1999).Synthesisofmonomethylanddimethyl derivative$OfEpicatechingallate(ECg)andtheir photo・SenSitivityl助tezvqyd CbⅢエ打u几,5,339-342. 2.塑nase.E.,Matsumoto,E.,Shinoda,Y,andNakatsuka,S・(2005)・Synthesisof methylderivativesofEpigallocatechingallate(EGCg)andtheirstabilities・ZT野 上eとf叫6,34∼37.

3.Yanase,E.,幻1d Nakatsuka,S.(2005).E伍cient syntheses of categallins,a theaflavinmodelderivedfromepigallocatechin.17甘Let頓6,232●235・ その他の既発表論文は以下のとおりである。

1.埋塑筆王・中塚進一(1999)「非天然型β-メチルフエニルアラニンの添加によるナシ

黒斑病菌のAE一毒素生産能の制御」関西病虫害研究会報,41,23-26. 2.Fujino,K..協nase.E.,andNakntsukn,S.(2004)・Noveldimeri21ationproductsof NAcylindoleswithAIC13.励tehqYCZib伽mun・,10,265∼268・ 3.Fujino,K.,%nase.E.,Shinoda,Y,andNakatsukn,S・(銅04)・01igomerizationof

NTb$ylindole withaluminum chloride・BibscL BibtecbDOL点わdem・,68, 764∼766.

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4.Nohara,S.,「払nas9.E.,andNakatsukn,S.Qoo4).SynthesisandstruCturerevision

of(±)・Megasporizhe.〝冴エe≠如5,369∼372・

5.Nohara,S.,Sawaki,K,鞄nase.E.,andNakntsuka,S.(2004)・Efficientsynthesisof di-andtripeptide$COntainingdehydroaminoacids・mLettez7q5・373∵376一・

参照

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