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【書評】システム分析(今村和男 著)

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Academic year: 2021

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今村和男編

システム分析

米国の最長響を受けてか, 日本においてもベトナム戦争 終結前後から「システム分析j という言葉があまり使わ れなくなり, r 政策科学J がそれにかわる言葉として使 JH されるようになったように思われる.政策科学がシス テム分析と只なる主要な点は,定量的に十分把握できな い問題も対象とすること,価値を所与のものとせず分析 対象の中に含めることなどであろう.この考え方に従う ならば本選はシステム分析よりも政策科学に近い内容を もってし、る. 本書は別々の著者によって書かれた独立の内容をもっ つぎの四つの章から構成されている. 第 1 X~[ 政策科学への模索 ir~ 2 i

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社会的紛争におけるシステム分析 治 3 市 生活の質 t行 4 伝性会指標 これらのうち第 l 章は本誌の 1977 年 5

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22, No.5) の!政策科学とは何か」を同じ著者の福島康人氏 がより詳細に論じたものであり,あとの三つの章は政策 fI学の取り組むべき当 I剖の問題として|司論文に掲げられ たいくつかの課題 (p.269) に対する事例研究に対応して いる.本書は体系的に構成されているとはいえないが, これは政液科学が広大な分野でありその成果に対する詳 価も未定の現状では無理からぬことである.この分野に 属すと考えられる調査研究は最近各種の研究機関から多 数刊行されているが,占いタイプのシステム分析を除け ぽわが闘で本としてまとめられたものはほとんどない. それゆえ日頃この分野に接することのない人々にとって は本書は有益な知識を提供してくれる.

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1 "注は政策科学の成古:の歴史的背景,役割, (!lF究の 瓜状や事例,問題点に関する簡明にしてすぐれた解説で ある -K書で示されているインダストリアル・エンジニ アリング吋ーベレーションズ・リサーチ→システムズ・ アナリシス→政策科学とし、う流れは政策科学の性格を JW. 解するために役立つ. 第 2 主主は経済企画庁経済研究所における公文俊平氏ら 1978~f- 4 月号

書評ー一

出版社:日科技連出版社, 1977 ページ数:

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230 定価: 2 , 700 円 の研究であり,住民運動のシステム分析の事例研究であ る.本研究では,前半においてシステム科学的視点から 社会的紛争に関する一般的モデル=分析のためのプレー ムワーク合与え,後半において鹿児島県大隅地域で工業 開発をめぐって起こった紛争を対象に選びこのモデルに よって分析を試みている. 紛争はきわめて動的な性格の強い現象であり,ごく小 さな事象や自に見えない条件によって展開方向は大きく 影響される.また紛争の研究においては多くの場合,紛 争における事象の凶果関係を十分説明しうるデータの収 集もかなりむずかしい.この意味において紛争に関する 研究は理論的にも実証的にも困難な点、が多く,社会科学 の中では古いテーマであるが,もっともむずかしいテー マの一つであるかもしれない.最近住民運動に関する研 究はかなり質が向上してきたが,住民運動自身の変化の 速さぞ多機性には研究のほうが追いついていえE い.社会 的紛争をシステム分析的にとらえることには長所も欠点、 もあるが,紛争のマグロ的性格をとらえるにはシステム 分析的考え方が適しているように思われる. UD l'主は本書の編者の今村和男氏によって奇かれたも ので,アメリカのランド社による生活の質の指標に関す る研究と三安総合研究所における|司ーの問題に関する研 究の紹介である.いずれも生活におけるさまざまな事象 企各人の欲求や価値意識との対比において計測しようと するものである.このような研究がー・つの章として含ま れていることからもわかるように本書のシステム分析は r [l 、滋 l米でのそれと異なっている. 第 4 章はシステム・ダイナミックス的な:fl会システム のモテ守ノレを社会指標の動的な集合体とみようとする試み である. 本書というより政策科学そのものに対する感想だが, たしかにシステム分析の欠点を y\t:nfl しようとしているの が政策科学であるが,そのことによって分析対象も分析 手段も拡大し,結局は従来からの社会科学にだんだん近 づいていくのではないかとしづ気がする. (斉藤雄志)

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