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Academic year: 2021

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巻 頭 言

現在、自動車業界では、CASE※1と言われる100年に一度の大きな変革期に入り、次世代の車社会に向けた研究開発が加 速している。一方、世界の自動車販売台数は継続して増加すると共に各国の環境規制強化により環境対応車が大幅に増加す ると予想される。

1. 自動車事業本部方針と成長戦略

自動車の22VISIONは、「ワイヤーハーネスをコアビジネスとするメガサプライヤー」をありたい姿と定め、住友電気工業 ㈱、住友電装㈱、㈱オートネットワーク技術研究所の三位一体体制で培ってきたワイヤーハーネスの総合力とグローバルな プレゼンスをベースに住友電工グループ内の電力、通信、素材関連技術や社外連携を活かした新製品を展開していく。

2. 研究開発領域とCASE対応

(1)住友電工グループの幅広い研究開発領域 図1に示すように住友電工グループは特定の事業に頼ることなく、自前で育てた技術、製品をはじめとする多種多様な経 営資源を有している。これは、従来から注力してきたモビリティー、エネルギー、コミュニケーションの分野で技術革新と 共に融合が進み業界間のボーダレス化が加速する中、大きな強みである。 副社長 自動車事業本部長

西田 光男

特集: 22Vに向けた自動車ビジネスへの取り組み

電力 系統 テレマ センター 電力 インフラ EV・PHV WiFi/ PLC 充電 インレット V2X 車載器 CGW /ESW DCケーブル 高圧 BAT 車両 インフラ 非接触 充電 OTA 電力制御 サーバ DCM 低圧 BAT DC/DC 急速 W/H コネクタ 非接触 充電 電力調整 サービス 充電通信 コントロール 電力 通信 光ネット ワーク インフラ GE-PON 交通管制 インフラ ITS インフラ モビリティー サービス ホーム GW 充電コネクタ ケーブル 高圧 J/B 非接触 非接触 車載 充電器 駆動 モータ イン バータ 図1 車の中と社会インフラをつなぐ研究開発領域

(2)

2019 年 1 月・S E I テクニカルレビュー・第 194 号 3 これらを最大限に活かし、自動車の中の開発はもとより、車と社会インフラをつなぐトータル提案を行い、新たな技術、 製品やサービスを提供し、更なる成長を目指していく。 (2)CASE対応 自動運転化への対応として、今後のハーネスの在り方を見据えた電子プラットフォームとその構成部品の研究開発を加速 している。また、基盤技術として車両や高速通信関連のシミュレーション技術の向上を進めている。 車の電動化への対応として、高圧ハーネスや高圧コネクタ、後部のバッテリーと前部のモーターをつなぎ、低ノイズで外 傷性、放熱性に優れた床下パイプハーネスの拡販を推進している。一方、電動化の進展により、電力インフラとの連携が進 むため、インフラと連携した車載電池状態の監視や制御を行うバッテリーマネージメントシステムや電池配線モジュール、 48V向け高圧コンバータ開発にも注力している。 コネクティッド化への対応として、民生で培ったEthernet等高速通信技術の車載への展開や車載セキュリティーの開発を ソフト、ハード両面から進めている。 素材関連では、磁性体コアや平角巻き線の社内シーズを活用したリアクトル、大電流化対応の充電コネクタ、カーエアコ ン用電源ケーブルや駆動モーター用の平角巻き線、大電流SiCトランジスタ等の材料シーズを活用した研究開発に取り組ん でいる。

3. 体制強化と社内外連携による新製品創出

2018年4月、コネクティッド事業の競争力強化を目的に 交通管制システム等を開発・製造するシステム事業部を自 動車事業本部へ編入。また、ソフトウェア開発力強化を目 的にソフト戦略室を新設した。 一方、自動車の高機能化により、車載・組込みにおける ソフトウェア開発は複雑、且つ大規模化しており、ソフト ウェアの開発のスピード向上や変化の激しい自動車業界に おける事業機会の最大化を図るため、2018年2月より日本 電気㈱と協業を開始した。 また、当社と㈱NTTドコモは、高度運転支援の実現に向 け、第5世代移動通信方式(5G)と自動車や道路・建造物 などの交通インフラに搭載したセンサを活用し、交通状況 のリアルタイムな情報収集・解析を行う実証実験を2017 年9月より開始した(写真1)。 走行中の自動車、歩行者、道路状況など周辺環境の交通状況データを収集・解析することで、広範囲な交通状況をリアル タイムに把握し、自動車や歩行者へ高度運転支援・歩行支援を行うといった事業創出を狙っている。 本特集では、公表のタイミング上、特集に加えられなかったものを除き、関連技術をほぼ網羅した形で紹介する。また、 グループ会社である住友理工㈱の防振ゴム、ホース、制遮音部材や住友ゴム工業㈱の新鍍金採用のスチールコードタイヤ、 日本アイ・ティ・エフ㈱の新型ダイヤモンド・ライク・カーボン膜も記載した。通読いただいた上で、幅広い御意見を頂け れば幸いである。 用 語 集 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ※1 CASE Connected:コネクティッド化、Autonomous:自動運転化、Shared/Service:シェア/サービス化、Electric:電動化。 写真1 住友電工横浜製作所テストベッド

参照

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