樹木の栄養と施肥に関する研究(第1報) : 林地に栽植した造林用樹木苗木の生育,肥料養分のとりこみにたいする施肥の影響と林地土壌中における施肥養分の挙動について
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(2) 近畿大学農学 部紀要. 6 6. Ⅰ 緒. 第 4号. ( 1971 ). 言. わが国は第 2次大戦 によ って 2 , 0 0 0万 ha の森林 を失 ったがなお国土 の 70% にあた る 2, 50 0万. haが森林 によ っておおわれ,世界 的 にも高 い林野比率 を示 してい る。 人工林面積 は昭和 40年 において国有林,民有林 あわせて 6 70万 haで,森林総面折の 2 7%,残 余の 7 3%は天然林 によ って しめ られてい る。. 7%が広葉樹林 , 20%が針広混交 人工林 の大部分 は針 葉樹林 であ るが,天然林 においてはその 6 3%は針葉樹林であ る。 これ らの森林 における総蓄積星 は約 1 8億 m3 ( 6 4・ 7倍石) と推定せ 柿 ,1 られ, その 4 7% は国有林 ,5 2%は民有林 であ る。 樹種別 にみ ると経書杭 の 4 8%が針葉樹,52% が広葉樹で後者 の方 がやや多 い。 また これ らの蓄積 を地方別,樹種別 にみ ると針葉樹で は杉 は北海. 0%を しめ,ついで松 が多 く 中国,近畿地方 に 道 を除 く全地域 にわた って 広 く分布 し針葉樹 の約 3 おいて比率が高 くエゾマツ, トドマツは北海道 にお ける支配 的な樹種であ る。広葉樹ではブナが大 きな比率 を しめ北陸,東北地方以北 に多 く分布 してい る。 木材 の需要 について は戦後薪炭材 は減少 したが建築用材,パ ルプ材,合板材, チ ップ材 などと し ての消門は大布 に増大 し殊 にパ ルプ材 の比重 は著 しく上昇 した。 しか して これ ら木材の総需要量 は. 0年 において 7,1 2 5万 1 ,0 0 0 m3 ( 2・ 56億石)に達 し, その うち国産材 の消費 は 5,1 0 2万 3,0 0 0 昭和 4 m3 ( 1 ・ 83億石),外材 の消費 は 2,0 2 2万 8, 0 00m3 ( 7・ 2千石) であ る。外材 の主 な るものは ラワ ン 材,米材,北洋材等 で金額 において約 5億 ドル, その輸入額 は石 油 についで第 2位を しめてい る。 森林 はその伐採 に通例 3 0- 40年 を要 しこれが木材 の生産 コス トを高 め,林業 におけ る企業 的利 潤 を低下せ しめ る。近年森林賢源の痴養 と林木 の早期育成 によ り伐期 を短縮 して林業収益 の向上 を 図 るため林地 における 施肥 が試み られ るよ うにな り, その面積 も逐年拡大 しすで に昭和 40年 にお. , 0 3 6 9ha,国有林 ,1 5, 73 4ha ( 計5 6 ,1 0 3ha ) に達 し昭和3 5 年 に くらペ民有林 で 2 . 5 4 いて民有林 4 檀,国有林で 1 3・ 70倍 ( 全体 と して 3・ 5 3倍) に増大 した。 一般 に森林植物 は永年生 で傾斜 した府悪地 に生育 し従 って生態的 に, また立地条件 において普通 農作物 と著 しく相違す るもの と考 え る。 本研究 においては林地 に新植 した杉及 び松の生長 と養分摂取 に対 す る肥料形態 と施肥 量及 び施用 方法の影響 を しらべ, なお土壌 中 に施用 した肥料の動 向を検 した。. Ⅱ. 試. 験. の. 部. 〔A〕 スギ, テーダ松 の樹高及 び酌径生長 に及ぼす施肥 の影響 〔a〕. スギ ( J apanc e dar;Cr ypt o mer i aj a po ni c a ) について。. 本 試験 においては洪積系埴壌土 の園地 に移植 した 3年生杉苗 ( 松下 1号 と雲通 しの 2品種) に対 す る施肥 の効果 を検 した。.
(3) 柘植利久 :樹木の栄養と施肥に関する研究 ( 第 1報). 67. 肥料 はすべて実験室 での試 作品を供用 した。 即 ち単肥 混合方式 で調製 した N-C ,P2 05 -W,. K2 0 比率 9-8-8の所謂配合 式粉状肥料 ( 往 く 2mm) と, これ の粒状 品 ( 径 3 -5mm) 及 び害仕込 方 式 によ って調製 した 同 じ く比率 1 2- 1 0. et状 成型 -8の化成粉状 物 ( 往 く 2mm) とこれ の Tabl 品 (1個重 1 0g) さ らに筈仕込式 で調製 した 1-8 0 -8比率 の粉状 物 ( 往 く2mm) と大小 の球状. 0g,小型 球状 品 , 1個 室 8g) で あ った。 成型 品 ( 大型 球状 品 1個 重 1 杉 に施用 した肥料 の形態 とその施用方 法 を示 す と Tab・1・の如 くで あ る。. Ta . b. 1. lll Z e. 1 2-. r pl an. to. g. t r an spl ant l n. 0 -8,Tab一et. O. f 3-. d. r. edl lg n. se. "o l l ow H. tl. ap pllCa t l On,. ac e pl d l nbottom oft Ollow 15 1 0i1 2・ 5 巨 o ・ o dl ggedt o pl antlng. l. 5. 1. 5 7 7. 1 3 3 1 11. 一. do ,Ta blet do ,Po wder do ,Po wder 9-8 -8 ,Granule do ,P o wder d Un f ertl l l Z e. years-ol Ja pan ce da. Zer lS rerll. 1. 3 8 25 83. ⑨ @ ④ ⑥ ⑥ ⑦. ⑧. 1. ert. 25 1. 空 一 SnSlt =∑. t 1 T 3 T I. oB. ①. F. do. 室 1 …:喜 i 1 6 .: 7 .. ;≡:呂. 轟. 3 .. 110号. o r. 0 8.. l 】C-8- 8 ,s,h r e g r e e L a. 一ぷ SOt Oul nX. Sl r , al l 'S pher e Smal l 's pher e. do. 7l 6・ Oi 9.. do do. loi. do. ' . Rl ng aPPI L C at l OnS" hallow f i ert l l Z. e dt os u 81 0順 e r r o e o n ves. 1 f na C LE c u 7m20 c m .dl a. .tO Center a tree.. c e do. 1 2. 0 "Surf ca tterlng" ace s an u nl f m c atter-. 1 0 0. 0. 0. 11. or s b. 1 ng Wl t f ert l l l Ze rS on s01 1 ur fac e of cl r l a areaof ab t2 m.dl a.t O cen e ra taee.. s. C ur o u 0c t. Une fr Zd e t 1 1 1 -W.K20 l Sme antter l l at i ooft oa tl -N, Not l C e:Thenur tl e ntr at l OaSN-C.P205 Cl t r a t eSolP . 205andWatSol ・K20 1 nl O Ogo ff er t l l l Zr e・ 丸枠 内の数字 は供試苗木 の符号 に して各肥料 の施肥 量 は N 1 5g 又 は 1 0g 相 当量であ ったC な. o appl Hol lw i c at i on)はその植 穴 ( 径 約 30cm 深 さ約 20c m)の底 部 に所 定 の肥料 を お植 穴施肥 法 ( Rig n appl i c at i on) とは苗木植 付 投 入 して少 量 の土壌 で被覆 しその上 に栽植 した。 又環状施 肥 法 ( 後 活着 す るの を まち幹 を中心 とす る 直径約 20c m の 円周上 に輪状 の浅 い溝 を掘 り或 は苗木 の斜 面 上 位 に半 円状 に浅 い溝 を掘 り施 肥 して軽 く覆土 した。 表面撒布 ( Sura fc esa ct t er i ng) につ いて は 苗 木 の活着 後 それ ぞれ幹 を中心 とす る置径 約 20c m 内の地表面上 に可及 的一株 に肥 料 を撒布 した。.
(4) 近畿 大学 農学 部紀 要. 68. 第 4号. ( 1971 ). 試験 圃場 ( 図参照) は 1区画 00 .7aと し, その 6Bl ok c ( A.ら.C.D.E.F) を設 定 し表 1に示 した始 く松下 1号 に対 して ほ施肥木 6本 と無施肥木 1本 の計 7個 体 に対 す る試験 を各 A. B. C・ Dの. 4Bl o c k において それぞれ実施 し雲通 しにつ いて は施肥木 4本 と無施肥 木 1本 の計 5個 体 に対 す る o c k において実施 した。 か くして松下 1号 にお け る試験木 はいずれ 試験 をそれぞれ E と F の Bl も各 4蓮制,雲通 しにお け る試験木 は各 2連制で あ った。 各 Bl o c k 内の試験木 に対 す る施肥 に関. o c k 内にお け る各試験木 の位 置 につ いて は すべて次図の如 く無 作為 に配 して は表 1に従 ったが Bl 列 せ られたO. . 5 mI . ラ ←-3 ⑥ ③ ( ∋( 塾 虜 ④. Bl o c k. A. ⑤. 9 S ④ 7 j① ⑧ 旬 ⑨ ② L. ① ( 杏 ( ( 杏 ( 動. ⑥ @. ⑥. ! ⑧ ⑨ I. 】 ⑲ ⑪ ⑫. B C D E F. DI SOl PSt l OnO fwo odpl at ns e el dig n st Oec ahbl oko c nt et sf l C ll d. 1 90 6 年 5月 3年生 の試験 苗木 を図の如 く各 Bl ok c に配置栽植 して 16. 91年 9月 にいた る期 間 6回 にわた って樹高 と根元 直径 を測定 したO但 し松 下 1号 につ いて は 4回 目の調査後樹体重 調査 のため. A・B・各 Bl c c k の試験木 を掘 りと ったO か くして表 2の松下 1号 の 1- 4回の調査成績 はいずj lも. A・B・C・D 各 Bl ok c におけ る 4蓮 の平均 値で 5- 6[ 司の調査結 果 は C.D 2Bl ok c にお け る 2連. の平均で あ る。 雲通 しにつ いて は 6回の調査結 果 はいずれ も各 E と F Bl o ckにお け る 2蓮 の平均 値 で あ る。. Tab・2 は 3年生杉苗木 の 酎 直時 にお け る施 肥 が その 後の生育 にいか に影響 す るかを検 した もの で あ る。. Tab・2におけ る 1 2-1 0 -8,9-8-8,1 0-8-8等 は肥 料 中 N-C.P205-. W .. K20 の比率 で そ. 5g又 は 1 0g相 当量 であ ることを示す。 又 Tabl e t ,粉状 , の多 量又 は少 量 は施肥 量 がそれ ぞれN 1 粒状 ,球型 大,球型小等 は供試肥料 の形態 を示 す ものであ る.. ので各 4連又 は 2連 の 平均値 で示 した。. (b). テー ダ松 (ol L bo l l ypn iepn ;iustea ad) につ いて。 造林地 に新植 した テーダ松 の生育 に. 及 ぼす施 肥 の効果 を検 した。. Ipns aoeerdpn e le;Piu n sdn es i f l oa r)林 地 で,海抜 1. 5 0m, 植林地 は三 木市近郊 の ア カマツ ( 傾斜 1 50の腐植 の少 ない第 4紀 洪積 系褐 色森林 上壌地 帯で あ った。 供試 林地 の土壌 断面 にお け る化. b・3 の如 くで あ る。 学 分析値 を示 す と Ta 供 用 した肥料 は Ta b.1 に示 した N-C.P205-. W .. K20 比率 1 0 18-8 の試製害式化成肥料 の. 0g と 8g の もの) で あ るがな お市販 の 粉状 物 ( 粒径 < 2mm) とこれ の球状 成型品 (1個重 ,1.
(5) . UOt T dZt l 1 1 1935 0 pOL t l auJSJ nOqS Uul n1 00 St t t L . 王⋮ . aaJl13d JUaU 7 001 aqla^Oqt 2. 2UOTu!Jal auT t Z t p. ^V . ⋮★ ・ aa1一1a d u l U U!芸Bl aq ・ >V ・ 王. ul JOJ1aZT t t l laJuO SICt コUt tt Z d. I Tt qdL UtpaT t 2 3t PulalaL V tSlaNl t t l ja53 0 Sl unOEd Bul l ( t dd内 pUt =〇二C1 一 Uat 11 nU -. oBT LP t t Z T l qSn S 一 t Z ∑. = J TC JO qTJ uO1叫 uo sI UaJ 3 aBuI zt t T l 133at l L . sl uaL ut ladxapl at JUIJl Z PaUaSaUt Z dt fpl o-slea. . N. qd J..
(6) 6 9. 柘植利久 :樹木の栄養と施肥に関する研究 ( 第 1報) Tab・3・. Char ace tr i s t l C SOfs ol lpr of i l esoEr ep. d ln. ewodl o andatMli k di sr ti c t. ・ Cat i on-exca Remar k. * h ngeCapac i t y 0 比率 1 粒径 3- 5mm) を供用 した。 N-C.P2 05 - W.K2 0-8-8 の粒状複合肥料 ( 0a・の造林地 を 5分画 (1区 2a) し 1. 9. 61年 4月慣行 に従 い テーダ松 (3年生) を新植 した約 1. 成分比 10-8-8 の市販の粒状複合肥料 と害式製造 法によ って試製 した 1-8 0 -8 の粉状肥料 ( 粒 径 < 2mm) 及 び これを 1個 10g 重 ( 大型)又 は 8g 重 ( 小型) の球状 に成型 した肥料の各施用 区 と無施肥 区の 5区を設定 した。 1区の植付本数 は 50- 60個体であ った。 施肥 は 5月 13日移植後苗木 の活着 す るのをまち施肥 区において は 1個体 当 り各肥料 を N 8g相 当量を根元か ら半径約 15cm 内の地表 に撒布 し浅 く表土 中に埋 没 した。 又 これ と同時 に各 区につ き無作意的 に 10本宛 を抽 出 し樹高 と幹の直径 ( 根元直径) を測定 した。 か くして同年 9月 13日再 び各 区毎 に無作意的 に 10本 を選定 し樹高 と根元直径 を測定 した。 か くして施肥 時 と 5ケ月後 にお け る生育状態 を比較 す ると Tab・4 の如 くであ る。 Tab・2 及 び Tab・4 は植林 に際 しての施肥 の影響 を数 ヶ月 か ら 1ヶ年 にわた る比較的短期間 に. おいて測定 した ものであ るが一般 に肥料 の施用 は植林 した苗木の伸長生長 ( 樹高) と直径生長 ( 梶 Tab・4・. Ef f ec. t soff er t l l l Zl ngOngr owt hof3 -ye ar s -ol dl obl ol l y pn leS e e dl l ngSt r ans pa lne tdl n WOd O l and.. t l l l Var l et l eSOff er. Z erand nur tl entr at l OSaS N-C. P. 2 05 -W.K2 0.. 9 61 1 3May,1 eofE Dat er t l l. I. Z er. adpl l Ct al On. 61 1 3Sep,'. c a me ! er Hc egPt LDI. a c m m ee tr He c lh m g t rDl. L. Ⅰ. .. 7 09. e Trar r 豊 ( Ez o e a l 完I ul C e, OmpO蒜n 38 er t Denpr oc es scmp o o undf ト l l Tr Z er( l alsmp a l e) ,Lar ge s pher e, 1 0 -8-8. Ⅱ Ⅲ. rr fl e, s ampl iL 8_8 ( s d it O( .S a t l ;h. Ⅳ. 08 .4 1 37 .. 03 .4. d l it d O er ( Tr i als ampe l l L S_8 . ( p une fr t l l l Zd e. Ⅴ C eNot l. m. ・Av,heg lhtl nCm perpl an. t ・Av.dl met rl nl l a. e. O cm aboveter h ootne ckperpa ll t. * **. 09 .6 09 .3 69 4. 1. 08 .3.
(7) 70. 近 畿 大 学 農 学 部 紀 要. 第 4号. ( 1971 ). 元直径) を増大す ることがみ とめ られ る。 しか して これ らの植林 した樹木 の生育 に対す る肥料効果 は樹種 によ り又 その生育期 間によ って異 な り, なおその他肥料の形態,施肥量,林地の立地条件 に よ って相違す るもの と考 え る。. 2-1 0 -8の粉状肥料 は Tabl e t状肥料 に比 して又成 松下 1号の植穴施肥 についてみ ると成分比 1 分比 9 -8-8について は粒状肥料 は粉状肥料 に比較 してその樹高及 び直径生長 を増大す る傾 向がみ. N成分で その 1 5g相 当量の肥料) は少量施用 ( N成分 とめ られた。 施肥量 に関 して は多量施肥 ( で 1 0g 相 当量の肥料) に比較 して伸長,肥大 に関す る肥効性 は大であ った。 雲通 しについては 苗木間 に可成 りの個体差 かみ とめ られたが 一般 に 環状施肥 について は 成分比. 1 0 -8-8 の大型球状肥料 (1個 ,1 0g 重) の尉高, 直径生 長 に対す る肥効性 はその小型球状肥料 (1個 8g重) にまさり又小型球状肥料 に対す る施肥量 について は多量施肥 は少量施肥 に比 し肥効 性 は大であ る。又 1 0 -8-8 の小型球状肥料 の少量施用 に関 してその表面施肥法 は環状施肥 法に比 して樹高,直径 の測定 か ら肥効 的にす ぐれてい るもの と考え る。 テ-ダ松 の傾斜 した造林地 における施肥試験 につ いては栽植位置 によ り個体の立地 的条件 が異 な. 0 -8-8の粉状,粒状,及 び球状 るため試験木 の生育 にかな りの個体差 がみ られ るが一般 に成分比 1 ( 大型,小型)肥料 については, いずれ も施肥後 5ケ月間にわた る生育 において, その樹高 と直径 生長 に対す る肥料効果 は極 めて顕著であ った。 しか して肥料 の種類 や形態 と肥効 との関連 について は, 明瞭 にみ とめ ることが出来 なか った。. 〔 B〕. 杉 における乾物重生長量 と肥料養分の とりこみ。. 30日間 ( 1 9 60年 5月 2日 前記松下 1号 に対 す る施肥試験 において第 4回生育調査後即 ち移植後 2 2月 20日にいた る約 8ケ月間)生育せ しめたの ち A と B Bl o c kにおける試験木 を掘 りとり 一同 1 葉,枝,秤,根の各部毎 に乾物重 を測定 し, さらに これ らの各乾物中に含 まれ る N,P2 05 ,K2 0を 測定 した。又 これよ り肥料 3要素 の樹体 における取 りこみ量 とその吸収率 を算 出 した。. Tab.5 は これ に関す る成績で表 中成分比 は肥料の N-C・P205-. W. ・K20 比率で多量施用 は N. 成分 と して 1 5g 相 当量, 少量施用 は同 じく 1 0g 相 当量であ ることを示 し T/ R 率 は地上部乾物 重 ( 莱,枝,幹部の合計量) と根部乾物重 の比率で あ る。N,P205,K20 はすべ 2連の平均値 を示 した。 即 ち Tab.5において杉苗木 ( 松下 1号) に各種肥料 を施用 した後約 8ケ月間生育せ しめて掘 り 取 り各施肥木毎 に枝葉部,幹部 ( 地上部) と根部 ( 地下部) につ き乾物重 を測定 しこれを無施肥木 の各測定値 に比較 した。 即 ち肥料 の施用 は移植 した苗木の乾物重生長 を著 しく増進 しこの傾 向は一. 2-1 0 -8の Tab l e t状 と粉状肥料 につ いて 般 に地下部 において顕著 にみ とめ られた。 なお成分比 1 多量施肥 の場合 は粉状肥料 の施用 は Tabl e t状肥料 の場合 よ りも,地上部 に比 し地下部の発育 を良 くし T/ R 比率 を低位 な らしめた。 しか して少量施肥 の場合 においては この相違 は明瞭にあ らわれ. -8-8の粒状 と粉状肥料 につ いて も T/ R 比率 は後者 は前者 よ りも概 して低 い なか った。成分比 9.
(8) F e s e. k e s o f3y -e ar s ol dJ a pead r. T / R. t u r e Poa ts s o os t A ( o & t , saBd n r e ( ;C r , h u e n s k巨 言「 ■ ■ ( d g t r ) LI lR ( ど) ■ L r t I ■ I ▼ E e b L T u ■ .. r t ngef f e c t so nweg. lhtg r o w t han dnur tt e u tupa. t i l l ll. an. c. ngS( e dl l Mat s usi t a-1 C hi go)pl a nt e di nf ll ed. t l l l o f E er Z er ,Nu 0aS N-C.P r at 1 2 05 -W Forms. AV. t tre ln. WgtolmoISt. K7 0. m. C at 1 0namo uns t andappll. 乃 6. 70 3. 65 6. 耶 2. 91 ・ q. 酌 6. 81 4.. 2. rT 0. 9. ぷ 6. 72 21 4 3. 1. 一. 与. 3. 0 _ . , 2 3 1 8 9 2 4 1 5l ! o s I i . …. 4f 30 1 0 00. 03 . lo _ 4 2 4. 払 1. 冒. 49. 0. , 1 8 5. 0, 5 5. 34. 0 . 9 3 7 4. 18 .0. o. 1A dat ( 2 eonupr o oL l ng. see. 1 . 4 4 7 0. 5. 14 5. eont Noti ce:u)A da ant t r ens pl. 2. 74. 57. 6 4 94 , 2 . 2 0,.4547 43 ( X , 5 04 .6 )2 l l r e e dl l ngandEr O C e d art ngS;2May. 1 9 6 0 ・ l el i zn Lgt OEapl antF r om t heg r o u n dfre o xaml na t l OS n :20加 C ・ , 1 9 6 0 3 13 . 2 60. 5 80 ,. 防 舵 00 00. 0. 6 5. 1 . l. 倍 00. 0. 9 3. 11 .4. 工. E s o5 00 00. 15 .4. 1. onc or pt t o er r l Cl ent Abs enun te nt orpur. i as s Pot um. 04 4. 0 . 5 7. 4 0乃4 滋0 ∧ U 0010. 13 .9. 19. 77 . 2. .9 3 74 . 5 05 5 11 . 9 06 5 .5 2 .7 3 84 . 5 04. 2. , es. 75. 75 . 6. Ofnur ti enton moi s. aci d. R. m o u 8 m o u 8 m o u f u n. 2 76 ,. g eS. Ni t r oge n.N.. 駈. -1 1 2 lt e ;Lar 0 -5.Ta b ge amount l. C at l 0n sappl 1 2 11 18; Tab l et;SmaH 0 amounta ppl I Ct a1 0n 1 2 0 -8;Powder, Large -ユ. amountappl l 01 Ct a1 1 1 2 ). -1 0 -81 Sr ne l .Powder, a ntappI L C at l On 9 - -8;Gr e;SmaH anul On ntappl a l Ct al 9 Smal 8;Po wder. l a Ct al On ntappl l ( 診 I L I I Zd e er t. AV,perceTlta. r r Ni ogen .N. 諾r d : ;C r , T t e n s k極 ( o, a Bd n r ; n e n S k Lh ?v , e slR&t n r S a. f 05 P h os phor i c ,P2 T ( oa g) tl L ー L l r ( d t 一 t ■ g L T t n t k ) H f n I R ( o g) ot s T ( o g) t al L .. T l l e ntOnmoi su tr e T r e ebos ) S one tnt AV.c so nut. r n .. K 2 0. su i -r fe cmat t er ,. .. TAB.5.
(9) 71. 柘植利久 :樹木の栄養と施肥に関する研究 ( 第 1報). 傾 向を示 した。即 ち根系の発育 に対 しては粉状肥料 が粒状肥料 に此 して良好 であ る様 に思 われ る。 05 ,K2 0 につ いてみ ると肥料の種類,施肥方法 によ って異 る つ いで各施肥木 中に含 まれ る N,P2. が一般 に肥料成分の施肥木 中の含有率 は無施肥木 に此 して概 して高 い数値 を示 してい る。 さ らにこ 土壌 と肥料か ら摂取 れ らの数値 か ら枝葉,幹,根 の各部乾物 中に含 まれ る N,P205,K20 の含有量 ( した量) を求 め ると,施肥 した場合 における吸収量 はいずれ も著 しく大で無施肥 における場合 の 3 -数倍 にも及 ぶ場合 がみ とめ られ るが これ ら各施肥木 における N,P205,K20 の吸収量か らそれぞ れ無肥料木 中におけ る N,P2 05 ,K2 0 の吸収量を差 引 きこれを肥料 よ りの養分 ( N,P2 05 ,K2 0) の 摂取 量 と見倣 し,これの施肥 した各肥料成分量 に対 す る割合 を算 出 した。即 ち肥料 か らの N,P205, K2 0成分の とりこみ は肥料 の種類, 施肥畳 によ って甚 だ しく相違す るが一般 に Tabl et状及 び粒状. 肥料 はいずれ もその粉体状肥料, に くらべ又多量施肥 は少量施肥 に此 してそれ ら肥料成分の吸収率 は明かに大であ る。 か くして 3年生松下苗木 の移植 に際 して施肥 し約 8ケ月 間生育せ しめた場合 におけ る樹体 による 肥料養分の とりこみの多寡 は肥料の種類,施肥量,及 び施 明方法 によ って異 るが一般 的にみてその N吸収率 は 6. 33- 10. 74% ( 平均 8. 35%)P2 05吸収率 1.93-4. 40% ( 平均 3. 53%)K2 0 吸収. 率 は 3・1 2-6・ 78% ( 平均 5・1 7%) の範 囲にあ りその養分 の吸収 は N >K2 0 >P2 05の順位 にあ る もの と考え る。. 〔C〕 林地肥培土壌 中における肥料成分 の動 向。 松下 1号の抜 きとり箇所 における土壌 を採 集 L N,P205,K20 の分析 を行 い又抜 きとり地点の土 壌 中に見 出 された供試肥料 の残留物 につ きその組成 を検 した. (a) 試験後 の施肥土壌 に対す る化学分析。. 松下 1号 を掘 りと った地点の土壌 につ き全 N,熟塩酸可溶の P2 08 と K2 0 を定量 した。Tab・6 はその数値 で,各成分 とも 2連の平均であ る。 Tab・6・. Fet ri l lZrn e ur tl etCne n O tnSl t naS Ol loncl ut lalnp VtO OnSO lt fats ett r e e. s Per c ent agesl nnOI S t ur ef r e eSol ュbas上 s.. t Ts o t ' 霊 eL冨2 0 gTIS w? fK f 2 e ;t l i l n Z d er i e Tt T l t l r Z i l e n n g ta r SL o un a t s s・ "IC` ①. l1 2 -1 0 -8;Tabl et;Lar geamountappllCat i 。。. 1 2-1 0 -8;Tabl et;Smal lamountappl i . 1 2 -1 0 -8;powder;Lar geamountappl l ・ 1 2-1 0 -8;Powder;Smal lamountappl i . e ;S mal lamountappl 上 . 9-8-8;Gr anul i . 9-8-8;Powder;Smal lamountappl Unf er t l l l Z e d.. ( 蛋). J. 賢o g吊 :L :i 0. 岱9. 冒2 % ?) 5. 喜書. 1. ∴ 0. 1 7 0. I. E a 3 3 0. 2 8 8 0. 31 6 0. 31 5 0. 29 3 0. 3 3 0 0. 3 60 0. 2 2 8. (b) 土壌 中に残留 した肥料形骸物質の検定。 et状 の固形肥料 は不溶解性 の形骸物質 を 前記松下 1号 を抜 きとった跡地 の土壌 中において Tabl.
(10) 7 2. 近畿大学崖学 部紀要. 第 4号. ( 1971 ). 残留 した。 粒状肥料 について もまた土壌 ・ E L にその不溶性残留物質の存在 をみ とめたが粉状肥料 の場 合 において はかか る肥料残留物 を肉眼的 に確認す ることはで きなか ったO これ らの土 壌小において認 め られた肥料抜留物 を採 集 しこれ に対 して化学分析 と X線廻析法. ( Ⅹ-. r ay di f f r ac. t i o. n a n al yss i) を適用 してその組成 と妓留養分含有率 を検 したo Tab・7 は各成分比 1 2- 1. 0-8,Tablt e 状肥料 の多量施用 と少量施用及 び 9-8-8,Gr anue l 肥料を施用 して栽培試験. を行 った跡地土塊か ら採集せ られた各肥料妓留物質 に対す る化学分析 とX線分析 の結果であ る。Ⅹ 線分析 における1 -はその存在 の明確 な もの, 士はわずか にその存在 がみ とめ られ ± ?はその存在 の. T.N,T.P2 05 ,W .P05 2 ,W.K2 0 の%はそれぞれ仝窒素,仝燐酸,水溶性燐酸,水溶性加里の百 分率であ る。 l t. sonc hemi sandX-r f f aOf Tab 7・ Resu. c alanay lsi aydl r act 1 0nanay ls l t er sofcmp o oundf nt tf ds r es l dualmat ert l l i z er sr emai ol ュ s. nedi es l el er t l l l Z er , Formsorf at Nur tl entr l OaS Cl a anay ls. I S. Che. ml X-r aydl f f r act l Onanay lss t. N-C. P2 05 -W. K2 0 Zl ert l l l ng andf t. amouns 】 ・ 2 0c w( ) 7諾 I. T(P u. ) 05l 05 W( 芸) as o 4 6 1 4 a B04旨 a H S0 .4 1 caHPO4 Lca3 ( PO4) 2 1 2-1 0 -8;Tab一 e t; Lar geamountappl l Ct al On. 0 -8:Tabl et; 1 2-1 l . Smal lamountappl e; 9-8. -8;Gnanul Smal lamonutappl l .. 2. 易 2. 2 . J2. 即 ち試験木を抜 きと った跡地 の土壌 につ き N,P2 05 ,K2 0 を分析 した結果 P2 05と K2 0 はその 施肥土壌 「 l l における含有率はいずれ も無施肥土壌 におけ る含有率 よ りも大であ る。Nについては明 瞭でなか った。肥料形態 との関係 については一般 に粉状肥料 を施用 した場合 には Tablt e 状又 は粒 状肥料 の施肥土壌 に比 して土壌 小における N,P2 05 ,K2 0 の含有率 は大で これ は特 に P2 05におい てg ・ f : 箸 にみ とめ られたo この事実 は主 と して肥判 の粉状 化は Tablt e の如 き固形又 は粒状物 に比 し て土壌 との接触面損 を増 人せ しめて土壌粒 千による溶酢 姓養分の吸着又 は同定作用 を促進 した こと によ るもの と考 え るO 又 Tab. lt e 状 及び粒測 巴料施用土壌 中に扶留 した形骸物質の化学分抑 こついては N,P05 2 ,K2 0 の大 郡分は消滅 し各成分 ともわずか に倶試肥料 小の 1-2%が妓存す ることかみ とめ られた。 なお Tab. lt e 肥料 についての 多邑施肥 は少量施肥 に くらべて肥料 養分 の残存率 は幾分高 い傾向が 認め られ る。 これ ら肥 料妓酎物 質J l l の妓 仔肥料 養分は恐 らく脚溶性 の化合物 と して存在 してい るも の と推定せ られ るC.
(11) 7 3. 柘植利久 :樹木の栄益と施肥 に関する研究 ( 節 1報). Ⅲ. 察. 考. 本研究 においては杉松 の植林 に際 して供用 した形態の異 な る扱合肥料の肥効性 を検 したO 松 下 1号 について は試製 の成分比 1. 2. - 1. 0-8 の Tablt e 状肥 料及 び同 じ く 9-8-8 の粒状肥料 とそれぞれの粉状肥料を苗木 1本 当 り N,1 5g ( 多量施用) 又 は 10g ( 少量施用)相 i' r 量を植穴 に 施用 し要通 しに対 して は成分比 1. 0-8-8 の球状 の試製品を N,15g 又 は 10g 相 当量 を環状 と表 面撒布 によ り施用 した。 又造林地 に新植 した テ-ダ松 に対 してほ上 . l l L の 1. _ 0-8. -8 の球状肥料 とそ れの粉状肥料のはかに成 分比 1. 0-8. -8 の1 け版の粒状複合肥料 につ きその表面撒布 における肥効 を 検 した。 一般 に肥料の施用 は樹休の伸長並 びに山径 ( 根元) を増 大す るが松下 1号の植穴施肥 における1. 7. ケ月間の調査 において Tab. lt e 状又 は粒状肥料 はその粉岨 肥料 に くらべてす ぐれた肥効性 を示 し,. 雲通 しについての1. 7. ケ月間の生育 で は大型球状肥料の肥効性 は小型球状肥料 にまさりまた小型球状 肥料の多量施肥 ( N,15g 相 当量) は少屋施肥 ( N,l og 拍 _ ∼ / 1. 品) に比 してその肥効性 は大であ っ た。 なお雲通 しに対す る施肥位 置について は環状 施肥 は表 血撒布法 にまさる幌向が認 め られ る。 ま た造林地 におけるテーダ松の 5ケ月 間の生腎 について も肥料の施用 ( 表 血撒 p / l J ) は樹高 と直径生長 を顕著 に増進せ しめ るo また松下 1号につ き 8ケ月 間生育 せ しめ た 後一 都を拙 りとり各施肥木 と無施肥木 につ き葉,枝 幹,根の各部の陀物量 を測定 した結果 施肥木 における各陀物正生 長足 はいずれ も無施肥木 に比 して 著 しく大であ るO なお これ らの乾物f r iの増加 は,Tablt e 状肥料又 は粒状肥料 の施用 はその粉状肥 料 に比 し, また多量施肥 は施肥量の少 ない場 合に比 し大であ った。 か くして造林植物 に対す る施肥の影響 は肥料の形態 や施肥 方法 によ って一様でないが肥 料の施用 はいずれの場合 において も生 長につれてその ・ に物 中屋を顕 捌 こ増人す ることはl リ 」 かであ る。Tab.2. 及 び Tab.5 か ら移粧 した松下 1号の施肥後 8ケ月 間 ( 2月) におけ る樹高 と直 1. 9. 6. 6年 5月一 同 1 径生長量及 びその期 間内における乾物重生長量を無 施肥 木 と比較 した.即 ち Tab.8 は各施肥木 に Tab.8.. Compar l SI OnOfgr owt hamount sonl ert l l l Z e dand une fr t 1 1 1 Z e dJapanc ea d rt r ees .. g t Av・dl amet er Av・Wg・o t nai on Av・helh でx o a m. i t f Av・Wg・o t f Gr os sWgt ・of ■ i : of of ii o a t t 霊r dr . y n dr y mat tro e n er enc e \ Dl f f t r unk t r unk uppergr ound undergr ound dr y mat t er ・ o. ft r e \. \雪. \. e. r e e il zngt Fer. t l l. 02 1. 1 1. 6. 3. 4. 2. 3. 4. 1. 3. 4. 1. Unf er. t i. l l Zl ngt r ee. 1 0 0. 1 0 0. 1 0 0. 1 0 0. 1 0 0. Not l C e:( 1 ) Spec i esofc ea d rt r e e;Mat s us l t a-1 C hlO g. 1 9. 6. 0- 2. 6. 0・ ( 2) Per i odofgr owt h;2May,. 0De c・, ' el n. dl. Ct ae. dasr elh a vel l umber st ( 3. ) Thef i gur esi nf er t i l l Zl ng Pl ant sar o l O Oofune fr t l l l Zl ng pl ant・.
(12) 7 4. 近 畿 大 学 農 学 部 紀 要. 第. 4号. ( 1971 ). お ける樹高,幹直径 と,地上部 と地下部 の乾物蚕 における各平均値 につ き,無施肥木 にお ける各測 定値 を 1 0 0と した指数で比較 した もので ある。 か くして造林 樹木 の新植時 にお ける施肥 の効果 は樹高 や樹幹 の直径 よ りも乾物重生産量 において 極 めて顕著 にあ らわれ るo即 ち施肥本 の樹高,幹 の置径 は無施肥 に比 してそれぞれ 1 0%程度 の増加 にす ぎないが乾物重量 については地下部,地上部 ともそれぞれ無施肥木 の約 3 ・ 5倍 に増大 した。一 般 に肥料 の施用は根張 りをよ くして根 の占め る空間容精 を拡大す る結果幹の伸長 や枝張 りを旺盛 な らしめ これが樹体乾物重 の生産量の増大 を もた らす もの と考 え る。 また. Ta b.2と 4か ら樹高生長 と直径測定 によ る肥大生長 は松下 1号,雲通 し, テ∼ダ松 にお. いて一様でない ことがみ とめ られ る。即 ちいずれ も移植後伸長肥大す るが松下 1号 において移植後. 1 7ケ月間の樹高 と直径生長量を移植時 におけ る場合 に比較す ると施肥木で は樹高 1 ・ 9倍,直径 2・ 8 倍,無施肥木では 樹高 1 . 8倍,南径 2. 4倍で また雲通 しにつ き 同 じく移植後 1 7ケ月間の生長 をそ の移植 当時 に比較す ると施肥木では樹高 は 4倍,直径 では 3 ・ 6倍で無施肥木で は移植 時 に比 し樹高. 2・ 7倍,直径 3・ 4倍 であ る. しか るにテ-ダ松 について移植後 5ケ月間 における生長 をその移植 当 時 に比較す ると施肥木 においては樹高 3 ・ 8倍,直径 2・ 8倍,無施肥木では移植 当時 に くらべて樹高. 3・ 2倍,直径 2・ 1倍であ った。 か くして杉 について は一般 に空通 しは松下 1号 に比 して生長 は透 か であ る。 これに反 して テーダ松 における生長 は極 めて迅速 で施肥 の効果 も頗 る顕著であ ることがみ とめ られ る。即 ちテ-ダ松 の 5ケ月間 における樹高及 び直径生長量はいずれ も雲通 しや松下 1号 の. 1 7ケ月間の生育 に匹敵す ることかみ とめ られた。 樹体 の養分濃度 については施肥木 における N,P2 05 ,K2 0 の濃度 は葉,幹,根 とも無施肥木 に比 して大で あ る。 なお この養分濃度 は施肥量の増加 によ って上昇 を示すがその肥料形態 によ って異 な り一般 に. Tal be t状 又 は粒状肥料の施肥 は粉状肥料 の場合 に比 してその養分含有率を増加す る傾向. がみ とめ られた。 従来葉 における養分濃度 は樹体の営養状態 と密接 な関係 を有す るもの と考 え られ るが 1)3)7)9) 松 下 1号 につ いての実験 によると葉,枝幹,根 の各部位 における N・P2 05 ,K2 0 の含有率 を比較 す る といずオ 1も N含有率 は もっとも高 く P2 05又 は 含有率 については. K2 0 含有率の 2 -4倍 に達 してい る。P2 05と K2 0. K2 0 含有率 は梢高 い傾 向を示 した。 又薬部 におけ る N,P2 05 ,K2 0 含有率 はい. ずれ も枝 幹部 や根部 におけるよ りも大で特 にN含有率 において顕著 にみ とめ られ る。従 って葉部 に お ける養分濃度 は枝幹 部や根部のいずれ よ りも著 しく大で ある。 なお根 部 と枝幹部 については根部 におけ る養分濃度 は枝幹部 に比 して一般 に高 い傾 向がみ とめ られ る。 か くして N成分 は樹体 の生 長 に密接な関係 を有す ることがみ とめ られ るがなお樹体の栄養状態 に 関 して, 樽 に真部 における養分濃度が重要な意義を有す るもの と考 え るo また松下 1号 につ き葉,節,根 の各部 に含 まれた養分の含有率か ら各成分間の比率 を求 め これ よ り樹体各部 に含 まれ る養分濃度を比較 した「即 ち成 分比 1 2-10 8Tal be t肥料の多量施用 と少量.
(13) 柘植利久 :樹木の栄養と施肥に関する研究 ( 第 1報). 7 5. 施用 において樹体 の各部分 に吸収せ られた N,P2 05 ,K2 0 の含有率 における成分間の比率 は枝幹部 においては N/ K2 0,1・ 7( 多肥) -2. 1(少肥);N/ P2 05 ,2・ 3( 多肥) -3・ 1( 少肥); K2 0/ P2 05 ,1 ・ 0( 多 肥)- 1 1 6( 少肥),葉部 において は N/ K2 0,2・ 8( 少肥) 13. 7( 多肥);N/ P2 05 ,31 3( 少肥) -3・ 9(多. 0/ P2 05 ,1・ 0( 多肥)- 1 . 1( 少肥) で又根部 については N/ K2 0,1.2(多肥)- 1. 8( 少肥); 肥);K2 N/ P2 05 ,1 ・ 7(多肥)-3・ 1( 少肥);K2 0/ P2 05 ,1 . 3(多肥)- 1 ・ 7( 少肥) であ る。 しか るに無施肥木 K2 0 は 3・ 0;N/ P2 05 ,4. 5;K2 0/ P2 05は 1 . 5で葉部 の N/ K2 0は の場合 における枝幹部 の N/ 4. 8;N/ P2 05 ,4. 0;K2 0/ P2 05 ,0. 8で根部 について は N/ K2 0,6. 8;N/ P2 05 ,6. 4;K2 0/ P2 05 ,1 . 0 で あ る。 即 ち施肥木 については樹体各部 における K2 0/ P2 05比 は N/ K2 0,N/ P2 05比 に くらべて. K2 0 と N/ P2 05比率 は葉部において著 しく大で枝幹部 これ につ ぎ根部 は著 しく 一般 に小 さ く, N/ 小 さい。 しか して根部 における N/ K2 0,N/ P2 05比率 は ともに K2 0/ P2 05比率 に近似 してい る。 無施肥木 においては樹体 のいずれの部分 について も K2 0/ P2 05比率 は小で N/ K2 0,N/ P2 05比率 は 葉部,枝幹部 におけ るよ り根部 において大で施肥木 における場合 と全 く対照的な結果 を示 した。即 ち施肥木 は無施肥木 に比 して吸収 した養分の上部 えの転流が生長 に ともない透 か に進行 す るためで あ ると考 え る。. b.8 について施肥木 中の N,P205,K20 の含有量即 ち肥料 と土壌 か らの各 吸収量を無施肥 又 Ta 木 における吸収量 に比較す ると N,2 -3倍 ,P205,3-6倍。K20,4-8倍 に達す る。 か くして施肥. ,K20 の含有量即 ち肥料 は樹木 にお ける生長 を増大せ しめ るが さ らに各施肥木 につ きその N,P205 及 び土壌 か らの摂取量か らそれぞれ無施肥木 によ る土壌 か らの摂取量 を差 引 き, これの施肥養分量 に対す る割合即 ち肥料養分の吸収率 ( %) を算出 したo その結果 は樹木 による肥料養分の吸収率 は肥料 の種類,形態,施肥方法 によ って異 るが一般 に. Tabe lt状又 は粒状肥料 の施用 は その粉状肥料 に比 し又 多量施肥 は 少量施用 よ りもその養分吸収率 2-1 0 -8 の Tabl e t状 と粉状肥料 を多量施肥 ( N・1 5g は大であ る。即 ち松下 1号 につ き成分比 1 相 当量) した場合の各 吸収率 は N,9・ 5 6( Tabl e t ) ∼8. 2 6( 粉状),P205 ,4・ 4 0( Tab l e t )-2・ 97( 粉. 7 8( Tabl e t )-4・ 91( 粉状)で少量施肥 ( N,1 0 g相 当量) については N,8・ 2 5( Tabl e t ) 状),K20,6. 粉状),P205,3 . 7 0( Tabl e t )-3. 9 4( 粉状),K20,6・ 65( Tabl e t ) -4・ 81( 粉状) であ った。 -6. 89( 又成分比 9 -8-8の粒状肥料 と粉状肥料の施用の場合 は,その少量施肥 における吸収率 は N,1 0. 7 4 ( 粒状 ) -6. 3 3(粉状),P205 ,4. 2 6(粒状)- 1 ・ 93(粉状),K20,4・ 72(粒状 ) -3・ 1 2(粉状)である。. be t状又 は粒状肥料 はその粉状物 に比 して その養分 吸収率 を増大す る。又施肥量 について 即 ち Tal e t又 は粒状肥料 は, その多量施肥 は少量施肥 に比 して吸収率を上昇せ しめ る.一般 に固形 の Tabl はその粉状物 に比 して高 い吸収率 を示す ことは, あそ らく肥料 の固形又 は粒状化 は粉状物 に比 しそ. 5. の表面積 を縮少せ しめて肥料成分 ( 特 に P20 に関 して)の土壌 によ る吸着 又 は固定作用 を軽減 し, その他 固形粒状化 によ る塩類効果の発現及 び土壌 中における溶解 作用の調節等 が期待せ られ るため で あ ると考 え る。 か くして松下 1号 による養分吸収 率は成分の比率,形態 や施肥量 によ って異 るが.
(14) 7 6. 近畿大学農学 部紀要. 第 4号. ( 1971 ). 一般 に N,6 -11% (平均 8. 4%),P205 ,2 -4% (平均 3. 5%) ,K20,3 -7% ( 平均 5 ・ 2%) の 範 囲にあ りその吸収 の順位 は N. >K 0>P05であ ることが窺われ る。 2. 2. か くして林木の如 き永年. 植物 における養分 の吸収 は生育期間に もよ るが一般 に低 く肥料成 分中その大部分 は土壌 中で流亡 し 又難溶化す るもの と考 え る。 施肥土壌 中における肥料 の残留 ( Tab.7 ) について施肥後 8ケ月後 の土壌 中において Tabl e t状 肥料 はなお原形 を とどめ粒状肥料 において も残留物質の存在 がみ とめ られ る。 これ らの土壌 中に残 留 した肥料形骸物質 をあつめて Ⅹ線分析 に附 した結果 Ca SO。 ,CaSO 。 ・ %H20,Ca SO 。 ・ 2 H20 の存 在 が実証せ られたが Ca HPO4,Ca3( PO 。)2 についてはその存在 を確認す ることは困難であ った。 か. CaSO。 ,CaSO 。 ・ ∬H20,Ca SO 。 ・ 2 H20)であ くして土壌 中に残留す る肥料形骸物質の主 体は石膏 ( ることが明かであ る。 なお残留物質 の化学分析 の結果肥料成分の大部分 は消滅 したがなお一部 (3 成分 ともそれぞれ肥料 の 1 -2%)の残存 がみ とめ られ る。 ことに P205の残存量が多 くついで Nが 多 い傾向が示 された。 これ らの 成 分 は いずれ も難溶性 の状態で残留物質 中に存在 す るもの と考 え る。. Tab・6 ) について は,肥培土壌 における N含有率は無施肥土壌 におけ 又土壌 中の 3成分含有率 ( ると明瞭な相違 はないが P205,K20 含有率 はいずれ も鰯施肥 土壌 にお けるよ り大で特 に P205にお いて顕 著であ る。 なお肥料形態 につ いては Ta bl e t状又 は粒状肥料の施用土壌 に くらべ粉状肥料 の 施肥土壌 における N,P205,K20 含有率は ともに大 で特 に P205含 有率は著 しく高 い。即 ち粉状肥 料 はその同形又 は粒状肥料 に比 して溶解 は透 かで土壌 によ る吸着又 は囲定作用 による養分 の難溶化 が促進せ られ るためであ ると考え る。殊 に P205は肥料 が細粉化す るに したがい土壌 による吸着又 は同定 が著 しくな ることがみ とめ られ る。 施肥 呈. 2)5 ) に関. しては独 乙で はマツ類 ( Pi ne ) に対 す る題 準量 は ha当 り N,6 0-8 0kg,P205,. 3 0-4 0 kg,K20,4 0 -5 0kg,CaO,1 0-2 0kg とされ るが 日本 においては新値 の場合苗木 1本 当 り 針英樹 (スギ, ヒノキ) に対 して はN,8 -1 2g,P205 ,5 -7g,K20,5-7g・又 1 7ツ類 に対 しては. N,6-8g,P205 ,4-5g,K20,4 -5gが標準 とされてい るo なお新植 2-3年 目の追肥 は前年 の 2 割増 がかな り顕著な効果 を示す といわれ又成林木 に対 して は間伐 斯 2 -3年前 に 1本 当 り N,8 0g,. P205 ,5 0g,K20,5 0gの肥料 を施用 し或は主伐期 2-3年前 に上記 の 2割増 を見込んでの施肥 が推 奨 せ られてい る。 なお本試験 において N 1 5g相 当量の施肥 は同 じく 1 0g相 当量施肥 の場合 に比 し て肥効 の増大がみ とめ られ林木 に対 して も有効施肥量のあ ることが推定せ られ る。本 研究 において は杉又 は松 の新植 において苗木 1本 当 り,成分比 1 2-1 0 -8又 は 1 0 -8-8の肥料 (固形,粒状或 は粉状肥料) を N で 1 0 -1 5g相 当量を施肥 したが,栽植本数 を 30 0 0本/ ha と して, その肥料 の 所 要量は 3 0 0 -4 0 0kg/ haとな る。 しか して造林地 においては肥粉養分の一部は野草 によ って奪取 せ られ るため,施肥 にあた りて は必要量の 0 ・ 2-0 ・ 5割程度多用す ることが望 ま しい もの と考 え る。 林木 の生長 に対す る養分 の所要量 は本研究 において も明かな如 くNの需要が鼻 も多 くついで K20.
(15) 柘植利久 :樹木の栄養と施肥に関する研究 ( 第 1報). 7 7. で P2 05の需要量 は前二者 に比 して 少 い もの と考 え る。従 って山林用肥料 と しては少 くとも N,. ,K20 3成分 を含んだ複 合肥料で 3成分 中特 に N含有率 の高い ものが好 ま しい もの と考え る。 P205 又形態的 には使用 に便利 な形 に加工成型 した もの例 えば Tabl et状又 は球状 の固形肥料が望 ま しく. 1個 の重 さもまた 8-1 0g程度 の ものが使用上便利 であ ると思 われ る。 か くして 3成 分を含んだ固 形状 の複合肥料 は粉状又 は単肥 に比 して塩類効果や溶解度 によ る肥効上 の特質 が期待せ られて有利 で あ ると考え る。 また林地 は一般 に酸性 化の傾向にあ るため土壌改良 の意 味 もふ くめて森林用肥料 と しては化学的酸性 が弱 く中性又 は塩基性肥料 が望 ま しく, また肥料 の運搬施肥労力 の節減の点 か ら林地肥料 は一般 に高濃度の複合肥料で特 に N 次いで K20 含有率 の高 い, しか も養分が徐 々に溶 出せ られて肥効 に持続性 のあ るものが要望せ られ る。 なお施肥位置 に関 しては樹高,直径生長量の判定 か ら植穴施肥,環状施肥,表 面撒布 によ る肥効 性 の差異を明かにす ることは困難であ るが,一般 に林地 においては植穴施肥法がす ぐれ表面撒 布 と 環状施肥法 に関 して は前者 は後者 に比 し幾 分肥効性 を低減す る傾向が窺われ る。即 ち表 面撒布 にお いては養分 の一部 は地表 の雑草 によ って奪取せ られ るほか,肥料 中の NH。 -N の一部 は硝化作用 を うけて溶脱せ られ又 P205について はその位置的肥効性 は甚 だ小 さくそのため P205の大部分 は土 壌 の表層部 に固定せ られてT層 に移行 しないためであ ると考え る。 か くして植林地 の施肥 において は肥料 はな るべ く深 く根 に接近 して施 す ことが得策であ る。 近年用材 やパ ルプ材 に対す る需要 が激増 しこれ らの資源確保 に対 して短期育林 によ る生産性 の向 上 が強 く要請せ られ林地肥培の効果 に大 きい期体がよせ られてい る。 しか して林野土壌 の多 くは侵 蝕 によ る土壌養分の流亡甚 だ しく又粗腐植 の集積 によ る酸性化 によ り療悪化の傾向をた ど りつつあ り, か くして林野に も諸種 の土壌7 7 L L が分布 し4) 森林地肥培 の効果 はその土壌型 によ って左右せ られ るほか林地 の標高,傾斜度,方位, その他気象条件 によ って影響せ られ るもの と考え る。 か くして林地肥培 の効果 は肥料 の形態,施肥方法 のほか土壌 の立地条件 や気象的条件 によ って異 るが これ らの施肥の効果 を解析す ると樹木 に対 して養分を補給す る直接 的効果 のほか に生長 を促進 し,落葉の還元量増大 によ る土壌の改善, ウツ閉促進 によ る土壌侵蝕 の軽減,土壌 養分 の天然供給 量 の増大等 の間接的効果の増進をあげ ることが出来 る。6)8) 一般 に林地肥培 によ る森林 の造成 は代期の短縮 によ る生 産性 の向上 と森林地力の蘭養の上 か ら注 目すべ き問題であ るが実際上森林地 の肥培 には多大の労力を要 し,将来 これが省力化 に役立っ適 切 な林地 用施肥機の開発 が望 まれ る。 本研究は新値 した造林木の苗木 に対す る元肥の効果を検 したのであ るが さ らに長期間 にわた る生 育 の推移や又追肥 の効 果及び材質 に及ぼす施肥 の影響等 は今後 におけ る興 味あ る研究課題であ ると 考 え る。.
(16) 7 8. 近 畿 大 学 農 学 部 紀 要. Ⅳ. 総. 第 4号. ( 1971 ). 括. 本朝 においては杉及 びテーダ松 の新植 に際 して施 用 した各種 の試 作複合肥料 の肥効性 につ きその 肥料形態 と施肥方法の影響 を検 した。. ( 1 ) 造林樹木 の生長 は樹種 によ って異 るが一般 にそれ ら苗木 の林地 えの新植 に際 しての施肥 ( 元 肥) は樹幹の伸長並 びに直径生長 を促進す る。 か くして植林地 にお ける新植苗木 に対す る肥料 の施 用 は根張 りをよ くして根 の 占め る空間容積 を拡大 し地上部の生育 を旺盛 な らしめ る。 しか して樹幹 の伸長 な らびに直径生長量の肥料形態,施肥方法 によ る相違 は明かでなか った。. ( 2) 肥料養分の吸収 によ り樹体 の乾物重生長量 の増大 が著 しく促進せ られ る。 か くして林地 にお け る施肥 の効果 は樹高,直径 におけるよ りも樹体乾物重の増加 において極 めて 明瞭 に み と め られ る。 なお樹体 の乾物重 の増加 は, Ta bl e t又は 粒状肥料 の施用 は粉状肥料 にま きり又施肥 量が多い 場合 において著明であ る。. () 3 樹体 中の N,P0 25 ,K2 0 の各濃度 については一般 に N> K2 0 > P0 2 5の順 であ る。樹体の 部位 における養分濃度 は枝幹部,根部 におけ るよ り棄部 において著 しく大で殊 に Nにおいて顕著で あ る。 なお これ らの養分濃度 は施肥 によ り一般 に上昇す る傾 向がみ られ る.. ( 4) 養分 の吸収率 は肥料 の形態,成分比率,施肥方法 によ って相違 す るが一般 に Tal be t状又 は 球状 に成型 した所謂大型 固形肥料又 は粒状肥料 はいずれ もその粉状肥料 よ りも吸収率高 く肥効性 の す ぐれてい ることがみ とめ られ る。 この養分の吸収率 は植林木 の生育年限 によ って異 な るであ らう が本実験 ( 移植後 8ケ月間の生育) において はその値 は 平均 的にみて N,8 . 4%, P205 ,3 . 5%,. K2 0,5. 2% でその順位 は N> K2 0> P2 05であ る。 か くして 一般 に林木 の養分吸収率 はいずれ も甚 だ しく低位であ る。 以上 の如 く土壌 中における施肥養分の一部 は植物 に利用せ られ るが残余の 大部分 は雨水 によ り流亡 し, また土壌 に吸着 固定せ られて難溶化す るもの と考 え る。 この土壌 固定 によ る植物養分 の不溶化は P205と K20 成分 において著 しく, 肥料形態 について は粉状物の施用 は粒状 や Ta be lt状 に比 して土壌 中における養分 の悶定 を増 大せ しめ, また これ ら肥料養分の土壌 によ る固定化 は施肥方法 によ って も相違 す ることが示唆せ られた。 () 5 Tal be t又 は球状 の固形複合肥料 を施肥 した場合 には,土壌 中に不溶解性 の物質 を残留す る。. かか る肥料形骸物質の主体 は石膏で肥料成分 は 3成分 ともそれぞれ 1- 2%を残 してほ とん ど溶 出 してい ることがみ とめ られた。 なお石膏 は複合肥料製造 中に形成せ られ肥料構成分 と して含 まれた もので あ ると考え る. 又残存肥料成分 は,石膏 と化合物 を作 り或 は難溶性 化合物 の形態で存在 す る もの と思 われ る。 ( 6) 柿. 他用肥料 と しては施用上 の利便か ら粉状又 は粒状肥料 よ りも固形状複合肥料 が望 ま しく又. 含有成分 は出来 るだけ高濃度で, しか も肥効 に持続性 ( 遅,複効性肥料) があ り特 に N成分の高 い ものが好 ま しい。 なお林地用肥料 と しては酸性 よ りも中性又 は中性 に近 い ものが合理的であ る。.
(17) 柘植利久 :樹木の栄養と施肥に関する研究 ( 第 1報). 7 9. ( 7. ) 本研究の範 囲においては施肥量の多 い方 がその少 ない場合 に比 して樹体 におけ る吸収率 を高 め乾物重 を増大す る。 したが って林木 に対 して も至適施肥量 のあ ることが示唆せ られ る。 () 8 樹高生長や根元直径 の測定 か ら植穴施肥,環状施肥 と表面撒布法における肥効性 に明 白な相. 違 をみ とめ ることは困難 であ るが,一般 に表面撒布 は環状施肥,植穴施肥方法 に くらべて肥効的に. 遜色 あ るもの と推定せ られ る。即 ち表面撒布 においては養分 は雑草 によ って奪取せ られやす く又土. 壌表層部 における硝 化作用 によ り N ( 特 に NH4 N) の溶脱 を容易な らしめ,P0 2 5に関 してはその 位 置的肥効性 は極 めて低いためにその大部分 は表層部の施肥位置で土壌 に吸着 固定せ られて下層え の移行 がほ とん どお こなわれないためであ ると考 え る。 か くして植林地 における施肥 は出来 るだけ 深 く根 に接近 して施 すのか有利 であ ると考え る。 この点 において植穴施肥法 は肥効的見地 において す ぐれてい るもの と推定せ られ る。 ( 9) 林地肥培 の効果 は肥料 の成分比,形態,施肥方法 のはかに造林地 の土壌条件, 標高,傾斜,. 方位,気象環境等 にもとず く自然条件や林地 におけ る成育空間 によ って異 な るもの と考 え る。一般 に植林地 における施肥 によ って養分 の補給 によ る生長 促進,材質 の 増 大 に 対 す る直接的効果 のは か, ウツ閉促進 によ る土壌侵蝕の軽減, 落葉還元量 の増大 による土壌 の改 善な らびに林地土壌 に対 す る養分の天然供給量の増進,下草XI J 費の節減等 の間接的効果 を期待す ることが出来 る。 ( 1 0 ) 苗床 におけ る稚 苗に対 す る施肥 については従来一般林業家によ り実施せ られてい るが植林地. における施肥 は伐, y] の短縮,森林生産性 の向上 に寄与す るところ極めて大 き く今後の林業経 営 にお け る重要な研究課題であ ると考 え る。 ( l l ) 本研究 は苗木 の新値後短期間内におけ る樹木 の伸長,肥大な らびに乾物 の生産 に対 す る施肥. の効果 を検 したのであ るが, さらに追肥 の影響や施肥後長期 にわた る生長の推移 と施肥 の材質 に及. ぼす影響等 に関 しては将来の研究 にまたねばな らない。. 文. 献. e, lS,P.& Wa一. 1. 9. 5. 6. ) 1) Ges s ker ,R.B. ,Soi lSc. lAme.P r r oc. ,2 0:9. 7( TheUs eofCommer c i alFer t l l l Z er Sl n Germany,Par t l Cl uar l y r ann,. -Kr epol 1 ,や 2) Hem Mayer. Nl t rg O e. nl nFor "( w YoJk)( 1. 9. 5. 6. ) esr ty. Ne. 3) Krme a r ,P・J・& Kozo lws ki ,T.T. ," Phys il oogyoft r e e"( s 1. 9. 6. 0 ) 1. 9. 6. 8. ) 4) 農林省林業試験場," 林野土壌断面図集"( 9. 4. 3. ) 5) 芝本,什 森林土壌学"( 1 .6. 6) 柴田,森林と肥培,Nos. ,7,8.. 7) St r ee bl ,. 0, ,For w.Ce b. ,7 9:1 7( 1 9. 6. 0 ) s t nr tal 8) 糖,森林と肥培 No.2. s ,3,4. s t tal b. 8 .. 1 2 9(. 1. 9. 5. 9. ) ,J. ,For w.Cenr ,7 9) We hrma. nn.
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