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CARMINA BURANA訳詩抄

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Academic year: 2021

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(1)CARMINA BURANA 詳. 詩 口. 山. ま. え. 抄 秀. お. 夫. き. ドイ ツとボ ヘ ミア (チ ェス コ・ ス ロヴ ェ ンス カ)の 国境近 くを東流す る ド ナ ウ河 は多 くの支流を集 めて 名だた る大河 に成長 してゆ くが ,そ の一 つ はオ バ イ エル ンか ら遡 って ,南 独 の ミュ ンヘ ンに通 じて い る。 Der Neue ー ベル ●. Brockhausの 地 図 を 頼 りに辿 って ゆ くと ,そ れ はなお上 流 で二 つ に分れ. ,. 一 つ はイ ーザ ル (Isar)と 呼ばれ ,他 は ロイザ ッハ (Loisach)で ,途 中 コ ッヘ ル (Kochel)湖 か ら溢 れ る水 を合 わせて い る。 その湖 か ら遠か らぬ谷間 に ベ ネデ ィク ト ・ ボイ エル ン (Benediktbeuern)の 村が あ る。 南方 は Bayerische. Alpenに 接 して ,村 を見下 ろす位 置 に Benediktenwandの 岩壁が管 え る。 この小村 は もと名 の あ るベ ネデ ィク ト派 の僧 院 の あ った 所 で ,そ こに見 出 さ れた第 13世 紀 の歌集 の写本 は ,中 世遊行 僧 た ち Clerici vagabundiの ラテ ン および ドイツ詩を伝 え ,当 時 の学徒 の情感 と世情を あ りの まま に今 日の私 た ちち に語 りか けて い る。 Carmina Buranaが それで あ る。 この歌集が い ま の ミュ ンヘ ン国立 図書館 に移 ったの は1803年 世俗化 の 波が バ イ エル ンの僧 院 に も押 し寄せ た ときで あ るとい う。 その完本が始 めて 出版 された の は1847年 で ,司 書 Johann Andreas Schmellerの 手 に よ る もので あ る。手許 の Stuttgart文 学協会版 は (Amsterdam:RODOPIの 複写 で あ る が )や は り1847年 と な って い る。 その後 多 くの研究 や 改版が 出て い るが. ,. Hilkaと Schumannの 2巻 4冊 本が最 も詳 しい。Schmellerの 後 ,1901年 に かねて の研究を ま とめて Wilhelm Meyerの 発表 した “Fragmenta Burana" によ って写本 断片 7葉 が追加 された ので , Hilka― Schmann版 は Schmeller.

(2) CARMINA BURANA澤. 222. 詩抄. の 分類を改 めて 原本 の配列の復元を試みて い る。. Karl Breul(Tん ια πbrグ 4r Sο πgS,Cambridge 1915)に よ ると ,中 世 ド イツにお け るラテ ン叙情詩 の歴 史 は第 9世 紀か ら第 13世 紀 に亘 り ,そ れ は 4 期 に分 けて 考 え ることがで きる。第 1期 は カルル帝朝 の宮廷詩 で ,そ の ラテ ン叙情詩 は主 と して古典詩 の模倣 で あ った。第 8世 紀末か ら第 9世 紀 にかか る。第 2期 は ドイツ中世 の復興期 の最盛時 で ,第 10世 紀後半か ら第11世 紀 の 初 めの 3分 の 1に わた り , 上流 で は ラテ ン語 の 教養 は 衰 えたが , い わゆ る. familia Goliae(Goliardsま た は Clerici Vagabundi)の ラ テ ン詩が 一 部 に 流行 して いた。 この 時期 の ドイツ詩 は古典詩 の影 響を離れ ,新 詩 風を起 し. ,. 律調豊 かに ,押 韻を もしば しば用 いたが ,そ の 特徴を伝 えて い るの は「 ケ イ ンブ リッジ歌集」 で あ る。 これ は ライ ン河 中・ 下 流域 に第 11世 紀 中 ご ろ旅 し た 一 英 国人 の もた らした もの とい う。例 えば この 歌 集 の fol.441rの 第 1歌 の歌 い出 しは ,次 のよ うな柔 らか な調 べ であ る。 ιsol prOcedit tepidus。 Leuis exsurgit zephiruse θ iam tι rra sinus spι rite dulcore suo difluit.. Uer purpuratuπ exuit. ornatus suos induit.aspι tθ rra. floribus。. rgit. ligna siluarum frondibπ s.. Struunt lustra quadrupedes.ι ιdulces nidos uolcres. intι r. ligna florentiae sua de cantant gaudia.. 軽 やかに春 風 は揚 り,熱 き 日は出でぬ。 す でに地 は胸を開 きぬ。 そ の蜜 は溢 れ流 る。 紫 に匂ふ春 は身を 軽 くし,そ の装 ひを 着 けぬ 。地 に は花を 森 の木 々に は葉を撒 き散 らす。 獣 はその 棲処を つ くり. ,. や さ しき鳥 はそ の巣を 花咲 く木 々の間 に営み.

(3) 山. 223. 口 秀 夫. その喜びを歌 ふ。 第 3期 は一 人 の世 に聞えた詩 才を生 んだ時期 で あ る。 その人を「 大詩人」. Archipoetaと 自 らも呼 び ,人 も呼 ぶ。 この詩人 も遊行僧 の一 人 であ った。 この時期 ,第 12世 紀 の後半 は南部 0中 部 ドイ ツに優美 な. Minnesangの 盛 ん. に起 った 時 とめ ぐり合 わせ た。 最後 の第 4期 は , ドイツの 中世 ラテ ン詩 の最盛期 で ,そ れを証す る ものが 1225年 頃 に バ イ エ ル ン (Bayernま た Bavaria)で 編 纂 さ れ た Carmina. Buranaで あ る。 ドイツの Minnesangも これ と並ん で発達 した。 Walther von der Vogelweide(† 1228)は その 巨匠 で あ る。. .. CBは 国際的な歌集 で ,フ ラ ンス詩人 ,イ タ リア詩人 の手 に成 るものが多 く, ドイツ人 が ドイツで 書 いた もの も少 な くな い。 これ ら遊行 の詩人 た ちは 教会 内 で発達 した新詩 風を わが もの と し,そ の詩情を展 べ る手段 と した。 内 容 には宗教劇 ,叙 情詩 ,信 仰詩 ,格 言 な どが あ る。 同時 に ,ラ テ ン詩 の源 で あ る古典詩 の遺響 もあれば ,前 代 の学僧 Ab61ard書 簡 の 余韻 も聞かれ ると い う。. Ernst Robert Curtius(「 ヨー ロ ッパ 文学 とラテ ン中世」 ここには仏訳 に よ る)も. ,CBの. うちに古典 の伝統が goliardsの 手 に よ って取入 れ られ て. どの 冥界行 グ い ることを指摘 して い る。 一例 は自然描写 で , Vergilius,Aθ ηι の件 りに次 の詩句が あ る。 Devenere locos laetos et. ηαVireta αποθ. Fortunatorum nemorunl sedesque beatas. Largior hic campos aether et lulnine Vestit z資 ,θ ,SOlemLque P2,リ ン. Suum,sua sidera norunt。. (V。. 638). ここに出て い る locus amoenus(美 しい所 ,景 勝 の地 )と い う連語 (lexiS) はやが て 中世 に伝 え られ て ,美 文 の常用句 とな るのであ る。 Curtiusは それ が第 12世 紀 に は哲学 的な色彩を帯 び ,「 地上楽 園」 の性格を もつ よ うに な っ た と述 べ て い る (上 掲書 ,236, 242,243, 244)。. それ は古典文学 に しば. しば現われ る Tempeの 谷 (ThesSaly)と 結 び つ いて , この 名 が 代表的 な.

(4) CARMINA BURANA詳 詩抄. 224. locus amoenusと な って ゆ く。後 に は牧歌 ,恋 愛歌 の 背景 と もな り,goliards に取 上 げ られて ,CBに もそ の遺響が聞かれ る。 In virgulto florido .stabam et ameno, vertens hec in pectore:. “quid facturus ero P'' (Hilka― schumann,77,3). cum var五 s co10ribus iam prata sunt amena(H― S,143,1) 「 くさ ぐさの色 に野 はすで に美 し くな りぬ」 上 掲 の lumine Purpureoの 遺響 もあ る。 Ver redit Optatum/culm gaudio, f10re decoratum/purpureo。. (H―S,137,1). purpuratum/floret pratum (H― S,143,1) Tellus purpurata/floribus,et prata/revirescunt(H―. S,156,2). 宗教的人生観を歌 った ものの多 いの は自然なことで あるが ,宗 教劇 の原型 のよ うな もの もい くつかある。生誕劇 Ludus scenicus de navitate Domini l). (fol。. 99,H― S227),受 難 劇 Ludus paschalis sive de passione Domini(fol。. 107,H― S16*)な どが それで あ る。. 世俗 的な もので は対話詩が あ る。 例えば ,Diogenesと Aristippusの 人生 観 問答. (fol。. 83,H― S189),酒 と水 の 問答 De conflictu vini et acquae(fol.. 86,H― S193)が あ るが ,こ れ は 中世文学 の伝統 の一 つ で ,中 世英詩 The owl. and the Nightingaleな ど に類す る もので あ ろ う。世俗的な知慧 はそれぞれ の詩 に託 されて い るほか に ,直 接. Nummus(阿 堵物 )の 歌. (fol。. 46b,H一 S. ll),格 言集 (fol.110b,H― S17*)の よ うな 形 式を とる もの もあ る。 後者 は. Deutsche Sprichwё rterの 一 端を知 るよすが とな るで あろ う。 学僧 た ちは祭 の聖 日にその喜びを歌 い (fol.94b,H― S216),道 成 らざ ると きはそ の苦 しみを歌 う。Archipoetaの 告 自の歌 と伝 え られ る もの 1)Folioの 番号 は SChmellerの 付 した もの。. (fol。. 84,.

(5) 山 口 秀 夫 H一 S191)は その 嘆 きの心を よ く歌 い上 げて い る。. Estuans intrinsecus in amaritudine. ira vehementi. loquor mee lnenti。. factus de materia folio sunl silnilis,. levis elementi de quo ludunt venti。. (H― S,191,1). 心 の うち激 しき怒 りに沸 り 苦 しさにわれ はわが心 に語 る。 い と軽 き物 よ り作 られたれば ,. :. われ は風 の もて あそぶ木 の葉 に似た り. それよ りも多 いのは青春 の 日の讃歌である。 Omittamus studia,/dulce est desipere,. et carpamus dulcia/iuventutis tenere!(H― S,75,1) これ ら流浪 の学僧 は ヨー ロ ッパ の 諸 国 か ら出 て い る。 Cum in orbem. universumで 始 ま る詩. (fol。. 95b,H― S219)に は MarchiOnes,Bawari,. Saxones,Australes(5),BOemOS,TeutOnicos,Sclavos et Romanos,stature mediocres,gigantes et gnanos,in personis humiles,et e contra vanos. (6)と 歌 わ れ て い る。 巨人 も矮 小 人 も ,心 低 き も高 ぶ る者 もいた 。 そ の 詩 才 は さま ざまで あ った が ,古 典 文 学 の連 想 あ るい は主 題 そ の もの を 承 け継 いで い る歌 も少 な くはな い 。 例 え ば次 の よ うな もの が あ る。. Argulnentum fabulae de Apollonio Tyrio(fol。 cidio Trojae,itelm de Aenea et Didone(fol。 virtutibus Herculis(f01。. 73,H― S97),De ex―. 73b,H― S98),De. XH. 24b,H― S64),Acteon,Lalnpas,Erichtheus. et Philogeus(fol。 25b,H― S66),De Phyllide et Flora(fOle 39,H― S 92).. この よ うな 古 典 的教 養 か らも理 解 され るよ うに ,中 世 詩 文 は修 辞 の道 に 習 熟 した跡 を 数 々示 して い るが ,こ こに は CBの うちか ら僅 か に そ の一 端 を 書 き と どめて 置 こ う。.

(6) 226. CARMINA BURANA詳. 詩抄. 音 韻・ 形 態 の 面 で いえ ば ,頭 韻 ,同 韻 0類 韻 0反 復 の 技 巧 が 目立 つ 。 頭 韻 は あ ま り多 くはな い が ,時 と して感 動 表 現 の 役 を 果 して い る。. O curas hominum,. あ あ人 間 の 煩 ひ は. quos curat curia,. ク リアの心 砕 くと こ ろ. O quorum studia. あ あ そ の執念 は. non habent terminum!. 限 りな し. (fol。. ,. 83,H― S187,1). 同韻 は 単 調 な 繰 り返 しもあ るが ,変 化 を 伴 う連 鎖 も見 出 され る。 次 例 で は 同 一 語 の反 復 が 空 しい ひび きを伝 えて い る。. Ecce,sonat in aperto. 見 よ ,野 に 叫 ぶ 者 の 声. vox clamantis in deserto!. 広 き と こ ろに ひび く。. In desertum nos deserti. 野 に 棄 て られ しわれ ら. iam de morte sumus certi。. す で に 死 は定 ま れ り。. (fol。. S 46,H・ ―. lo,1). 同 韻 は 多 音 節 に わ た る も の が 多 く,. homoioptoton (グ. .ι .quOd. こ れ は む し ろ Quintilianusが. in eosdem casus cadit」 物s″ グ ι πι グ ο 02π οriα) と. 呼 ん だ ものの 類 で あ る。 次 例 もそ うで あ る。. Amaris stupens casibus. 苦 しき没 落 に 驚 き. vox exultationis. 喜 び の声 な る. organa in salicibus. 立 琴 は バ ビ ロ ンの. suspendit Babylonis。. 柳 の 枝 に 懸 れ り。. (fol。. 43,H―. S4,1). (詩. 篇 137参 照。 ). 上 例 の よ うな (10)同 一 語 の反 復 は ,語 尾 変 化 を 伴 うと き ,古 人 の p01y―. ptotonと 呼ん だ もの とな る。 そ の一 例。. Licet eger cum egrotis. よ し病 者 ,病 者 と と も. et ignotus cum ignotis,. に あ り ,愚 人 .愚 人.

(7) 山 口 秀 夫 fungar tamen vice cotis,. とともにあ りと も. uis usurpans sacerdotis。. なお磨石 の役を果 さん. (fol.45,H‐. S8,1). ,. ,. 司祭 の権 を奪 ひて。. 並列構造 (Parallelism)も しば しば見 られ る。 次例 は ク リス トの真理 の 行方を尋 ね る歌 の 冒頭 であ る。. Dic Xri Veritas,. ク リス トの真理 ,わ れに. dic cara raritas,. 告 げ よ ,貴 き稀れ事. dic rara Caritas, ubi nunc habitas P. われに告 げ よ. (fol。. 54,H― S131,1). ,. ,. 稀 れな る愛 ,わ れ に 告 げ よ ,何 処 に在す。. この 並列 は反語的表現 (Antiphrasis)と 組 んで い ること もあ る。 Que cupit,. 求 む る もの を. hanc fugio,. わ れ は逃 れ. que fugit,. 逃げゆ くものを. hanc cupio.. われは求む。. (fol。. ,. 28,H一 S71,5). 措 辞 の 美 しさ はや は り自然 描 写 に 多 く見 られ るが ,そ れ はまた しば しば愛 の 歌 の 背 景 と もな って い る。. la.Axe Phebus aureo celsiora lustrat. et nitore roseo radios illustrat.. 2a. Aurarunl suavium gratia iuvante. sonat nemus avium voce inodulante. (fol.28,H― S71). 太 陽 は黄金 の車 もて 大空を照 らし. ,. ば ら色 の輝 きもて 光 の矢を輝 やかす。 柔 らか き大気 の 恵 みに よ りて 森 は鳥 の唾ず る 声 に ひび く。.

(8) cARMINA BURANA詳. 22θ. 詩抄. 次 の歌 は若人 の声 であ ろ う。. 1.Ecce,chorus宙 rginum,. 見 よ ,乙 女 の輪舞. tempore vernali,. は着F, 曜テ. dum sOlis incendium. 陽 は燃 えて. radios equali moderatur ordine,. その光 の矢を一面 に 揃 えた り. iubi10 semoto. 菩提樹 の葉蔭 に憩 ヘ. Cyprids in votO!. ゥェヌス に願 か けて。. (繰 返 し). fronde pausa tilie, Cypridis in votO! 2.In hac valle florida. ウ ェ ヌス に願 か けて. 菩提 樹 の葉蔭 に憩 ヘ ゥェヌスに願 か けて。 この 花咲 く谷 は. f10reus flagratus,. inter septa lilia locus purpuratus。. 花乱れ燃 ゆ. ,. 七 もとの百合 の 間に 紫 匂 ふ 所 あ り。. dum garritus merule dulciter alludit, phi10mena carnline. 声高 き鵜 は. ,. ゃ さ しく戯 れ. ,. 鶯 は歌声 に. dulcia concludit. R(ノ 。。…. ,. 歓声を離れて. frOnde pausa tilie. Rグ .Cypridis in voto. ,. (繰. 甘 き調 べ を流す 。 返 し) (fol。 19b.H― S59). 華 やか にひび く歌声 の蔭 に もひそかに ,ま た 深 くひび くの は蔽 い得 ない無 常感 で あ る。預言者 の声 の 遺響が あ る。. In_huius mundi dOmo miser qui v市. is hOmo,. この世 の家 に 住 む君 はあはれ ,人 よ. ,. quod cinis es,memento:. 君 は灰 な るを覚 えよ。. transibis in momento.. た まゆ らに君 は行か ん 。.

(9) 229. 山 口 秀 夫. Vanitatum vanitas. 空 の 空 な るかな. et omnia vanitas!. す べ て は空 な り。. ,. (fol.7,H― S39a) 世 の 移 ろ うさまを 嘆 く声 も聞か れ る。. Lttundus est in varium et a status ordine. sepe variatus. sui degradatus:. ordo inundi penitus. est inordinatus,. mundus■ omine tenus stat,sed est prostratus. (fol。. 世 は移 ろ ひ ,変 る こ と多 く 己が 常位 よ り. 降 りゆ く. 世 の 移序 の そ の 内奥. 98,H― S226). ,. ,. 無秩序 な り. ,. この 世 は 名 はあれ ど ,已 に 滅 び ぬ 。 ま た いつ の 世 に も変 らぬ 不 義 を 訴 え る厳 しい 諷 刺 の 声 も重苦 し く聞 えて く る。. In terra suminus. rex est hoc tempore Numinus.. Nummum mirantur. reges et ei famulantur.. Nunll■o venalis. favet ordo pontificalis。. Numinus in abbatum. carrleris retinet dominatum.. Numinum nigrorurrl. veneratur turba priorum.. Numlnus lnagnorum. fit iudex conciliorum.. Nummus bella gerit,. nec si vult,pax sibi deerit.. Numrnus agit lites,. quia vult deponere dites. (fol.46b,H― S. 地 上 最 高 の王 はい ま や 阿 堵 な り。 王 た ち は阿 堵 を驚 視 し阿堵 に 仕 ふ 。 高 位 は売 られ て 阿 堵 に 幸 ひ し. ,. ll,11。. 1-9).

(10) CARMINA BURANA課. 23θ. 詩抄. 阿堵 は僧 院 長 の 室 に 威 力 を 振 ふ 。 よ こ しまの顕 官 の 群 は阿 堵 を 敬 ひ. ,. 阿 堵 は有 力 な る会 議 の 判 者 とな る。 阿堵 は戦 ひを 生 み ,望 ま ざ る も ,平 和 あ らず。 阿堵 は訴 へ を 起 す ,富 者 を も見 捨 て ん と思 へ ば 。 (「 阿 堵 の 歌 」 冒頭 ). 希 望 に 弾 む心 と嘆息 と ,決 意 と失 望 とが この 歌 集 に はか た み に織 り合 わ さ れ て い る。 古 歌 解 し難 い と こ ろ も 間 々 あ るが .こ こに は そ の うち 意 明 らか で ,わ が 訳筆 に乗 り易 い ものを 数篇 選 ん で 章 を 編 ん で 置 く。 英 文 学 で はか つ 「 John Addington Symonds, Wiη θ, WO,%ι η,α ηグ Sθ ηg (London,1884) て の 英 訳 で 知 られ ,厨 川 白村 ,近 代 文 学 十 講 に も名 が 出て い るが ,最 近 で は世 界 名詩 集大 成. (1)(平. 凡 社 )に 数 篇 の 訳 詩 が 見 え る。 こ こに 参 考 した文 献. は 次 の もの で あ る。. Carmina Burana。. 1組 it. Benutzung der Vorarbeiten Wilhelln. ⅣIeyers,. kritisch herausgegeben von Alfons Hilka und C)tto Schumanne 2 Bdeo Carl Winter,Heidelberg,1930-1971.. Carmina Burana.Lateinische und Deutsche Lieder und Gedichte. (Stuttgart,1847)Editions RODOPI,Amsterdam 1966. Carmina Burana. Dic Gedichte des Codex Buranus:Lateinisch und Deutsche Artemis Verlag,1974。. Carnlina Burana:Lateinisch und deutscho Ubertragen von Ernst BuschOr.Insel― Bucherei. VagabOnd Verse:Secular Latin Poems of the R/1iddle Ages,translated with an introduction and comIIlentary by Edwin H.Zeydelo Wayne State University Press,Detroit,1966。. The Cambridge Songs:A Goliard's Song Book of the XIth Century. Edited from the Unique l唖 anuscript in the University Library by. Karl Breul.Camridge,1915。.

(11) 山 口 秀 夫. 231. Medieval Literature in Translationo Edited by Charles W。 」oneS. London,1950. Ernst Robert Curtius,La Litt6rature europ6enne et le moyen age latin. Traduit de l'allemand par Jean Br6joux. Paris,1956. Karl Bertau,Deutsche Literatur im europaiSchen NIittelaltero I.u. II.C.H.Beck,1972。. POlycarpus Leyser,Historia POetarum et Poematum Medii Aevi. Parte l e Parte IIo Forni Editore Bologna.(1721)Ristampa anas― tatica.. Charles H.Beeson:A Prilner of l唖 edieval Latin.Scott,Foresman db Co.,1925。. Lutz Rё hrich: Lexikon der Sprichwё rtlichen Redensarten.I―. II.. Herder,1973。 次 に掲 げ る歌 の 番 号 はHilka― Schumannの もの ,括 弧 内 はJohann Andreas. Schmellerが 始 めて 附 した も の で ,Stuttgart文 芸 協 会 版 に も踏 襲 され て い る。 内容 は仮 り に次 の 四類 に分 け て お く。. I.わ が 定 め ,わ が道. H.春 の うた HI.酒 ほが ひ IV.信 仰.

(12) CARMINA BURANA詳 詩抄 Carmlna Burana さ迷 へ る学 生 の うた. I.わ が定 め ,わ が道 17 (I,fol。 1). O Fortuna,velut luna 1。. 2。. ああ世 の定 めよ. 月 に も似て. 状変 り. いつ も満 ち. 欠 けす る. 厭 は しき生 きの 日は. 戯 れに心 の光を. か つ は遮 り. か つ はい とほ しみ. 貧 しさ も. お ご る力 も. 氷 と溶か す. 世 の定 め は猛 く. 空 しく. 転 じ行 く輪 よ. 拙な き運 よ. いつ も崩 るる. はかな き幸 よ. 影 にひそ み. 姿 隠 して. われに も侍 りかか り 今 は戯 れ に. 3。. わが蔽 はぬ背を. その 刃 にけが す. 幸 と力 の. 定めは. い ま われ に 逆 らひ. わ が 情 (こ こ ろ)と. 弱気 とは. い つ も苦 しむ. この い ま も. 休 みな く. 鼓動を打て よ. 世 の定 め は. 強者 を も倒 す ゆ え に. み な人 よわ れ と共 に 嘆 け. 21(HI,f01.2) Veritas veritatunl,via,vita,veritas! 1。. 真 理 (ま こ と)の うち の 真 理 道 よ ,生 命 よ ,真 理 よ.

(13) 山 口 秀 夫 真理 の道 によ りて 君 は罪を除 きたま ふ 人 とな りたまへ るみ言葉 に 信・ 望・ 愛 は侍 り頼 む 始 めにあ り し安 けさを 誤 ち の後 に も君返 した ま ふ 君 は うつ そ身 の誘 ひの後 も 幸 あれ とて 恵 みをたま ふ ああ妙な るみ 力 よ 病 む者 に諭す ときの 主 のみ声 の気高 さよ 「 起 きよ ,床 を上 げ よ」. (馬 太 (2。. 9。. 6). -3.省 く). 24(VI,f01。 2b) Iste rnundus furibundus falsa prestat gaudia この世 は. 荒 れ狂 ひ. そ は散 り 落 つ る 世 のほ まれ. 野 の百合 に似た り. 空 しき生命 は真 の報 いを奪 ふ 駆 り 沈 め るゆ えに. そ は魂を 冥界 に. うつ そ 身 の人 の掟 は 過ぎ. 偽 りの喜 びを設 け. 形なき. い ま この 国 に. 忽 ちに はかな く. 影 の如 く移 ろふ わが見. 手 にす る もの は. 樫 の葉 の ご と く 棄 てて われ ら逃 れて 後 の世 に. われ失 はん. この世 の甘美を忘れなん. 貴 き報 いを. うつ そ身 の望 みを. 失 はぬため. 踏 み蹂 り 打砕か ん.

(14) CARMINA BURANA詳 詩抄 義人 と. 選 ば れ し人 々 と 祝ふべ き. と こ しへ に. 天 界 の 栄 えを 身 とな るた め に. 14(LXXV,f01.47b) O varium Fortune lubricum l。. 運 命 の常 滑 路 よ. あ あ移 ろ ひ 易 き 裁 きの 庭 に. 疑 は しき判 決 を示 し. 並 な らぬ 報 い を. 汝 の 恵 み 目差 し 求 む る者 に 備 へ な が ら. 転 輪 の 高 きを. か へ って 疑 は しきを あた ふ おぞ ま しき汚 濁 よ り. 貧者を. 引上 げ. 執政を. 弁 舌 の徒 よ り. 運命 は. 建 てて は毀 つ. 選ぶ. 前 に敬 ひ し者を. い ま は拒む. 己れに背 く事を. ま た わが 事 と し. い と も危 ふ き. 酬 いを あた ふ. 命 運の盟約 は. 移 ろひやす じ 貴人 とな し. 弱者を富 ま しめて 貴人を 抑 へ て. 弱者 となす. 治政 はダ リウスに. 何 の益 あ り しや. ローマ は ポ ンペ イウス に と もに. 何を興 へ しや. 剣 に伏 しぬ. 中道を 選ぶ こそ 頂 きよ り. 転輪を いや 高 く求 め. い と激 し く落 つ るよ り安 し. 繁栄 よ りの 転落 は 苦境 よ りは. 4.移 ろふ運命 の. い と激 し く. さ らに苦 し 助 けをか り.

(15) 口 秀 夫. 山. 5。. 何 故 戦 ひて. 当時高 貴 の トロ イ ア は. い ま涙 して. 火 に 倒 る るや. 誰が. ローマ の 裔 の ほ まれ を. 誰が. ギ リシア人 の 名 の 訴 えを. 誰が. カ ル タ ゴ の 栄 えを 破 り しや. 運 命 の恵 み よ り. 恵 み深 きはな し. 甘 美 の うち に も. 栄光 よ りも. 甘 美 な るな し. 永 し く停 ま る限 り 萎 る る草 の 如 く. され ど移 ろひぬ そ の後. い ま は花 咲 く野 とな り. 明 日はそ の 野 も. 乾 きて見 ゆ. され ば. ふ さ はぬ歌 は うた はず. われ. 運命 の 常 滑 路 よ. あ あ移 ろ ひ 易 き. 122a(LXXXVa,fol.51) Vite presentis si comparo gaudia ventis, Cum neutrulll duret, nelmo reprendere curet! よ し風 に 愉 ふ る と も. い ま の 世 の 喜 びを. いづ れ も限 りあ る もの な れ ば. 咎 む る もの もあ るべ きや. 191(CLXXH,f ol.84) Estuans intrinsecus ira vehementi/in amaritudine loquor mee menti.― Archipoeta. 1。. 心ぬち. 激 しき怒 りに. 苦 しさに. わ が 心 に語 る. い と軽 き. 物 よ り作 られ た れ ば. われ は風 の もで あ そぶ 2。. 燃え. 木 の 葉 に似 た り. い わ ほ の上 に. 礎 を築 くは. ま こ と賢 者 の. 性 なれ ば.

(16) CARMINA BURANA詳 詩抄 お こな るわれ は 同 じ空 の下を. 定 ま ることな き. 流 るる川 に も似た り. 舟夫 な き舟 の ご と く われ は走 り 空 の路を. 鳥 の さ迷 ひ飛 ぶ ご と し 鍵 もわれを捕 えず. 鎖 もわれを縛 らず. 曲れ る もの と結 ば る. われに似 た るを 求 め 4。. 心 の重 きは. わが悩みな り. 戯 れ は好 ま しく 蜜 よ りも甘 し ウェヌスの命 はみな 怠 け心 に. 若人 の さま して 徳 を忘れ て 福 よ りは. 広 き道をわれ は歩 み. 悪 に身を包む 快楽 に渇 き. 霊 は死 して. 12。. 快 き業. ウェヌ ス は住 ま はず. 膚 の煩 ひに慣れ ぬ. 酒 保 に 死 す るは い ま はの 口に. わが た くらみ 酒近 か らん た め. そ の と き天 使 歌 唱隊. 喜 び 歌 はん. 「 この飲み助 に 神恵みあれ」 と 17*(CCIV,f01。 1lob) Diu lnukke inuz slch sere lnin, wil si den ohsen uber lin. 蝿 も痛 み を 案 じな けれ ば な らな い 牛 に も唸 り勝 るで あ ろ う 犬 が 日に一 千 回教 会 に通 って も. (下 客 ).

(17) 237. 山 口 秀 夫 や は り大 で あ る 多 くの大 はよい振 り して も や は り人 はよ く思 はな い かま どの上を 渡 ってゆ こ うと思 ふ者 は 私 に はおろか に思 え る (?) (注 )L.Rё hrichの. ドイツ諺語辞典 1,88に Gegen den Backofen gahnen パ ン 焼かまどに向って大口を開 く (出 来ないことをあえてする,無 (jappen)「 理な対抗をする)」 という諺が出ているが,上 記 もその類であろう。 狼 の歯 (の あ るの)を 知 るところで は 私 は手 に用心 しよ う 狼が私を傷 つ けぬ よ うに 咬 まれれば ひど く痛 む 兎を狩 ろ うと思 うとき 獅子 は決 して 待 ち伏せ は しない (2。. H.春. の. -27省 く). う た. 58 (33,fol。 19b). Iam ver oriture veris flore variata l。. すでに春立 ちぬ. 春 の花色. と りど りに. 地 はか ざ りせ り 声 くり返 し ユ ピテル にいや を捧 ぐる 鳥 の歌声 は 心を 喜 びに駆 る. この ときフ ィ ロメ ナ. テ レウス (の 名)を くり返 し 昔 なが らの不運を哀れ に くり言す る 亡 びた るイテ ュスを運命 に投 ぐれば 笛 吹 きの つ ぐみ は歌 声を合 はす ′ s`S Vl,451 ff。 (注 )Philomelaと Itysの 故事。OVidius,ν ttα πο ψんο. に出.

(18) CARMINA BURANA詳 詩抄 てい る。 4.. 水鳥 や. 物 惜 しみな き鷲 川 のつ る. 夜行 の木兎. た ぐひな きフ ェニ ックス 眠む気 の しや こ. ホ ロホ ロ鳩 や. 家燕. とか さ有 つ や つ 頭. 賢 き雁や. 貪食 の禿鷹. 色鮮 や け き鶏鵡. 輪を画 く鳶. 囁 る雲 雀. 嘴 鳴 らす鶴 喜 び はひ と し. かれ らとその類 ひに. 響 き合 ふ この階音 はす べ てを和 ます 喜 びの時 はいま 花栄ゆ. 緑野 は. わが 時 に. フェー ブ ス も. その富 もて. 栄 えいや増す. わが里 に. 74 (47,fol。 29). Letabundus rediit aviunl concentus 喜 びあふ れ. 鳥 の合唱 は. また帰 りぬ. 若人 は喜 びて. 楽 しき春 は現 はれ 新 しき喜び もた らす. やがてみな緑 し. フェー ブ ス は輝 き 柔 らか き気を放 てば 新 しき花 に. フ ロー ラはその顔を改む. 蔭深 き丘 の麓 に. 森 の ニ ン フは暑 さ凌 ぎ. 誇 らか に集 ひて. 山 の ニ ン フ も姿現 はす. サ テ ュ ロスの 集 ひは 神踊 りす る. と もに戯れ夜晴鳥 も. 楽 しき春 を思 ひ出でて 4。. 夏 も望 まれ. 楽 しきテ ンペ ーに. 歌声合 はす. 配流 よ り帰 り.

(19) 山 口 秀 夫 胸 を飾 りて. 経衣 の大地 は笑 む. や さ し く囁 きて. 蜂縣 は住 ひを 楽 しむ 形 さまざま の. この うた声 ,祝 ぎ歌 に ざわめ きに 5。. 森 も誇 れ り. されば讃 へ んわれ らも 世 の新 らしさ 嬉 しき願 ひ 叶 へ られ. 喜 ぶ 者 は幸 ひ ウ ェヌスの. その祭 壇 にや さ しき花匂 ふ. 恵 みを喜 ぶ 者 は。獲物 を取 られ て 望 な く 労す る者 は. 反 って あはれ. 上19 (82,fol.50) Dulce solunl natalis patrie,domus ioci l。. 生 れ国 の. うま し里 恵み の住 ま ひ. 楽 しみの家. 明 日か行かん. 君 らを 置 きて. 2。. 愛 の狂気 に. い ま は死 ぬ べ く. 世 よ さ らば. 友:よ さ らば. 今 日か行 かん. 心厚 く わが敬 ひ し友 よ おん身 らよ り去 りた る 楽 しき学 びの 嘆 きたまへ. 友 な るわれを. 3.新. しきウェヌスの火 に. 心 傷 きぬ. あ りし日は. この思 ひ知 らざ り しを. い まは諺 の. ま こ とを知 る. 「 愛 の あ るところ 苦 しみあ り」. 4.ヒ. ュー ブ ラの谷 に. ドー ドー ナ は 海原 に魚. 蜂 あまたな り. 葉蔭豊 け し. あまた乏 べ り. その如 く.

(20) CARMINA BURANA詳. 24θ. 愛 は悲 しみ に. 詩抄. 満 ちみ て り. 149 (112,fol.60b). Io Floret silva nobilis. あて な る森 は崩 ゆ. floribus et foliis.. 花 も葉 も. ubi est antiquus. 昔 の わ が友. meus amicus P hinc equitavit!. いづ ちあ りや. eia!quis me amabit?. ああ. ここょ り馬乗 り出 でぬ. Rグ ι o Floret silva undique;. 誰かわれを友 とせん. ここか しこ森 は崩 ゆ. nah mime gesellen ist mir we!. わが 友 に後 れてわれに嘆 き. II.Grinet der walt allenthalben.. ここか し こ期馘ま緑. wa ist min geselle also lange?. か くも久 し くわが友 はいづ こ. der ist geriten hinnen.. ここよ り馬乗 り出 で ぬ. owi!wer sol mich minnen?. あはれ ,誰 かわれを友 とせ ん. (注 )拉・ 独両語併記の例として本文 も掲げておく。. 62 (37,fol。 23). Dum Diane vitrea sero lampas oritur l。. デ ィ ア ー ナ の 輝 く灯. 晩 く昇 り. 兄 (ア ポ ロー)の ば ら色 の 光 り 後 に つ づ くと きに ゼ フ ィル の 風 は 雲 を払 ふ. 全 天 に 吹 き渡 りて. 絃 の 力 は胸 を か くも柔 らげ. 心 を か くも移 す. 2.ヘ. や は らか き. 愛 の 重 さ に 揺 ぐ故 に. ス ペ ル スの 豊 け き光 りは. や さ しき気 を下 す. 睡気催 ほす 露 の. 人 の うか らに (3。. -8.省. く).

(21) 山 口 秀 夫 (注 )デ ィアーナは月,ア ポローは太陽,ま. Ⅲ .酒. ほ. たヘスペルスは宵の明星。 ひ. が. 201 (178a,fol。 89). Tu das,Bacche,loqui,tu comprimis ora loquacis. I.バ. ックス よ ,君 は言葉を あたえ. 暁舌 を抑 え る 君 は人 を富ませ 富を奪 い. 悲 しみを喜 びに変 え る. 敵を宥 め. 平和 の盟 いを破 る. 無智 の ものを. 全智 とす る. 多 くの 酒精を合む強 弓 は君 に引かれ あたえ られんた めに君 はあたえ 何事 もあた え るを得 しめない 盲 いに 目を あたえ. 跛 えに強欲 の. これがみな出来 るので. 脚 を あたえ る 己れを 神 と思 う. Ⅱ.さ れば渇かぬためにわれ らは飲 もう 盃を満 そ う. 明 日の こと も. 昨 日の こ とも煩 うなかれ. 死 やがて 来 り. 物 やがて滅ぶ (III.一. IV.信. IV.省 く). 仰. 27(VHI,f01。. 3). Bonum est confidere in dominorum Domino. l.諸 々の主 の主 な る神 に. 頼 るはよ し. われ らの望 み のその極 み に 置 くはよ きかな. 望みを. 神 の慈悲を措 きて. 諸 王 の力 に望み抱 く者 は 至高 の.

(22) CARMINA BURANA詳. 242. 己れを追 ひ放 つ な り. 主 の庭 よ り. 芥 もて高 くす るや. 何 とて罪科を 汝が思 ひを. 詩抄. 神 に投 げ よ. 改 めん と思 へ. 先 づ 行 ひを. 手 の業 もて額 に汗 して. パ ンを食 めよ 2。. 肉 の 囚屋を離 れて. 霊 は行 けか し. 罪 の鎖 に縛 られ 引かれて 呻吟 に行か ざれ. 冥界 の. そ こ は嘆 きの郷. そ こに歯がみあ り そ こはゲ ヘ ンナの 業火 の 罰 もて 終末 の 日に. す べ ての悪 は挫 が る い とも厳 しき 日に. その時審判者来 りたま ひ 打ち. 打穀場を. 実結 ば ざ りし葡萄 の根を 引かん. か くて 穀粒を籾が らよ り分 け. 麦を. 納屋 に集 めん 3。. ああ. 心清 き福者たちよ. 汚 れ拭 ひて. 罪科 も汚す ことな く 悪業 も秤 るべ きな く 罪 の責 めな し 主 の命を守 り 渇 き求 む 心 餓 ゑて. 主 に頼 り 明 日を思 はぬ. 福者た ちよ この世 の 煩 らひに縫 ることな く タ レン トの数を殖 し 世事を捨 てて 神 のみ言葉を世 に伝 ふ る (注 )タ. 福者 た ちよ. レントは主より預かりの talentumの こと。馬太25。. 40(XVHa,f01.7b) Quicquid habes lneriti,preventrix gratia donat.

(23) 山 口 秀 夫 I。. 君 にいかな る勲 しが あろ うと も 先 立 つ 恵 みが あれば こそ 神 のわれ らに賜 う花冠 りは み恵 み の ほか はな い. H.疲 れた農夫 に も. 終 りの刈入 れ時が. 種 は実 を 授 け. くれ ば. 喜 び は嘆 きを 除 く. HI.生 命 の 喜 び もた らさぬ 者 の 顔 は険 しい. 21la(CLXXXVIa,fol。 92b) Nu lebe ich mir alrest werde, sit min sundeg ovge Sihet い ま わ れ何 よ り も勝 れ た る生 命 を 生 く わが 罪 あ る 目. この 美 しき国 と. 人の. 多 くの 誉 れ の 名 あた へ し土 地 を見 しよ り。 い まわ が願 ひ し こ と成 りぬ 神. 人 の ご と く歩 み し所 にわ れ は来 れ り。. べ 同 じ励 ま しと希 望 の 調 べ は集 中 随所 に ひび く主 調 で あ る。 しか しそ の調 の 間 に低 く消 え難 く聞 え る悲 調 も忘 れ難 い 。 そ れ は中世 とい う時代 の 命 運 で あ った ろ うか。. Sic mea fata canendo solor, ut nece proxllna facit olor.(116) (Die 9 MartiS 1975).

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