米の炊飯特性に関する研究 ; 7 : 酵素処理乾燥米について
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(2) 米 の炊飯特性 に関す る研究. (2. 乾. 燥. 米. 原料米 200gを 11容 ビー カーに秤 取 し,水 洗後水200mlお よび米重量 に対 して0。 1%の Cellulaseを 加 え,15時 間浸漬 した。 ま た,酵 素無添加処 理 の も の もあわせて 同時 に行 な った。 これを40分 間蒸器 にて 蒸 し,た だちに熱風を 循環 した電気乾燥器 な らびに電 子 レンジにて乾燥 し,得 られ た乾燥米 を試 料 と した。. 2. 実験方法. (1)も ど し米 の方法 もど しの条 件 は,乾 燥米 5gを 100ml容 三 角 フ ラス コに秤取 し,乾 燥 米重 量 に対 して,そ れ ぞれ 170%,. 200ml)5分. 200%加 水 したの ち, 電気 釜 にて. 間加熱 した。使用 した電気釜 は直接式 ナ シ ョナ ル,. (釜 水 量. ,. SR-18T. 型 ,100V,300W,1.81炊 きで ,定 電圧装置付 を用 いて行 な った。 その後 む らし時間を 0分 , 5分 と した。 ま た, 電子 レン ジによ るもど しは, 加水 し, 8分 間浸漬 したの ち,. ,. 230%. 2分 30秒 処理 した。 その後 ビニール布 で おお. いを し, 5分 間放置 した。使用 した電子 レンジは, ナ シ ョナル. NE-500型. 出力500Wで あ る。. (2)消 化 試 験 もど し後 の三 角 フ ラス コ中 の試料 に,水 30ml,pH. 4.8の 酢酸・酢酸 塩緩衝. 液 20ml,タ カヂ ア ス ターゼ 5%溶 液 5 mlを 加 え,37° C恒 温槽 中 で 1分 間 82 回振 とうさせ なが ら,60分 消化 させ た。消化後 は塩酸 で 酵素 反応 を止 めた。 この 消化液 につ いて,逸 見氏 改良 ベル トラ ン法 によ り還元糖量を ぶ ど う糖 と して求 め,無 水物 と しての乾燥 米 に対す る比 率 を,消 化率. (%)と. して算. 出 した。. 3. 結果 および考察. 用 いた乾燥米 の水分 は次 の通 りで あ る。(第 1表 ). (1)電 気釜 によ るもどし米 の消化試験 もど し米 の 消化試験 の結果 は,加 水量 170%,200%の 場合 ,そ れぞれ次 の. ,.
(3) 豊島治男. 奥 田和子. 283. 堀 千恵子. 通 りで あ る。(第 2表 ,第 3表 ) これ らの結果 よ り考察す ると,熱 風乾燥米 ,電 子 レン ジ乾燥米 いずれ の乾 燥方法 によ る乾燥米 につい て も,そ の もど し米 の 消化率 は,無 添加処 理 の も の に比 較 して 酵素処 理 した もので は良好 で あ り,ま た,加 水量 170%も ど し 米 の 消化率 に比 較 し,加 水量200%も ど し米 の消化率 は良好で あ った。 第 1表 乾燥米粒の水分 (%). 1処. 理 方 法. 無添加処理 蒸米―熱. 風. 乾. 燥. 蒸米一電子 レ ンジ乾 燥. 分. 1水 8。. 50. ― ― ― ― ――. Cellulase処 理. 無添加処理. -11111:││││―. Cellulase処 理. │li:│::│―. │―. 第 2表. も ど し米 の消化率. 加水量 170%. (%) む ら し時間 (分 ). 処理方法 無添加処理. 19.74. Cellulase処 理. 21.76. ―. 蒸米一熱. 風. 乾. 燥. 蒸米一電子 レンジ乾燥. 無添加処理. 19.81. Cellulase処 理. 21.74 │. 温. 第 3表. もど し米 の消化率. E ―. 加水 量200%. (%). ― ― ― 主主 ― 空堅竺J ――. 21.03 蒸米一熱. 風. 乾. 燥 23。. 蒸米一電子 レンジ乾燥. 無添加処理 Cellulase処 理. 14. 肝 │. つ ぎに,酵 素処理 による効果 について,消 化性 の向上率をみ ると,次 の通 りで ある。(第 4表 ,第 5表 ).
(4) 284. 米 の炊飯特性 に関する研究. す なわ ち,無 添加処 理 の 消化率を基 準 と した場合 の酵素処 理 による消化性 の 向上率 は,170%加 水 ,200%加 水 いずれ の場合 において も約 10%で あ っ た。 第 4表. ― ――_■空. もど し米 の消化性 の 向上率 (%). 邑170フ イ 力日列く董. 型2二. 無添加処理 風. 乾. 燥. Cellulase処 理. │. 1 0 1 8.53. 無添加処理. │. Cellulase処 理 │. 第 5表. 10.23. 11.08. 9.74. 加水量200%. もど し米 の 消化性 の 向上率 (%) ―――_______む ら し時 間 (分 ). 処理方法. 無添加処理 蒸米一熱. 風. 乾. I Cellulase処 理. I Cellulase処 理 │. 8.78. 10.03. 13.74. 11.17. つ いで ,む らし に よ る効果 を み るた め,む らし に よ る消化 性 の 向上 率 を加 水 量別 に み る と次 の通 りで あ る。(第 6表 ,第 7表 ) まず ,. 170%加 水 で は,む. ら し 0分 の 消化 率 を基 準 と した 場 合 ,む らし 5. 分 に お け る消 化率 は 僅 か な が ら向上 を 示 し,む らし効 果 が僅 少 認 め られ ,ま た ,200%加 水 で は ,む らし 5分 の 消化 率 は ,む らし 0分 の 消化 率 に比 較 し. ,. 第 6表. む ら しによ る消 fヒ 性 の 向上 率 (%). り世 ∽1_│ ・ ・ = ≡互 法 =訥 Cellulase処 理. │. 力日 刀くf董 170シび. 0. 1. 5. 0. 1. 0.25. 0. 1. 1.82 2.47. I Cellulase処. 理. │. 3.77.
(5) 豊島治男 第 7表. 奥田和子. 堀 千恵子 加水量200%. む らしによる消化性 の向上率 (%). 1 0 1 5 蒸米一熱. 風. 乾. 無添加処理. 燥. Cellulase処 理. 1 0 1 4" 1 0 1 5。. ‐ ― ‐ ― ― ― ― ― ― ― ‐ ― ―. 無添加処理. 蒸米一電子 レンジ乾燥. Cellulase処 理. ││:││―. │―. 約 7。. 7%の 向上率を示 し,む. 09. 9。. 98. 10。. 80. │. らしによ る効 果 は170%加 水 の場合 に比 較 して. 良好 で あ る。 また,加 水 量 の相違 によ る消化性 を検 討す るため,各 む らし条件別 にみ る と,そ の結果 は次 の通 りで あ る。(第 8表 ,第 9表 ) す なわ ち,む らし 0分 の場 合 ,. 170%加 水 にお け る消化率 を基 準 と して. 200%加 水 量 の消化率 を向上 率 と してみ ると,. ,. 僅 かな向上 がみ られ る。 つ ま. り,む らし 0分 の場合 ,加 水 量 の相違 によ る消化 率 の差 は僅少 で あ る。 つ い で,む らし 5分 の場合 ,170%加 水 の消化率 を基 準 とす ると,200%加 水 の 消 第 8表. l rO. 処 理 方法 風. 第 9表. む ら し 0分. 加水 量 の相違 によ る消化性 の 向上率 (%). 乾. 燥. む ら し5分. 加水量 の相違 による消化性 の向上率 (%). ¬ 醗 ≧ ― ― 型 里 笙 l rO 1 22墜 蒸米一電子 レ ンジ乾燥. ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 「. 無添加処理 Cellulase処 理. │:│― │. │. 5。. 27. 5。. 80.
(6) 米の炊飯特性に関する研究. 28δ. 化率 は約 6.0%の 向上率 を示 して い る。 つ ま り, む らし 5分 の場合 は,む ら し 0分 の場合 に比較 し,加 水量 の 相違 によ る消化性 の 向上率 が高 くあ らわれ た。. (2)電 子 レンジによ るもど し米 の 消化率 電子 レン ジによ る もどし米 の 消化率 は, 次 の通 りで あ る。(第 10表 , 第. 1■. 表) 熱風乾燥 米 ,電 子 レンジ乾燥米 のいずれ において も,無 添加処 理 に比 較 し 酵素処 理 した もの で は消化性 が良好で あ り,ま た,酵 素処 理 によ る消化性 の′ 向上率 は高 いよ うで あ った。 第10表. 電子 レンジによるもどし米の消化率(%) 処. 理. 法. 燥. 翌. │―. 化 率. 1消. :子 1. 蒸米―熱. 風. 乾. 法. 方. 挙 の一. 理. 処. 趾上. 電子 レンジによ る もど し米 の 消化性 の 向上率 (%) 消向. 第 11表. 方. 無添加処理 燥. Cellulase処 理. 31.13. 無添加処理. 蒸米一電子 レンジ乾 燥. Cellulase処 理. 要. 1. 21.78. 約. 以上 の結果を要約す ると,原 料米を Cellulase処 理 して蒸米 とな し,た だ ちに熱風乾燥な らびに電子 レンジ乾燥 した試料 について, もどしの条件を検.
(7) 豊島治男 奥田和子 堀 千恵子. 287. 討 した結果 ,加 水 量が 多 く,む らしを行 な った ものは,加 水 量が少 な く ,. む らしを行 なわない もの に比較 し,そ の 消化性 は良好で あ った。す なわち. ,. 次 のよ うな結果 を得 た。. (1)170%,200%い. ずれ の加 水 量 において も,酵 素無添加 処 理 の もの に比. 較 して,酵 素処 理 した もので は,ほ ば同率 の 消化性 の向上 がみ られ た。 また, 電子 レンジによ るもど しも同様 に消化性 の向上 がみ られ た。 (冽. む らしの有無 によ る消化性 について は,む らし 0分 の ものに比 較 し. ,. む らし 5分 で は消化率 が良好で あ り, また, む らしによ る 消化性 の 向上率 は,加 水量 170%の 場合 よ りも,加 水量200%の 場合 において高 く,む らし効 果 が大 で あ った。. (3)加 水 量 の相違 によ る消化 性 について は,加 水量170%の ものに比 較 し. ,. 加水量200%の ものはその 消化性 が良好で あ った。 終 りに,本 研究 に対 して酵素剤を恵与 され た近畿 ヤ クル ト製造株式会社 に 対 して 謝意を表す るとともに,種 々有益 な御教示を戴 いた近畿 ヤ クル トの佐 瀬勝氏 に深謝致 します。 本 研究 の大要 は,昭 和44年 10月 5日 , 日本 女子大学 にお け る第21回 日本家 政学会総会 にて 発表 した。. 文. 献. 1)豊 島治男,奥 田和子,堀 千恵子 :甲 南家政 4 1(1968) 2)豊 島治男,奥 田和子,堀 千恵子 :日 本家政学会関西支部第 32回 研究発表会にて 発表 (1969). 3)豊 島治男,奥 田和子,堀 千恵子 :甲 南女子大学研究紀要 4 256(1967).
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