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自閉症者の行動観察を支援するボランティア講習者向け疑似体験プログラムに関する検討

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Academic year: 2021

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ヲ誌のみでは,障害特性に起凶する 困難さ去、踏まxてま}J例会観察することは難しく?気てJ 会獲得することは主義しいと縫iWJ土い旬。 宅筆者らは行効観察および│司令ゐの困難さを犯掃するスキルの獲得をU的とした玲幽アノテ、シゴンシステムャ 疑似体験的妥素を加えることで.;1者守特性に起肉する困難さを実感しなが子力 i出を観察することが可能にるといろ のド;こ,続似体験iii!の当プログラムの開会を目指している。続似体験ブログラムのi&11Jにより句ボランティア初心者が 対象児のi材難さについて推測し i本j離さに応、じた接し方について試行鈴誤守ることが期待ちれる。 7j;:稿て.,~止 E 圭ず実際に吹き出し型動向 γ ノテーションを仲入させることマヲボランティア初心主が障害特性に起凶す 困難さ会踏まえて動 i出{合観察ナることが難しし、という推測につLγ什主主したトで.困難さの要肉について考察する;幻こ した袋内を踏まえて試行的に作成した疑似体験ブログラムの概袋について注べるのさらに句集主似体験ブログラふをJ支 際に便!けすることで,疑似体験的望号素を加えることの有Jll'I主について検証するに ーワード:向日止,疑ftJ、体験E ボランテイア講習.g訪問アノテーンヨン 巴 恒 する 兵 尽 育 大 学 丈 乍 院 敦 育IhJ科φ hi去開発専攻行子力開発系教育コース キキキぶ教育大宇院特別支援教育も人氏陣Jガ科マーコース か か る ス ト レ ス を 除 る干・?、日日裁をぬ よること れるパ 明石市立大久保小乍校

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自閉症者の行動観察を支援するボランテイア講習者向け疑似体験プログラムに関する検討 図

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吹き出し型動画アノテーションシステム

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して撮影されたものである。特に問題行動が多く見られ た朝の会,体操の時間,体育の時間(合計約43分)を被 験者に提示した。 被験者はA大学の大学生6名をボランティア初心者 とみなし調査を実施した。被験者は6名共に,講義で障 害理解に関する講義を受講した経験を有する。 事前調査は被験者に,動画アノテーションを用いて対 象児の意思を表現する作業,および動画を閲覧して気に なった内容を動画アノテーションで記述する作業の

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点 を行わせた。また,被験者が挿入したアノテーションと 比較するため,特別支援学校の勤続年数が11年の教諭 (特別支援教育コーデイネータ)を熟達者と想定し,熟 達者にも同様にアノテーションを挿入させた。

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結果と考察 熟達者が挿入したアノテーションに着目すると,対象 児の意思を表現する作業では「見本はどこにあるの?j, 「言葉だけでは,わからないな。 j,

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前回りは何回するの

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途中の砂場はつらいな。 j のように,対象児の意 思を行動から推測した上で,具体的なアノテーションが 挿入されていることが分かる。また,気になった内容を 記述する作業においても,

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約束の後は、その通りにし なくては。(予定の急な変更や,一度成立したルールを 修正することの困難さを踏まえた指摘)j,

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今日の体育 一時間の予定は、どんな予定?見通しを立てないこと によって不安を抱かせることに対する指摘)j のように 対象児の困難さを把握した上で,アノテーションを挿入 していることが分かる。 一方,被験者のアノテーションに着目すると,対象児 の意思を表現する作業では「もーやだ!J,

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これおもし ろいなあ j,

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ゃっほ一一いj,

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楽しいj,

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面白いj,

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ゃっ たj といった感情的な表現が多くみられ,対象児の視点 から見た意思を丈章で表現することに困難さが見られた。 また, I トランボリン楽しいな~

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走るの大好きー j, 105 「風船のほうがおもしろそうJ,

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砂好きー」といった遊 びゃ遊具に関するアノテーションが多く見られた。被験 者は対象児の活動を常に自己の経験と照らし合わせて閲 覧していることから,遊びゃ遊具に対して肯定的なイメー ジを有しており,そのことがアノテーションとして表現 されたと推測される。 また,動画を閲覧して気になった内容について記述し た動画アノテーションに着目すると,

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課題を達成しよ うとがんばっているようですねj,

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予定表を持っている 先生にはあまり笑顔が見られないJ,

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大きな手振りや表 情で接しているなあ j,

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児童が嫌がらないようにしなが ら話をしているjのように,対象児や支援者(教師)の 動きに着目することは出来ているものの,コミュニケー シヨン面の困難さといった,対象児の障害特性を踏まえ て挿入されている訳ではなく,動画アノテーションを用 いた単なる状況説明になっていると考えられる。 以上の点より,動画アノテーションを自身の経験則に 基づいて挿入する傾向があり,結果として,表面的なア ノテーションや,状況説明のアノテーションが多く挿入 されたと考えられる。従って,吹き出し型動画アノテー ションを挿入する作業のみでは ボランティア初心者が 自閉症者の障害特性に起因する困難さを踏まえて動画を 閲覧することは難しいといえる。これらを実現するため には,自身の経験則に基づいて対象児と接するという発 想から,相手の立場に立って(困難さに応じて)接する という発想に転換させることが重要であり,このことに ついて気づきを促す上で 疑似体験プログラムは有効で あると考えられる。

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疑似体験プログラムの概要

筆者らは前章の考察に基づき,言語理解の困難さと, 音声情報処理の困難さについて疑似的に体験しながら, 対象児の行動を観察するプログラムを試行的に作成した。 困難さについて疑似的に体験することにより,音声指示 の困難さや,周囲の状況が理解できないことに対する不 安といった,対象児がもっ困難さをボランテイア初心者 が推測することが期待されるため,対象児の視点に立っ て観察することが可能になると考えた。結果として,実 際の場面においても,接する自閉症児の困難さを推測し, 相手の立場に立った適切な接

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方がなされることが期待 される。 今回,試行的に作成した疑似体験プログラムで用いる 動画は,本来であれば理解可能な音声情報と理解不可能 な音声情報が混在したものを用いることが望ましいが, 今回は試行的に,米国のミネソタ州立A小学校の特別 支援学級に所属する教師3名と自閉症児 1名とのやり取 りについて撮影した動画に音声ノイズを加えたものを使 用した。米国の動画を用いた理由として,英語による会

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小 川 修 史 横 山 歩 美 藤 井 祐 次 表1 シ ン1の内容 活動内容 I can see00。の文法確認 着眼点 口頭のみの指示であるこ と,例が少ないことから 児童が内容を理解できて おらず,結果として戸惑っ ている様子が見られる。 口頭による指示が通らな いため,教師が手を持っ て無理矢理やらせている 様子。 教師カヲ小声で話しており, 内容を理解することが難 しい様子が見られる。 椅子を持っていく場所の 指示カヲ抽象的であるため, 対象児科好をどこに持っ ていけばよいのか理解で きず,なかなか活動に参 加することができない。 話を聞き取る際,音声情報処理の過程である一定の困難 さが生じるため,指示内容理解の困難さについて共感的 理解が得られると考えたためである. また,動画は「教師が口頭のみで指示をしている場面j について集約したシーン 1 (8分30秒)と,

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教 師 が 視 覚的情報を交えて指示している場面j及び「教師が端的 な言葉で指示をしている場面」について集約したシーン 2 (9分)により構成される。シーン Iでは音声情報処 理の困難さや,言語理解の困難さについて共感的理解を 得ることを目的とし,シーン2では視覚情報を用いるこ との有用性について気づきを獲得させることを目的とす る。 疑似体験プログラムで参加者が実施する作業として, まず,動画を閲覧しながら,学習者は支援者の発話内容 や活動の内容について,母国語である日本語で記述した 上で,アノテーションとして動画中に挿入する。次に, 児童の意思を推測し,推測した内容をアノテーションと 表2 シ ン2の内容 活動内容 I can see00。の文法確認 着眼点 視覚的な具体例がたくさ んあるため,教師が指示 せずとも,児童が活動内 容を把握することできて いる。 教師の指示がシンプルな ものであるため,対象児 指示内容を理解すること が出来ており,学習にも 意欲的に参加する様子が 見られる。 l文字ずつ教師が隣で手 本を見せているため,指 示がなくても児童が意欲 的に参加している様子が 見られる。 l問解くごとに,教師が 児童をしっかり褒めてい る。また,ポインタをイ吏 用して,具体的・視覚的 に指示をしており,理解 した上で意欲的に参加す る様子が見られる 立つ位置を床に貼られた 星印の画用紙で示してい るため,立つ位置を理解 することができ,結果, 指示なしでも対象児は移 動することができている。 して挿入する。最後に,挿入したアノテーションについ て熟達者を交えて議論することで,言語理解の困難さと, 音声情報処理の困難さについて理解を深める。

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評価実験 本章では,前章で述べた疑似体験プログラムを実際に 使用することで,対象児がもっ困難さをボランテイア初 心者が推測することにより,対象児の視点に立って観察 することが可能になるという仮説について検証する。

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したケース

ア/ヴ ーショ

参照

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