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JAIST Repository: 日本企業の研究開発に関する外部連携の実態とその分析(イノベーションのジレンマへの日本型の解(2))

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Academic year: 2021

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(1)

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

日本企業の研究開発に関する外部連携の実態とその分

析(<ホットイシュー>イノベーションのジレンマへの日

本型の解(2))

Author(s)

元橋, 一之

Citation

年次学術大会講演要旨集, 19: 131-134

Issue Date

2004-10-15

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/7024

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

1B11

日本企業の研究開発に 関する外部連携の 実態とその分析

0 元橋一 Z ( 東大先端 研 ) 1 . はじめに 日本経済はその 明るさを取り 戻しっ っ あ るが、 日本企業を取り 巻く厳しい競争環境は 変 わらない。 経済のバローバル 化や IT 革命などの技術革新の 進展に伴って 国際的に市場競争 が 激化している。 特に、 韓国、 台湾、 中国などの東アジア 諸国のキャッチアップが 進む中、 日本企業には 技術フロンティアを 切り開く高いイノベーション 能力が要求されている。 研 究 開発において 高いレベルの 内容を維持しながらスピードの 向上を実現するためには、 研 究開発においても 自社研究についてはコア 技術に フ オーカスして、 関連技術については 外 部 機関との ネ、 ッ トワークで対応するアライアンス 戦略が重要になっている。 本稿では経済産業研究所で 行われた「研究開発覚部連携実態調査」の 結果 1 を用いながら、 イノベーション 競争が激化する 中で、 企業間連携や 産学連携などの 研究開発における 外部 連携を模索する 日本企業の実態を 明らかにする。 また、 日本のイノベーションシステムは 、 大企業の「自双主義」が 特徴であ るといわれているが、 外部連携を進める 上でのシステム 的な障害を明らかにして、 ネットワーク 型システムへの 移行にあ たっての政策的インプリ ゲーションについても 述べる。 2. 研究開発における 外部連携の実態 RIETI 「研究開発覚部連携実態調査」は、 2001 午に年間 3 件以上特許出願を 行った企業 を対象として 行われたものであ り、 4,826 社に対して 556 社からの有効回答を 得た ( 回答 率 : 11.5%L 。 回答企業のうち 7 割以上の企業が 何らかの形で 研究開発の外部連携を 行って いることが分かった。 連携の相手先としては、 大企業、 中小・ベンチャ 一企業、 大学など が 考えられるが、 すべての相手先について 5 年前と比較して 連携割合が増加している。 ま た 、 連携生別に見た 今後増加させるという 企業の割合は、 大企業で 33.8% 、 中小・ベンチャ 一企業で 36.9% 、 大学で 44.9% ( なお、 それ以外はほとんどが「現状並み」で、 「減少させ るという企業」の 割合は数 %) となっており、 研究開発における 外部連携は趨勢的に 増加 してきていることを 示している。 外部連携を進める 理由について、 連携 先 別にグラフにまとめたのが、 図 1 であ る。 企業 間の連携については「激化する 研究開発競争への 対応」や「研究開発のコスト 面の効率化」 き 、 大学や国研との 連携 ( いわゆる産学連携 ) については「自社の 基礎研究レベルの 向上」 1 調査結果の詳細については、 経済産業研究所のウェブページにおいて 公開されている。

(3)

や 「連携先の基礎研究成果が 必要」をあ

げる企業が多い。

研究開発競争が

激化する中で、

研究開発の効率化と 質 ( 例えば「自社の 基礎研究レベル」 ) の向上の両方が 求められており、 その内容によって、 外部連携を使い 分けようとする 企業の姿を示している。 連携を増 ぬ させる 理刮 M.A.) 70% 一一 - 一一一 一 " 一

一一一一一 一 "" 一

一一一一一一一

" 一一

67.9

"""

中小・ベンチャー 全集

大学 " 一 白女 拭験 "@ 研究 儂曲 "@ 40% 30% 、 、 29.9 29-9 29.4 20%

l1.0 10% 2.2

8.3

5.9

ⅠⅠ 追 4

か め

3. 大競争時代における 研究開発の選択と 集中 研究開発に関する 外部連携が進む 申で、 その成果を社内のイノベーションプロセスに 効 果的に取り組んでいくためには、 自社研究を共同研究との 関係でどのように 位置づけるか が 重要になっている。 図 2 は自社研究と 共同研究 ( 連携克則 ) に、 その研究テーマの 内容 についてまとめたものであ る。 まず、 自社で行うのは「商品化に 近い」、 「自社のコア 技術 開発」であ る。 その一方で中小・ベンチャ 一企業との連携では 相仕にない新規分野の 研

究開発」が高くなっており、

大学や国研との いわ める産学連携の

内容としては、

「最新技術」 を 求める「基礎的な 研究開発」を 行っていることが 分かった。 このように企業は、 社内研究は、 コア技術や商品化に 近いものに フ オーカスして、 イノ べ一 ションの 幅 ( 新たな研究テーマ ) や深さ ( 基礎的な研究 ) については外部リソースに 依存する研究開発に 関する「選択と

集中」を行っている。 ただし、

利益率の低い 事業分野 を 切り捨てる事業ポートフォリオの「選択と 集中」とは異なり、 ここではむしろ 研究開発 の スコープは広げる 方向にあ り、 ただしそれに 取り組む社内リソースをコア 技術に集中さ せるという意味であ ることに留意が 必要であ る。

(4)

研究 肋尭 の 連拐 相手先と研究テーマ (MA) 80%

俺研 コ %

ト弗 化の

また、

調査の結果、

研究開発戦略の 背景として各社が 重要と考えているファクターは「 市 場 ニーズを取る 込んだ研究開発」や「開発リードタイムの 短縮」であ ることが明らかにな っている。 イノベーション 競争が厳しくなる 中、 企業としては「出口」の 見える研究開発 に フォーカスして、 市場化との関係が 希薄な研究テーマを 減らす動きをしている。 ただし、 これは基礎研究を 行わず応用や

開発研究に特化するということではない。

大競争時代を 勝 ち 抜く上で必要となる イ / ベーティブな 商品を開発するためには 新たな技術シーズに 基づ く独創的な研究開発が

必要となる。 つまり、

外部連携も含めた 全体的な研究開発のスコー プは 「 幅 」 ( 新たな分野 ) と「深さ」 ( 画期的なイノベーションを 生むための基礎的研究 ) の両面において 広げることが 必要になっている。 だた 、 その一方でイノベーションの「 ス ピード」を上げることが 要求されており、 これが日本企業において 外部連携を積極化させ る原因となっているのであ る。 4. ネットワーク 型イノベーションシステムを 目指して 日本企業においては、 自社研究を中心とした「自双主義」では 立ち行かなくなってきて おり、 幅広い外部連携を 模索する動きが 活発化している。 外部連携戦略を 立てる上で重要 なのは、 画期的な新製品をタイムリ 一に市場に投入していくために、 自社のコア技術をべ 一スに 必要とされる 周辺技術の広がりをどう 考えるかであ る。 イノベーションのプロセス は、 新商品などのアウトプットとなって

完結するので、

研究開発の「出口」として 常に市 場 化を意識しながら 戦略を立てることが 重要であ る。 あ る特定の技術について「出口」と そこに至る開発要素、 方法等を明らかにしたのが「技術ロードマップ」であ る。 たとえば、

(5)

半導体の微細化技術については、 国際的な民間のコンソーシアムであ る ITRS

(InternaHonal Technol0gy Roadmap for Semiconductor) によるロードマップが 定期的に

公表されているが、 各社はより詳細なロードマップをべ ー スに戦略的なポジショニンバを 行っている。 ( 安藤・ 元橋 、 2002) そのような作業の 中から、 企業間のアライアンス や 産学 連携など覚部リソースをどのように 活用していくのかという 戦略が明らかになってくるは ずであ る。 また、 国全体のイノベーションパフオーマンスを

向上させるためには、

ネットワーク 型 の イノベーションシステムへの 動きを加速する 制度整備を進めていくことが 重要であ る。 今回の調査結果によると 連携を進める

上での問題点、

として「知的財産権 を巡る問題の 可能 性 」をあ

げる声が強かった。

特許のライセンスについて 今後海外の企業や 大学からの実施 許諾が高まると 答えた企業が

多かったが、

特許を巡る国際的な 紛争の対する 取り組みの 重 要 性が高まっていることを 示している。 発明者に対するインセンティブ と 技術公開による スピルオーバー 効果のバランスがとれた 安定的で国際的な 制度整備を進めていくことが 重 要 であ る。 2 また、 産学連携については、 国立大学や国研の 改革によってこれらの 機関が より主体的に 企業との連携を 行 う ことができる よう になった。 ただし、 大学・国研に 期待 されるのは、 画期的なイノベーションにつながる 可能性があ る独創的な研究成果であ る。 従って、 大学・国研においては、 特許の取得や 企業との共同研究などの 表面的な動きより、 独創的な研究が 行われるためのインセンティブ 設計が行われることがより 重要であ る。 最 後に ネ、 ッ トワーク 型 イノベーションシステムにおいて 重要な役割を 果たすのが研究開発型 ベンチャ一企業であ る。 3 大企業や大学等からのスピンアウトを 奨励するとともに、 リス クマネ一の供給を 促す資本市場対策など 環境整備を進めていくことが 重要であ る。 ( 参照文献 ) 安藤晴彦・ 元橋 一之 (2002) 『日本経済 競争力の構想・スピード 時代に挑むモジュール 化 戦 略 』、 日本経済新聞社 元橋 一之 (2003) 、 学 連携の実態と 効果に関する 計量分析 : 日本のイノベーションシステム 改 革に対するインプリケーション、 RIETI,DP-03.J.015, httpV/www , rieti ・ go ・ jp/jp/publications/dp/03j015.pdf

Motohashi , K , (2003) , apan ・ s@Patent@System@and@Business@Innovation:@Reassessing

Pro , patent ̄olicies , RIETI ・ DP ・ E-03-020.

http://www , rieti ・ go ・ jp/jp/publications/dp/03e020.pdf

2 日本における 最近のプロパテント 政策の動きと 企業のイノベーション 活動との関係に 関

する議論については、 Motohashi(2003) を参照されたい。

3 産学連携における 研究開発型中小企業の 重要性について 分析した事例としては、 元橋

参照

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