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石垣市における地域密着型サービス-利用者・家族・地域の視点から-: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

石垣市における地域密着型サービス−利用者・家族・地

域の視点から−

Author(s)

西尾, 敦史

Citation

地域研究 = Regional Studies(6): 1-15

Issue Date

2009-10-01

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/5605

(2)

西 尾 敦 史 :石 垣 市 に お け る 地 域 密 着 型 サ ー ビ ス

石垣市 における地域密着型サー ビス

利 用者 ・家族 ・地域 の視 点 か ら

-西尾 敦史*

Communlty-OrientedcareseⅣicesinlshigakicity I from theviewpolntOfuser,family,an dcommunlt

y-AtsushiNishio 2006年の介護保険法改正 に よって制度化 された 「地域密着型サ ー ビス」 は、介護が必要な高齢者が住み慣 れた地域社 会で可能 な限 り暮 ら し続 けることがで きるように企図 されたケアサ ー ビスの枠組みであ る。利用者のニーズに きめ細 か く応 えられる小規模のサー ビス と して、保険者である市町村が指定権 限 を もつ ところに特徴 がある。制度化 されてか ら まだ 口が浅い こともあ り、サ ー ビス理念 の理解、サー ビス内容や質、発揮す る機能、普及の状況 な どは市町村 に よって かな りのバ ラツキが見 られる。 そこで、石垣市 とい う自治体 を取 り Lげ、地域評者型サ ー ビスの中で も、認知症高齢者共 同生活 介護 (グループホー ム)お よび小規模多機能居 宅介護 に焦点 をあて、体験 ボラ ンテ ィア、聞 き取 り調査 な どを通 じて、 日常 のケアの実態か ら、介護が必要な高齢者本人や家族の生活 を支 えるために発揮 している機能お よび石垣市 における課題 を検討 した。 分析 にあたっては、 ソー シャル ワー クの 「環境 の中の個 人」(PTE)の概念 を枠 組み と して、地域密着型 サー ビスの機 能 について、1)本 人の力 、2)家族の介護力を高め、3)地域 とのつ なが りをつ くる取 り組みに、貴重 な実践知 を見出す こ ととなった。また、保険者 としての石垣市行政の課題 と しては、 1)人材の確保、2)研修機会の創 出 とネ ッ トワーク,3) E]常生活圏域の設定 などが見出 されたO キーワー ド :介護保険、地域密着型サー ビス、小規模 多機能型居宅介護 、グループワー ク、 日常生活圏域

ln2006,withtherevisionstothelong-term careinsurancesystem,anew form ofservicewasintroduced: "commun)ty-orientedcareservices"whichmuniclpalitieshavedesigna-edtoassistseniorswhoneedcareservices,as wellaslheJrfamilies,jnenJOylnglifeintheircommun上(ybyprovldlngthemwithdiverseandflexibleservices.SlnCeit hasnotbeenlongsincetheseserviceswerelaunched,itshowslargevarialionsinserviceprovjders' understandingof theidea一,contentsandqualitiesoftheseservices,functions,orsitua(longOfprevailinglneachmunicJPality.The purposeofthisstudyistoclarifytheessentialfunctionsofcommumLy-orientedcareservices,especlaLly "small-scale a

ndmulti-functionalin-homeservices" and "grouphomes, andtoanalyzetheissuesthatthemunicIPaliliesshould tackle.

WeselectedonemunlClpality,Ishigakicity,andadoptedtheapproachesorstay1mgateachfacilityasvolunteer workersandinteⅣiewlngSeniorusers,careworkers,andmanagersoftheseseⅣices.Inanalyzmg仇efunctionsof (heseservices,weusedthe "PIE," "personshEnvironment, conceptua]frameworkthatisbasedonsocialwork' sneedsatssessmentandiHustratedLhefunclionsof■'empowermentofusers, 2)empowermentoffamilycare,andI) communi(ybuildiLlgaStheessentiaJfunctionsofcommunlty10rientedcareservices.

AsforadministrativeissuesinlshigakIClty,Wefoundoutdiscoveredtheneedfo r''Stabilizlngtheworkforcefor careservices,2lprovidingthetrainingOPPOrtunitiesforcareworkersandnetworkingforserviceprovidersand professionals,andndesignatlngdailylivlngareas.

Keywords:Communlty-Orientedcareservice,smallscaleandmulti-functionalin-homeservice,grouphome,daily livlr)Aarea,long-termcareinsurance

*沖縄大学人文学部福祉文化学科 902-8521沖縄 県那覇市国場555 [email protected]

(3)

「地域研 究

」6

号 2009年

6

(

麺二二

享二

)

1.は じめに 介護が必要 になって も、住み慣 れた自宅で、 自宅の ある地域で、最期 まで尊厳 をもって暮 らし続 けたい と い う思いは、誰 もが抱 く自然で、 また切実 な願 いであ ろ う。 こう した願い を実現す ることは2000年 に始 まっ た介護保険制度の 目的であ り、地域の中に支 え となる 介護資源 (ケアサー ビス等)が利用で きることが カギ となる。2006年の介護保険法改正 によって制度化 され た 「地域密着型サー ビス」 は、地域 に密着 し、小規模 である良 さを活か した介護資源の新 しい枠組みであ り、 切 り札 としての期待が寄せ られている。 サー ビス類型 としての地域密着型サービスの特徴 は、 他の介護保険の居宅系、施設系サー ビス事業者の指定 の権限が都道府県 にあるのに対 して、保険者である市 町村が指定 を行 うところにある。そ して、市町村が事 業者の指定 を行 うためには、市町村 (または 日常生活 圏域) ごとに必要利用定員数 (整備量) を計画 に定め る必要があ り、 また指定 した事業者 に対 して市町村が 指導 ・監督 を行 う役割がある。それだけに市町村の考 え方が このサービスの普及に影響 を与えることになる。 沖縄県内には、2008年10月現在、地域密着型サービ スの中の認知症高齢者共同生活介護 (以下、 グループ ホーム)が55か所 、小規模 多機能型居宅介護 (以下 、 小規模多機能)が42か所 あるが、市町村 ごとの整備状 況 を見る とかな りの濃淡があ り、小規模多機能が存在 しない市 もある 州。 そこで、新 たに制度化 された地域密着型サー ビスの うち、 グループホーム と小規模多機能 に焦点 をあて、 介護 を必要 とす る高齢者 と家族 の生活 を支 える資源 と して、期待 される機能 を果た しているのか、その課題 と可能性 を実証的に検証 し、同時 に保険者 としての基 礎 自治体 (市 町村 ) にお ける本サ ー ビスの位置づ け、 課題 を検討することが本研究の目的である。 取 り上げるのは、石垣市である。市内 には、 グルー プホームが 3か所、小規模多機能が 2か所存在するが、 高齢者人口に対す るこの設置数 は、県内では平均 的で あ り、石垣市の介護保険 における施設サー ビス も居宅 サー ビス も給付費 (割合) において Fl立 った偏 りがな い。離島 とい う地理的な条件 もあ り、市町村 と地域密 着型サー ビスの相互関係が、 よ り明確 に表れやすい と 考 えた。 調査方法 としては、地域密着型サー ビスの管理者か らの聞 き取 り調査お よび学生 (調査協力員) による体 験 ボランテ ィアを取 り入れた。 高齢者の 日常の生活 に接近 したケアの現場 を体感す ることを重視 し、地域密着型サー ビスの特徴 といわれ る 「な じみの関係

」「

2

4

時間の生活の中で切れ目のない ケア」が実現 され、介護が必要な高齢者の居場所 とし ての機能が生活の選択肢 を広げることになっているか どうか、新鮮 な感覚 を通 して感 じられた感想 ・意見 を 通 して考察 を行 った ものである。

2.

石垣市の介護保険の現状 (1)石垣市の概要 石垣市 は、琉球弧の最 南西端 に位置 し、19の島々か らなる八重 山群 島の拠点であ り、面積 は229.00Km2、 県内市町村では、竹富町 に次 いで2番 目の大 きさとな っている。石垣 島か ら沖縄本島 (那覇市) までの距離 は411km、台湾 (台北) までの距離は277km。緯度では 台北 よ りも南 に位置 している。年 間平均気温は24.3℃ あ り、那覇の22.9℃ よ り1.4℃ほど高 くなっている。八 重山圏域 として、石垣市のほかに竹富町、与那国町が あ り、独 自の文化圏を形成 している (2'。 人口は、2008年

1

月末現在、47,969人 (世帯 20,893 戸)であ り、近年 は増加の傾向にある。公共投資の拡 大や観光客 の増大 に伴 い観光 (関連)産業が好調で、 労働力流 出が抑 え られた結果 と見 られている。産業面 では、平成 17年の国勢調査では、産業別の就業者数で みる と第

1

次産業 11.2%、 第 2次産業 15.7%、第

3

次 産業70.7% と、サービス産業が主要産業 となっている。 第

3

次産業の就業者15,132人の中で、「医療 ・福祉」の 就業者が 1,817人 となってお り、この数は、主要産業で ある宿泊業の従事者数1,707人、基幹産業である建設業

2

(4)

西尾 敦史 :石垣市における地域密着型サービス の1,757人 を

.

.

l

J

n

l

っている川 。 人口増加 の もうひ とつの要 因 は、本土 か らの移住 者 である。住民票 を移 さない移住 者 も多 く、止確 な把握 が難 しい といわれ る。 その背景 と して、癒 しを求 め て の 「移住」 ブームがあ り、 アパ ー トやマ ンシ ョンな ど の建築が急増 し、 ミニバ ブルの状 況が起 きていた とい う.今 回、訪問 した 各施設 にお いて も、利 用者 、働 き 手 とも本土 か らの移住者が少 な くない状 況が見 られた が、 これは石垣市の地域特性 とい っていいだろ う。 世帯 については、平成17 (2005)年 の国勢調査 では、 1世帯 当た りの人員が2.50人。沖縄 県平均 の2.74人 を下 回 って い る。 また、世 帯 の 中 で の単 独 世 帯 の割 合 は 32.9%とな ってお り、沖縄 県平均 の27.4%をか な り上 回 っている 【4)0 (2)石垣市の介護保 険の状況 次 に石垣市 の介護保険 (関連)状況 を見てみ る。 まず 、2008年 までの20年 間 に総人 「1は1.05倍 増加 し ているの に対 し、高齢者 人口は、1.85倍増加 してお り、 高齢化が急速 に進行 してい る。高齢化率 は、 1985(昭 和60)年度が9.2%、2007(平成 19)年度 には16.8%と 7.6ポ イ ン ト増 とな っ て い るが 、 全 国 平 均 の20.6% (2007年 10月)か らは依然 として4ポイ ン トほ どの開 きが あ る (5)0 第1号 被 保 険者 数 (2008年2月末 現 在 ) は7,922人。 その 中で要 介護認定 を受 けた人が 1,555人お り、要介護 認定率 は、 19.6%となってい る。 沖縄 県平均 が 17.7%、 全 国平均 が 16.40/Oと比べ て も高 い数値 を示 している (h'0 2007(平 成 19) 年 度 の 介 護 保 険 給 付 費 合 計 は 、 2,366,338,090p-は なっている. この財 政規模 は、平成 17年度 市内総生産 の うち農業 35億 88百万 円、製造業30億84百万 円 には及 ば ない もの の、す で に主 要産業 とい っていい規模 に達 してい る こ とが分 か る。 サ ー ビス給付 面 で は、入所施 設 につ いて は、 介護老 人福 祉施 設 (特 別養 護老 人 ホーム)が

2

か所 、介護老 人保 健 施 設 が

2

か所 あ り、特 定 施 設 入 所 者 生 活 介護 (有料老 人ホーム)が 1か所 となっている。療養病床 は 存在 しない。 入所施設利用者 は、301人 (18.8%)であ り、要介護 認定者 に対 す る施 設 サ ー ビス受給 者 の割 合 は 、沖縄 県平均 (20.3%)よ りもや や低 く、全 国平均 (18.3%) レベ ル とな ってい る。 介護保 険 の要 介護認 定者 数 に対 す るサ ー ビス受給者 の割 合 につ いて、種 別 に県全体 、全 国平均 と比較 した ものが表

2

であ る。 石垣市 のサ ー ビス受給 者 の施設 ・居 宅 ・地域密着型 表1 石垣市における要介護認定者数 とその割合 (2008年2月末) 要介護度 要文枝 1 要支援 2 要介護 1 要介護 2 要介護 3 要介護 4 要介護 5 合 計 認定者致 72 160 263 258 281 305 261 1,600

(

「介護保険事業報

-

1

.

]

J

」2008年2月分速戦備、厚生労働省 より作成)1号被保険者1,555人 2号被保険者45人 表2 要介護認定者および介護保険サービス受給者数 2007年12月現在 要介護 居宅サービス 施設サービス 地域密着 サービス受給者 認定者 受給者 受給者 受給者 (全体) 石壇市 1600 932 301 69 1302 /α)% 58.3% 18.8% 4.3% 8/.4% 沖縄 県 40,868 24,973 8,312 1,067 34,352 ノα7% 61.1% 20.3% 2,6% 84,1% 全 国 4,511,609 2,659,650 824,581 195,142 3,679,373

(

「介護保険事業報告」2008年2月分速報偶、厚生労働省 より作成) 3

(5)

「地 域研 究

」6

2009年

6

(

麺=二

重二

)

の給付 費バ ラ ンスは、全 国平均 に近 い形 となってい る こ とが分か る。施設給付 が比較的低 いの は、療養病床 が存在 しない ことによる もの と考 えられる。 つ ぎに居宅サ ー ビスだけ を取 り上 げて、サ ー ビス種 別の給付費 を比較 したのが、表

3

である。 沖縄 県の居 宅サ ー ビスの特徴 として、適所 サ ー ビス に偏 ってい る こ とが指摘 されてい るが 、石垣市 で は、 全 国平均 よ りも多 く利用 されている ものの、沖縄県平 均 まで には至 っていない。訪問系サ ー ビス、適所系サ ー ビス、短期 入所 とも全国 と沖縄 県 との 中間的 な数値 を示 している し7)。 第3期 (06年-08年 ) の 1号被保 険者 の保 険料 は、 基準額で月額4,980円であ り、沖縄県内の平均4,875円 よ りもやや高 く、全 国平均4,090円 に対 して もか な り高 い 水準 となっている。 地域密着型サ ー ビス については、認知症対応型適所 介護 (デ イサ ー ビス)

1

か所 、認知症対応型共 同生活 介護 (グループホーム)

3

か所 、小規模 多機能型居 宅 介護

2

か所 が石垣市 か らの指定 を受 けてい る。地域密 着型サ ー ビスの受給者 は、地域密着型サ ー ビス全体 で 69人 (4.3%、2007年12月)である。 グルー プホーム と小規模 多機能の指定事業者数 を県 平均 と比較す る と、高齢者人口あた りの指定率 はいず れ もやや高 くなっている。 (表4)

3.

調査結果 石垣市 において実施 した調査 の概要 はつ ぎの とお り である。 (1) 日 程 200 8年 10月31日 (金)- 11月3日 (月) (2)調査先 地域密着型サー ビス事業所 5か所 (表5) (3)調査方法 (∋沖縄大学人文学部福祉文化学科学生 (調査協力者8 名) による体験 ボランテ ィア (各事業所 1日2、3人 × 2日間) ② 各事業所 の管理者の聞 き取 り調査 ③石垣市行政聞 き取 り調査 (10月31日) (4)調査結果の概要 (表6) 調査結果 については、事業所の管理者聞 き取 り調査、 体験 ボ ラ ンテ ィア調査 の気づ き ・感想 に加 え、既存の 地域密着型 サ ー ビスの外部評価公表情報 の記述 か ら、 以下の10項 目に整理 し、 まとめた。 表3 介護保険受給者 1人あたり給付額 :石垣市 ・沖縄県 ・全国 (2007年12月分) 単位 :円 居宅全体 サービス訪問 サービス適所 短期入所 住宅改修用具 . その他 石壇市 107,823 23,322 53,850 7,112 4,521 19,018 膚成此 100.0% 21.6% 49.9% 6.6% 4.2% 17.6% 沖縄県 105,905 18,162 65,187 4,756 4,728 13,072 構成1比 ZOO.Oa/U 17.1% 61.1% 4.5% 4_5% 12.3% 全 国 90,022 24,762 34,935 8,884 6,095 15,346

(

「介護保険事業報告」2008年2月分速報値、厚生労働省 より作成) 表4 市町村別地域密着型サービス指定数 市 町 村 高齢者人口 グループ 高齢者人口千 小規模 多 高齢者人口千 2007.10.1現在 ホーム数 人当たり指数 機能数 人当たり指数 石垣市 7,610 3 3.94 2 2.63

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「介護保険事業報告」2008年2月分速報値、厚生労働省 より作成) 4

(6)

西尾 敦史:石 垣 市 に お け る地 域 密 着 型 サ ー ビ ス 表5 石垣市 の地域密着型サ ー ビス の概要 事業区分 認知症対応型共 l司生活 介護 小規模 多機 能型居 宅介護 事業所 A ち C D E 法人種別 有 限会社 医療法 人 医療 法 人 有 限会社 医療法 人 指定年月 日 2CK)7年 12月26H 2006年 4月 1日 2CK)6年 4月 1日 2006年 11月22日 2008年 ]月1日 事 業開始年 月 日 2CK)7年 12月26円 2006年 4月IR 2CK)6年 4月 1日 2007年 1月 1日 2008年 1月 l日 登録定員 (利用定 員) 9 9 9 25 25 通いサービス利用定 員 15 15 宿泊サービス利用定 員 8 9 刺 地域密着型サー 男 o 女 9 計 9 男 3女 6 計 9 男 4女 21 計 25 男 8女 lO 計 l8 要支援 1(0)2(0) 要支援 .1(0)2(0) 要支援 1(2)2(5) 要支援 1(0)2(0) ビス外部評価公 要 介護 1(0)2(2) 要介護 1(0)2(2) 要介護 1(2)2(3) 要 介護 1(0)2(2)3 用者 表資料より作成 3(4)4(3)5(0) 3(6)4(.I)5(0) 3(4)4(7)5(2) (7)4(6)5(3) (wAMネット) 平均 年齢90.0歳 平均 年齢80.0歳 平均 年齢84.6歳 平均 年齢80.8歳 2007,12.19現在 2008.6.30現在 2(氾7.12.6現在 2008.ll.5現在 従莱者敬 専従 (常勤) 6 7 7 10 10 専従 (非常勤 ) 2 3 兼務 (常勤) l 兼務 (非常数) 看護職員 1 1 介護支援専門員/ 計画作成担当 1 (兼務常勤) 1 (兼務常勤 ) 1 ((専従常勤 )専従非常勤)

+

1

+

I (1(専従常勤)兼務常勤) 食事の提供 に要す る費用 食費 (昼 食39朝食350円、夕食460円)0円、 朝 食350円、昼食円、 l日1390円 、夕 食460200 円) 宿泊 に要す る費用 1泊 1∝X)円 2

0

0

0円/ 円 wAMネッ ト (独市行政法人福祉医療機構)の公開データ (http://www.wam.go.jp/)2008年12月 より作成 表

6

石 垣 市 地 域 密 着 型 サ ー ビ ス調 査 結 果 の 概 要 項 目 管理者 聞 き取 り調査 体験 ボ ラ ンテ ィア調 査 地 域 密 着 型 サ ー ビス (学生 の気 づ き .感 想 ) 外 部 評価 公 表 情 報 の記 述 ① 利用者 ・施 設 (老 健 、 特 善 ) の 入 所 待 ・開所 当初 は 、 軽 度 の利 用 者 が の状 態 ち とい う人 が 多 い o 世 帯 で は 、 多 か つた が 、徐 々 に重 度 化 、認 独居 、夫婦 のみ世帯 が多 い

o(

E)

知 度 も低 下 o (

C)

・本 人 は、 「家 に帰 りた い」 思 い ・利 用 者 は地 域 密 着 型 サ ー ビス が強 く,家族 は、 「家 で は看 れ な で あ る た め 、家 族 が 石 垣 に い る い」 とい う狭 間 の 中 を うめ る必 人 を とる よ う に と指 導 を受 け て 要o(A,D) い る

o(

C)

・利 用 まで の ル ー トは 、 ケ ア マ ・県 外 出 身 の利 用 者 が い るo ふ ネ経 由が 多 く、 ケ アマ ネ連 絡 会 る さ とに帰 りた い とい う気 持 ち ヘ 情 報 提 供 o この他 、見 学 会 な が 強 いo 家 族 の仕 事 の 関係 で石 ども実施

o(

E)

垣 に来 た o 方 言 が わ か ら な い ○ ・利 用 の 待 機 者 は15人 ○ 空 き

(

B)

が 出 た と きは (入 院 もあ る が 、 ・90歳 以 上 の 利 用 者 が 多 く、 あ ま り長 く空 け てお け ない)、 ケアマ ネ連 絡 会 な どで知 らせ る ように してい る

○(

B)

食欲 も少 ない

o(

B)

② 家族 と ・送 迎 時 の か か わ りを重 視 して ・便 利 とい う こ とで 、 た くさん ・家族 ア ンケ ー トを定 期 的 に実 の関係 い るo 家 族 とは 、 こ まめ に電 話 泊 ま りサ ー ビス を利 用 す る ケ - 施 し、 家 族 か らの 意 見 を積 極 的 をか け る よ う に し、連 絡 ノ ー ト スが あ るo 理 念 と異 な るの で 運 に事 業 の運 営 に生 か そ う と して

5

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「地域研究

」6

2009

6

〔垂=二

重〕

家族 には、行事 (誕生会 、遠 l足 、敬老 会、新年 会 な ど) の案 l内をする・家族 には、新 聞 を作成 ・配布

o(

E)

上 ∴ 言 。∴∴ ∴ 言 い こしてい る0 日常 の生活 の様 子 IFB3とめたDVDも作 っているO ・介護負担 が減 れば、家族 に

lって うれ しい。本 人が元気 にな L∴ lI-∴ ∴:-L.Jl∴ '::li-∴ :≡ ,. l(シ ョー トの機 能がついてい る) lことが安心感 に・外 出の ときな ど,い っ しょに。 (A,D) ・-::.,∴ 言 :./ 工 J.Jl.!}''・..I;'ii.tJi -(,.・7:I-I.'l;㍉ 工 Il:こ:_:."'∵ ∴ . 仁 二:i:.・'::I;.、■J:-.f_:j'!.J.fJ.:_::I.L:I:. ∴ ニ∴ 二‥ ・アー トセラ"ピー (東京か ら議 の内容 L師) を取 り入れているo (・食事づ くりで は、利用者 が もC' 蔦 諾 器 差 ぷ fct) 1 ・訪問 (ホームヘ ル プ) は、家 l族 の介護状 況や緊急時 に応 じて l冨竺ob慧 三雲芸 、(芸 主管Ll芸芳 1の派遣 もあるo(E) ・外 出は、地域 の知 り合 い に会 号 B: ヤ ンス、 と と らえて い るo l ・食事 介助 は、職 員が交代 で行 ∴ :∴ ::;".∵ 聖:.:汁 :,:.rl: -L晋三三豊 イ[(tB=,iって難 しくな ・畑 をや ってい る。畑 が 自分 の - テ1- :-- --∴ 日華される。 (A,D)

(C) ・居宅 中心 で、家族 の代 わ りに な る よ う柔 軟 な対 応 を して い る。入所希望が多 く、入所 まで のつな ぎの機能がある。 (E) ・写真 をDVDに して家族会で 見せ てい る。 家族 の面 会 の時 、 その一 瞬 しか見 て い ないので 、 普段 の様 子 を知 らせ るため に。 (B) ・家族が面会に来た。利用者が、 三味線 を弾 き、歌 の練習 も何 曲 か行 っていた。(B) ・行事 が盛 んで 、家族 も参加 。

(

A)

・状態が悪 くなった ら、家族 に 知 らせ ている。家族 との コ ミュ ニケーシ ョンが重要

。(

C)

・家族 の介護力 を どうつ けた ら いいかが課題

。(

E)

・索 削 二行 った老 人保健施設 と の違 いは、少人数 で個別的 に接 してい る点。 あわただ しい感 じ ではな く、ゆっ くり接 している。 手厚 い感 じがする。(C) ・ス タ ッフがい っ しょに食事 し て い る と こ ろ は い い な と感 じ た。 (C) ・プログラムはつ くらない こと が方針。体操 や手工芸 、新 聞 を 読 むこ とを取 り入れてい る。 ホ ームの前 を中学 の駅伝大 会が走 っ て い っ た の で 、 応 援 した 。 (E) ・昼 ご飯 は、職員 は別室 で、交 代 で とっている。 (B) ・プ ログラムはな くてゆ った り した時間。 (B) ・行 事 の写真 を見せ て もらう。 ムーチ-づ くり、メイクの出張。 農 園活動 、い もを収穫 して紅芋 チ ップスづ くりな ど。今 日の新 聞の読み聞かせ も。 (A) ・カヌー も体験.母 の 日の メイ ク。エ ステ も受 けた。 いい なあ と思 った。 (A) ・利用者 同士 の コ ミュニ ケ- シ

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:… り _. .LJ .二・∴工 ∴ 一㌦ 、二十 T::i:デ'.:I:..言 -.:i:JI.:,,:.J' 漂 芸芸 LPp=q諸 君警 り遥器 去

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6

(

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B

号出 る こ とが あ る とい うo _u B ・海 月発行 している 「便 り」 に おいて、そのJJの行事やお知 ら せ を定期的に家族へ報告 し てい る。(D) ・母の 日会や敬老会では家族 と 一緒 に食事 を した り過 ご してい る。 なか なか面会 に時間が取 れ ない家族へ は ドライブを兼 ねて ホ ー ム よ り会 い に 出 か け て い る。 (B) ・調理準備 か ら盛 り付 け片付 け も利用者 と共に行 っている。 一 緒 に買 出 しに出か け る ときは、 利用 者 か ら献立 の提 案 もあ り、 その料理 を作 る ときもある

。(

E)

・行事等 は メイクを し華やかな 感 じを楽 しみ 、外 出時 はTPOに 合 わせ てお しゃれ を楽 しんでい る。美容室 は本 人の行 きつけの お店 に行 っている。(B) ・時折 、食べ たい物 を聞 き献立 に取 り入れている。力量 に応 じ て配 膳 や お膳 ふ き等 行 って い る。(良) ・食事 の準備 と して野菜 のつ く ろいや、お膳並べ をお願 い して いる。 また、食後 の後 かたづ け やお膳 ふ き等 さ りげな く支援 し ている。 (C) ・食事 の準備 や後かたづ けので きる方 にはお手伝 い を して もら っている。ギ ターを弾 ける方や、 踊 りの 上 手 い方 が お り、 レク レー シ ョンの時 間には、人い に 活躍 してい る。終了時 にはみん なで感 謝の拍 手を送 り励 ま して いる。 (C) ・利用者 白身か ら 「や りたい ご と

「行 きたい ところ」 を直接 職 員へ言 って もらっている。八 重 山 で の伝 統 の ぞ う りつ く り

6

(8)

西尾 敦史 :石垣市における地域密着型サービス 場 までの個別の送迎対応 を した。 (E) LJに実施O(B) ・利用者 との会話の中か ら個別 性を見出すようにしている。(B) こ - : :--:-- ∵ _ -I.__: ・お客 さんでは困る。生活の主 主体的に出て くるの を待つ。利 i用者は最初は誰かがや って くれ iる と思 ってい るO その うちに、 白分がや らな きゃとい う気持 ち になるように。(A,D) :i:V.!':lil.I.r喜 ..'・:::!::i:.'.:.I.IL∴一十 一'Jj:..I.:.jl芸㌍ F呈 諾 孟妄誌 諾 笠 レ胃 I.: I-- ∴ -:-I I-:; ::I: し・.i: :Illi':'.:〟.I.A::.iit:・.'il.:;::・2' lれに答 えなければな らない とき ∴ - ∴ ∴ __ -庖 ご::.る(ocIF際 に、年休取得 上 本烏では会議等 も多いが、八 '重 山で は機 会が限 られてい る。 研修機会が必要。(C) ・有給休暇 (年休)が取れるよ うにシフ トを組んでいる。 (E) ・有給休暇対応の非常勤職員 を 1名入れている。(B) ・外部評価 は、職員の気づ きの ・車いすの生活 になって久 しぶ りにパ レー ドを見 た人が うれ し 泣 きを していた。小規模 には来 ず、車で直接 出かける。外 出が 可能 になったことが、社会参加 につながっている。 (E) ・コ ミュニケーシ ョンを取 れる 利用者の方 と話す。何 回 も同 じ こ と を真 剣 に話 して くれ る。 (B) ・お しゃべ りが好 き。心が さび しい印象。職員ががんばってい るが、話 を聴 く時間が短い。傾 聴 ボ ラ ンテ ィアが い る といい。 (B) ・一人の利用者の誕生会。寄せ 書 きをつ くり、みんなで気持 ち 阜垂や手 __お祝いする。 (B) ・で きることは利用者のみな さ んにやって もらう。 (D) ・食事 を一緒 に調理す る場面が 意外 に少ない。 (全般) ・洗濯物 を干すの を、利用者が や っている ところ、職員がや っ ているところがある。 (全般) ・部屋 のつ くりは、畳 の部屋 を な くして、 フロー リングになっ ている。殺風景 な感 じで、個室 の飾 り付 けがほ しい。 (C) ・施設 は、わ ざとバ リアフリー 化 していない。少 しの段差 を残 し、わざと緊張感 を出 している。 (D) ・施設が意外 に大 きく作 られて いる。居室 も立埠97ー(旦⊥_- 一 ・職員の確保が課題。研修への 参加 も。特 に他府県での研修-の参加が困難。研修会 を内部で 開 くようにしている。 (D) ・職員 は、すべてのエ キスパ ー トでなければな らず、 きつい職 種。認知症ケア指導者 などの資 格取得 も行 っている。 (D) ・急 な対応が必要 な場合、ナー スの確保が課題 (C) ・男性職員が多かった。 (C) ・夜勤対応 は、一人だけでは大 変。部屋 とフロアを往復 、その 繰 り返 しだ とのこと。 (B) 等、過去の生活歴 に関連す るこ とだけでな く、百円 シ ョップや ポー リング等 、利用者 にとって 新 しい経験 も好 まれてお り、職 員 も利用者 と一緒 に楽 しんでい る。(D) ・事前 に利用者の生活暦 を把握 してお り、利用者の生活背景や ご本 人が好 んでいることについ て職員 自身が利用者か ら地域 の 緒 に支 えあ っている様子が伺 え る。 (E) ・些細 な土 とで も、 また意思表 示が返 って くるのが困難 な利用 者 に対 して本人が決め られる場 面 を作 れるよう努 めている。午 後 の活動 にお ける参加 の有無 、 外 出、や りたい こと等本人の希 望 に合 わせて選択 をで きる よう に している。 (E) ・本 人の思 いに添 って 自宅へ帰 り仏壇 に手 を合わせ る事が出来 た。 (B)

(9)

「地域研 究

」6

2009

6

=章二

)

面で重要。職員で 自己評価 を し、 全員で読み合わせ している

。(

E)

・管理者の研修 も必要

。(

E)

(砂地域 と の関係 ⑨運営推 進会議 ⑲ その他 ・運営推進 会議 に地元 の民生委 員が参加。地元 の地域 には、 グ ループホーム として役割 をもち

関与するように している。(B) ・利用者 同士 の関係 を結 びつ け るこ とを意識 し、取 り組 み を行 って きた。人生 の歴 史 をたんね ん にた どれば、人 と人 との何 ら かのつ なが りがあ るはず。 アセ ス メン トの中で、地元 の人 に も 聞 きなが ら、地域 の仲 介役 にな る こ とが仕 事 だ と思 って い る。 徒歩10分 圏内 くらいの地域 を 意識 してい る。つ なが りを見 つ けて くるこ とで、本人が主役 に なれる

。(

A

,D)

・虎を萎

て 豪儀 代 表 、利用者 代 表が参加 。家族 には事前 に状 況 をまめ に連絡 す る ように して い る。声 か けす れば手伝 って く れる

。(

C)

・主任 、管理者 出席 。委員 と し て、利用 者家族 、本 人、市役所 課長 、民生委員 、老 人会会長 な どが 出席。 その 中で出 された リ ハ ビリ希望 につ いて調整 し、通 旦 一三ノ_'_仁?きし_'でいるO(E) ・認知症 の理解 が広 が

三主

重要。認知症 に詳 しい医師 (ち のわす れ外 来 な どの) の往診が あるといい。(B) ・老健 は、入所待 ちが6か月 と い う状 態 。 しか し、利 用者 は、 帰 りたい願 望が強い。生活が成 り立つマ ネジメ ン トをす る こ と で、 自分の老後 として も、「こう ゆ う生活 を したい」 を実現 させ たい。(A,D) ・小規模 多機 能 のケアマ ネ内在 化 は批判 も多か った。 デ イサ ー ビスか ら移行 した利用者 が多い が、良か ったの は、ニ ーズの変 化 が キ ャ ッチで きる こ と。家族 にかか わ りや す くな った こ と。 家族 の負担 を支 えていける よう になったこと。(A,D) ・大牟 田市 をまね ともらお うと 市 に働 きかけた

。(

A,D)

・地域空 間整備事業 を市 がや る こ とを前提 で交 渉 し、 グルー プ ホームを始めた

。(

A,D)

地域 に出て行 くこ とをモ ッ ト 一に している。地域清掃 を実施。 (D) ・遊 び に来 る地域 の 人が い た。 (B) ・お祭 りに車 で出かけ、地域 の 人 に もイスや飲 み物 を配 ってい た。 (B) ・外 出 を多 く取 り入 れ る こ と で、散歩 、買 い物等 に出かけた 先 で挨拶 をかわ した り、話 を し た りしてい る。 スーパ ーの店員 ともな じみ にな り挨拶がかわ さ れ る。 また、外 出 に よ り、利 用 者の な じみの方 に会 うこともあ り、近隣住民 との関わ りが多い。

人生の最

は小規模 が いい な と感 じた。実習 に行 った老優 は、 放 っ て お か れ る こ とが 多 か っ た。利用者 さんの個性が豊かで、 民謡 な どを歌 って楽 しそ うだっ た。 (D) ・ 「ミステ リー ・シ ョッパーズ

があ る といい。 お客 にな りす ま して、評価 をす る。高齢者 自身 が 行 え ば 就 労 支 援 に も な る 。 (全般) ・外部評価 は、プロセスが大事。 気づ きか らサ ー ビスの質の向上 に つ な げ て い くた め の もの 。 (全般) ・近 隣で行 われ る行事 に利用者 が積極 的 に参加。週 一回事業所 周辺 の清掃 を4:iうことで、地域 住民の方が気軽 に立 ち寄 ってい る。利用者が、図書館 か ら図書 を借 りている。(D) ・認知症 の方 は外 山後 、道 に迷 い家 に帰 れ な くな る こ と もあ り、早期発見がで きるよう、警 察 に も写真 や 普段 の仕 草 な ど、 情報提供。地域 の婦 人会へ協力 依頼 を行 っている。 (D) ・地域 自治会 に加 入 し、清掃 活 動 や親睦会、夏祭 り、敬老会等 地域活動 に積極的 に参加 し交流 を深めている。 (B) ・利用者本 人の泊 ま りに対す る 心理的抵抗 がみ られ るため、運 営推進会議 の メンバ ーか らの意 見 を参考 に して、実際 に 「お泊 ま り会」 を実施 している。利用 者本 人か ら満足が得 られ、以降 抵抗 な く泊 ま りが利用 されてい る。 その後 、家族へのサ ポー ト に もつ なが り、喜 ばれ てい る。 (D) ・理美容 については、 ご家族対 応 を基本 と し、出来 ない方 に関 して希望が あれば出張サ ー ビス で対応 してい る。行事等 の とき は化粧 、お しゃれ を楽 しんで も らい、 メ リハ リを付 け られ るよ う取 り組 んでいる。 (E) ・家族 の方 か ら少量のお金 を預 か り、ホームで管理 している方 に関 しては買い物時、 自分で支 払 っていただける ように工夫 し ている。 (C) ・看護 師の有資格者が管理者以 外 に複数 お り、受診時 には 「受 診時確 認 メモ」 の記録 を通 して 医療機 関 との情報交換 や受診後 の他 の職 員 との情報連絡 の手段 として活用 している。(D)

8

(10)

西尾 敦史 :石垣市における地域密着型サービス

4.

考察 ∼その人 らしい生活を支 える横能 短期間 とはいえ、体験 と聞 き取 りを通 して、利用者 の視点か ら地域密着型サー ビス (グループホームお よ び小規模多機能) における生活の実像 に接近す ること がで きた。そこか ら得 られた質的デー タを通 して、地 域密着型サー ビスの地域介護資源 としての課題 と可能 性 について、現代 ソーシャルワークの 「環境の中の個 人

」(

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)

の基本認識 を分析枠 組み として、利用者本 人、家族、利用者の社会 ネッ ト ワーク、地域社会 (コ ミュニテ ィ)、社会的な環境 との 相互関係の中で考察 を行 った。その中か ら得 られた実 践知 とい うべ きもの を、地域密着型サー ビスの 「その 人 らしい生活 を24時間切れ 目な く支 える」 とい う理念 に照 らして整理 してお きたい。 (1)小規模ケアの意味一施設ケアとの遠 い 地域密着型サー ビスは、従来か らの施設ケアとの質 的な違いはあるのか、グループホームは単 に、/J、規模 の入所施設 と考 えていいのか、それ以上の違いがある のか、あるとしたらどのように違 うのか とい う問いは、 地域密着型サービス-の本質的な問いで もある。 母体が老人保健施設 を運営する医療法 人であ り、職 員の多 くが母体施設での従事経験 をもっているが、そ の中で も地域密着型サー ビスのケアは質的に大 きな違 いがあるとい う。 それ以前に高齢者施設で実習 した学生は、「施設の場 合、利用者がはっておかれる時間が多いが、地域密着 型の場合は、時間がゆった りしている感 じがあ り、個 別ケアがで きている、利用者の個別の希望 に対応す る ケアが行われている」 と感 じたとい う。 この違いは、地域密着型の人員配置が施設 に比べて 多いところか らくるのだろうか。 職員配置基準か ら見 ると、 日中利用者

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人に対 して 介護職員 1人以上の配置 とい う基本的な基準 は変 わ ら ない。グループホームや小規模 多機能が よ り多い職員 配置基準 になっているわけではない。表

5

で見 た よう に、個 々の事業所別 には職員配置数や常勤、非常勤 の 配置 において若干の違 いはある ものの、従来の施設 と も格段 の違 いがあるわけではない。それに もかかわ ら ず、個別 ケアの質 に違いがある とすれば、その理 由に は地域密着型サー ビスの機 能の特徴があると考 え られ る。 ここでは、若干の示唆にとどめる。 1つは利用者 と介護職員のユニ ッ トが小 さい ことが あげ られるだろ う。利用者が50人の場合、1人の介護 職員 は50人の利用者 と対応す ることになる。一人一人 を理解す ることよ り、集団 (マス) として利用者 をと らえ、介護業務が流れ作業的にならざるを得 ない。 こ れが

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人の利用者 を

9

人の介護職員で見る場合 は、 自 ず と一人一人が見 えやす く把握が しやす くなる。個別 ケアが可能になる確率 は高 くなる。「な じみの関係」 も 作 りやすい といえる。

2

つめには、「プログラムがない」ことがあげ られる。 何 らかのスケジュールが立て られて、それに生活や仕 事 を合 わせ なければな らない ことは、忙 しい時間を作 り出す ことになる。施設では、介護す る側の都合 によ るスケジュール、プログラムによって 日常が進行す る。 日常生活 自体 は、仕事 (業務) と違 ってスケジュール にはな じまない ことが多い。その 日の気分や天気、体 調、人 とのかかわ りによって変わってい くことが多い。 この 日はこれ をや らなければ とい うプログラムを決め ておかない ことは、時間のゆ と りと、 こうした環境や 利用者の気持 ちに寄 り添 って、変化 を受 け とめ柔軟 に 対応す るケアす る側 の心のゆ とりを要請することにな る。その介護側 の姿勢が、利用者が こう したい とい う 選択や意欲 な どを引 き出す ことに もつ なが っている と 考 えられる。 介護相談員 とい う活動がある。介護保険施設 を月 1 回程度定期 的に訪問 し、利用者の声 を聴 き、サー ビス への不満や満足 な どの声 を施設側 に伝 え改善 につなげ る、橋渡 し活動である。介護保険制度上 は、地域支援 事業 に位置づ け られているが、任意事業であ り、すべ ての保険者 (市町村)で実施 されているわけではない。 沖縄県内では、県広域連合、沖縄市、那覇市 (市民 に よる活動)で実施 されている。その介護相談貝が感 じ

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「地域研 究

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2009

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(

重=亘)

る施設の業務の もっとも大 きな問題点が、「職員の忙 し さ」である。忙 しい とい うことは、ケアの内容 に対す るさまざまな言い訳 を用意す ることになる。入浴や排 継の回数 、利用者の個別の要望 に応 え られるかなどに 影響 を与 える。介護職員の多忙 は、単純 に職員数の配 置が十分でないためであれば、小規模 ケアにおいて も 同様 であるはずである。 しか し働 く側 も比較的ゆ とり のある時間の中で利用者 に関わ りをもてている とした ら、ケアのユニ ッ トを小規模化 す ることは意味のある ことといえるだろう。 ′ト規模 ケアの質については、 さまざまな角度 か らの 研 究があ り、 よ り詳細 な分析が必要であることは言 う まで もないが、入所施設 において、政策的に も実態 と して も個室ユニ ッ ト化が進 んで きているのは、小規模 ケアの良 さを取 り入れ、利用者相互の、 また利用者 と 介護職員の関係性 か ら個別 ケアの質 を高め ようとす る 表れであると考 えられる。 (2)本人の力

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5

年の高齢者介護」報告書では、「コ ミュニケー シ ョンが困難で、環境 の影響 を受 けやすい痴呆性 (認 知症)高齢者のケアにおいては、環境 を重視 しなが ら、 徹底 して本人主体 のアプローチ を追及することが求め られる

」 とし、「痴呆性 (認知症)高齢者 グループホ ームが近年実践 して きている、小規模 な居住空 間、な じみの人間関係、家庭的な雰囲気の中で、住み慣 れた 地域 での生活 を継続 しなが ら、一人一人の生活のあ り 方 を支援」す ることを、今後の認知症高齢者 ケアの方 向に据 えようとしている(8'。 加齢 とともに本人の身体機能や 日常生活機能が低下 す ることは避 け られない。本人の現有能力、 もともと 持 っている力 をで きる限 り維持 し、発揮で きるように す るため に も、施設入所 などによる リロケー シ ョン ・ ダメー ジに代表 される環境 の変化 をで きるだけ抑 えつ つ、環境 と個 人 との 「な じみの関係」 とい う強み を生 か し、その人 らしい生活 を安定的 に送 って もらうこと が、地域密着型サー ビスのね らいである。 石垣市 の地域密着型サー ビスは、こうした理念 に沿 って利用者の個別の希望の尊重や、本人の主体性が発 揮 されるように 「待つ」 ことに意識的 な取 り組みが行 われていた。 ケアの視点 として、 まず、利用者がサー ビスの受け 手であ り続 けるのではな く、で きることはいっ しょに やる、買い物や、調理、配膳、洗濯 (もの干 し)など、 かつてはで きていた ものの、今 は心配なことも、見守 りなが ら一緒 にやってい くことが意識 されていた。そ れは、職員か ら 「や りま しょうね」 と働 きかける場合 もあれば、お互 い さまの関係 の中で利用者が 「手伝 わ ねば」 とい う思いか ら進 んで行 われる場合 もある。い ずれ も本人の機能維持の点では重要であるが、従来型 の施設ではあま り行われていない実践 といえる。 二つめには、物理的な環境 田子への注 目がある。建 物 ・設備 を完全バ リアフリーに しないほ うが刺激にな る、わずか数 ミリではあ って も段差 を残 してお くこと で、それが生活の中のハ リになっている とい う。 日常 生活 において普通 はあた り前の、こう した小 さな変化 を意識的に取 り入れ、機能の低下 を抑 えようとしてい る。現場 ならではの実践知 といえる。 三点 目として、利用者本 人の人生の歴史をた どるた めに、 ライフヒス トリーを聞 きとり、地域の中でのつ なが りを見出す努力が行われていた。 人生の終盤 に、それ までの人生か らまった く切 り離 された施設で、で きないことだけを看続 け られて生 き ることは大変つ らいことに違いない。その人が地域社 会の中で役割 をもち生 きて きたこと、その人のアイデ ンテ ィテ ィを、尊重感 をもって掘 り起 こす努力がなさ れているのである。 (3)家族の介護力 介護サ ー ビス を利 用 す る高齢 者の願 いは、多 くが 「家 に帰 りたい」、「島で死 にたい」である。家族の方は、 家庭で看たい気持 ちはあるが、仕事や体力、(高)年齢、 家事 ・育児などの理由か ら、家族では看 きれないので、 距離 を置 きたい、預 けたい とい う事情がある。家族成

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西尾 敦史 :石垣市における地域密着型サービス 員が少な くな り、高齢 者が高齢者 を介護す る、いわゆ る老老介護 も広が っている。 しか し、 これ までは施設 か在宅か とい う二者択 ・の選択肢 しか用意 されてこな かった。在宅サー ビスを使 いなが ら、家族 による在宅 生活が限界 になった ら、施設 入所 しか解決策がなかっ た。生活の連続性 は途切れて しまわ ざるを得 ない。家 族 も事業者 もその ような固定観念 を持 っていた。その 施設入所 も待機が長期化 している実情がある。そこに、 新たな選択肢 のひ とつ として地域密着型サー ビスが制 度化 された。 ぎりぎりの在宅介護 を24時間の切れ 目の ないケアで支 えることを目的 としている。 ただ しその 中で も、 グループホームは、そこが24時間の生活の場 であ り、その意味ではよ り施設 に近 く、小規模 多機能 は、基本的には自宅 (家庭)が生活の場である とい う 違いがある。 したがって、家族 との関わ りにおいて この両者 は、 制度的には同 じ地域密着型サー ビスに括 られてはいる ものの、その機能 にはかな りの違いが存在す る。家族 支援の点では、小規模多機能 によ り多 くの支援機能が 期待 されることになる。 それでは、居宅サー ビスを使 いなが ら、生活 を維持 することと、小規模 多機能 を利用 しなが ら生活 を維持 することとの間には、家族介護力 を支持す る とい う点 において違いがあるのだろうか。 小規模多機能 を利用 した場合 には、他 の居宅サー ビ スを一切使 うことがで きな くなる。 したが って、利用 者 ・家族 にとっては、小規模多機能のサー ビスが決定 的な生命線 となる。居宅サー ビスの場合、デ イサー ビ ス (適所介護)、ホームヘルプ (訪問介護)などを組み 合わせ て、介護疲 れにはシ ョー トステイ (短期入所) を効果的に使 いなが ら、要介護度別の限度額 を一つの 目安 に、在宅生活の維持 を目指す こ とになる。一方、 小規模多機能の場合は、人や場所が変わ らず、な じみ の関係 、場所 でケアを受 け続 けることが可能であ り、 認知症高齢者 にとっての、変化の ダメージを極力小 さ くすることが制度化のね らい ともなっている。費用 は 要介護度別の包括払い (定額払 い)で、その介護報酬 の1割 の 自己負担額 を支払 うこ とで、「通 い

「訪 問」 「泊 ま り」 のサービス利用 は限度 な く利用することが可 能であ り、本人 ・家族 に とっては利用 しやすい制度 と なっている (91。 石垣市 においては、施設待機者が300人 を超 えて いる との ことで、 この人数 は硯 入所者数 に匹敵 し、当 然、地域密着型サー ビスの利用者 を上 回っている。現 在の小規模多機能の利用者 も、施設 に空 きがで きれば 施設入所 となる可能性 は高い。聞 き取 り調査 において も、小規模多機能の役割が、結果的 に施設 までのつ な ぎになって しまってい る と感 じられてい る。 しか し、 仮 につな ぎの存在であった として も、その間の利用者 を含めた家族 の生活 を支 えられることには大 きな意味 があると感 じられている。 家族の介護力 を支持す るために、小規模多機能がで きることは、通常の居宅 サー ビスが行 っているような、 家族の介護負担 をサー ビスによって、 またその時間に よって軽減す るだけではない。それは、家族の生活の 中で介護 を続 けている意味や意義 を再発見 し、意欲 を 取 り戻す こ とも重要 な役割 であ る と認識 されている。 そのため に、家族 とは連絡 ノー トな どを使 って密接 な 連絡 をとっていることは もちろん、家族 に入 りこんで い こうとしている。行事 に積極的 に家族 を巻 き込 んで い こうとす るのは、家族か らすれば負担が増 える、マ イナスの場合 もあるが、利用者 と家族 との関係 を切 ら さず に維持 し、つ ないでお くために も、行事への参加 をすすめている。行事 な どの場面では、利用者が個 人 として尊重 されている場面 を見 るか らであ り、家庭 と は違 う側面 を見ることになるか らである

「こんな顔 を 見せ たのは初めて」 とい う家族の感想 を聞 くことがあ る とい うが、それが 日々の生活の中で、本 人 と生活 を 継続 してい こうとす る意味 の発 見 につ なが ってお り、 こうした実践 によって小規模多機能は家族の介護力 を、 家族 の気持 ち、意欲 の面か ら支援 しようとしている と いえる。 こうした家族 との密接 な連絡、行事への参加の促 し は、 グループホームにおいて も積極的に行 われている。

ll

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「地域研 究」6号 2009年6月

(

亘=二

享)

利用者の 日常の生活の基盤 、つ ま り住 まいはグループ ホームにあるが、家族 とも心理的 に離れないための工 夫 として、 口常 の様子 の写真や ビデオを、面会や行事 の ときに家族に見て もらうなどの試みを継続 している。 (4)地域社会 とのかかわり 地域密着型サー ビスの 「地域」 は何 を意味 している のか、調査ではい くつかの側面が見 えて きた。 事業者 としては、① 「地域」が連携のパー トナー と して意識 されている面 と、② ケアの場が存在 している 土壌 と捉 え られている。 ケアの場 は、利用者の生活の 基盤 であ り、利用者の 日常生活や人生 と切 り離す こ と がで きない 「な じみの」社会ネ ッ トワークの源泉 とし て 「地域」が コ ミュニテ ィとして意識 されている とい うことである。 (Dについては、地域 との関係性 の重視の姿勢 に表れ ている。地域社会か ら支援や協力 をお願 いす るとい う 意識が一般的であるが、 しか し、受け手であるだけで な く、地域清掃 などに協力す る、支援 や援助 を提供す ることもある。地域社会 とは双方向の、お互い さまの 関係 を構築 しようとしているのである。認知症の高齢 者の理解 を広 げるための講演会 を自治会 と共催 で開催 す る とい うような取 り組み もある。 ② については、いずれの事業所 も利用者 とともに毎 年恒例 の石垣 島祭 りに出かけていた ところに現れてい る。小規模 多機能の利用者 には、祭 りに行 くために送 迎サー ビスだけを利用す る といった使 われ方 も見 られ た。 こうした外出の機会は、利用者 にとっての楽 しみ、 生活のハ リとい うだけでな く、普段 に生活範囲の中で はなかなか出会わない友 人 ・知人に出会 う機会 と して も意味づけ られていた。 聞 き取 りの中では、利用者の人生の中でつなが りを 見出す実践 には、「利用者 に頼 る」 とい う手法 を聞 くこ とがで きた。八重 山 とい う地域 の中で長 く人生 を歩 ん で きた利用者の中には、歴史の生 き字引 とい う人がお り、その利用者か らいろいろな ヒン トをもらうのだ と い う (ll')。

5.

石垣市 における特徴 と課題 つ ぎに、地域密着型サー ビスの特徴である、その指 定権限 をもつ保険者 (市町村)の課題 を検討 してみた い。地域密着型サー ビスの特徴 を生か してい くには、 個 々の事業者の努力 だけでは十分 ではな く、市町村行 政の コン トロールが非常 に重要な役割 を果たす と考 え られるか らである。 また、石垣市が置かれた地域固有 の問題 もあった。 ここでは、 (1)福祉 ・介護人材の確 保、 (2)研修機会や ネ ッ トワー クの創出、 (3)日常生 活圏域の設定の

3

点か ら検討する。 (1)福祉 ・介護人材の確保 石垣市の人口は増加 している ものの、若い世代 の人 口流出は続いてお り、い ったん本島や本土 に出た若者 が石垣 に戻 って くることが少 ないことが憂慮 されてい た。石垣市 には、福祉 ・介護の養成校が存在 しないた めに、高校卒業後は本 島に進学することが一般的であ る。 しか し、学校 を卒業 した後 も石垣 に帰 って くれな い とい う状況があるとい う。 これは、石垣 に限った現 象ではないが、離島 とい う地坪的条件のハ ンデを克服 する人材確保 と定着策が模索 される必要があろう。 石垣市では、実態 としてかな りの介護労働力が本土 か らの移住者 によって担われている。 介護の担い手が本土出身者であることは、単純 に問 題 であるわけではないが 、言葉の問題があるとい う。 それは方言が通 じない とい う問題であ り、八重山の方 言でなければニュア ンスが伝 わ らないこともあ り、利 用者のい らだちや もどか しさの元 にもな りうるだろう。 そ う した言葉での コ ミュニケーシ ョンの点か らは、八 重 山出身者が担 い手 になることが望 ましいことは疑い が ない。 しか し、本土出身者の中には、八重山の海の みな らず、独特 の芸能や文化の魅力か ら移住 して きた とい う場合 も少 な くない。外部の人 との接触や交流 を 広 げなが ら八重山文化 を発展 させてい くとい う志向が あっていい し、高齢者 ケアの場 においては、方言文化 を大事 に し、移住者 を含めて学 び合 う場 をつ くること も必要 と思われる。

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西尾 敦史 :石垣市における地域密着型サービス 石垣 島出身者が少 ないのは、利用者 も同様 であ り、 宮古島、竹富町の各離島、本土 出身の利用者がい らし た。利用者か らは 「島に帰 りたい」気持 ちを多 く聞 く こととなったが、島には介護 を支 える資源が なかった り、 さまざまな事情 によって帰 ることがで きないので ある。竹富町には西表島に

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か所、与那国町に特別養 護老人ホームが1か所あるのみで、他 には入所系のサー ビスは存在 しない。離島の高齢者 は病気 な どで石垣市 内の病院に入院 し、その まま石垣市内の施設や グルー プホームへ入所 となるケースが多い とい う。 竹富町の各離島に介護資源 を作 り出す選択肢 として 地域密着型のサー ビスは有力であ り、 と くに小規模 多 機能、夜 間巡回訪問介護がで きることで、かな りの対 応は可能 になる と考 えられるが、今後の組織化が課題 となるだろう。 (2)従事者の研修機会の創出 とネッ トワーク形成 職員の研修機会が限 られているとい う問題 は共通 し て出 されていた。福祉 人材 の研修 は主 と して本 島内、 那覇で開催 されることが多 く、本 島 まで研修 に参加す るには交通費がか さむことが研修機会へのアクセスを 難 しくしている。以前か ら八重 山、宮古での研修 開催 を要望 して きた経緯 もあ り、地域別 に開催 される場合 もあるが、やは り機会は限完 されているようである。 もちろん、自主的 な学 び合いは行 われてお り、八重 山地区介護支援専門員連絡会は2000年12月に組織 され ている。連絡会では独 自の研修 を開催 し、懇親会 を開 いた り、他の専 門職 との ネ ッ トワー クをつ くる努力 を 行 っているOただ し、グループホーム、小規模 多機能 それぞれは、県内では連絡会が設置 されているものの、 八重山では数が少 ないこともあ り、連絡会は持 たれて いない。 また、地域密着型サー ビス事業所 には、地域全体で 支 えてい くために情報 を交換 し、共有す るための場 と して 「運営推進会議」 の設置が義務づ け られている。 市町村 によっては、 この運営推進会議 の議事録 をホー ムページ上で公 開 しているところ もあ り、課題 となっ ていることを相互 に参照で きることは、共通す る課題 を解決す る第一歩 として も重要な取 り組み といえる。 聞 き取 りの中では、た とえば認知症 ケアの専 門医-の要望 な どが出 された。地域密着型サー ビスの よ りよ い運営 には、ケア内容 (ケアマ ネジメン ト)のア ドバ イスやスーパ ー ビジ ョン、地域住民や家族への啓発 な どが重要であ り、 こう した現場か らの課題が運営推進 会議 で議論 され、それが集約 され、保険者 としての行 政課題 となることにも大 きな意義があると考 えられる。 (3)日常生活圏域の設定 日常生活圏域 とい う考 え方の もともとは 「地域包括 ケア」の圏域 とい う発想か ら生 まれ、2006年の介護保 険法改正 において、地域密着型サー ビスの創設 ととも に提示 された ものである。 厚生労働省 は、「市町村 は、地理的条件、人口、交通 事情 その他 の社会的条件 、介護給付等対象サー ビス を 提供す るための施設の整備 の状況その他の条件 を総合 的に勘案 して 日常生活圏域 を定める必要がある。」 とし ている。そ して、「地域密着型サー ビス以外の介護給付 に係 る介護給付等対象サービスの量の見込み ・・・夜間 対応型訪問介護、認知症対応型適所介護及び小規模 多 機能型居宅介護等の量の見込み を踏 まえつつ、種類 ご との量の見込み を定める」 とあ り、地域密着型サー ビ スは、 この 日常生活圏域 ご とのサー ビス量の見込み を 算出 して、配置計画 をつ くることが必要になる い)0 この 日常生活圏域 の設定 は、地域包括支援 セ ンター の配置 とリンクさせ、それが難 しい場合 は、相談窓口 の地域 ブランチ を設定す るなど、小地域への機関の配 置 によって、福祉 ・保健 ・医療 の専 門職や従事者の横 断的なネ ッ トワークを形成することが可能 にな り、 さ らには、地域社会 との連携 の推進 に も寄与す ると考 え られる。 石垣市の3期介護保険事業計画 においては、全市が一 つの 日常生活圏域 と設定 されている。それは、「人口の 大半が島の南部 に集 中 していること」 な どの理 由によ る(12)。 しか し、石垣市の各地域の郷土意識、杵 は非常 13

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「地 域研 究

」6

2009

6

(

運」_旦)

に強い ものがある。石垣 島祭 りでは、地 区 (字 会) ご とに 「旗頭」 (はたが しら)が登場 し市民パ レー ドが華 やか に盛 り上が っていた。 こう した郷土意識 の器 とし ての地域 の範 囲 もあ り、 また社会福祉協議会で は、介 護予防 をね らい と した地域 デ イサー ビスな どに も積極 的 に取 り組 まれていることか ら、 きめ細 かな 日常生活 圏域 の設定が カギ とな りそ うであ る。地域密着型サ ー ビスの存在が、地域 の人 び とのつ なが りを作 り出す拠 点 とな り、地域社 会の力 を高 め られ るよう検討 が必要 であろ う。

6.

おわ りに 石垣市 における調査 で は、地域密着型サ ー ビスのケ ア実態 に よ りそい、それが担 っている機能のい くつか の重要な側面 を垣 間見 ることになった。それは、本人、 家族 、地域社 会 とい う相互 関係 の中で、それぞれが持 っている良 さ (ス トレングス) に着 目 し、その力 を高 め (エ ンパ ワメン ト)、施設か在宅か とい う二者択一の 限定 された枠組み を作 り変 える可能性 を感 じさせ る も のであ った。 その可能性 を高め るのは、事業者 の工夫 やマ ネジメン トであるこ とは当然 であ るが、それ以上 に保険者であ る市町村 の役割が大 きい。 石垣 市では、すべ ての地域密着型サ ー ビスの運営推 進会議 に参加 し、 この ケア機能 を積極 的 に支援 し、位 置づ けてい こうとす る姿勢が あった。 これ をさらに効 果的 に発展 させ るため には、 日常生活圏域 の設定 と他 の地域福祉施策等 と関連付 けた、専 門職 と住民 との協 働 が推進 され る体制 を構築す るこ とが必要 となるだろ

う。

保 険者 で あ る市 町村行 政 は、保 険給付 費 が増 大 し、 介護保険料が上が る ことは望 まない。保 険料 の上昇 を 危倶 し、事業者 の指定 には慎重 にな り、抑制す るこ と になる。「居住系5施設の総入居者数 を要介護 2以上 の 高齢者 に対 して

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年度時点で

3

7%

以下 にす る」 とい う国の指 示 であ る総 量規 制 の枠 を意識せ ざるをえず 、 地域密着型サ ー ビスの グループホームの指定 に も慎重 であるところが多い。 ただ、小規模多機能 については、 その家族支援機能 に よって施設入所 ニーズを落 ち着か せ る効果があ る といわれる。給付 費 を増や さない手法 と して、デ イサ ー ビスな どの既存サー ビスか らの移行 促 進 もひ とつの方法 と考 え られ る。現在 の利用者 と提 供 ス タッフとのな じみの関係 を重視する点か ら、 また, 当該利用者 の重度化等 に対す る手段 と しての効果的で あ り、検討すべ き課題 といえる。 制度化 されてわずか3年の地域密着型サー ビスでは あ るが 、 これ まで見て きた ように、 さまざまな可能性 を示唆 している。聞 き取 り調査 や体験 ボ ランテ ィアの 中で 「利用する高齢者か らもらっているものが大 きい」、 それが地域密着型で働 く原動力である と聞いた。 わず か な時 間ではあ るが、 この ことは体験 で訪れた筆者や 学生 た ち も、その思 いの一端 にふれ る こ とにな った。 多忙 の 中、受 け入 れ に暖か く協 力 いただいた各施設 、 石垣市行政 にはこの場 を借 り、感謝の意 を表 したい。 地域密着型サー ビスの実践 が、利用 者家族 の力 を高 め、 さらには根 ざ している地域社 会の支 えあ う力 を高 めてい く相互 の ダイナ ミズムに注 目 し、医療 との連携 や、各サ ー ビス相互 の連 関、′ト規模 であるマ ネジメン トの課題 、 自治体 による地域経営 な ど、残 された課題 は少 な くないが、 さらに調査研 究 を深めてい きたい と 考 えている。 ※本研 究 を実施す るにあた り、科学研 究費 (課題番号

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5

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)

の助成 を受 けた。 ここに記 して感謝す る。 引用文献 (1)拙論,2009年

,

「沖縄 県 における地域 介護資源の現状 一地域密 着型サ - ビス を中心 に

-

」,沖縄 入学 人 文学部紀要第11号 p13- 14 沖縄県内の高齢者 人H千 人当た りの グJレ-プホ ー ム設置数 は2.40、小 規模 多機 能の設 置数 は1.83とな って いる。 (2)石壇市,2008年

,

r

統計 い Lが き平成19年版 第31号j,p4-5 (3)沖縄 県企画部統計課 「平 成 17年 L玉傾 ・調 査 沖縄県 のう=.な指 標 (第 1次 ・第2次集計結果 よ り)

(htlpJ/www.pref.ok)nawa.jp/toukelka/pc/jlnkou/okinawa」mkou.html) (4)沖縄 県企 画部統 計課 「平成 】7年阿勢調杏 沖縄 県の主 な指

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西尾 敦史 :石垣市における地士或密着型サービス

標 (第 1次 ・第2次集計結果 よ り)」

(5)厚生労働 省、「介護保険 事業状況報告 (暫定) (平成20年2月 分日 、

(http://www.rnhlw,go.jp/topics/kaigo/osirase/jigyo/mO8/0802.html) (6)石垣乱 2008年

,

『福祉事務所の概要平成20年度版』,p5ト59 (7)拙論(1)沖縄県の介護保険給付費 にお ける適所 サー ビス費用 は、2()()7年12月のデー タで受給者一 人当た り65,187Hであ り、 これは全国1'.-均 の1.87倍 (全国平均 は、34,935円) と なっているo 厚生労働省、「介護保険事業状況報告 (暫定) (平成20年2月 分)」、

(http://www.mhlwgo.JP/topics/kalgO/oslraSe/JlgyO/mos/0802.html) (8)高齢者介護研 究会 、「2015年 の高齢 者 介護」、厚 生労働 省 、

2003年

(http://www.mhlw,go・jp/topics/kalgO/kentou/I5kourel/)

(9)小規模 多機能型構宅介護費 (1か月) 要介護 1日,430単位 要介護2 16,325酎 立 要介護 3 23,286単位 要介護 4 25,597 単位 要介護5 28,120iiil謀 となっているO これ に対 し、居 宅 サ ー ビ ス の 「区 分 支給 限 度 基 準 額 」 は 、 要 介 護1 16580酎 謀 質介護2 19480射 た 要介護3 26750単位 要介護4 3()600附 、L/: 要介護5 35830単位 となってい るo 小規模 多機 能判居宅 介護費 は、 この居 宅 サ ー ビスの限度 額の7- 8割程度 となっている。 (10)石盛 こず え文,今村光男写真,2004年

,

『八重 山人の 肖像』南 Il卜舎, (ll)厚生労働省,2006年 「介護保険事業に係 る保険給付 の円滑 な 実施 を確保す るための基本的な指針」 (12)石垣市 、20()6年 「21パー ルプラ ンい Lが き 第3期 石垣市 高齢者保健福祉計画 ・介護保険事業計画」

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参照

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