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Hsuモデルによるサンゴ礁海浜の安定解析: 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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Title

Hsuモデルによるサンゴ礁海浜の安定解析

Author(s)

仲座, 栄三; Lee, Jung L.; 稲垣, 賢人

Citation

沖縄科学防災環境学会論文集(Coastal Eng.), 1(1): 5-6

Issue Date

2016-08-30

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/20028

(2)

沖縄防災環境学会論文集 (Coastal Eng.), Vol.1, No.1, 5-6, 2016 5

Hsuモデルによるサンゴ礁海浜の安定解析

仲座 栄三

1

Jung L. Lee 2

・稲垣 賢人

3 1正会員 琉球大学工学部環境建設工学科(〒903-0213 沖縄県西原町字千原1番地) E-mail:enakaza@ tec.u-ryukyu.ac.jp

2School of Civil and Arhchitecture Engineeering, Sungkyunkwan University, Korea

E-mail:[email protected]

3学生会員 琉球大学理工学研究科博士後期課程(〒903-0213 沖縄県西原町字千原1番地) E-mail:k148656@ u-ryukyu.ac.jp Sungkyunkwan大学のJ.J. Lee教授は,2016年8月沖縄を訪問し,沖縄のサンゴ礁海岸における波浪及び水 位上昇の観測を実施された.その際,琉球大学仲座研究室にて講演を行うと共に,サンゴ礁海浜の安定計 算,波及び流れの計算手法に関する研究討議が行われた.本論は,その議論の中から,Hsuの安定ヘッド ランドモデルが沖縄におけるサンゴ礁海浜にいかように適合するかの検討結果を公開するものである. Hsuモデルの適用に際しては,卓越波向きをいかように与えるかが問題となる.Lee教授の独創性は,周辺 の自然海浜形状を近似する円の中心点と海浜曲線とを結ぶ線上に卓越波向きがあるとする提案にある.そ の手法をいくつかのビーチに適用し,予測がよく適合することを確かめた.

Key Words : Hsu-model , equilibrium profile, crenulate shaped bay, hedland beach, coral beach

1. はじめに

沿岸開発に伴う埋め立てや構造物建設により,自然海 浜が厳しい侵食を受ける例が多くみられる.こうした問 題の打開策として,突堤や離岸堤の建設などが行われて きた.また,海浜を取り戻す策として,人工ビーチの建 設も進められてきている.こうした構造物の周りには, 局所的に安定した海浜が出来上がる一方で,他方に局所 的侵食を引き起こす例も見られる.したがって,実務設 計においては,こうした現象変化の予測を十分に行う必 要がある. 航空写真,あるいは最近ではGoogle Earth提供の写真等 を見ていると,沿岸には特徴的な海浜形状が存在するこ とに気づく.こうした海浜形状は,古くから着目されて おり,Zeta bay,half-heart bay,crenulate shaped bay,spiral beach,hooked beach,hedland bay beach,poket beach,half-moon bay beachなどの名称で呼ばれている.

Silvester(1960)は,海岸工学的見地からcrenulate shaped bay (鋸歯状湾)について研究を進め,直線状海岸に波が斜 め入射する場合,海浜形状は鋸歯状湾化していくことを 示した.Silvesterの指導の下で,AIT(アジア工科大学) にて鋸歯状湾形状海岸の研究が進められ,その成果より 安定海浜形状に螺旋形による近似を適用する際の諸元が 提案された. 螺旋形による安定海浜の予測は提案依頼多くの海岸に 適用され,KurumbeinはカリフォルニアのHalf-Moon Bay を対象とした研究からログ螺旋形による近似法を提案し ている.Yassoは,さらにこの手法を他の海岸に適用し その有用性を示している.彼らのログ螺旋による近似式 は,次式で与えられる. ) cot exp( / 1 2 R    R (1) 係数及び物理量については,原著を参照して頂きたい. ログ螺旋を用いた安定海浜予測は,いくつかの海岸に 対して良い結果をもたらしたが,さらに研究が進むにつ れその適合性の悪さが指摘されるようになった.東京湾 について調べたMashimaは,ログ螺旋よりも放物形 (parabolic shape)がより良いことを指摘した.放物形近 似手法はHsu らによって改良されている. Hsu&Evans(1989)は,極座標を導入し,放物形安定 海浜形状の予測式を提案している.提案式は,現地安定 海浜形状を2次の多項式で近似しており,多くの海浜に 適用した結果は極めて良いことが示されている.以下に Hsu&Evansのモデルに対する基礎式を示す.

 

 

2 2 1 0 0 C C / C / RR    (2) 係数や物理量については,原著を参照していただきたい. Hsu教授は,2015年6月9日に琉球大学を訪問され, 放物形安定海浜形状モデルを沖縄のビーチ形状予測に適 用し,安定ビーチ形状がよくHsuモデルに適合している ことを示した.同時に,独自に開発した安定海浜形状計 算ソフト(MEP3)を示された.著者はそのソフトをイ ンストールし,いくつかの海岸へ適用し,有用性を確か めている.しかしながら,現地形状をフィットする計算 値を見出すには何回かの試行錯誤を必要とした. J.J. Leeの改良モデルは,Hsuモデルで何回か試行錯誤 を必要としたプロセスを大幅に改善している.以下にい

(3)

沖縄防災環境学会論文集 (Coastal Eng.), Vol.1, No.1, 5-6, 2016 6 くつかのビーチを対象としてその適合性を具体的に示す.

2. 具体的計算事例

図-1 ~5に示す黄色の破線が安定海浜形状の予測値で ある.図中の○印はヘッドランドの先端位置を表す. Hsuの放物線近似は現在の海浜形状をよく表している. さらに,図-6は,金武町内にある自然海浜への適用例で あるが,図中の破線は,ヘッドランドの設置位置によっ て安定海浜形状がいかように変化するかを予測した例で ある.この自然海浜の浜をさらに増大させるにはヘッド ランドの位置及び下流境界条件をいかように設定すべき かが一目瞭然である.こうして,容易に安定海浜形状と ヘッドランドの位置を確認できるため,今後の実務設計 や景観設計への応用が期待される. 図-1 北谷町内サンセットビーチ 図-2 宜野湾市内トロピカルビーチ 図-3 名護市ブセナビーチ1 (注:本論掲載写真は全てGoogle Earthによる) 図-4 名護市ブセナビーチ2 図-5 辺士名海岸巨大トンボロ 図-6 金武町内自然海浜への適用例

3. おわりに

J.J. Lee教授が開発した安定海浜形状予測ソフトウエア を沖縄におけるいくつかの海浜に適用し,その有用性を 示した.今後,海岸の実務設計や景観設計への応用が期 待される.さらなる詳細については順次公開予定である. 参考文献

1) R. Silvester and J.R. Hsu: Coastal Stabilization, World Sci-entific, Advanced Serieso on Ocean Eng,, Vol.14, 578p., 1997.

参照

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