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中学生を対象とした攻撃行動の予防に関する研究-攻撃行動を用いやすい場面と対処行動の検討-

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Academic year: 2021

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(1)平 成20年. 度. 学位論 文. 中学 生 を対 象 と した攻 撃 行 動 の予 防 に 関 す る研 究 −攻 撃行 動 を用 いや す い場 面 と対 処 行 動 の 検 討 −. 兵庫教育大学 大学院 学校 教育研究科. 学校 教育学専 攻. 臨 床 心 理 学 コー ス MO7058C. 佐 々木. 祥晴.

(2) 目次. 第1章 1-1中. 学 生 に お け る 問 題 性 の あ る 攻 撃 行 動 の 現 状. 1-2攻. 撃 性 研 究 の 推 移 お よ び 発 達. 1-3本. 研 究 の 視 点. 1-4本. 研 究 で 用 い る 用 語 の 説 明. ・ ■ ・ ・''"口. 1-5本. 研 究 の 目 的. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …12. 第2章. 攻. 撃 行 動. ・ ・ ■ …. ■ ・ ・ …1. ・教 育 心 理 学 領 域 で の 研 究. ・ ・ ・ ・ …1. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …8. を 用. い や す. い 場 面. と 対 処. 行 動. 願'11. に つ い て の 検 討. 2-1研. 究1の. 目 的. ・ ・ ・ ・ ・ ・ …8・14. 2-2研. 究1の. 方 法. ・ ・ ・ …. 2-3研. 究1の. 結 果. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …15. 2-4研. 究1の. 考 察. ・ …. 第3章. 攻. 撃. 行. 動. を. し な. い. 自 信. と 対. 処. 行. 動. に. つ. い. ■ ・ …14. 匿 ・ ・ ・ …16 て. の. 検. 討. 3-1研. 究2の. 目 的. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …26. 3-2研. 究2の. 方 法. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …26. 3-3研. 究2の. 結 果. ・ ・ ・ …8・. 3-4研. 究2の. 考 察. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …31. 第4章. 中. 学 生. を 対. 象. と. し た 攻. 撃. 行 動. 予 防. プ. ロ グ. ラ ム. …27. の 試. 行. 4--1研. 究 の 目 的. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …35. 4-2調. 査 内 容 及 び プ ロ グ ラ ム の 概 要. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …35. 4-3調. 査 結 果 及 び 感 想 文. ・ ・ ・ ・ …. 4-4研. 究3の. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …47. 第5章. 引. 中 学 生 を対 象 と した攻 撃 行 動 研 究 の 展 望 お よ び 問 題 の 所 在. 考 察. 日 …41. 総 合 考 察. 5-1攻. 撃 行 動 を用 いや す い場 面. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …49. 5-2攻. 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対 処 行 動. ■ ■ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …50. 5-3ス. ト レ ス の 認 知 的 評 価 理 論 を 適 用 し た 攻 撃 行 動 予 防 プ ロ グ ラ ム の 試 行 ・ ■ ・ ・51. 5-4本. 研究 の 限 界 と今 後 の 課 題. 用 文 献. 謝 辞 Appendix. ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ …52 ・ ・. ・. ・. ・. ・. ・. ・. …55.

(3) 第1章. 1-1中. 中学生 を対 象 と した攻 撃 行動研 究 の展 望 およ び問題 の 所 在. 学 校 に お け る問 題 性 の あ る攻 撃 行 動 の 現 状. 近 年,学. 校 現 場 に お け る い じ め や 暴 力 は 児 童 ・生 徒 に と っ て の 大 き な 問 題 と. し て 取 り 上 げ ら れ て お り,継. 続 した 発 生 件 数 等 の 統 計 的 報 告 が な され て い る. (文 部 科 学 省,2006)。 Figurel-1は,中. 学 校 と 高 等 学 校 に お け る 校 内 暴 力 発 生 数 の 最 近10年. 表 し て い る 。 中 学 校 の 校 内 暴 力 の 発 生 数 は,1997年. 以 降2000年. し て い る 。 そ れ 以 降 は 下 降 あ る い は 横 ば い で あ る が,1997年 て い る(文. 部 科 学 省,2006)。Figure1-2は2005年. 1-3は2005年 12,841人. 生,小. 学 校6年. まで 毎 年 増 加. と 比 べ る と増 加 し. 度 の 小 ・中 ・高 等 学 校 に お け. る い じ め の 認 知 件 数 を 学 年 別 に 表 し て い る 。中 学1年 次 い で 中 学2年. の推移 を. 生 と な っ て い る(文. 生 が24,023件 部 科 学 省,2006)。. で 最 も 多 く, ま たFigure. 度 の 暴 力 の 加 害 児 童 生 徒 数 を 学 年 別 に 表 し て い る 。 中 学3年 と 最 も 多 く,次. い で,中. 学2年. 時 期 に 最 も 多 い 結 果 と な っ て い る(文 以 上 を ま と め る と,中 べ る と 著 し く 多 く,暴 も の の1997年. 生,中. 学1年. 生が. 生 と な っ て お り,中. 学校. 部 科 学 省,2006)。. 学 校 で の い じ め ・暴 力 の 件 数 は 小 学 校 ・高 等 学 校 に 比. 力 の発 生 件 数 で は こ こ数 年 は 下 降 あ る い は横 ば い で あ る. 時 点 か ら比 較 す る と増 加 し て い る こ と が わ か る。. 攻 撃 行 動(aggressivebehavior)は,そ. の 対 象 と な っ た 被 害 者 や 周 囲 に 対 して 多. 大 な 影 響 を 与 え る 行 動 で あ る(佐. 藤,2007)。. 童 ・生 徒 の い じ め ・暴 力 な ど の 行 動 は,攻 い じ め や 暴 力 を 防 止 す る た め に は,発. そ の よ う な 観 点 か ら 考 え る と,児. 撃 行 動 に 含 む こ と が で き る 。 よ っ て,. 生 件 数 の 最 も 多 い 中 学 生 を 対 象 と し た,. 攻 撃 行 動 の 予 防 の研 究 が 必 要 だ と 考 え られ る 。 児 童 ・生 徒 の い じ め や 暴 力 を 防 止 す る た め に,心. 理 学 で は攻 撃性 の 概 念 が 適. 用 さ れ た 研 究 が 行 わ れ て き た 。 こ の 領 域 の 研 究 に つ い て 概 観 す る た め に,基 研 究 を 展 望 し た 山 崎(2002),濱 展 望 し た 松 尾(2002)の. 口(2002:2005)お. 礎. よび 学 校 で の プ ロ グ ラム を. 内容 をま と め る。. 1-・2攻 撃 性 研 究 の 推 移 お よ び 発 達 ・教 育 心 理 学 領 域 で の 研 究 攻 撃 性 研 究 に っ い て 展 望 し た 山 崎(2002)に は 社 会 心 理 学,精 神 医 学,比 最 近 に 至 り 健 康 心 理 学,行 中 心 と な っ て お り,新. 較 行 動 学,大 動 医 学,発. よ る と,こ. れ ま で の攻 撃 性 研 究. 脳 生 理 学 の 諸 領 域 が 中 心 で あ っ た が,. 達 心 理 学,教. 育 心 理 学 の 各領 域 が 研 究 の. し い 展 開 を 見 せ て い る 。 山 崎(2002)は. 開 の 契 機 は 多 様 で あ る が,発. ま た,こ. 達 心 理 学 や 教 育 心 理 学 の 領 域 で は,児. の新展. 童 ・青 年 の. 社 会 に お け る 暴 力 性 が 目 立 ち 始 め た こ と が 契 機 に な っ た と推 測 し て い る 。. 1.

(4) 30000. 25000. 20000. 撃15… 10000. 5000. 0 19971998. 1999200020012002. 200320042005 年 度. Figure1-1学. 校内における暴 力行為の発生件数の推移(文 部科学省,2006). 2. +中. 学校. +高. 等学校.

(5) 7000 6000 5000 癒4000 せ3000. 耀 悌. ・. 1000. 懸轍. 2000. 評 Figurel-22005年. 度 学 年 別 い じ め の 発 生 件 数(文. 3. 部 科 学 省,2006).

(6) 12000 10000 8000 6000. 4000 2000 0. Figurel-32005年. 澱 鱗. く. 度 学 年 別 暴 力加 害児 童 生徒 数(文 部 科 学 省,2006). 4.

(7) 攻 撃 性 に 関 す る 発 達 心 理 学 と 教 育 心 理 学 に お け る 先 行 研 究 で は,攻 念 を 細 分 化 し て,そ. 撃性 の概. れ ぞ れ の 特 徴 に 沿 っ た 研 究 が され て い る こ と が 両 領 域 に 共. 通 し た 傾 向 で あ る(山 こ れ に 加 え て,発. 崎,2002)。 達 心 理 学 領 域 で は,代. 表 的 な も の と し て,攻. 撃行 動に至る. 情 報 処 理 過 程 の 研 究 が あ る(Dodge&Coie,1987)。 教 育 心 理 学 領 域 で は,攻. 撃 性 の 基 礎 研 究 に お け る 知 見 を,教. プ ロ グ ラ ム に 適 用 し て い る(山. 崎,2002)。. 育場面 で実際の. 子 ど もの 心 身 の健 康 や 不 適 応 行 動 の. 予 防 を 目指 し て 攻 撃 性 を 適 正 化 す る た め の 教 育 プ ロ グ ラ ム が 実 施 され て い る 。 以 上 の3点,攻. 撃 性 の 細 分 化,情. 報 処 理 過 程,教. 育 プ ロ グ ラ ム,に. ついて以. 下 に 詳 し く 述 べ る。 攻 撃 性 の 細 分 化. 濱 口(2005)に. 類 型 ご と の 行 動 的,心 動 を,そ. よ る と,攻. 撃 性 を 細 分 化 し て と ら え,下. 理 的 特 性 を 明 ら か に し よ う と す る 研 究 に お い て,攻. 位 撃 行. の 生 起 メ カ ニ ズ ム あ る い は 機 能 の 観 点 か ら 能 動 的 攻 撃(proactive. aggression)と. 反 応 的 攻 撃(reactiveaggression)の2種. 類 に 分 類 して と ら え る一. 連 の 研 究 が あ る(Dodge,1991;Dodge&Coie,1987)。. 能 動 的 攻 撃 は,① る,②. 怒 りや 攻 撃 行 動 を 誘 発 す る 先 行 事 象 が な い 事 態 で 始 発 さ れ. 怒 り の 喚 起 ・表 出 を 伴 わ な い,③. 何 ら か の 結 果 の 獲 得 を 目 標 と し,そ. 手 段 と し て 機 能 す る 攻 撃 行 動 と 考 え ら れ て い る 。 一 方,反. 応 的 攻 撃 は,①. 阻 止 や 知 覚 さ れ た 威 嚇 な ど の 先 行 条 件 に よ っ て 誘 発 さ れ る,② 出 を 伴 う,③ と し,知. 自 己 を 防 御 す る こ と,ま. く の 研 究 で は,こ の2種. 山 崎 ら(2003,2004)は,反. 欲求. 怒 り の 喚 起 ・表. た は嫌 悪 刺 激 に危 害 を加 え る こ とを 目標. 覚 さ れ た 脅 威 を 軽 減 す る 機 能 を 果 た す と 考 え ら れ て い る(濱. ま た,多. の. 口,2005)。. 類 の攻 撃 性 を さ らに 細 分 化 して 考 えて い る。. 応 的 攻 撃 と 道 具 的 攻 撃(能. 動 的 攻 撃 と 同 義)の. 間 の. 弁 別 性 の 問 題 を 指 摘 し,両 者 を よ り 明 確 に 対 比 さ せ て 研 究 す る た め に"道 具 的 攻 撃 の 範 疇 に あ り,反 応 的 要 素 を 除 い た 種 類 の 攻 撃 性"で あ る 関 係 性 攻 撃 で 道 具 的 攻 撃 の1側 い う,3分. 面 を 代 表 さ せ,反 類(反. 応 的 攻 撃 を表 出性 攻 撃 と不 表 出性 攻 撃 に分 け る と. 応 的 表 出 性 攻 撃,反. 応 的 不 表 出 性 攻 撃,道. 具 的 関 係 性 攻 撃)を. 提 唱 し て い る。. しか し,こ. れ らの研 究 にお いて 生 起 メ カ ニ ズ ムや 機 能 の観 点 か ら分 類 され た. 能 動 的攻 撃 や 反応 的 攻 撃 は,特 性 と して の攻 撃 性 の分 類 で あ る の か 観 察 可 能 な 攻 撃 行 動 の分 類 で あ る の か 明確 で な い と考 え られ る。 山 崎(2002)に. よ る と,現. て と ら え て い る が,細 し て い な い 。 よ っ て,本. 在 の 研 究 で は,攻. 撃 性 を 個 人 の 安 定 した 特 徴 と し. 分 化 した とき の 用 語 の 使 用 とそ の 概 念 は研 究者 間 で 一 致 研 究 に お け る攻 撃 性 と攻 撃 行 動 の 扱 い を 後 述 す る こ と. にす る。. 5.

(8) 攻 撃 行 動 に 至 る情 報 処 理 過 程 の 研 究 な 理 論 の1っ SIPと. に 社 会 的 情 報 処 理 理 論(Socialinformation-processingtheory:以. す る)が. あ る(Dodgeetal,1986;Crick&Dodge,1994)。SIPで. に お か れ た 人 が,行 明 確 化,④. 攻 撃 性 研 究 で 用 い られ て い る代 表 的. 動 を 起 こ す ま で に ① 符 号 化,②. 反 応 の 検 索,⑤. る(Figurel-4)。. ま ず,環. 反 応 決 定,⑥. 実 行 の6ス. 下. は,葛. 藤 場面. 手 が か り の 解 釈,③. 目標 の. テ ッ プ を 経 る と仮 定 して い. 境 内 の 手 が か り 刺 激 や 自 己 の 身 体 感 覚 な ど の 中 か ら,. そ の 場 で の 社 会 的 相 互 作 用 に 関 連 の あ る 手 が か り 刺 激 に 注 意 が 向 け ら れ る(① 符 号 化)。 注 意 が 向 け ら れ た 手 が か り刺 激 は,長. 期 記 憶 に 貯 蔵 され て い る デ ー タ. ベ ー ス と 照 合 さ れ 自 己 の 置 か れ て い る 社 会 的 状 況 の 解 釈 が 行 わ れ る(② り の 解 釈)。 そ の 解 釈 を 受 け て,相 求 す る の か 決 定 す る(③ 行 動 が,デ. SIPか. 目 標 の 明 確 化)。 そ し て,そ. ー タ ベ ー ス か ら 検 索 さ れ た り,そ. 作 り 出 さ れ た り す る(④ 価 さ れ,遂. 手 と の や り と り の 中 で,ど. ら 攻 撃 行 動 を 考 え る と,攻. の よ うな 結 果 を 追. の 場 面 で 取 り得 る 具 体 的 な. の 揚 で 新 し い 行 動 レパ ー トリー が. 反 応 の 検 索)。 検 索,構. 行 す べ き 行 動 が 決 定 さ れ(⑤. 手が か. 成 され た 行 動 レパ ー ト リー は 評. 反 応 決 定),実. 撃 行 動 は,人. 行 に 移 さ れ る(⑥. 実 行)。. が葛藤 場面 におかれ た際にそ. の 状 況 で 行 う 内 的 な プ ロ セ ス を 経 て 行 わ れ る も の と理 解 す る こ と が 可 能 で あ る 。 SIPに. 基 づ い た 一 連 の 研 究 成 果 を 展 望 し た 濱 口(2002)に. 性 の 高 い 子 ど も は,解. よ れ ば,反 応 的 攻 撃. 釈 の 時 点 で 敵 意 帰 属 す る 傾 向 が あ り,目. を 統 制 ・支 配 す る こ と に 価 値 を お き,反. 標 設 定 で は他 者. 応 検 索 で は 方 略 の 数 が 少 な く,反. 応 決. 定 で は適 切 な結 果 予 期 がで きな い 傾 向 が あ る。 ま た,能. 動 的 攻 撃 性 の 高 い 子 ど も 揖,目. 標 設 定 で 対 人 関係 を維 持 す る 目標 よ. り 個 人 的 な 欲 求 を 実 現 す る 目 標 を 選 好 し,攻. 撃 行 動 につ い て の 肯 定 的 な 結 果 予. 期 と高 い 自 己 効 力 を 持 つ 傾 向 が あ る 。 攻 撃 性 適 正 化 の 教 育 プ ロ グ ラム ム の 動 向 を 展 望 し た 松 尾(2002)に. 学 校 に お け る 暴 力 ・い じ め 防 止 の プ ロ グ ラ よ れ ば,海. 外 に お い て は 多 く の 行 動 ・認 知. ・. 感 情 を 育 て る直 接 的 プ ログ ラムが あ る。 行 動 に焦 点 を 当 て た プ ロ グ ラ ム と して は,RIPP(RespondinginPeacefulandPositiveWays)プ Bauers,Kung,&Plybon,2000)を. は じ め とす る 多 く の 社 会 的 ス キ ル. (SocialSkillsTraining:以. ラ ム と し て は,SIPの て い る 。 例 え ば,適. ロ グ ラ ム(Meyer,Farre11,. 下SST)が. あ げ られ る 。 認 知 に 焦 点 を 当 て た プ ロ グ. 基礎 的研 究 を基 に した様 々 な介 入 プ ロ グ ラ ム が 開 発 され 切 な 問 題 解 決 を 行 う力 を 伸 ば す 活 動 を 紹 介 し て い るICPS. (lnterpersonalCognitiveProblem-solving)プ. ロ グ ラ ム(Shure,1992)や. コ ン ピ テ ン ス を 高 め る こ と を ね ら っ たSecondStepプ. ,&Guzzo,2000)な. トレー ニ ン グ. 社 会 的. ロ グ ラ ム(Frey,Hirschtein. どが あ る 。 感 情 に 焦 点 を 当 て た プ ロ グ ラ ム と し て は 怒 りが 誘. 発 さ れ る 状 況 に お け る 反 応 の 仕 方 を 教 え る 目的 で な さ れ る 怒 り の マ ネ ー ジ メ. 6.

(9) Figurel-・4社. 会 的 情 報 処 理 モ デ ル. (Crick&Dodge(1994)を. 参 照 し て 作 成). 7.

(10) ン ト プ ロ グ ラ ム が あ る 。 一 方,日. 本 にお け る系 統 的 な 暴 力. 研 究 は 海 外 に 比 べ て 少 な い 。 し か し,学 の 構 成 的 グ ル ー プ エ ン カ ウ ン タ ー,國 ポー. ト,山. 崎(2000)の. 1-3本. 校 で 取 り 組 め る 心 理 教 育 は,國. 分(1996). 分(1999)のSST,滝(2000)の. 心 の 健 康 教 育(PHEECS),渡. LoveandFreedom)な. ・い じ め プ ロ グ ラ ム. ピ ア ・サ. 辺(2001)のVLF(Voicesof. ど の よ う に 発 展 し つ つ あ る(松. 尾,2002)。. 研 究 の 視 点. 中学 校 に おける攻撃行動の予防 生 と い う 時 期 を と り あ げ て,攻 第1に,先. の 理 由 か ら,中. 学. 力 や い じめ な どの 問題 の あ る 攻 撃 行 動 を 学年. 学 生 時 に 最 も 多 く 小 学 校,高. 果 と な っ て い る 。 こ の よ う に,中 と に つ い て,中. 下 の2つ. 撃 行 動 に焦 点 を 当 て た研 究 を行 う。. に 述 べ た よ う に,暴. 別 に 見 た と き に,中. 本 研 究 で は,以. 等 学 校 はそ れ よ りも少 な い 結. 学 生 時 期 に 問題 の あ る攻 撃 行 動 が 多 発 す る こ. 学 校 時 期 の 状況 要 因 の 影 響 に 対 して本 人 が起 こ した 行 動 とい う. 観 点 を も っ こ と が 重 要 で あ る と考 え られ る 。 小 学 生 か ら 中 学 生 へ の 移 行 期 は,ク 織 へ の 社 会 化 と,自. ラ ス 活 動 ・部 活 動 へ の 参 加 な ど 集 団 ・組. 分 ら し さ の 獲 得 と い う個 人 化 の 二 項 対 立 的 な 発 達 課 題 を 同. 時 に 達 成 す る こ と が 求 め ら れ る 時 期 で あ る(伊 発 達 し 生 物 学 的 変 化 が 著 し く,ま た 環 境 変 化 も 経 験 す る,ス で,本. 研 究 で は,攻. 藤,2001)。. 加 え て身 体 が急 激 に. た 学 習 内 容 の 難 化 ・友 人 関 係 の 複 雑 化 と い っ. ト レ ス フ ル な 時 期 で あ る と 言 え る(牧,2003)。. 撃 行 動 の 予 防 を 考 え る た め に,中. そ こ. 学 校 時 期 の状 況 要 因 の 影. 響 を 受 け る 中 学 生 自身 が 起 こす 行 動 と し て 攻 撃 行 動 を と ら え る 。 第2に,攻. 撃 性 は 発 達 段 階 の 早 い 時 期 に 形 成 さ れ る(山. 攻 撃 性 は 安 定 し た 次 元 で あ る こ と か ら,一 せ に く い と 考 え ら れ る 。 し た が っ て,攻. 崎,2002)。. 旦 形 成 され る と介 入 に よっ て 変 化 さ 撃 性 で は な く攻 撃 行 動 を 対 象 と した 研. 究 を 行 う こ と が 必 要 で あ る と 考 え ら れ る 。 し か し,現. 状 では攻撃行 動に焦点 を. 当 て た 研 究 は 十 分 に 行 わ れ て き た と は い え な い 。 佐 藤(2007)は,臨 入 の 基 盤 と な る 基 礎 研 究 の 領 域 に お い て,攻 が 主 た る 研 究 対 象 と さ れ て き た た め,攻 さ れ て お ら ず,具. 床 的な介. 撃 行 動 そ の も の で は な く,攻. 撃性. 撃 行 動 の 理 論 的 な概 念 の 枠組 み は 構 築. 体 的 な 介 入 の タ ー ゲ ッ トを 不 明 瞭 に し て し ま う こ と に っ な が. っ て い る と 述 べ て い る 。 し た が っ て,中 は な く,攻. そ し て,. 学 生 を 対 象 に 介 入 す る 場 合,攻. 撃性 で. 撃 性 よ りも変化 させや す い 攻 撃 行 動 に焦 点 を 当て る こ とが 役 立 っ と. 考 え られ る 。 成 人 を 対 象 に し た 先 行 研 究 で は,攻 (2007)に. よ る と,成. 撃 行 動 が ター ゲ ッ トとな っ て い る。 佐 藤. 人 を対 象 と した 攻 撃 行 動 に 対 す る心 理 療 法 と して は 行 動. 療 法 や 認 知 行 動 療 法 に よる介 入 技 法 が 高 い 有 効 性 を もっ 。攻 撃 行 動 に 焦 点 を 当 て る こ とで,成 人 を対 象 に した 先 行 研 究 の 知 見 を応 用 す る こ とが 可 能 に な る た 8.

(11) め,中. 学 生 を 対 象 に した 攻 撃 行 動 の 予 防 に 役 立 つ と 予 測 で き る 。. ス トレス の 認 知 的 評 価 理 論 に 基 づ い た 攻 撃 行 動 の 理 解 て た 先 行 研 究 の な か で,攻 そ の 中 で,攻. 攻 撃 性 に焦 点 を 当. 撃 性 と ス トレ ス と の 関 係 を 見 た 研 究 が 数 多 く あ る 。. 撃 性 の 高 い 子 ど も は ス トレ ッ サ ー に 直 面 し た 場 合 に 他 者 へ の 攻 撃. 行 動 が 出 現 し や す い(神 ス 状 態 に あ る(岡. 村,1998)こ. 安,2000)こ. と や,い. じめ加 害 生 徒 が 比較 的 高 い ス トレ. と が 明 ら か に さ れ て い る 。 ま た,友. 関 係 に お け る ス ト レ ス が 中 学 生 の 攻 撃 性 を 高 め る(池. 達 や 家 族 との. 上,2001)こ. て い る 。 攻 撃 性 に 関 す る 先 行 研 究 の 知 見 を ふ ま え る と,攻. と が 示 され. 撃 行 動 と ス トレ ス と. の 相 互 作 用 が 生 じ て い る と考 え られ る 。 そ こ で,本. 研 究 で は ス. ト レ ス フ ル な 葛 藤 場 面 で の 対 処 行 動 と い う 観 点 か ら,. 攻 撃 行 動 を 考 え る 。 こ の 理 論 的 枠 組 み と し て,Lazarus&Folkman(1984)の. ス ト. レス の認 知 的 評 価 理 論 を用 い る。. 先 行 研 究 に お い て,攻 み た 研 究 と し て,対 た(加. 藤i,2008)が. 撃 行 動 発 生 の メ カ ニ ズ ム を認 知 的 評 価 理 論 で 説 明 を試. 人 ス ト レ ス に 関 し て 認 知 的 評 価 理 論 とSIPモ あ る 。 こ の 研 究 で は,SIPモ. デ ル の葛 藤 場 面 が認 知 的 評 価 理. 論 で は ス ト レ ッ サ ー に あ た り,ス. テ ッ プ1か. ッ プ6が. 述 べ て い る。. 対 処 行 動 に 相 当 す る,と. 認 知 的 評 価 理 論 で は,ス. ら5の. 過 程 は 認 知 的 評 価 に,ス. ト レ ッ サ ー に 遭 遇 し た 生 活 体 は,認. と 環 境 と の 相 互 作 用 が,ど. デ ル を比 較 し. 知 的 評 価(人. テ. 間. の 程 度 ス ト レ ス フ ル で あ る か を 決 定 す る 評 価 の 過 程). に 基 づ き 対 処 行 動 を 選 択 ・実 行 し,そ の 結 果 が ス ト レ ス 反 応 と し て 表 出 さ れ る 。 対 処 行 動 は 対 処 行 動 行 使 の 結 果 に か か わ ら ず,ス. トレ ス フ ル な 状 況 を 処 理 し よ. う と す る 努 力 を 意 味 す る 。 対 処 行 動 は 次 々 と 移 り変 わ る プ ロ セ ス の 中 で 起 こ る 現 象 で あ り,そ の プ ロ セ ス の あ る 段 階 で は,あ る 特 定 の 対 処 行 動 を 使 用 す る が, 他 の 段 階 で は 別 の 対 処 行 動 を 用 い る 。 そ し て,対 連 性 は 一 義 的 で は な く,状. 況 の 変 化 に伴 い 変 化 す る。. 認 知 的 評 価 理 論 に 基 づ き,本 場 面(ス. 処 行 動 と ス トレ ス 反 応 と の 関. 研 究 で は,攻. ト レ ッ サ ー が 生 じ た 場 面)に. で あ る と 考 え る(Figurel-5)。. 撃 行 動 を,攻. お い て,対. し た が っ て,本. 撃 行 動 を用 い や す い. 処 行 動 と し て 実 行 され る 行 動. 人 の 意 志 が 関 与 す る と 考 え られ る,. 意 図 さ れ た 攻 撃 行 動 を 対 象 とす る 。 攻 撃 行 動 に は 衝 動 性 の 高 い 行 動,つ. ま り対 処 行 動 で は な く ス トレ ス 反 応 と し. て 扱 う こ と が 妥 当 な 行 動 が 含 ま れ て い る か も し れ な い 。 例 え ば,ス の 尺 度 を 概 観 す る と,ス. ト レ ス 反 応 に は 感 情,認. 知,行. 動,身. トレ ス 反 応. 体 反 応 の全 て の. 面 で 多 様 な 項 目 が あ る。 成 人 を 対 象 と し た ス トレ ス 反 応 を 測 定 す る こ と を 目 的 に 開 発 さ れ た 尺 度 で あ るStressResponseScale-18(鈴. 木,1997)の. 下 位 尺 度 は 「抑. う っ ・不 安 」,「不 機 嫌 ・怒 り」,「無 気 力 」 か ら な る 。 中 学 生 を 対 象 と し て,日. 9. 常.

(12) 攻撃行動を用 いやすい場面. ス トレッサ ー. ⇒. 適切な対処行動 不適切な対処行動(攻 撃行動). 認知的評価 ⇒. 対処行動 ⇒. ス トレス 反 応. ヨ. Figurel-5ス. ト レス 理 論 に 基 づ く攻 撃 行 動 の モ デ ル. 10.

(13) 生 活 に お け る ス ト レス 反 応 の 測 定 を 目 的 に 開 発 さ れ た 中 学 生 用 ス トレ ス 反 応 尺 度(三. 浦,2002)の. 下位 尺 度 は. 「抑 う つ ・不 安 」,「 不 機 嫌 ・怒 り 」,「 無 気 力 」,. 「身 体 的 反 応 」 か ら な る 。 ス ト レ ス 反 応 の. 「不 機 嫌 ・怒 り 」 を 理 由 と し て 衝 動. 的 に 攻 撃 行 動 に 至 る 可 能 性 は 考 え ら れ る 。 し か し,本 し て の 攻 撃 行 動 に つ い て 検 討 す る こ と を 目 指 し,ス 動 や,強. 研 究 で は まず 対 処 行 動 と トレス反 応 と して の 攻 撃 行. い 感 情 に 基 づ い た 衝 動 性 の 高 い 攻 撃 行 動 に つ い て は 扱 わ な い も の とす. る。 な お,中. 学 生 を 対 象 に し た 先 行 研 究 で 扱 わ れ て き た 攻 撃 性 に つ い て は,比. 較. 的 安 定 し た 次 元 で あ る こ と か ら,パ ー ソ ナ リ テ ィ に 含 ま れ る 概 念 で あ る と と ら え,対 1-4本. 処 資 源 に 含 ま れ る も の で あ る と考 え る 。 研 究 で 用 い る用 語 の 説 明. 本 研 究 に お い て,攻. 撃 性(aggression)は,パ. ー ソ ナ リテ ィ に 含 ま れ る 安 定 し. た 個 人 特 性 の 概 念 と して 考 え る 。. 攻 撃 行 動(aggressivebehavior)は,観. 察 可 能 な 行 動 と し て と ら え,佐. の 定 義 を 使 用 し,「 他 の 人 が 物 理 的,精 行 動 で あ り,か. っ,一. 神 的,あ. 考 に し て 分 類 す る が,以 第1に,攻. 子,身. の 下 位 類 型 と し て は,攻. 体 ・物 理 的 攻 撃,言. 下 の2点. の行 動 の. 動 の 行 為 者 に は 相 手 を侵 害 す る意 図 が あ. る と 判 断 さ れ る も の 」 と 定 義 す る 。 そ し て,そ 藤,2007)の3因. る い は 社 会 的 な 不利 益 を受 け る. 般 的 な 社 会 的 規 範 に 照 ら し 合 わ せ た と き に,そ. 受 け 手 や 周 囲 の ほ と ん ど の 人 か ら,行. 尺 度(佐. 藤(2007). 語 的 攻 撃,間. の 理 由 か ら 後 述 す る5類. 撃行動. 接 的 攻 撃 を参. 型 に 分 類 す る。. 撃 行 動 尺 度 が 大 学 生 を 対 象 と し て 作 成 さ れ た こ と か ら,中. 学 生に. 見 ら れ る 攻 撃 行 動 を 追 加 す る 。 中 学 校 に お け る い じ め や 暴 力 の 態 様(文. 部科 学. 省,2006)を. 参 考 に 検 討 し,「 無 視 す る,仲. 間 は ず れ に す る 」 と い う攻 撃 行 動 を. 関 係 性 攻 撃 と い う 類 型 で 加 え る 。 関 係 性 攻 撃 と はCrick&Gropter(1995)に. よっ. て 提 唱 さ れ た 概 念 で,「 意 図 的 な 操 作 や 仲 間 関 係 に ダ メ ー ジ を 与 え る こ と に よ り, 他 者 を 傷 っ け る 行 動 」 と 定 義 され. 「無 視 す る 」 「仲 間 は ず れ に す る 」 「悪 い 噂 を. 流 す 」 な ど が ふ く ま れ る。 攻 撃 行 動 尺 度 に あ る 間 接 的 攻 撃 の 項 目 は. 「陰 口 を 言. う 」 「そ の 人 の い な い と こ ろ で 悪 口 を 言 う」 「悪 い 噂 を 流 す 」 で あ り,関 撃 の 概 念 に 含 ま れ る 。 そ こ で,本 の う ち,攻. 研 究 で は,Crick&Gropterの. 係性 攻. 関 係 性 攻 撃 の概 念. 撃 行 動 尺 度 の 間 接 的 攻 撃 に 含 ま れ な い 「無 視 す る 」 「仲 間 は ず れ に す. る 」 と い う 行 動 を 関 係 性 攻 撃 と し て 扱 う。 第2に,攻. 撃 行 動 尺 度 の1つ. す る 。 身 体 ・物 理 的 攻 撃 は,攻. の 因 子 で あ る 身 体 ・物 理 的 攻 撃 を2類 撃 行 動 の 対 象 の 違 い か ら,相. 的 に 被 害 を も た ら す 身 体 的 攻 撃(殴 す 物 理 的 攻 撃(持. る ・蹴 る な ど)と,物. ち 物 の 破 壊 な ど)に. 型 に 分類. 手 に 対 し て,身. 体. 理 的に被害 をもた ら. 分 け る こ とが で き る。 攻 撃 行 動 の対 象 が. 11.

(14) 異 な る と,用. い や す い 状 況 の 特 徴 や 対 処 行 動 が 異 な る 可 能 性 が あ る と考 え られ. る 。 そ こ で,身. 体 ・物 理 的 攻 撃 を 身 体 的 攻 撃,物. 理 的 攻 撃 の2類. 型 に分 けるこ. と とす る 。 以 上 よ り,攻 撃,間. 撃 行 動 の 下 位 類 型 と し て,身. 接 的 攻 撃,関. 係 性 攻 撃 の5類. 体 的 攻 撃,物. 理 的 攻 撃,言. 語的攻. 型 に 分 類 す る 。 各 下 位 類 型 の 内 容 をTable1-1. に 示 した 。 1-5本. 研 究 の 目的. 本 研 究 で は,実. 際 の 生 活 の 中 で,中. レ ッ サ ー が 生 じ た 場 面)に. お い て,攻. 学 生 が 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 揚 面(ス 撃 行 動(不. 適 切 な 対 処 行 動)で. 切 な 対 処 行 動 を と る こ と の 支 援 を 目 指 す 。 具 体 的 に は,以. 下 の3つ. ト. はない適 の 研 究 を行. う。 研 究1で. は,中 学 生 が 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 の 特 徴 を 明 ら か に す る こ と,. そ し て,そ. の よ うな 場 面 で の 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対 処 行 動 の 特 徴 に つ い て. 明 ら か に す る こ と を 目 的 と す る 。 さ ら に,整 面 の 特 徴 を 反 映 さ せ て,攻. 理 され た 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場. 撃 行 動 を用 い や す い 場 面 を 表 す 短 文 を 作 成 す る こ と. を 目指 す 。 研 究2で. は,研. 究1で. 明 ら か に し た 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に お い て,中. 学 生 が5種. 類 の 攻 撃 行 動 を どれ ぐ らい 用 い よ う と考 え る か を 明 ら か に す る こ と. そ し て,そ. の よ う な 場 面 に お い て,攻. 撃 行 動 を 用 い な い 自信 と攻 撃 行 動 以 外 に. 取 り得 る 対 処 行 動 の 使 用 頻 度 の 関 係 に っ い て 検 討 す る こ と を 目 的 と す る 。 そ し て,研. 究3と. す い 場 面 に お い て,攻. し て,研. 究 で 得 た 知 見 を 基 に,中. 学 生 が攻 撃 行 動 を用 いや. 撃 行 動 をせ ず に適 切 な 行 動 を用 い る こ とが で き るた め の. プ ロ グ ラ ム を 実 践 す る。. 12.

(15) Table1-1攻. 撃 行 動 の 下 位 類 型 の 内容. 身体的攻撃. 他者 に対 して,身 体的 に被害 をもた らす行動 (例:暴 力をふ る う,胸 ぐらをつかむ). 物理的攻撃. 他者 に対 して,物 理的 に被害 をもた らす行動 (例:も の をこわ す). 言語的攻撃 他者 に対 して,言 語を用 いて被害 をもた らす行 動 (例:嫌 がる ことやバ カにす ることを言 う). 間接的攻撃 他者 に対 して,直 接的 ではない方法 で被害 をもた らす行 動 (例:陰 口を言 う). 関係性攻撃 他者に対 して,社 会的 に阻害す る ことによ り被害 をもた らす行動 (例:無 視や仲 間はずれ をす る). 13.

(16) 第2章. 攻 撃 行 動 を用 い や す い 場 面 と対 処 行 動 に つ い て の 検 討. 2-1研. 究1の. 目的. 研 究1で. は 以 下 の3点. を 目標 と す る 。. ① 中 学 生 を 対 象 に し,攻. 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面(ス. ト レ ッ サ ー に あ た る). の 特 徴 を 明 らか にす る。 ② 攻 撃 行 動 を用 いや す い 場 面 で の 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る対 処 行 動 の特 徴 を 明 ら か に す る。 ③ 中 学 生 が5種 的 攻 撃,関 2-2研. 究1の. 類 の 攻 撃 行 動(身 係 性 攻 撃)を. 体 的 攻 撃,物. 理 的 攻 撃,言. 語 的 攻 撃,間. 接. 用 い や す い 場 面 を描 写 す る短 文 を作 成 す る。. 方法. 対 象 者 と手 続 き 布 し,65名(1年. 公 立 中 学 校 に 在 籍 す る 中 学 生1∼2年 生:男. 子18名,女. 子15名;2年. 生65名. 生:男. に質 闇紙 を 配. 子17名,女. 子15名). の デ ー タ を 得 た。. 質 問 内 容(a)5種. 類 の 攻 撃 行 動 を 呈 示 し,そ. ど の よ う な 時 か,「 人 が,実 持 ち に な る)の. 際 の 学 校 生 活 の な か で,∼. は ど ん な 場 面 だ と 思 い ま す か?で. さ ん 書 い て く だ さ い 。(ど 教 示 で,そ. う した 行 動 を 用 い や す い のは. ん な 時?ど. す る(∼. き る だ け,具. ん な 場 面?ど. した い 気 体 的にた く. ん な 人 に?)」. と言 う. れ ぞ れ 自 由 記 述 を 求 め た 。 提 示 し た 攻 撃 行 動 は 以 下 の 通 りで あ. る。 ①. 「も の を こ わ す(こ. わ し た い 気 持 ち に な る)」. ②. 「相 手 の 胸 ぐ ら を つ か ん だ り,暴. ③. 「相 手 に ば か に す る よ う な こ と や 嫌 が る こ と を 言 う(言. 力 を ふ る う(ふ. る い 気 持 ち に な る)」 い た い 気 持 ち にな. る)」 ④. 「誰 か の 陰 口(か. げ で 悪 口)を. ⑤. 「誰 か を 無 視 し た り,仲. 言 う(言. い た い 気 持 ち に な る)」. 間 は ず れ に す る(し. 攻 撃 行 動 の 内 容 に つ い て,4種. 類 の 攻 撃 行 動(「. 攻 撃 」,「 ③ 言 語 的 攻 撃 」,「④ 間 接 的 攻 撃 」)は. た い 気 持 ち に な る)」 ① 物 理 的 攻 撃 」,「 ② 身 体 的. 攻 撃 行 動 尺 度(佐. 藤 他,2007)の. 項 目 を 参 考 に し て 作 成 し,「 ⑤ 関 係 性 攻 撃 」は い じ め や 暴 力 の 態 様(文 2006)を (b)攻. 部 科 学 省,. 参 考 に して 作成 した。 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対 処 行 動 に っ い て,「 実 際 に そ の よ う な 行 動 を. し な い で す ま す た め に,ど の よ う に し た ら よ い と 思 い ま す か?」. と い う教 示 で,. 自 由記 述 を 求 めた 。 デ ー タの処理 法. 自 由 記 述 内 容 は,KJ法. を べ 一 ス と し た 方 法 に よ る 分 類 を行. った 。 具 体 的 な 分 類 手 順 は以 下 の 通 りで あ る。. 14.

(17) ① 自 由記 述 の 内容 を 最 小 単 位 の 有 意 味 語 に分 け る。 ② ① で 作 成 した 内 容 を カー ドに 書 く。 ③ 臨 床 心 理 学 を 専 攻 す る大 学 院 生5名. に よ り,各 攻 撃 行 動 お よび 攻 撃 行 動 以. 外 に 取 り 得 る 対 処 行 動 に お い て 内 容 の 近 い カ ー ド を 合 わ せ,カ. テ ゴ リー を. 作成 す る。 ④ 臨 床 心 理 学 を 専 攻 す る 大 学 院 生5名 ゴ リ ー 名 を 検 討 し,決. に よ り,各. カ テ ゴ リー に 相 応 し い カ テ. 定す る。. ⑤ 別 の 臨 床 心 理 学 を 専 攻 す る 大 学 院 生2名. に よ り,別. 々 に 各項 目が どの カ テ. ゴ リー に 属 す る か 判 定 を す る 。 ⑥2名. が 判 定 し た 項 目 が 属 す る カ テ ゴ リ ー に 食 い 違 い が あ っ た 場 合 は,同. 名 の 話 し 合 い に よ り,食 ⑦5種. じ2. い 違 っ た 項 目が 属 す る カ テ ゴ リー を 決 定 す る 。. 類 の 攻 撃 行 動 ご と に 作 成 し た カ テ ゴ リ ー 名 を カ ー一 ・ ・ド に 書 く 。. ⑧ 臨 床 心 理 学 を 専 攻 す る 大 学 院 生5名. に よ り,各. カ テ ゴ リー 名 に お い て 内 容. の 近 い カ ー ドを 合 わ せ 上 位 カ テ ゴ リ ー を 作 成 す る 。 ⑨ 臨 床 心 理 学 を 専 攻 す る 大 学 院 生5名 上 位 カ テ ゴ リ ー 名 を 検 討 し,決. に よ り,各. 上 位 カ テ ゴ リー に相 応 しい. 定 す る。. ⑩ 各 攻 撃 行 動 ご と に 上 位 カ テ ゴ リ ー の 出 現 率 を 百 分 率 で 求 め る(各. 上位 カテ. ゴ リ ー に 属 す る 項 目 数/場 面 全 体 の 項 目 数 ×100)。 2-3研. 究1の. 結果. 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面(Table2-1)自 攻 撃88項. 目,物. 関 係 性 攻 撃77項 物 理 的 攻 撃,言 性 攻 撃 は10カ. 理 的 攻 撃126項 目)を. 語 的 攻 撃83項. 目,間. 得 た 。デL-・ ・タ 分 類 の 結 果,Table2-1の. 語 的 攻 撃 は13カ. テ ゴ リ ー,間. テ ゴ リ ー の 合 計60カ. カ テ ゴ リー の 判 定 て,2人. 目,言. 由 記 述 に よ り453項. 目(身. 体的. 接 的 攻 撃79項. 目,. よ う に 身 体 的 攻 撃,. 接 的 攻 撃 はllカ. テ ゴ リL--t,関. 係. テ ゴ リー が 得 られ た 。. 自 由記 述 の 項 目が どの カ テ ゴ リー に 該 当 す る か に っ い. の 臨床 心理 学 を専 攻 す る大 学 院 生 が 独 立 に 判 定 を行 った 。 判 定 は 各 カ. テ ゴ リ ー の 定 義 を も と に し て 行 っ た 。2人. の 判 定 者 に よ る 一 致 率 は79%で. あ っ. た 。 独 立 し て 行 っ た 判 定 が 一 致 し な か っ た 項 目 に つ い て は 議 論 を し て 一 致 した 結 論 を得 た 。 上 位 カ テ ゴ リ ー と 項 目 の 出 現 率(Table2-2)デ. ー タ 分 類 の 結 果 得 ら れ た60. カ テ ゴ リ ー に つ い て 再 度 同 じ 方 法 で 分 類 を 行 っ た と こ ろ,18の が 得 ら れ た 。 次 に,カ. 上 位 カ テ ゴ リー. テ ゴ リ ー 判 定 の 結 果 分 類 さ れ た 項 目 を も と に,攻. 場 面 別 に 上 位 カ テ ゴ リ ー に 属 す る 項 目 数 を 計 算 し,そ リ ー に 属 す る 項 目 数/場 面 全 体 の 項 目 数 ×100)を. の 出 現 率(各. 求 め た 。5種. い や す い 場 面 に お け る 上 位 カ テ ゴ リ ー の 出 現 率 の 上 位5カ. 15. 撃行動. 上位 カ テ ゴ. 類 の攻 撃 行 動 を用 テ ゴ リ ー はTable2-3.

(18) の よ うに な っ た 。. 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り 得 る 適 切 な 対 処 行 動(Tabte2-4)同 の 結 果,13カ 1995)を. テ ゴ リ ー が 得 ら れ た 。 こ れ ら を 対 処 方 略 の3次. 用 い て 分 類 す る とTable2-4の. 法 略 を3っ. じ方 法 に よ る 分 類. の 軸(問. の 組 合 せ で,8種. 題 解 決 一 情 動 焦 点 の 軸,認 類 の 対 処 法 略(計. (問 題 焦 点 一 関 与 一 行 動),あ 焦 点 一 回 避i一 行 動),肯 点 一 関 与 一 行 動),思 避 一 行 動))に. よ う に な っ た 。3次. 定 的 思 考(情. 考 回 避(情. 題 焦 点 一 回 避 一 認 知),責. 動 焦 点 一 関 与 一 認 知),カ. 処. 与 一 回 避 の 軸). 題 焦 点 一 関 与 一 認 知),情. 動 焦 点 一 回 避 一 認 知),気. 村,. 元 モ デ ル で は,対. 知 一 行 動 の 軸,関. 画 立 案(問. き ら め(問. 元 モ デ ル(神. 報収集. 任 回 避(問. タ ル シ ス(情. 晴 ら し(情. 題 動焦. 動焦点 一回. 分 類 して い る。. 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 の 設 定(Table2-5;Table2-6;Table2-7)各 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に つ い て の 自 由 記 述 の 一 覧 を も と に,臨 攻 す る 大 学 院 生5名. の そ れ ぞ れ が,攻. を 作 成 し,そ の 後 同1)5名 言 語 的 攻 撃9,間 そ の45場. 面(身. 係 性 攻 撃10)を. 体 的 攻 撃8,物. 理 的 攻 撃10,. 得 た。. 面 が,中 学 生 が 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 と し て 適 切 か ど う か を 判. 定 す る た め に,実 中 学 校 教 員10名. 際 に そ の よ う な 場 面 に 直 面 す る 経 験 が 多 い と 考 え られ る 公 立 に よ り,作 成 し た 短 文 が 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に ど の 程 度. あ て は ま る か に つ い て4件 ら な い,3:ど. 法(1:あ. て は ま ら な い,2:ど. ち ら か と い え ば あ て は ま る,4:あ. を し た 教 員 の 教 員 歴,男. 女,担. す 。 結 果 はTable2-6の. 当 学 年,担. ち らか とい えば あ て は ま. て は ま る)で. 任 ・副 担,担. 評 定 を 求 め た 。評 定. 当 教 科 をTable2-5に. 示. よ うにな っ た 。. そ の 結 果 を も と に,同 短 文(身. 床 心 理 学 を専. 撃 行 動 を用 い や す い 場 面 を 描 写 した短 文. に よ り検 討 し,45場. 接 的 攻 撃8,関. 攻. 体 的 攻 撃2,物. じ5名. に よ り 検 討 し,45の. 理 的 攻 撃3,言. 語 的 攻 撃3,間. 短 文 を 得 点 が 上 位 の13の 接 的 攻 撃3,関. 係 性 攻 撃2). に しぼ っ た 。 さ ら に,各. 短 文 に 表 さ れ た 場 面 に,出. 現 頻 度 の 高 い 上 位 カ テ ゴ リー の 内 容 が. 含 ま れ た も の と な る よ う に,再. 度 同 じ5名. す い 場 面 を 描 写 し た 短 文 を1場. 面 ず っ 設 定 し た(Table2・7)。. 2-4研. 究1の. 研 究1で. に よ り 検 討 し,各. 考察 は,中. 学 生 が 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面(ス. の 特 徴 を 明 ら か に す る こ と,攻. 理 的 攻 撃,言. ト レ ッ サ ー に あ た る). 撃 行 動 を用 い や す い場 面 で の攻 撃 行 動 以 外 に取. り 得 る 対 処 行 動 の 特 徴 を 明 ら か に す る こ と,中 的 攻 撃,物. 攻 撃 行 動 を用 いや. 語 的 攻 撃,間. 学 生 が5種. 接 的 攻 撃,関. 類 の 攻 撃 行 動(身. 係 性 攻 撃)を. 体. 用 い や す い場. 面 を 描 写 す る短 文 を作 成 す る こ と を 目的 に行 った 。 ま ず,中. 学 生 が 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面(ス. 16. ト レ ッ サ ー に あ た る)の. 特徴 を.

(19) Table2-1攻 身体的攻撃 (胸 ぐ らをつ か む,暴 力 をふ る う). 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 の 分 類. 物 理 的攻 撃 言語的攻撃 (もの を こわす)(ば か にす る こと(陰 や嫌 が る こ とを言 う). 間 接 的攻 撃 ロを言 う). 関係 性攻 撃 (無視 や仲 間 はず れ). そ の 人 に む か つ く そ の 人 に 直接 言 えな そ の 人 に む か つ く そ の 人 に む か つ く そ の 人 に む か つ く (そ の 人 が うっ と う い(何 か に 当 た りた(相 手 に腹 が 立 っ ノ む(そ の 人 が うっ と う(そ の 人 に腹 が 立 っ1 しい と き1むか つ く人 いノ 相 手 が い な い とき かつ い て い る人)し いノ む かつ く人)う っ と う しい) に)に) そ の人 の行 動(言 動)人 か ら不 快 な こ と を そ の 人 の こ とが嫌 い そ の 人 の こ とが 嫌 い そ の 人 の こ とが 嫌 い が気 に 入 ら な い(調 言 わ れ た(い や な ご(そ の人 が嫌 いノ そ の(そ の 人 が いや ノ い っ(そ の 人 が き らいノき 子 に 乗 っ て い る人 を とを言 わ れ たノ ー 方 的 人 がい や)し ょに いた くない)も い) 見 た とき)に 怒 られ た). そ の 人 に 気 持 ち が通 人 と の 関係 が うま く そ の 人 の こ とが うら そ の 人 の こ とが 気 に そ の 人 の こ とが うっ じな い(自 分 の 言 う い か な い(居 心 地 が や ま しい(う らや ま 入 らな い(気 に くわ と う しい(う ざい 人1 こ と を 受 け入 れ て も 悪 い ときノ 仲 間 はず れ しい1ねたん で い る)な い人1自 己 中な人)う っ と う しい人) らえな い)に され た とき). そ の 人 か ら暴 力 を受 不 快 な 出 来 事 が あ っ そ の人 の こ とを 見 下 そ の 人 か ら不 快 な こ そ の 人 の こ とが う ら け た(手 を 出 され た た(い や な こ と が し て い る(自 分 よ り と を 言 われ た(い や や ま しい(自 分 よ り ときノ 相 手 か らや っ て あ っ た)弱 い 人 にノ 気 の弱 い人 な こ と を言 われ るノ 傷 優 れ て い る1ねた ん で き た と き)に)つ く こ と を 言 わ れ い る) る). そ の 人 か ら不 快 な ご イ ラ イラ した気 持 ち そ の人 が 調 子 に 乗 っ そ の 人 か ら不 快 な こ そ の 人 か ら不 快 な こ と を言 わ れ た(い や て い る(い ち び って と を され た(い や な と を され た(い や な な こ とを 言 わ れ たノ 腹 い るノ 調 子 に乗 っ てい こ とを され た)こ とを され たノ 馬鹿 に 立つ こ とを言 わ れ る)さ れ た) た) そ の 人 か ら不 快 な ご む かつ く気 持 ち そ の 人 に嫌 が らせ を と を され た(い や な す る(相 手 が 嫌 が る こ とを され た1お ち ょ と きノ 嫌 が らせ を して い る とき) く られ た) そ の 人 に裏 切 られ た うっ と うしい気 持 ち そ の 人 か ら不 快 な こ と を 言 わ れ た(い や (約 束 を破 られ た1裏 な こ とを言 われ た)え 切 られ た) 自分 の 思 い 通 り にな 物 事 が うま く い か な そ の 人 か ら不 快 な こ と を され た(ば か に ら な い(自 分 が 言 う い こ と を聞 か な い1邪魔 され た)同 をす る) 自分 が 不 快 な 状 態 つ ま らな い(面 (イ ラ イ ラ して い る ない とき)(む とき1うっ と う しい と き)き). そ の 人 が 自分 よ り強 そ の 人 の 責 任(自 分 い(自 分 よ り強 い 人1勝 手 な人1約 束 を 守 ら 上の 人)な い人) その人 に直接言 えな その人 が一緒 にいて い(相 手 の 前 で は言 楽 しくな い な いノ 人 前 で は言 え ま わ りに 同 調(み ん 自 分 が 不 快 な 状 態 な が言 っ てい る と きノ(む か つ い て い る と じ意 見 を 聞 い た と き) き). 白 く 自 分 が 不 快 な 状 態 自 分 が 不 快 な 状 態 ま わ り に同 調(み ん か つ い て い る と(腹 が 立っ とき1い ら な が嫌 が っ てい る1人 き1腹が 立 っ て い る と い らす る とき)に 流 され る). 自分 に 不 快 な き っ か 怒 り(腹 が 立 っ た と ま わ りに 同 調(ま け(出 来 事)(い ら き)り が 言 うか ら)り い ら し た と き1う っ と. わ 仲 間 意 識(話 題 つ く け んか の た め1結束 を 図 る た め). う し い こ とが あ っ た). 自分 に ス ト レス. 自分 に ス トレス. 自分 が ひ ま. 発 散(イ ラ イ ラ を解 そ の他 消ノ 言 っ てす っき り し た い とき). け んか. け んか. けん か. け んか. 遊 び(面 白半 分1遊 び 遊 び(ふ の流 れ で)と き) そ の他. そ の他. ざ け て い る 遊 び(冗 談 半 分1笑 わ そ の他 せ よ う と) その他. 17.

(20) Table2-218の. 1不 快 な 出 来 事 が あ った(ケ. 上 位 力 テ ゴ リー. ン カ/不 快 な 出 来 事). 2相 手 か ら 不 快 な ことを され た(そ 3け ん か(け. の 人 か ら 嫌 な ことを され た/言 わ れ た). ん か). 4人 間 関 係 が うま くい か な い(そ. の 人 に 裏 切 られ た/そ の 人 に 気 持 ち が 通 な い). 5自 分 の 思 い 通 りに 行 か な い(自. 分 の 思 い 通 り に な らな い). 6自 分 が 不 快 な 状 態 に あ る(イ ラ イ ラ した 気 持 ち/不 快 な 状 態) 7ス トレス(自. 分 に ス トレス). 8仲 間 意 識 ・同 調(仲 9遊 び(遊 10ひ. 間 意 識/回 りに 同 調). び). ま ・つ ま らな い(自. 臼 発 散(発. 分 が ひ ま/つ ま らな い). 散). 12相. 手 が 嫌 い(そ. の 人 が 嫌 い/そ の 人 が うっ とうしい). 13相. 手 が 自 分 よ り上(そ. 14そ. の 人 の こ とが うら や ま しい(そ. 15そ. の 人 の こ とを 見 下 して い る(そ. 16そ. の 人 に 嫌 が らせ を す る(そ. 17そ. の 人 の 責 任(そ. 18そ. の他. の 人 が 自 分 よ り強 い/そ の 人 に 直 接 言 え な い) の 人 の こと が うらや ま しい) の 人 の こ とを 見 下 して い る). の 人 に 嫌 が ら せ を す る). の 人 の 責 任). 18.

(21) Table2-3各. 場 面 に お け る 出 現 率 の 高 い上 位 力 テ ゴ リー. 物理. 身体. 言語. 不快 感 情. 攻撃被害. 不快 感情. 50.70%30.00%. 不快 な出 来 不 快 感情. 相 手 に対 す る. 相手 に対す. る嫌 悪 感 情. る嫌 悪 感 情 43.10%. 攻撃被 害. 26.70%18.10%16.50%. 不 快 感 情. 15.30%. 直接攻 撃で. 不快 な 出 来. 攻 撃 被 害. 遊 び. 事 22.20%. 物事が うま. 相手に対す. く進 ま な い. る嫌 悪 感 情. きな い 14.50%. 10.10%. 攻 撃 被 害. 5.20%. 相 手 に対 す. 嫌 悪 感 情. 攻撃被 害 6.70%. 関係. 20.50%36.70%. 事 18.70%. 間接. 5.60%. 不快感情. 11.10%. 仲 間 に 同調. 8.90%8.30%. 12.00%. 不正に対 し. 自分 よ り下 な. 不快 な 出 来. 不 正 に対 し. て. の に生 意 気. 事. て. 遊 び. 4.50%. 4.40%. 6.00%8.90%. 19. 6.90%.

(22) 一 一. Table2-4攻. 一. B相 手の立場. 問題解決型. で考える. E予 測する A相 手を大切 にす る. 情動焦点型. 一. 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対 処 行 動 の カ テ ゴ リ ー. D相 手の長所 を探す. 1振 り返 る. H相 手と話 し 合う. M我 慢する C相 手を攻撃. J落ち着 く. しない G相 談す る. K気 晴 らしを する L発 散す る F関 わ らない.

(23) 会 語 語 語 語 語 会 体 語 家 社 英 英 国 国 英 社 保 国 技. 2. 男. ﹁0. 1. 女. ハ 0. 3. 女. ﹁. 7. 1. 男. ﹁0 -膠. 2. 女. δ0 -ー. 3. 女. 3 ハ ∠. 3. 男. ﹁0 0凸. 2. 男. 7﹁ り6. 3. 女. ' 1 の0. 21. 担 担 担 副 副 担 副 副 担 副. 3. 男. ﹃0. ,副 は 学 級 副 担 任 の 略 a・ 担 は 学 級 担 任. 当教 科 担 副a担 学年. 教 員歴(年)性. 定 した 教 員 の 属 性 Table2-・5評.

(24) Table2-6. 中 学 校 教 員 に よ る 短 文 の 評 定 の 平 均 と標 準 偏 差. あなたが友蓮 と話 していると、みんなか らあま り好かれていない人が 自分たちの輪に入ろうとしてきました。 あなたが ちょっとした悪い 二とを しようとしている ときに、友達が真面 目に注意 してきました。 あなたと遊 ぶ約束 をしていたのに来なか った友達が、次の 日いつも通 り、にこっとして 「 お はよ う」と声 をか けてきました。. 関係性攻瑠. 禰. 雛. 舞 織. 讐. さ燈 別嫌いで脚. 鱗. 良くしてL'ると自分まで嫌われてしまうかもしれなL'と 思つてい3・ ・. 0.67 0.67. あなたは以前に.あ る人か ら嫌な ことを言われ、腹 を立てたことがありま した 。ある時、あなたの友達がその人の ことを嫌がっ ている話 をあなたに してきました。. 3,0. 0.67 1.14 0.82 1.07 09 4 8 2 1 48 59 51 49 4 2 1 0 0 1 00 10. 8. あなたは、友達があなたの悪ロを言っている場面に出くわ しました。. 0乙. あなたは、イライラしている時 に、あなたが嫌だと思っていることをされま した。. 1. あなたの クラスに、授業態度が悪 く、勝手な ことをする人がいます。. 00. あなたのクラスに、あ まり昌立たない、おとな しい人に偉そうに命令している人がいます。. り乙 ︻り ﹁﹂ 00 0. あなたのクラスに、悪ぶって制服を着 くずした り、わざとやる気の無いふ りをしている人がいます。. 3,0 りる りる り4 り4 、00. あなたとあま り仲のよ くない友達がいて、その人が何か目立つ行動をしま した。. り乙 90. 部活動で、上級生が引退した途端に態度が変わ った友達がいま した。その ことをあなたは良 く思 っていません。その友達が休ん だ ときに、他の友達が同 じように思っていることが分か りました。 聞接的攻撃 あなたは仲 のよい友達 と話 していて、何か面白 く、楽 しめる話はないか、と話題 を探 しています。. 9 0. あなたは、あま り好 きではない友逢が あなたの悪 ロを言 っていることを聞きました。 あなたがある人を好 きではなくて、そのことを言わ ずに我慢 していたら、その人の悪口を別 の友達が言い出しま した。. 6 ウ﹂. あなたは、ある人があなたの悪口を言って いるという話 を聞 きま した。その人がとても親 しげに話 しかけてきま した。. 2 7 ワ翻2. 2,7. 友達が、あなたがあま り好きでない人のことを無視 しています。. 0.74 0.92. あなたが委員 としてクラスの文化祭(体 育祭)の 計画をまとめよ うとしている時、文句ばか り言 って協力 して くれ ない人がいま す。. 2,5. 0,97. あなたが、真剣に部活 をしているときに、おもしろ半分でふざけている人がいます。. 2,9. 0.88. 3,1. 1.10. 2,6. 0.97. 的攻撃 芒誓. は先生に怒ら襟. とでむ しゃくしやしていました・そ こに友達力{やってきて・冗談で先生に怒 られた ことをからかいま. あなたが友達 と言い合いをしている時、相手が あなたの肩を軽 くたたきました。. あなた はみん なの前で友達か ら間違いを指摘されて、恥ずかしい思いをしています。 体育の授業 でバ レーの試合 をしている時、あまり好きでない友達が ミスをして、あなたのチームが負けて しまいました。 なたの友達が・ある人(あ なた蜘. では ない畑. んなか ら好かれていない人)を バカに して し'る 場面 にいっしょにいま. あなたは委員でクラスの意見 をまとめよ うと しているのに、みんな聞いてくれませ ん。 あなたは友違とうまくいかず、クラスの居心地 が悪いと感 じています。. 22. α94. 1.8. 87 3 5 79 29 58 87 99 49 7 8 9 6 0 0 0 00 00 00 0. あなたは理由もなくイライラしてお り、気持がおさまりません。. 0.71. 1.06. {1 8 ﹁5 11 0乙 0 4 3 11 り6 0乙 00 り乙 0乙. あなたは頑 張って勉強 したのに.定 期テス トの点数がとて も悪い点で した。. rO. あなたは部 活動 で、先輩から自分だけが嫌な用事 をするように言われま した。. 0ム. あなたはむ しゃ くしゃ している時に友達にからかわれま した。 物理的攻撃 あなたはみ んなをびっ くりさせて注目を浴びたいと思っています。. {l. あなたはきちんと授業を受けたいのに、後ろの席の友達が うるさくて授業に集中できません。 あなたは放課後に用事があったので、友達が教室で待 っていて くれると言 いま した。 しか し、用事 を済 ませて教室に もどる と 誰もいませ んでした。. O.97. 3. あなたは本 当は悪 くないのに、先生に一方的に大きな声で頭ごなしに怒られま した。. 2.4. 7. あなたは、 以前 にある友達 にバカにされ、そのためみんなから笑われま した。その友達がみんなの前で失敗をしました。.. O.92 0.52 0.95 1.07 0.97. 開り 0. あなたが班 長で、班の意見 をまとめようと している時に、何の意見 も出さずに協力的でない人がいます。. 1.03 1.14. 2.6. り轟 り乙 0乙. あなたは今、みんなと器 をしています。ある友達 を笑いもの にするようなことを言 えば、みんなが盛 り上がるだろうと思 ってい ます。 あなたが仲 のいい友達とふ ざけあっていると、だんだんとエスカレー トして きま した。. り己 盈U OO 4. あなたがみん なといっ しょにいる時、友達が間違ったことを自信たっぷりで言 っていま した。. り乙 0乙 り乙 り乙. あなた は、テス ト返却 時に友達と点数の教えあい をしています。その友達の点数はあなたよ りずいぶん悪い点数で した。. 8 0U O乙 0ム. 休み 時間に、ふ ざけて走 りまわっていた人が、あなたの机にぶつかってあなたの教科書 が落 ちましたが、あや まらずに走 りま わ っています。 テス ト返却時に、あなたの嫌いな人があなたの点数を見て笑いま した。. 言語的攻殖. SD 0.74 0.53 0.79 0.88. あなたが仲 の良い友達と2人で内緒話をしている時、それほど仲の良くない友達が 「なに、なに?」 と話 しかけてきました。. あなたは班 長で、話 し合いの時に意見をまとめようとしていますが、友達が関係のないことばか り話しか けて きます。. 躰. 、. 0Ψ ︻り り乙 0σ. 穴. 0乙 り乙 盒 ワ轟 り乙. の. あなたは、 友達 に何度も同じことを言われて、うっとおしくて、相手にするのが面倒 くさくなりま した。.

(25) Table2-7攻. 撃 行 動 を用 い や す い 場 面 を描 写 す る短 文. あ な た は,同. じ ク ラ ス のAさ. す る け れ ど も,自 日,ク. ん の こ と を,rク. ラスの中心で活動. 分 勝 手 で わ が ま ま 」 と,思. っています。 ある. ラ ス で 文 化 祭 の 劇 の メ ン バ ー を 決 め る 時 に,Aさ. あ な た の 役 を 勝 手 に 決 め,あ 間 接 的攻 撃. ん が,. な た は と て も 嫌 な 思 い を し ま した. が,直 接 言 う と も め そ う な の で 我 慢 し て い ま し た 。 そ の 数 日 後, Aさ ん が 休 ん だ と き に,他 の 友 達 が 同 じよ う に思 って い る こと が 分 りま した 。. あ な た は 同 じ ク ラ ス のBさ ん の こ と を,「 失 敗 や ミ ス が 多 く,ド ジ 」 と 思 っ て い ま す 。 あ な た は,Bさ ん と あ ま り気 が 合 わ ず 好 言 語 的攻 撃. き で は あ り ま せ ん 。 あ る 日,あ と,Bさ. あ な た は 同 じ ク ラ ス のCさ. ん の こ と を,「 ク ラ ス の み ん な か ら,. あ ま り 好 か れ て い な い し,自 関係 性 攻 撃. な た が み ん な と い っ し ょに い る. ん が 間 違 っ た こ と を 自信 た っ ぷ りに 言 い ま し た 。. 分 も あま り好 き じ ゃな い 。 仲 良 く. し た ら 自 分 ま で 嫌 わ れ て し ま う か も し れ な い 。」 と 思 っ て い ま す 。 あ る 日,授. 業 で グ ル ー プ を つ く る こ と が あ り,Cさ. んが あ. な た に 声 を か け て き ま した 。 あ な た は,同. じ ク ラ ス のDさ. ん と 仲 が 良 か っ た の で す が,数. 前 に け ん か を し ま し た 。 そ れ 以 後,あ. 身休 的攻 撃. 嫌 い に な り,話. な た は,Dさ. も し て い ま せ ん 。 あ る 日,あ. 日. ん の こ とが. な た は 先 生 に怒 ら. れ て む し ゃ く し ゃ し て い ま し た 。 そ こ に,Dさ. ん が や っ て き て,. 冗 談 で 先 生 に 怒 られ た こ と を か ら か い ま し た 。 あ な た は 理 由 も な く イ ラ イ ラ し て お り,気 物 理 的 攻 撃. 持 ちが お さ ま りませ. ん 。 そ ん な 時 に,あ な た の 先 輩 で あ る 年 上 のEさ ん か ら,あ な たが納 得 の いか な い ことで いや な こ とを一 方 的 に言 われ ま し た。. 23.

(26) 明 ら か に す る た め,自 果,一. 致 率 は79%で. 同 じ 言 葉 で2つ. 由 記 述 内 容 の 分 類 を 行 っ た と こ ろ,カ. テ ゴ リー 判 定 の 結. あ っ た 。一 致 し な か っ た 項 目 に つ い て の 一 つ の 理 由 と し て,. 以 上 の 解 釈 の で き る 言 葉 が あ る た め,判. 定 者 が ど ち らを とる か. で 食 い 違 い が 起 こ る と い う こ と が 考 え ら れ る 。 例 え ば,「 う っ と お し い 」 と い う 言 葉 は 広 辞 苑(岩. 波 書 店,2006)に. よ る と,①. う よ う に 相 手 に 対 す る 感 情 を 表 す 場 合 と,②. 心 が ふ さい で 晴 れ や か で な い とい う る さ い,わ. ず らわ しい とい うよ. う に 感 情 や 気 分 の 状 態 を 表 す 場 合 と の 両 方 が あ る 。 そ の た め,一 致 し な い 内 容 に つ い て は 話 し 合 い に よ り 食 い 違 っ た 項 目 が 属 す る カ テ ゴ リー を 決 定 し た 。 次 に,カ. テ ゴ リ ー 判 定 の 結 果 分 類 さ れ た 項 目 を も と に,上. す る 項 目 数 を 計 算 し,そ 高 い 上 位5カ. の 出 現 率 を 求 め た と こ ろ,上. テ ゴ リー で は,5種. 感 情 」 「攻 撃 被 害 」 の2カ ト レ ス フ ル な 場 面 で,場. 位 カ テ ゴ リー に 属. 位 カ テ ゴ リー の 出 現 率 の. 類 の 攻 撃 行 動 に 共 通 し て 見 られ る の は. テ ゴ リ ー で あ っ た 。 こ の こ と か ら,ど. 「不 快. の攻 撃 行 動 もス. 面 の 違 い に か か わ ら ず 用 い られ や す い と い う共 通 点 が. あ る と考 え られ る。 各 攻 撃 行 動 に 特 徴 的 に 見 られ る カ テ ゴ リー が あ っ た 。 物 理 的 攻 撃 に っ い て は 「不 快 感 情 」 が50.7%,「 動 に 比 べ て,問. 不 快 な 出 来 事 」 が18.7%を. 題 解 決 と し て 用 い ら れ る よ り も,不. 占 め て お り,他. の攻 撃 行. 快 感 情 の 発 散 で 用 い られ や. す い こ と を 表 し て い る と考 え られ る 。 身 体 的攻 撃 で は り,他. 「攻 撃 被 害 」 が30.0%「. の 攻 撃 行 動 に 比 べ て,問. 不 正 に 対 し て 」 が4.4%を. 占め て お. 題 解 決 の 手 段 と して用 い て い る可 能 性 が うか が. え る。 言語 的攻撃 では. 「遊 び 」 が14.5%を. カ に す る と い っ た 内 容 で あ る が,ス く,お. 占 め て い る 。 具 体 的 に は,か. らか いや バ. ト レ ッサ ー に 対 す る 適 切 な 対 処 行 動 で は な. も し ろ み や 楽 し み を 求 め た 不 適 切 な 対 処 行 動 と 考 え ら れ る 。 ま た,言. 的攻撃 におい て. 「自 分 よ り 下 な の に 生 意 気 」 が6.0%占. 語 的 攻 撃 は 相 手 と の 関 係 に お い て,自. 語. め て い る こ と か ら,言. 分 の 方 が 上 だ と認 知 し て い る と き に 用 い. られ や す い と考 え られ る。 間 接 的 攻 撃 で は,「 直 接 攻 撃 で き な い 」 が10.1%占 は 逆 に 相 手 と の 関 係 に お い て,自. め て お り,言. 語 的攻撃 と. 分 の 方 が 下 だ と認 知 して い る とき に 用 い られ. や す い と 考 え られ る 。 関係性 攻 撃で は. 「仲 間 に 同 調 」 が8.3%を. 占 め て お り,本. 人 の意 志 や 判 断 だ. け で な く 周 り と の 関 係 が 影 響 して い る 。 ま た,「 相 手 に 対 す る 嫌 悪 感 情 」 が 間 接 的 攻 撃 で は36。7%,関 43.1%し. 係性 攻撃で は. め て い る こ とが特 徴 で あ る。. 以 上 よ り,各. 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 は,ス. 24. ト レ ス フ ル な 状 況 で あ る,と.

(27) い う 共 通 点 は あ る が,5種 係 や ま わ り と の 関 係,目 最 後 に,攻. 類 の 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 ご と に,相 的 な どに 特 徴 が あ る こ と が 示 され た 。. 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 で の 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 適 切 な 対 処. 行 動 に っ い て の 自 由 記 述 を 分 類 し た と こ ろ13項 グ の3次 村,1995)で. 元 モ デ ル(神 は,対. 一 回 避 型 の3次 考 回 避(情. 手 との 関. 村,1995)に. 目 が 得 ら れ た 。こ れ を コ ー ピ ン. 当 て は め た 。 コ ー ピ ン グ の3次. 処 方 略 を 問 題 解 決 型 一 情 動 焦 点 型,認. 元 で 合 計8カ. 知 型 一 行 動 型,接. テ ゴ リー に 分 類 し て い る 。得 ら れ た13の. 動 焦 点 型 一 認 知 型 一 回 避)の. る こ と が で き た 。 こ の こ と か ら,攻 あ る 訳 で は な い こ と,多. 元 モ デ ル(神. カ テ ゴ リ ー 以 外 の7カ. 近型. 項 目は 思. テ ゴ リー に 入 れ. 撃 行 動 に 代 わ る 対 処 と し て,特. 定の対処が. くの対 処 が攻 撃 行 動 に代 わ る対 処 と して用 い る こ とが. で き る 可 能 性 が あ る こ と が 考 え ら れ る 。 た だ し,個. 人 に よ っ て有 効 な対 処 が 異. な る と 考 え られ る の で さ ら に 考 察 を進 め る 必 要 が あ る 。. 25.

(28) 第3章. 3-1研. 攻 撃 行 動 を しな い 自信 と対 処 行 動 に つ い て の 検 討. 究2の. 目的. 研 究2で. は,以. ① 研 究1で. 下 の2点. を 目的 と す る 。. 作 成 し た,攻. 撃 行 動 を 用 い や す い5場. 面 に お い て,中. 学 生 が5種. 類 の 攻 撃 行 動 を どれ く ら い 用 い よ う と 考 え る か を 明 ら か に す る。 ② そ の よ う な 場 面 で,攻. 撃 行 動 を 用 い な い 自 信 と攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対. 処 行 動 の 使 用 頻 度 との 関 係 に つ い て検 討 す る。. 3-2研 究2の. 方法. 対象者 と手続 き し,91名(男. 子48名,女. 質 問内容 (a)攻 研 究1で. 公 立 中学 校 に在 籍 す る 中学 校3年 子43名)の. 生96名. デ ー タを得 た 。. 調 査 に用 い た 質 問紙 は 付 録 に示 され て い る。. 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に お け る 攻 撃 行 動 を 用 い よ う と 考 え る 程 度: 作 成 し た 「身 体 的 攻 撃 」,「物 理 的 攻 撃 」,「言 語 的 攻 撃 」,「間 接 的 攻 撃 」,. 「関 係 性 攻 撃 」 を 用 い や す い そ れ ぞ れ の 場 面 を 提 示 し,a∼eの ぐ ら を っ か ん だ り 暴 力 を ふ る う,bバ で 悪 口 を 言 う,d無 ∼eの. に 質 問 紙 を配 布. カ に す る こ と や 嫌 が る こ と を 言 う,cか. 視 し た り 仲 間 は ず れ に す る,eも. 気 持 ち に ど れ ぐ ら い な り ま す か?」. 気 持 ち に な ら な い,2:ど. 攻 撃 行 動(a胸. の を こ わ す)に. と い う 教 示 で ,4件. げ. つ い て,「a. 法(1:そ. の よ うな. ち ら か と 言 え ば そ の よ う な 気 持 ち に な ら な い,3:ど. ら か と 言 え ば そ の よ う な 気 持 ち に な る,4:そ. ち. の よ う な 気 持 ち に な る)に. よ り回. 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に お け る 攻 撃 行 動 を 用 い な い 自 信:攻. 撃行動. 答 を求 めた。 (b)攻. を 用 い よ う と 考 え る 程 度 に つ い て た ず ね た 後 に,「a∼eの す か?」. と い う 教 示 で,4件. 法(1:絶. 対 し な い と 思 う,2:た. 3:す る か も し れ な い と 思 う4:し て し ま う と 思 う)に (c)攻. 行 動 を す る と思 い ま ぶ ん し な い と 思 う,. よ り回 答 を 求 め た 。. 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に お け る 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対 処 行 動:. 攻 撃 行 動 を 用 い よ う と 考 え る程 度 と攻 撃 行 動 を 用 い な い 自信 に っ い て た ず ね た 後 に,a∼eの 対 処 行 動(A相 D相. 行 動 を 用 い ず に,研 手 を 大 切 に す る,B相. 手 の 長 所 を 探 す,E予. う,1振. 究1で. り 返 る,J落. 用 い る 頻 度 に つ い て4件. 手 の 立 場 で 考 え る,C相. 測 す る,F関. ち 着 く,K気 法(1:つ. ど ち ら か と 言 え ば つ か う,4:つ. 求 め た 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る13の. わ ら な い,G相. 晴 ら し を す る,L発 か わ な い,2:ど か う)に. 手 を 攻 撃 し な い,. 談 す る,H相. 手 と話 し合. 散 す る,M我. 慢 す る)を. ち ら か と 言 え ば っ か わ な い,3:. よ り 回 答 を 求 め た 。 ま た,そ. れ以外 の. 対 処 行 動 に つ い て,「 つ か う対 処 が あ れ ば 書 い て く だ さ い 」 と い う教 示 で,自 記述 を求 めた。. 26. 由.

(29) 研 究1で. 作 成 し た 攻 撃 行 動 を 用 い や す い5場. 面 に お い て,中. 学 生 が5種. 攻 撃 行 動 を ど れ ぐ ら い 用 い よ う考 え る か を 明 ら か に す る た め に,1要. 類の. 因分散分. 析 を 実 施 した 。 次 に,そ. の よ う な 場 面 で,攻. 撃 行 動 を 用 い な い 自信 と 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得. る 対 処 行 動 の 使 用 頻 度 と の 関 係 を 検 討 す る た め に,孟 3-3研. 究2の. 結 果. 攻 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 に お け る,5種 程 度 つ い て(Table3-1)研. 究1で. の 攻 撃 行 動 を 独 立 変 数 に,攻. 類 の 攻 撃 行 動 を 用 い よ う と考 え る. 作 成 し た5種. 類 の 攻 撃 場 面 に ご と に,5種. 撃 行 動 を 用 い よ う と 考 え る 程 度(そ. 行 動 を ど れ ぐ ら い し た い 気 持 ち に な る か に っ い て の4件 数 と し た1要 研 究1で. 検 定 を実 施 した 。. 類. れ ぞれの攻撃. 法 で の 結 果)を. 従属変. 因分 散 分 析 を 実施 した 。. 作 成 し た5種. 類 の 場 面 の う ち,身. 体 的 攻 撃 場 面 で は,攻. 撃 行 動 を用 い. よ う と 考 え る 程 度 に お け る 攻 撃 行 動 の 種 類 に よ る 主 効 果 は 認 め られ な か っ た (F(4,105)=1.47,p<.05)。 言 語 的 攻 撃 場 面 で は,攻. 撃 行 動 を 用 い よ う と考 え る 程 度 に お け る 攻 撃 行 動 の. 種 類 に よ る 主 効 果 が 認 め ら れ た(F(4,235)ニ6.94,p<.05)。 (Tukey)を. そ こ で,下. 行 っ た と こ ろ,言 語 的 攻 撃 を 用 い よ う と 考 え る 程 度 が,身. 間 係 性 攻 撃,物. 理 的 攻 撃 よ り も 有 意 に 高 く,間. 度 が 身 体 的 攻 撃,関. 体 的 攻 撃,. 接 歴 攻 撃 を 用 い よ う と考 え る 程. 係 性 攻 撃 よ り も 有 意 に 高 い こ と が 示 さ れ た(p<.05)。. 間 接 的 攻 撃 揚 面 で は,攻. 撃 行 動 を 用 い よ う と考 え る 程 度 に お け る 攻 撃 行 動 の. 種 類 に よ る 主 効 果 が 認 め ら れ た(F(4,225)ニ3.12,p<.05)。 (Tukey)を. 位検 定. 行 っ た と こ ろ,間. そ こ で,下. 位 検定. 接 的 攻 撃 を 用 い よ う と考 え る程 度 が 物 理 的 攻 撃 よ. り も 有 意 に 高 い こ と が 示 さ れ た(p<.05)。 関 係 性 攻 撃 場 面 で は,攻. 撃 行 動 を 用 い よ う と考 え る程 度 に お け る攻 撃 行 動 の. 種 類 に よ る 主 効 果 が 認 め ら れ た(F(4,212)=2。82,p<.05)。 (Tukey)を. 行 っ た と こ ろ,間. そ こ で,下. 位 検定. 接 的 攻 撃 を 用 い よ う と考 え る程 度 が 身 体 的 攻 撃 よ. り も 有 意 に 高 い こ と が 示 さ れ た(p<.05)。 物 理 的 攻 撃 場 面 で は,攻. 撃 行 動 を 用 い よ う と考 え る程 度 に お け る攻 撃 行 動 の. 種 類 に よ る 主 効 果 は 認 め ら れ な か っ た(,F:(4,95)=1.42,p<.05)。 攻 撃 行 動 を 用 い な い 自 信 と 攻 撃 行 動 以 外 に 取 り得 る 対 処 行 動 の 使 用 頻 度 に っ い て(Table3-2=Table3-3)攻. 撃行 動 を用 いや す い場 面 にお ける攻撃 行動. を 用 い な い 自 信 に っ い て の(a)一(e)の 準 と し て,攻. 撃 行 動 を 用 い な い 自 信 高 群(85%タ. け た と こ ろ,高 群 は12以 タ イ ル)は15で. 質 問 の 合 計 点 数 を パ ー セ ン タイ ル値 を基. 下,15名,低. 群 は22以. あっ た 。. 27. イ ル)・ 低 群(15%タ 上,18名. イ ル)に. と な っ た 。中 央 値(50%. 分.

(30) Table3-1攻. 撃 行 動 を 用 い や す い 場 面 別 の 攻 撃 行 動 を 用 い よ う と考 え る 程 度 の 平 均(SD). 11 nU. (. 09 09. O乙 !. [ひ ハU. 下位 検定 の結果a. (. ) ). (. ). (. 7の -( U. (. ) FO O O乙 -. 4■ ■■. ). 1■. (. 4■ ■■. 体 的 攻 撃,言=言. り乙. 2.5 (1.2). ) [0 0 0乙 -. 09 09. 1.2 (0.6). (. 関係性 攻撃 場面. 5 紛 1 0. 2.0 (1.0). ). ) り0 0. 0 9 2 ω. 間接 的攻撃 場面. (. 1.2 (0.5). a:身=身. 1ー ハU. (. (1.1). 言 語的攻 撃 場面. 物理 的攻 撃場 面. 0乙 1■. 身体 的攻 撃場 面. 身体 的攻 撃 言語的 攻撃 間接的攻撃 関 係性攻撃 物 理 的攻撃F値 1.47 2.2 2.0 1.8. 語 的 攻 撃,接=間. (1.0). (1.0). 1.4 (0.5). 1.4 (0.8). 6.94*. 言 〉身,係,物. 2.0 (1.0). 1.8 (1.0). 3.12*. 接 〉物. 1.6 (0.9). 1.3 (0.7). 2.82*. 接 〉身. 1.9 (1.2). 1.9 (1.1). 1.42. 接 的攻 撃,係=関. 28. 係 性 攻 撃,物=物. 理的攻 撃. 接 〉身,係. *ρ<.05.

(31) Table3-2攻. 撃 行 動 し な い 自 信 高 群 ・低 群 の 各 対 処 の 使 用 頻 度 の 平 均(SD) 自 藍甘. t膚. 自 曇氏. q. ) 5. 7 3. 8. q. 8 ヰ. A相 手 を大切 にする. 1.98†. q q. ) 6. d. ) 7. q. ) 8. q. ) 8. ¢. ) 1. .68. -0. .09. q. 1.77†. q. ) 6 0.78. α. ) 9 1.52. e. ) 0. -0. .79. q. ) 7. 1 6. -3. .4*. q. ) 6. 3 a. 1.71†. †:ρ く.10*:ρ. 29. -1. ) 6. 7 4. 4 4。. M我 慢す る. 9 41. 7 3. L発 散す る. ) 2 ) ) 1 1 (0ム (り乙 (り乙. 2 4. K気 晴 らしをする. 4 3。. ) 0 α. 9 5. ち着 く. 5 3。. ) 3 α. 9 3. J落. ) 6. 7 4。. ) 9 q. 6 な. 1振 り返 る. 0.81. 4 5. 7 4. H相 手 と話 し合 う. 1.2. 7 a. 4 4。. G相 談す る. 2.27*. 2.04. 6 a. 5 4。. F関 わ らない. 0 4. 4 4⋮. E予 測す る. ) 2 α. D相 手 の長所を探す. ) ) 4 ) 5 ) 0 2 (り乙 (リム (り4 (唱1. 9 4. C相 手 を攻撃 しない. 5 3。. ) 0. ¢. 0 5. B相 手 の立場 で考える. く.05.

(32) τable3-3各. 悶. 攻撃 行動 にお ける攻 撃行動 しない 自信高 群 ・低 群の 各 対処 の使 用 頻度 の 平均(SD) 高群. 物理的攻撃 低群t値. 52. 15. A相. 手 を 大 切 に す る4.3〔1.8)4.7〔1.8). B相. 手 の 立 場 で 考 え る5.1(2.0)4.5(2.3). 富群. 身体的攻撃 低群t値. 高群. 言譜的攻撃 低群t値. 高群. 23. 20. 16. 5321 一〇. .27. 0.88. 間接的攻撃 低 群'値 22. 高群 38. 関係性攻攣 低群f値 26. 4.1{1.7〕4.2(1.7)-0.42. 4.1(1.9)4.0{1.6)0.33. 4.3(1.5)3.4〔1.9〕L58. 4.3〔1.7)4.1〔1.9)Or41. 4.8〔1.9)4.5(2.1工0.74. 5rO(2.2)4.4(1.7)1.07. 5.1(2.1)4,5〔2.0〕0。89. 5.0〔2.0⊃4.5〔2,0)0.90. C相 手を攻撃 しない. 5.0(L9)4.7(1.9〕0.65. 4.8〔1.9)4.8〔L8〕-0.1薯. 4,7(1.9)5.3(1.8)-0.9. 5.3(1.8)4.7〔L9)0.85. 5.1(1.8}5.1〔2.0)-0.05. D相 手の長所を探す. 4.8〔2.2)4.1(2。3〕0.96. 4.5〔2.2)4.θ. 4.4〔2r3)4.4(2.0)0.05. 4.6(2.2)4.6(2.3)0.05. 4.7〔2.2)4,8(2.1〕-0.18. E予 測する. 3,9{1.B)4.2(2.1}-0.50. 3.7(1.7)4.6(2.3〕-1.59. 3.8〔2.0)4.1(1.9)-0,46. 4.7(2.0〕3.4〔1.6〕2.20*. 3.8(1.7〕4.3〔2.1〕-1.02. F関 わ らない. 5.0(2.0〕4.8(2.G)0.28. 4.9〔1.9〕5.2〔1.9)-0.67. 4.2(1.7〕5.3(1.8)-1.96t. 4.1〔1,1)5,5〔2.0〕-2.75累. 4.ア(1.9)5.8〔1.8)-2.18串. G相 談する. 5.0〔2.1〕5.0〔2.0)0.00. 5.1(2.1〕5.0(2.0)0.08. 4.6〔2.4)5.5〔1,9〕-1.34. 4.1〔2.0〕5.8(2.3)-2.38累. H相 手 と話 し合 う. 3.7〔1,9〕3.9〔2.4)-0.27. 3.5(1.7〕4.4〔2.2)-1.87奮. 3.9〔2.1)4.0〔1.7〕-0.22. 1振 り返 る. 3.8(1.8)4.0(2.2)-0.45. 3.8(1.8〕3.9(291)-0.02. 3.6{2.1)4.3〔2.0〕. J落 ち着 く. 5.5〔2.0)4.5(2.2〕1.57. 5.4〔1.9)4.9(2.3)0.98. 5.5〔2.2)5.5〔1.9)-0.03. K気 硝 らしをする. 4.9(2.0)5.0(2.0〕-0,20. 4.7〔2.0}5.4〔2.0)-1.42. 4.3〔2,2)5.1`2.0)-1.24. 5.4(1,8〕5.4(2.2)0.11. 4.8〔1.9)5.4(2.0)-1.19. L発 散する. 4.B〔2.1)5.5(1.8)-1.16. 4.9〔2.1)5.5(2.0)-1.00. 4.2(2.4)5.3{1.9)-1.67. 3.9`1.9)5.5(2.3)-2.13*. 4.6〔2.0)6rO(2.0)-2.70串. M我 慢する. 4.6(2.1)4.1(2,4)0.75. 4.4〔2.O)4,6〔2.5)-0.41. 4,4(2.0〕4.1(2.2〕0.45. 4.9〔1.8}4.0(2.2)L33. 4.6〔2.1)4.1(2.0)0.94. 〔2.0)-D.30. 一1.08. 4.5(2.0)5.8(2.2)-2.50串. 3.8〔1.8〕3。5〔1.9)0,59. 3.7(1.9)4.0(1.8)-0.57. 3.4(1.4〕3マ7(2.1)-0.41. 398(1.9)4.2{2.2)-0.80. 5.4〔1.8)5.4(2.2)0.11. 5.3〔2.1)5.7(1.9)-0.76. †:ρ. 30. 〈.10*:〃. く.05.

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