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『女生徒』試解

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Academic year: 2021

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(1)Title. 『女生徒』試解. Author(s). 西原, 千博; 葛, 明君. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. A, 人文科学編, 42(2): *17-26. Issue Date. 1992-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4229. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 解. 第 一部A)第四二巻 第二号 平成四年二月 北海道教育大学紀要 (. 『 女 生 徒』 試. と述 べて いる。. 西. 原. 千. 博 ・葛. 明. 君. 女生徒 」 はなぜ 〈 し かしながら、 こ の作 品 にお いて の 「 成 熟 した か 処 女 への希 求 〉を し たり し て いる・ 女 に対 し て反発〉 を した り、 〈 は、従 来 、あまり詳 しく は論考 さ れ てこな か った。 そ こで、 本稿 で 女生徒 」の成 熟 し は、 こ の関 谷 一郎氏 と榎本隆 司氏 の説 を ふまえ、 「. 文学 界 」 に掲 載 され 太宰治 の 『 女生徒 』 は昭和十 四年 四月号 の 「 た作 品 であ る。 こ の作 品 は従来 から、主人 公 であ る 「 女生徒」 が少女 から大人 に. 悩 ま せたり、不安 にさせたり し て いてる要 因 に ついても考 察 し て み た い。. 出 す 女 だ と は 、 思 って な か った 。 よ いし ょ な ん て 、 お婆 さ ん の掛. 私 は、 いまま で、自 分 が、 よ いし ょな ん て、げび た言 葉 を言 い. 作 品 の冒頭 すぐ の部分を引 用 し てみよう。. と に つ い て 考 え て み る こ と に し た い。. 女生徒 」はなぜ成熟 し た女 に反発 す る のだ ろう かと いう こ まず 、 「. 1 1. 女 生徒 」を た女 への反発 と処女 への希 求 の原 因 を さぐ り、 さら に、 「. 移 り変 わり ゆく微妙 な心 理を描 き出 し て いると論 じら れ る ことが多 い。例 えば 、関 谷 一郎 氏 は、 成長 し つ つあ る少 女 が成 熟 し た女 に対 し て反発 を 示す のは 一般 的 な こと と言 ってよ かろう。 2年 6月号 ) q『 女生徒 』 解 釈 と鑑賞」昭和 6 」・ーー‘「 と述 べられ て いる。 また、榎 本隆 司氏 も、 多 感 な処女 への希 求 とそ こから女 への堰 を越 え てゆ こう とす る 潜 在的 な意識 が微妙 に交錯 す る心 理 の描出 であ る。 『『 作品論 太宰 治』所収 ) 女生徒 』論 」ー ー.『. 一七.

(3) . . 明君 西原 千博・葛. 声 みた いで、 いやら し い。 どう し て、 こんな掛声 を発 し た のだ ろ う。私 のからだ の中 に、 ど こか に、婆 さ んが ひと つ居 るよ う で、. 一八. に、〈 自 分 の大 人 にな って行 く のを見 て いるよ り仕方 が な いのだ ろう かvと思 って、 「 女生徒 」は肉 体 の変 化 の流 れ の中 に身 を ま かせ る自 分 に当惑 し て いる。ま た、〈め きめき と、おとな にな ってしまう自 分. ここ で見 ら れ るよう に、 「 女生 徒 」 の意 識 に お いて 〈 肉 体 〉 は肉 気持 ち〉は気持 ちと は っき り分離 し て存在 し て いる。 こ のた め 体、 〈. 「 女生徒 」は朝 、蒲 団を持 ち上げ る時 に、無 意識 のう ち に、 〈よ い. を ど うす ることも できな く、悲 し いvとあ るよう に、 「 女生徒 」は大. 気持 ちが わ る い。. し ょv と いう 掛 声 が 口 を つ い て出 て き た 。 いま ま で 口 に し な か った. 人形 みた いな からだ で いた い〉と いう のは、 「 女生徒 」の子供 的 な か. に 思 って い る か. と ころで、 「 女生 徒 」は変 化 し つつあ る自 己 の肉 体 を どう いう ふう. らだ への希求 を 示すと言 え るだ ろう。. 人 の 女 に な る こ と に 不 安 を 持 つよ う に な って い る 。〈い つま で も 、お. げ び た言 葉 vが自 分 の意識 に逆 ら って出 た ので、 「 この 〈 女生徒 」は は っと思 って、今 ま で の自 分 が変 化 し つつあ る こと に気 づ いた。 し 私 のからだ の中 に、 ど こか に、婆 さんが ひと つ居 るよう で、 かも、〈 女生徒 」は自 分 のな か に大 人 の女 気持 ちが わ る いvとあ るよう に、 「 の部 分が生 じ て来 る こと に目覚 めた。 そし て、彼 女 は こ の変 化 し て きた自 己 に対 し て違 和感 を持 ち、自 分 の ことを 〈いやら し いv と思. 成 長 し つ つあ る少 女 〉と し てとらえ ることが でき 摘 があ るよ う に、 〈. これ は、 こ の部 分 の 「 女 生徒 」 は、先 に引 用 した関 谷 一郎 氏 の指. うし て、 一日 一日、自 分 も唯 の体臭 を発散 さ せ るよ う にな って行. ったあ と の、 あ のたま らな い生臭 さが、自 分 のからだ 一ぱ いにし. る不潔 さが、 よ くわ か って、歯ぎ しりす るほど厭 だ 。金魚 を いじ. あ あ、汚 い、汚 い、女 は いやだ。自 分 が女 だけ に、女 の中 にあ. るだ ろう。 「 女生徒」 の成 長 に関 し て何 よ りも特 徴 とな る のは肉体 的 な変 化. く の か と 思 え ば 、 ま た 、 思 い当 る こ と も あ る の で 、 い っそ こ の ま. って い る 。. と いえ るだ ろう。 では、 「 女生徒 」の肉 体 はど のよう に変化 し て いる. ま、少女 のま ま で死 にた くな る。. たま らな く、困惑 す る。 めきめきと、 おとな にな ってしまう自 分. 肉体 が自 分 の気 持 ち と関係 なく、 ひと り で成 長 し て いく のが、. 想 であ る。 へ 汚 い、汚 い、女 は いやだ Vと いう こと から、 「 女生 徒 」の心 の深 いと ころ に大 人 の女 にな る こと への生 理的 反発 が存在 し て いる こと. これ は、 「 女生 徒 」が通 学 の途 中 で 〈 厚化粧 のおば さ んを みて の感. み つ い て い る よ う で 、 洗 って も 、 洗 って も 、 落 ち な いよ う で 、 こ. のか、次 の 一節 に注 目し てみた い。. とし て、自 分 の大 人 にな って行く のを見 て いるより仕方 が な いの. が分 か る。また、〈 女 の中 にあ る不潔 さが よく分 か って歯ぎ しりす る. を どうす る ことも できな く、悲 し い。 な りゆき にま かせ て、 じ っ だ ろう か。 い つま でも、 お人形 みた いな からだ で いた い。. ほど いやだ vと いう のは、 「 女生徒 」が自 分自 身 のからだ の変 化 を目.

(4) . 『女生徒』 試解. 然 なも のとし て認 めら れず 、 こ の肉体 の成 熟 も自 然 な生 理的変 化 な のだ と受容 でき な いことを示し て いる。 こう し て みると、「 女生徒 」は からだが大 きく変 化 し てるが精 神 ( 心 理)的 にはまだ少 女的 な潔癖 性 から離 れ て いな いことが考 えら れ る。 大 人 にな ると いう ことは潔癖 性 の喪 失 と放棄 を意味 す る。 し かし、 少女 と成 熟 し た女 の間 にあ って揺 れ て いる 「 女生徒 」 にと っては、 な かな かそれ は容 認 し にく いこと であ る。〈こう し て、 一日 一日自 分 も雌 の体臭 を発散 させ るよう にな ってゆく のかv と思 う 「 女生徒 L は自 己 の肉体 の変 化 への不安 を持 って いるととも に、〈厚化粧 のおば さ ん v に代表 される成熟 した女 の生 理的 なも のに徹底 的な 反発を感 じ て いる。 〈 少 女 のまま で死 にた い〉 と いう のは、 「 女生徒 」 が自 分 の肉体 の束縛 から脱出 し て、精神 的 に少 女 の清潔 さ の世界 で自 由 に. 「 女生徒 L の成 熟 し た女 への反発 は単 に、肉 体 の領域 に限 ってた. も のではな い。 これ以外 にも、女 への反発 が いく つか見ら れる。例. えば 、先 の引 用文 のすぐ前 の部 分 で、. バ スの中 で、 いやな女 の ひとを みた。襟 のよご れた着 物 を着 て、. も じ ゃもじ ゃの赤 い髪 を櫛 一本 に巻 き つけ て いる。手 も足 も きた. な い。 それ に男 か女 か、 わ から な い様 な、 む っとした赤 黒 い顔 を. し て いる。 それ に、 ああ、胸 が むかむ かす る。 そ の女 は、大 き い. お な か を し て い る のだ 。 と き ど き 、 ひ と り で 、 に や に や 笑 って い. と、 いわば成 熟 し た女 の外 見 に言及 し て いる のであ る。 へ 女生徒 」は こ の女 の容 男 か女 かわ から な いvと いう部 分 から、 「 貌、身 なり、行為 など の不潔性 に反発し て いる ことが読 みとれ るだ. る。雌鶏 。. ろう。 このこと は彼女 の理想 と美意識 に関連 があ ると考 え られ る。. 飛躍す る ことを希 求 し て いると言 え るだ ろう。 これま で述 べてきた部 分 から、 「 女生徒 」は成長 す る に つれ て、精 神 と肉体 のバラ ン スが とれなく な ってきた と考 えら れ る。 す なわ ち、 化 し つ つあ る の で あ る 。 こ れ に よ って 、 「女 生 徒 」は いま ま で に 一応. 精神 的 にまだ 子供 らし さ ( 潔癖 性 ) に こだ わ って いるが、肉 体 は変 確立 された自 己 の肉体 と精神 の均衡 と安 定 が脅 や かさ れ、 混乱 さ せ. い生臭 さが、自 分 のからだ 一ぱ いにし み ついて いるよう〉 に感 じ、. こ の た め に 、 「女 生 徒 Lは 〈 金魚 を いじ ったあ と の、 あ のたま らな. し に行 く。も の憂 そう に軽 く頬杖 し て、外 を通 る人 の流 れを見 て. 編 んだ長 い手袋 を し て、大 きな鍔 の広 い帽 子 には、美し い紫 のす. ピ ンク の裾 の長 い、衿 の大 きく開 いた着物 に、 黒 い絹 レ エスで. ら れ る よ う に な った の で あ る 。. 自 分 の肉 体 に対 し て強 く嫌 悪を抱 く。 そし て、 そ の嫌 悪 は、 そ のま ま、成熟 した肉体 の持 ち主 であ る大人 の女 に転 嫁 し て、女 への反発. いると、誰 かが、 そ っと私 の肩 を叩 く。急 に音 楽 、蕎 徽 の ワ ルツ。. みれを つけ る。 そうし て深緑 の頃 にパリ ィ の レスト ラ ン に昼食 を. とし て現 われ る のであ る。. あ あ 、 お か し い、 お か し い。. 一九.

(5) . . 明君 西原 千博・葛. 「 女生徒」 は常 に心 の中 に理想 像を つく った り、追 求 したりし て いる。 「 女生徒 」は母 から ア ンブ レラを も ら い、実生 活 と いう現実 を. 二〇. 登校 の時 、 「 女生徒 」は労働 者 に卑 猿 な ことば を吐 かれ て、 電車 に. と か、 〈 女生徒 」 の男 平気 で新聞 を読 み出 したv とか の表 現 には、 「. 言 えな いよ うな厭 な言葉 〉 乗 ってからも、 あ る男 に席 を とら れた。 〈. 黒 い レ エスで編 んだ長 い手袋 〉 〈ピ ンクの着物 〉を着 る、 そし て、 〈. 超 え て、 ヘパリ ィの下 町 に〉 いる自分 を想像 し て いる。 女生徒 」 を し て、 〈 美 し い紫 のす みれを つけ る帽 子を か ぶるVと いう 「 襟 のよご れた着物 〉を着、 〈も じ ゃもじ ゃ の理想 像 は先 に引 用 した 〈. の人 への不快感 が込めら れ て いる のであ る。 「 女 生徒 」 は男 の人 に嫌 悪感 を抱 いて いる。 そし て、 そ の嫌 悪感 は急 速 にこ の大 き な おな かを し て いる女 へ増 殖 し てしま った よう で. あ る 。 〈ひ と り で 、 に や に や笑 って い る 〉と いう こ と か ら 、 こ の 妊 婦. 生徒 」 は この女 を み て、 いやな思 いが湧 いてきた のであ る。 女生徒 」のこ の女 への反 発 は この ことだ け に由来 す るわ ただし、 「 大 き いおな かを し け ではな い。注 目 す べき は こ の 〈 女 のひとv が 〈. も とも と に大 人 の女 の肉 体 と みな りな ど への違 和感 から出 てく るも. 女的 潔癖 さ に こだ わ って いるから であ ろう。. 女生徒 」が少 ら れ る。 男 の人 への反感 が こ の妊婦 に転化 した のは、 「. の赤 い髪 vをし て いるそ の女 の姿 と は対 照的 であ る。言 い換 え れば 、 「 女 女生徒 」の美意識 と こ の女 のだ ら しな さが対 立 し て いるた め、 「. て いる 〉 こ と であ る と 思 う 。. のであ る。 また、 こ の違 和感 は、彼 女 が成 長 す る に つれ て、肉 体 と. はと ても、満 足 そう に見 え る。 つまり、 「 女生徒 」にし て みれば 、 こ. へ 大 き いおなかv と いう言葉 から、 こ の女 は妊婦 であ る ことが分 女生 徒 はなぜ こ の妊婦 に反発 す る のだ ろう か。 こ かる。 し かし、 「 」 女生徒 」は 〈 男 の人 〉にど んな印 のこと に ついて考察 す るた め に、 「. 精神 のア ンバラ ン スが生ず るゆえ に・少 女的 な潔癖 さ と大 人 の女 の. 出 し て、 そ のう ち に、 な んだ かお寺 さんご自 身、 見 合 いに、 ほん. 「こ のま ま、 見合 いに行 こう かしら」 など と乱 暴 な ことと言 い. 次 に、 大 人 にな りた い気持 ちが表 れ て いる部分を 具体 的 にみよう。. ち も 持 って い る の で は な いだ ろ う か 。. 「 女生徒 」 は反発 す る 一方 で、自 分 も大人 にな りた いと いう気持. きたな さ とが衝突 し た こと に由来 す る のであ る。. これま で述 べてきたよう に、 「 女生徒 」 の成 熟 した女 への反発 は、. の妊婦 の笑 いは男女関 係 によ って生 じた自 己満足 にすぎ な いと考 え. 象 を持 って いた かを 分析 し よう。 神社 の森 の小路 を抜 け て、 駅近 く、労働 者 四五人 と 一緒 にな る。 そ の労 働者 たち は、 い つも の例 で、言 えな いよう な厭 な言葉 を私 略). に向 って吐 き かけ る。私 は、 どう し たら よ いかと迷 ってしま った。 中 (. 電車 の入 口のす ぐ近 く に空 いて いる席 があ った から、 私 はそ こ へそ っと 私 の お道 具 を 置 い て 、 ス カ ア ト の ひ だ を ち ょ っと 直 し て 、. そう し て坐 ろう とし たら、 眼鏡 の男 の人 が ち ゃんと私 のお道 具を ど け て席 に腰 かけ てしま った。「 あ の、そ こは、私 は、見 つけた席 です の」 と言 った ら、 男 は苦笑 し て平気 で新聞 を読 み出 した。.

(6) . 『女生徒』 試解. とう に行 く こと にき ま ってしま ったよう な錯覚 を起 し たらしく、. こ ろ は 、 き ち ん と 守 って 、. そ う し て お 母 さ ん と 、 こ の家 と を 愛 し. て愛 し て、愛 し て いる のだ から、 お母 さんも、私 を絶対 に信 じ て、. ぼ ん や り の ん き に し て いら し た ら 、 そ れ で い い の だ 。 私 は 、 き っ. 「こ ん な 髪 に は 、 ど ん な 色 の花 を 挿 し た ら い い の ? 」と か 、 「和. 服 のとき には、帯 はどん な のが いいの?こ なん て、本気 にやり出. と立 派 にや る。身 を粉 にし て つとめる。 そ れが いま の私 にと って. 略). も、 もう知 って いる のですよ、安 心 し て、私 にな ん でも 相談 し て. お母 さん、私 は、 もう大 人 な のです よ、 世 の中 のこと、 な ん で. ( 中. 供 あ つか い に し て いる 。. も、 一ば ん大 き いよ ろ こび な んだし、生 き る道 だ と思 って いる の に、 お母 さんたら、 ち ょ っとも、 私 を信頼 しな いで、 まだ まだ 子. す。. 放 課後 、 こ っそり、美容 院 へ行 って髪 を切 ってもら った お寺 さん と 「 女生徒 」 の目的 は、 こ の 「 女生徒 」 の語 り 口 によ ってよく伝 わ ってく る のであ る。「女生 徒 L とお寺 さん は男 の視 線 を ひくた め に、 髪 の形を き れ いにし ても ら いた いと思 って いる のではな いだ ろう か。 また、〈お見合 いvを す る ことは、 一般的 に大 人 の行為 だ と理解 でき. 下 さ い。. と語 る。. 私 は、も う大 人 な のです て いる ことが読 みとれ るだ ろう。そ の上、〈. るだ ろう。男 にと って魅 力 あ る存 在 であ り た いと願 って〈お見合 い〉 に憧 れ る のは、 「 女生徒 」の大人 になり た いと いう願望 を示 す のでは な いだ ろう か。それ に、〈こんな髪 には、ど んな色 の花 を挿 したら い いの?〉と か、 〈 和 服 のと き には、帯 はど んな のが いいのvと いう お 寺 さん の話 に対 し て、 「 女生徒 」は 〈 なんだ かお寺 さんご自 身、見合 いに、 ほん とう に行 く こと に決 ま ってし ま ったような錯 覚 を起 こし. 女生徒 」の、 お母 さん に自 分 の成 長 ぶり よ〉と いう と ころから も、 「. 女生 徒 Lは お へ ま だまだ 子供あ つか いにし て いる〉の部 分 から、 「. 女生徒」にし て みれば 、 お寺 さん の言 っ たら しく〉と述 べて いる。 「. を認 め てほし いと いう気持 ちも分 かる。 「 女生 徒」 は 一方 では大人 になりた か った り、逆 に成 熟 し た女 に. に って悩 む の で あ る 。. 気 が狂 いそう な気 持 ちv 否定 も肯定 もな いv、 〈 から、自 分 に対 し て〈. 反撰 した りし て いる。 こ のた め、彼女 が自 己矛盾 に陥 って いる。 だ. 母 さん に彼女 に対 す る子供 のようなあ つか いをや め てほし いと思 っ. た格好 をす る こと は即 ち 〈お見合 いv に行 く とき の格好 を す る こと な のであ る。 こ のこと から 、 「 女生徒 」と お寺 さん は 〈お見合 いvの とき のような格 好 をす るた め に、美容院 に行 ったと考 えら れ るだ ろ 女生 徒 」 の大 人 にな り た いと い う。 したが ってこ の引 用文 から は 「. 「 女生徒 」 を悩 ま せ る のは、単 に自 分自身 が成 長 し て いるう ち に. V. う願望 が読 みとら れ る。 ま た、彼女 は お母さ ん に対 し ても、 私 が、 ど んな に、 わ が まま でも、決 し て世間 の物 笑 いにな るよ うな こと はしな いのだ し、 つら く ても、淋 しく ても、 だ いじな と. ニ ー.

(7) . . 明君 西原 千博・葛. 自 己矛盾 に陥 るた めだ け ではな い。彼 女 を悩 ま せ るも う 一つの原 因. ニニ. こ と に頼 って い る vが、 それと同時 に 〈 人 のも の〉 を真 似 す る こと. こ の引 用部分 から分 かると おり、 「 女生 徒 」は 〈 本 に書 かれ てあ る. で は 、 〈世 の中 〉 に つ い て 「女 生 徒 」は ど う 思 って い る か と いう こ. は 〈世 の中 〉 と いう も の にあ る。 と に ついて考察 を続 け て いき た い。 そ こでまず 〈 本 〉 に注 目 し た い。. 中 になり、 信頼 し、同化 し、共鳴 し、 それ に生 活 をく っつけ て み. 遠 く離 れ て いる事。 つまり、 理想 の無 いこと。批判 はあ っても、. みんな、 な かな か確実 な ことば かり書 いてあ る。 個性 の無 いこ と、 深味 のな いこと、 正し い希望 、 正 し い野心 、 そんなも のから. と こ ろ で 、 〈本 〉 に書 か れ た も の は ど ん な も の で あ る の か 。. に厭 にな って いる。 こ のた め、彼 女 は自 分 を は っき り掴 ま えら れな いで、 〈 本当 の自 分 〉 が分 から な く な って いる。. 自 分 から本 を読 む と いう ことを と ってしま ったら、 こ の経 験 の 無 い私 は泣 き べそを かく ことだ ろう。 それほど私 は、本 に書 かれ. る のだ。 ま た、 そ の本 を読 む とた ちまち ク ル ッと かわ ってすま し. 自 分 の生 活 に直接 むすび つけ る積極 性 の無 いこと。無 反省 。本当. てあ る事 に頼 って居 る。 一つの本 を読 ん では、 パ ッとそ の本 に夢. て い る。. ここ に見 ら れ るよう に、実 体 験 の浅 い「 女生徒 」にと っては、 〈 本〉 はそ のまま生活 の指 導書 であ る。〈そ の本 に夢 中 にな り、信頼 し、同. らび に自 分 の周囲 の生活 に、 正し い強 い愛情 を持 って いな い。本. 様 式 には順応 し、 これを処 理す る こと に巧 みであ るが、自 分 、な. の自 覚 、自 愛 、自 重 がな い。 勇気 のあ る行 動 を し ても、 そ のあ ら. 化 し、共鳴 しvと いう部分 から、彼女 は全 面的 にそ の 〈 本 〉 に頼 っ. 当 の意味 の謙 遜 がな い。独創 性 にと ぼし い。模 倣 だ けだ。. ただ書 いてみたと いう よう な感 じが す る。 「 本当 の意 味」 とか、 「 本来 」のと か いう形容 詞 がたく さんあ るけど、 「 本 当 の愛L、 「 本 当 の自 覚 」 と はど んなも のかは っきり手 にと るよう には書 かれ て. 方 針 を教 え てほし か ったが、願望 はう らぎ ら れ て、. を書 く人 た ちは 〈 独創 性 に乏し い〉、 〈 模 倣 だ けv であ る。 「 女生 徒 L は、自 己 の真 の姿 を表 現す るた め に 〈 本 v の中 から そ の具体 な表 現. 「 女生 徒 」は書物 に行動 の原 理 を求 め て いるが、 〈 本 〉に書 かれ て あ る言 葉全 部 が 〈 個性 の無 いことv、 〈 深味 のな いこと〉であ る。 〈 本〉. ゆ る結 果 に ついて責 任 が持 って いるかどう か。自 分 の周 囲 の生 活. て い る こ と が わ か る 。ま た 、〈そ の本 を 読 む と た ち ま ち 、 ク ル ッ と か. わ ってしま ってす まし て いる〉 「 女生徒 」は、 一冊ご と に違 った自 己 を そ こ に見出 す ことが考 えられ る。 「 女生徒」 は 〈 本〉 に書 かれ てあ る ことを真似 す る こと が得意 で あ るが、 す べて他 人を真 似 し て、 没個性 にな ることも厭 であ る。 人 のも のを盗 ん で来 て、自 分 のも のにち ゃんと作 り直 す才能 は、 そ のず るさ は、 これ は、私 の唯 一の特技 だ。本当 にこ のず るさ、 いん ち き に は 厭 に な る 。. ( 中略) ほんとう に私 は、 ど れが本当 の自 分 だ かわ から な い。.

(8) . 『女生徒』 試解. いな い。. と ず 。 感 る こ のた め、 「 自 分、 なら 女生徒 は 〈 本 〉を書 く人 たち のことを 〈 」 び に自 分 の周囲 の生活 に正し い強 い愛情 を持 って いな いv、 〈 本当 の. 意味 の謙遜がな いv など と評価 した のであ る。 そ れ では、 「 女 生徒 自 身 は自 己 に正 し い強 い愛情 を持 って いる L か、 彼女 は人 をま ねす る ことが いやな のに、ど う し て、他人 に 〈 同 化 し、 共鳴 しなけ れば ならな いのであ ろう か、 これら の問題 に つい て次 の 一節 に注 目 した い。 私 た ち には、自身 の行 く べき最善 の場所 、行 きたく思 う美 し い. 中略 ) 終始 生活 と関 係 の 父 さん、姉、 兄 たち の考 えか たもあ る。 (. あ る親 類 と いうも のも、あ る。知 人 もあ る。友達 もあ る。 それ か 世 の中」 と いうも のも ら、 い つも大 きな力 で私 た ちを押 し流 す 「. あ る のだ。 これらす べて の事 を 思 ったり見 たり考 えたり す ると、. 自 分 の個 性 を伸 すど ころの騒ぎ ではな い。 まあ、 まあ、目 立 たず に、普 通 の多 く の人 たち の通 る路 をだ ま って進 ん で行 く のが 一ば. ん利 巧 な のでし ょう くら いに思 わず には いら れな い。. 「 世 の中 」 と いうも のが置 か 女生徒 」 の行 動 しよう とす る道 に 「 れ て いる。 それ に、 この 〈世 の中 vは彼 女 を押 し流 し て いる ので 「 女. 生徒 L は動 けな い状態 に置 かれ て いる。 こうし て、彼女 は現実 の前 で、人 の目 に立 たな い、 〈 普 通 の多 く の人 た ち の通 る路 〉を選 ん で い った 。. し て、結 局 は、彼 女 は自 分 の個性 ま で殺 し て、 周囲 の人 たち の考 え. 「女 生 徒 L は 思 いき り 、 自 分 が し た い こ と を し た い の だ が 、 ど う. 持 って いる。頼 ま れ るだ け の動 かな い信念 を も持 ちた いと、あ せ. 中 心 はず れ の子v と言 わ に順応 す る のか。 このこと は お父 さ ん に 〈. 場所 、自身 を伸ば し て行 く べき場所、 おぼ ろげ な がら判 って いる。 よ い生活 を持 ちた いと思 って いる。 それ こそ正 し い希望 、 野心を って い る 。. 言 で片 づ け て、 そう し て怒 ったも のだ。 悪 い、 不良 みた いだ。 と. れた こと に関係 があ ると思 う。 自 身 の行 く べき 最 善 の場 所 V と か、 〈 へ 行 き た く 思 う 美 し い場 自 身 を伸ば し て行 く べき場所 Vなど は、 「 女生徒 」が自 分 のや 所 v、 〈 りた いことを素直 にやりた いと いう気持 ちを持 って いる ことを 示し て いる のではな いかと考 えられ る。 し かし、 「 女生徒 」が自 分 の思 う と おり にしよ う とす れば結末 はどう な るか。次 の描 写 から それがよ. 言 って、 お母 さん は悲 しが って いた様 だ った。 お父 さん に言 った. だ。. 中 心 はず れ の子だL と お っし ゃ って い た そ う て後 でお母 さん に 「. こ と も あ る 。 お 父 さ ん は 、 そ の と き た だ 黙 って 笑 って い た 。 そ し. 「な ぜ 」 と 聴 いた も の だ 。 そ の と き に は 、 お 母 さ ん は 、 何 か 一. て し ま った と き に は 、 お 母 さ ん に 、. 小 さ い時分 には、私 も、自 分 の気持 と ひと の気持 ちと全 く違 っ. く分 かる のではな いか。 し かし、 これら全部 、娘 な ら娘 とし て の生 活 の上 に具現 しよう と かか った ら、 ど んな に努 力 が必要 な ことだ ろう。 お母 さん、 お. 二三.

(9) . 君 明. 葛 槽 顔. 「 中 心 はず れ の子v と言 わ れた のは小 さ 女生徒 」 が お父 さん に 〈 い頃 であ るが、 そ のことが それ から の彼 女 に強 い影響を与 え て いる 中 心 はず れ の子vと いう のはどう いう意 味 な のか説 明 よう であ る。 〈. た の であ る 。. 二四. 世間 のた め に自 分 の個性 を殺 し て生 活 す る こと に嫌 悪感 を持 って いる 「 女生徒 」 は、自 分 の 一番身 近 に いる母も同 じ よう に世間 のた. され て いな いが、前 後 の文章 から、 それは世間 の人 た ちと違 った考 え方、個性 的 な も のを持 って いる子 であ る ことが明瞭 であ る。. め に自 分 の気 持 ちを裏 切 って いること にまた深 い嫌 悪感 を持 って い る。自 分 の気 持 ちを抑 え て、人人 に順応 す る のは彼女 だ け ではな い。. もう これ か し いことば かりな のだ ろう。こな いだ も お母 さ ん は、「. い。た った お母 さん と私 だ け にな ってしま った。 お母 さんも お淋. お 姉 さ ん は 、 お 嫁 に い って し ま った し 、 お 父 さ ん は 、 も う いな. 女生徒 」から見 た お母 さん は、場合 によ ここ にみら れ るよう に、 「 って違 った姿 を見 せ て いる。ま た、次 のような描 写 もあ る。. 顔 は、 ち っとも笑 って いなく ても、声 ば かり かん高 く笑 って いる。. も、声 を た てな い。 けれども、 お客様 と お話 し て いると き には、. お母 さ ん は私 と 二人 きり のとき には、顔 が ど んな に笑 って いて. へお母 さん でさえ〉素直 な人間 ではな か った のであ る。. 「 自 分 の個性 みた いも のを愛 し て いる〉 けれど 女生 徒 」 は実 に 〈 押 し流 され〉 るた め、 も、自 分 を と りまく人 た ち に 〈 洋服 いちま い作 る の にも、 人人 の思 惑 を考 え るよう にな ってし ま った 。. と、自分 が し た いことを思 いきりす る ことが できなく な る。 そ の結 果 と し て、 安 生徒 」 は・ 行 な い正 しく・固 い信念 をも って理想 を追 求 し てこそ・本当 の 意味 で生 き て いる こと にな る のだ。 と承知 しな がら、 人人 が よ いと思 う娘 にな ろう と思う。. れ、幸福 も、 お父 さんが、 いら っし ゃら なけ れば、来 な いほうが. ら さきは、生 き る楽 し みがな くな ってしま った。あ な たを みた っ て、私 は、 ほん とう は、 あま り楽 し みを感 じ な い。 ゆるし てお呉. と いう気 持 ちを持 って、自 分 の周囲 の人 人 の考 え方 に順応 し、〈 卑 屈〉. よ い」 と お っし ゃ った 。. お父 さん に死な れ て、〈これ から さきは、生 き る楽 し みがなく な っ. に生 き て いる。 「 女生徒 」は自分 の気持 ちと全 く離 れた ことを す る の が いやだけ れ ども、現実 には 〈そ のほう が得 〉 であ るから、結 局 、 彼 女 は自 分 の個性 を殺 し て、人 々 の いう ことを真 似 す るよう にな つ.

(10) . 『女生徒』 試解. 女生徒 」にし てみれば お母 さ んが お客 様 の前 で出 し ろう〉と思う。 「. 知 って いる。 だ から彼女 は 〈お母 さ んも お淋 し いことば かりな のだ. 幸福 も、 お父 さ んが いら っし ゃらな け れば来 な てしま ったVと か、 〈 女生徒」 はよく いほうが よ いv と思 って いる お母 さん の気持 ちを 「. そう し て大袈 裟 に笑 い伏 す のが何 か上 品 な ことだ ろう と、 思 いち. く ねら せ て、笑 いむ せ ぶ のだ。 可笑 し いことなん てあ るも のか。. つま ら な い こ と に で も 、 顔 を 畳 に く っ つけ る よ う に し て か ら だ を. 中 略 )奥 さん は、小 さく て、 おど おどし て、 そし て、 下 品 だ。 る (. 笑 い声 〉 は本 心 から のも のではな いと考 えら れるだ ろう。 だ か た 〈. 女生徒 」 に 自 分 の気持 ちを裏切 ってお客様 の御機嫌 を と る のは 「. それ でも 、努 め て嬉 しそう な顔 を し て いた。. わび し いやら、 腹立 た し いやら、 泣 きた い気持 ちな のだ け れど、. 田さん の家 族 に好 感 を持 って いな いことが わ かる。 し かし な が ら、 「 女生徒 」 は お母 さん のため に、次 のよう に行 動す る。. 女生徒 」は お客様 であ る今 井 ろが ち っともな いvなど の表 現 から、 「. ど おど し て、 下品 だ〉、〈へん に小 まし ゃく れ て、素直 な元気 な と こ. へ 色 が白 く て、 いやら し い〉と か、 〈不潔 な感 じがす る〉と か、 〈お. 中 略 ) 子供 な ん かも、 へん に小 ま し ゃく れ が いし て いる のだ。 ( て、素直 な元気 な と ころが ち ょ っともな い。. ら 〈 声ば かり かん高 く笑 って いる〉 と感 じ ら れた。 こ の点 から みる と、 お母 さ んが お客様 の前 でわざ わざ と大 きな声 を出 し て いるのは、 内心 の寂 し さを隠 そうとし て いるのではな いかと考 えら れ る。 こ のよう にお母 さんが素直 な人間 ではな いことが分 かるが こんな 女生徒L は 、 お母 さん に対 し て、 「 どう し て、 お客 さん に無 理 に笑 いかけた り、合槌 をう たな けれ ば な ら な い のだ ろ う か 。. と 思 って い る 。. 悪感 を持 って いると読 みとら れるだ ろう。 だ が、彼女 のお母 さん へ. と って つら いこと であ る。 し かし お母 さん は彼 女 の 〈かな し い気持. 女 生徒 」は お母 さん の自 己欺蹄 に嫌 へ 無 理vと いう と ころから、 「 の不満 は これだ け ではな い。本 当 に彼 女 を悩 ませ る のは お母 さん か. ち vを分 か って いな がらも、今 井 田さん の気持 ちを む かえ るた め に、. お 客 さ ん と 対 し て い る と き の お 母 さ ん は お 母 さ ん じ ゃ な い。. と 彼 女 を ほ め る 。 こ の た め に、 「女 生 徒 」 は 、. こ の子、だ んだ ん役 に立 つ様 にな りまし たよ。. ら 理解 を得 ら れな いことだ と思 う。 女生 徒 」は お客 さん にど んな印象 を こ の問題 を分析 す るため に、 「 持 って いる のかと いう点 から見 よう。 き ょう のお客様 は、 こと にも憂う つ、大 森 の今 井 田さん御夫婦 に、 ことし七 つの良夫 さん。今井 田 さん は、 もう、 四十 ち か いの に、好男 子 みた いに色 が白 く て、 いやら し い。 なぜ、敷 島 な ぞを 吸 う のだ ろう。両切 の煙草 でな いと、 な んだ か、不潔 な感 じがす. 二五.

(11) . 君. 明 葛 綱 原 西. とお母 さん の こと に ついて慎悩 し て いた。 「 女生徒 」 と 「お母 さん」 の間 には裂 け目 が生 じ てしま った。〈 人間 はどう し て素 直 になら な い 、彼女 は悩 みな がら、〈 のかv 早 く道徳 が 一変 す ると きが来 れば よ い〉 と 願 って い る 。. 作 品 の中 の 一日時 間 の流 れ で、 「 女生徒 」は い つも 〈 美 しく生 きた 、 〈よ い生 活 をも ちた い〉、 〈 いv 素 直 にな りた い〉 と願 って いな がら も、 〈不安 v で、 〈 自 信 〉 がな い。彼女 を そ のような内 部葛藤 に陥 ら せ る の は こ れ ま で に述 べ て き た よ う に 二 つ の 原 因 が あ る 。 す な わ ち 、. 一つは、自 分 が成 長 す る に つれ て、大 人 の女 に反発 す る 一方 で女 に なり た いと いう自 己矛盾 に由来 す る。 もう 一つは 〈 世 の中 〉 と いう も の の存在 のた め に彼女 の本 当 の姿 が体 現 できな いこと・ そ の上 に お母 さん から理解 を得 られ な いこと であ る。 こ の内 部 と外部 から の 二 つの力 によ って 「 女生 徒 」 は真 の自 己 を把 握 しえ な いで悩 ん で い た の であ る 。. ( 付記) この稿 は、中 国藩陽師 範学 院 から本 学 に研究 生 と し て留学中 であ る葛 明君が、 西原 の指 導 のも と にこの間 の研究 成 果を ま とめたも の であ る。. 二六.

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