中学校家庭科被服領域におけるCAI導入の可能性
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(2) 110. 原田. 睦夫・佐藤. 文子. ②コンピュータの機能・特性,および中学校家庭科被服嶺域のカリキュうム等の検討をも とにCAI支援ソフト開発する。. ③実際の普通授業においてCAI授業を行い,仕上がり作品やCAI授業に対する生徒の アンケート反応の分析から,. CAI導入の可能性を検討するo. ⅠⅠ・中学生のコンピュータ使用経験の実態調査 本詞査は中学生と′りコソとの関わりの実態を把握し,家庭科教育をも含めた教科教育 への今後のCAI導入の可能性に関する基礎資料を得る目的で行ったものであるo 調査の概要. 詞査対象は,横浜市内の古くからの住居地域,およぴ比較的新興の住居地域に立地する 公立中学各1校,それに国立大学附属中学1校,計3校に在学する1,. 2学年で,男子330. 名(52.1%),女子335名(48.0%)の計635名である。 調査期間は昭和61年9月-12月で,調査方法は質問紙留置法,回収率は1007oであっ た。質問の内容ほ,コンピュータに関連した簡単な用語の知識,ファミコソとパソコン使 用の経験(経験の有無,使用の場所,使用の内容,はじめて使用した時の学年,最初のパ ソコン指導者など),およびコンピュータの使用希望の度合い,全体的感想等である。 鞠査の結果とその考察. まず,コ-/ピュータに関連したl基本的な用語を10個ランダムに並べて「知っている+ ものに○印をつけてもらったところ,回答した生徒の経とんどが, ロJ 「′りコソ+を知っており,. 「キーボード+. 「プログラム+. 「ファミコソ+. 「ワープ. 「マイコ./+は約9割,少な. いものでも5割以上の生徒が「グラフィック+ 「プリンター+を知っていると回答をよせ ているo特に「ベーシック+という基本的プT3ダラミ./グ言語も3人に2人という結果と なっているoこれらの用語に閲しどの程度まで認識しているかについては個人差があると. 考えられるが, "コンビェ-タ世界”についてのイメージほ中学生でもかなりできあがっ ていることがうかがえる(図1)。 またコンピュータの使用経験であるが,. 「どこかでパソコンを見た+ことがある生徒ほ. 83.4Yo,実際に「パソコンを使用した+経験のある老は半数以上(55.7%)を占めている (図2)。ちなみに中学生のファミコン経験者は94.57oであった1)2)o 次に,パソコンをはじめて経験した時の年齢を見ると,小学校の4年生の時からその割 合が増加し,. 6年生で最高(30.5%)となっており,中学生のパソコンへの接触の割合は すでに小学校の高学年あたりでピークになっていることがわかるoこの懐向は党紀あげた 小学生の実態調査にも見られた′1ターンである(図3). またこれらのパソコン経験者(354名)がパソコンを使って何をやったのか聞くと(複 数回答),やはり「ゲーム+が約9割と圧倒的紅多いが,必ずしもゲーム紅かまけている だけではなく,. 「計算+ (32.8Yo), 「プpグラム作成+. (29.9%),. 「ワープロ+. (26.0%)と,.
(3) 111. 中学校家庭科被服額域におけるCAI導入の可能性. Q. IP. 2Q. 3@. 4g. S8. 68. フ8. 8q. 9Q. 188. ほ】. 588 (92.. 1キーボード. 6Ⅹ】. SフE) (89.8Z). 2. プログラム. 3. ファミコン. 4. ワープロ. 5. グラフィック. 6. ベーシック. フ. マイコン. 632 【99.5Z) 626 (98.6Z) 332 【52.3Z】 42S 【66.9Z】 565. 【89.8Z) 485. 8フp(羊冒-Aク). (フ6.1ⅩI 622 【98.8X). パソコン. 9. 374 【58.gX】. 18プI)ンクー. N. 図1. 635. .=. Q:コンピュータ-に関連した次のことばを知っていますか. ′りコソ本来の使われ方もされていることがわかる.特にどの程度のものかはわからない が, 「グラフィックデザイン+の経験者が77名(22.3%)いるのが注目される(図4).た だしパソコンの使用頻度ほ「月に1度以 28. 1D. 「毎日+. 下+が経験者の半分強(55.6%),. 38. 4q. SP. 78. 6g. B8. 9Q. lu. 使用しているのは27名(7.6%)である。 さらにパソコソに接触した場所を聞い てみると,まず「友達の家+. 有354. 次いで「販売店・ショールーム+. 8. 1. 1Q. 〝. 2〝. 3. 〝. 3〝. 図2. 28. Q:パソコンを使ったことがありますか 3P. 4Q. S8. 5 1.4Z】. /小学1年. 2. (. 6 1.7Ⅹl (. 13 5.?ズ) 31. 4. 〝. 5. 〝. 6. 〝. フ. 4〝. ( 8.8Ⅹ】 6S. 5〝. (18.43() 1g8 (5q.SZl. 6〝 69 【19.5Ⅹ】. 中学1年 〝. 8. 2〟. 12. ( 3.4Z) N. 囲3. (44.3%). N-635. (40.2. (31.4%)となっている。. yo), 「自分の家+. 無281. (55.7%). (50.3%),. ミ. 3S4. Q:パソコンをはじめて使ったのは何年生の時でしたか. ほ1. (X).
(4) 112. 原田. 睦夫・佐藤. 文子. (4.2%)となって. ここでもっとも注目すべきは,経験場所のもっとも少ないのが「学校+. おり,わが国における学校教育-のコンピュータ導入の立ち遅れをはっきりとうかがうこ とができる.このことは,. 「最初のパソコン指導者+に.もうかがえ,まず「友達+. 8. 1q. 4g. 38. 28. 5¢. 68. 8g. ?Q. 9C). 計. (Ⅹ】. 313 (88.4Z】. 1ゲーム 2. 180. 116 【32.8Xl. 算 フ9. 3グラフィック デザイ. (22.3ズ】. ン. 27 ( ?,6ZI. 4. 自. S. プログラム作成. 習. 186. (29.9Ⅹl 92. 6. ワープロ. (26.¢Z】 15. フ その他. 1 4.2X). N. 図4. 2Q. IQ. 38. 6g. 8P. ?8. 9P. 18Q. ほ). Sq. (ズ). 178. 友達の家. 【S8.3ⅩI 81. しんせきの家. ヰ 学. 【22.9ズ】 lS ( 4.2Ⅹl. 校. 142 (4q.1Z】. 5版声望二,トム 6. 58. 4q. Ill 【31.4Z】. 1自分の家. 3. 3S4. Q:パソコンを使ってどんなことをやったのですか. Q. 2. =. その他. 42 (1l.9Z). N. 囲5. =;. 354. Q:パソコンを使った場所はどこですか. @. 1¢. 2可. 3g. 4q. 143 (22.5Z). 1とても使ってみたい. 238 (57.Sズ】. 2使ってみたい 128. 3それ賢謂票差い 4全然驚喜i;'凄い. (18.9X). 31 【 4.9Z】 31. 5わからない. 6その他. (. 4.9Z】. 2. 【 a.3Ⅹ】 N. 図6. =. 655. Q:コンピューターを使ってみたいと思いますか. (30.7Yo).
(5) 113. 中学校家庭科被月艮債域におけるC冬Ⅰ導入の可能性 (30.7%)であり,次いで「説明書による独学+. (27.1%),. 「父親等+につづくが,. 「学校. の先生+ほわずか2.37oにすぎないo 最後に,これからのコンピュータ使用についての希望を聞いてみると, みたい+. 「とても使って. 「使ってみたい+が全体の紛6割を占め(図6),その理由として約半数が「面白. そうだから+. (55.6yo),次いで「便利そうだから+(26.1%),. 「ゲームができるから+. (24.9. %)となっている。 以上のように,中学生のパソコン経験の実態調査からも,学校教育の場の外とほいえ,. 子供とコンピュータとの接触は早い段階で進行しており,しかもコンピュータへの志向は かなり高いものであると考えられるので,学校をはじめ広範囲な場面で適切なコンピュー タ・. 1)チラシ-教育のための早急な環境整備が望まれるo. III.家庭科被服領域のためのCAIソフトの開発 コンピュータと家庭科教育 コンピュータが人間の能力と比較される場合の基本的特徴としてあげられるのが,大量 のデータの処理能力,高速性,正確性等であるが,それだけでなくプロダラミソグの仕方. によってほコンピュータとの対話性,個別性,および意外性(あるいほ遊び性・ゲーム性) を実現することが可能である,.すなわちコンビュ-タと対話しながら学習できること,学 習能力の個人差に対して「柔らかく+対応できること,あるいは2次的効果であるとほい. え,児童・生徒のゲ-ム的感性を刺激することによる学習への動機付桝ま,. CAIなどのコ. ンピュータ利用教育の基本的要請である。 また現在のコンピュータ(特にパソコンやマイコソ等)は舷細なグラフィック棟能,カ ラー榛能・サウ、ソド機能などを獲得しており・これらは先にあげた学習への動焼付けや学 習効果の向上を促すだけでなく,このカラー・グラフィックス機能はコンピュータを「表 現の道具+として利用できるもう一つの学習方法の可能性を提供してくれる。すなわちキ ーボードやマウスを通してディスプレイに図形をかいたり色を塗ったりして「ひとつの世 罪+を完成していく過程で,総合能力や創造性の伸張をはかることが可能となる。もしこ. の「世界+が自分の部屋のインチ1)アであったとすれば,たとえばカーテソの色や柄を次 々と変化させること紅より,インチ1)アデザイ./の「シミュt,-ショソ学習+が可能とな り,家庭科教育等-のCAI導入の可能性の暗が更に広がることになるo 「生活に必要な技術を習得させ,それを通して家 中学校における「技術・家庭+科は, 庭や社会における生活と技術との関係を理解させるとともに,工夫し創造する能力及び実 践的な態度を育てる+教科であると規定されているS)o家庭科が生活に関わる非常に広い 薗域の総合教科である以上,この規定は必ずしもすべてを表現し得ているとはいえない が,個人や家族が家庭生活や社会生活をしていくうえでの適切な規範(ルール)とか事情 を創造的・実践的に獲得させるのが家庭科の基本であるとすれば,まずしっかりと目榛を 理解・設定させ,用意周到に計画・決定したうえでその実行・実践,およびその結果の評 価,さらにこれをつぎの目標にフィードバックさせるという学習過程の教育が最も重視さ.
(6) 114. 原田. 睦夫・佐藤. 文子. れる必要がある.これはまさに実際の生活実践過程のモデル操作であり,.家庭科教育への CAI導入が計画される場合, CAIのプログラムレベルにおける「シミュレーション方式+ によるモデル操作あるいは「問題発見・解決方式+など,今後コンピュータが最も得意と するところである4).例えば被服領域におけるデザイン計画,食物領域における献立計画 とその分析,住居領域における室内配置計画とその評価など,家庭生活紅かかわる様 々な場面での計画段階・意思決定段階での学習に極めて有効であると考えることができ る。. さらに家庭科教育が「生活に必要な技術の習得+をまず重視するとするならば,これか らの情報化社会紅おける,. 「情報を処理する技術の習得+が必須である。ここにいう「情. 戟+のレベルは決して技術科のあつかう工学的レベルの情報ではなく;まさしく社会的レ ベルにおける広範な「生活情報+であり,これを処理する技術の習得である。家庭科教育 においてコンピュータを利用したいろいろな生活モデルの操作学習を行うことは,実際の 家庭生活における情報処理能力の育成,すなわち「生活+という側面からのコンビェ-メ ・リテラシー教育の極めて大切な一環を担うことであることも確認しておきたいo 被服類域のためのCAI支援ソフトの概要. 家庭科教育にCAIを導入するとすれば,被服・食物・住居領域等の学習過程の中の 「計画・決定+,. 「分析・評価+の段階においてコンピュータがその能力を最大限に発揮し,. いわゆる「家庭科ぎらい+の生徒への動機付仇. ひ小ては総合能力・創造性の育成,ある いは生活実践能力の向上へと展開が可能となることが予想され,それは(ゲーム)的シミ ュレーションを通して実現できるのではないかという坂説を導くことができる. 本研究ではこれを中学校家庭科被服領域に焦点をあてCAI支援ソフトの開発を試み. た.ただしこれらの支援ソフトほ常に教育実践現場(横浜国立大学教育学帝・附属横浜中 学校)とのフィードパ・,ク関係の中で開発されたものであるo 中学校家庭科払おける被服の製作は1年次に作業着(スモt,ク), -. 2年次に日常着(スカ h), 3年次紅休養着(′くジャマ)の指導が行われることが多い.今回はこれらのうちス. モ・pク,スカートのための支援ソフトを作成したが,いずれの場合でもその製作過程は共 通で, ①デザインを考える ②寸法をはかる ③型紙を選ぶ ④材料・用具を準備する ⑤布地を裁つ. ⑥しつけをする. ⑦ミシンで縫う(本縫い). ⑧仕上げる,の手順をとって. おり・このプロセスの中にCAIを導入するとすれば,. 「デザインを考える(決定させる)+ 部分が最も妥当である。もちろんこれは,コンビェ-.タがデザインを考えるのではなく, デザイン・プロセスを決定する主体ほあくまで生徒達であって,. 「コンピュータは生徒が デザインの構想を完成していく過程を,設定された時間・空間条件の中で的確に支援でき るようにプロダラミソグされていること+が必要である。. また被服領域におけるCAI支援ソフト作成のもう一つの基本条件として「個B[]化+の 問題がある。これほ昨今あらゆる教科鏡域で重視されている教育方針である。この問題は 家庭科でほすでに当り前のこととして「型紙+等で行われてきたと考えられないでもない が,これまでの「一斉教育+への反省としての「個B[]化教育+という新しい観点からのも.
(7) 中学校家庭科被月艮儀域紅おけるCAI導入の可能性. 115. のでなかったものでなかったことはいなめない。. この「個別化+の要件をCAI導入の観点から被服領域で考えるとすれば,まずとりあ げるベきは生徒ひとりひとりの基本的個性,すなわち「自分の身体寸法+であり「自分の. 体+である.すなわちこれまでの型紙作成も含めた被服製作匠入る前に,まず自分達の身 体寸法・体形を比較・認識すること,それをもとにスモックやスカ-トのデザインを個性 的に構想すること,これも「個別化+. -の重要な段階の一つである.しかしこれまでは各. 自の体形をある程度正確にかけるように指導する紅は時間や労力の面で非常紅難しく,蘇. 理にやってもかえって「家庭科ぎらい+をつくりだすきらいがあったo. 被服製作におけるこの重要な「個別化+の最初の段階をコンピュータ・ディスプレイの 上で高速で正確に,しかもビジュアルに支援し,これをもとに布地の色や柄,背景をシミ ュレ-トしながら最終のデザインを構想させていくのがこれらのソフトの基本構想となっ ている。. これを具体的にスモックおよぴスカートのデザインソフトの基本メ土ユーでみると(写 真1, 2),前述の「個別化+紅対応するのが「中学生の平均体形/比較+, 「個人体形の描 画/登録+および「体形の呼出/デザイン+の部分である。これらのいずれのメニュウか. らでもそのまま直接被聴のデザインに入っていくことができるが,時間的紅制約された実 際の授業場面でのこのソフトの使われ方の基本的フローとして. ①個人の身体各戟の寸法をキーボードからインプットする ②必要があれば寸法を訂正したうえでディスプt,イに体形を自動的FL描画させ(写真 3),プリンタへ--ドコピ-をとり,採寸データをディスクに登録する ③プ1)ソター用紙にコピーされた体形紅色鉛筆等でデザイソの下書きをする ④ディス?からデータを呼び出しディスプL/-に体形を描画させ,これに衣服をデザイ ンする. ⑤完成したデザインあるいは作成途中のデザインをディスクに登鍵する という手順を想定しているが,場合によってほ--ドコピ-,デザイソの下書きを省き,. すべてディスプレイの上でデザイソさせることも考えられ卑.また授業時間紅余裕があれ ば,まず中学生の平均体形の自動描画(写真4),必要ならばこれへの他学年の平均体形の 重ね合わせによる比較,あるいはこれらと個人体形との比較検討をさせることも可能とし ている(写真5)0 ・1./コソ・ディスプレイの上でのデザインは,画面上の十字カ-ソルをテンキーとカー (英字)を使用するoデザイソモ ソルキーを操りながら進め,メニュ-の選択は一般車ー、ドK移ると画面の左側に縦横それぞれ200rcmの乗場面を想定したデザイソニ1)ア,右 側にデザインメニューが表示される.デザインエリアの真上に「現在の境界色+が,画面 左下隅に秒刻みの経過時間,そのす(o右にコンピュータからのメッセージが逐次表示され 対話をしながらデザインを進めることができるように考慮してある。またデザインエリア の中ほ20cm間隔の点グリッドによって空間の寸法感覚がわかりやすくしてある(写真 6)0. 画面上での描画のためのデザインメニューは,まず線(単線・折線),箱(ポヲクス),.
(8) 116. 原田. 写真1. 睦夫・・佐藤. 『スモックデザイン』の基本. 文子. 写真2. メェa-. 写真3. 月分の体形データのインプット. 『スカートデザイン『の基本 メニュウ. 写真4. 中学生の平均体形をみる. (中1女子). 写真5. 平均体形を重ねる(中1と中3). 写真6. デザインメニュ・. 開始). 写真7. 色塗の選択モード. 写真8. 色柄の選択モード. (デザイン.
(9) 中学校家庭科被服領域におけるCAl導入の可能性. 写真9. 写真10. スモックデザイン提示例(Llレベル). 写真11スカートデザイン提示例(前あき塾). 写真12. 117. スモックデザイン提示例(L2レベル). スカートデザイン提示例(インバート型). 円,円弧,曲線(,スプライソ)の基本描線機能,色塗(125色),生地色柄(標準/′作成) のペイント機能(写真7,. 8),、および修正機能等から構成されている。ディスプレイ`に措. かれたデザインはいつでも(完成時・途中)ディスクに登録でき,それを再度ディスプレ イに呼び出してデザインの更新や第三者-提示(発表)することができるoまた教師によ る生徒-の最初のインストテクショソ用として6例のデザイン事例があらかじめ,基奉メ ニューの中に「デザインの見本/講評+としてデザインチェックボインFとともにそれぞ. れの支援ソフトに組み込まれている(写真9-12)0 以上が中学校家庭科被服領域のために作成したスモックおよびスカートデザインの支援 ソフトの概要であるが,両者の違いほ最初のデザイン見本およぴデザインチェックポイン トの内容だけであるので,このソフトを今後中学3年用にパジャマのデザインソフトとし て作りかえることは比較的簡単である.またこれらのソフトには,はじめてコンピュータ に接する生徒のために「キーボードの練習+メニューが,さらにはじめてコンピュータ・. グラフィックスを経験する生徒のために「簡単なお絵描きの練習+メニューがオプシヲソ として用意されている(写真1,. 2)。なお今回使用したパソコン椀種はNEC. PC9800シ. リ、-ズのM2およびVM2,プリンタほNECPR201系である。. IV.被服領域へのCAI導入による授業実践 前章で開発した中学校家庭科被服領域のためのCAI支援・ソアトが実際の授業実践にお.
(10) 原田. 118. 睦夫・佐藤. 文子. いて有効紅機能するかどうかを評価すること,および家庭科教育においてCAIの導入が どのような学習効果を発揮するか紅ついての基礎的検討資料を得るために,スモックおよ ぴスカ-ト製作の実際の普通授業の場でコンビュ-タを導冬した授業実践を行ったo スモックのデザインソフトを導入Lた授業案践 コンピュータ導入授業の学習被験者ほ,横浜国立大学教育学部附属横浜中学校1年生2 クラス計72名の女子生徒であるo授業ほ被服領域の作業着.(スモック)製作過程のうち 3回(計5時間)を設定し, 2台のパ こ CRY,およぴプリンタ)を導入して行ったo ソコンセット(NECPC9800M2/VM2,. の「デザインの計画およびその決定+のところで,. こでコンピュータを2台としたのほ,単にあり合わせの台数でほなく,. 36名の場合最低ど. のくらいの台数ならできるのかということを押さえておきたいということで,授業時間と. の関係やパソコン匠よるデザイン発表会の時の「見える距離+等を検討し,まず教室の黒 板倒左右に2台を縦型の移動式パソコソラックにセワトした.また生徒は6名ずつ6グル ープに分け,. 1台3グループで回転使用させた。. 36名の場合のパソコン導入台数としてほ,. 1・214・6・12・18・36台が考えられ,土のいずれにするかほ,授業時数やグル-プ学習 や「発表会+の時の明視の距離,および教室のスペース,教師の巡回・指導能力等の関係 から検討されるペきであるが,これほパソコン導入の在り方の今後の重要な課題の一つで ある。. これらのパソコソは被服教室に常設し,授業以外でも生徒が自由に使用できるようにし たo. また各グル-プのフロッピ-は壁にかけた所定の袋から出し入れさせ,常にデ-タ管. 理の大切さを指導した。以下CAI導入授業忙即しながら考察を加えたい。 ◆第1按階. パソコンの基礎練習およぴ各自のプpポーショソのイソプット (衰1,学習指導案Ⅰ). この段階ではまず,コンビュ-タ1)チラシーの初歩,すなわちパソコンを教室に導入す る最初の学習として,その基本構成(′りコソ本体・CRTディスプレイ・プリソタ)杏 実物で簡単に説明・理解させ,次にキーポ-ドの基本練習を練習用紙(,”/コンガイドプ .}クのキ-ボード写真を実物大に拡大コピーしたA3用紙)で行わせた.さらにこれと並 行して,本ソフトに組み込まれている「キーボードの練習+メニューを使い,実際のキー ボード操作をグループ劇の交代潮でやらせたo. (このメニューは,. A・B・C・. -Zを. 1分間に何文字正確に所定の指で押すことができるかを得点を出しながら競争させるとい うものである。)これはその後も空き時間などを利用して自発的に挑戦し,ほとんどの生 徒がスム-ズにキ-ボード操作ができるようになった. 次の各自のプロポ-ショソをインプットする作業は,基本メニューの「個人体形の描画 /登録+中こよりグループ毎の協同学習活動として行わせた.まずあらかじめ採寸しておい. た各自の身体各港寸法をキーポ-ドから入力し,ディスプL,イ上官こ自分の体形(シルエッ ト)を描画させたあと,プリソタでその-ードコピ-をとり,最後に体形データをディス ク院宣録させたoこの作業でのねらい旺,ディスプレイ紅自分の体形が「適当な素早さ+.
(11) 中学校家庭科被服領域すこおけるCAI導入の可能性. 119. 表1学習指導案Ⅰ. 指導上の留意点l教材・教具桓間. 段階l学習内容i学習時動 1.本時学習の めあて確認. パソ. コンの基本操作(主. とし てキーポ-ド)を学 び, パソコンに自分のプ T=. ,ii:ーションをかかせる. ことを確認する。. キーボード操作をスムー ソコ ズに行うことが, ′ヽ. ン操作の上達につ な がる. ことを分からせる. 自己のプロポ-シ. ヨンの. 特徴をつかんだ上で,デ ザインすることのたいせ つさを分からせる。 2.パソコン各. 部の主な働き. ・′リコンの基本構造を実 物によって理解する。. ・各帝の働きを簡単に分か. ・キp-ボードの基本操作を OEPによって理解するo. ・各キーを打つ指の位置が. ・スモヅクのプログラムの. ・パソコンでデモを行い, 学習内容を簡単紅分から. ・プロポーショ. ン国見本. ・OHP. らせる。. およびキ-ボ. ード操作 3.. プログラム. の概要とプロ 展. ポ-ショソの. 出し方. 概要とプロポ-ショソの 出し方の教師の説明を聞 き,寸法の入力方法を理 解する。. ・パソコン甘こよるキーボー. ド練習の説明を聞き,早. り方を理解する。. 決まっていることを分か らせる。. ・パソコン■. 20. せる。. ・泰時学習内容の寸法入力 方法をきちんと分からせ. るo(特にキ-ボードの押 し方・登録記号) ・代表者1名に行わせ,寸 法入力終了後かこ行わせる ことを知らせる。. 習. 4.実 ①寸法入力. ・1斑ずつパソコンで各自 の体形を出し登録する。. ・グループで協力し合うよ うにさせる.. ・次グル-プの1人に予習 にこさせる.. @キーボード ・指別にキーの色分けをす 操作の練習 る。. ・OfIP. ・班で責任を持って練習さ せる(10分間)o. ・キーボード練. ③スモックの ・各班で平均体形囲にスモ ・次時にパソコンでかかせ デザイン るための下書きであ るこ ックのデザインをする。. ・標準体形プリ. ・練習プリントでキーボー. ド練習をする。. とを分からせる。. デザインは他の衣服. 習用プリント ント各宜1杖. との. 組み合わせ頭髪,紘 き物 住居環境等まで考え させ. る。 (●昌一ボ ̄ド練) (●雪間があ-たら数人行). 5.本時学習内. ・ノートに各自まとめる。. 6.次時予告と. 次時は各自 の体形にデザ. 容の整理 課題. インをする ため,前もっ て考えてく ることを確認 する。. ・空時間にキーボード練習 ・条件を踏まえたデザイン をすることを確認する。. ・色ぬり出来るものを持参 することを確認する。. にすることを分からせるo. (パソコン). 15.
(12) 120. 原田. 睦夫・佐藤. 文子. で措かれていくのを見ながら(写真13)その特徴を確認できることであり,これほ家庭科 教育における「個B(j化+という大切な課題の. 一端につながる可能性を期待できるというこ とである。. またこのメニュ-には体形データの訂正機 能も付けてあり,措かれた自分の体形を見て 採寸の間違いや不正確さに気ずき,すく叩こそ の場で採寸しなおし修正入力する場面も見ら. れた。このビジュアルな形での採寸結果の確 認や「促されて+採寸しなおしておくという. 写真13. 各自体形データのインプット. 作莱も,以後の「木製作+への準備として大切な学習活動であり,これもコンピュータに CAI導入の前提の一つである。 「的確な学習支援をさせたい+という このCAI導入援業では毎時の学習後に「′リコンを使ってみて+という簡単なアンケ 「寸. ートを生徒に書かせたが,この学習段階で「とても楽しく学習できた+理由として, 法を入力するだけで自分のプロポーショソが出て,それにいろいろなデザインができそう. だから+とか「自分のスタイルが見られたのがとても嬉しかったから+といった内容の回 答が多く見られたが,この′りコソによる「プロポーショソ作り+が次時の授業への期待 ・意欲・動機付けに大いに寄与したものと考えられる. 被服製作の最初の段階で, 「自分の体形を(それらしく)かいてそれに服飾のデザインを 加える+という過程ほ大抵の授業で指導されるが,ここのところで「体形をうまくかけ る+生徒とそうでない生徒の間に差が生じ,次の「本製作+. -の「やる気+を阻害すると. いった事態が往々にしてでてくる.場合によってはこの差が決定的要田となって「落ちこ ぼれ+. 「家庭科ぎらい+を生み出す危険性を張らんでいるとしたら極めて問題である。も. ちろんこの作業に習熟させることも必要ではあるが,このような好ましくない事態をでき るだけ解消するためR:ち,どうしてもこの作業が苦手な生徒には「体形を正確に上手にか く+ことをコンピュータにそっと支援してもらうといった別の学習ルーチソが用意されて あってもよいのでは,というのも被服領域-のCAI導入理由のひとつである。. ◆第2段階. グループ別デザインと個人B[lデザイン(表2.学習指導案Ⅱ). この段階は,基本メニューの「体形の呼出/デザイン+を使って,キーボードからの教 師によるデザイン示範を一通り理解した後でまず,あらかじめグループ毎に誰かのプロポ -ションをもとに構想しておいたスモックの下絵をディスプレイに措かせ,それをディス クに登録すること,およぴこれと並行してその時′りコソに接していないグループは前時. で--ドコピ-してあった各自の体形図にデザインの下絵をかかせることが主な学習内容 である。. グループによるこの協同作業は,デザインメニューの細かい内容やデザインカ-ソルの 操作法,色塗の仕方など,. ′il/コソ操作の技術的ポイントを身につけるのを,各々一人で やらせるよりも時間的に効果的で,しかもデザインについての各自の意見を率直に出し合.
(13) 121. 中学校家庭科被服領域におけるCAI導入の可能性 表2. 学習指導案Ⅱ. 段階1学習内容i学習活動 1.泰時の学習 のめあて確認. 指導上の留意点. 1教材・教具l時間. ・班ごとに考案したデザイ ンを,パソコンでかくこ とを確認するo. 10. ・自分にもっとも′ふさわし・作常着の条件を板書で再 確認させる。 いと思われるもので,輿. 見本. 作しようとするものと自. 由デザインの両方をかく ことを確認する。 2.. パソコンで. デザイン. ・デザインをかくためのパ. ソコンの基本操作を示範 を見ることにより理解す る。. 習 3.実 ①パソコンで ・パソコンで三姓ごとのスモ デザイソ. ②手がきでデ ザイン. ックのデザインをするo. ・示範をし,操作方法を分. パソコン′. 15. からせる.基本メニュの説明, save方法). 40. ・持ち時間15分ずつで行わ せる。. 少しずつで もみんなにか かせる(4 -5分割させ る)0 スモック, 洋服,はき物, ・自分の体形国中こスモック を中心にしたデザインを 頭部,背景 までかかせる する。 (色ぬり)0. 各自体形図2 枚. 15. ㊥自分が製作しようと するもの。. ⑥自由作品 ・㊥のデザインの特徴をま とめる。. プロポーションやその他. の個性との関連において 考えさせる。. ・台紙にはる。 4.本時学習内. ・ノートに各自まとめる.. 5.次時予告と 課題. ・次時はパソコンで各班の. 容の整理. デザインと個人のデザイ. 自分のデザインについて みんなの参考意見を聞き. ン発表をするため,班の. いっそうよいものにしよ. デザイン入力完了と個人 のデザインを入力するこ とを確認する。. 台耗,のり. うとする気持ちを持つこ. とはたいせつであること. を分からせる。 市販型紙を各自がデザイ ンした形に変えてゆく学 習は,後をこやることを知 らせる。. うことを通して,次の個人別デザインに強い意欲を促すきっかけとなったようである。こ れほパソコンによる個人別デザインが授業中で未完成だった生徒が「デザインの更新+の ために昼休みや放課後むこパソコンに群らがったことなどからもうかがえるo. このスモックのデザインでは,時間の制約などグループや個人のさまざまな都合に対応 させるためにデザインの完成度を3段階に設定し,これらのどの段階でも「完成+として 認め,後は本人の意欲に委ねるよう配慮した。すなわち' LO. レベルのデザイン. 10.
(14) 122. 原田. 睦夫・佐藤. 文子. ①スプライソ曲線でスモックのりんかくを かく ②ポケットをかく ③スモックに色や模様(標準)をつける Llレベルのデザイン(LOデザインに加え て). ①スカートえりもと(ボタン)をかく ②頭の髪・くつした・くつをかく ③これらに色・模様(標準)をかく. 写真14. LOレベルのスモックデザイシ例. 写真15. Llレベルのスモックデザイン例. 写真16. L2レベルのスモックデザイン例. L2レベルのデザイン(Llデザインに加え て). ①周囲の環境をかく ②布地の模様を自分でオリジナルを作成す る. ③できれば色・模様・環境のシミュレ_シ ョン例を登録する。 写真14,15,16はそれぞれLOレベル, ベル,. L2. Llレ. レベルの生徒によるスモックのデザ. イン例である。これらの例をみてもレベルが上 がるほど画面からの情報量が大きくなっていく. ことがわかり,特に環境との関わりから衣服を とらえることができることほ,日常の衣生活を より大きな視点から考えさせることができるの. ではないかと期待される。このようにシミュレ ーション的着装が簡単にしかも短時間に実行で きるようにすることも,.被服領域へのコンピュ. ータ導入およびCAIソフト開発の最初の前提 の一つであったが,これほ学習後の生徒のアン. ケートにも「とても楽しく学習できた→理由として「とても面白く自由にできた。鉛筆や 色鉛筆で措くのとは違う楽しみがあったから+ 「色彩が豊かだったし,柄などを選ぶのが 楽しかったから+. 「自分の頚の中で思っていることがあらためて画面を通して見られるこ. と・また自分の考えや想像が広が-ていくような気がしたから+といった記述に率直にみ られ・これらもまさしく家庭科教育のめざす「個別化+教育,総合力や創造力の育成,そ. れに何よりも「家庭科を意欲的に学習させる+という学習効果が大いに期待できることを 示しているといえよう。. 第3段階′デザインの発表(表3.学習指導案Ⅲ) 写真17は基本メニューのうちの「デザインの更新/発表+を使った発表会の様子であ.
(15) 123. 中学校家庭科被服領域紅おけるCAI導入の可能性 表3. 学習指導案Ⅱ. 段階1学習内容】学習活動 1.本時学習の めあて確認. 作業着としての条件を備 えたスモックとスモック. を中心にした中学生の個 性を生かした着装を,作 品発表会を通しで検討す. 指導上の留意点. 1教材・教具l時間. スモックのチェダクポイ. OHP. ントおよび個性との関連. を中心に考えさせる。. ることを確認する。 2.. パソコンに. よるデザイン. 発表. ・班および個人の作品を発 ・生徒たちに発表会の運営 表する。. ・をさせる。. OH戸. ・発表された作品について の感想を話し合ったり感 想カードに記録するo. 感想カード. 3.本時学習内 容の整理. ・ノ-トに各自まとめる.. 4.次時予告と. ・発表者は来週までに自分・手がきのデザインも,お 軒こ対しての感想カードの 互い紅検討し合うようむこ させる。 内容をまとめてくる。. 課題ノート. ′ミソコン. る。全員がよく見えるように2台のディスプレイに同時に同じスモックデザインをディス. クから呼び出して表示させ,みんなで相互評価させながら各自のデザインを決定させた。 この際,デザイン発表会の運営ほJll/コソ操作から進行係まですべて生徒達の手で行わ せ,この場面でも′りコソをOHPと同じような教育棟器として気楽に扱わせるようにし たo先にあげた作品例も発表会で示されたものであるが,それぞれの生徒が被服製作のデ ザイソ計画の段階でパソコンを媒体としてお互いに発表しあう機会を持つということほ, それまでに至るデザイン構想の過程・結果をあらためて確認できること,他の生徒とのデ ザインに対する発想の共通点や相違点がわかり,以後のデザイン構想に暗が出来ること, また「本製作+の時の布地の選択・騎入等もしっかりと完成時のイメージ(写真18)を持 ったうえで行えることなど,常に全体的展望をもって自主的に被服製作を進めていく動焼 付けにつながっていくだろうことが大いに期待できることであるo本段階の学習後のア1/ ケートでも「とても楽しく学習できた+理由として「自分達で楽しく授業が作れたから+. という記述が見られたのも,コンピュータを通して授業を自分達で作り上げたという実感. 写真17. デザインの発表会風景. 写真18. 調理室で自作のスモックを着る. 35.
(16) 124. 原田. 睦夫・佐藤. 文子. の現われということができる。. 以上,家庭科被恩領域の作業着(スモック)の製作の計画・決定段階にCAIの導入を 試みたが・学習過程のいろいろな場面で家庭科教育-のコンピュータ導入の有効性が評価 でき,決して家庭科学習の阻害要因にほならないということができる。 スカートのデザインソフトを導入した授業案践. 学習被験者は「スモックデザイン+と同様附属横浜中学の女子生徒であるが,白常着(ス カート)の製作ということで(1年生でほなく) 2年生2クラス計72名である. 授業はこの場合も日常着の製作過程のうちの「デザインの計画・決定+の段階にコンピ ュータを導入し・ 3回(計5時間)を設定,スモック製作の場合とおおむね同じ学習指導 案で実施したoスモックと異なるところは, 2年生は既に前年における「スモックデザイ ン+の経験者であったこともあり・キーボード操作には相当習熟しているという観点か ら・仕上がりの目標を「レベル別+とはせず,スカ-トの「型別+. (スリットつき,前あ. き,インパーティヅド・ギャザー,プリーツ・フレア,フリル付き等)にしたことである.. これは基本メニューの「デザインの見本/講評+においてもこの点を考慮してプログラム してあるo生徒にもこの見本を例示しながらスカートの種類,上衣,持ち物等,一夕ル な視点から着装の学習をさせた。 もう一つの相違点ほ,デザイン作成時に考慮すべきチェック項目である。これは「発表 会の時の討議項目ともなる。すなわち,スモックにおいては. ①働きやすいゆとりがあるか プルか. ②形はシン ③色や柄ほ合っているか ④手入. れはしやすいそうか. ⑤着たら明るく楽し. く仕事ができそうか というよう紅「作業+ということを基本にし ているのに対し,スカートは. ①着る目的にあっているか. ②組み合わせ がききやすいか ③適当なゆとりがあるか ④脱ぎ着がたやすそうか ⑤手入れがしや. 写真20. スカートデザイン例B. 写真19. スカートデザイン例A. 写真21スカート完成作品の試着.
(17) 125. 中学校革庭科被服領域におけるCAI導入の可能性 すそうか. ⑥るんるL,L外出できるか. など,外出の目的や場所,ブラウスとの関係等「トータリティー+を重視してある。 写真19,. 20は生徒の作品例であるが,このうち作品Aは外出時紅おける周囲の環境を想 定した中間登録例で,この後バックの串や建物の色を変えながら全体的視点からデザイン を完成していった例である。また作品Bの場合ほ,布地模様をデザインメニュー(写真6) の「標準+とはせず,最初からディスプL,イ上での思考錯誤による自分のオリジナルに挑 戦した例である。この生徒はその後の本製作においてもこれに似た布也(材質・色柄など) を買い求めてスカートを完成した.その完成品を試着したのが写真21で右から2番目が この生徒の作品であるo他の生徒のものも「′りコソと対話+しながらそれぞれのデザイ ンプロセスを経て完成していったものである。 このように上下衣の色や柄を変えながらデザインの検討ができ,しかも環境まで変化さ せて「シミュレーショ./的着装+が簡単にできることも家庭科-のCAI導入の意義が期 待され,学校によっては授業時間の関係から生徒に自由なデザインを選択させることがで きない場合など,着せ替えや環境変化による着装の学習としても本ソフトは十分活用で普 るものと考えられる。 被服領域のCAI導入授業に対する生徒の反応 スモックおよびスカ-トの製作過程へのCAI導入授業では毎時の学習後に「′りコソ を使ってみて+という簡単なアンケートをかかせたが,コンピュータが家庭科学習の妨げ になるような反応ほ放とんど見られず,これは次に紹介する,授業の最後に行った総括的 なアンケート結果でもうかがうことができる。 アンケ-トの対象者は本授業に参加して,スモックあるいはスカ-トを製作した1,. 2年. の女子生徒132名であるo図7からもわかるように「授業で′りコソを使ってプロポーシ. ヲソやデザインをしてみたが,使う前と比べてどんなことが向上したと思うか+の質問に 対して約8割の生徒が「もっと他のことにも′りコソを使ってみたい+と答え,さらに6 「これまで以上にコン. 割強の生徒が「パソコンでいろいろなことができることを知った+ ビュ-タに興味や感心を持つようになった+と回答しており, 8. 28. 48. ′りコソ学習に対して視野. 68. 88. 88 t6S.2Z】. 2パソコンでいろいろなことが. 出来ることを知った. フ3 (55.3Z】. 3トボードの操作ができる ようになった. 84 【63.6Z】. 1J ̄`■′- ̄'T. 4.前以上にコンビュ-タに興味や 関心をもつよう14=,!i ̄ちた. 1@2 【??.3;く1. 5もっと他のことにもパソコン を使ってみたい その他. 9 【 6.BZ】. N. 図7. 【Z】. 41 【31.1Z】. 1パソコンに対して不安が なくなった. 6. 188. :コ152. 今度の授業でみなさんぼ, ′りコンでプロポ-ショソやデザインを書いて みましたが,使う前と比べてどんなことが向上したと思いますか。.
(18) 126. 原田. 睦夫・佐藤 28. 4@. 文子 68. 88. 188. ほ). llS 【87.1Z). ・とても蕗さき牢 2まあ犠鮎た. ll 【 8.3Z). 3変りない 4あまりおもしろく なかった. 6 【ヰ.5;亡】. 8 【 8.8Z) 8. 5ぜん苦僻,LT=【 8.gZ】 N. 図8. 王;. 132. Q:家庭科でパソコンを使ってみてどのように思いましたか. が広がり,. パソコンによる授業へ積極的に取り組もうとする姿勢が増した. さらに・ 「家庭科の授業でパソコンを使ってみてどのように思ったのか+. の問いにほ紛. 9割(87・19ち)の生徒が「とっても楽しく学習できた+と答えている(図8). このようにCAIを導入した被服学習を行うことにより,生徒ほその計画・決定段階に おいて極めて意欲的に取り組んだと考えることができ,少なくとも中学校家庭科被服領域 へのCAI導入の可能性ほ今後大いに期待できると考えられる。. Ⅴ.本論のまとめ 1・中学生の′リコソ経験の実意調査からも,学校教育の場の外とはいえ,生徒とコンピ ュータとの接触は早い段階で進行しており,しかもコンピュータへの志向はかなり高 いものであると考えられるので,学校をはじめ広範囲な場面で適切なコンピュータ・ リテラシー教育のための早急な環境整備が望まれる. 2・中学生のコンピュータ使用経験実態詞査を踏まえつつ,家庭科教育の総合性という側 面とコンピュータ壊能の対話性,個別性,意外性を対応させながら被服領域のCAI ソフトを開発した。 3・. CAIを導入した被服学習を行うことにより,生徒はその計画・決定段階において極 めて意欲的に取り組んだと考えることができ,少なくとも中学校家庭科被服領域への CAI導入の可能性ほ今後大いに期待できると考えられる。 引用文献・参考文献. 1)山岡・原田・佐藤‥ 「家庭科における個別化のためのCAI利用に関する研究+,日本教育研究 連合会,研究紀要第1集,昭和62年度. 「家庭科教育-のCAI導入の可能性1.小学生と読み書きコンビュ-メ+,家庭科教 2)原田: 育,昭和62年(61巻8号). 3)文部省: 「中学校学習揖導要領+,昭和52年7月. 4)菅井勝雄編: 「CAIへの招待+,同文書院,昭和63年..
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