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看護学実習における援助的人間関係形成の育成の現状と課題の明確化

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Academic year: 2021

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神戸常盤大学紀要  第 5 号 2012 58 −  − −  −59 【目 的】本研究は、看護実践に不可欠であり、看護学実習の過程で育まれるものといわれている援助的人間 関係形成能力が、看護系大学の看護学実習において、どのように捉えられ、どのようにその必要性を考え、ど のように位置づけられているかの現状を調査し、援助的人間関係形成能力の育成に関する課題を明確にするこ とを目的とする。 【研究方法】対象:全国の看護系大学174 校の各領域の看護学実習の教育内容を精選している教員とした。方 法:看護系大学に質問紙を郵送し、調査に同意した教員のみ返信用封筒で返送する質問紙調査法を用いた。質 問内容は、「1)各領域のどの学年で援助的人間関係形成能力育成の教育内容が含まれているか」と、教員の 考える「2)援助的人間関係形成能力についての捉え方と3)その必要性」の3項目とした。分析は、問1) に対する記述統計を行った後、問1)で「どちらともいえない」と回答した理由と問2)、3)について内容 分析を行った。なお、本研究は、本学研究倫理委員会の承認を受け実施した。 【結 果】問1)では、援助的人間関係形成能力育成の教育内容が含まれている看護学実習は66%、含まれて いない看護学実習は5%、どちらともいえない25%という結果であった。教育内容が含まれているという回答 が得られた看護学実習は、成人領域、小児領域、基礎領域、精神領域、老年領域、という順に多く、どちらと もいえないという回答が得られた実習は、母性領域、在宅領域、地域領域、統合領域に多かった。また、学年 別では教育内容が含まれていると回答が得られた看護学実習は、1年生が多くついで3年生に多かった。どち らもいえないと回答した理由は、[実習で患者との関わりの中に含まれている][援助的人間関係形成能力を培 うに関する明確な教育内容は含まれていない][段階的な実習であり既習実習で培われているもの前提]の順 に多かった。問2)では、[前提にあるもの][コミュニケーション][人間関係][看護過程][相互作用][そ の他]の6つのカテゴリーと15のサブカテゴリーが明らかになった。問3)では、[看護実践の基本や基盤の ため][看護過程に含まれているため][関係成立のため][他者理解のため][信頼関係のため]の順に多かっ た。 【考 察】援助的人間関係形成能力の捉え方や必要性に対する統一された見解がなく、また、援助的人間関係 形成能力は、多くの要素が複雑に絡み合い、対象との関わりの中で発展・成長すると捉えられていたが、基 本・基盤や既習済みとして実習の位置づけられているため、現状では、構造学習が困難であり、その育成は難 しいことが示唆された。そのため、繰り返しまたは段階的に、実習の中に援助的人間関係形成能力の教育内容 を位置づける必要があると考える。

看護学実習における援助的人間関係形成の

育成の現状と課題の明確化

和田 知世 

中田 康夫 

谷口 由佳 

参照

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