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現代欧米急進右翼の思想的源流と発展を探って ―「虎に乗ろう」から「虎を絞め殺せ」へ―

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全文

(1)

現代欧米急進右翼の思想的源流と発展を探って ―

「虎に乗ろう」から「虎を絞め殺せ」へ―

著者

譚 天

雑誌名

東北法学

54

ページ

74(1)-46(29)

発行年

2020-09-30

URL

http://hdl.handle.net/10097/00129240

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現代欧米急進右翼の思想的源流と発展を探って

│﹁虎に乗ろう﹂から﹁虎を絞め殺せ﹂へ

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現代欧米急進右翼白恩想的源流と発展を探って(諦)

) l ( 次 はじめに で本書の構成 二 本 書 の 概 要 ( 一 一 . 一 ) 共 通 点 ( 二 . 二 ) 相 違 点 ( 二 . = ロ 特 筆 す べ き 点 (二.四)戦後の急進右翼とのつながり 三.本書の意義 (三.一)急進右翼研究における思想史的考察の重要性 目 74

(3)

73 (三.二)急進右翼思想家の﹁戦略転換﹂への鋭敏な洞察 (三.=一)中立性と客観性を確保する貴重な学問的姿勢 四急進右翼思想の全体像の把握困難と今後の課題 終わりに ) 2 ( 第S4号 (2020) 東北法学 白色問看

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はじめに

近年、欧米先進諸国の民主政治で起ーこった最も重要な変化の一つは、﹁急進右翼﹂(担任。巴担問}る勢力の急速 な台頭であろう。とりわけ、二

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年代に入ってから、急進右翼政党の主流化/与党化はヨーロッパにおいて多 く 見 ら れ る 現 象 と な り 、 ﹁ テ ィ ー パ ー テ ィ ー ﹂

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に代表される保守派のポピュリスト運動、 ソ l シ ャ ル ・ メディアを介して伝搭・拡散古れる﹁オルタナ右翼﹂(﹀宗国高

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運動はアメリカを席巻し、二

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一 六 年 の ア メ リカ合衆国大統領選挙におけるドナルド・トランプの﹁歴史的﹂な勝利の原動力となった。これらの一連の政治的 大変動を背景として、政治学の分野では急進右翼/ポピュリズム研究が爆発的に増加した。 現在、欧米の自由民主主義を揺るがしている急進右翼運動には、他の政治・社会運動と同様に、その出現と発展

(4)

を根底から支えてきた思想的源泉が存在するはずである。白色同

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目はま さにこの問題意識をもち、戦後の欧米諸国における急進右翼運動の展開に理論的基礎とインスピレーションを提供 してきた思想家らの生い立ち、思想および影響を紹介する意欲作である。そして、管見の限り、本書は思想の面か ら網羅的に急進右翼運動を解剖しようとする最初の試みでもある。 現代欧米急進右翼由思想的源流と発展を探って(謂) 一 . 本 書 の 構 成 本書は三つの部分に分かれ、延べ一六の章によって構成される。 第 一 部 で は 、 ﹁ 士 口 典 的 な 思 想 家 ﹂

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自 由 。 江 戸 西 宮 司 ) と さ れ る オ ス ヴ ア ル ト ・ シ ュ ベ ン グ ラ l ( O m 毛 色 島 田 宮 口 問 目 。 円 ) 、 エルンスト・ユンガ

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与が分析される。 ) 3 ( 最後、第三部の考察対象は、﹁新興の思想家﹂(回日時間。旦寸庄晃司) のメンシウス・モ

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甲 山 ﹃ 時 間 ) の 五 人 で あ る 。 ) 4 ( 上記の一六人は、戦後の欧米諸国における急進右翼運動の発展に関連して、国境と世代を越える幅広い読者を獲 第 54号 (2020) 得した重要な思想家である。これに対して、特定の国や時代に限定的な影響しか与えなかった思想家、または 7 ( 岡

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チ ェ ( 冨 月 江 口 出 白 色 。 問 問 。 円 ) のように、影 響の範囲が余りにも大きすぎて、急進右翼思想家に位置づけることができない思想家は本書の考察の対象外で 東北法学 占 由 司 令 。

ニ.本書の概要

︻ 表

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︻ 表 4 ︼は一六人の急進右翼思想家それぞれの基本的な個人情報、主要作品、中核的な思想および政 治的志向と地位を示したものである。これらの表から明らかなように、各人の中核的な思想は非常に多様で複雑で あるが、以下ではこれらの思想の中に潜んでいる同異を概括してみよう。 ( 一 ) 共 通 点 シュベングラ!の﹁西洋文明の没落﹂やフランス新右翼の﹁欧州文明の衰退﹂論、 アメリカ急進右翼の言う﹁白 人アイデンティティーの喪失﹂やイェオールのような極端な反イスラム主義者が危倶する﹁ユダヤキリスト教徒 の庇護民化﹂などに示されるような、ある種の﹁終末論﹂(﹀唱。

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官自)または﹁文化的悲観主義﹂が、急 進右翼思想家らが持つ重要な共通点の一つである。

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現代欧米急進右翼の思想的源流と発展を探って(諦) ) 7 ( フランスを代表する新右翼思想家のプノワが提唱した﹁民族的多元主義﹂

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色 白 目 ) と 7 ァユの﹁民 族 領 域 / エ ス ノ ス フ ィ ア ﹂ ( 回 笹 口

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司﹃向。)論は、こうした悲観主義の文脈に沿うものである。彼らは、外来文化 からの﹁侵略﹂による自らの文化やアイデンティティーのさらなる﹁崩壊﹂を阻止するために、各民族は平等であ りながら、それぞれの固有の民族領域/エスノス 7 ィアに閉じ込めて互いに分かれている状態が望ましいと主張し た。このように人種差別の色を薄めた新しい異民族隔離主義が戦後欧米諸国の急進右翼思想に大きな共鳴を引き起 こ し 、 ﹁ 移 民 排 斥 主 義 ﹂

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自)と反多文化主義を蔓延させることになった。 それと同時に、現代の多文化的な社会の形成に加担したとして、 コスモポリタン的・自由主義的・進歩的なエリ

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トは批判の的とされる。例えば、 モールドパグは進歩的なエリート集団を﹁大聖堂﹂

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骨巳)に輸え、彼ら が追求してきた﹁普通的価値観﹂はこの﹁大聖堂﹂の統治を固めるための道具に過ぎず、 一般人の思想を束縛する 極拾であると主張する。こうして、急進右翼思想家らは伝統的な社会への回帰(伝統主義)を望むことに加え、反 近代主義、反進歩主義、反啓蒙主義、反平等主義、反普遍主義と反自由主義によって特徴つけられている。 これらの急進右翼思想家は政治体制に対する指向性においても共通の側面を有している。 つまり、民族や文化が 純粋な伝統社会を再構築するために、自国は自由民主主義を放棄して強力な権威主義体制に方向転換しなくてはな らないということである。権威主義的ナショナリズム革命(ユンガ l ) 、国民投票による非自由主義的な大統領制 民主主義(シュミット)、精神的な君主制(エヴォラ)、民族ポルシェヴイズム ( ド ゥ l ギ ン ) 、 リパタリアン権威 主義(モールドパグ)、無政府ファシズム (ドノヴァン)などのような、自由民主主義に代わる様々な代替案が提 案 さ れ た 。 68 最後に、急進右翼思想家らは、以上の目標を実現するために、﹁メタポリティクス/上位政治﹂

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67 の領域でリーダーシップをとることの重要性を、ますます強く意識するようになっている。これはイタリアのマル (8) クス主義者アントニォ・グラムシ

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-図 。 向 。 日 自 己 論 か ら 示 唆 を 第54号 (2020) 得 た プ ノ ワ 、 ファユなとの初期のフランス新右翼系思想家によって提唱されたことである。安定的で複雑な政ゐ・ このシステムを支えるある価値観や ﹁ 世 界 観 ﹂ 社会・経済システムを構築・維持する上で不可欠なのは、 ( ﹂ 司 o -t 凶 図 的 。 ﹃ m w H H ロ 問 ) の普及化と支配的な地位が確保されていることである。それゆえ、歴史上に成功したすべて 東北法学 の政治運動は例外なく、先んじてメタポリティクスの領域において優勢を占めてこそ功を奏したと信じている現在 の急進右翼思想家らは、インターネット(ブログ、オンライン雑誌、掲示板)、出版物(﹀長百 ω 出 版 社 、

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ロ 百 出 版 社 ) 、 ひいてはシンヲタンク ( の 何 回 の 回 、

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﹀ O L 2 1 (ニニ)相違点 本書では一六人の思想に多くの共通点が存在することが示唆されているが、いくつかの重要な急進右翼的主張を めぐっては実際、急進右翼思想家の間に合意がないか、時に観点に翻酪さえも生じる。 第 一 は 、 ナショナリズムに関して、 シ ュ ミ ッ ト 、 ユ ン ガ 1 、プノワや 7 ァユなとの欧州の急進右翼思想家は自国 のナショナリズムを訴えるわけではなく、欧州各国の﹁有機的﹂な統合を目指す、いわば﹁汎欧州ナショナリズム﹂ ( 司 自 l 号 。 唱 。

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を掲げるが、プキャナン、テイラー、ジョンソン、 スベンサーといったアメリカ の急進右翼思想家は常に露骨な生物学的人種主義の性格を帯びる﹁白人ナショナリズム﹂(巧広

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ロ 色 白 日 ) を主張する。また、精神的な人種主義を賛美するエヴォラや、無政府主義を信奉するドノヴァンのような反ナショ

(10)

現代欧米急進右翼白思想的源流と発展を探って(諦) ) 9 ( ナリズム的な思想家もいる。 第二は、反イスラム主義と反ユダヤ主義は急進右翼思想家の共通的な特徴ではない。前者に関して、例えば、ネ オ・ユーラシア主義を唱えるドゥ l ギンはアメリカとイギリスに代表される﹁海洋国家﹂に対抗するためにムスリ ムはむしろ﹁自然な同盟相手﹂であると考えている。また、現代の最も急進的な急進右翼思想家と見なされるジョ ンソンさえもイスラム教を仮想敵と想定せず、逆にアメリカ白人に﹁白人アイデンティティー﹂を高めさせ、多文 化社会の危険性を体感させる有益な道具として歓迎する。後者に関して、もともとユダヤ人であるイェオールはも とより、テイラーやドゥ l ギ ン な ど 、 いわゆる﹁ユダヤ問題﹂に関心を寄せていない思想家も多い。 第 三 は 、 ファシズムやナチズムに対する共感は急進右翼思想家の潜在的な傾向であるとしばしば指摘されている が、本豊田の考察から見れば必ずしもそうではない。まず、戦前あるいは戦時中に、積極的なナチ党員であるシュミッ ト を 除 吉 、 ユンガ!とエヴォラは共にファシズムをある程度肯定していたが、国民社会主義また シュベングラ

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、 はナチ党に対して、かえって批判的な立場を取っていた。そして、戦後には、 フランス新右翼、特にブノワはイタ リアのネオ・ファシズム運動に大きな影響を与えたが、彼の恩想はファシズムやナチズムとかなり異なる性質を持つ ている。また、ドゥ

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ギン、ジョンソン、ドノヴァンなど、 ファシズムやナチズムへの親近感を公然と示した思想 家 も い れ ば 、 ファシズムを明確に拒絶した思想家もいる。 第四は、反資本主義、反自由市場経済、反グロ

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モールドパグのような、 のような、急進 右翼思想家を分断する経済的次元もある。例えば、プノワは急進的な反資本主義者として自由市場経済を激しく非 難し、社会の生産と消費を縮小させるような環境志向の反成長的な政策を求める。これにより、ブノワはイタリア 66 のコスタンツォ・プレ

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(11)

65 クス主義者と進歩主義者の著作まで積極的に翻訳・紹介した。こうしたマルクス主義・社会主義への﹁親和性﹂は、 (10 ) プノワを他の急進右翼思想家から際立たせる重要な特徴の一つとなっている。プノワの他に、 ド ゥ 1 ギ ン 、 ス ベ ン 第54号 (2020) サ!とドノヴァンも類似する経済的な価値観を有する。これとは対照的に、﹁小古な政府﹂を支持するゴットフリー ト、個人と民間団体の自由権の最大化を主張するテイラー、それに経済の自由放任と完全な民営化を唱えるモール ドパグといった親自由市場的な急進右翼思想家も少なくない。 東北法学 上述の四つの目立った相違点の外に、一一一つのやや微妙な相違点についても略述しよう。 まず、宗一教的志向に関して、戦後欧州における急進右翼の強固な反キリスト教的傾向を裏付けるように、道教と ヒ ン ド ゥ 1 教から知恵を汲み取り、生涯にわたって﹁超越﹂の首位性を信じていたエヴォラを筆頭に、プノワ、 フ ア ユ、そしてドノヴァンの恩想の中には﹁異教主義﹂(宮官回目的自︺、神秘主義の色彩が極めて濃厚である。これは、 キリスト教文明の終末に強烈な危機感を示したシュベングラ 1 、カトリック教徒を自認するシュミット、欧州が抱 える様々な問題を解決するためのキリスト教への信仰回帰の重要性を強調するユンガーといった古典的な思想家と も、あるいは伝統的なキリスト教の道徳と倫理を称揚するゴットフリ

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トやプキャナンなどの現代アメリカの急進 右翼思想家とも異なる。 続いて、欧州とアメリカの急進右翼思想家を引き離すもう一つの要素は、言うまでもなく、反米主義である。 7 ランス新右翼によれば、現代欧州は自由主義、消費主義など、 いわゆる﹁アメリカ的な価値観﹂による植民地化を 経験しているのであり、 アイデンティティーと主権を喪失した欧州大陸をアメリカの支配から解放することが急務 である。こうした観点はドゥ l ギンのネオ・ユーラシア主義の理念形成にも多大な影響を与えた。 最後、急進右翼思想家は伝統的価値観を頑固に堅持すると当然のように目されるかもしれないが、実はそうでも

(12)

現代欧米急進右翼白思想的源流と発展を探って(爾) (11 ) ない。なかでも、同性愛への賛否をめぐって急進右翼思想家は二分している。最も鮮明な例としては、男性至上主 義的な﹁男性部族主義﹂(昌巳 0 4 ﹃ 巴 町 田 ) を 首 唱 す る 同 性 愛 者 の ド ノ ヴ ァ ン で あ ろ ・ っ 。 彼 に と っ て は 男 性 同 士 の 愛こそ、戦闘的な同志関係の具現化であり、理想とされる﹁男性ギャング﹂

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ルドパグおよび﹁新しい道徳的ヒエラルキー﹂

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可 ) を 作ろうとするジョンソンも同性愛を個人的自由という視点から容認し、 ホ モ フ ォ ピ 7 が遍在的なアメリカの急進右 翼に﹁異彩﹂を添えたと言える。 ( ニ . 三 ) 特 筆 す べ き 点 上に整理された共通点と相違点から、欧米の急進右翼思想家は一枚岩ではないことがわかる。それに加えて、本 書の内容については二つの特筆すべき点もあり、これから簡単に触れてみよう。 一つ目は、理想の政治と現実の政治の﹁収数﹂という点である。プノワは反エリート主義的な立場に基ついて現 行の代表制民主主義を嫌悪するが、他方では﹁参加型民主主義﹂

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を推奨する。彼は、非自由主義的な大統領制民主主義を提唱するシュミットと似 ていて、権威主義的な﹁行政国家﹂(回

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とポピュリズム的な大衆動員の結合する、 いわば﹁非自由 主 義 的 民 主 主 義 ﹂ ( 回 目

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。 耳 目 包 の 信 者 で あ る 。 同 様 に 、 アメリカの﹁ネオ・反動主義﹂運動の中核的 な主張、すなわちモールドパグが鼓吹する極端なリパタリアン社会と権威主義的な政治を組み合わせるという﹁リ パタリアン権威主義﹂も、こうした非自由主義的民主主義の一つの変種であると考えられる。この特異な政治的主 64 張 は 、 モールドパグの ハ ン ガ リ ー 、 ポ ー ラ ン ド 、 スロヴァキアなどの国においてますます現実味を帯びつつあり、

(13)

63 言葉を借りて言えば、ピノチェト時代のチリ、﹁改革関放﹂初期の中国と現在のシンガポールはまさしく﹁好まし ) 2 1 ( い 未 来 ﹂ で あ る 。 第54号 (2020) 二つ目は、反エリート主義に関連する点である。欧米の急進右翼思想家は常に反エリート主義と密接に結びつい ている。にもかかわらず、秩序、 ヒエラルキー、権威、伝統、反平等主義、反普通主義などは彼らの著作と恩想の 中のキーワードである。さらに、彼らが積極的に練り上げたメタポリティクス戦略も本質的には﹁エリート的﹂な 東北法学 ものであることが窺われる。こうして、急進右翼思想家の反エリート主義を一種の﹁反エリート主義的なエリート 主 義 ﹂ ( ﹄ 耳 目 1 目 仲 間 忠 臣 凹 仲 間

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と理解しても良いだろう。言い換えれば、 フランス革命時代の急進右翼と変わら ず 、 二

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世紀以降の急進右翼の思想的基軸に据えられるのは、依然として階級、身分と権威を彊歌するエリート/ 貴族主義であり、彼らが絶えず品現出しているポピュリズム的、反エリート的な感情は往々にして、﹁非支配的エリ l ト

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実力派エリート﹂の対立軸を隠すための見せかけに過ぎない。とすれば、現在の欧米諸国を席巻している ポピュリズムの旋風に乗じて台頭してきた急進右翼政党を研究する際、それらの政党のイデオロギーの深層に潜伏 している﹁反大衆的﹂な価値観を見落としてはいけないのである。 (二.四)戦後の急進右翼政党とのつながり さて、本書で取り上げられた一六人は急進右翼政党と一体、如何なる関係を持つのか。以下、この点について筒 略 に 述 べ る 。 現代と新興の急進右翼思想家とは異なり、古典的な思想家と戦後の急進右翼政党との実質的な交流を追跡するこ とは難しい。戦前、戦時中にファシズム・ナチズム体制と緊密な関係を持っていたシュベングラ l 、 ユ ン ガ ! と シ ュ

(14)

現代欧米急進右翼白思想的源流と発展を探って(課) (13 ) ミットの作品は戦後も熱心な読者を得ているものの、彼らの思想をめぐる議論のほとんどは知識界に留まるもので あり、またユンガ!とシュミット自身も、戦後においては現実政治から意識的に距離を置いていた。 やや特殊なのはエヴォラである。ムッソリ l F 一とヒトラーとの会談において通訳者を務めたことのあるエヴォラ は早くも一九五一年にネオ・ファシズム系テロ組織の﹁知的扇動者﹂

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年代後半に再び過激派学生団体の﹁知的指導者﹂と見られていた。殊に彼の著 作 、 ﹃ 虎 に 乗 る ( の

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という概念は、非妥協的な街頭闘 争の必要性を意味するものとして左右両翼の過激派学生に受け止められ、当時の街頭暴力を間接的に激化させた恩 想の一つであると思われる。学生運動の最盛期が過ぎ去った現在でも、 エヴォラの思想と著作は、ギリシャの﹁賞 金 の 夜 明 け ﹂ ( 岡 、

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) 、 ハンガリーの﹁ヨッヒク﹂旬。

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などの急進右翼政党の公式ウェブサイ ト で 強 く 推 薦 さ れ て い る 。 現代の思想家について、青年時代に﹁秘密軍事組織﹂(。局自由

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などの右翼系準軍事組織、学生団体に参加したプノワは本来、知 的領域におけるメタポリティクス戦略の実践に重心を置いてきたが、おおよそ-九七

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年代後半から目線を現実政 治に移し始めた。その頃、イギリスのサッチャ

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政権(一九七九年

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年︺とアメリカのレーガン政権(一 九八一年

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一九八九年)を皮切りに、ちょうど新保守主義、新自由主義の興起期であるため、そこから危機感を募 らせたブノワは最初に自ら創設した﹁欧州文明研究会﹂(の何回の回)を基盤としてフランスの中道右派政党、﹁共和 国 連 合 ﹂ ( 阿 凶 器 自 日

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62 への働きかけを精力的に行っていたが、彼の反資本主義、反自由市場経済ひいては反キリスト教的な立場は到底、

(15)

61 ﹁ 国 民 戦 線 ﹂ ( 吋 円 。 ロ 酔 主流右派作受容されなかった。 (14 ) の 場 合 で も 、 理念上の近接性があると推察される フランス新右翼と親しいプル

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年間を除き、ブノワの影響力は限定的である。とりわけ移民政策に関しては国民戦線 が ﹁ 同 化 政 策 ﹂ ( ﹀

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ロ)を掲げるため、民族的多元主義の立場を取るブノワと相容れない。逆に、プノワ は国民戦線が﹁エリート

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大衆﹂という二元論的な対決の構図を重視しすぎているとし、これを﹁アイデンティ 東北法学 テ ィ

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の 病 理 ﹂

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自 立 件 可 ) と 見 な し て 批 判 す る 。 それにもかかわらず、ブノワの思想は一九八

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年代から早々にイタリア、ドイツ、ベルギーに﹁輸出﹂され、 ルコ・タルキ(宮

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点 胃 岳 山 ) 、 ヘ ニ ン グ ・ ア イ ヒ ベ ル ク ( 図 。 回 目 ロ 岡 田 。

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円 問 ) な ど に 伝 掃 さ れ た 結 果 、 ﹁ イ タ マ リア社会運動﹂(冨。武器自吉田。色色。ロ色町自己とその後継政党の﹁国民同盟﹂

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といった急進右翼政党のみならず、 イタリアの急進左翼政 党からも多くの追随者を獲得した。 プノワの他に、急進右翼政党と明確なつながりを持っている現代の思想家は、テイラー、ドゥ l ギンとイェオ 1 ル で あ る と 思 わ れ る 。 テイラーは欧州の急進右翼政党との関係を重視し、 いわゆる﹁国際急進右翼運動﹂の熱心な推進者である。彼は 自己所有のオンライン雑誌﹃﹀目。氏自口同

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ロ自﹄を通じてフランスの国民戦線、﹁イギリス独立党﹂

宮 内 回 。 唱 。 ロ

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司 諸 問 。 冨 ) 、 ド イ ツ の た め の 選 択 肢 な らびにベルギーの﹁フラ

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ロ 四 ) 所 属 の 活 動 家 ら に 意 見 交 流 の 舞 台 を 提 供 し て い る 。 引き換えに、テイラーもこれらの政党の講演会や党大会の常連客である。

(16)

現代欧米急進右翼の居

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想的源流と発展を探って(諦〕 ド ゥ l ギン自身はそもそも﹁民族ポルシェヴィキ党﹂

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司馬守﹀など、いくつかの小さな急進右翼政党の創立者である。彼のネオ・ユーラシア主義という地政学的な思想 は 、 ﹁ ロ シ ア 連 邦 共 産 党 ﹂ ( の

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也 、 てはロシア連邦軍の高級将校にまでも何らかの影響を及ぼしたと言われた。とは言え、 ひ

ロシア国内というより、む しろ海外において彼の思想は真剣に受け入れられている。とりわけ彼はイタリア、フランス、ベルギー、ギリ

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ャ とハンガリーで巨大な支持者ネットワークを築き、かつて存在した﹁第三の位置﹂

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を提唱 するフランスの﹁新しいレジスタンス﹂

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、ベルギーを拠点に置いている民族ボルシェヴィ ズム政党たる﹁民族欧州コミュニティー党﹂

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ロ色白号。忘自)といった﹁非主 R m v 流的﹂な小政党のみならず、イタリアの﹁北部同盟﹂

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、ギリシャの黄金の夜明け、 ハ ン ガ リ ー の ヨ ッ ピクのような強い勢力を誇っている急進右翼政党のほか、ギリシャの﹁急進左派連合/シリザ﹂(由 J 同 国 民 ﹀ ) と さ え 繋 が っ て い る 。 国際的な反ジハ l ド主義運動の中心的イデオロ 1 グと見なされるイェオールと言えば、極右テロを想起するだろ う。その中で最も有名なのは二

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一一年七月二二日に起こったノルウェー連続テロ事件である。七七人が殺害され イェオールの﹁ユ

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説が彼の反イスラム主義的な恩想の形成に重要な役割を果たしたという(出

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。テロリスト (15 ) だけでなく、イェオールの影響力は主流政治にも浸透したとされる。例えば、同じノルウェーにおいて、彼女の作 60 品と思想は長い間、政府出資の

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の O 、しかも急進右翼政党の﹁進歩党﹂

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路号官官ユ同旦)と深い関わりの

(17)

59 あ る ﹁ 人 権 サ ー ビ ス ﹂ ( 出 口

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再出自)に押し広められていた。﹁人権サービス﹂による有権者の聞の反 ) 6 1 ( イスラム感情の広まりは進歩党の選挙での支持拡大を後押しし、結局、二

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二ニ年以降に進歩党は主流化/与党化 第54号 (2020) を 成 し 遂 げ た 。 最後に、新興の思想家として、中学生時代以来、﹁スウェーデン民主党﹂(国語丘四

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、 ﹃ 北 欧 レ ジ ︻ 訟 ︾ ス タ ン ス 述 動 ﹂

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のために活動した経歴を持ち、拳銃犯罪で投獄されたこともあ 東北法学 るスウェーデン人のフリーベリは、世界中で最も有名な急進右翼系出版社﹁﹀長吉 ω﹂と急進右翼版の﹁

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庄 司 包 広 ﹂ A U V メタポリティクス戦略を踏まえて北欧の急進右翼サブカルチャーを こと﹁冨

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﹂の創設者であると同時に、 ﹁刷新﹂した中心人物であると考えられる。また、彼が二

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七年に立ち上げた、ノルウェー、デンマークとスウェ l デンの利用者を主とするネット掲示板﹁

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出町﹂は、北欧における急進右翼向けの主要なオンラインハプであり、 この掲示板で急進右翼政党の政治家の姿も頻繁に現れているという。さらに、二

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一七年一月に彼はスベンサ!と 一 緒 に ﹁ 邑 け 同 町

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ロ﹂を設立し、大西洋横断の白人アイデンティティー運動を始めた。こうして、国 際的な影響力を振るっているフリーベリは、 ハ ン ガ リ ー の ヨ ッ ビ ク の 一 元 官 立 首 ガ

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ボル・ヴォナ ( p b F O 吋︿ O 口 同 ) の ような海外の重要な急進右翼政治家にまでも人脈を広げたのである。

三.本書の意義

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一)急進右翼研究における思想史的考察の重要性 第二次世界大戦の終結とそれに伴うファシズム、ナチズム体制の崩壊は、戦争・虐殺・圧迫に満ちたあの熱狂的

(18)

) 7 1 ( な時代にはもう永久に戻れないことを、当時欧州の多くの人に確信させたであ ろ う 。 し か し な が ら 、 現 在 ま で の と こ ろ 、 フ ァ シ ズ ム 、 ナチズムが﹁灰から飛 び立つ不死鳥﹂ごとき誇張ではないにもかかわらず、イデオロギー的類似性の ある急進右翼政党はまさか﹁普段着﹂を身にまとう形で我々の周りに存在し、 しかもいよいよ勢いを増しつつある ( 司 自

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年代に平均一二. 現代欧米急進右翼白思想的源流と発展を探って(調) 四%の得票と一二.二%の議席へと成長した急進右翼政党

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︼)は、急進左翼政党、緑の党など、戦後欧州における 他の新興政党に比べれば特異な存在であり、﹁復活﹂(同

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。こうした政党 政 治 で の 趨 勢 変 動 を 葦 引 し て い る の は 、 一 九 九

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年代以降の欧州社会(なかで も 東 ・ 南 欧 ) の﹁右傾化﹂の加速(︻図

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︼ ︻ 表

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︼ ) で あ る 。 実 の と こ ろ 、 現時の欧州急進右翼政党の平均支持率は既に一九三

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年代の水準に遥し、無党 派層を除けば、唯一、絶え間なく拡大しているのは急進右翼的な有権者層であ 58 る

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(19)

東 北 法 学 第54号 (2020) (18 ) 57

表5 1990年代以降の西欧における与党化した急進右翼政党の一覧表

(15)

図2 欧州28カ国の「右翼過激主義の需要指数

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(DEREX Index)の趨勢変動

出所:Demand for Right-Wing Extremism Index (DEREX Index)

(Political Capi回12018)をもとに筆者作成。図中で表記された8カ国

(20)

現代欧米急進右翼白思想的源流と発展を採って(諦) (19) 一方、上記の諸現象は決して社会的・経済的な構造変化による偶発的もしくは突 発的なものではなく、先述の通り、すべての政治・社会運動と同じく急進右翼の勢 力伸長の背後にも思想的な動力源があるため、本書は間違いなくこれら現実の政治 動向を見守りつつ、こういう動力源の解明を試みたものである。 本書の冒頭で編者が言うように、この一六人の急進右翼思想家は、戦間期の保守 革命者、戦時中のナチ A 貝 、 神 秘 主 義 者 、 フランス新右翼、旧保守主義者、 ア イ デ ンテイタリアン、不オ・ユーラシア主義者、反イスラム主義者、極端なリパタリア ン、オルタナ右翼、男性部族主義者という、多岐にわたる一群である。異なる時間 的・空間的背景の下で彼らの思想の特徴と影響力には重大な相違点があることが明 らかである。ただし、より重要視される必要なのは、それらの思想の根底に潜む連 続性と共通点であり、他の諸思想・主義と一様に栄枯浮沈を経験した上で目下改め て活性化している、ということである。そういった共通点と相違点が、各章で簡潔 明瞭かつ具体的に解説されたことは本書の評価されるべきところである。 (三.ニ)急進右翼思想家の﹁戦略転換﹂への鋭敏な洞察 そして、本書のもう一つの意義は、急進右翼思想家の同異点への考察を通して彼 らの﹁戦略転換﹂に注意喚起をしようとする点である。 つ ま り 、 エヴォラに代表古 56 れる古典的思想家は、﹁近代性﹂

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詐可)を凶暴な﹁虎﹂と比嚇し、直接的な (16) 右翼テロ発生件数の推移 (1990年-2018年) 三島主盟主E 317 (+29.9%: 2000-2010 244 (+24.5%: 旦 型 企 並 怠進右翼/極右 政党が関与した 金 生 表6 59 (+96.67%) 30 (+76.47%) 18.61% (+6.31%) 出所:

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2016) をもとに筆者算出。 12.30% (+3.63%'

(21)

55 行動ではなく、﹁虎に乗﹂(包含

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問 。 乙 ったままでそれの﹁過労死﹂を待つしかないという、 一 種 の 消 極 的 ・ ( 20 ) 受動的な戦略を採択していたことに対し、現代と新興の思想家は、 フリーベリの言葉を借りるなら、虎の死を願う 第54号 。02町 人々はむしろ﹁虎を絞め殺す﹂(印可

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目問問︺以外に選択の余地がない、という一種の積極的・主動的な 戦略を採るようになりつつあることを、本書に鋭く指摘されたということである。 こうした急進右翼思想家の戦略転換を見る限りでは、ただ資本主義の崩壊の兆しを待つのか、それとも社会主義 東北法学 の到来までに日常闘争に積極的に参与するのか、というこ

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世紀初頭における正統マルクス主義者と修正主義者間 の 路 線 対 立 ( 回 目

8

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凶 M D H 品 目 N E ) が想起されるかもしれない。思想と学術の領域に囚われることに甘んじない現 代と新興の急進右翼思想家は今やまさしく戦間期の修正派マルクス主義者の如く、現実の政治を能動的に改変しょ うとするため、出版物、 シンクタン夕、インターネットなど、多種多様な手段を通じてメタポリティクスの領域に おける急進右翼の覇権形成に心血を注いでいる。現代欧米政治の右傾化、ポピュリズムの隆盛との相関関係のいか んを問わず、彼らの活発な行動は必ず将来いつか﹁可視的﹂で﹁感知可能﹂な成果をあげるだろう、という本書か らの響告は、断じて看過されてはならない。 (=一.=己中立性と客観性を確保する貴重な学問的姿勢 最後に、先入観を捨てて﹁等身大﹂の急進右翼思想家をなるべく的確に描写することも本書の突出した魅力であ る。例えば、内容の中立性と客観性を保つために執筆分担者が執筆の過程で未だに健在している対象人物との直接 ︻ げ ︼ 的な接触と意見交換に努めていた。すべての執筆分担者がフィードバックを得られたとは限らないが、少なくとも こういう真撃な学問的姿勢は評価に値するだろう。このおかげで、読者が本書をもって急進右翼思想家らの生い立

(22)

現代欧米急進右翼白思想的源流と発展を探って(調) )

-2 ( ち、思想ならびに影響を冷静で正確に捉えることがでさることに加えて、本書の執筆分担者のタイテルパウムが説 いたように、個人聞のプライベートな付き合いにより、急進右翼に関する評論の﹁反射的な単音性﹂(図。巴 O M E 巴 可 宮 O ロ

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号。)が免れられて別様の視座も提示可能となる。

四.急進右翼思想の全体像の把握困難と今後の課題

国境と世代を越えて急進右翼の界隈で重要な地位を占める思想家をほぼ網羅した点は本書の一大特色である。他 方で、この一六人のみから、否応なく急進右翼思想の全体像を把握することは難しい。というのは、 ニ

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チ ェ 、

イデッガーのような戦後の急進右翼運動に深遠な影響を及ぼした大物は本書の考察対象から外れている上に、誰が 重要な思想家なのか、その重要吉を判定する基準は何なのかは、本書で明確化されたとは言い難いからである。 ︽ 叩 ゆ ) ︽ n v 換言すれば、シャルル・モ

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司)、さらに長らくの問、その作品が欧米急進右翼に熱賛 A 向 口 内 同 0 ロ 回 ヨ レ の } 内 ) 、 されている三島由紀夫など、急進右翼思想を論及する際に必ず避けられない重要人物らが排除されたのは、遺憾な ことであると言わざるを得ない。 そして、新興の思想家のうち、 フリーベリ以外の全員がアメリカ人であるため、本書の重心が若干偏っていると 読者に受け止められる可能性も高い。とりわけアメリカの文脈では宗教(キリスト教)が非常に重要な地位を占め 54 ている一方、欧州に比してアメリカ急進右翼における生物学的人種主義と﹁女性嫌悪﹂(呂町 O 間 百 弓 ) の猛烈さも

(23)

53 目立っている。これらのいわば﹁アメリカの特色ある要素﹂が大西洋両岸の急進右翼を確実に分断していることを ( 22) 読者があらかじめ心がけておくべきである。 第54号 (2020) 総 じ て 言 え ば 、 急 進 右 翼 と い う 一 一 吉 田 ズムなど、種々の負のイメージが即座に普通の人々の頭に浮かんでくることは一般的かもしれないが、事実、本書 の内容から読み取れるのは、世間がステレオタイプを超えて急進右翼を見極める必要性と、急進右翼研究がご枚 東北法学 岩 的 な 視 点 ﹂

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を揚棄し、バランスを取りながら急進右翼とその思想の全体像を最大限 に掴む重要性である。これは本書の試みではあるが、今後の課題でもある。

終わりに

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が 史上初めて州レベルで第一党となり、第二党のドイツのための選択肢と共に主流政党を押しのけ、 いわゆる﹁消極 的 多 数 派 ﹂ ﹁ドイツの緑の心臓﹂(己目。

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0 2 q ) を形成したことにより、 こ の ロ

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ι ω ) とも称される州はスポットライトを浴びていた。それに翌年二月、当初予想された左翼党のポド・ 内 m ︺ ドイツのための選択肢から支持を受けた ラメロウ ( 回

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日 日 開 。 呂 田 耳 目 ﹃ ) が 一 票 の 差 で 州 首 相 のトマス・ケメリヒ に選出され、世論の猛反発を招いた。結局、高まっている憤怒の声の中、ケメリヒが州首相就任の翌日に退陣を余 儀 な く さ れ た 。

(24)

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(26)

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品 ︹ 長 谷 川 晴 生 訳 ( ニ

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一 九 ) ﹃ ド イ ツ 白 新 右 翼 ﹄ 新 泉 社 。 )

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ユ 宙 開 ﹃ 口 百 古 ロ

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呂 田 広 司 司

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古賀光生(二

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一三)﹁戦略、組織、動員。己

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右 翼 ポ ピ ュ リ ス ト 政 党 由 政 策 転 換 と 党 組 織 ﹂ ﹃ 国 家 学 会 雑 誌 ﹄ 一 一 一 六 ( 七 ・ 八 ) , 六 三 五

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六 八 七 頁 。 露 天 ( 二

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一七)﹁西欧における急進右翼ポピュリスト政党と左派政党白競争関係に関する一考察一九八

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年 代 中 葉 以 降 の 填 、 仏、独及び伊を中心に﹂﹃法学﹄八一(四),五一一五八三頁。 諒 天 ( 二

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一九)﹁選挙勢力から政権勢力へ西欧における極右政党由主流化に関する比較分析﹂﹃年報政治学成熟社会の民主 政 治 ﹄ 二

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一 九 ︹ 二 ) , 二 三 三 二 六 三 頁 。 諌 天 ( 二

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﹁与党としての急進右翼ポピュリスト政党は﹁政府の質﹂に如何なる影響を与えるか西欧の事例を中心とし て﹂﹃公共研究﹄一六三 Y 二三七二八六頁。 畑 山 敏 夫 ( 二

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一 七 │ 一 一

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一 九 ︺ ﹁ マ リ l ヌ・ルベンとフランス申右翼ポピュリズム│変容するフランス政治と﹁国民戦線

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﹂ に つ い て 考 え る ( 一 ー 六 ) ﹂ ﹃ 佐 賀 大 学 経 済 論 集 ﹄ 五

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一 ) 五 一 ( 四 ) 。 水島治郎編(二

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﹃ ポ ピ ュ リ ズ ム と い う 挑 戦 │ 岐 路 に 立 つ 現 代 デ モ ク ラ シ ー ﹄ 岩 波 書 居 。 山 口 定 ( ニ

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一 四 ) ﹃ フ ァ シ ズ ム ( 新 版 ) ﹄ 岩 波 書 居 。 ) 5 2 ︹ 50

(27)

49 (26 ) 第54号 (2020) 本書で議論されたのは﹁広義的﹂な急進右翼であり、﹁ファl・ライト﹂

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、 ﹁ 極 右 ﹂

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固 有 宗 ) 、 急 進 右 翼 、 ﹁ 急 進 右 翼 ポ ピ ュ リ ズ ム ﹂ ( 国 釦

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、オルタナ右翼といった下位類型が厳密に区別されていない。 ( 2 ) 戦前の﹁保守革命﹂から現在に至るまでのドイツの急進右翼思想家を中心に紹介した司 g 回 Q 2 4 ) 白日本語訳が最近刊 行された。詳しくは長谷川(二

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一 九 ﹀ を 参 照 さ れ た い 。 ま た 、 ﹁ 近 代 主 義 と 近 代 性 ﹂ ( 冨 邑

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品冨昆司

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と い う主題をめぐって二 O 世 紀 か ・

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二世紀にかけて白欧州における五人白重要な急進右翼思想家を取り上げた近年四研究は、 D F E ロ ( N C H S で あ る 。 ( 3 ) 党首マリ 1 ヌ・ルベン(冨問

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ロ ) 白 ﹁ 脱 悪 魔 化 ﹂ ( ロ 注 目 与

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旦 百 ロ ) 路 線 白 一 環 と し て 、 二

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-八年六月一日に 国民戦線は党名を﹁国民連合﹂(同日目白

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巳)に変更した。マリ l ヌ・ルベン白下で白国民戦線の変容を詳 述した日本語論考について、畑山(二

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一 九 ) を 参 照 さ れ た い 。 ( 4 ) メグレは国民戦線の発展の歴史における鍵白人物であり、副 A 是自の座に就いていた彼は国民戦線の党思想の体系化と社会 的受容性白向上に多大な貢献をした。しかも、まさに彼のおかげで、国民戦線は緩やかな政治団体から、主流政党に匹敵で きるような完備性のあるかつ強固な組織構造を持つ現代政党へと変身した(古賀ニ

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一 一 ニ ・ 冨 唱 耳 目 由 民

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。 ( 5 ) イ タ リ ア ﹁ 新 右 翼 ﹂

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可制むの重要人物であるタルキは、青年時代にイタリア社会連崩の﹁前途有望な活動家﹂ であると見られた

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。その後、彼はイタリア社会運動を離脱し、一九八七年にフィレンツェ大学で博 士号(政治学)を取得した。現在、彼はフィレンツェ大学政治学部の教授であり、イタリアにおける急進右翼・ポピュリズ ム 研 究 の 代 表 的 な 学 者 で も あ る 。 ( 日 ) ド イ ツ ﹁ 新 右 翼 ﹂

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問 。 。

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の重要人物と文筆家である。また、社会学者、歴史学者として南デンマーク大学、そ してコベンハlゲン大学で教鞭を執ったことがある(巧自国

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包 ・ 曲 目 ム 吋 ) 。 ( 7 ) 急進右翼政党問自分断と連携、それに﹁国際化﹂

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の過程と歴史を詳考した最新白文献として、 口 巴

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再 開 問

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を 参 照 さ れ た い 。

( 8

)

ポスト・ソ連時代田ロシアにおけるネオ・ユーラシア主義と急進右翼勢力の発展、ドゥ l ギン、そしてプ l チン政権と欧 ( 1 ) 東北法学

(28)

現代欧米急進右翼申思想的源流と発展を探つで(諦) 州の急進右翼政党と白接触を紹介した文献について、同目 r o G 2 6 お よ び C 臣官邑 ( N 2 3 を 参 照 さ れ た い 。 ( 9 ) 冷戦を背景に発展してきた﹁第三白位置﹂は、西側陣営四資本主義と東側陣営の共産主義田両方に反対し、左右を超越し て急進右翼的な文化観と急進左翼的な経済観を融合古せようとする﹁習合主義的﹂ ( m w E E t o ) な政治的立場である。こう いう立場白代表的な例の一つは、自由主義、マルクス主義、ファシズムに次ぐ﹁第四の政治理論﹂とも呼ばれる民族ポルシェ ヴ イ ズ ム で あ る 。 (27) (叩)一九九一年に地域主義政党として発足した北部同盟は近年、国民政党化に努め、一一

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一 八 年 総 選 挙 前 に は 党 名 を ﹁ 同 盟 ﹂ ( H O 官 ) に 変 更 し た 。 ( 日 ) ユ 1 ラピアとは、アラブ世界と西欧(特にフランス)白エリート伺由共謀によるイスラム化した欧州である。この陰謀論 は既に一九七

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年代に出現し、二

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年代以降にイェオ l ル の 本 ( 吋 貝 O 円 N D D 印 ) に よ っ て 広 ま っ た と さ れ て い る 。 (ロ)北欧白ー最大白国民社会主義的な過激派組織である北欧レジスタンス運動は、二一世紀におけるネオ・ナチズム白国際的協 力の中、一定の成功を収めた僅少な例の一つ(冨旦︻ HONE 呂 田 品

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であり、デンマーク、フィンランド、アイスランド、 ノルウェーならびにスウェーデンの五カ国に支部を置いている。 ︹臼)急進右翼サプカルチャーと言えば、一般的に﹁スキンヘッド﹂が連想されるかもしれない。特に二

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年代以前白北欧 白 場 合 ? ﹁ ホ ワ イ ト ・ パ ワ l ・スキンヘッド主義﹂と、これに伴う﹁へイ卜・パン卜﹂は非常に有名である。本章(第一六 章)白著者ベンジャミン・タイテルパウム(国自盲目自寸 S E E E H E ) によれば、フリーベリ白メタポリティクス戦略が北欧 諸国の急進右翼サプカルチャーをより﹁知性的﹂で﹁規律正しい﹂方向に転換させることに成功した結果、従来のスキンヘッ ド・サプカルチャーは基本的に消滅したという。北欧諸国の急進右翼サプカルチャー、とりわけ白人至上主義的な音楽がス ウェーデン民主党の台頭への影響について、 J 勺 O E O -百 回 目 ( N 2 4 ) を 参 照 さ れ た い 。 ( H H ) 欧州の急進左翼政党白平均得票率は一九四

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年代白一二.六%から二

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年代白七.二%(宮司任回由民・民

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ま で 低下の一途をたどりつつある一方、緑由党は近年、いくつかの国(特にドイツ)で急成長しつつある。とは言え、欧州全体 から見れば、その平均得票率は-九七

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年代末の二一%から二

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年代初頭白六.一%へと上昇してきたが、急進右翼 政党と比較すれば増幅が小古い(印宮 S N D H 円 台 ) 。 48

(29)

47 ︿日)すなわち、オーストリア、ベルギー、ブルガリア、クロアチア、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フラ ンス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、ラトピア、リトアニア、ルクセンプルク、オランダ、ノルウェー、ポー ランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スロパキァ、スロヴェニア、スペイン、スウェーデン、スイス、イギリスの二 八 カ 国 で あ る 。 (日﹀急進右翼/極右政党が関与した件数とは、ある急進右翼/極右政党もしくはそ白青年組織に明確に所属するテロリストに よるテロ事件白件数ということである。一方、ネオ・ナチズム、ネオ・ファシズムまたはスキンヘッド白性質を帯びる緩や かな政治団体に所属するテロリストによるテロ事件はこ白カテゴリーに含まれない。計算対象となる二二田急進右翼/極右 政党は以下由連り(一)デンマークデンマーク国民社会主義運動(ロ Z 回 国 ) 、 合 一 ) フ ラ ン ス │ 国 民 戦 線

23

、 全 一 ) ド イ ツ ド イ Y 民族同盟 ( U 4 C ) 、 共 和 党 ︹ 何 回 目 V) 、ドイツ国民民主党 (ZHU ロ ) 、 右 翼 党 ( 口 出 ) 、 ( 四 ) ギ リ シ ャ

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黄金白夜明 け(同と、(五)イタリア│北部同盟 ( F Z ) 、新しき力 Q Z ) 、 社 会 運 踊 ・ = 一 色 白 炎 ( 冨 印 l苛 吋 ) 、 カ l サバウンド・イタリ ア

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、 ( 六 ) オ ラ ン ダ │ 中 央 党 一 虫 色 司 白 血 ︺ 、 ( 七 ) ノ ル ウ ェ ー ー 国 民 同 盟 ( Z K C 、 ヴ ィ l グ リ l ズ ( 認 可 広 ) 、 ︿ 八 ) ス ウェーデン│スウェーデン民主党(田口)、スウェーデンレジスタンス運動(田昌)、国民民主党 ( Z U ) 、スウェーデン人党 ( 由 も ) 、 ス ウ ェ ー デ ン 党 ( 白 色 ) 、 ( 九 ) イ ギ リ ス │ 国 民 戦 線

23

、イギリス国民党(回

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、プリテン・ファースト(回

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。 (げ)例えば、ゴットフリ l ト、テイラーとフリーベリが自ら白章を担当する執筆者と白書面交流あるいはインタビューを受け た。その中、フリーベリは彼自身が紹介される第一六章白著者タイテルパウム白親友でもある。 (団)王党主義・ナショナリズム団体﹁アクション・フランセ l ズ ﹂ ( ﹀

58

早目的巴自)由創設者と理論家、フランスにおけ る戻近代主義の代表的存在である。 ( 凶 ) フ ラ ン ス 人 、 ﹁ 革 命 的 サ ン デ ィ カ リ ス ム ﹂ ( 国

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由理論家、ファシズムに絶大な影響を与えてム y ソ リ l ニに﹁思想の噂師﹂として尊敬されていた。 (却)ドイツ人、ユンガ!と同じく保守革命白代表的な人物、﹁第三帝国﹂を命名し、ドイツのナショナリズム目高揚とナチ党 白 基 本 理 念 に 深 い 影 響 を 与 え た 。 (幻)スイス人、保守革命という概念白創造者、そ白著作が﹁新右誕の世界観的正典﹂と思われる(巧包回岡田

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( 28) 第54号 (2020) 東北法学

(30)

現代欧米首進右翼の思想的源流と発展を探って(蔀) (勾)テュ l リンゲン州党玄部リーダーのピョルン・ヘッケ(国百自国四件。)はドイツ白ため白選択肢内白最右翼派聞こと﹁翼﹂ ︹ ロ 耳 目 β m 巴)白領袖である。当該派閥は二

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年三月に﹁連邦憲法擁護庁﹂

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骨 自 国 け 宮 司 4 0 民 自 白 ロ ロ 岡 田 O F E N ) に よって﹁極右団体﹂と認定された結果、四月に解散させられた。 ( 29) 46

(31)

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