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臨床における新人看護師の看護実践力を育成するための支援 : 大学卒業新人看護師と専門学校卒業新人看護師を対象とした調査から

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(1)

原 著

臨床における新人看護師の看護実践力を育成するための支援

一大学卒業新人看護師と専門学校卒業新人看護師を対象とした調査から-滝 島 紀 子1) 馬 場 清 子 1 ) 鈴 木 美 恵 子1) 要 旨 本研究の目的は、新人看護師の看護実践力を育成するための支援を考える手がかりを得るため に、専門学校卒業新人看護師と大学卒業新人看護師それぞれが看護実践力を身につけるうえで必 要としている支援を経時的に明らかにすることである。その結果、1) <専門的知識・スキルの 提供>と<仕事に必要な情報の提供>という業務支援は就職直後に最も必要としている

2

)

<

自分自身を振り返る機会を与える>という内省支援や<精神的な安らぎを与える><心の支えに なる>という精神支援、そして<仕事の相談にのってくれる>という業務支援はどの時期でも必 要としている 3)専門学校卒業新人看護師と大学卒業新人看護師の支援には、時期ごとに支援 の特徴がある 4) 専門学校卒業新人看護師は業務支援や内省支援や精神支援を必要とし、大学 卒業新人看護師は精神支援を必要としている傾向がある という示唆が得られた。 キーワード:新人看護師、看護実践力の育成、支援の種類、支援内容

I

はじめに

「人は、様々な人々から、様々な支援を受けて成 長し一人前になる

J1)と言われているように看護

師もプリセプタ一、プリセプター以外の先輩、同僚、 師長、医師、コ・メデイカルなどさまざまな人から さまざまな支援を受けて一人前になる。 看護師が一人前になるとは、「看護は、あらゆる 年代の個人、家族、集団、地域社会を対象とし、健 康の保持増進、疾病の予防、健康の回復、苦痛の緩 和を行い、生涯を通してその最期まで、その人らし く生を全うできるように援助することを目的として いる

J

2)と言われている看護の目的を達成するた めの看護実践が自立してできるようになることであ り、そのためには、前述したように周囲の人からの さまざまな支援が必要になる。ここで新人看護師に 焦点をあてると、新人看護師が看護実践を自立して 行うことができるようになるためには、周囲の人の さまざまな支援によって、新人看護師の看護実践力 を育成していくことが必要になる。 そこで、新人看護師の看護実践力を育成するため 1)川崎市立看護短期大学 の支援についての先行研究をみてみると、看護技術 の実施能力を高める技術的側面からの支援に関する 研究3) 4) 5) 6)、リアリテイショックを和らげる精 神的側面からの支援に関する研究7) 8)、技術的・精 神的両側面から効果的な支援を行う指導体制のあり 方に関する研究9) 10) 11)など<支援する立場>から 新人看護師の看護実践力を育成するための支援を特 定の側面から明らかにした研究は多々あった。しか し、<支援を受ける立場>にある新人看護師を対象 とした調査から、新人看護師はどの時期にどのよう な支援を必要としているのかを多面的に明らかにし た研究はなかった。また、専門学校卒業新人看護師 と大学卒業新人看護師それぞれが必要としている支 援を多面的に明らかにした研究もなかった。 そこで、今回は、新人看護師の看護実践力を育成 するための適時性のある支援を考える手がかりを得 る目的で、<支援を受ける立場>にある専門学校卒 業新人看護師と大学卒業新人看護師を対象に看護実 践力を身につけるうえで必要としている支援を経時 的に明らかにする調査を行ったので、その結果をこ こに報告する。

(2)

9-H

研究目的

新人看護師の看護実践力を育成するための適時 性のある支援を考える手がかりを得る目的で、専門 学校卒業新人看護師と大学卒業新人看護師それぞれ が看護実践力を身につけるうえで必要としている支 援を経時的に明らかにする。

皿 研 究 方 法

1 対象

1

l

9

県(東京都、北海道、秋田県、 栃木県、千葉県、神奈川県、長野県、岐 阜県、愛知県、福井県、宮崎県)33施 設の新人看護師

8

0

名(看護専門学校卒 業看護師

4

0

名、看護大学卒業看護師

4

0

名) 2 期間:平成22年12月10日(水) - 28日(火) 3 方法: 新人看護師が望む支援を明らかにする自作の調 査紙(無記名自記式)を用いた。調査紙は、各病 院の看護部を通じて配布し、約

2

週間の留め置き を経て各自で封筒を厳封のうえ、各自で郵送する 方法により回収した。調査紙の依頼にさいしては、 研究の主旨と個人情報が保護されることを書面で 説明し、回答は、個人の意思に基づいてできるよ う配慮した。

4

内容: 就職直後 (4月)、就職2-4ヶ月ごろ (5-7月)、就職5-7ヶ月ごろ(8-10月)、就職8ヶ 月ごろ 現在 (11月 現在)各々の時期におい て 1)困ったこと・戸惑ったこと・わからなかっ たこと

2

)

あればよかったと思う支援(いずれ も自由記載形式)

5

分析方法: データ分析は、中原氏12)が提唱している「人 が職場で他者から受ける支援の種類(業務支援・ 内省支援・精神支援と各々の支援のサプ項目で構 成されている支援の分類枠組み

)

J

を活用し、困っ たこと・戸惑ったこと・わからなかったことは、 どの種類の支援を必要としている事柄なのかとい う観点でデータを分類し、ラベル化した。また、 あればよかったと思う支援は、どの種類の支援に 該当するのかという観点でデータを分類し、ラベ ル化した。データの分類・ラベル化は、本研究者

3

名全員の合意が得られるまで繰り返し行った。 用語の定義:業務支援…業務に関する助言・指導 を行うこと。 内省支援…折に触れ、客観的な意見 を与えたり、振り返りを させることO 精神支援…折に触れ、精神的な安ら ぎを与えること。

町 結 果

1 対象の概要: 対象は、看護専門学校卒業看護師(以下「専門卒

J

とする)27名、看護大学卒業看護師(以下「大学卒」 とする)14名の計41名であり、回収率は51%で あった。 2 時期別・支援別の支援数: 困ったこと・戸惑ったこと・わからなかったこ とから明らかになった支援数を時期別にみる(表 1)と、専門卒は、就職直後78、就職2-4ヶ 月47、就職5-7ヶ月 37、就職8ヶ月 現在39 であった。大学卒は、就職直後22、就職2-4ヶ 月15、就職5-7ヶ月 16、就職8ヶ月 現在13 であった。 困ったこと・戸惑ったこと・わからなかったこ とから明らかになった支援数を支援別にみる(表 1)と、専門卒は、業務支援において就職直後 72、就職2-4ヶ月 41、就職5-7ヶ月 32、就 職

8

ヶ月 現在31、内省支援において就職直後 O 、就職2-4ヶ月 l、就職5-7ヶ月O、就職

8

ヶ月 現在

3

、精神支援において就職直後

3

、 就職2-4ヶ月 5、就職5-7ヶ月 5、就職8ヶ 月 現在

5

であった。大学卒は、業務支援におい て就職直後21、就職2-4ヶ月 14、就職5-7ヶ 月13、就職

8

ヶ月 現在

8

、内省支援において 就職直後

O

、就職2-4ヶ月

O

、就職5-7ヶ月 2、就職8ヶ月 現在2、精神支援において就職 直後l、就職2-4ヶ月 l、就職5-7ヶ月 I、 就職

8

ヶ月 現在

3

であった。 次に、あればよかったと思う支援数を時期別に みる(表2)と、専門卒は、就職直後28、就職 2-4ヶ月 21、就職5-7ヶ月 18、就職8ヶ月 現在11であった。大学卒は、就職直後11、就 職2-4ヶ月9、就職5-7ヶ月 8、就職8ヶ月 現在

4

であった。 あればよかったと思う支援数を支援別にみる (表 2) と、専門卒は、業務支援において就職直 ハ U

(3)

ト ー ト~ 業 務 支 援 内 省 支 援 精 神 支 援 表 1 因った こ と ・ 戸惑ったこと・わからなかったことから明らかになった新人看護師が必要としている支援 思 E民主巳斗旦 ~.1: 1百1< -4 ヶ月 -,月 京日夜 b-ヶ月 ¥ tl-1U 月 ~~略旦ケ月~埋宣 I Fl-坦{j 専'!"lヂ校 看護^学 専 r~ 学校 看護^学 専 1 字校 看護^字 専門字校 看諸大牢 等 j 生 局分 に はない専門的知 稼・ ス ー J 訟を穣侠して王れも お 宅金 持 機: 続 作 . 看医療護機記器録の ( 3 操 ) 作(2) -・疾 看護患夜 ( 3 術 ) 〔6) 看疾護患 按術 ( 2 ) -・ 看疾護患技 ( 3 術 ) ( 3 ) ・情夜強 勤 .急患者変 と時ののか 対か応 わり方 -・摘治療 賠 -・知診識療不体験足の援助技術 ・ ・フ 死疾リ亡患 時業の務 対応 -・疾急変患 時の対応 -看者 護計画 -病態 -専門用語 -病態 ( 2 ) -治療 -実病 践内容の根拠 ( 2 ) -未経験の看護技術 -医療機 器の操作方法・ 患 -専門用語 -患状態の把握 -報告内容 診療体験の援助按術 ( 2 ) -夜勤 ( 4 ) -優先順位の決定 態 ( 10 ) -優先順位の決定 -夜 間急変時の対応 -病態 診療体験の援助技術 -患者とのかかわり方 -夜勤 -ケ ア方 法の不統 -患者アセスメント ( 2 ) -診療体験の接助技術 ( 3 目 夜勤 申し送り方法 看護計画 ( 2 ) -看護技術 ( 2 ) 知識 不足による対応困 -申し送り方法 業務内容 -対象の状態報告 -初めて行うことへの戸惑い ( 2 ) -初めて行うことへの戸惑い 回 初出て行うことへの戸惑い -未経験の看護技術 -所属部署以外の灘 田 急変時の対応 -専門用語 -急変時の対応 お療体験の握助技術 (2) 健康歴の聴取方法 看護実践 -ケア方法の不統 一 ( 2 ) 実践内容の根拠 -優先順位の決定 -申し送り方法 -拘束用具使用の判断 -病基棟礎 1:: よ育ると方臨法床ので不使 統 一 .i 書療体験の媛助技術 ( 5 ) -重症患者の受け持ち 教 の用物品の違い -実践内容の根拠 -急変時の対応 (2) -診療体験の媛助技術 ( 9 ) -患者とのかかわり方 ( 5 ) -患者とのかかわり方 ( 2 ) 1 ,'議 =のつ Lえれ g 緑 質不問明確のなしず相ら談さ体 ( 2 制 ) -・相質談問相のし手ずのら不さ 在 -・ 相質談問相の手しずのら不さ 在 -質問のしずらさ ( 3 ) -質問のしずらさ ( 2 ) -質問のしず1:>" 話 :事に必要な て t れ@ 開 受学習け持方ち法 の多さ -看学護習筏内術容へ ( 2 の ) 不女 -・莱支務援のを求進めめる方 範囲 -業時務間の内進でのめ業方務 ( 5 ) 遂行 -電1t子夏諜力ル題テ ( 3 の ) 使い方 ケ時ア間方内法でのの不業統 務遂行 ( 2 ) 時 一間人立内 ちでへのの薬不務遂安 行 ( 2 許医業師務容範と遂の行囲か状以か 上 況わののり報業方 告務 . 事時例間検内で討 の業務遂行 -業 務の進め方 ( 4 ) -業務役割 目 指導内容の不統一 -多重課題 -人間関係 ( 2 ) -未 熱なままの看護実践 -勤務表の見方 -書類の取り扱い ( 2 ) -多重課題 -イ人ン間シ関デ係 ントへの対応 -不明確な 達成度 ( 3 ) -多重課題 -時間肉での業務遂行 -知識と技術の統合 -知的混乱 ( 2 ) ー 知的混苦L( 3 ) -退院時の業務 -電子力 lレ 子の使い方 -人間関係 -優病 先順位の決定 -多重課題 -病院システム ( 3 ) 病棟システム ( 2 ) 院システム -人間関係 -知らない事に対する質問 回 優先順位の決定 -病棟システム (2) 業務における時間配分 ( 2 ) ・学習肉容の実践方法 -接遇 -看護師によ る考え方の ・先輩看護師とのかかわ -看護師による考え方の 遣い り方 遣い ¥j: . <.;n.喝。 11' 他聡種情の連携 -教育体制の周知 -チムメ ン J 、 との協力 思分の醤棟、手本と E つ ~L 、。 表記

"

目標的に .1 1 <1ょっま 、せ ;くれ<1 確-自さ 己の責 任範囲の不明 確-自さ 己の 責任麗闘の不明 -自己の責任範囲の不明確さ 確-自さ 己の 責 任範幽の不明 -主体的に行う看護実践の不確さ ペ 2 許 匁二つい:客想的な

x

見をいっ 、れか骨 滋 川 三 伊宅 g 協

"

汚濁骨を疎 1 ぇ O{. . <. れ窃 泌 さ 持 率 持 J 肝 1 望 -目先のできなさに苅す会矢 -・キ自ャ 己リのア適プ性ラへンの 疑念 ・・-成一知長識人立の不ちな足でいのの自実中己感 弛へみ の失望 感 ア自セ 己 ス達メ成ン度ト力へ 不の足不の 安 実 総診断; 税 宮分に草い新 T=.T .r. 窃戚 E 与え工 t れや 露払 終 手

"

b きを司 ぇ ;えれ .g 議詮 11 こ¥j: {) -学 習時間の確保 11 ' 学習時間の確保 -学習時間の確保 IL-学習時間の確保 ( 2 ) むの支えこなっ ;~:n g 11 11 フライペ・トな朝 政」 つ:.~:n g 11 巧:, -c..‘ら 平 L 告訴 常 明白訟 11 ヨ ι その他 吹 t ぞ す-看る護不師安 とし ての 仕事に対 差-新に人対間すでるの不看安 護按術力の 重責感 ( 4 ) 重責感 待 -周に囲対かすらるの重過圧度感 の期 -質問する 二とへの気兼ね -質問することへの気兼ね -質問することへの気兼ね 不安 -人間関係に対する精神 的負 担 -一人立ちへの戸惑し、 (2) -仕 事への重 責 感 -重質感 -先 輩 に 対する恐怖感 │ 落イちン込シみ デントによる精神的

(4)

表2 あればよかったと思う支援 杭職隆俊、4月 11 lj',A;J

2-4ケ月 -,月 杭糊 ヶ月ltl-1U月 就職邑ケ月 現仕 月 現仕i 専門字校 看護大学 H 専門 字校 看護大学 1門 字校 看護大学 専門字校 看護大学 ヨ分に(;:ない専門的知謂-スキ)~ を提供Lてくれる 勉統強一さ会れ(3た)指導-・統勉一強会された指導 -・統看護一さ技れ柿た指導 -・勉業強務会体験への -看護記量の助言・-勉業強務体会験への -・勉夜強間会急変時の 内容(4) 内容 内容 支援 -夜勤のフォロー 支援 対応 -専門用語の理 -統一された指導 -夜勤の研修 -看護業務手順 解の支援 計 画 の提示 " ~Il拠を明らかに -勉強会 -夜間急変時の -看護実践への した指導 対応 ヲィムリーな支媛 -マニュアルに基 -到達度に応じた づく指導(2) 指導 -技術練習に対す -統一された指導 る支援 内容(2) -統一された指導 計画 仕事の 相談にのってくれる 業 交-フ流リのセ機ブヲ会ー(2ーと)の 境-質(3問)しやすい環 交-ブ流リセブヲーとの 境-質(2問)しやすい環 境-質問しやすい環 境-質問しやすい環 ロ-継一続体的制なフォ 境-質問しやすい環 務 -質問しやすい潔 -質問しやすい環 -質問しあえる場 支 境(4) 境(3) 援 の助言-先輩看護師から -チームでのフォ -質問しやすい環 口 ・学-習相談 境 t事 に必要な 情1tを提 供してくれ4 -事前準備への -行為の確認体制 -電子力11--7'の -根拠を深める先輩 -勉強会 -研修会 配慮(2) 使い方 看護師のかかわり -学習方法(2) -事前準備の配慮 -電子力ルテの 使い方 -わかっていない -先輩看護師の ことへの理解 フ・勉ォ強ロー会 仕事 -の 必喪な他都│1との翻 援を て、れ{) ( 1 11 自分の目標、手本となっている シ-日ャ勤ドーのイング シ-日ャ勤ドーのイング シ-夜ャ勤ドーのインゲ E門率的に働11{)ょっ、まかせてくれる │目段の階設的定な技術項 目先 こついて客 観自宅手意見をいってくれる -的確な評価評価 -客観的

r

内 自 分 自 身 の振り返b破主主を今えてくれる 省 (-2振)り返りの機会 換-同の期場との情報交 -振り返りの機会 -研修会 明-自確己化課題の 支 接 -振り返りの機会 -振り返りの機会 と助言(2) と助言 E 分にな い 新1こな見点を与えてくれ{) 1 1 -振L返Lの曇 11 精干甲閃なヨ ':>'eを与えてくれゐ

i

機同会期{zと)触れあう│機同会期{zと)触れあう │機同会期と触れあう |機同会期~と)触れあう │機周会期(2と)触れあう 仕事の思Eきにな。 1 'L'の 支 えにLよってくれる 精 交-先流輩の看場護飾との 交-同流期のや場先筆との 交-先流輩の看場護師との -支援者の常駐 交-先流輩の看場護師との -周囲の温かい目 神 支 -同期とのふれあ -支援者の常駐 -同期とのふれあ い・傾聴の場 い 援 -傾聴の場 フライペートな相放にのってくれゐ 1 1 l 梁1.<什曇が で えてくれる 1 1 11 ""tO)l包 1 1 11 11 円 L 可 E A

(5)

2

4

、就職

2-4

ヶ月

1

5

、就職

5-7

ヶ月

1

5

、 就職

8

ヶ月 現在

8

、内省支援において就職直後

2

、就職

2-4

ヶ月

3

、就職

5-7

ヶ月

2

、就職 8ヶ月 現在2、精神支援において就職直後2、 就職

2-4

ヶ月 3、就職

5-7

ヶ月 O、就職 8ヶ 月 現在

1

であった。大学卒は、業務支援におい て就職直後

5

、就職

2-4

ヶ月

5

、就職

5-7

ヶ 月 3、就職 8ヶ月 現在 2、内省支援において就 職直後

l

、就職

2-4

ヶ月

2

、就職

5-7

ヶ月

O

、 就職8ヶ月 現在O、精神支援において就職直後

5

、就職

2-4

ヶ月

2

、就職

5-7

ヶ月

5

、就職 8ヶ月 現在2であった。 3 支援の分類枠組みからみた支援: 困ったこと・戸惑ったこと・わからなかったこ とから明らかになった支援を時期別にみる(表1) と、専門卒はすべての時期で最も多かったのは、 業務支援<自分にはない専門的知識・スキルを提 供してくれる>であり、次に業務支援<仕事に必 要な情報を提供してくれる>であった。大学卒は、 就職直後は業務支援<仕事に必要な情報を提供し てくれる>、次に業務支援<自分にはない専門的 知識・スキルを提供してくれる>、就職

2-4

ヶ 月は業務支援<自分にはない専門的知識・スキル を提供してくれる>、次に業務支援<仕事に必要 な情報を提供してくれる>、就職

5-7

ヶ月は業 務支援<仕事に必要な情報を提供してくれる>、 次に業務支援<自分にはない専門的知識・スキル を提供してくれる>、就職

8

ヶ月 現在は業務支 援<自分にはない専門的知識・スキルを提供して くれる>、次に<仕事に必要な情報を提供してく れる>、内省支援<自分自身を振り返る機会を与 えてくれる>であった。 次に、あればよかったと思う支援を時期別に みる(表 2) と、専門卒・大学卒ともにほとん どの時期で精神支援<心の支えになってくれる >があった。専門卒・大学卒別にみると、専門卒 はすべての時期で業務支援<自分にはない専門的 知識・スキルを提供してくれる><仕事の相談に のってくれる><仕事に必要な情報を提供してく れる>があり、ほとんどの時期で内省支援<自分 自身の振り返る機会を与えてくれる>があった。 大学卒は、専門卒が必要としている業務支援をす べての時期で必要とはしておらず、ほとんどの時 期で必要としていたのは、精神支援<精神的な安 らぎを与えてくれる>であった。

4

支援の主な内容: 困ったこと・戸惑ったこと・わからなかったこ とから明らかになった支援の主な内容を支援ごと にみる(表1)。業務支援<自分にはない専門的 知識・スキルを提供してくれる>で専門卒・大学 卒に共通していたのは、疾患や病態、診療体験の 援助技術などの看護技術であり、専門卒には患者 とのかかわり方、看護過程に関することがあった。 業務支援<仕事の相談にのってくれる>では、専 門卒・大学卒ともに質問・相談があった。業務支 援<仕事に必要な情報を提供してくれる>で専門 卒・大学卒に共通していたのは、病院・病棟シス テム、業務の進め方、多重課題などであった。業 務支援<自律的に働けるようまかせてくれる>で は、専門卒・大学卒ともに自己の責任範囲の不明 確さがあった。内省支援<自分を振り返る機会を 与えてくれる>で専門卒・大学卒に共通していた のは、看護実践力が不十分であるという実感であ り、大学卒にはキャリアプランや自己の適性への 疑念があった。精神支援<仕事の息抜きになる> では、専門卒・大学卒ともに学習時間の確保があっ た。精神支援くその他>では、専門卒は不安や重 責感があった。 次に、あればよかったと思う支援の主な内容を 支援ごとにみる(表2)。業務支援<自分にはな い専門的知識・スキルを提供してくれる>で専門 卒・大学卒に共通していたのは、勉強会であり、 専門卒には統ーした指導内容、統ーした指導計画、 マニュアルに基づく指導、技術練習があった。業 務支援<仕事の相談にのってくれる>で専門卒・ 大学卒に共通していたのは、質問しやすい環境で あった。業務支援<仕事に必要な情報を提供して くれる>では、専門卒には事前確認の配慮、先輩 看護師からのアドバイスがあった。業務支援<自 分の目標、手本となっている>では、専門卒には 日勤や夜勤のシャドーイングがあった。内省支援 <自分について客観的な意見をいってくれる>で は、専門卒には自己評価に対する支援があった。 内省支援<自分自身の振り返る機会を与えてくれ る>では、専門卒には自己の振り返りがあった。 精神支援<精神的な安らぎを与えてくれる>で は、大学卒には同期との触れあいがあった。精神 支援<心の支えになってくれる>では、専門卒・ qJ 可E

(6)

大学卒ともに先輩や同期との触れあいがあった。

V

考察

就職直後の困ったこと・戸惑ったこと・わからな かったことから明らかになった支援数、あればよ かったと思う支援数は、専門卒・大学卒ともにすべ ての時期のなかでこの時期が最も多く、特に業務支 援数が多かった。ここで、就職直後の業務支援、内 省支援、精神支援の主な内容をみると、専門卒・大 学卒ともに業務支援には疾患や病態、診療体験の援 助技術などの看護技術、病棟・病院のシステム、知 的混乱など、内省支援には振り返りの機会、精神支 援には先輩や同期と触れあう機会があった。このこ とから就職直後は、専門卒に対しでも大学卒に対し でも<自分自身を振り返る機会を与える>という内 省支援や<精神的な安らぎを与える><心の支えに なる>という精神支援を行いつつ、看護実践を行う にあたって絶対的に必要となる実務的な事柄である <専門的知識・スキルの提供>と<仕事に必要な情 報の提供>という業務支援がすべての時期において 最も必要になることを示唆していると思われる。こ の時期の支援の特徴は、知的混乱や病棟・病院のシ ステムに対する業務支援であるO この時期の知的混 乱の要因としては、新人看護師は特に「精神的要因」 「看護実践能力」についてリアリティショックを感 じていた13)、リアリティショックによる思考の混 乱や新卒看護師を取り巻くストレス要因として慣れ ない環境や知らない仕事を任されることがある13) といわれているように初めての物理的環境・人的環 境のなかで初めて自立して看護実践を行うことに起 因するストレスフルな状態による思考の混乱がある ものと思われる。したがって、この時期は、知的混 乱に配慮した<専門的知識・スキルの提供>、なら びに病棟・病院システムについての<仕事に必要な 情報の提供>という業務支援を行っていく必要があ る。 この時期の専門卒・大学卒の支援傾向をみると、 専門卒は業務支援として患者とのかかわり方、看護 過程に関することの支援、統ーした指導内容、統ー した指導計画、マニュアルに基づく指導など統ーし た支援を必要としていた。このことは、人の姿を見 て学ぶ姿勢に弱く、考えた行動に乏しい14)といわ れているように応用する力や考えて行う力が不足し ていることに起因しているものと思われる。また、

14

不安や重圧感などに対する精神面の支援も必要と していた。このことは、前述したようなストレスフ ルな状態に起因しているものと思われる。一方、大 学卒は精神支援として、同期との触れあいや先輩看 護師との交流という心の支えの支援を必要としてい た。したがって、専門卒や大学卒に支援を行うさい は、それぞれの傾向を考慮した支援が必要になる。 次に、就職直後と就職 2~4 ヶ月の困ったこと・ 戸惑ったこと・わからなかったことから明らかに なった支援数の変化をみると、専門卒・大学卒とも に4割減になっており、その要因は業務支援数の減 少であった。あればよかったと思う支援数の変化を みると、専門卒・大学卒ともに微減していた。また、 就職 2~4 ヶ月と就職 5~7 ヶ月の閤ったこと・戸 惑ったこと・わからなかったことから明らかになっ た支援数の変化をみると専門卒は減少しており大学 卒はほとんど変わらなかった。あればよかったと思 う支援数の変化をみると、専門卒・大学卒ともに支 援数は微減していた。ここで、 2~4 ヶ月と就職 5 ~7 ヶ月の業務支援、内省支援、精神支援の主な内 容をみると、専門卒・大学卒ともに業務支援には疾 患や病態、診療体験の援助技術などの看護技術に加 え優先順位の決定方法、多重課題、業務の進め方、 夜勤、内省支援には振り返りの機会、精神支援には 先輩や同期と触れあう機会があった。このことは、 専門卒に対しでも大学卒に対しでもこの時期は、就 職直後同様<自分自身を振り返る機会を与える>と いう内省支援や<精神的な安らぎを与える><心の 支えになる>という精神支援を行いつつ、看護実践 を行うにあたって絶対的に必要となる実務的な事柄 である<専門的知識・スキルの提供>と<仕事に必 要な情報の提供>という業務支援が特に必要になる ことを示唆していると思われるO この時期の支援の 特徴は、優先順位の決定方法、多重課題、業務の進 め方、夜勤に対する業務支援である。このことから、 卒業後 3 ヶ月 ~6 ヶ月において一人でできる 15) と いわれているように、この時期は就職直後の知的混 乱から脱し、支援を受けながらではあっても看護実 践ができつつある時期と推察される。したがって、 この時期は、優先順位の決定方法、多重課題、業務 の進め方、夜勤についての<専門的知識・スキルの 提供>と<仕事に必要な情報の提供>という業務支 援を行っていく必要があるO この時期の専門卒・大学卒それぞれの支援傾向を

(7)

みると、専門卒は、業務支援として患者とのかかわ り方、看護過程に関することの支援、統ーした指導 内容、統ーした指導計画、マニュアルに基づく指導 など統ーした支援を必要としており、さらに業務支 援として日勤・夜勤のシャドーイング、段階的な技 術目標の設定、内省支援として自己に対しての評価・ 振り返りに対する支援、精神支援として不安や重責 感に対する支援を必要としていた。このことは、専 門卒は依然として応用する力、考えて行う力が不足 していること、新人看護師は、どのような点がうま くできていないのかを適切に自己評価できないので はないか16)といわれているように自己評価、自己 の振り返りが困難なこと、卒業と同時に一人の看護 師 と し て 仕 事 を す る こ と を 要 求 さ れ ・ 一 挙 に 多 くの仕事の量と責任がかかってくる 14)といわれて いるような看護師という仕事の責任の重さに対する 精神的なストレスの軽減を自分で図ることが困難な ことを示唆していると思われるO 一方、大学卒は、 精神支援として同期との触れあいに対する支援を必 要としていた。したがって、専門卒や大学卒に支援 を行うさいは、それぞれの傾向を考慮した支援が必 要になる。 次に、就職

5-7

ヶ月と就職

8

ヶ月 現在の困っ たこと・戸惑ったこと・わからなかったことから明 らかになった支援数の変化をみると、専門卒・大学 卒ともにほとんど変化はなかった。あればよかった と思う支援数の変化をみると、専門卒・大学卒とも に減少していた。ここで、就職8ヶ月 現在の業務 支援、内省支援、精神支援の主な内容をみると、専 門卒・大学卒ともに業務支援には、疾患や病態、診 療体験の援助技術などの看護技術に自己の責任範囲 の不明確さが加わった反面、就職

2-4

ヶ月と就職

5-7

ヶ月にあった優先順位の決定方法、多重課題、 業務の進め方、夜勤に対する支援は減っていた。ま た、内省支援には、自己成長に対する評価、知識の 不足感があった。このことは、専門卒に対しでも大 学卒に対しでも就職

8

ヶ月 現在という時期は、就 職直後同様、<自分自身を振り返る機会を与える> という内省支援や<精神的な安らぎを与える><心 の支えになる>という精神支援を行いつつ、看護実 践を行うにあたって絶対的に必要となる実務的な事 柄である<専門的知識・スキルの提供>と<仕事に 必要な情報の提供>という業務支援が依然として必 要になることを示唆していると思われる。この時期 の支援の特徴は、自己の責任範囲の不明確さに対す る業務支援と自己の看護実践力の不足感に対する内 省支援であるO このことから、この時期は、支援を 受けながらではあっても自立してできるようになっ てきている時期と推察されるO したがって、この時 期は、仕事を任せたうえで、不足部分を補っていくと いう<自律的に動けるよう任せていく>という業務 支援や任せた仕事に対してできているところ、でき ていないところを伝える<客観的な意見をいってく れる>という内省支援を行っていく必要がある。 この時期の専門卒・大学卒の支援傾向をみると、 大学卒は、専門卒と共通する支援以外に特に必要と なる支援はなかったが、専門卒は、就職直後同様、 業務支援として忠者とのかかわり方、看護過程に関 することの支援、精神支援として不安や重責感に対 する支援を必要としていた。このことは、専門卒は 依然として考えて行う力が不足していること、精神 的なストレスの軽減を自分で行うことが困難なこと を示唆していると思われる。したがって、専門卒に は、このような傾向を考慮した支援が必要になるO 上記の支援以外の支援としては、<仕事の相談に のってくれる>という業務支援の内容として質問の しづらさ、不明確な相談体制、相談相手の不在がど の時期でも挙げられていた。このことについては、 新卒看護師は看護技術もままならず、臨床判断が十 分に身についていないため思うように看護実践をす ることが出来ず、さらには、必要時にチームメンバー に支援を求めることができないため、患者にとって 安全で安楽な方法で看護ケアが提供できないという 悪循環に陥っていることが明らかになった16)とい われているため、質問しやすい環境づくりという支 援も就職直後より意識的に行っていく必要があると いえるO

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結論

専門学校卒業新人看護師と大学卒業新人看護師そ れぞれが看護実践力を身につけるうえで必要として いる支援として以下のことが明らかになった。 1)専門卒・大学卒ともに<専門的知識・スキルの 提供>と<仕事に必要な情報の提供>という業 務支援は就職直後に最も必要としていた。 2)専門卒・大学卒ともに<自分自身を振り返る機 会を与える>という内省支援や<精神的な安ら ぎを与える><心の支えになる>という精神支 ﹁ D 句 E

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援、そしてく仕事の相談にのってくれる>とい う業務支援はどの時期でも必要としていた 3) 専門卒・大学卒ともに各時期における特徴的な 支援は、就職直後は、病棟・病院システム、知 的混乱に対する業務支援、就職2-4ヶ月と 5

- 7

ヶ月は、優先順位の決定方法、多重課題、 看護業務の進め方、夜勤に対する業務支援、

8

ヶ 月 現在は、自己の責任範囲の不明確さに対す る業務支援と自己の看護実践力の不足感に対す る内省支援であった。 4) 専門卒・大学卒別の支援の傾向としては、専門 卒は、患者とのかかわり方がわかるようになる、 看護過程に関することがわかるようになる、統 ーした指導を受けることによってわかるように なる、実際にみてわかるようになるという業務 支援、他者とともに自己を振り返ることができ るという内省支援、他者とともにストレスの軽 減を図る・不安や重圧感の軽減を図るという精 神支援を必要としており、大学卒は、同期との 触れあいや先輩看護師との交流を図るという形 での精神支援を必要としていた。 引用文献 1)中原淳.職場学習理論.東京大学出版, 2010, 5p. 2)高橋照子看護学原論.南江堂, 2009, 235p.

3

)

曾田直子他.呼吸に関する臨床実践能力向上のための教育プログラムの効果 新人看護職員の臨床研修制度の導 入に向けて.東邦看護学会誌.no.8, 2011, p.22-26. 4)大坪みはる.透析看護における教育を再考する 透析スタッフ教育新人スタッフ.臨床透析.Vo.l22, no.3, 2006, p.319-23.

5

)

山岸松永他.実践能力開発プログラムの構築とその実践の評価 新人教育プログラムを実施して.村看護教育振 興財団看護研究集録.no.l6, 2009, p.l67-188. 6)田口和美他.高機能患者シミュレーターを用いた新人看護師の実際.姫路聖マリア病院誌.Vo.l21, nol,. 2010, p.21-24. 7)佐居由美他.新卒看護師のリアリティーショックの構造と教育プログラムのあり方.聖路加看護学会誌.Vol.l1, nol,. 2

7, p.l

O

O-108. 8)水悶真由美他.新卒看護師の職場適応に関する研究 リアリティショックと回復に影響する要因.日本看護研究 学会誌.Vo.l27, no,l. 2

4, p.91・99.

9

)

窪田品子他.プリセプターシップ導入による効果的な新人教育プログラムの検討.日本手術医学会誌Vo.l27, no.4, 2

6, p.346-348. 10)室伏圭子他プリセプターシップに関する研究の動向と課題.独協医科大学看護学部紀要.Vol.l, no,l.2008, p.60-67. ll)吉富美佐江他.新人看護師の指導体制としてのプリセプターシップに関する研究の動向.看護教育学研究. Vo1.l4, no.

l

.

2005, p.65-75. 12)前掲1)p.57. 13)平賀愛美他.就職後3ヶ月時の新卒看護師のリアリティショックの構成因子とその関連要因の検討. 日本看護研 究学会雑誌.Vo.l30, no,l. 2007, p.97・10ヴ. 14)石橋寿枝.組織人・専門職としての意識の緬養を促すために.看護.Vo.l56, no.3, 2004, p.4549. 15)森田チエコ.看護基礎教育課程における卒業時の到達目標をめぐる諸問題.看護展望.Vo.l7, no.3, 1982, p・l.5. 16)西田朋子.看護系大学卒業直後の新卒看護師が行う看護実践.日本看護学教育学会.Vo1.l6, no.2, 2

6, p.l-12. n h u 唱i

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Noriko T AKISHIMA Kiyoko BABA Mieko SUZIKI

Abstract The objective of this study was to determine. over the course of time. the support necessary for specialist nursing college graduates and university nursing graduates to support these graduates in learning nursing practice. Results suggested the following:1) the most important issue in the period following the start of employment is occupational support indudingくprovidingexpertise and skills> and <information required for work>; 2) introspective support such asくprovidingopportunities for self-reflection> and <imparting emotional weUbeing>. spiritual support in くbecominga source of spiritual support> and occupational support such asくwork-relatedadvice> important regardless of the nurse' s career stage; 3) support provision on each stage is characteristic for nursing college graduates versus university graduates; 4) occupational support and introspection support is important for new nursing college graduates. while emotional support is important for new university nursing graduates Keywords Graduate nurses. Nursing practice development. Type of suppor,tSupport content 円 i 噌 E ム

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