留学体験
留学体験記
―中国・東北財経大学 国際漢語文化学院―
留学体験記
―中国・東北財経大学 国際漢語文化学院―
杖 谷 知 香(経済学部 社会システム学科4回生)
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しがだい
2002年3月、私は中国湖南省湘潭大学への短期留学を経験し、
以後ずっと夢見ていた長期留学を何とか実現させたいと考えては
いたものの、初めてのひとり暮らし、それも海外とあって留学生
活の全てにおいて不安なことばかりでした。しかし、わからない
ことだらけの中でただ一つ「このチャンスを逃せば後で絶対後悔
する」ということだけはわかっていたので、悩んだ末に中国・大
連の東北財経大学 国際漢語文化学院への留学を決めました。
2004年3月3日、出発の朝を迎え「一年間は帰国しない」と心
に決めつつも心臓が張り裂けそうなほど緊張していましたが、い
ざ大連に到着すると見るものすべてが新鮮で、2日目ですでに通りすがりの人から道を尋ねられるほどすん
なりと新しい環境に馴染んでいきました。
3月8日に春学期が始まり、最初の授業でクラスメートと自分のレベル差にショックを受けた私は、その
後毎晩夜中までかかって予習・復習・宿題に追われ、何とか授業についていこうと必死でした。しかし、次
第に周りとの差よりも数ヶ月で自分がどれだけ成長できるのかを知りたいと考えるようになり、授業では毎
回最前列の席を確保し、音読練習を毎日欠かさず続けることにしました。そのままあっという間に春学期は
終了してしまいましたが、9月の秋学期始業式において前学期「優秀学生」として表彰され、自分がやって
きたことを客観的な視点で評価していただけたことが何よりの励みとなって、これまでの迷いを払拭して晴
れ晴れしい気持ちで秋学期のスタートを切ることができました。
秋学期最初の授業を受けた時、先生・クラスメートに対して臆することなく自分の言葉でどんどん話す自
分がいることに気付き、驚いた私は思いました――「夏休みが充実していた証だ」。
6月のある日、突然私の部屋に滋賀大卒業生の馮さんという方から電話があり、日系印刷会社の大連事務
所開設に際してアシスタントとして企業実習してみないか、というお話をいただきました。これも何かのチ
ャンスかも知れないと思った私は、夏休み第1日目から事務所内たった一人の日本人として中国人スタッフ
達と机を並べ、日本のお得意様向けの窓口係として通信テストや、技術指導のため日本から来ていただいた
方々の仕事面・生活面のサポート役等を担当させていただくことになりました。夏休み中は毎日朝から夕方
まで、秋学期開始以降は午後から事務所に通い、ほぼ毎日スタッフ達と交流していたおかげで、次第に単
語・文法の間違いを恐れることなく中国語で発言できるようになり、誤りを指摘してもらうことで言葉が実
感を伴って身についていくようで、新しい言葉・表現を覚えることが楽しくて仕方ありませんでした。
約半年間の企業実習で、私は日本側のお客様と中国側のスタッフとの間に立って双方が満足のいくコミュ
ニケーションを取ることがいかに大変であるかを何度も実感しました。語学が堪能であることとその地域の
文化・常識を深く理解していることとは決してイコールではないので、異文化を受け入れて自分なりに消化
しようという寛容さで、言葉を使ってその背景をも理解しようと
して初めて双方に満足のいくコミュニケーションが取れるように
なるのではないかと思い、私は日常生活においても、日本の常識
を基準に「ありえない」と否定的にならずに「郷に入っては郷に
従え」で新たな価値観として理解するように心掛け、むしろその
違いを楽しむようにしていました。
2005年1月末に留学生活を終えて帰国しましたが、書き尽くせ
ないほどの様々な経験が生かされるのはこれからだと思って、ま
だまだいろんなことに挑戦していきたいと思います。
一番左が杖谷さん
開学典礼 表彰式