JICA ウクライナ日本センターの Professor Boris A.TSYGANOK*1 (ウクライナ国立キエフ工科大学教授・国際部長)、 JICA ウク ラ イナ 日本セン タ ー プロ ジ ェ クト担 当の Ms.KRAVTSOVA Kseniya*2、ロ シ ア 語通訳 担当 Ms.Moeko TANAKA*3の 3 名が、本年 3 月 15 日、「湖北 3 大学連携 地域中小企業経営者・幹部向け MOT プログラム」および 「出前 MOT セミナー」における指導内容の研修目的で、滋賀大学大津サテライトプラザ*4に来校された。 ウクライナから滋賀大学産業共同研究センターへの来校のきっかけは、滋賀大学と文部科学省 産学官連携コー ディネーターの 2 つのホームページの「湖北 3 大学(滋賀大学・滋賀県立大学・長浜バイオ大学)連携 びわ湖地域中 小企業経営者・幹部向け MOT プログラム -地域企業の活性化、第二創業に向けて-」の情報からであったと聞いて いる。大学のタイムリーな社会への情報発信の必要性と重要性を改めて実感した。ウクライナは、独立から 15 年余 りの若き国である。国内企業の規模は、びわ湖地域と同様に中小企業の割合が多く、これからの中小企業活性化に よる国内経済の活力強化を目指していることが推測される。 【1】 ウクライナとウクライナ日本センター ウクライナは、1991 年 8 月 24 日が独立宣言日である。憲法は 1996 年 6 月 28 日に採択・施行され、現在は共 和制である。人口は 4,711 万人(2005 年世銀)、首都はキエフで人口 270 万人である。地理的にはロシア、ベラル ーシ、ポーランド、スロバキア、ハンガリー、ルーマニア、モルドバと国境を接している。経済状況は、GNI:713.8 億 US$(2005 年/世銀)、一人当たり GNI:1,520US$(2005 年/世銀)である。民族構成は、ウクライナ人(77.8%)、ロシア 人(17.3%)、ベラルーシ人(0.6%)、モルドバ人、クリミア・タタール等(2001 年 国政調査/ウクライナ日本センターHP) である。言語は公用語がウクライナ語であり、ロシア語も一般に通用しているようである。宗教はウクライナ正教お よびウクライナ・カトリック教、ロシア正教等である。独立直後の 1992 年に市場経済化に踏み出したウクライナは、 一時期国際金融市場の低迷の煽りを大きく受けたものの、2000 年以降はロシアをはじめとする CIS 各国の経済 回復にも牽引されてプラス成長を続けている。 ウクライナ日本センターは、「ウクライナの経済成長に資する人材の育成」および「ウクライナ・日本両国の社会・ 経済・文化面における交流関係促進」の拠点となることを目指し、2006 年から 2011 年 5 月の JICA プロジェクトと して、国立キエフ工科大学の広大なキャンパスの一角にある科学技術図書館 4 階に設立された。図書館の開館時 間は 11:00~19:00(月~金)、11:00~18:00(土)である。2~3 年後にはウクライナ政府の独自予算によって建設さ れる建物に移行する予定とのことである。 ウクライナ日本センターの機能としては、JICA がキエフ工科大学の協力を得て、日本のビジネス・語学・文化に ついて技術移転の研修が主目的であるが、開所から日が浅い現在は、文化、言語等についての研修を中心に行 っている。今後はビジネス研修において日本からの専門家の派遣も視野に入れ、中小企業の育成を主眼とした活 動が計画されているようある。その第一歩として、キエフ工科大学とウクライナ日本センターが連携して効果的な活 動を行うために湖北 3 大学連携の中小企業向け MOT 人材育成プログラムの指導内容を研修される目的で、滋賀 大学産業共同研究センターに来所された。 滋賀大学 産業共同研究センター 特任教授 文部科学省 産学官連携コーディネーター 宇佐美 照夫
*1 National Technical University of UKRAINE “Kyiv Polytechnic Institute” Professor, Head of the International Department *2 Project JICA UKRAINE-JAPAN CENTER (UAJC) Project officer, General Affairs
*3 JAPAN INTERNATIONAL COOPERATION CENTER (JICE) Training Coordinator *4 滋賀県大津市春日町 1-5 アル・プラザ大津 5F (JR 大津駅直結)
【2】 会議
まず冒頭で、滋賀大学成瀬学長(代理:野本センター長)から Professor Boris A.TSYGANOK ウクライナ日本セン ター所長に記念品が贈呈され、ウクライナ日本センター所長からは、キエフ工科大学の記念品が贈呈された。 会議では、ウクライナ日本センターからは前章にまとめたウクライナとウクライナ日本センターの紹介と来校目的 の説明があった。滋賀大学産業共同研究センターからは、野本センター長、宇佐美、山本客員教授が出席し、滋 賀大学および産業共同研究センターの紹介、「湖北 3 大学連携 びわ湖地域中小企業経営者・幹部向け MOT プ ログラム」の概要と「出前 MOT セミナー」の内容について説明を行った。その後、討論をあわせ約 2 時間 30 分に わたって意見交換等が行われ、その結果、両者は「MOT 人材育成」に関して交流を継続していくことを確認した。 【3】 まとめ 約 4 年間にわたって行っている「地域中小企業の再生と第二創業」に特化した「MOT 人材育成プログラム」は、 国内のみならず、海外からも注目されていることは意義のあることである。今後、継続的に MOT プログラムのブラ ッシュアップを重ね、国内外での地域中小企業の「MOT 人材育成のバイブル」と評価されるように発展させていき たい。 [ 参考文献・資料 ] 〈1〉 http://www.jica.go.jp/Index-j.html 〈2〉 http://uajc.com.ua/jp/site/index 〈3〉 ウクライナ日本センター/滋賀大学産業共同研究センター 討議配布資料
[ ウクライナ・日本センターNTUU "KPI" 図書室 パンフレット ] ウクライナ (Ukraine)