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〈研究ノート〉市民の学習成果の活用を促進するための学びの課題 : 大津市「生涯学習に関する市民アンケート調査」をもとにして

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Academic year: 2021

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(1)調査の目的 生涯学習支援において、人々の「学び」の支援とともに、学習成果を「生かす」ことの支援の重 要性が認識されるようになってきた。 例えば、1999年の生涯学習審議会答申『学習成果を幅広く生かす−生涯学習の成果を生かすた めの方策について−』では、「行政がこれまで行ってきた施策の中心は学習機会の提供であったが、 これからは、生涯学習の成果の活用促進にも力を入れる必要がある」ことが指摘され、学習機会の 整備のみならず、学習によって得られた知識と経験を地域の中で自由に生かせる環境の整備の必要 性が強調された。 また、2006年に改正された教育基本法では、初めて「生涯学習の理念」が含められ、次のよう に定義されている。 「(生涯学習の理念)第3条 国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができる よう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成 果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。」 この定義から理解される生涯学習社会の姿は、市民一人ひとりが生き生きと学ぶだけでなく、そ の成果を様々な形で生き生きと生かすことができる社会である。 そして、2008年には中央教育審議会答申「新しい時代を切り拓く生涯学習の振興方策について」 が出され、自らのニーズに基づき、学習した成果を社会に還元し、社会全体の持続的な教育力の向 上に貢献する、いわゆる「知の循環型社会」の構築に向けての取り組みが、大きな関心を集めるよ うになってきている。こうした社会の実現により、蓄積された経験・知識の「知」が継承され、さ らに新たな創造や工夫にが加わることで、社会全体が発展していくことが期待されているのである。 以下では、2010年に行った「生涯学習に関する市民アンケート調査」の結果のうち、学習ニー ズと学習成果の活用ニーズに着目し、この両者の関係をみることで、市民の学習成果の活用を促進 するための学習支援の課題を明らかにする。 (2)調査の方法 調査の方法と回収結果は、以下の通りである。 1)調査対象 :20歳以上の大津市民 2)標 本 数 :2.000名 3)抽出方法 :住民基本台帳を用いた無作為抽出 4)調査方法 :質問紙による郵送調査 5)調査期間 :2010年5月6日∼5月20日 6)回収結果 :814名(回収率40.7%)

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2.調査の結果

(1)回答者の属性 回答者の属性は、以下のとおりである。 (2)市民の学習ニーズ 市民の学習ニーズをみたのが、図1である。 図1 市民の学習ニーズ(N=789) その結果、学習を「ぜひしたい」と回答した人の率は28.0%、「できればしたい」人の率を合わ せると、80.6%の人が学習を「したい」と回答していた。学習に対するニーズは、非常に強いとい える。 次に、学習内容のニーズをみたのが、図2である。 性 女性 男性 56.7% 43.3% 年代 成人前期 成人中期 成人後期 20∼30代 40∼50代 60代以上 22.2% 35.5% 42.3% 職業 有職者 主婦 無職 学生 41.4% 27.2% 30.2% 1.2%

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図3 市民の学習成果の活用ニーズ(N=707) 次に、学習成果の活用内容のニーズをみたのが、図4である。 図4 学習成果の活用内容のニーズ(複数回答) その結果、活用内容のニーズとしては、「自分の人生の充実にむけて生かしたい」をあげた人の 率が79.6%でもっとも高く、次いで「自分の健康の維持・増進に役立てたい(50.7%)」、「家庭生活 や日常の生活に生かしたい(46.3%)」の順となっていた。 (4)学習成果の社会的評価に対する市民の考え 学習成果が世の中で評価されることについての、市民の考えをみたのが、図5である。 その結果、33.7%の人が「何らかの形で、世の中で評価されることが望ましい」、31.5%の人が 「一定水準以上のものが、世の中で評価されると良い」と回答しており、合わせると、65.2%の人 が世の中の評価を望んでいた。

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図5 学習成果の評価に対する市民の考え(N=733) 次に、学習成果の世の中での評価のされ方についてみたのが、図6である。 図6 学習成果の世の中での評価のされ方(複数回答) その結果、評価のされ方としては、「学習成果を活用する機会を増やす」をあげた人の率が 43.1%でもっとも高く、次いで「学習した経歴や経験を公的な機関が認証して、どの地域や団体で も通用するようにする(36.6%)」、「公的な資格の取得にあたって評価される(31.0%)」の順とな っていた。 (5)学習ニーズと学習成果の活用ニーズ 1)学習ニーズの強さと学習成果の活用ニーズ 図7は、学習ニーズの強さ別に、学習成果の活用ニーズをみたものである。 その結果、学習成果を「生かしたい(「ぜひ生かしたい」+「できれば生かしたい」)」と回答し た人の率は、学習を「ぜひしたい」人が97.0%でもっとも高く、次いで「できればしたい(92.8%)」、 「あまりしたくない(44.0%)」の順となっていた。特に、学習を「ぜひしたい」人では、「ぜひ生か したい」と回答した人の率が47.6%を占めていた。学習ニーズの強さと学習成果の活用ニーズとの 間には密接な関係があるといえよう。

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図7 学習ニーズの強さと学習成果の活用ニーズ(N=675) 次に、学習ニーズの強さ別に、学習成果の活用内容ニーズをみたのが、図8である。 図8 学習ニーズの強さと学習成果の活用内容ニーズ(複数回答) その結果、すべての強さで「自分の人生の充実にむけて生かしたい」と回答した人の率がもっと も高く、次いで、「自分の健康の維持・増進に役立てたい」、「家庭生活や日常の生活に生かしたい」 の順となっていた。 相対的にみると、「自分の人生の充実にむけて生かしたい」、「ボランティアやNPO活動など地 域や社会のために生かしたい」、「仕事や就職・転職の上で生かしたい」、「さらに高度な専門的知

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識・技能を身につけたい」では学習を「ぜひしたい」人の、「家庭生活や日常の生活に生かしたい」、 「自分の健康の維持・増進に役立てたい」では学習を「ぜひしたい」と「できればしたい」人の率 が高くなっていた。学習ニーズが強い人は、その成果を多様な形で生かしたいと考えていることが わかる。 2)学習ニーズの強さと社会的評価 図9は、学習ニーズの強さ別に、学習成果が世の中で評価されることについての考えをみたもの である。 図9 学習ニーズの強さと社会的評価(N=699) その結果、世の中の評価を望んでいる人の率は、学習を「できればしたい」人の率が68.4%でも っとも高く、次いで「ぜひしたい(67.6%)」、「あまりしたくない(57.2%)」の順となっていた。 評価を望む人の率は、「あまりしたくない」人で相対的に低いことがわかる。 次に、学習ニーズの強さ別に、望む評価のされ方をみたのが、図10である。 その結果、すべての強さで「学習成果を活用する機会を増やす」をあげた人の率がもっとも高い ことは共通していたが、次いで学習を「ぜひしたい」と「できればしたい」人では「学習した経歴 や経験を公的な機関が認証して、どの地域や団体でも通用するようにする」、「公的な資格の取得に あたって評価される」の順、学習を「あまりしたくない」人では「学習した経歴や経験を公的な機 関が認証して、どの地域や団体でも通用するようにする」と「公的な資格の取得にあたって評価さ れる」となっていた。 相対的にみると、「企業や官公庁など職場で評価される」と「学習成果を活用する機会を増やす」 では学習を「ぜひしたい」人の、「学習活動を証明してもらう」と「学習した経歴や経験を公的な 機関が認証して、どの地域や団体でも通用するようにする」では学習を「ぜひしたい」と「できれ ばしたい」人の率が高くなっていた。学習ニーズが強い人は、多様な形での評価を望んでいること がわかる。

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図10 学習ニーズの強さと社会的評価の内容(複数回答) 3)学習内容のニーズと学習成果の活用ニーズ ここでは、「趣味的なもの(音楽・美術・書道など)」、「教養的なもの(文学・歴史・教育・人の 生き方など)」、「健康づくり(スポーツ・健康・栄養など)」、「家族生活(家事・育児・生活など)」、 「社会的なもの(地域問題・環境問題・時事問題・国際問題など)」、「職業的なもの(仕事に関する 知識や技術など)」のうち、どれか1つのみを選択した人を対象に、学習内容のニーズと学習成果 の活用ニーズとの関係を分析した。その際、「家族生活」については、回答者の数が少数であった ため、分析の対象からは除外した。 図11は、学習内容のニーズ別に、学習成果の活用ニーズをみたものである。 その結果、学習成果を「ぜひ生かしたい」と回答した人の率は、「社会的なもの」と「職業的な もの」を学習したい人が100.0%でもっとも高く、次いで「趣味的なもの(87.9%)」を学習したい 人となっていた。特に、「職業的なもの」を学習したい人では、「ぜひ生かしたい」と回答した人の 率が30.8%となっていた。

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図11 学習内容のニーズと学習成果の活用ニーズ(N=107) 次に、学習内容のニーズ別に、学習成果の活用内容ニーズをみたのが、図12である。 その結果、「趣味的なもの」と「教養的なもの」を学習したい人では、「自分の人生の充実にむけ て生かしたい」と回答した人の率がもっとも高く、次いで「家庭生活や日常の生活に生かしたい」、 「自分の健康の維持・増進に役立てたい」の順となっていた。次に、「健康づくり」を学習したい人 では「自分の健康の維持・増進に役立てたい」と回答した人の率がもっとも高く、次いで「自分の 人生の充実にむけて生かしたい」、「家庭生活や日常の生活に生かしたい」の順となっていた。また、 「社会的なもの」を学習したい人では「ボランティアやNPO活動など地域や社会のために生かし たい」と回答した人の率がもっとも高く、次いで「自分の人生の充実にむけて生かしたい」、「家庭 生活や日常の生活に生かしたい」の順となっていた。最後に、「職業的なもの」を学習したい人で は、「仕事や就職・転職の上で生かしたい」と回答した人の率がもっとも高く、次いで「さらに高 度な専門的知識・技能を身につけたい」、「子育てや教育に生かしたい」と「自分の健康の維持・増 進に役立てたい」の順となっていた。 相対的にみると、「自分の人生の充実にむけて生かしたい」では「教養的なもの」を学習したい 人の、「自分の健康の維持・増進に役立てたい」では「健康づくり」を学習したい人の、「ボランテ ィアやNPO活動など地域や社会のために生かしたい」では「社会的なもの」を学習したい人の、 「仕事や就職・転職の上で生かしたい」と「さらに高度な専門的知識・技能を身につけたい」では 「職業的なもの」を学習したい人の、「家庭生活や日常の生活に生かしたい」では「社会的なもの」 と「健康づくり」を学習したい人の率が高くなっていた。

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4)学習内容のニーズと社会的評価 図13は、学習内容のニーズ別に、生涯学習成果が世の中で評価されることについての考えをみた ものである。 図13 学習内容のニーズと社会的評価(N=107) その結果、世の中の評価を望んでいる人の率は、「職業的なもの」を学習したい人の率が100.0% でもっとも高く、次いで「教養的なもの(70.6%)」、「社会的なもの(70.0%)」の順となっていた。 世の中の評価を望む人の率は、5つの学習内容の中で、特に「職業的なもの」を学習したい人で高 いことがわかる。 次に、学習内容のニーズ別に、望む評価のされ方をみたのが、図14である。 その結果、「趣味的なもの」を学習したい人では、「学習成果を活用する機会を増やす」をあげた 人の率がもっとも高く、次いで「学習した経歴や経験を公的な機関が認証して、どの地域や団体で も通用するようにする」、「公的な資格の取得にあたって評価される」の順となっていた。次に、 「教養的なもの」、「健康づくり」、「社会的なもの」を学習したい人では、「学習した経歴や経験を公 的な機関が認証して、どの地域や団体でも通用するようにする」をあげた人の率がもっとも高いこ とは共通していたが、次いで「教養的なもの」を学習したい人では「学習成果を活用する機会を増 やす」と「公的な資格の取得にあたって評価される」、「健康づくり」を学習したい人では「学習活 動を証明してもらう」、「公的な資格の取得にあたって評価される」の順、「社会的なもの」を学習 したい人では「企業や官公庁など職場で評価される」と「公的な資格の取得にあたって評価される」 となっていた。また、「職業的なもの」を学習したい人では、「公的な資格の取得にあたって評価さ れる」をあげた人の率がもっとも高く、次いで「企業や官公庁など職場で評価される」と「学習活 動を証明してもらう」となっていた。 相対的にみると、「企業や官公庁など職場で評価される」、「公的な資格の取得にあたって評価さ れる」では「職業的なもの」を学習したい人の、「学習活動を証明してもらう」では「職業的なも の」と「健康づくり」を学習したい人の、「学習成果を活用する機会を増やす」では「趣味的なも の」と「教養的なもの」を学習したい人の、「学習した経歴や経験を公的な機関が認証して、どの

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3.学習成果の活用を促進するための学びの課題

(1)学習を「できればしたい」人への支援 今回の調査結果をみると、学習を「ぜひしたい」及び「できればしたい」と回答した人の学習成 果の活用ニーズは強く、「生かしたい(「ぜひ生かしたい」+「できれば生かしたい」)」と回答した 人の率はともに90.0%を超えていた。このことから、学びたいと意識している人々を実際の学習へ と結びつけていくことが、学習成果の活用率を高めることにもつながるといえる。 では、市民の学習ニーズの強さは実際の学習活動とどう結びつき、またその学習活動は学習成果 の活用とどう結びついているのだろうか。学習ニーズの強さと学習実態との関係、学習頻度と学習 成果の活用の程度をみたのが図15、図16である。 まず、学習ニーズの強さ別に学習実態(図15)をみると、学習を「ぜひしたい」と回答した人の 77.9%は、過去1年の間に学習を「した(「よくした」+「時々した」)」と回答していた一方で、 「できればしたい」と回答した人では、その率が35.9%にとどまっていた。 図15 学習ニーズの強さ別にみた学習実態(N=784) 図16 学習の頻度別にみた学習成果の活用の程度(N=479) また、図16は、学習の頻度別に学習成果の活用の程度をみたものだが、その結果、学習を「よく した」人の81.4%、「時々した」人の61.3%が、学習成果を何らかの形で「生かしている(「十分生 かしている」+「ある程度生かしている」)」と回答していた。一方、学習を「あまりしなかった」

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図17 学習を「できればしたい」人の学習阻害要因(複数回答) 実際、学習情報の入手率をみると(図18)、「十分得ている」と回答した人はわずか0.2%、「ある 程度得ている」人の率を合わせても23.7%にとどまっていたのである。 図18 学習ニーズの強さ別にみた学習情報の入手程度(N=733) ただ学習情報の入手率は、学習を「ぜひしたい」と回答した人でも37.8%と、4割に満たないの が現状であり、今後、学習ニーズを持つ人に、どれだけ効果的に学習情報を届けることができるの かが重要な課題となるだろう。 図19は、学習を「ぜひしたい」及び「できればしたい」と回答した人の、学習情報の入手方法の ニーズをみたものである。 その結果、両者とも「市の広報・情報誌」をあげた人が非常に多く、次いで「新聞」による学習 情報提供を望んでいることがわかる。また、学習を「ぜひしたい」と回答した人では、「インター ネット」を活用しての学習情報提供を望む人が多いことも明らかとなった。

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図19 学習情報入手方法のニーズ(複数回答) (2)「社会的なもの」と「職業的なもの」に関する学習支援 学習内容(「趣味的なもの」、「教養的なもの」、「健康づくり」、「社会的なもの」、「職業的なもの」) 別に学習成果の活用ニーズをみると、学習成果を「生かしたい(「ぜひ生かしたい」+「できれば 生かしたい」)」と回答した人の率は、「社会的なもの」と「職業的なもの」を学習したい人で強い ことがわかった。 この2つの学習内容のうち、「社会的なもの」を学習したい人では「ボランティアやNPO活動な ど地域や社会のために生かしたい」と回答した人の率が非常に高いことがわかった。多くの市民が 学習の成果を積極的に地域づくりやまちづくりに生かすことで、地域を活性化していくことが生涯 学習の重要な課題の一つになっている今日、こうした学習を行うことは、他の内容の学習と比較し て、学習成果を地域や社会の中で生かす人を多く生み出す可能性が高いといえる。ちなみに、「社 会的なもの」に関する学習ニーズが強いのは「男性」と「成人後期」の人である2) 今後、学習機会提供者は、市民の「社会的なもの」に関する学習ニーズに積極的に応えるだけで なく、この学習内容に対する潜在的なニーズを掘り起こし、実際の学習へと結びつけていくための 支援策を講じていく必要もあろう。 一方、「職業的なもの」を学習したい人では、「仕事や就職・転職の上で生かしたい」と「さらに 高度な専門的知識・技能を身につけたい」回答した人の率が高くなっていた。「職業的なもの」に 関する学習ニーズが強いのは「成人前期」の人である3) 社会教育の分野においては、学習機会が、趣味・教養・娯楽といった分野にかなり偏って提供さ

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独自の資格を授与している。 これは、学校や地域の中で、自ら先頭に立って、適切な指導・助言を行いながら環境問題の解決 に取り組むリーダーを養成するプログラムであり、「大学の授業の履修」、「実習」、「課題研究」か ら構成されている。これらの学習を4年以内に修了した受講者に対して、「環境学習支援士」とい う資格が授与されるのである4) 図20 「環境学習支援士」養成プログラムでの学習の流れ こうした評価は、受講者が学びを生かす際の自信につながるとともに、資格取得者同志が会を結 成し自ら学習成果を生かす機会を創出する等、様々な効果を上げている。 また、生涯学習成果が世の中で評価されることについての考えを、学習内容のニーズ別にみると、 特に「職業的なもの」を学習したい人で、社会的な評価を望む人の率が高いことがわかった。上述 したように、彼らは、学習の成果を仕事や就職・転職に生かそうとしており、それとの関わりで自 らの職業能力に対する客観的な評価を求めているといえよう。わが国の職業能力評価制度としては、 技能検定制度、ビジネス・キャリア検定制度、社内認定検定制度等があるが、今後も多様な評価方 法が開発され、そしてそれが適切に生かされる仕組みづくりが進められる必要がある。

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注 1)『平成22年度 生涯学習に関する市民アンケート調査』大津市教育委員会生涯学習課・滋賀大 学生涯学習教育研究センター、2010年、15頁 2)同上報告書、16-17頁 3)同上報告書、17頁 4)神部純一「大学による独自の資格認定システムの可能性−滋賀大学「環境学習支援士」養 成プログラムの取り組み−」独立行政法人日本学生支援機構編『大学と学生』第55号、時評社、 2008年、20-23頁

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