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消防隊編成システムにおける最近車両選択方法の評価

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Academic year: 2021

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1996年虔日本オペレーションズ・リサーチ学会 春季研究発表会 消防隊編成システムにおける最近車両選択方法の評価

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卯木輝彦 UNOKITerulliko 猪狩英夫IKARIHideo 末竹則哲 SUETAKENoria.ki 01012640 沖電気工業株式会社 沖電気工業株式会社 沖電気工業株式会社 1はじめに 近年、消防隊編成システムでは、移動中の消防車を考 慮して火災現場付近の消防車を選択できるものが登場し てきた。しかし、現場から各消防車までの近さの判定に は、即時性の要求やコストの制約から、直線距離が用い られている。このため、道路網が十分に発達していない 地域や道路網が河川等により切断されている地域では、 適切な車両が選択できないことがある。道路地図により 探索を行なえば、精度は高くなるが、計算に時間がかか りすぎる。地図データの維持管理コストも無視できない。 より精度が高く、低コストで実現可能な手法が望まれて いる。 道路網が均質で連続的に広がっていれば、道路距離と 直線距離は高い相関がある(【1,2】等)。この事実に着目 した近さの判定を行ない、消防車を選択する手法を提案 する。対象地域を道路網が連続的で均質な複数の領域に 分割しておき、領域内部では直線距離を用いて比較をす る。あらかじめ単純なネットワークを構成しておくこと で、高速な探索を行なう。 本稿では、手法の概略を述べ、実際の道路網データを 用いた評価結果によりその有効性を示す。

2 領域分割による最近車両選択方法

この手法を実現するための処理は、事前準備にあたる オフライン処理とシステム運用中に高速で実行するリア ルタイム処理に二分される。以下では、その手順を説明 する。 オフライン処理 1.領域分割 対象地域を複数の多角形領域に分割する。分割は、 道路網の特徴を考慮し、領域内では道路網の特性 が均質で、連続性が分断されないように行なう。ま た、領域の境界を横切る道路をなるべく少なくす る。図1に領域分割の例を示す。 2.重みの設定 各領域の重み係数を設定する。重み係数は、各領 域内の直線距離を領域間で規格化するためのもの である。ここでは、領域内の道路距離と直線距離 の関係を調べ、最小二乗法により直線をあてはめ、 その回帰係数の値を用いて設定している。 図2:拡張したネットワーク 3.ネットワークの構成 領域分割の境界線と地図上の道路が交差する位置 にノードを設置する。次に、各領域の境界線上の ノードがすべて隣接するようなリンクを設定する。 各リンクには、リンク長として、リンクの端点間 の直線距離にそのリンクを含む領域の重み係数を 乗じた値を付与する。 リアルタイム処理 1.ネットワークの拡張 オフライン処理で作成したネットワークに、消防 車の位置を表す消防車ノード、火災現場の位置を 表す火災現場ノードを付加する。次に、新たなリ ンクを、付加したノードとそのノードを含む領域 内の他のノードすべてが隣接するように設定する。 新たなリンクに対しても、リンク長として、リン クの端点間の直線距離にそのリンクを含む領域の 重み係数を乗じた値を付与する。図2は、オンラ イン処理で図1により作成されたネットワークに 新たな2つのノード(四角印)を付加して拡張した −20− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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冨皇豆岳車座 5 10 道路距離【km】 図4:領域距離と道路距離 図3:評価用領域分割およびノードの設定 ネットワークの例である。 2.最近消防車ノードの選択 拡張したネットワークを用い、火災現場ノードを始 点とした最短経路探索を行なう。探索はDijksも1・a 法により、火災現場ノードに近い必要数の消防車 ノ「ドを選択するまで続ける。 3 評価方法 北海道小樽市を対象に、本手法で比較に用いる距離

(以下、領域距離)、直線距離お◆よび道路距離の関係を調

べた。道路距離の算出は、ノード数4836個、リンク数 6105本から成るデジタル道路地図を利用し、Di.ilく輿a・法 により実行した。 実験で用いた領域分割を図3に示す。ここ■では、道路 網の特徴を考慮して32個の領域に分割した。オフライ ン処理で偶成されたネットワークは、ノード数53個、 リンク数85本から成る。 実験は、対象地域の中に 、1500nl平方ごとに格子点 をうち、任意の2点間の領域距離、直線距離および道路 距離をそれぞれ算出した。 4 実験結果

領域距離と道路距離の関係を図4に、直線距離と道路

距離の関係を図5に示す。領域距離は、直線距離に比べ て、道路距離との相関が高いことが分かる。直線距離で は、比較的短い距離でのげらつきが大きいが、領域距離 ではかなりの改善が見られる。実験対象とした小樽市で は、道路網の特徴が明らかに異なる山間部と都市部が混 在している。そのため、特に大きな効果が出たと考えら 、れる。 言責慧芸遍 5 10 道路距離【kml 図5:直線距離と道路距離 領域距離の算出に要した時間は、道路距離の算出に要 した時間の1/200程度であった。実用上、十分許容で きる範囲である。 5 まとめ 消防隊編成システムにおいて、火災現場付近の消防車 を適切に選択するための一手法について述べた。実際の 道路網データを用いた評価実験より 時間と精度で実現できることを示した。 参考文献 【1]伊理(監修),腰嫁(編集):計算幾何学と地理情報処理(第 2版),共立出版,1993・ [2】中岡,千葉:相対時間距離による道路網の評価に関する研 究,交通工学研究発表会論文報告集,pp.233−236,1995. 〔3ト猪狩,卯木,未竹:道路網の特徴に基づいた距離の推定, 交通工学研究発表会論文報告集,pp.229−232,1995. −21− © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず.

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