便益
著者
大坪 宏至
著者別名
Ohtsubo Hiroshi
雑誌名
経営論集
巻
39
ページ
71-108
発行年
1993-03-30
URL
http://id.nii.ac.jp/1060/00005698/
Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.jaカル テ自動検 索 シ ステ ムの 費用 ・効果 ・便益
大
坪
宏
至
目 次 はじめにI. 病院 とコンピュータ1. コンピュータの利用状況2. 病院情報システムの概要II. カルテ自動検索システムについて1. カルテ自動検索システムの位 置づ け2. カルテ自動検索システム導入の費用・効果・便益 (1) カルテ自動検索システム導入の費用 (2) カルテ自動検索システム導入の効果 (3) カルテ自動検索システム導入の便益III. 分析事例 おわりに 71 は じめに コンピュ ータ は多 くの分 野で利 用さ れて い る。 医療 分 野 にお いて も, コン ピ ュ ータの導 入 の速度 が遅 い とはい え, 着実 に導 入 が進 んで い る。 病 院に行 く と待 ださ れ る。 この「待つ」 とい うこ とは√患者 に とっ ては大 きな苦痛で あ る。 病院の窓 口業務 が停止 して い るわけで はない。 そこで は事 務職 員の人 力 に より, 作業 は行 われてい る。 待 ち時間 の原 因のひ とつ として,カ ル テの抽 出 ・戻 し・保管 といっ た検 索 に時 間を要 す る といっ たこ とが上げ ら れる。 カノレテの検索 ぱ事務職員 にとっ て も肉体的疲労 の た まる作業 であ る。カル テの検 索 を人 力 に頼 るので はなく, コンピュ ータ によっ て行 えない の で あろ うか。 コンピ ュ ータ によ るカル テの検 索 として, カル テ自動検索 シス テムがあ るQ 本稿で ば, カノレテ自動検 索 シ ステムを取 り上 げ, その導 入の 費用 ・効果・ 便益 を明 らかに し, カル テ自動検 索 システムの導 入につ いて考 察 す るこ とと す る。 支 出 に対 す る効果 を明 らかに し, 具体的 に, 貨幣表示 によ る便 益 を測 定 し よ うとす るの が, 本稿 の ねらいで あ る。 本稿で ぃ うコンピ ュ ータ とは, 汎用大型 コンピ ュータ から専 用小 型コンピ ュータ まで を含 めた, 広 い意味で 用い てい る。大規模病 院で は汎用大 型コン ピ ュータを導入 し てい る ところ もあ るが, 専用小 型コンピ ュ ータの みを利 用 してい る病 院 が多 くあ るからであ る。 I. 病院とコン ピュー タ1. コンピ ュ ータの利 用状 況 わが国企業 にお け るコンピ ュ ータの利用 は, 年 々増 加 の傾向 にあ る。 コンピ ュー タの利 用 台数の増 加 につい てぱ, 製造業 に比 べ て非 製 造業 の方 が伸 びてい る。 製造業 におい ては, 情報処理業 務 の外 部化 等 を背景 として, コンピ ュータの利 用 台数 の伸 びが鈍化 してい る ともい える。 わが国企業 で は, コンピ ュ ータの利用台数 は,増加 傾向 にあ り, コンピ ュ ー タシ ステムの導 入 も,15 年以上 前 から導 入してい る比率 が約80 %で あ る1)。 企業 において は, コン ピュ ータ の利 用 は,何 らかの形で 行 われてい る といっ てよいだ ろ う。 とこ ろで, 病 院 におけ るコンピ ュータの 利 用状 況 は, はた し て企業 と同 じ よ うに進 んで い るのだろ うか。 ニ 病 院にお け るコンピ ュ ータの利 用状 況を, 明 らかにす る もの としては, 厚 生大 臣官 房統 計│青報部 の調 査報 告が参考 になる2)。 病 院にお け るコンピ ュ ータの利 用状 況を, 開設者別 に病 院数で 表 したのが, 表I −1 であ る。 また, 表I −2 は,病 院 にお けるコンピュ ータ の利用状況 を, 開設者別 に比 率で表 した もので あ る。
表 | −1 カ ル テ 自 動 検 索 シ ス テ ムの 費 用 ・ 効 果 ・ 便 益73 利用状況(病院数) 謡 ノ ニ 総 数 コンピ ュー タを利 用し ている コンピュー タを利用し ていない 病 院 総 数 10,096 8,444 1,652 厚 生 省 国 文 部 省 レ 労働福祉事業 団 そ の 他 252 67 38 42 247 66 38 32 5 1 − 10 都 道 府 県 市 町 村 日 赤 済 生 仝 北 海 道 社 会 事 業 協 会 厚 生 連 国 民 健 康 保 険 団 体 連 合 会 307 772 97 70 7 114 4 267 714 91 65 3 112 4 40 58 6 5 4 2 − 全 国 社 会 保 険 協 会 連 合 会 厚 生 団 船 員 保 険 仝 健康保険組 合 及び その連合会 共 済 組 合 及 び そ の 連 合 会 国 民 健 康 保 険 組 合 53 7 3 23 49 1 53 7 3 19 48 1 − − − 4 1 − 公 益 法 人 医 療 法 人 学 校 法 人 会 社 そ の 他 の 法 人 個 人 医 育 機 関 ( 再 掲 ) 441 4,245 89 85 279 3,081 165 355 3,645 80 80 246 2,268 154 56 600 9 5 33 813 11 出所 :『平成2 年 医療施設 (動態 ・ 静態)調 査・病院報 告』 厚生 省大 臣官房統 計情 報部編1992 年,284 −285 頁。
表I −2 利用状況(比率) 言 ノ ニ 総 数 コンピュー タを利用し ている コンピュー タを利用し ていない 病 院 総 数 100 83.6 16.4 厚 生 省 国 文 部 省 レ 労働福祉事業 団 そ の 他 100 100 100 100 98.0 98.5 100.0 76.2 2.0 1.5 0.0 23.8 都 道 府 県 市 町 村 日 赤 済 生 仝 北 海 道 社 会 事 業 協 会 厚 生 連 国 民 健 康 保 険 団 体 連 合 会 100 100 100 100 100 100 100 87.0 92.5 93.8 92.9 42.9 98.2 100.0 13.0 7.5 6.2 7.1 57.1 1.8 0.0 全 国 社 会 保 険 協 会 連 合 会 厚 生 団 船 員 保 険 仝 健康 保 険 組合 及 び その連合会 共 済 組 合 及 び そ の 連 合 会 国 民 健 康 保 険 組 合 100 100 100 100 100 100 100.0 100.0 100.0 82.6 98.0 100.0 0.0 0.0 0.0 17.4 2.0 0.0 公 益 法 人 医 療 法 人 学 校 法 人 会 社 そ の 他 の 法 人 個 人 医 育 機 関 ( 再 掲 ) 100 100 100 100 100 100 100 86.4 85.9 89.9 94.1 88.2 73.6 93.3 13.6 14.1 10.1 5.9 11.8 26.4 6.7 出所 :『平 成2 年医療 施設 (動態 ・静態)調査 ・病 院報 告』 厚生 省大 臣官房統計│青報 部編1992 年,284 −285頁。
カルテ自動検索システムの費用・効果・便益75 病 院総 数10,096 病 院 の う ち, コン ピ ュ ー タ を利 用 し て い る と答 えた の は,8,444 病 院(83.6 %)で ,コ ンピ ュ ー タ を利 用 し て い な い と答 え た の は,1,652 病 院 (16.4 % ) となっ て い る。 病 院 にお け る コ ン ピュ ータ の利 用状 況 に関 す る調 査 は, 全 国 公 私 病 院連盟 も ま とめ てい る3)。こ れは, 総 数1,045 病 院 に関 す る調 査 で, 厚 生 省 大 臣官 房 統計│青 報 部 の調 査 に比 べ る と, 調 査 対 象 の病 院 数 は 約10.4 % と少 な い と い え よ う。 総 数1,045 病 院 の う ち,コ ン ピ ュ ータ を利 用 し て い る と回 答 し て い る病 院 は1,015 (約97.1 % ) 病 院 となっ て い る。 厚 生 省 大 臣 官 房 統 計 情 報 部 と全 国 公 私病 院 連 盟 の2 つ の調 査 結果 を比較 し て み る と, 前 者 で は, 個 人 の病 院 にお い て コン ピ ュ ー タ の利 用 が最 も遅 れて お り, 後 者 で は, 公 的 病 院 よ り も私 的 病 院 の 方 が コ ン ピ ュ ー タ を利 用 七 て い る比 率 が 高 くな っ て い る。 また, 病 院総 数 全 体 で の コン ピ ュ ー タ利 用率 は, 前 者 (83.6 % ) よ り も後 者 (97.1 % ) にお い て の 方 が 高 く なっ て い る。 こ れ は, 調 査対 象 の病 院 数 の違 い か ら導 きだ さ れ た 結 果 で あ る とい え よ う。 調 査 対 象 に含 ま れ て い る個 人 病 院 が18 病 院 と少 な い こ とに も起 因 し て い る とい え る4)。(表I −3, 表I −4 を 参 照 。) コンピ ュ ー タ の 利 用 状 況 は,病 院 の 規 模(病 床 数 )に よっ て 異 な ず ),地 域 に よっ て も格 差 が あ る6)。 病 院 に お け るコ ン ピ ュ ー タ の利 用 状 況 につ い て ま とめ て きた が , 企 業 に比 べ る と,コ ン ピ ュ ー タ の 導 入 は遅 れて い る とい え よ う7)。病 院 の 規 模 に よっ て, コ ンビ。ユ ― タ に期 待 す るこ と も異 な るで あ ろ う し, コ ン ピ ュ ー タ の利 用の仕 方 も違 っ て く る こ とは 見 逃 せ な い。 表I −3 利 用 状 況( 病 院 数) 開 設 者 総 数 コンピュ ー タを 利 用している コンピュー タを 利 用していない 総 数 1,045 1,015 30 自 治 体 都 道 府 県 ・ 指 定 都 市 市 町 村 ( 組 合 ) そ の 他 公 的 662 192 470 198 636 181 455 195 26 11 15 3 私 的 公 益 ・ 社 会 福 祉 法 人 医 療 法 人 個 人 185 50 103 18 184 50 103 17 1 − − 1 国 立 大 学 13 2 12 2 1 −
出所 :『病院経営分析 調 査報告 』全国公私 病院連盟1992 年,77 頁。 表|−4 利 用 状 況( 比 率) 開 設 者 総 数 コンピ ュ ー タ を 利 用 し ている コンピ ュ ー タ を 利 用 し て い な 総 数 100.0 97.1 2.9 自 治 体 都 道 府 県 ・ 指 定 都 市 市 町 村 ( 組 合 ) そ の 他 公 的 100.0 100.0 100.0 100.0 96.1 94.3 96.8 98.5 3.9 5.7 3.2 1.5 私 的 公益 ・社 会 福 祉 法 人 医 療 法 人 個 人 100.0 100.0 100.0 100.0 99.5 100.0 100.0 94.4 0.5 − − 5.6 国 立 大 学 100.0 100.0 92.3 100 .0 7.7 − 出所 :『病院経営分析 調 査報告 』全国 公私 病院連盟1992 年,77 頁。2. 病院情報 システ ムの概 要 病院情報 シ ステムは, 医療情 報 シ ステムに含 まれ る ものであ り, 医療 情報 シ ステムの概 要を示 す こ とは, 病院 情報 システ ムの範 囲を明 らか にす る とと もに, 病院情報 シ ステム と他の シ ステ ムとの関係を明 らか にす るの に役立 つ ものであ る と考 え る。 ニ し 厚生白書 によれば,「医療情報 シ ステムぱ,近年著 しい進歩 を遂げ てい る情 報 処理技術及 び高度通信 技術 を保健 医療 の分 野 に応 用し, 保健医療機 関内, 保健 医 療機 関相互, 保 健医療機 関 と地 域住民 との情報伝達処 理の連携, 迅 速化 を行 い,保 健医療 の効率化 を図 る もので あ る。この研究 開発は,地 域保健 医療情報, 病 院情 報,医療情報 サービ スの3 分野で 進 められてい る。」8)とされてい る。つ ま り,医療 情報シ ステムは,「地域保健 医療情報シ ステム」と「医療情報サ ービ スシ ステム」,さ らに,「病 院情報 システ ム」の3 つ からな るとしてい る。 「病 院情報 シ ステ ム」は,「地域 保健医療情報 シス テム」と「医療 情報サ ー ビ スシステ ム」 が病 院の外 部の シ ステ ムであ るのに対し て, 病 院の 内部の シ ステ ムで あ る。「病 院管理業 務 に関す る情報 システム」と「診療業 務 に関 する 情報 シ ステム」 の2 つ に分 け られる。 「病 院管 理業 務 に関 す る情 報シ ステ ム」 は, 病院 内の各部門この事務管理業 務 をコンピ ュータで処 理 し よう とす る ものであ る。 具体的 には, 患者登録シ
カルテ自動検索システムの費用・効果・便益77 ステ ム, 窓万口会 計 シ ス テ ム, 診 療 報 酬 請求 シ ス テ ム, 管 理 統 計 シ ス テ ム, 薬 品 在 庫管 理 シ ス テ ム, ベ ッ ド 管 理 シ ス テ ムが あ る。 「診 療業 務 に関 す る情 報 シ ス テ ム」 は, 患 者 に関 す るデ ータ の収 集 と診 療 支 援 の シ ス テ ムで あ る。 具 体 的 に は, 病 歴 管 理 シ ステ ム , 給 食 シ ス テ ム, 院 内臨 床 検 査 シ ス テ ム, 放 射 線 線 量 計 算 シ ス テ ム, 臨床 医 薬 品 情 報 シ ス テ ム が あ る。(図I −1 を 参 照 。) 図1 −1 セ ル フ ー ケ ア 支 援 シ ス テ ム 医 薬 品 情 報 サ ー ビ ス シ ス テ ム 耐 性 菌 情 報 サ ー ビ ス シ ス テ ム 腎 移 植 情 報 サ ー ビ ス シ ス テ ム 心 電 図 電 送 解 析 サ ー ビ ス シ ス テ ム 医 学 文 献 情 報 サ ー ビ ス シ ス テ ム 臨 床 医 薬 品 情 報 シ ス テ ム 放 射 線 線 量 計 算 シ ス テ ム 院 内 臨 床 検 査 シ ス テ ム 給 食 シ ス テ ム 病 歴 管 理 シ ス テ ム ベ ッ ド 管 理 シ ス テ ム 薬 品 在 庫 管 理 シ ス テ ム 管 理 統 計 シ ス テ ム 診 療 報 酬 請 求 シ ス テ ム 窓 口 会 計 シ ス テ ム 患 者 登 録 シ ス テ ム 保 健 医 療 カ ー ド シ ス テ ム 開 放 型 病 院 支 援 シ ス テ ム 保 健 活 動 支 援 シ ス テ ム 地 域 医 療 計 画 支 援 シ ス テ ム 健 康 福 祉 情 報 シ ス テ ム 健 康 管 理 情 報 シ ス テ ム 地 域 保 健 医 療 機 関 連 携 シ ス テ ム 地 域 臨 床 検 査 情 報 シ ス テ ム ヘ き 地 医 療 情 報 シ ス テ ム 救 急 医 療 情 報 シ ス テ ム ( 注) 太字は開発 中の シス テムであ る。 出所 :厚生省 編 『厚 生 白書』(昭和63 年 版)厚生統計協会1989 年,250 頁
病 院 情 報 シ ス テ ム(HIS:HospitalInformationSystem) ぱ, 例 え ば,「 病 院 に お け る コ ン ピ ュ ー タ に よ る 情 報 処 理 お よ び 情 報 通 信 の シ ス テ ム の こ と で あ る 」9) と い え る 。 ま た ,「 病 院 情 報 シ ス テ ム と は , 組 織 化 さ れ た 医 療 の 実 践 を 支 援 す る 病 院 全 体 の コ ン ピ ュ ー タ 化 さ れ た 情 報 の 環 境 で あ る 。」10)と も 定 義 さ れ て い る 。 こ の 定 義 に よ れ ば , コ ン ピ ュ ー タ に よ っ て 病 院 の 医 療 活 動 を 支 援 す る 情 報 の 環 境 が , 病 院 情 報 シ ス テ ム で あ る と い う こ と に な る 。 実 際 に は , 病 院 情 報 シ ス テ ム は , 病 院 業 務 モ ジ ュ ー フレに 対 応 す る 情 報 サ ブ シ ス テ ム と し て 構 成 さ れ る こ と に な る 。( 表I −5 を 参 照 。) 表I −5 の 情 報 サ ブ シ ス テ ム(D) ∼15) 〕 の う ち , 病 院 管 理 業 務 に 関 す る 情 報 シ ス テ ム と し て は,1),4),6),9),10),11),12),13),14),15) が 含 ま れ , ま た , 診 察 業 務 に 関 す る 情 報 シ ス テ ム に は,2),3),5),6) ,7),8) が 含 ま れ る こ と に な ろ う 。「 こ れ ら 情 報 サ ブ シ ス テ ム が ど の 程 度 整 備 さ れ て い る か に よ っ て , 病 院 の 情 報 シ ス テ ム 化 の 程 度 を 知 る 」11) こ と に も な る 。 例 え ば , 東 京 都 立 駒 込 病 院 , 高 知 医 科 大 学 医 学 部 附 属 病 院 /^) さ ら に , 慶 応 義 塾 大 学 病 院13)ぱ 個 別 シ ス テ ム か ら 卜 − タ ノレシ ス テ ム14)へ の 移 行 と し て は , 代 表 的 な 例 で あ る 。以 後 ,ト ー タ ル シ ス テ ム へ の 道 が 開 か れ て き た と い え る ≒
表|−5 < 業 務 モ ジ ュ ー フレ 〉1 ) 新患 者 受 付、カルテ診 察 券 発 行、再 診 受 付 、 予約 受 付2 ) か レテ受 付、患 者呼 び出し、診 察.検 査 依 帆 診断 、 カル テ自動検 索シ ステムの 費用・効果・便益79 〈情 報 サ ブ シ ス テ ム〉 → 外来受 付システム;窓口、予約 治療決定、処置、注射、患者再来指示、紹介、処方 → 診療システム;診療情報.自動診断、診療支援 逼発行、カルテ記載、 3 ) 検 査準備 、患 者受 付、機器 操作 、検 体採 取 、生 理 機 能検 査情 報 の整 理、ラベル 貼付、検 体 保 存、精 度 管 理検 査 結 果、読 影、フイルムの病 歴 室へ の送 付4) 入 院決 定 通 知、病 室割 当、退 院 手 続5 ) 手術 スケジュヤ レ、手術 室予 約 、手術機 器 準備 、検 査、手術 、結果 報 告 検 査シ ステム;検 体 検 査 、生 理機 能検 査、x線 検 査 、  ̄ ̄゛ 画 像 処 理 、図 形 処 理 、検 査 情 報、画 像 ・ 図形 情 報 → 入 退 院 受 付 システム → 手 術 予 約 ・ 管 理システム 6 ) 昌 昌 ム ニ 鰍 鰍 温 言 、 → 薬剤システム;薬剤処方、薬剤管理、薬剤情報 7) 患 者オリエン テーション拠 置、幽 寸、投薬、検 体採 取 、 観 察、病状 記録 、医 師への報告、患 者 移動、入浴 、配 → 膳 、引 継 看 護 シ ステム; 患 者 モ ニ タ ー 、看 護 記 録 、 看 護 スケジ ュ ーリン グ 8) 詣 数 叫 一計 算、食数管理、献立作成、調 理、 → 給食システム;カロト 計算、献立、配膳9 ) 料金計算、料 金徴収、領収書発行、未収 金収 納 → 会計システム;料金計算沫 収金管理 10) 保検 点 数 計 算、レ セプト作成 、診 療 報 酬 請 求11 ) 給与 計 算、人 事管 理、福利 厚 生 、勤 務 評 価 12) 収 益管 理、費 用管 理、資 金管 理、財 務 管 理13) 物 品 購 入、物 品払 出し、在庫 管 理、施 設 管 理 、 機 器管 理 坤 病 院統 計、経 営 分 析 15) 臨床研究 出 所 : 藤咲 進 , 合 』医 学書 院 → 保 険 請 求 シ友テム → 職 員 管 理 システム; 給 与 、人事、評 価 → 経 理 システム → 物 品 ・ 施 設 管 理 シ ステム ; 在 庫 管 理 、施 設 ・ 機 器 管 理 経 営 管 理 システム; 経 営 管 理 デ ー タ・ ベ ー ス、経 営 支 援 、  ̄゛ 経 営 分 析 ラボ → 研 究 支 援 シ ステム 関田康慶著『 医療 シ ステ ムの将来 戦略 医療機 能の分化 と統1989 年,198 頁。
H 。カルテ自動検索システムについて 」二 カノレテ自動検索システムの位置づ け 患者が病院に対して抱 くイメージは, どのような点 に起因す るのであろう か。種々の`要因が考えられようが, とくに,以下の3 点ではなかろうか。 ① 医師・看護婦・事務職員の応対がよいこと。 ② 建物・施設・設備等が新しくてきれじヽであ るこ と。 ③ 医師の技術が優秀であ るこ と。 ①の医師・看護婦・事務職員の応対がよいことを第1 に上げたのは,これ がカルテの検索に最 も関係の深い点だからであ る。 しかし,①の点を満足させるには,事務職員に,患者に対して十分な応対 をで きる余裕がなくてはならない。 ところで,事務職員の業務 とはどのような内容なのであろうか。 その業務 内容 は,大 きく分けて2 つに分けられる。1 つは, フロント業務である。このフロント業務の半分以上はカルテの検 索作業であ る。 もう1 つは,診療支援業務であ る。( 図TT1 ,表II −1 を参照。) フ ロ ン ト 業 務 図H −1 診 療 支 援 業 務
カ ル テ自 動 検 索 シ ス テ ム の 費 用 ・ 効果 ・ 便 益81 表n −1 出所: 『ダ ス ム病・医 院用資料』株式会社サ ン キ,1: 頁。 カルテの検 索 は, 事務職員 の業 務 に入 る。 よ り詳 細 には, 事務職員 の業 務 の うちフロント業 務 に含 まれ, フロント業 務 の半分以上 を占 める労力 を必 要 とす る業 務で あ る。 病 院で は, 通 常, 午前中 の方が午後 より も忙 し い。 こ れぱ, 外来患者の多 くが午前中 に集中 す るからで あ る。外来 患者 の1 日平均 来 院数 の約60 %以上 は, 開院後1 時 間以 内 に来院 す るとい われてい る。 そこで, 患 者 を長い時 間待 たせ るこ となく, 開院後1 時 間以 内に来 院す る 患者 のカル テを1 時 間以 内 に検索 す るには, いっ たい何 人 の事 務職員 がい な くて はな ら,ないので あろ うか。 何人 の事務職 員 が必要 かは, 外来 患者数 の規 模が どの くらい か とい うこ とと,1 人分 のカノレテの検索 とそのカ ルテが診察 室 に搬送さ れる まで に要する平均 時 間 という2 つ の要因 によっ て作用される。 仮 に,外米 患 者の1 日平均 来院数 が,100 人√200人,300 人,400人,500 人,600 人 とい う6 つの病 院を考 えてみ る。。それぞれの病院で, 外来 患 者の1 日平 均来 院数 の60 % が, 開院後1 時 間以 内 に来 院す る もの とす る。1 人分 のカノレ テの検索 とそのカ ル テが診察 室 に搬 送 され るまで に要 す る時 間を,60 秒,70 秒,80 秒,90 秒 とす る。 以上 の こ とから,次 の よ うな試算 がで きよう。
表H −2 外 来 患 者 の1 日平均 来 院 数 100人 開院後1 時間以内の外米患者数 60人 1 人分のカルテの検索 とそのカ ノレテが診察室に搬送されるまで の平均時間 60秒 70秒 80秒 90秒 開院後1 時間以内の外来患者分 のカルテの検索とそれらカルテが診 察室に搬送されるまでの時間 60分 70分 80分 90分 1 時間で処理しようとする場合 の必要事務職員数 1人 1.2人 1.3人 1.5人 外来患者の1 日平均来院数が100人の場合には,1 時間以内の外来患者数は60 人 となり,1 人 から2 人の事務職員が必要 となる。 表H −3 外 米 患 者 の1 日平 均 来 院 数 200人 開院後1 時間以内の外来患者数 120人 1 人分のカルテの検索とそのカ ルテが診察室に搬送されるまで の平均時間 60秒 70秒 80秒 90秒 開院後1 時間以内の外米患者分 のカルテの検索とそれらカルテが診 察室に搬送されるまでの時間 120分 140分 160分 180分 1 時間で処理しようとする場合 の必要事務職員数 2人 2.3人 2.7人 3人 外米 患 者の1 日平均米 院 数 が200人 の場合 には,1 時 間以 内 の外来 患 者数 は120 人 となり,3 人 の事務職 員 が必 要 となる。 し
表n −4 カ ルテ自動検 索 システ ムの 費用・効果 ・便益 83 外 来患 者 の1 日平 均来 院 数 300人 開院後1 時間以内の外来患者数 180人 1 人分のカノレテの検索とそのカ ノレテが診察室に搬送されるまで の平均時間 60秒 70秒 80秒 90秒 開院後m 時間以内の外米患者分 のカノVテの検索とそれらカルテが診 察室に搬送されるまでの時間 180分 210分 240分 270分 1 時間で処理しようとする場合 の必要事務職員数 3人 3.5人 4人 4.5人 外来患者の1a 平均来院数が300人の場合 には,1 時間以内の外来患者数は180 人 となり,4 人から5 人の事務職員が必要 となる。 表H −5 外 米 患者 の1 日平均来 院数 400人 開院後1 時間以内の外来患者数 240人 1 人分のカルテの検索とそのカ ルテが診察室に搬送されるまで の平均時間 60秒 70秒 80秒 90秒 開院後1 時間以内の外来患者分 のかレテの検索とそれらかレテが診 察室に搬送されるまでの時間 240分 280分 320分 360分 1 時間で処理しようとする場合 の必要事務職員数 4人 4.7人 5.3人 6人 外 来患者の1 日平均来 院数 が400 人の場合 には,1 時 間以内 の外米 患者数 は240 人で,5 人 か ら6 人 の事 務職 員 が 必要 とな る。
表H −6 外 米 患者 の1 日平 均来 院 数 500人 開院後1 時間以内の外米患者数 300人 1 人分のカルテの検索とそのカ ルテが診察室に搬送されるまで の平均時間 60秒 70秒 80秒 90秒 開院後1 時間以内の外来患者分 のカノレテの検索とそれらカノレテが診 察室に搬送されるまでの時間 300分 350分 400分 450分 1 時間で処理しようとする場合 の必要事務職員数 5人 5.8人 6.7人 7.5人 外米患者の1 日平均来院数が500人の場合には,1 時間以内の外来患者数は300 人 となり,6 人から8 人の事務職員が必要 とな る。 表H −7 外 来 患 者 の1 日平均 来 院 数 600人 開院後1 時間以内の外米患者数 360人 1 人分のカノレテの検索とそのカ ルテが診察室に搬送されるまで の平均時間 60秒 70秒 80秒 90秒 開院後1 時間以内の外来患者分 のカノレテの検索とそれらカルテが診 察室に搬送されるまでの時間 360分 420分 480分 540分 1 時間で処理しようとする場合 の必要事務職員数 6人 7人 8人 9人 外来患者の1 日平均来院数が600人の場合には,」 時間以内の外来患者数は360 人 となり,7 人から9 人は必要 となる。
カルテ自動検索システムの費用・効果・便益85 カ ル テ の検 索 は, 専 任 の担 当事 務 職 員以 外 の 人 が手 伝 っ て い る病 院 もあ る。1 人分 の カノレテの 検 索 と その カル テが 診療 室 に搬 送 さ れ る まで の 平 均 時 間 は, 専 任 の担 当事 務 職 員 だ けで 行 えば,60 秒以 内 で す む か も し れ な い。 しか し, 実 際 に は60 秒 以 上 は か かっ て い る ので は な いだ ろ う か。 病 院で 用 い ら れ て い るカ ル テ には, 歴 史 と実 績 が あ り, カ ル テ は医 療 情 報 の 源で あ る とい え よ う。し た がっ て,カ ル テ に関 す る コ ン ピ ュ ータ の 活 用 は, 病 院情報 シ ステ ムの重要 な一 部で あ るとい う認識 が もた れ なけ れば な ら ない" )。 しか し,カル テ そ れ 自体 に も問 題 はあ り,「カ ル テ用 紙 の 各 部 分 の 機 能分 担 が 不十 分 で , カ ル テ全 体 が, 有機 的 に構 成 さ れ てお ら ず , 医 療 の 進 歩 に十 分 な対 応 が 得 ら れ な かっ た。」17) とい う指 摘 もあ る。 そこで, 従 来 の 紙 製 カ ル テ に代 わっ て, 紙 製 カ ル テ に 記 載 さ れ て い る情 報 の 電 子化 , カ ル テの 電 子 化 を進 め, ペ ー パ ー レ スを 目指 し た 電 子 カ ル テの 研 究 ・開 発 ・ 導 入 が な さ れ て きた。電子 カ ル テ とい う場 合 に,「物 件 とし ての カ ル テの 電 子化 を指 向 す る場 合 と, カ ル テ に書 か れた 内 容 が 情 報 処 理 化 さ れて い て,こ れ を 電子 化 す る方 向 を 考 え る場 合 」18)とが あ ろ う。電 子 カ ル テ は,「診 療 支援 情 報 シ ス テ ム とい う発 想で , カ ル テ情 報 の 管 理 か ら最 後 の レ セプ ト ま で ア 貫 した もの 」19)と もい え る。 も ちろ ん, 従 来 の紙 製 カ ル テの利 点 を残 し な が ら, シ ス テ ムカ ル テ を導 入 し て い る例 もあ る20)。 医 師 には, カ ル テ の保 存 義 務 が あ り, その こ とか ら もカ ノレテ 管 理 は 重 要 な 問題 となっ て い る。例 えば,神 戸 大 学 医 学 部 附 属 病 院 で は,「カ ル テの 保 存 期 間 につ い て ぱ, 外 来 ・ 入 院 を問 わ ず医 師 法 に よ る保 存年 限 は5 年 間 とさ れ て い るが, 大 学 病 院 と し て の 性 格 上 , 貴 重 な 研 究 資 料 とし て廃 棄 す る こ とが 出 来 ず, その ほ とん どが 永 久 保 存 の 形 態 を取 っ て い る。」21)の が 現 状 で あ る。 カ ル テの 増 加 に対 し て, い か にカ ル テ を管 理 す る か とい っ た 工 夫 が 必 要 と なっ て く る。22)その ひ とつ とし て, 光 デ ィ スク に よ るカ ル テ管 理 が あ る。 「光 デ ィ ス ク フ ァ イノレシ ス テ ムは 文 書 を画 像 ( イメ ー ジ ) とし て デ ィ ジ タ ル化 し, レ ーザ ・ビ ー ムで 光 デ ィ ス ク上 の 記 録 膜 を変 化 さ せ て 画 像 情 報 を 記 録 す る方法 で あ り, 保 管 効 率 の 高 さ の み な らず, 検 索 の 速 さ や 情 報 伝 達 が 可 能 な こ とに も, その利 点 が あ る。」23) とい わ れて い る。 確 か に, 光 デ ィ ス ク に よ る保 存 スペ ー スは 小 さ く て す ぴ4 )。 しか し,「光 デ ィ ス ク フ ァ イ リ ン グ シ ステ ム は, マ イ ク ロ フ ィノレム に代 わ る有 力 な文 書保 管 方 法 に な りう る と脚 光
を浴 びたが, その後 (1981 年以後 )8 年 を経 た現在 にお いて も, 本 システ ム が診療記録 の保管 シ ステム とし ては活用 さ れていない。」25)ようであ る。 電子カノレテを導入 してい る病 院 もあ るが26) わが国の病院 の現状 から,紙製 カ ル テは今後 も用 い られるで あ ろ うし, あ るい は電子 カル テ との共 存 とい う 形で 併用 さ れていくであ ろ う27)。 そこで, カル テの電子化 とは別 に, カル テの抽出・戻 し・保管 につ いての コンピュータ化 を行 なお うとす るの が, カル テ自動検索 シ ステ ムであ る。 患 者情報 が「診療現場 や事務部 門で利 用 さ れる ときには, 患者個人 ご との 時空 間的デ ータ を迅速 に取 り出 す こ とが要請」28)さ れる。患 者の再 診の場合, とくに予約制で ない場合 には, カノレテは迅速 に診察室へ 送 られなければ な ら ない。その た めに,「 よ くとられて い る方法 は,最近来 てい る患者 さんのカル テ・レ ントゲ ンを各科 保管 してお く」29)こ とであ る。しかし,「各科 の スペー スや,各科で 適時整理作業 が必要 となるな どの問題」30)が残 る。 こ うした問 題 に対 して も, カルテ自動検 索 シ ステムは役 立つ もので あ る。 カル テ自動検索 シ ステムは, 個別 システ ムで ぃ えば, 診療検索 システムに 入 る。わが国 病院 にお け る診療 記録検 索 シ ステムの利 用 は, 表II −1, 表II −2 か らわか るよ うに,病 院総 数 全体 の約14 %で あ り,低 い比 率 となっ てい る。 (表II −1, 表II −2 参照。) カル テの性 質上 の問題点 もあ り31),紙製カ ル テを今後 も用 い るであ ろ うこ と か ら, カル テ自動検索 シ ステムの利 用 は, カル テ管理 の ひ とつ の有 効な手段 であ る とい えよう。カ ル テ自動検 索 シ ステ ムは,例 えば,「物件 としての従来 の紙 製カル テの抽出・戻 し・保管 といっ たカ ル テの管 理を, コン ピュータ に よっ て行お う とす るシステ ムであ る。」 と もい えよう。
表H −8 カ ル テ 自 動 検 索 シ ス テ ムの 費 用 ・ 効 果 ・ 便 益 87 利用状況(病院数) 六 二二 ニ 総 数 診療録検索システム を利用している 病 院 総 数 10,096 1,408 厚 生 省 国 文 部 省 レ 労働福祉 事業 団 そ の 他 252 67 38 42 38 29 15 7 都 道 府 県 市 町 村 日 赤 済 生 会 北 海 道 社 会 事 業 協 会 厚 生 連 国 民 健 康 保 険 団 体 連 合 会 307 772 97 70 7 114 4 39 123 12 11 1 17 1 全 国 社 会 保 険 協 会 連 合 会 厚 生 団 船 員 保 険 会 健康保 険組 合及 び その連 合会 共 済 組 合 及 び そ の 連 合 会 国 民 健 康 保 険 組 合 53 7 3 23 49 1 8 4 − 5 10 − 公 益 法 人 医 療 法 人 学 校 法 人 会 社 そ の 他 の 法 人 個 人 医 育 機 関 ( 再 掲 ) 441 4,245 89 85 279 3,081 165 72 564 30 22 34 366 62 出所 :『平 成2 年 医療施 設 (動 態・ 静態) 調査 ・病院報告 』 厚生省大 臣官房統計情 報部 編1992 年,284-285 頁。
表n −9
利用状況(比率) こ 夕 二 総 数 診療録検索システム を利用している 病 院 総 数 100 13.9 厚 生 省 国 文 部 省 レ 労働福祉事業団 そ の 他 100 100 100 100 15.1 43.3 39.5 16.7 都 道 府 県 市 町 村 日 赤 済 生 仝 北 海 道 社 会 事 業 協 会 厚 生 連 国 民 健 康 保 険 団 体 連 合 会 100 100 100 100 100 100 100 12.7 15.9 12.4 15.7 14.3 14.9 25.0 全 国 社 会 保 険 協 会 連 合 会 厚 生 団 船 員 保 険 会 健康 保 険 組合 及 び その連合会 共 済 組 合 及 び そ の 連 合 会 国 民 健 康 保 険 組 合 100 T100 100 100 100 100 15.1 57.1 0.0 21.7 20.4 0.0 公 益 法 人 医 療 法 人 学 校 法 人 仝 社 そ の 他 の 法 人 個 人 医 育 機 関 ( 再 掲 ) 100 100 100 100 100 100 100 17.5 13.3 33.7 25.9 12.2 11.9 37.6 出所 :『平成2 年 医療施 設(動m ・静態)=調 査 ・病 院報 告 』 厚生省 大 臣官房統 計│青報部編1992 年,284-285 頁。カルテ自動検索システムの費用・効果・便益892. カル テ自 動 検 索 シ ス テ ム導 入 の 費 用 ・ 効 果 ・ 便益 巾 カル テ自 動 検 索 シ ス テ ム導 入 の 費 用 \ カ ル テ 自動 検 索 シ ス テ ム導 入 の 費 用 と し て は,機 器購 入 の費 用(あ る い は, リ ー スの場 合 には.; ー ス料 ),ニエ 事 費 用,ソフ ト 費 用,電 気 代 ・ その 他 の費 用, オプ ショ ンプ ログ ラ ムに 関 す る費 用 に分 け ら れ る。 機 器購 入 の 費 用 は, メ ー カ ー に よっ て 異 な るが , 例 えば , 以 下 の よう で あ る。 , ●マッダ カル テック ス株 式会 社32)の マ ツダ カ ル テッ ク ス4500 は, 約10,000,000 円で あ る。 ●株式 会 社 サ ン キ33)のダ ス ム(1 リ ーダ ー4 ラ ッ ク一 式 )は,6,529,000 円 で あ る。 ●株 式会 社 エ ム ・ ア ン ド ・ シ ー34)の ジ ヤ スト サ ーチ 光 の 場 合 , カ ル テ フ ア イル1 ラ ッ ク (種 類 はF −6 ) が7,5000,000 円 で あ る。
●株式 会 社 ユ ニ ッ ク35)のKOPS ・FICS;>' ス テ ム の場 合, カ ル テ 自 動 検 索 機KOPS-34
/KR3000 が7,800,000 円 で あ る。 ●株式 会 社 共 和機 械 製 作 所36)の カ ル テ 自動 検 索 シ ス テ ム ・ サ ー チ ロ ボ 本 体 とコン ト ロ ー ラが2,500,000 円 で あ る。 上 で述 べ た 価 格 は, 定 価 で あ り, 納 入 価 格 は定 価 よ り も低 い の が 現 実で あ る。 機 器購 入 の 費 用以 外 の 費 用 は, シ ス テ ムの利 用 の仕 方 次 第で , あ る い は, 病 院 の規 模 等 に よっ て異 な っ て く る。 (2) カル テ 自動 検 索 シ ス テ ム導 入 の 効果 効 果 につ い て考 え る場 合 に は,ま ず,目 的 を 明 ら か に し な くて は な ら な い。 目的 が明 ら か に なっ て始 め て, その 目 的 に対 し て 効果 が あ っ た の か, な か っ た の か, ど うで あ っ た の か とい う こ と に な る。 カ ル テ自 動 検 索 シ ステ ム の 目 的 は 何 で あ る の か とい う と, カ ル テの 抽 出 ・ 戻 し ・管 理 といっ た 検 索 作 業 を, 人 手 に よ る よ り もよ り効果 的 に行 う こ とで あ る。 こ れ は1 次 的 目的 で あ る。2 次 的 目 的 とし て は, 患 者 に対 す る もの と病 院 (あ るい は病 院 経 営 ) に対 す る もの の2 つ に分 類 さ れ る。 前 者, つ まり, 患 者 に対 す る目 的 は, 患 者 へ の サ ービ スの向 上 で あ る。 後 者, つ ま り, 病 院 (あ る い は病 院 経 営 ) に対 す る目 的 とは, 病 院 の経 営
に カ ル テ 自 動 検 索 シ ス テ ム を 役 立 て る こ と で あ る 。1 次 的 目 的 に 対 す る 効 果 が1 次 的 効 果 で あ り ,2 次 的 目 的 に 対 す る 効 果 が2 次 的 効 果 で あ る 。 病 院 に よ っ て は, 病 院 経 営 に シ ス テ ム を 利 用 す る こ と が1 次 的 目 的 で あ り , カ ノレ テ の 抽 出 ・ 戻 し ・ 保 管 と い っ た 検 索 作 業 の 効 率 を 上 げ る こ と が2 次 的 目 的 で あ る と い う か も し れ な い 。 ま た は , 患 者 へ の サ ー ビ ス を 向 上 す る こ と が1 次 的 目 的 で あ る と い う か も し れ な い 。 し か し , カ ル テ 自 動 検 索 シ ス テ ム の 直 接 的 効 果 は , カ ル テ の 抽 出 ・ 戻 し ・ 保 管 と い っ た 検 索 作 業 の 効 率 を 上 げ る こ と で あ り , そ れ に よ る 間 接 的 効 果 が 病 院 経 営 に 自 動 検 索 シ ス テ ム を 利 用 す る こ と で あ っ た り , 患 者 へ の サ ー ビ ス の 向 上 で あ っ た り す る の で あ る 。1 次 的 と い っ た の は , 直 接 的 で あ る と い う 意 味 を 含 め て の こ と で あ る 。 ま た ,2 次 的 と い っ た の は , 間 接 的 で あ る と い う 意 味 を 含 め て の こ と で あ る 。 つ ま り , 効 果 は い く つ か の 段 階 に お い て 発 生 す る も の で あ り , 本 稿 で は , 最 初 の 段 階 で 直 接 的 に 発 生 す る 効 果 を1 次 的 効 果 と い い , 次 の 段 階 に 発 生 す る 効 果 を2 次 的 効 果 と い う こ と に す る 。: ■ ■ ■ ま ず ,1 次 的 効 果 に つ い て 述 べ る こ と と す る 。 カ ル テ の 抽 出 ・ 戻 し ・ 保 管 と い っ た 検 索 作 業 が ,「 簡 単 」 に ,「 迅 速 」 に そ し て 「 正 確 」 に 行 え る と い う こ と が , カ ル テ 自 動 検 索 シ ス テ ム の1 次 的 効 果 で あ る 。 「 簡 単 」 と い う 点 に つ い て は , 以 下 の こ と が 上 げ ら れ る 。 ● カ ル テ は ラ ッ ク の ど の 場 所 に で も返 却 で き る ラ ン ダ ム 収 納 の た め に , 誰 で も 簡 単 に 戻 し 作 業 が 行 え る と い う こ と 。 丿 ● 毎 月 の カ ル テ 整 理 が 簡 単 に で き る と い う こ と ( 例 え ば , 最 近2 ヵ 月 間 に1 度 も 来 院 し て い な い 患 者 だ け の カ ル テ を 抽 出 す る こ と が で き , カ ル テ の 日 付 印 か ら わ ざ わ ざ 来 院 確 認 を す る 手 間 が な く な る 。)。 ● 収 納 の 間 隔 が 均 等 で な く と も , 設 定 変 更 が 自 由 に , 簡 単 に 行 え る と い う こ と 。 ● 診 察 券 の 磁 気 カ ー ド 化 で , 入 力 が 新 人 の 職 員 で も 簡 単 に 操 作 で き る と い う こ と。 : 「 迅 速 」 と い う 点 に つ い て は , 以 下 の こ と が 上 げ ら れ る 。 ● カ ル テ の 抽 出 が2 ∼3 秒 で 行 え る と い う こ と 。
カルテ自動検索システムの費用・効果・便益91 ●カ ル テ抽 出 の 並 列 処 理 がで き(つ ま り, 種 々 の カ ル テ抽 出 が 同 時 にで き), カ ル テ抽 出 の 迅 速 化 を図 る こ とが で き る とい う こ と。 「正 確 」 とい う点 につ い て は, 以 下 の こ とが 上 げ ら れ る。 ●カノレテ は 必 ず 見 つ け ら れ る とい う こ と。 ト ●カル テ の ア リバ イ管 理 がで き る とい う こ と (未 返 却 カ ル テ の 追跡 が可 能 で, カ ル テ の 移動 先 が 明 らか にな る。)。 ●機 器 の 物 理 的 故 障 は ほ とん どな い ( その た め に, 爪 折 れ,フ ァ イノレ詰 ま り, カ ル テ の破 損 , 汚 れ を 防 止で き る。) とい う こ と。 ● どん な に厚 い カ ル テで も使 え るた め, カ ル テ を ま と め てお く こ とがで き, 管 理 を正 確 に行 え る とい うこ と。 ●カル テ の取 り忘 れ を防 止 で き る とい う こ と。 \ ●カル テ の 集 中 管 理(あ る い は 中央 管 理 ) と各 科 管 理 (あ る い は分 散 管 理 ) の ど ち ら に も対 応 で き る とい う こ と。 以上 が,1 次 的 効 果 で あ る。2 次 的効 果 は, 病 院 (あ るい は 病 院 経 営 ) に対 す る もの と, 患 者 に対 す る もの に分 け て 整 理 で き る。 まず, 病 院 (あ る い は病 院経 営 ) に対 す る効 果 は, 以 下 の よ う な こ とが上 げ ら れよ う。 ●機 器 に よ っ て は, 棚 側 の配 線 工 事 が不 要 で あ る とい うこ と。 ●機 器 に よっ て は, カ ル テ の増 加 に 費用 は 作 用 さ れ な い とい うこ と。 ●事 務職 員 の 肉 体 的 疲 労 か ら の解 放 に もつ な が る とい うこ と≒ ●事 務職 員 の モ ラノレが 高 ま る とい う こ と。 ●事 務職 員 の 定 着 率 が良 く な る とい う こ と。 ●シ ステ ム の 拡 張 性 や将 来 性 が あ る とい うこ と。 ●診療 内 容 の 充 実 に もつ な が る とい う こ と。 ●病 院 の イメ ー ジ ア ップ につ な が る とい う こ と。 ●病 院 の 信 頼 感 が 高 ま る とい うこ と。 次 に, 患 者 に対 す る効果 とし て は, 以 下 の よ う な こ とが上 げ ら れ よ う。 ●待 ち時 間 が 大 幅 に短 縮 す る とい うこ と。 ∇ ● よ り充 実 し た診 療 を受 け ら れ る とい うこ と。 ●事 務 職 員 の対 応 が よ く な り, 病 院 の イメ ー ジ が よ く な る とい う こ と。 ●病 院 へ の 信 頼 感 が 高 ま る とい う こ と。
カ ルテ自動検索 シ ステムの導入 により, 以上 のよう な効果 が期待で き るの であ る。 (3) カル テ自動検 索 シ ステ ム導入 の便益 便益 につ いては, 具体的 に貨幣表 示 す るこ とによっ て測定 す るこ とにな る。 この場合, 何 を主体 とす るか によっ て, 便益 の内容 は異 なっ て く る。 白 そこで , ここで は病 院を主体 とす る場 合 と, 患者 を主体 とす る場合 につ い て考察す る。 まず, 病 院を主体 とす る場合 には,便益 の内容 はどの ように な るので あろ うか。9 例 えば, 次 のような ものが考 えられよ う。 ●カル テ自動検 索 シ ステ ムの導 入 により,病院 が支出 せず にす んだ 節約 分。 ●患者数が増加 した場 合, その患者数の増 加によ る収 入 の増加分。 犬 次 に, 患者 を主体 とし た場 合の便益 の内容 にはどの ような もの が考 えら れ るか。 例 えば,次 の よ うな ものが上 げ られよう。 ト ●待 ち時間 が短縮 さ れ, その ために,従 来 の待 ち時 間 とシ ステムの導 入 に よる待 ち時 間の間 に時 間差 が生 じ る。 その時 間内 にに 患者 が仕事 をし た 場合, 仕事 をし たこ とによっ て防ぐこ とがで きた所 得損失分。 ●待 ち時間 の短縮 によ り, 支 出せ ずにすんだ節約分 (例 えば, 待 ち時 間内 に喫 茶店 へ行っ た り, 売店で 飲 食物 や雑 誌等を購入 す る患者で あ れば, 待 ち時 間 が短 縮 し たこ とによって ,喫茶店 に行かず にすんだ り, 売店で 飲食物 や雑誌等 を購 入し ないで すんだ りした節約分。)。 / 以 上の よ うに, 主体 の別 により√ 当然, 便益 の内容 は異 なっ てく る。 患者が主体 の場 合 に は,年 齢, 性 別,職業 ,所 得階層, 通 院距離 等 によっ て, 便益 に差 が生 じ て く るこ とに なろ う。 m . 分析事例 犬1. 株式会 社サン キのカ ル テ自動検 索機ダ スムの場合 導入機 器:「ダ スム」i8ooRx-i 型,1 リーダ ー。 大 病 院:外米 件数1 日300人, 外来 の みレ セプ ト 請求 件数2,000 件。 常時通 院患者カ ル テ3,000 ∼3,500枚。 検索 人員 :平均3.5 人 ニj
カ ルテ自動検索 システ ムの 費用・効果・便益93 (i)人力 によるカルテ検索の費用 事務職員1 人当たりの年間経費 コ 給 与:110,000 円×12ヵ月=1,320,000円 法定福利・厚生費:8,400 円×12ヵ月=100,800 円 賞 与:200,000 円×2 ヵ月=400,000 円 そ の 他 諸 経 費:20,000 円×12ヵ月=240,000 円 合 計2,060,800 円 事務職員1 人当たりの月間経費 =2,060,800円÷12ヵ月=171,733円 事務職員3.5人の月間経費 =171,733×3.5人=601,066円 (ii)ダ スムによる検索費用 取 得 原 価:6,529,000 円(1y ーダ ー4 ラック一式) 残 存 価 額:取得原価の10% 償 却 方 法:定額法 年間償却費:5,876,100 円÷5 年=1,175,220円∇ 月間償却費:1,175,220 円÷12ヵ月=97,935円 事務職員1尚人の月間経費:171,733 円 \ 分析対象 の病 院で は, カル テ自動検索 システ ム「ダ ス ム」導 入 前には, 事 務職 員 が3.5人必 要で あっ た。 したがっ て,(i)人 力 によ るカル テ検索 の費用 は,1 ヵ 月 当た り事務職員3.5 人分 の月間経 費601,066 円 というこ とになる。 一 方, カルこテ自動検索ノシ ステみ「ダ スム」 導入後 には, 事務職員 が1 人で すんだよ したがっ て, (ii)ダ スムによ るカル テ検 索 の費阻 は,ダ ス 宍ムの月 間 償却 費に事務 職員1 人の月間経 費を加 えた269,668 円 とい うこ とになるレ ここで は,ダ スム導 入の費用 を機 器購 入の 費用の み につ いて計算 し,ニその 他の費用 につ いて は計 算してい ない。便益 につ いて は, 人件 費の削減 につい ての測定を行 い, 患者数 の増加 につ いての把 握 は行っ て いない。 しかし,上 述 した (i) と(ii) から,ダ スムの有効性 ぱ明 らかで あ る。 また,患者 を主体 とした便益 も,(i)よ り(ii)の方 が大 きい と推 定で きる。 (図Ill−1 を参照。)
ダ スムの導入 の純便益 額 は,171,733 円 ×2.5 人 −(97,935 円 十171,733円) と な る 。 図Ⅲ−1 患者数 によ る1 人当 た り平均 待 ち時 間 分20 I にoo11 5 5102030405060708090100 =429,333 円 −269,668 円 =159,665 円 150200 250 人 数/h 出所 :『ダ ス ム資料』 株式会社 サ ンキ,1 瓦2. 株式会社 ユニ ッ クのカ ル テ自動検索機KOPS-34 /KR3000 の場合KOPS-34 /KR3000 の導 入前 と導入後 にお け る, 担当事 務職員 の人数 と外 来 患者数 を比 べて み る と, 例 えば, 東京のA 病 院で は15 名 か ら4 名 に減少 し てい る(約73.3 %の減 少)。 また, 東京 のF 病 院で は,導 入 前の外来 患者数 が30 ∼90 人で あっ たのが, 導入後 には250 人 に増 えてい る。(表Ill−1 を参照。)
カ ル テ 自動 検 索 シ ス テ ムの 費 用 ・ 効 果 ・便 益95 表Ⅲ−IKR3000 自動抽 出機導 入前 と導入後 の比較評 価 (病院名) (導 入 前担当者 数) (導入後 担当者数) ピー ク8:30 ∼9:30A 病 院(東 京)15 名(専任 )4 名(ピー ク6 名)B 病院(横浜 )8 名(専任)3 名c 病 院(群馬)6 名(専任)2 名D 病 院(群馬)6 名(専 任)3 名E 病 院(茨城)8 名(専任 )3 名F 病院 東京)4 名(専任)6 名G 病 院(長野)8 名(専任)3 名 出所 :株式会社 ユニ ック 第2 営業 部資料 (来 患数) 450人∼800人450 人 ∼600人280 人∼300人300 人∼400人450 人30 人∼90人→250人350 人∼800人 そこで,A 病 院 を例 に取 り上げ る。 導 入機器:KOPS-34 /KR3000 病 院:外来件 数450 ∼800 人 検索人員:15 名(i) 人力によ るカ ル テ検索 の 費用 事務職員1 人 当 た りの 月間経 費は,分析事例1 の171,733 円 を用 い るこ とと す る。 事務職員15 人の 月間経 費 =171,733円 ×15 人 =2,575,955 円(ii)KR3000 によ る検索 費用 取得 原価:7,800,000 円 残存価額:取 得原 価 の10 % 償却 方法:定額法 年間償却費:7,020,000 円 ÷5 年 =1,404,000 円 月間償却 費:1・,404,000円 ÷12 ヵ 月 =117,000 円 事務職員4 人 の月間 経 費:171,733 円×4 人 =686,932 円 月間検索 費用 =117,000 円 +686,932 円=803,932 円
(i),(ii) から,KR3000 の導 入の純便益 額 は, 」71,733 円×11 人 −(117,000 円 十686,932 円) =1,889,063 −803,932 円 =1,085,131 円 犬 とな る。 3 。 株式会 社エ ム・ アンド ・ シーのジ ャ ストサ ーチ 光の場合 導 入機 器 : ジャ ストサ ーチ光 病 院 :戸田中央総 合病 院38)389 床√ 外来1,400 ∼1,600 人 ( うち内科450 ∼600人) 検 索 人員:10 名 \ (i) 人力 によ るカル テ検索 の費用 事務職 員1 人当た りの月間経 費 は,分析 事例1 の171,733 円 を用 いるこ と と す る。 事務 職員10 人 の月間経 費 ∇ =171,733 円×10 人 =1,717,330 円(ii ) ジャ ストサ ーチ光 によ る検 索費 用 取得 原価:7,500,000 円 残存 価額 :取 得 原価 の10 % 償却 方法 :定額法 年 間償却 費:6,750,000 円÷5 年 =1,350,000 円 月 間償却 費:1,350,000 円÷12ヵ 月 =112,500 円 事務 職員4 人 の月 間 ト 経 費:171,733 円 ×4 人 =686,932 円 ……= 月 間検 索 費用 =112,500 円 十686,932 円 =799,432 円 し (i),(ii) か ら, ジャ ストサーチ 光の導 入の純 便益額 は,171,733 円×6 人 − (112,500 円 十686,932 円) =1,030,398 −799,432 円=230,966 円 とな る。 ジャ ストサ ーチ光 は常盤 台外科病 院39)で も導 入さ れ,導入前 の検索人員 が
カ ル テ自 動 検 索 シ ス テ ムの 費 用 ・ 効 果 ・ 便 益97 4 人であっ たの が, 導入後 は1 人 となっ た。 4 。 マツダ ・ カ ル テッ クス株式会社 の場合 導入機 器:カ ル テ ックス-4500 大 病 院;外米 件 数1 日300∼400人 検索 人員 :5 名(i) 人力 に よる検 索の費用 事務職 員1 人 当た りの月間 費用 は,分析 事例1 の171,733 円 を用い るこ と とす る。 事務 職員5 人の 月間経費 =171,733 円 ×5 人 =858,665 円(ii) カノレテッ クス-4500 による検 索費用 取 得原価:10,000,000 円 残 存価額 :取 得価 額の10 % 償 却方法 :定額法 年 間償却費:9,000,000 円 ÷7 年=1,285,714 円 月間償却費:1,285,714 円 ÷12ヵ 月 =107,142 円 事務職員2 人の月間 二 経 費:171,733 円 ×2 人 =343,466 円(i),(ii) か ら, カル テッ クス-4500の導 入 の純便 益額 は。171,733 円×5 人 −(107,142 円 十343,466 円) =858,665円 −450,608 円 =408,057 円 となこる。 本分析で は,費用 につ いては機 器購入の 費用の みを計 算 し,定価 を用いた。 償却方法は定額 法で行っ た。便益 につ いては, 人 力 に よ る検 索費用 の削減分 を測定した。 本 分析で は,2 つの代 替案, つ ま り, 人力 に よるカル テの検索 とカル テ自動検 索 システ ムに よるカノレテの検 索 との比較 検 討で あ る。 したが っ て,機 器の相 違 によ る純便益 額の比較 を目的 とした もので はない。
お わりに 本稿で は, まず, 病 院 にお け るコンピ ュータの導入 に関す る実態 を明 らか にし, 病院情 報シ ステ ムの概 要 を ま とめた。 病院情 報 シ ステ ムの中で, 診療 録検索 シ ステムを取 り上 げ, 自動検索 シ ステ ムの位 置づ けを した。 さらに, カル テ自動検 索 シ ステムを費用・効果 ・便益 の側面 か ら考察 しレ 分 析例 を示 した。 そこで, カ ルテ自動検 索 シ ステムは病 院に とっ て, 人件 費の削減 に もつ な が る有 効 なシステ ムであ るこ とが明 らかになっ た。 また, カル テがみつ からず に同一 患者のカル テを多数 つ くっ てし まう とい っ たミス も減 らすこ とがで き, 患 者 に とっ ては待 ち時 間が大幅 に減 少さ れ る といっ たこ ともわかっ た。 病 院 にお け るコンピ ュ ータ の導 入によ る, 費用・効果 ・便 益 の側面 か らの 考察 は, カル テ自動検 索 システ ム以外 の もの につい て も,同 じ よ うに行 うこ とが可能で あ るし, そうす るこ とで, コンピ ュータの導入 によ る問題 点 も明 か となろ う。 さ ら に, 今後 の病 院 におけ るコンピ ュータ利 用の展 開 もみ えて くるこ とに なろ う。 したがっ て, 病院 にお け る情報 システ ムの発展に は, 費用 ・効果 ・便益 の 側 面 からの考察 が必 要であ ろ う と考 える。 また,病 院の意思 決定上 の ひ とつ の手段 として,費用・ 効果 ・便益 の側面 からの分析 は,有 効で あ る と考 える。 〈謝辞〉 本稿で は, カノレテ自動 検索 システムの導入 の費用・ 効果 ・便益 につ いて考察 し,分析 事例 を示 した。 文 責は筆 者 にあ る とはい え,分 析事例 に関 す る資料 を中心 に, カ ル テ自動検 索 シ ステムに関す る種々 の資料 の提供 を頂 い た。本研 究 にご協 力頂 いた,株式会社ユ ニッ ク(営業 本部)の加籐 順一氏, マ ツダ カル テック ス株式会 社 ( システ ム営業 部)の深尾 直樹 氏, 株式会社 工 ム・ アンド ・ シー(営業 部)の 山城雅人氏, 株式 会社共和機械 製 作所, 株式 会 社サン キの関係 者各位 に謝 す る と共 に. お礼申 し上 げ ます。 [注] (1) 日本情報処理開 発協会 の調 査(日本情報処理開発 『1989年版 コンビa. 一タ利 用 状況調 査集計 結果 』1989年,4 頁。)によれば,第一次産業で は,15 年以上20 年 未満 が60.0 %(5 社 中3 社),20 年以上 が40.0 %(5 社中2 社 ) となっ てい る。
カノレテ自動検 索シ ステムの 費用・ 効果・ 便益99 第 二 次 産 業 で は,15 年 以 上20 年 未 満 が42.5 %(414 社 中176 社),20 年 以 上 が38.4 %(414 社 中159 社) と な っ て い る。 第 三 次 産 業 で は ,15 年 以 上20 年 未 満 が41.7 %(436 社 中182 社),20 年 以 上 が34.2 %(436 社 中149 社) と な っ て い る。 第 一 ・ 第 二 ・ 第 三 次 産 業 の い ず れ も, 経 過 年 数 が15 年 未 満 の 比 率 は 低 く な っ て い る 。( 各業 種毎 に上 段 :社 数,下 段: %)
□
五 年 ・ 未 満ド
計
十 十 五 年 年 以 未 上 満S訴
ド
一 一 十 年 以 上 回 答 社 数 第 一一 次 産 業 計 O 0.0 0 0.0 0 0.0 3 60.0 2 40.0 5 100.0 第 二 次 産 業 計 3 0.7 27 6.5 49 11.8 176 42.5 159 38.4 414 100.0 第 三 次 産 業 計 6 1.4 30 6.9 69 15.8 182 41.7 149 34.2 436 100.0 公 務 計 0 0.0 0 0.0 4 11.1 17 47.2 15 41.7 36 100 .0 全 産 業 計 9 1.0 57 6,4 122 ]3.7. 378 42.4 325 36.5 891 100.0 主 な 業 種 建 設 業 0.0○ 2 5.6 6 16.7 19 52.8 9 25.0 36 100.0 食 品 製 造 業 0 0.0 2 9.5 2 9.5 13 61.9 4 19.0 21 100.0 繊 維 工 業 0 0.0 3 10.3 2 6.9 8 27.6 16 55.2 29 100.0 化 学 工 業 2 4.0 2 4.0 8 16.0 19 38.0 19 38.0 50 100.0 鉄 鋼 業 O 0.0 0 0.0 2 13.3 7 46.7 6 40.0 15 100.0 u 機械n 製U 0 0 .0 5 8.2 8 13.1 21 34.4 27 44.3 61 100.0 縦 用機械駄IS 業 0.0O 3 8.1 8 21.6 9 24.3 17 45.9 37 100.0 卸 業 ・ 商 社 0 0 .0 7 9.5 11 14.9 39 52.7 17 23.0 74 100.0 小 売 業 0 0 .0 5 12.2 10 24.4 16 39.0 10 24.4 41 100.0 金 融 業 O 0 .0 3 3.2 16 17.2 44 47.3 30 32.3 93 100.0 運輸・通信・餌 業 0 0 .0 3 5.8 7 13.5 22 42.3 20 38.5 52 100.0 電か ガ ス事業 0.00 O 0 .0 O 0.0 2 22.2 7 77.8 9 100.0 広 告・調 査・情 報 提 供 サ ー ビ ス業 O 0.0 0 0.0 1 20.0 2 40.0 2 40.0 5 100.0 悄 報 処理 サ ー ビ ス・ ソ フ ト ウ ェ ア 業 5 10.4 2 4.2 5 10.4 ・11 22.9 25 52.1 48 100.0 出所: 日本情 報 処理 開 発協会 『1989 年版 コンピュ ータ利 用状況 調査 集計結果 』1989 年,4 頁。 (2) 厚生大 臣官 房統 計情報 部編『平成2 年医療施 設(動態・ 静 態)調 査・病 院報告j1992 年,284 ∼287 頁。この調査 の調 査票 には,「電子 計 算機 の利 用」とい う項 目で示 さ れてお り, コンピュ ータ の種類 につ いては示さ れていない。 (3) 『病 院経営分析調査報告 』 全国公私病 院連盟1992 年,77 ,78 頁。(4 ) 開 設者 が個 人であ る18病 院 のう ち,コンピュ ータを利 用 してい ると答 えた のは17 病 院(約94.4 %)で, 全国 公私病 院連盟 の調 査で は,国立病 院を除けば,最 も低 い比 率 になっ てい る。 この傾向 は,厚生 省大臣官房統計l青報 部の調査 結果 に もみ られる。 (5) 一般 の病 院 につ いてみてみ る と,コ ンピ ュータ を利 用 してい る比 率が最 も高い の は,300 床 ∼399床 の病 院で 約99.3 % (137 病 院中136 病院)であ る。次 いで,400 ∼499床 の病院で約98.1 %(103病 院中101病 院),200∼299 床の病 院で約98.1 % (2ii 病 院中207 病 院) となっ てい る。コ ンピュ ータ を利 用 してい る比率が最 も 低 いのは,99 床以 下の病院で 約94.8 % (192病 院中182 病 院) となって い る。次 いで, コンピュ ―タを利用してい る比率が低 いのは,100∼199床の病院で約96.8 % (216病 院中209 病院) となっ て い る。つ まり,病床数 の少ない病 院の方 が病床 数の多 い病 院 より も, コンピュ ータ を利 用 し てい る比率 が低 い こ とにな る(全 国公私病 院連盟, 前掲書,78 頁)。 (6) 以 下の表 は,一一般病院 におけ るコンピュ ータ の利 用比率 の高い地 域か ら順 に ま ‥ とめた もので あ る。 し 全国 の一般病 院総数は9,006 病 院であ る。その う ち,コンピュ ータを利 用 して い る と答 えた病 院は7,637 病 院 (約84.8 %) となっ てい る。 十 全国平 均 に近 い地域 は, 福 島県, 岩手県,宮 城県で あ る。 ニ 主 要 都 市 病院総数 コンピュ ー タ を利 用 している コンピュ ー タを利 用していない 病 院 数 比 率 病 院 数 比 率 1. 神 戸 市2. 名 古 屋 市3.+L 巾晃 叶J4.ill 由奇 俘i5. 横 浜 市6. 大 阪 市7. 広 島 市8. 福 岡 市9.A じhs ナ│ヽ│f↑110. 京 者I5i ↑i11. 仙 台 市12.: 束し収 者IS巨 音R 107 191 209 45 133 235 89 116 77 143 60 505 101 157 182 39 115 2O1 75 97 64 117 49 411 94.4 92.2 87.1 86.7 86.5 85.5 84.3 83.6 83.1 81.8 81.7 81.4 6 34 27 6 18 34 14 19 13 26 11 94 5.6 17.8 12.9 13.3 13.5 14.5 15.7 16.4 16.9 18.2 18.3 18.6
カ ルテ自動検索 システ ムの費 用・ 効果・便益101 都道府県 病院総数 コンピュータを利用している コンピュータを利用していない 病 院 数 比 率 病 院 数 比 率 1.i 茲 賀2. 奈 良3. 山 邸!4:.V 中 績15. 長 野e .浄 \同7.ai 形S8. 兵1 車9. 楽斤i 寫10.. 烏 耳疋11. 栃 木12. 君羊 ,馬13. よ奇 .玉14.111* 阜15 .不口1次 山16. 山 口17.I 刈 口」18 .愛 媛19. 大 「4反20. 千 葉21. 熊 本22. 長 山奇23. 手中E袈 月│24. 三 丿症25 .島 ,柘26. 冨ft27. 岩 ’手28. 宮 城29 .そ';ii30. 涸 矢口31. 北 海 道32. 秋 田33 .:*:if.34. 徳 烏35. 京 者│;36. 福 岡37.sT 山3S. 広j 馬39. 鹿 児 島40. 大 分41. 祁= 井42 .二失 丿戒43. 青 森.44.i 左 賀45. 宮 μ1奇46. 香)│ \47.I 妬 矢口 57 70 56 71 137 150 54 331 121 34 119 135 358 133 89 133 187 151 584 284 199 157 341 117 56 149 94 141 125 444 614 73 696 123 216 441 127 263 260 142 90 233 104 108 165 126 148 55 67 53 67 128 140 50 305 Ill 31 108 122 322 119 79 118 165 133 513 247 136 136 295 101 48 127 8O 119 1O5 373 515 61 579 101 177 356 102 211 208 113 71 183 8O 82 120 88 100 96.5 95.7 94.6 94.4 93.4 93.3 92.6 92.1 91.7 91.2 90.8 90.4 89.9 89.5 88.8 88.7 88.2 88.1 87.8 87.0 86.9 86.6 86.5 86.3 85.7 85.2 85.1 84.4 84.0 84.0 83.9 83.6 83.2 82.1 81.9 80.7 80.3 80.2 80.0 79.6 78.9 78.5 76.9 75.9 72.7 69.8 67.6 2 3 3 4 9 10 4 26 10 3 11 13 36 14 lO 15 22 18 71 37 26 21 46 16 8 22 14 22 20 71 99 12 117 22 39 85 25 52 52 29 19 50 24 26 45 38 48 3.5 4.3 5.4 5.6 6.6 6.7 7.4 7.9 8.3 8.8 9.2 9.6 10.1 10.5 11.2 11.3 11.8 11.9 12.2 13.0 13.1 13.4 13.5 13.7 14.3 14.8 14.9 15.6 16.0 16.0 16.1 16.4 16.8 17.9 18.1 19.3 19.7 19.8 20.0 20.4 21.1 21.5 23.1 24.1 27.3 30.2 32.4
( 資 料 ) 厚 生 省 大 臣 官 房 統 計 情 報 部 編 『平 成2 年 医 療 施 設 ( 動 態 ・ 静 態 ) 調 査 ・ 病 院 報 告 』1992 年,286 −287 頁 か ら, 比 率 を 求 め , 比 率 の 高 い 地 域 か ら 順 に 羅 列 し た 。 (7) 「 医 療 分 野 に お け る コ ン ピ ュ ー タ 導 入 の テ ン ポ は , 他 産 業 に 比 べ て 遅 れ て い る の も事 実 で す 。 そ の 理 由 は い ろ い ろ で す 。 ・ ・ ・ 何 よ り も大 き な 障 害 は, 導 入 に 関 す る 基 本 的 な 考 え方 と具 体 的 な ノ ウ ハ ウ , そ し て 運 用 の た め の 知 識 が 明 ら か に さ れ て い な い こ と に あ る よ う に 思 え る の で す 。」(『 医 療 と コ ン ピ ュ ー タ 』編 集 部 編F 医 療 情 報 シ ス テ ム の 幕 開 け 』 医 典 社1989 年,3 頁 。) (8) 厚 生 省 編 『厚 生 白 書 』(昭 和63 年 版 ) 厚 生 統 計 協 会1898 年,250 頁 。 (9) 田 中 博 , 中 村 清 吾 著 『次 世 代 医 療 情 報 シ ス テ ム 』 医 典 社1990 年,20 頁 。 ㈲ 同 上 。 (H) 藤 咲 進 , 関 田 康 慶 著r 医 療 シ ス テ ム の 将 来 戦 略 医 療 機 能 の 分 化 と統 合 』 医 学 書 院1989 年,197 頁 。 (12) 高 知 医 科 大 学 医 学 部 付 属 病 院 の 基 本 理 念 は , ① デ ー タ ベ ー ス の 本 格 的 導 入 に よ り デ ー タ を 一 元 管 理 す る こ と。 ② デ ー タ の 発 生 源 入 力 を 基 本 と し て 病 院 内 の 各 部 署 間 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を シ ス テ ム 化 す る こ と。 ③ 関 連 す る す べ て の 業 務 を 統 合 し 連 携 さ せ るこ と。 ④ 診 療 に よ り蓄 え ら れ た デ ー タ を 教 育 ・ 研 究 に 利 用 す る こ と。 の4 つ で あ り ,「 す べ て の 業 務 が , 有 機 的 に 連 携 さ れ た シ ス テ ム で あ るIMIS (TheIntegratedMedicalInformationSystemofKochiMedicalSchool ) と い う 総 合 医 療 情 報 シ ス テ ム に よ っ て 組 み 立 て ら れ て い る 。」(『医 療 と コ ン ビ ュ ー タ 』 編 集 部 編 前 掲 書,40 頁 。 / 以 下 の 図 ぱ,IMIS の 概 要 を 示 し て い る。
カル テ自動検索 シ ステムの費 用・効果・ 便益103
出所 : 『医療 とコンピュ ータ』編集 部編 『医療情 報 シ ステムの幕 開け』
(13ト 以下 の図 は慶 応義 塾大学病 院におけ る医療 情報 シ ステ ム図 であ る。
◆慶 膠 義塾 大学 病院IZ33ける 医療情報シ ステム 図
資料:『医療 とコンピュータ』編集部編『医療情報システムの幕開け』 医典社1989 年,54 ∼55頁。
㈲ 「個 別 システムの集合 と区 別 す る ときは,総合病 院情報 シ ステ ム(IntegratedHospitalInformationSystem,IHIS ),あるいは病院情報トータルシステム(TotalHIS )と呼ば れるこ ともあ る。・・・ト ータルシ ステム とは診療 の現 場 を中心 と して階層的 に積 み上 げ てい く構成 を とり,従来 の部門別 シ ステムを内部 に包含 す るシステムであ る。」 (田 中博, 中村清吾, 前掲書,25 ∼27 頁。) ㈲ 例 えば,「鹿児島大学医 学部 附属 病 院で は,1984 年 か らオ ーダ リング シ ステムに よる鹿 児島大学総合病 院情報 シ ステ ムTHINK (TotalHospitalInformationSystemofKagoshimaUniversity ) を構築 し,現在, 外来 ・病棟 ともに処方 ・注射 オーダ ー,検 査 オーダ ー,放射線 オーダ ー,栄 養 シ ステ ム, 看護 シ ステ ムな どの各サブ シ ステムが安定 に稼働 さ れ,病院の新 しい運用体制 が確立 して きた。」 のであ る。 (熊 本一郎,宇都 由美,田 中弘 充稿「診療情報の統合的 電子化 シ ステ ムへ の道 」 『第11 回医療 情報 学連合 大会 論 文集 』第11 回医 療情報学連合 大会1991 年,387 頁。 (16)「カル テは医療 の原点で あ り,病 院シ ステムの一環 を担 う最重要 な部分であ る。 それゆ え病 院トータル シ ステムを考慮 す る時 に,カルテ は単 な る病歴簿 に留 ま らず,医 療情報源 として病 院全部 内 に関連 を もつこ と とな る。」(巽 憲一, 牧野 尚彦稿「従来 のカル テを機 能化 した『シ ステム・カル テ』の試 み」『医 療 とコン ピュ ータJVol.2No.21989 年,25 頁。 (17) 同上,21 頁。 (18) 森忠三,西尾利一稿「診療 録 の情報処 理化 ∼電子カル テ につ いて∼」『医 療 とコ ンピュ ータJVol.2No.21989 年,8 頁。 (19) 里 村洋一「 オーダ リング システ ム と電子カル テは車 の両 輪」『医療 とコンピ ュー タJVol.21989 年,5 ∼6 頁。 「一 口 にい えば電 子カル テ とは,カル テの情報を100 %利 用 して,これか ら果 汁 を しぼっ り きっ て し まう 『ジュ ーサ ー』のよ うな ものだ。」(同上。) 峠 巽 憲一, 牧 野尚彦, 前掲 書,21 ∼26 頁。(21) 中満航) 他(神戸大 学医学 部 医療 情報処理部, 日本電気㈱,c&c 医療情 報 シ ステム事業 部)稿「電子 カノレテシ ステムの構 想」『第11 回医療情 報学連合大 会 論 文集』第11 回医療 情報 学連合 大会 」991 年,371 頁。 筒 「カル テは日々増加 の一 途 にあ り,単 に保存場所 等の確保 に とどまるこ とな く い か に効率的 に また体系的 にカル テを管理・保存・利 用のた めの シ ステ ム化 を 図 るか というこ とが最 も重要 な事項で あ り,病院業 務 の円滑 な運用を図 るため に必要 な事項であ る。」(同上 。)
カルテ自動検索システムの費用・効果・便益107 卵 山内一信,井上 清司稿「カル テの光デ ィ スクファ イリング 」『医療 とコンピュ ー タJVol.2No.61989 年 ,64 頁。 ㈲ 外来患者数 が年 間32,000 人, 病 床規模 が800床 の病 院にお けるカ ル テ保存 のた め のスペー スは,以 下 のよ うであ る。 ●作業 スペ ー スも含 めた外来・ 入院カル テの保存 スペ ー ス… …740 ㎡ ●同量 のカ ル テを光デ ィ スク にお さ めた場合の保存 スペ ー ス……7 ㎡ (中満航一, 他, 前掲書,374 頁。) 闘 山内一信,井 上清司, 前掲稿,64 頁。 冊 「済生会 下関 総合病 院産 婦人科 にお いて電子カ ル テシ ステ ムを開 発 し外来 電子 カル テは1988 年10 月 より,産科 入院 電子カル テは1989 年6 月 より運用 を開始 し た。」(是滓正 寛,加 藤紘, 野 口博 史,中村 敦稿 「電子カル テの作成 と運用上 の 問題点」『第9 回医療情 報学連合 大会 論文集』第9 回医療情報 学連 合大会1990 年,643 頁。) 妁 「必要記載事項 を記 した紙 製カル テを残 す とい うこ とが医 師法で 規定 さ れて い る以上,当面 は電子カ ル テ と紙 製カノレテ とが共 存しなが らの試行 運用 にな るで あろう。」(中満航一, 他, 前掲 書,372 頁。) 冊 井上通敏,武田 裕稿「病 院情報 シ ステ ムの将来」『医療 とコンピ ュ ータJVol.4No.31991 年,9 頁。 ㈲ 大櫛陽一稿 「外来 にお け る待 ち時 間短 縮」『医療 とコンピュ ータJVol.3No.11990 年,7 頁。 卸 卸 " c ^ ' c r S ■ S 3 S 3 . (34 ) " C S ■ S 3 ' ・ f ^ S 2 . S 3 -S 3 . 同上。 「一般の事務書類 とは違うカルテを扱うということで,患者個人のプ ライバシ ーの保護,医事訴訟などが生じた場合,ディスク上のデータの法律的な有効性 等の問題があ り,完全にペーパーレ ス化の実現には,まだ かなりの年月を要す るであろう。」, と考 えられる。(中満航一,他,前掲書,372 頁。) マッダカルテックス株式会社(:東京都大田区田園調布本町56−7 ) 株式会社サンキ(東京都豊島区池袋本町3 −26−12) 株式会社エム・アンド・シー(東京都豊島区東池袋3 −9 −7 束池織本ビル7F ) 株式会社呉ニック(東京都千代田区外神田6 −10−6 ) 株式会社共和機械製作所(:大阪府堺市少林寺町束2 −1 −16) 例えば,株式会社サンキのダ ムスの場合,ラック内のカル テホルダ ーは30度の 傾斜角を設けている。これは,事務職員の見易さ,使い易さを考慮 しての工夫 であるといえる。 鴎 医療法人社団 東光病 院(埼玉県 戸田 市本町1 −19 −3,0484-42-1111 )
㈲ 常磐 台外科 病院(東 京都板 橋区 常磐 台2 −25 −20,03-3960-7211, 病床 規模102