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ハンナ・アーレントのアメリカ憲法理解 : その契約概念を中心として(共同研究報告 : 憲法研究) 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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Title ハンナ・アーレントのアメリカ憲法理解 : その契約概念を中心として(共同 研究報告 : 憲法研究)

Author(s) 兼松, 誠

Citation 聖学院大学総合研究所 Newsletter, Vol.20-2 : 22-22

URL http://serve.seigakuin-univ.ac.jp/reps/modules/xoonips/detail.php?item_i d=2418

Rights

聖学院学術情報発信システム : SERVE

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(2)

【憲法研究】

ハンナ・アーレントのアメリカ憲法理解

―その契約概念を中心として―

 6月14日㈪、2010年度3回目の研究会が聖学院 本部2階において催された。当日は、雨天にも関 わらず、26名が集まった。名城大学准教授森川輝 和氏に上記の発表をしていただいた。

 以下は森川氏による発表の概要である。

 アーレントは、「憲法=国制constitution」を、

自由な共和政体を「構成することto constitute」と いう政治的な創設行為から理解しようとしてい る。

 アメリカ独立革命と憲法制定の原動力は、革命 以前、一世紀以上に亘り続けられていた共和主義 的な活動の体験であった。タウンを成立させ、維 持存続させたのは、人々の間の約束の力である が、これはフランス革命におけるような「一つの 身体へと結合される」人民という「ルソー的イメー ジ」とは全く異なる性質を持っている。憲法制定

=国制の構成(連邦制度や三権分立)において重 要なのは、約束による創設が為された際の「始ま り=原理」を保存し増大することであり、そして それを可能にする秩序をどのようにして構成する かということである。こうした契約概念がアメリ カ憲法の根底にあるというのがアーレントの理解 であるが、これは後の世代の人々によって新たに 反復されることがなければ簡単に失われていって しまう性質をもっている。

 アーレントは、建国から200年間にわたり、憲 法の権威を保存・増大してきたアメリカの憲法お よび政治を評価する。しかし、一方で、19世紀以 降、憲法を制定した独立革命の原理は忘却され、

革命精神は衰亡していると見る。そのためには、

それぞれの世代によって、世界を新しくする(創 設行為を新たに反復する)活動が行なわれなけれ

ばならない。

 その後、質疑応答という流れとなり、森川氏の 発表に刺激を受けた参加者たちによって、アメリ カ人やイギリス人、そしてドイツ人の憲法理解の 相違をめぐって白熱した議論が展開された。

(文責:兼松誠 聖学院大学大学院アメリカ・ヨー ロッパ文化学研究科博士後期課程)

(2010年6月14日、聖学院本部新館2階)

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