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ための活動に関する文献レビュー : 活動の過程と その要因に焦点をあてて

著者 藤本 優

雑誌名 人間関係学研究 : 社会学社会心理学人間福祉学 :  大妻女子大学人間関係学部紀要

巻 22

ページ 123‑136

発行年 2021‑02‑12

URL http://id.nii.ac.jp/1114/00006965/

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by‑nc‑nd/3.0/deed.ja

(2)

藤本 優 *

Yu FUJIMOTO

<キーワード>

障害者福祉,障害者就労,地域共生,地域活性

<要   約>

 本研究は,障害者と地域住民による地域課題の解決のための活動を行うためのその過程と 形成要因を明らかにすることを目的として文献レビューを行った。その結果,本活動を実施 していくための要因として「対等で水平な関係の構築」「目標やビジョンの共有」「コーディネー ターの存在」「学び続ける組織体」という要因が重要であることが明らかになった。また,障 害者の地域活動には,地域の変化,仲障害者の変化という2つの変化の過程とその変化を促 す仲介役の存在が重要であることが明らかになった。これらの結果から「活動開始のための 準備期(以下,準備期)」「活動の初動期(以下,初動期)」「協働のプロセス期(以下,プロ セス期)」という段階において,障害者と地域住民がどのように変化したのか,その変化に仲 介役はどのような役割を持ったのか,という変遷を明らかしなければならないことが示唆さ れた。今後は,本理論的枠組みを現場の実践と照らし合わせながら実践できる形にしていく 必要があることが示唆された。

*大妻女子大学 人間福祉学科 助教(実習担当)

障害者と地域住民との協働による地域課題の解決のための 活動に関する文献レビュー

―活動の過程とその要因に焦点をあてて―

(3)

1.背景

 地域共生社会とは,「『支え手』『受け手』とい う関係を超えて地域住民や地域の多様な主体とし て地域の中に参画し,住民一人ひとりの暮らしと 生きがい,地域をともに創っていく社会のこと」1)

であり,近年,この実現に向けて様々な取り組み が行われている。

 平成28年の厚生労働省の調査によると65歳未 満の障害者の約36%が「毎日生活のしづらさを感 じる」と答えており,さらに,生活のしづらさに ついては約30%の障害者が,「自分の意思を伝え る」「相手の意思を理解する」ことに対して介助 が欲しいと答えている。これらの結果から障害者 が人間関係の構築に必要な「相手と意思疎通を図 る」ということに対しての難しさを感じているこ とが明らかになっている。2)

 しかし,このことは,障害者に限られたことで はなく,平成16年の内閣府の調査において,地 域住民の中で人間関係を構築するのが「難しく なった」と感じている人は64%おり,その理由を

「モラルの低下」や「地域のつながりの希薄化」

と答えている。3)

 さらに地域では人間関係といった目に見えない もの以外にも,自らの地域を維持できる力を失い つつあり,国土交通省の平成27年の調査による と全国1719市町村のうち,817市町村は過疎地域4)

とされ,地域の商店がなくなり買い物ができない,

交通機関の廃止により公共施設に行くことが困難 である,など地域で生活し続けることが物理的に 困難になっている。

 このような状況に対して,障害福祉分野では,

地域の活性化を狙った活動を障害者の雇用として 生み出しながら,地域住民との協働で事業を展開 している法人もある。例えば,広大な敷地の中に 障害者の施設,高齢者の施設などを配置しながら,

天然温泉やレストランなどを運営し,そこで障害 者の雇用を生みつつ周辺地域から人を集め,地域 の人との交流を生んでいる社会福祉法人佛子園 や,観葉植物のレンタル事業や,温泉の運営など により障害者と地域住民が一緒に町おこしを行っ

ているNPO法人ハートinハートなんぐん市場な どがある。

 また,令和元年に開かれた「地域共生社会に向 けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関す る検討会」では,対人支援において今後求められ るアプローチとして,「具体的な課題解決を目指 すアプローチと地域住民とつながり続けることを 目指すアプローチの2つの支援」を支援の両輪と して提供していくことが重要であることが述べら れている。地域住民とつながり続けることにより,

緩やかな見守りの関係がうまれつながりそのもの がセーフティネットの基礎となる5)としており,

地域において多様なつながりが育つことを支援す るために,①ケアし支えあう関係性を広げ,交流 や参加の機会を生み出すコーディネート機能②住 民同士が出会い参加することのできる場や居場所 の確保を行う事業が期待されている。

 そこで本研究では,地域の課題を解決し地域活 性に貢献できる活動を地域住民と障害者の協働で 行うために協働の過程とその過程を形成する要因 を検討するべく文献のレビューを行った。

2.方法

(1)文献検索と対象文献の選定方法

 国立情報学研究所CiNii Articlesを用いて,「障害」

「住民」「協働」「地域活性化」「地域づくり」のキー ワードを組み合わせて検索を行った。絞り込み条 件として論文の種類を「原著論文」で検索を行っ た。さらに,本研究では,各地域の持つ条件の違 いから事例として発表されている研究を幅広く抽 出するために,研究対象を「地域活性化」が含ま れていることを選択基準に,ハンドリサーチによ り選択した。

 なお,以下の場合は本研究が目指す障害者との 協働による実践にあてはまらないとして選定する 際の除外条件とした。

①会議録,解説,総説,特集であるもの

障害者との協働活動では実施できない事例のも

行政などの公の組織と民間の組織の協働に関す るもの

(4)

(2)分析方法

 対象となった文献について,レビューマトリッ クス方式を用いて,著者,誌名,発行年,分析方法,

目的,対象,研究方法,変数,結果を項目に沿っ て整理した。また,今回の文献レビューでは,障 害者と住民の協働では,検索数が12件であり,

その多くが地域活性化を目的とする論文ではな かったことから,まず協働による地域活性化に関 するレビューを行い必要な要因の抽出を行った後 に,障害者と地域住民による関係の構築に必要な 要因の抽出を行った。この2つを組み合わせるこ とで理論枠組みを構築する分析を行った。また,

分析の妥当性を確保するために,研究者間で検討 を行った。

(3)倫理的配慮

 地域活性及び障害者の地域生活支援について,

対象文献が示している意味内容を損なわないよう に抽出した。

(4)用語の定義

 障害者の参加:国連が2000年に発表した「障 害者が人生と社会の発展のあらゆる側面に関わ り,他の市民と同様に人生を謳歌し,社会・経済 的な発展の結果改善した状況に平等にあずかるこ とである」という定義から本研究においては「開 発のプロセスへの関わりとその結果の享受の双方 を含む概念」6)とする。

 地域活性化事業:地域を活性化し,誰もが住み 続けることのできる地域を目指すということにつ いては,地域開発や地域活性,地域創生など様々

な言葉が使用されている。地方創生については,

2014年の第二次安部内閣発足の際に地方創生担当 大臣の就任時の発言として初めて地方創生という 単語が使われている。その発言から地方創生は人 口の減少や超高齢化といった課題に取り組む地方 を創り上げるという意味で使用されており,地域 活性化や街づくりなど幅広い意味を含むものとし て使われていた。地方創生政策の中心に位置づけ られている地域活性については,明確な定義はな いものの,「街づくり・地域づくりに関しての社 会的インパクト評価」7)では「地域活性化がすすむ」

という言葉の指標として「地域活動が活発になる」

「地域課題への取り組みが増大する」という分類 がされており,地域活性という単語には,このよ うな意味が含まれていた。最後に地域開発とは「成 長志向の経済開発的側面と福祉志向の社会開発的 側面の両方の性格をもっているもの」とされてい る。福祉志向の社会開発についてミジレイは「農 村部での識字教育などのコミュニティ対象の開発 的アプローチが福祉当局によって導入されたも の」8)としている。

 社会福祉分野では,地域の福祉を向上すること を目的として実施されるコミュニティソーシャル ワークがあるが,コミュニティソーシャルワーク は経済的側面がなくとも成立する概念であるた め,福祉志向の社会開発とは別の概念であるとす る。

 これらのことから,本研究で用いる地域活性化 事業とは「人口減少や高齢化などの問題から生じ る地域課題に対して行う社会的かつ経済的な地域 活動」と定義する。

表題 著者

(出版年)

分析

目的 結果

1

学校を中心とした地 域活性化の可能性に つ い て - コ ミ ュ ニ ティスクールとソー シャルキャピタルの 関係から-33)

大束

(2018)

文献レビュー

コミュニティスクールによる地 域活性化についてソーシャル キャピタル醸成の立場からの可 能性をいくつかの文献から検討 すること

学校運営協議会という場と共同の教育活動にお ける教職員と保護者,地域住民間のコミュニ ケーションが教職員と地域住民間のソーシャル キャピタルの形成を促すこと,また橋渡し型 ソーシャルキャピタルの機能が醸成されるこ と,学校を中心に活動することで,ソーシャル キャピタル全体の長期的維持と発達の可能性が 示唆される

表1 レビュー対象となった文献リスト(第1段階)

(5)

2

農村地域の活性化に 向けた初動期におけ る 個 人 と コ ミ ュ ニ ティの成長プロセス

―グラウンデッドセ オ リ ー ア プ ロ ー チ

GTA)と複線経路・

等 至 性 ア プ ロ ー チ

(TEA)による検証

福井ら

(2017)

GTATEA

農村地域の活性化に向けた初動 期において地域に暮らす個人と コミュニティがどのような課題 に直面しまた乗り越えていった か,その中で行政がどのような 役割を果たしたかを明らかに し,一般化することで今後の農 村地域における地域活性化に向 けた課題やその解決策の糸口を 見出すこと

農村地域のコミュニティ活性化初動期において も既存研究で示されるような循環型のコミュニ ティとしての成長プロセスが存在する。

TEAによる個人に焦点を当てた分析からは,1 つのコミュニティの成長プロセスの中でも,個 人によってその認識や行為,・影響を受ける要 素が異なる。

コミュニティ活性化の初動期における長期的な 視点での成長プロセス評価や地域と行政との連 携体制の継続の必要性が伺える。

3 自治体-大学連携に よる地域活性化:地 域の課題解決事業32)

(2016)西川ら

地方自治体や大学等との連携に おいて実施する新たな施策やそ の企画・立案手法について整理・

分析しその効果検証や課題抽出 を行う

地域課題解決型事業におけるクリティカル・パ スの所在が浮かび上がってきた。また,クリティ カル・パスの成否を左右するキーパーソンも明 らかになった。

4

大学生が地域社会を 変革する「地方創生 モデル」の開発-地 方都市におけるフッ トパス導入による地 域活性化の事例を用 いて-

見舘ら

(2015)

事例分析 「なかまフットパス」を題材に 大学生が取り組んだからこそ生 じた要因を抽出することで大学 生が参加するほかの地域活動で も成果を上げる可能性をもつ

「地方創生モデル」の提示を試 みること

専門知識と学生の主体性,行政のサポートに よって獲得した【持続的に活動するための足場 固め】を土台に大学生独自の要因(【異質さ】【若 さ】【未熟さ】)が相互に影響することで,地元 の魅力の【学び直し】を促しひいては【地元の 自立へ】と発展していく

5

産学連携マネジメン トと地域活性化(産 学シンポジウム1, 一論題「産学連携の マネジメント」)

(2015)

事例分析 日本の農村を学問的に理解し,

先行研究を収集・分析した上で 問題点の抽出と今,為すべきこ とを整理すること

・地域活性化において特に重要な役割を果たす のが社会関係資源であり,人材資源であると の認識に至った。

・人材資源もしくは社会関係資源が有効に機能 していなければそれら以外の資源がどれだけ 豊富にあってもそれらはただ単に存在するだ けであって,そのポテンシャルは発揮されな いであろうとの推論に至った。

6

復興まちづくりに火 山災害遺構を活かす ためのジオパークの 経緯と大学の連携体 制の在り方に関する 研究:島原半島ジオ パーク推進連絡協議 会と洞爺湖有珠山ジ オパーク推進協議会 を事例として

(2015)石川

事例分析

被災地において被災体験の伝承 や観光振興を図るために災害遺 構を保存および観光資源化する プ ロ セ ス, そ れ を 活 か す ジ オ パーク推進協議会の経緯と大学 の連携体制について明らかにす ること

大学関係者はあらかじめ地域と対外的に開かれ て互いに対等な水平型の社会関係資本を築くべ きである。

7

住民参加により整備 された地域活性化施 設の運営に関する研 31)

(2014)川内ら

事例分析 地域活性化を目的とした施設づ くりを協働型計画プロセスによ り進めることの有効性を検証す

各施設が想定した以上に活用されたことの要因 は「住民・行政・設計者の協働により,地域の 課題や資源を洗い出し,住民が主体となって計 画のベースをつくることができたこと」「各施 設の実施設計と並行して運営に関する協議を行 い,その内容を実施設計に反映することができ た」「施設づくりに参加した住民が中心となっ て開業後の運営会社が設立されたこと」

8

地域活性化における 実践共同体の役割:

NPO2法人による地 域の場づくりに向け た取り組みの事例

石山

(2013)

事例分析

・地域において実践共同体を生 成 す る 際, 特 に 外 部 の キ ー パ ー ソ ン が 関 与 す る 場 合 に は,どのような課題,困難さ が生じるのか

・地域において実践共同体を生 成する際の課題,困難さに対 してどのように対処すること が効果的なのか

・行政主導への慣れ,課題発見の困難性,異質 性を結ぶ方法論の欠如,地域の関係者間の対 立,行動のきっかけの欠如が実践共同体を生 成する際のうち,外部のキーパーソンが関与 する場合に生じやすい

・方法論としてのデザイン思考の活用,小規模 の試行で失敗を許容,触媒としてのよそ者の 存在,地域を学ぶという若者の素直な姿,よ そ者としての感覚の維持が効果的な対処法

表題 著者

(出版年)

分析

目的 結果

(6)

表題 著者

(出版年)

分析

目的 結果

9

地域活性化の政策に おいて,内発的発展 論が果たす役割に関 する考察:長野県飯 田市及び下伊那郡に おける事例を中心に

(2012)安藤

事例分析 ・南信州地域の政策がどう作ら れ,実施されていったかを分 析,検証する中で,内発的発 展論の有効性を検証する。

・政策形成における内発的発展 論の視座の果たした役割を明 らかにしたい

・内発的発展論のモデルに加え,公民協働,学 びの形を新たな視座とすることで有効性が考 えられる。

・公民協働による成果をあげるためには対等な 関係が重要である。行政が対等な関係を保障 する必要があるが,それにこたえる住民の知 恵も必要である。

10

高島平団地の地域活 性 化 と 協 働 の 可 能 性:高島平団地住民 移行調査を踏まえて

帰山

(2011)

ニーズ調査︵一事例︶

・団地の生活を支えるための当 該地域・当事者間による自立 的活動の可能性や主体要件を 探ること

・自分たちの生活と地域環境の かかわり,感心を持ち,ある いは関与できる活動に対する 意向も把握する

・団地の住民が集うコミュニティカフェが実践 モデルになりうる

・何等かのサークルや活動に参加経験のある人 は約4割に達することから可能性はある。し かし,そこにはその活動をコーディネートす る人物・団体の存在は必要

11

中山間地域における ソーシャルエンター プライズによる地域 づくり:天草市宮地 岳町を例として30)

(2011)氷室ら

事例分析 ・今後の新たな地域づくりの展 開としてソーシャルエンター プライズをベースとした法人 組織及びその仕組みについて 提言する

ソーシャルエンタープライズの仕組みを使い,

中山間地域における地域づくりを行うことで,

行政の機能に依存することなく,自らの手で再 度構築しなおす取り組みである一方で,その課 題は行政や企業との関係,少子高齢化,収益性 の制約がある

12

地域活性化運動にお ける新規参入者の位 置と役割:北海道上 川郡下川町「下川産 業 ク ラ ス タ ー 研 究 会」の実践を事例と して

(2010)大野

事例分析 新規参入者の登場を契機として 発生した内発的な活動の変遷を

「新規参入者」を軸に描き出す ことで,新規参入者の存在が地 域社会の再生に果たす役割につ いて明らかにすること

・新規参入者と在住民の協働組織である研究会 は協働学習の機能を持ち,ここで新規参入者 が持つアウトサイダー的視点が在住民に受容 され,地域資源の見直しがなされたこと

・協働学習の過程で移住間もない新規参入者が 在住民との間で信頼関係を構築できたこと

・新規参入者の多くが移住以前に構築してきた 人脈や外部資源を活用したが,そうした人脈 や情報が地域に伝播され,在住民の活動が活 性化したこと

・研究会を軸にさらなる目的集団が派生的に形 成され,共同学習を通じて地域活動が活発化 した

13 地 域 と 共 生 す る 経 営:NPOとの協働事 例を通して

(2007)佐々木

事例分析 戦略的協働の過程に及ぼす影響 要因,戦略的協働の成功要因,

地域発信の企業経営についての 含意などについて検討する

・地域の中で企業とNPOが協働する時の原動力

①価値の創造と課題・ビジョンの共有②ビ ジョンと戦略の適合③パーソナルな関係の維 持④継続的組織学習あるいは組織間学習が必 要である

・協働を促進する要因①焦点をあてる②コミュ ニケーションの維持③組織システムの整備④ 相互信頼と外部への説明責任

14

指定管理者制度にお ける業績評価の一考 察:―大分県宇佐 市 の ケ ー ス とBSC の導入可能性―

(2015)望月ら

事例分析 収益事業の一つの例として大分 県宇佐市での大豆の加工販売事 業を展開している指定管理施設 に対し,調査検討を行い,その ような事業に対する有用な業績 評価アプローチのあり方につい て考察すること

指定管理者制度においては公共性に対する配慮 が必要となり,目標の共有やプロセスの評価に ついて考慮しつつ,採算性と公共性を包括的に 取り込んだ業績評価手法としてBSCの活用が 考察された。BSCによって複数の視点から指定 監視施設の目標を達成する方法を展開すること で協働におけるそれぞれの役割が明確となり,

効果的に事業が遂行できる可能性がある

15

県による地域コミュ ニティ再生に向けた 支援のあり方につい : 東北地方3県の 事例を通じて(地域 活性化,農村計画)

鈴木

(2009)

事例分析 岩手,宮城,山形の各県のコミュ ニティ支援策を取り上げ,県行 政におけるコミュニティ再生に 向けた支援の在り方について 探っていく

①コミュニティの現状を広域的に把握する役割

②課題解決の成功モデルを作り出す役割③人材 育成④質の高いコミュニティ再生策を研究し政 策立案につなげる役割⑤情報発信を通じた自治 体職員や県民への意識づけを果たす役割

(7)

3.結果

協働による地域活性化に関するレビュー

 検索した文献数は,206件であった。そのうち,

除外要件に照らした結果,15件が対象文献として 選定された(表1)。

(1)協働による地域活性化事業を実施するため    の要件

 対象となった文献を精読し,協働による地域活 性化事業が効果的に行われるための4つ要因を抽 出した。抽出された要因について,以下に示す。

1)対等で水平な関係を構築する

 協働による地域活性化を効果的に実施するため には,人材資源を含む社会関係資源が重要な要因 であることが示された。「人材資源もしくは社会 関係資源が有効に機能していなければそれら以外 の資源がどれだけ豊富であってもそれらはただ単 に存在するだけと推論」9)され,また,「社会関係 の中で協働する時には対等な水平型の関係を築 く」10)ために互いに開かれた関係でいなければな らない。また,地域活性化のために他の地域の人 と協働する時には,「在住民との間で信頼関係を 構築したことが地域社会の再生に果たす役割とし て重要」である11)と明らかになった。

2)目標やビジョンを共有する

 地域の中で,企業とNPOが協働する時の原動 力として「価値の創造と課題・ビジョンの共有」

が重要である12)や「共通のビジョンに向かって 段階的にその道筋を示す戦略マップが有効」13 どのように協働による活動を効果的に実施するに は,目標やビジョンを共有することが重要である ことが明らかになった。

3)コーディネーターの存在

 活動を実施する時には,コーディネーターの存 在が大きいということが明らかになった。帰山に よる団地の活性化に関する調査の中では,何等か のサークルや活動に参加経験のある人は4割にも 達することから団地を活性化する活動を実施でき る可能性はあるものの,活動をコーディネートす る人物や団体の存在が必要であることを指摘14)

ている。また,コミュニティ再生に向けた支援の あり方に関する研究では「コミュニティの現状を 広域的に把握する役割」が必要であることを示し ている15)。また,外部のキーパーソンが地域活性 化活動に参加する場合に起こる困難について石山 は「異質性を結ぶ方法論の欠如」や「関係者間の 対立」16をあげており,これらの問題を解決する ためにもコーディネーターの存在が非常に大きい ことがわかる。異質性については,見舘らの大学 生と地元住民の協力によってつくる「地方創生モ デル」の開発について,その要因の一つとして「異 質さ」を上げており,「異質さ」「若さ」「未熟さ」

が地元住民と相互に影響することで地元の魅力の

「学び直し」につながるとしている17) 4)学び続ける組織体

 協働による活動は,連携組織として,もしくは ネットワークを介して活動をする。その場合,そ の活動により地域の課題を解決しようとする時に は,学び続けることが重要であるということが明 らかになった。安藤の研究によると地域活性化の ための政策を策定していく過程では学びの形を新 たな視座とすることでその政策が有効に機能して いたことが指摘されている18)。また,佐々木によ ると企業とNPOの協働の原動力の一つとして「継 続的組織学習あるいは組織間学習」が重要である ことが示されている12。このように,協働による 活動を行う際には,組織の内外で学び続けること が重要であること示された。学ぶということにつ いては,地元の魅力の「学び直し」という言葉で 表現されている研究もあり17学ぶということが 新しく何かを獲得するというだけでなく,今ある ものをとらえ直すという意味でも使われているこ とが明らかになった。

障害者と地域住民の関係の構築に関するレビュー

 CiNiiArticlesにおいて「障害」and「地域生活」

で検索を行った。その結果,文献数は1,844件であっ た。検索数も多く,原著論文が多数検索されたこ とから,原著論文に限定しレビューを実施した。

 障害者の地域移行に関する論文,会議録,解説,

総説,特集であるものを除外し,地域生活に関し

(8)

て一部先進事例を取り上げた重要な知見のある事 例分析は対象とした結果,対象は11件であった(表 2)。

(1)関係構築のための要件

 対象となった文献を精読した結果,障害者の地 域生活において住民との関係を構築していくため には2つの変化とその変化を促す存在が必要であ ることが明らかになった。

1)地域の変化

 板山らの研究によると,障害者を受け入れる地 域には「相反する思いの構造」19)があることが明 らかになった。具体的には「障害者を受け入れ,

周囲の人々が理解して見守るという気持ちと身の 危険を感じる」という相反する思いである。この ような思いは時として障害者に関する建物が建設 される時の反対運動として表現されることもあ る。精神障害者施設の施設と地域の在り方に関し て調査を実施した野村の研究によると,「利用時 間が決まっている施設や事業所の方が地域住民か ら受け入れられやすい」20)ことが明らかになって いる。このことから,最初から障害者とだけ活動 するよりも,仲介者や支援者などの存在があるこ と,関わる時間や場所に制限があるほうが地域住 民は受け入れやすいことが明らかになった。また,

同時に野村は反対運動を乗り越えることで「地域 に新たな相互に援助し合うことのできる社会資源 が存在し,社会資源を中心とした人と人の相互支 援の発生が確認された」20)としている。

 また,鈴木の研究によると,知的障害者が施設 から出て,地域で生活する際のサポートの一つに サポートサークルの存在を述べている。サポート サークルは,地域の住民が機関などと連携を取り ながら障害者の生活を見守るものであるが,これ は支援者が人為的に作るものである。この「サポー トサークルの有無が地域で生活する知的障害者の 危機的状況の解決に寄与している」21)と明らかに している。また,このサポートサークルは,最初 こそ人為的に作成されるが「地域住民やスタッフ との自然な人間関係に変容する」21)ことも明らか になっている。このように,地域の中では,障害

者と関わることに関して「相反する思い」がある 地域住民が支援者を介して関わっていくことで,

最初は人為的に作られたサポートサークルが次第 に,支援者がいなくても機能を始める相互に支え 合う社会資源となることが明らかになった。

2)仲介役の存在

 西田による精神障害者が主体となって活動を実 施する時の支援者の役割についての研究では「当 事者への介入方法を見直す視点と援助を受ける立 場からの脱却を促す視点を持ち,援助者の新しい 役割を構築」22)する必要性を明らかにしている。

この新しい役割については,当事者の主体性を促 すために必要な視点であるとしている。主体性に ついては,森口も重要性を主張しており,地域住 民との関係を構築していく上で「本人の主体性を 促進させることによって,様々な人との協働が可 能になる」23)と明らかにしており,主体性を支援 できるかどうかは,関係の構築のための重要な要 因の一つである。

 また,地域住民へは「疾患・障害の正しい知識 を普及させる」「地域の生活体験の中で理解を深 める」19などを仲介役が行うことによって,障害 者への理解が深まり,障害者と地域住民が自然に 触れあい22),相互に援助し合うことのできるシス テムの構築20)へと近づいていくことが示された。

3)障害者の変化

 古井の研究によると,地域で生活するにあたっ て「地域住民との人間関係の構築が障害者の希望 につながっている」24)ことが明らかになった。坂 井は「他者による肯定的な理解と助言」23が障害 者の生きがいに影響を与える要因であることも明 らかにしている。障害者が地域の中で希望や生き がいを持って生活をしていくためには「地域住民 の理解や助言」や「他者による肯定的な理解と助 言」が重要な要因であることが明らかになった。

 障害者が地域住民と関係を構築するためには,

地域住民の気持ちを理解した仲介役が障害者と地 域住民をつなげる役割をすることで,その関係が 人為的ではない関係になるようにすることで,そ の関係自体が地域の中のシステムとなり,社会資 源として機能することが明らかになった。

(9)

4.考察

 本研究の結果より導き出された要因とその関連 性およびプロセスについて考察した。

(1)活動の開始のための準備段階

 地域活性化に関する活動を始める時期におい て,長期的なプロセスの評価が必要である26) する結果から,活動を開始する時には,どのよう なプロセスで何を目標とし,それをどのように測 定するのかということを関係者の全員で共有して おく必要があると考えられる。しかし,このよう な計画を立てるためには,利害関係者間での意思 の疎通や意見の共有が重要となる。障害者が,地 域住民と協働での活動をしていくためには,この 時期の関係の構築が重要であることは明らかであ る。さらに,関係のあり方については,「対等で 水平な関係を構築」をどのように構築していくの かということが重要である。障害者と地域住民の 関係の構築に関して,仲介役の存在が重要な要因 であることが明らかになっている。また,協働に よる地域活性化においても,コーディネーターの 存在の有無が重要な要因であることが明らかに なっていることからも,連携の手腕やスキルが求 められていると考えられる。また,障害者との協 働の場合には,自らの意思を十分に伝えられない 障害者の代弁者としての役割を仲介役が担うこと が考えられる。この段階で,仲介役を担う者が障 害者の代弁をしつつ,住民の気持ちを汲み取りな がら障害者との協働の方法についての創意工夫の 実践をしていく必要があると考えられる。この時 期においては,対等な関係を築くための準備をす る段階であると考えられ,そのための工夫をこの 段階で行っていかなければならないと考えられ る。佐藤と広石の研究によると,協働のプロセス は社会的学習の一形態であり,膝詰めの対話から 信頼関係が構築され,プロセスへのコミットメン トがあり,共通の理解を経て中間の成果へとつな がっていく循環型である27)としている。本研究 の中で明らかになった,障害者と地域住民の関係 の構築はこの社会的学習の中の一部分であり,地

域住民と障害者とが仲介役を通して学びあう関係 を構築していると考えられる。

(2)活動の初動期から協働のプロセス期

 活動の初動期には,協働関係を構築しながらも,

今後何を目標としていくのか,どのようなプロセ スを経るのか,その成果をどのように測定するの かという計画を立てていく。その際には「価値の 共有」「ビジョンと戦略の適合」12)を行っていく 必要があると考えられる。協働による活動によっ て,何等かの成果を上げようとした場合,同じ方 向に向かって活動を行うためには,活動の価値や 今後のビジョンを共有することで,各々の活動範 囲が明らかになり,また,意見も出やすくなると 考えられる。さらに,各々の意見が計画に盛り込 まれることによって,主体的に活動をしていると いう思いも生まれると考えられる。

 活動の計画を実施していく中では,計画の見直 しや,改良のための意見交換を行うことも考えら れる。その場合には,再度,対話を行うことで,

さらによい計画が立案され,実施できると考えら れる。また,この対話を繰り返すことによって,

障害者への理解もさらに促進され,地域住民との 関係が構築されていくものであると考えられる。

佐藤らの研究によっても明らかなように,この循 環型の社会的学習こそが協働のプロセスであり,

この循環を経て地域の課題を解決するための協働 活動が促進されていくとしている。また,この循 環型の協働プロセスは安藤らの研究にあるよう に,学び続ける組織体であると考えられる。この 組織体は相互に支えあうことのできる社会資源と なり得る可能性が示唆された。学び続ける組織体 が,循環型の社会的学習の形態であることにより 協働による活動がよりよいものになっていくと考 えられる。

(3)ソーシャルワークとしての仲介役

 仲介役には,障害者の代弁者となり,また,地 域住民の意見をくみ取り,どのようにすれば協働 できるのかということを考える役割として,非常 に重要な役割を担っている。また,第1段階の文

(10)

献の中では,「異質性を結ぶ方法論の欠如」とい うように,協働の場合には性質の異なる者を結ぶ 役割と方法論が必要であることが言われている。

特に,障害者との協働の場合には障害者の意見を 代弁しつつ,お互いを結ぶ役割が重要である。障 害者の代弁や,仲介は,ソーシャルワークの機能 の一つである。国際ソーシャルワーカー連盟によ る新定義の中で,ソーシャルワーク専門職の定義 として,「生活課題に取り組みウェルビーイングを 高めるよう,人々や様々な構造に働きかける」28)

とあり,ソーシャルワーク実践とは,問題を抱え た人だけではなく,その環境に働きかけることに よって,その問題を解決していく専門職であると いうことがわかる。障害者と地域住民が協働で地 域活性化に資する活動を実施する場合においても

同様に「異質性を結ぶ」者はソーシャルワーカー であり,その方法論はソーシャルワークの方法論 であるということが考えられる。また,住民と対 等な関係を築くためには,障害者が主体となって 自らの活動に取り組む必要があり,そのためには 仲介役であるソーシャルワーカーは障害者が援助 を受ける立場からの脱却を促す視点20を持って 支援する必要がある。仲介役を担うソーシャル ワーカーはこれまで求められてきた「ウェルビー イングを高めるよう人々や様々な構造に働きかけ る」と同時に,地域と障害者の両者に介入し,そ の変化を促しつつ,両者をを結び地域活性化事業 を動かし,地域を変えていくビジョンを持つスキ ルがもとめられていることが示唆された。

表題 著者

(出版年)

分析

目的 結果

1

カナダ・オンタリオ 州の知的障害者の地 域生活への移行にお ける本人中心プラン ニング―集団処遇的 モデルからの脱却と しての自己決定支援

(2016)鈴木

エスノグラフィー

①本人中心プランニングを行う ようになった背景は何か②どの ように本人中心プランニングを 実施してきたのかを明らかにす ること

①背景1980年代のノーマライゼーション研究 者による研修会やピープルファースト運動が大 きな役割を果たしていた。②本人中心プランニ ングはまず,ストレングスモデルによって地域 に生きる本人像を構築することが重視された。

地域移行の際には,サポートサークルが作られ,

移行後に危機が去ると地域住民やスタッフとの 自然な人間関係に変容することが本研究で示さ れた。

2 精 神 障 害 者 ピ ア サ ポートを使った地域 づくりの一考察36)

行實

(2016)

事例分析 ピアサポートをテーマとした講 習会の開催から当事者意識の変 化を探りながら当事者が意欲的 に活動できる地域支援づくりに 結びつけること

ピアサポートに関する講習会を開催することに よってピアサポートの普及啓発が進んだ。また,

当事者の意識の中にピアサポートが意識化され たことにより,普段の行動が能動的なものへと 変化した。

3

精神障害者および精 神保健福祉に対する 地域住民の思いに関 する記述的研究

(2013)板山ら

質問紙調査 精神障害者や精神保健福祉に関 する住民の考えや思いを明らか にし,地域を拠点とした共生社 会の実現を促進する方策につい て住民の立場から検討する

・相反する思いの構造があることが明らかに なった。それは,「身の危険への不安を感じる」

という思いとは反して「周囲の人々が理解し 見守る」等といったカテゴリーが出てきた

・共生社会の実現に向けた可能性のカテゴリー には,「疾患・障害の正しい知識を普及させる」

や「地域の生活体験の中で理解深める」が出 てきた。

4

精神障害者の就労を 支援する援助者の視 点と役割に関する一 考察 : 当事者が自主 運 営 す る 有 限 会 社

「萌」の援助者の語 りを通して

西田

(2012)

事例分析

どのようなプロセスを経て「萌」

の活動を発想したのか,商店街 の一店舗として「萌」と地域と の関係性を構築するため,当事 者主体の活動を実践するため援 助者はどのような視点をもち役 割を担っているのか援助者の語 りを丁寧に分析し明らかにする

「萌」の援助者は[当事者への介入方法を見直す]

視点と当事者の[援助を受ける立場からの脱 却]を促す視点を持ち,援助者の【新たな役割】

を構築していた。精神障害者への関心の深ま りが当事者を知るための行動につながり,当 事者の様々な側面を理解することとなる。そ してその結果がもたらした援助者自身の当事 者に対する全人的理解が住民に対する当事者 理解を促すための働きかけにつながった。

表2 レビュー対象となった文献リスト(第2段階)

(11)

5

知的・精神・発達障 害者を対象とした地 域生活を目指す生活 訓練事業の現状と課 題:社会生活力を高 める視点から34)

(2012)重田ら

質的調査 障害者の社会生活力の向上と日 常生活のスキルアップのための 支援実態,支援プログラム,支 援結果等を明らかにする

地域生活を目指す上で,必要は社会生活力の支 援項目として「精神科医療(服薬管理)」「セル フケア」「生活リズム」「病気・障害理解」「コミュ ニケーション」「就労」であることが明らかに なった。

6 精神障害者施設にお ける施設コンフリク トの実態

(2012)野村

質問紙調査 1980年代および1990年代に実 施された全国調査を概観すると と も に,2000年 以 降 の 実 態 に 関し,全国調査を行うことによ り明らかにすること。その中か らコンフリクト発生から合意形 成に至るプロセスと合意形成と の関連性について分析を行う

・施設コンフリクト発生の割合が最も多い地域 特性は「新興住宅街」であった。また,利用 時間が決まっている施設・事業所の方が地域 住民から受け入れられやすいことが明らかに なった。

・コンフリクトが起こったときには,①仲介者 による介入②仲介者による介入及びその他の 複数の対応の導入③理事長及び施設長など,

施設関係者による説明または説明会の実施④ なにも対応しない,の4類型に分けられた。

それを乗り越えたことにより,地域に新たな

「相互に援助し合う」ことのできる社会資源が 存在し,それを中心とした相互支援の発生が 確認された。

7 地域で生活する精神 障害者の生きがいの 特徴25)

坂井

(2011)

質的分析 地域で生活する精神障害者の生 きがいの具体的内容と特徴,生 きがいに影響を与える体験を明 らかにすること

・生きがいの内容を示す5つのカテゴリ【他者 の存在と関わり】【現在の生活への肯定的な感 情】【趣味】【信仰】【仕事】と生きがいに影響 を与える要因を占める6つのカテゴリ【自覚 する症状と病気】【他者による肯定的な理解と 助言】【現在の生活】【あえて距離をとる対人 関係】【家族との関係】【生きがいの気づきに くさ】が抽出された。

8

成人期の知的障害者 とその親の関係性を 視野に入れた支援の あ り 方:「 全 日 本 手 をつなぐ育成会」に おける「自己変革」

の考察をとおして

(2009)森口

文献研究 成人期の知的障害者の親子関係 に着目し親による社会運動の中 に親子関係の変容を促す支援の 在り方に対する示唆を見出すこ

・親が本人の主体性に気づくことができるよう な支援が安定的に十分に提供されることの必 要性,そして「本人の主体性への気づき」が 本人を取り巻く様々な人の経験として積み重 ねられることで,知的障害者の地域での自立 した暮らしの実現に向けた本人,親,支援者 らによる協働が可能となる。

9

重度知的障害者が求 める地域生活支援に おける障害者と支援 者との関係性とは:

パーソン・センタード・

プランニングにアク ティブサポートモデ ルを導入した支援の 成果と実施過程に関 する質的分析から

古井

(2009)

質的分析

PCP-ASにおけるプランニング と実施,モニタリング・評価の 分析からPCその成果と実施過 程を明らかにすることを通して 支援者が「支援の自覚化」を行 いながら重度知的障害者が求め ている地域生活支援を実現して いく過程における障害者と支援 者との関係性について具体的に 提示する

支援者は①居住者の【自己選択】を把握する。

②それを基に【役割】【身の回りのこと】【生活 の楽しみ】【健康状態の改善】に関する活動を 居住者に提案する③居住者の活動に対し,【本 人と支援者との意思疎通】によって両者がそれ を振り返ることからなる選択肢形成サイクルを 実施していた。これにより,支援者と居住者の 間に相互関係が生まれていた。

10

重度知的障害者が求 める地域生活支援の 視 点 と は : パ ー ソ ン・センタード・プ ランニングにおける アセスメントの質的 分析から37)

(2009)古井

事例分析 「希望」と「困難」に関するアセスメントを分析することに よって両者の関係を通して重度 知的障害者が求める地域生活支 援の視点について明らかにする こと

「希望」①生活の楽しみ②経験の幅③人間関係

④自己管理と自己選択⑤支援者への要求

「困難」①生活のリズム②居住者同士の人間関 係③支援者との意思疎通④地域で肯定的にとら えられない行動⑤生活管理

11

知的障害者施設の施 設長における脱施設 化施策に関する意識 の現状35)

(2008)樽井ら

量的調査

施設長の脱施設化に関する意識 について定量的に明らかにする こと

脱施設化志向は4因子に分けられる。

①自立性・個別性重視の援助

②医療・行動面の援助

③地域社会との関係調整の援助

④重度者の外出促進の援助

表題 著者

(出版年)

分析

目的 結果

参照

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