第 7 号 の発刊 にあた って
平成 10年 10月に学長 お よび学 生部長の交 代があ り、 池田高良学長 ,橋本 健 夫学 生部 長の もとで長 崎大 学 におけ る学 生部 の運 営が行 わ れる ことにな っ た。池 田学長が 掲 げ る大学 改革の基本 方針の一つに長崎大 学の 国際化 がある。
国際化 によって、教育 ・研究の活 性化 をはか り、特 に、アジア地域へ の貢献 を 通 して長崎大学 の国際的 な認知度 を高める。 これが 国立大学 として生 き残 る唯 一の道 である と学長は述 べ ている。 長崎大 学留学生 セ ンター の現在の役割 は留 学生 に対する日本語教育 を中心 と しているが、今後 、長崎大 学の国際 化 を推進 する過 程で本セ ン ターの役 割の拡大 も予想 される。
平成 10年度 は長崎大学 における留学生施策 に大 きな進展があ った。その一 つは、留学 生全月 の保 険 (火災 共済、 災害 保険)加入 を実現 した ことで ある。
保険料 は長崎大学 留学生後 援会 (長崎大 学関係者お よび学外 者の寄付金 で運営) の事業 費か ら支 出 される。 従 って 、留学生 の負担金 はない。 これは国立大学 で 最初の試み として文部省 か ら注 目 された画期 的な事業 である。 この事 業 によっ て、指導教 官等が借 家の保証 人になっ た場合 などの不安 を解消で きるばか りで な く、留学生 は全点が 生協 に自動加入す ることとな り、生協組 合月 としての恩 恵 を享 受で きる ようにな った。 これは留学生 に とって も大 きなメ リッ トであ る
と思 う。
いま一 つの留学 生施策上 の進展 は、 玉屋 デパー トの ご好意で、女子寮 40室
を格安 料金で提 供頂いた点である。 長崎大 学 と純心 大学 とで それぞれ 2O皇づ つ使 わせて頂 くこ とになっ た。
以上の施策は留 学生課の 地道 な努 力 と周囲の善意 に支 え られて実現 した もの である ことを付記 し、心か ら感謝の意 を表 したい。
平成 10年度 の留学生セ ンターを振 り返 る と、4月に鹿 島英一教授が九州大 学へ転 出 し、専任教 官が4人 の体制 を強い られ たが、10月 に後任 と して守山 恵子講 師 を迎 え、再 び5人体制 に戻 り、今 日に至 っている。
平成 10年度 は本留学生 セ ンター の教育 ・研 究設備の充実がはか られた年 で もあっ た。講義棟 が平成9年10月 に完成 した ことに伴 い、教育機 器や教材 類 の整備 を必要 と した。幸い、文部省 か ら教育 設備費の特別配分 を受 け、教育用 コンピ ュータを含 む教材類 の整備が行 われた。その結 果、十分 とは云 えないが、
ほほ満 足で きる教 育環境が 整 った。
教育環境の整備 と平行 して、カリキ ュラムや教育方法、生活相 談や生活 情報 提供の あ りかた に関 して も研究 ・検討が続け られて きた。 その成 果の一部 が本 紀要第 7号で報 告 されて いる。 コンピュータや衛星 を利 用 した日本語教育に関 する実 践報告 を含 めて、全体で 10偏 にの はる研究 報告がなされている。特 に、
「留学 生のための長崎生 活ガイ ド
」
は英 語版 と中国語版お よび付 属会話教材 か らな る力作 であ る。 この生活ガ イ ドの作成 に当た って は、掲載 データの収 集、写真撮 影などの作業 に加 えて、編集作 業のすべ てが留学 生セ ンターのコンピュ ータを使 って教官 自身の手 で行 われた ことは特筆 に値する。
また、本号 には初 めて の試み として、研修 コース (大学 院入学前予 備教育 ) および補講 コースの授業 内容が ま とめ られて いる。 この授 業記録は各授業の 目 標 とそ の達成度 を評価 し、カ リキ ュラムや教育方法 の改善の ための資料 とする ことを 目的 としている。従 って、今後 も継続 してこの記録 を残す ことに よって、
カリキ ュラムや教育方法 の改善の過程が明確 にな り、客観的 なデータに基づい た改革 の実現が期 待で きる。
長崎大 学留学生 セ ンターが発足 して3年が経 過 した。 ここに きて、各教官 の 研究 も本格化 し、その成 果が大 き く結実 し始めてい ることは大 変喜 ば しい。留 学生教 育 に関す る課愚は 日本語教 育 にとどま らず広範 囲に及ぶ。従 って、研究 課鳶 も今後 ます ます多様 化すると予想 される。あ らゆ る留学生 問題の討論 なら
びに研 究成果の発表の場 として、長崎大 学留学生 セ ンター紀要が さ らに有効 に 活用 されることを期待 して いる。
平成11年6月
留学生 セ ンター長 西田 知照