株式分布状況より見たる経営者論の吟味
著者 鯰江 城夫
雑誌名 關西大學經済論集
巻 3
号 特
ページ 137‑167
発行年 1953‑12‑20
URL http://hdl.handle.net/10112/15821
株 式 分 布 朕 況 よ り 見 た る 網 管 者 論 の 吟 味
資本主義経済の発展が企業経営の形態とその実質を根本的に変革せしめ︑随つて又其経営者の性質をも変質せし めるに至っている事実に付ては﹁資本と経営の分離﹂或いは専門的経悩者層の成立に於て理解せんとする見解が一
つの既成既念として認められている︒即ち経済社会発展の第一段階ン一して家業︑生業形態の中より独立の経済単位
としての企業が成立し︑交換経済の発逹を背景として経済生活に於ける支配性を確立するに至るのであるが︑その 最初に於ては所謂﹁一人経営﹂の形態に於て企業者︑経営者の区別は見出し難く﹁所有経営者﹂として企業経営全 般を支配するが︑事業の拡大︑複離化に伴と姿本と労鋤の分離を経過し︑他方企業資金の増大︑共同出資形態の出 現は当然経営活動の現実の指導︑管理者としての経営者職能を企業者聴能より機能的に分離するに至り︑しかも﹁
資本家的径営者﹂よb
﹁雇傭経営者﹂えと発展するが︑猶未だ経営者の臓能は委託された企業経営に対して資本醍 出者の利益代表として管理を行う事に変りはた唸然るに資本主義経済の進展︑企業の巨大化は一方に於て証券制 度︑証券市場の確立に伴い株式の分散を通じ資本の非人格化を結果すると共に他方︑経営者の職分に於ても市場に 於ける調逹︑取引等の固有業謗以外に企業内部に於ける生産能率︑科学的管理の実施︑対官庁︑金融機関等の複雑
鯰
江
株式分布状況より見たる純螢者論の吟味
城
夫
化せる謡関係の処理に付ては永年当該企業内にあってその全般巴且る詳細なる智識︑経験を有し︑或いは企業の経 営管理に付て専門的なる技能を有する者に非ざれば到底之等の錯離せる経営職分を担当する事は不可能となり︑叉 他方︑資本酸出者に於ても自らが経営を掌握するよりも之等の能力を有する者に経営の管理を委任するが有利とな るに及び所謂︑専門家的終営者屈の成立を見るに至ると説くものである︒しかもかかる専門的経営者は従来の如く 単に企業に対する投下汽本の利益のみを顧慮するものでなく自主的立場に於て企業の合理的運営を直接目的とし随
つて姿本偏軍による謡弊害を排除し従業員︑労務者の諦利益のみならず企業関係者︑一般需要者︑ひいてはその社
会的影惣をも考慮すべき︑即ち裁定者としての職分をも果すものであるとされるのが通説である︒
唯然しながら︑斯かる専門的経営者熙の成立は歴史的必然として段階的に︑又は一拠に出硯するものではなく︑
それに至る過程として其経済的益盤となるべき賓本と経営の分離に於て日資本の非人格化︑即ち証券制度︑証券市 場の発逹に伴う株式の揺度分散によ
b
企業に於ける資本提供者が経営に対する支配︑管理意欲を喪失する事︑⇔専 門的径営職能担当者屈に於て賎能的独立が存在する事︑の二条件が其成立に対する要件とされるものである
0即ち
通常前者に付ては企業の代表的形態たる株式会社制度に付て傾向法則たる株式の分散現象を分析し︑その支配に於 ける変造弩過を次の如く説くものである︒日完全な株式所有による︑完全所有支配⇔資本金額の過半数の株式所有 による過半数支配国特株会社︑無譲決権株式芯による法手段支配徊株式分散に伴い一部中心株主による少数支配国 一部中心株主も存在せざるに至った均合の祭営者支配0斯くして資本家的企業支配者としての株主の性格は消滅し︑
資本の流勤化と相侯つて株式の所有は企業の支配とは無関係となり︑単なる投資株主又は投機株主として︑支配者
としての地位を離れる掲合︑之即ち資本と経営との分離による経営者支配の確立される殿階であると説かれている︒
138
株 式 分 布 朕 況 よ り 見 た る 籾 営 者 論 の 吟 味
次に斯様な経営者支配成立説が一般に行はれているに対し今日猶︑幾多の反対論︑疑問が存在し︑之等肯定説︑
否定説に於てもその主張︑立論に付て若千の媒乱が認められ︑日一又経営者支配論も之を幾つかに分類する事を得る
の " ものである︒随つて之守の大要を跡付け願みるならば︑先︑経営者支配論に対する反対論の論拠を要約するに前述 の如き株式分散の高度化に伴ふ支配形態変忍過程に於て少数者支配の成立までは之を認めるがそれが更に進展した 堺合︑企業の支醗に本質的な変革が生じ賓木醐出者は経営に対する閲心を全く喪失し︑賓本とは無関係な専門的経 営者の管理が成立する︒といふ点に付て界議を主張し︑経営組織の大規稼化︑生産技術の高度化と共に経営技術も 亦専門化し従来の如き投脊家は最早経営者としての能力を失い専門的経営者の必要を招来するとしても猶飽迄斑本
家としての席飩を臭す者が株︑主中に残存し所町間接的管舞形態に於て
(A bs en te e
Ca
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)
依然企業を支配する
と説くものである︒
即ち株式会社制度は元来大株主を中心とする資本絆合粗織であり︑人的会社よ
b
物的会社へとその歴史的発展段
階を経過したものでその樽成員はゲザしく有限究任の出資形態を採るもその前身たる合資会社に於て無限責任社員た
りし裸能資本家は株式会社の中に於ても如何なる場合に於ても存在し︑株式の高度分散により大部分の株主が投斑
株主︑投魂株︑主として経営と無関係になるが如き場合に於ても猶却つて前段の少数支配形態により総株式数に対し
その特株数比率を用対的に僅少にとどめつつ而も企業支配を充分に行い得︑如何に最高度に株式分散が進展すると も機能姿本家の完全な消滅等は絶対にあり得ない︒専門的経営者による管理が見られる場合に於てもそれは飽迄機 能資本家の間接的管理︑少数者支配の段階にて止まり︑完全たる資本と経営の分離は考え得られない
0
表面上︑経 営者支配のあるが如き企業に於ても結局︑株主により選任︑支配されるものであり経営者は出賓者との特殊関係︑
委任関係によりその利益を代表せざるを得ない︑現代の大企業に於てはその経営活勤を多人数の者の間に分担する 必要があるとしても企業の本質よりして危険負担を伴う利潤獲得の創意︑計画︑決断又は最終的人事権等の中心的 機能は飽迄企業者が自己に保留︑実行するものである事は経営機能の分担が平面的分業関係にあるものでなく上よ
b
下への委任︑支配と従属関係にある事よりしても明かである
0
極度の株式分散を予想するも勘共︑企業者は企業 姿本の提供と危険負担利潤獲得の機能と共に経営者選任権を終局的支配手段として保有するものである︒随つて姿 本と経営の分離とは経営が浴本の支配より完全に脱却する事ではなく単に経営の管理のみが而もそれが資本の利益 を害せざる限度に於て経営者に委託されるに過ぎたいと解する°殊に浴本主義経済体制下の各国立法に於て経営者 に業務執行︑管理権を委任する塙合にも究極的に最直要事項に付ての姿本酸出者の権利を保謡し︑経営者を株主に 限らざる場合に於てもその選任に付ては株主総会により行はれる事を規定する主旨よりして︑猶又仮に株主が自ら の意恩による経営者の選任権をも放爽する場合に於ても浴本主義経済に於ける姿本の生産力︑稀少性を前提とする 限り径営者は出資者の利益を考應に入れざるを得ず随つて賓本と経営の分離が行はれるが如き企業形態の成立は既
に姿本主義とは云ひ得ざる社会秩序の段階でなければならないとする︒
更に又企業に中心支配階級の存在する事は創業者利得の発生機構からも論証される〇即ち株式の分散が大多数株
︵特に不況期︶
主の受取る配当を利子化する事は反面創業者利得の形に於て企業利潤を前取し機能浴本家として企業を支配する出 浴者階紋のある事を意味する︒元来汽本を集中︑綜合する諦種の企業形態の中︑多額の遊休斑本を糾合し︑しかも 借 入 資 本 た る に 伴 う
︑ 利 躙 に 無 関 係 の 確 定 利 子 の 支 払
︑ 及 び 一 定 期 に 於 け る 返 済 等 の 不 利 を 免 れ る 方法としての所謂﹁擬制自己浴本﹂形態が株式会社制度に他ならない︑而も一度借入賓本を自己斑本として擬制し
140
株式分布朕況より見たる鯉螢者論の吟味
つつ︑猶其等に支払ふべき利潤を利子化しその間の差額を機能資本家が取得するものである︒社会の資本を独占す る大資本は一切の有利な超過利澗を挙げ得る企業の設立を独占し︑従つて又其利澗請求権をも独占するが之を売却 する際に利澗と利子との差額を創業者利得として取得し︑而も他方資本提供者が当然有すべき機能権を喪失するに
つれ︑之等の経営権をも掌権し︑機能資本家として創余価値をも支配するとする︒
而して又株式の高度分散は大株主の持株数の比率の低下を通じて経営に対する関心を稀薄にするという論拠に対 し︑企業資本の巨額化︑株式数︑株主数の増加は仮令大株主の持株比率を低下せしめるとしても其場合重要な問願 は持株比率そのものではなく大株主の持株数︑投資の絶対額及び株主増加に於けるその質如何である︒蓋し大株主
の投資絶対額の巨額.なる事は持株比率の低下如何に拘らず軽営に無関心たり得ざる証拠とするによる°而も之は単
に論理的可能たるに止らず統計数字i明かなところであり単なる分散株主の増加は社債券所有者の増加が大株︑主の
支配力に影轡を及ぽさないのと同様全く無力であると反駁する︒
即ち反対論の主張は︑近代株式会社に於て高度の株式分散は新しい支配層としての専門的経営者層を出現せしめ るという論拠は資本主義発展に伴い必然的に発生する独占︑其他の詳幣害を資本主義経済体制を害ふ事なしにその 枠内に於て修正し︑之を永続せしめんとする甘い修正資本主義理論に基礎を置くものであるが︑其の資本と経営の 分離︑専門的経営者の成立は資本主義経済下にはあ
b得ない︑又企業に於ける資本調逹の観点よりして経営者支配
は将来の支配的形態とはなり得ないと論じ︑或ひは今日の株式会社の実態よ
b
して小数者支配と経営者支配とを明 確に判断区別する事は個々の企業は付て視るも猶且困難であり︑その間に少数者支配と経営者支配との妥協による︑
或ひは結合経営とも称すべきもの多々存在し︑仮に純粋の経営者支配企業が存在するとしても果して之が将来の支
配的形態として発達する事に付ては過大視を戒め︑更に最近の株式の買占め︑会社乗取り等︑及び外資導入に於け る諦問題点は何れも依然企業に於ける咬本比軍の重要性を示すものであると主張する︒
次に径営者支配を認めんとする謡論に於ても之を歴史的に発展するものと理解する説︑他の諦支配形態と共に並
立的に存在するとする説︑其弩儲者の性格に付ても終戟後の労勧攻勢に対応し特にアメリカ的民主主義︑主張導入の
一環としての痒済民主化の唱導に伴い実業界︑軽済団体より主狼されたる如き浴本と労働の地位を対等のものとし 従来賽本家よりの受託即係にあった経営者の地位を裁定者として認めんとする説に対し山城章教授は斯の如きは一 九二︑三十年代に行はれた所即中間華営者論であり︑経営に対する資本の影轡はそれ以外の行政︑睾会︑消費者団 体︑取引先︑労鋤組合等よりの影態と雰しく経営に対する対党的インクど^トグループを形成し経営の外にありた がら各々の利害の立場より経営体の活勤に影薯を及ぽす単なる制約的関係となり経営は有機的独占体として姿本の 直接的支配を排除し経営に於ける︑主体者はその構成員を一体とした全員が廣義に於ける経営者である︒其中最高経 営機能の担当者のみを特に狭義︑又は固有の弩悩者とするも元来経悩体は主体組織であるが故に全貝が径営者なり
との自党的主体観を有つ時︑経悩自主体が成立し︑斯かる体バ叫こそ将来に於ける企業形態であると主張され︑或い
は栗田教疫の如く更に出汽者をも加えたる生活共同体︑生胚夭同体に於ける経泊者の成立を説かれ︑更に又古川栄
一教疫の如く今日︑紐宜の政策︑管迎は以如化し到底個人の統制し得るものでなく︑経岱的行助の反製による画一
性︑予測性は経悩者の恣邸的判断︑支配の範脚を絋少し個人的恩考︑創造性は漸次稀蒋化し︑代つて客観的︑自勤
的︑機椿的方法が出哀し︑絡悩渚り︑主観的判断︑竹碑は桁衛.な科学的方法︑繰作の紐繊化︑事務化に制的され︑経
悩自体が組給体として自動的︑自主的に迎行し物的管瑯的メカ一ご^ムを形成する垢合は被早経俎者は人的要素を離
142
株 式 分 布 朕 況 よ り 見 た る 細 螢 者 論 の 吟 味
註
( 1 )
れた所謂制度的築営者となるo
(n
ープランドの﹁勁く制度たらしめる本質的中核体﹂︶経営の支配者は経営者ではなくし
て経営体そのものの自動的制度︑機構自体であるとする説︑或いは又︑ベーナムの如く経営者とは特定個人の問顆 ではなく機能的用語として生産手段を直接マネージするものであり経営者の中日生産管理者の一群⇔財謗管理者の 一群国金融資本家の一群同株主の一群中︑結局財謗管理者をも吸牧せる生産の技能過程に現実に参加するけの一群 が究極の経営者屈を形成し彼等こそ社会全体の支配者として君臨するに至る°而も彼等は封建的支配者が姿本主義 的支配者へと推移せる如く従来の支配者階級に代つて経営者階綾が独才的支配者となる︒即ち夜木支配に代るに新
鑑営者独オが出現する上説くものもある︒
之等経営者支配の成立を認める諦説に対し醗営者支配よりも逆に少数者支配︑資本による姪営支配の強化の必要 を唱えるものも一方には発生しつつある︒即ち最近実業界の一部に於て親在の専門的経営者の無能を嘆じ︑彼等の 資任感が相当廣い視野に及ぶ事を認めつつも猶果して幾何の真剣さがあるやを疑問とし企業経営にして真にその姿 本と利害を一にせずして真の経営のあり得ざる事が頓に明恋されつつあり実に最近の三等軍役なる用語の盛んに使 用されるは当該企業に対し資本的に利害固係の稀薄なる経芦者階級を無能とする見解を端的に表明せるものであり
筵営者の将来に付て匝めて示唆に富むものあることが嘱われる︒
村本輻松数綬﹁我國主要會社に於ける大株主の研究﹂於日本商菜學台全國大會報告︵廿八年八月
中西寅雄数投﹁株式會社に於ける所有と翠岱﹂の分離﹂
馬楊克︱‑︳数授﹁近代株式會社に於ける所有と饂螢の分離﹂
田杉党数授﹁企業民主化論の再祐討﹂培地博士記念論文集 於小緯商大︶
佐々木吉郎教授﹁鯉螢繹済學﹂
宇野弘蔵数授﹁安本主義の組織化と民主々義﹂
( 2 )
平井泰太郎数授﹁鯉営學通論﹂
古川榮一数授﹁新繹管者﹂
藻利項薩教授﹁株式會祉と繹営者﹂﹁安本と網螢の分離﹂
山城章教授﹁新企業形態﹂他
J. B
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v o l u
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長崎惣之助課﹁鯉螢者革命﹂
( 3 )
例えばアメリカに於ては臨時國民鯉済調査委員會合
NE
C)
一九四一年報告によれば︑賓金六00
寓ドル以上の最大會 祗二
00社に於てはH株主の四・九%が糠株式数の七0%を保有︑口各社の大株主二十名が平均各社の株式線債額の三分の 一を 保有
︒
( 4 )
鯉管者支配が一跛的になれば資本の調逹は不可餌となるとの観方に茸し山城章教授は﹁企業体制の登展理論﹂中にかか
る危惧なしとの主張もある︒
( 5 )
鯉済同友含﹁企業民主化案﹂
大塚寓丈﹁修正安本主義の基本構造﹂
湯渓話一﹁薪しき企業鯉昏の在り方﹂
田尻愛蔵﹁鯉管者網済﹂其他
以上述べた如き経営者支配説或いは之を否定せんとする諦説に於て共論拠とされる処は勿論多岐に分れるもので
あるが以下に於て其等の中︑常に問顆とされ主要論拠としてよく掲げられる株主数︑株式数及びその分布欣況に関
144
~i-('! 斜伸四叫朴↓叫箔臣咽出駅恒l..!.J臀佃叡昧iQ廿'翠知釦蒻鯉塩4以ば出1ttj女註;;:, 磯匹七戸紹
第一表主嬰会社業稲別資本金額、株主数、株式分散度閥
業種別 資本金
額
5位円6 7 8 9 10 15 20 30 40 50 以上クククククククク?9
繊維4社
製紙パルプ12~
電力、ガス11ク
鐵道蓮輪海迎
蛍含Q縄榔頴扁心火叫
芸条拇中柑指 6T
住品、水産
化限工業
窯業
鎖業、喜塁
錬業造機、造船'
商業銀行、保険
ff!・ 1ク7クl? 3ク
1‑
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1 1 ‑1 62
1 2 1‑
2 ‑‑
3‑
13
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3 1‑‑‑‑
2‑2‑‑1
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1‑1‑‑‑‑‑
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23『ti:2社69 2'2‑1‑1‑‑23社11698株10ク
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311‑1‑‑‑
2 3‑1 2‑‑‑‑‑
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1,010? I . ~ 平!) 5 4 2 3 0 3 158叶均!16' 16ク
'株
本表は昭和27年10月末決邪Jり)迄を調査せる昭和28年炭東京証券取引所「上楊合社総閥」山一証券「株式會iftl:年鑑」等
を基にして究本金.五似闘以上の主那合社158社に付計仰したものであるa
六社のもの第五表の通りである︒ 菰別にその資本金額︑株主数の分布欣況及び株主一人当り平均持株数を計算すれば第一表の通りである︒即ち之によって見るに汽本金五憶円以上一五八社中十億円乃至十五槌円未満のもの最も多く総数の約四分の一︑次で五億円︑六偉円台のものが続き︑二十徳円台に於て7品組十六社とその表木金邸の規模に於ては相当の差異が見受けられるが
之に対し株主数に付ては一万人台のもの最も多く四六社︑一万人以下のもの三四社で第二位其両者合せて総体の約
半分を占め︑四万人以上は非常に少い︒因みに株主七万人以上の会社は東京︑東北︑関西︑中部各寓力︑日立製作所︑
鍮胡︑日本石油︑勧銀の計八社である0斯様に沢本金額に比して株主薮に付ては非常に差異が少ぃ°猶業穂別に見
れば露力会社は特にその株主数が大である0次に之等会社の株式分散渡を見るにその高いものは商業︑繊維関係︑
分散度低いものは訛カ
jl
‑ ^鉄鋼関係となって居り︑総平均は九六七株である︒又昭和廿七年度東京証券取引所上場
主要会社三二0社に付て行はれた調査の結果は総杏本金額一七八二億一千万円︑発行総株式数三四億二四二0万八
千株に対し株主総数四六一万六一七八名で平均株主一人当り持株数七四二株であり︑斯様に全体としての総乎均保
有株式数が一千株以下である事を共儘解釈すれば一般的には株式の高度分散ありとの論拠になり得る如きであるが
小数支配説に対する反証とはなり得ない︒之のみでは猶株式分散甜度化を否定する説も成立ち得る訳である︒
従つて次に所有者別株式分布欣況に付て調べるに大蔵省理財局調全国上場会社の数字は第二表︑前掲東京証券取
引所上均︑主要=三一社のものは第三表︑同︑年度別統計第四表︑近畿財粒局管内大阪証券取引所上場︑主要会社一八
之等の数字を通じて知り得る事は第一に株︑主数に於ては個人がその殆んど大部分を占めて居る事であって第二表
に付ては昭和廿七年三月に於ける比率九六・九四疹第四表に於ては九七・三五%第五表に付ては廿六年三月九七・
'
尋6
株式分布朕況より見たる細替者論の吟味
第 = 表 全国上場株式所有者別分布状況
株 主 歎 株 式 敷
~7年3 月
%
政府及び公共闊体 0.08
金 臨 槻 隔 0.32
証 券 業 者 1.37
そ の 他 の 法 人 1.01
個 人 96.94
( 内 役 貝 ) (0.14)
(内、従業員) (6.71)
そ の 他 0.28
合 計 100.00
大 蔵 省 狸 財 局 四
ニニ劣と殆んど一致している0
而も之を其株式数に付て見るも依然
第一位を占め第二表廿七年三月五六•O八劣第四表五三・七七劣第
五表廿六年三月六四・七五劣︒と多少の差はあるが大体個人の保有す
る株式数は全体の六割内外を占めている°個人に次で金際機関が二
割前後で第二位其他の法人第三位︑証券業者第四位である事が何れ
の表に於ても共通して認められる°猶之等の年度的趨勢を見るに第
二表に於ては廿五年度以降個人株主数は九七・五五劣九七•O四劣
九六・九四劣株式数に付ても六八•四九劣六0•六六形五六•四八
菟と両者に付て相当率の減少が見受けられ其傾向は第一︳一表︑第五表
に付ても共通して見られる処がある0斯様に全体として個人の株主
数︑株式数は共に減少しているが之に対し特に金磁機関の保有株式
数は第二表に於て廿五年度九・九一劣よbーニ・六三%一八・ニ四劣と著しく増加し其事は第四表に於て九・三二劣よりニ――-•五七劣へと順次増加、第五表に於ても八.l-三劣より一―•八二%へと増
加する事により同様の傾向を示しているが斯様に金障機関の持株数
の増加は投沢信託の遮用賓産である株式が信託銀行名義にたつてい
る事がその狸由の一に考え得られる︒其事は証券業者持分に於て第
第三表所有者別株式分布状況(東証主要320社分)
式共の一
数及の
qO'ギ令‑A%02ぽ240809012737431542056760様0000082 0000 101る T料0心 淡H・心外一す ii%84989郎22157120134161784856077有 田』3077詔5554485645g55
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対0担中一ーー塁母1106闘
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内・捻(T.Q 憾014r、ぃu‑S丑且ー灌中囲`株式分布朕況より見たる網螢者論の吟味
第 四 麦 所有者別分布状況 (東証主要320社分)
̲J 年 度 別 悶 ばiば金機.融闊% 証 券
其 の 他
會 祉% の 法 人%
%
株 昭和2炉戸F期末現在 0,13 0.33 1.15 0.59
ク25年 ク 0.13 0.33 1.58 0.79
主 ~26年上期末現在 o.os 0.31 1‑35 0.90
敷 ? 26年 下 期 ク 0.10 0.32 1.28 1.08
~27年上期末現在 0.11 0.30 1.25 o.rn
% %
12.7% 9 % % %
株 昭和24年下期末現在 2.55 9.32 5.60 69.04 0.70
グ 25年 ク 3.41 13.71 13.00 11‑55 57.70 0.58
式 ~2咋上期末現在 2,65 16.95 11.09 13.54 55.36 0.41
歎 ? 26年 下 期 ク 2.31 20.03 8.60 ]3.49 54.53 ̲1‑04
t, 27年 上 期 ク ク 1.59 23.57 . 8.59 10.88 53.77 1‑60
証分
︶
による売却なりや︑或いは投機的売買乗替なりや等と共に資本の支配
カの観点よりも今後一層注意を要するものと考へられる°猶第三表業
︵七七・九八劣︶のは俊待乗車券︵・︵ス取り︶の為かと考えられる︒
次に所有株数別比較に付て前掲の三稲のものを示せぱ全国分第六
表︑東証分第七表︑同年度別第八表大証分第九表の通りである︒即ち
之等の衷によれば第六表全国上場株式に於て廿七年︱︱一月︑百株以上五百株未満のものが五三•五一――劣全体の過半数を占めて第一位であり次で百株未満の株主が二五•O四劣で第二位五千株以上一万株未満、及竺万株以上の株、王は各々0•四九%o..六三劣と一%にも充たず極少数である。第七表(東証分)に於ても百株以上五四•五五劣百株未満
二―•四九劣五千株以上0•四五竺万株以上0•五九%第九表(大 に於ても百株以上五四 ·O九劣百株未満二四•三三劣、五千株
以上0•四五劣、一万株以上0.吾一劣と全く同様である°之に対し
て株式敗に於ては辿に一万株以上の特株は第六表︵全國︶廿七年三月に於て四五・・八三劣で第一位であり第二位は
千株以上五千株未満で一― 1·O九%百株以上五百株未満一六・八一―-“こで第三位であるが百株未満は僅か一•O二%
でぁ●随つて一万株以上を所有する大株主が総数の殆んど半分近くの株式を保有し百株以下の株主はその数こそ多
琉別欄の鉄道︑運輸に於て個人の比率が他のものに比して特に高い
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第五表所有者別比較表(大証主要1.86社分)l~I匹竺竺3ーu
;
昭和26年5一月哨減一昭和25年3月昭和26年3月1培減所有者~
り株主数1比*I
―和;.;.;ー1面~1 株主数 1比串1株主数 1比率 1株主敷.
I比率株主敷1比率 名%名%名%株%株I% 株淡農靡自ば301 0.03 糾1
0.031 •11—l .... ,....
u, •. 侶9,6090.3砂5,554,375△I.OS I 金融瀾係・3.272 0.30 4,513・0.38 1,241'0.08 45,395,924 8.13 80,544,345 11.82 35,148,421 3.6!1 I I I I 証券業者12,979 1.22 17 60) I.48 4,6220.26 63,357,!)81 11.36 73,795,058 10.84 10,437,077△ o.s1I
I I I I 0240.29 30,383,625, 5.44, 77,858,350 11岱47,474,725s. 叩個人1,1>13,1→1,155,"81 97 ,22 111, ... 400, 088,6鉛72,76姐,079,71J64,75 3<,991,065△ 8,01
その他・1,"8 0.12 1,322J o.nj△ 1.;;.1: 4,703,4701 •• .. : 5,251,057 0.77 547,587△ 0.08
合計1,066,611100,00l,188,47IIOO.OO 121,8601
‑!
558,133,630:100.00 681, 178,130100.00 123,044,500 ‑I ‑‑‑‑‑‑0 大阪証券取引所上場主要186社に付ての数字である。(大証調査部登表)〇全國上場合社に対し合祉敷25.8%、株式敷26.1%の比率を有するものである。〇培減欄の△印は減少を示す。 I株 式 分 布 朕 況 よ り 見 た る 繹 螢 者 論 の 吟 味
第 六 衰 全 国 上 場 株 式 所 有 株 数 別 分 布 状 況
I 株 主 藪: 株 式 数
戸7年3%月26年3%月25年3月21年3月27年3%月26年3%月25年3%月i21年3%月
% %
100株 未 満 25.04 26‑99 、33.32 ji7,17 1.02 1.70 2.61 8.93 510000株株未以上}滴 邸.53 54.72 ・50.41 27.52 16.83 19.11 21.23 17‑41
1.500000株抹以未叫上 11.so 9.97 s.60 2.72 10.48 u.os n.63 6.31
1,000株疇以上} 8.81 7.38' 6.f51 2.16 21‑09 21.53 24.22 13.51
5,000株
5,000株株未以満上} 0.49 0.43 0.40 0.21 4.75 4‑祁 5.493 5.10
10,000
10,000株以上 0‑63 0.51 0.40 0.22 45.83 . 41.65 34,82 48.74
合 計 100.00 100.00 100.00 100.00 100.00 100.00 100.00 100.00 大 蔵 省 狸 財 局 調
の電鉄のベー︿取り即ち一千五百株より二千五百株前後の保有者に対
し発行される優待乗車券の為と解される0
猶電力株の百株未満株主
が九八・ニ四劣と特に高率なのは電力株が額面五百円であり売買が
十株単位で行はれる事に基因するものと思はれる0猶之を第六表︑
に対し百株未満所有の株主数は昭和廿五年==――•三二劣より二六.
九九劣二五•O四%と漸次減少の傾向にあり之に対して株式数に於
ては百株未満の株式は同様減少すると共に逆に百株以上一万株未満
の場合に於ても之等の株主の所有する株式は何れも減少し︑即ち之
等の階級に於ては株式の細分化が見られ猶一万株以上の所有株式数
は昭和廿五年より三四・八二%四一・六六彦四五・八三劣と相当急
激に増加している︒即ち其事は一方一万株以上の大口株式所有が増
加するに対じ百株未満の株式所有者はその所有株式数と共に減少
しつつある事を示している0百株未満のものの数字の減少は今日の
株式売買が通常百株を単位として行はれそれ以下の端株は整理され はその株主数百株以上の株式を所有する者は大体増加しつつあるの 第八表︑第九表に付て年度別の傾向を見るに第六表︵全國︶に付て 劣と他に比し非常に高率であるのが目立つているが之は明かに前述
第七表所有株数別分布状況(東証主要認0社分)." ~~lp}tQ裟審4薬~!!
業種別 忌内゜礼器Q辱匡ば
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緯工業--~~... ]゜邸~·』 "l .. " 品工業I6,7856,29 16.06 9,63 0 0,69 0,95 16‑13. 21 5,47 42.37 化學工業16.7361.83 12.37 7.99 0 0.60 0‑91 18. 11.76 18 4.72 45.71
諸工業9、.64・伍14.めJ0.040 0.7oo印4•l 、I 0.52 !6. 10°55 JO 4. 71・
7闊16.叫381 60.48 12.20 9.29 0 1. 0.81 15. 9.6() 19 5.18 49.00 21 54,55 13,49 9.3~0 o. 0,72, 15. 11,01 20 4,23 48.09 C抵愉e寄呉且条ド
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株式分布朕況より見たる細螢者論の吟味 第 八 表
所 有 株 敷
所 有 株 数 別 分 布 状 況 (東証主要
(年度別), Bio社分)
12咋 下 期現在
s r
年 下 期現在126年上期現在126年下期現在127年 下 期現在10嘩 未 滴 2.60 1‑39 1‑.32 1.05 0.72
10嘩 以 上 21.20 19.2` 8 18.17 16.73 15‑58 500株以上 n.67 11.14 10.77 10.78 11.01 1,000株以上 24.63 20‑60 20.20 20.44 20.37 5,000株以上 5.56 4‑42 4.40 4.30 4.23 10,000株以上 34.34 43.18 4,5.14 46.70 48.09
一千
示し絶対額に於ては大口株主は増加するも総資本額に対する比率に付て見た場合︑
次に株︑主階層別による株︑主一名当りの平均持株数を見るに東証上場主要会社分第
十二表大証上場主要会第十三表の通りであって之年すの数字によれば大体階居別に見
た場合の乎均特株数は百株未満のものは廿五株より四十株位の間に於て而も毎年減 少する傾向にあり︑其事は既述せる端株整理の影孵と考えられる︒百株以上五百株
未満のものは凡そ二百株見当に於て︑五︳曰株より一千株未満の場合は六百株︑
株より五千株迄の場合は一千六百株︑
五千株以上一万株未満の時は六千五百株と暑
一定した数字が各表を通じて示されているが之等の数は算術平均であるが故に更に
最頻値たり中位数なり其他の統計により考祭するのでたければ確定的な判断は為し 得たいとしても大体株式の保有︑或いは売買に於て︑例えば一千六百株という乎均 値は一千株︑一千五百株及び二千株単位による所有︑売買の反裂が平均されたもの と解し得る如く取引単位に於ても通常暑︑階屈的段階の存在を暗示するものと見る
事が出来︑猶一万株以上の大口株主層の持株比率は増大傾向が見受けられる︒
次に特に高度会社と一ちはれるものに付いてその大所有株主の階級別持株数の欣況を見る為第一表昭和廿七年度末
全国上場主要会社一五八社中より資本金十億円以上のもの七四社に付て計算せる数字は第十四表︑東証分は第十五 表の通りである︒尤も資本の支配欣況を正確に知る為には単なる合計︑総乎均は必ずしも意味を有つものでなく各
所謂大所有株主が漸次減少しつつある事が競はれる︒