ISSN 1884-7803
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大学院時代の記憶
愛知淑徳大学大学院文学研究科 第1期生 山 田 久美子
これまで過去を振り返ることはあまりなかった。多忙であったこともひとつの理由であるが、過去を 振り返らず、先に目を向けて生きていきたいと思っていたからである。でも、それは、人生を楽に生 きて行くコツかもしれない。苦しかったことや嫌なことは忘れ、楽しいことは思い出の中にしまう。だ から、大学院時代を振り返っても、楽しかった思い出しかない。いや、苦しかったり、嫌なことがな かったのかもしれない。今、考えてもみんなで講義を受け、発表したり研究したり合宿したりしたこと が本当に楽しかった。
平成元年(1989 年)に、私たち一期生が大学院文学研究科英文学専攻に入学した。年齢もバッ クグラウンドも異なる人たちが学友となった。先輩がいない私たちは、わからないことばかりであった が、その分、自由に和気あいあいと研究できた。外から見れば、とても大学院生という感じではな かったかもしれないが、先生方の熱心なご指導のお陰で、修士論文を書き上げることができた。大 学院修士課程の卒業式には、当時学長の小林素文先生、当時副学長の柳五郎先生、当時主任 の太田英雄先生、堀内俊和先生、大野光子先生と記念写真を撮り、その後、大学の近くの中華料 理のお店で楽しく食事会をしたのを覚えている。B・サン・ジャック先生と K・アイアランド先生は、
3月は、国内にいらっしゃらなかったために、卒業式には出席されなかった。この外国人の先生方 の研究に対する姿勢や視点は、とても勉強になった。
私が博士後期課程に進んだ1年目、「大学院英文学専攻の会」を発足させた。雑務が必要な 3年間は、私が会長を務め、この会が学会として機能し始めた時に、三期生の宮田修さんに会長を お願いした。
L&L
第1号ができたのは、1992 年3月のことだ。太田英雄先生は、いつも大学院研究室にお顔を出して下さって、熱心にご指導して下さった。そして、掲載論文は、それぞれの指導教授の先生 方にご指導頂いた。この会は、院生で作ってきたのではなく、常に太田英雄先生、そして、次の主 任である故池谷敏忠先生をはじめとする先生方のご指導・ご協力のもと、ここまで活動維持できた のである。
大学院時代、私が取っていた講義の中で、小林素文先生の合宿での集中講義は、準備が大変 だった分、とても良い楽しい記憶として残っている。また、大学時代からお世話になっている柳五郎 先生は、独特の口調でお話しされ、文学から「人生とは何か」というものを学ばせて頂いた。
大野光子先生には、大学院に入学し、アイルランド文学を研究対象とした時から、今もご指導を 頂いている。できの悪い私の指導は、大変だったのではないかと申し訳なく思うが、今までずっと見 捨てずご指導頂き、大変感謝している。また、大野先生には、国内外の学会に連れていって頂い たり、2013 年8月に他界したノーベル文学賞受賞作家シェイマス・ヒーニーのご自宅に連れていっ て頂いたり、普通ではなかなかできない体験をさせて頂いた。
愛知淑徳大学大学院に入学し、いろいろな先生方や年齢、性別も異なる研究仲間たちと出会 い、人生は何度でもやり直せる気持ちを持つようになったことは事実である。大学院で知り合った 友人たちとお世話になった先生方に感謝しながら、今後もアイルランド・イギリス演劇の研究に精進 したいと思う。