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中学校社会科「身近な地域」学習の展開の一事例  −桜井市の工業分布−

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

中学校社会科「身近な地域」学習の展開の一事例 

−桜井市の工業分布−

著者 菊地 一郎

雑誌名 奈良教育大学教育工学センター研究報告

巻 2

ページ 23‑29

発行年 1979‑03‑30

その他のタイトル An Example of a Development of "Residential area" Studies in Junior High School Social Studies −A Use of Distribution Map of Industry in Sakurai City, Nara Prefecture−

URL http://hdl.handle.net/10105/4668

(2)

I/'.'.卜il:蝣Iつ∴'/ijj

菊地一郎(地理学教室)

An Example of a Development of HResidential area Studies in Junior High School Social Studies

‑A Use of Distribution Map of Industry in Sakurai City, Nara Prefecture‑

Ichiro Kikuchi {Department of Geography)

Abstract

"Residential area" studies in the geographical sphere of social studies comprise the teleological conception as well as the methodological one in the new course of study forjunior high school which was published in 1 977. In either case, they will be effective in understanding a base of geo‑

graphical studies and need working studies in order to gain the better understanding of a large scale map. Industrial distributions in Sakurai City are some suitable teaching contents in "resi‑

dential area" studies in Nara Prefecture. Writer proposes making full use of seven industrial groups, factories by ''Oaza" and isoarithms in drawing up a distribution map of industry in Sakurai city.

Key words: (1) "residential area" studies (2) a distribution map of industry

1.身近な地域の学習

昭和52年版新中学校学習指導要領の社会科地理分野では、 「身近な地域」の学習は, (2) 「日本 とその諸地域」のなかの中項目(?)として位置づけられている。その内容として, 「身近な地域に おける諸事象を取り上げて,縮尺の大きな地図の読み方についても理解させながら観察や調査 をさせ, (後略) 」 1)と述べており,中学校指導書社会編では, 『内容に示している「縮尺の大き な地図」は主として2万5千分の1や5万分の1の地形図などのことであるが, ・‑‑必要に応 じて,土地利用図・断面図などの作業を行わせたり, 』とその内容を解説している。また学習 すべき地域の特色について, 「観察と調査の際に取り上げた地理的事象を手がが)として,その地域 の自然,人口,屠住,産業,交通,開発などのうち,幾つかの事象を関連させながら教材を構 成し,地域の特色とそのとらえ方を理解させるものである」2)と述べている。

(3)

菊 地 一 郎

地理学習の対象は戸外にある,地理学習の教室は現地であるとされながらも,実際は現地学 習の機会に恵まれず,室内の教室ですまされることが多い。その意味では「身近な地域」の学 習は,中学校社会科地理的分野の全学習を通じて,現地の諸事象に直接ふれて,地図を媒介と する観察や調査を行いながら,地理的な見方や考え方の基礎を身につけさせることの出来る数 少ない機会といえる。・そこでとくに指摘されているのは「縮尺の大きな地図の読み方」である。

地寓指導は地理学習の全般にわたって行われるものであるが,教室内での地理学習では,どう しても教科書である地図帳が中心になる。地図帳の地図はいずれも数百万分の1以下の縮尺の 小さい地図である。ところが「身近な地域」の学習では,5万分の1以上の大縮尺の地図を手 にしながら,それと実際の地理的事象を一つ一つ対比させ,確認し,観察していくことができ る。子供達は当然地図に対する理解,地理的事象への興味と関心を深め,それらの相互関連に ついて思考力を養うことが期待される。

今次の新学習指導要領のなかで,「身近な地域」学習に関する改正点のうち二つの点が注目さ れる。その1は,従来は「身近な地域」学習は,地理的分野の最初におかれ,「日本の諸地域」,

「世界の諸地域」などの学習の導入部分をなしていた。そこで「身近な地域」は,それ以後の 地理学習の方法概念であるとされ,「身近な地域」学習で地理学習の基礎を習得するものとして 位置づけられた。今回は「身近な地域」が内容の大項目(2),「日本とその諸地域」の中で,中項 目のア国土の成り立ち,イ国土の自然の次で,エロ本の諸地域の前に置かれている。したがって,

それ自身が学習内容そのものであると同時に「日の諸地域」学習の導入部分をなしている。「身 近な地域」を学習する目的概念であるとともに,方法概念としても位置づけられている。その

2は,学習指導要領の内容の取扱い(4)において,「内容の(1)のりの取扱いに当たっては,指導の 観点や学校所在地の事情によって,内容の(2)のエの中の学校所在地を含む地域の学習と結び付 けて学習の効果を高めるようにするなど,弾力的に取り扱ってもよい」と述べている。要する に「身近な地域」は,学習内容として独立させてもよいし,「日本の諸地域」の中に含めて学習 させてもよいとしている点である。

ここでは「身近な地域」学習を,独立した内容として取り扱い,その展開の一事例として本 県の桜井市を取り上げ,その工業分布を中心に検討を加えてみよう。

2.桜井市と工業3ト9)

桜井市は奈良県の奈良盆地東南隅に位置し,面積99平方キロメートル,人口5万4千人の地 方都市である。古くから交通・経済の地方中心で,木材の町桜井地区(旧桜井町)を中核に発

おJづんわ      はせ       はせ

展し,大神神社の門前町三輪,長谷寺の門前町初瀬,および農・山村が含まれる。国鉄桜井線 と近畿日本鉄道大阪線が桜井地区で交わり,東西に走る国道163号線と南北方向の県道奈良・

もうlま・1     ほせ

桜井線とがT字形に接続する。初め桜井地区は宇陀・竜門の両山地に発する栗原川および初瀬 川の渓口集落として発達した。やがてここが四通八達の交通の要地であったところから,宿場 町が形成され,さらに近世以降は市場機能も付加され,地方経済の中心地となった。しかし盆 地の東南隅にあり,広域中心性に欠けるため,奈良・郡山・田原本・今井・八木などの諸集落 に比較すると,発展の歩みは遅かった。桜井地区が着実な発展をみるのは,木材(素材)業・

製材業の発達に負うところ大である。

宇陀・竜門両山地の森林資源を背後にもち,有名な吉野林業地帯にも近接している桜井地区

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は当初から木材業・製材業成立の基本的条件をそなえていたといえる。しかし,栗原川・初瀬 川は小河川で木材の運搬に適せず,水運(筏流し)中心の時代には発展の機会に恵まれなかっ た。やがて明治中期に国鉄桜井線,昭和初期に近畿日本鉄道などの開通があり,とくに木材製

とうのんわ

品の鉄道輸送が始まった。さらに鉄道時代からトラック時代を迎えると,桜井地区は多武峯・

宇陀・東吉野林業地の木材集散地として栄え,木材業に加えて近代的な製材業も著しく発達し,

木材の町として知られるようになった。そして住民の約3分の1は何らかの形で木材業・製材 業に関連をもつに至った。

第2次世界大戦後,木材統制が撤廃されると,木材ブームを背景にいち早く復興し,京阪神 市場との結びつきを強めながら力強い発展を遂げた。とくに戦時中に結成された桜井木材林業 組合の経験は戦後に生かされ,協同組合法にもとづいて改組された木材協同組合が,戦後の混 乱期を克服し,業界の発展に主導的役割をになった。昭和30年代に入って,木材業・製材業の 隆盛を背景に市制を施行した。すでに昭和29年に朝倉・多武峯・安倍の3村を合併して桜井町 域を拡大していたが,さらに31年大福・香具山の2村をも合併し,35年に桜井市の誕生をみた

かふのこう

のである。その後も上之郷・初瀬町を編入し,35年現在で面積69平方キロメートル,人口3万 5,924万人に達した。また38年に大三輪町を編入し,現在に至っている。しかし,桜井市発展 の原動力となってきた木材業・製材業は,40年代から50年代にかけて木材価格の高騰から,米 材・ソ連材など外材が多く輸入されるようになり,商社資本が進出してきて木材協同組合を中 心に構成されてきた流通機構が変革されようとしている。

工業構成 第1表の昭和51年奈良県工業統計によれば,桜井市の工場数(事業所数)は612,

従業者数4,836人,製品出荷額691.6億円である。業種系別に工業構成をみると工場数・従業 者数・出荷額等において木材系の地位が断然高く,木材の町といわれるにふさわしい。次いで 食品系,その他系の順となっており,それら3業種系を合計すると工場数95パーセント,従業 者数90パーセント,出荷額等82パーセントの高比率を占める。軽工業部門の比率が圧倒的に高 く,これに対して当然のことながら重化学工業部門が著しく低い構成を示している。したがっ て,第2表から工場規模は小さく,すべての工場が従業者規模200人未満で,とくに10人未満 の小・零細規模が大部分を占めている。

第3表は本市の業種系別出荷額等の比率推移を示している。この表から41年以降,木材系の 比率減少,機械系およびその他系の比率増加がわかる。この傾向は県下全体のそれと符合し,

第1表 桜井市の業種系別工業統計

業 種 系

】 実

1 1 7 1 9 .1 % 8 0 6 人 1 6 ,7 % 1 ,2 2 5 .8 5 3 万 円 1 7 .7 %

6 1 9 .9 5 6 4 1 1 ・7 5 1 0 ,0 6 0 7 .4

2 8 9 4 7 .1 2 ,1 5 4 4 4 .5 3 ,8 5 1 ,4 7 9 5 5 .7

4 0 .6 2 6 0 ,5 1 1 ,5 5 3

0 .2

2 4 3 .9 1 2 5  2 ・6  r  2 4 2 、7 4 5 3 .5

1 0 1 .6 3 5 4 7 .3 5 6 8 ,8 6 4 8 .2

  系 1 0 9 1 7 .8

1 8 0 7 1 6 .7 5 0 5 ,9 2 7 7 .3

6 1 4 1 軋 0  ! 4 ,8 3 6

l 10 0 .0 6 ,9 1 6 ,4 8 1 1 0 0 .0

資料:昭和51年奈良県工業統計

(5)

大和郡山市および天理市などではと くに著しかったJO)業種系別・市町村 別に特化率をみると,30パーセント 以上の市町村は,繊維系で大和高田 市,機械系で大和郡山市,木材系で 本市および五条市があげられる。と くに本市における木材系の特化率は 55パーセントに達している。

工業分布 第1図は桜井市の工業 分布概念図である。この図をみると,

J,う

工業分布の中核をなすのは桜井・栗

との

殿・谷地区で,製材業の中心地とも

菊 地 一 郎

第2表 桜井市・奈良県の規模別事業所数

訂 こ 桜   井   市 奈    良    県

事  業   所  数 事  業   所  数

序  数 比   率 実   数 比   率

1 − 3 人 24 8 4 0 .4 % 3 ,5 33 1 4 5 .3%

4 〜 9 25 3 4 1 .2 2 ,8 54    36 .6

10 −19 7 3 11 .9 7 55 9 .7

2 0 −2 9 18 2 ,9 2 65 3 .4

30 −2 99 200 −29 9 30 0 人以上

2 2 3 .6 3 ii i :::

合     計 6 14 100 .0 7 ,79 1 100 .0 資料:昭和51年奈良県工業統計

第3表 業種系別出荷族等比率推移

度  業 種 勲 食 品 系 繊 維 系 木 材 系 化 学 金 属 系 機 械 系 そ の 他 系 合 

昭  和  3 5 年  1 6 .4 6 .1 7 0 .8 0 .6

0 .1 0 .0 6 .0 1 0 0 ,0 %

4 1 1 9 ,9 6 .0 6 5 .8 0 .5 1 .1 0 .0 6 .4 1 0 0 .0

4 7     1 4 .0 8 .4 6 3 .3 0 .0 1 .6 4 .9 7 .8 1 0 0 .0

5 1     1 7 .2 7 .4 5 5 .7 0 .2 3 .5 8 .2 7 .3 1 0 0 .0

資料:奈良県工業統計

一致している。そこから北と西方向への伸展が認められる。それは国鉄桜井線に沿う方向であ るが,むしろ県道奈良・桜井線および国道163号線への依存度が高い。とくに製材業は阿倍の 桜井木材団地を含めて,橿原市八木地区の方に伸びており,大阪を指向している。三輪地区を 中心に芝・箸中・巻野内地区への広がりは,伝統工業として知られる三輪そうめんの食品工業

はせ

に負うところが大きい。また初瀬・大福地区は,ミット・グラブなどの運動具工業,大泉地区

ばたA

は高瀬具釦の特化によるものである。

3.作業学習と工業分布図

昭和53年版中学校指導書杜全編では,地理的分野の「身近な地域」の学習に関して,「それら

(縮尺の大きな地図)について,主な事象(地形・土地利用・植生・道路・鉄道・集落・建造 物など)の記号のきまりを理解させたり,必要に応じて,土地利用図・断面図などの作業を行 わせたり,また, 空中写真などを活用したりして,地形図についての理解を深めさせることに なる」11)と述べ,地形図の理解のためにという限定つきではあるが,必要に応じて作業学習の導 入を示唆している。作業学習といえば,戦後の社会科が大きな犠性を払いながら進めた作業学 習が,這い回る社会科という手きびしい批判を浴びたことを思い出す。しかし,田中耕三氏は 郷土を教育の目的概念,あるいは方法概念のいずれにとらえるとしても,郷土学習には作業学

習が必要であると主張している。ここに作業学習とは,野外,教室内あるいは個人的,共同的,

または全身的,部分的を問わず,広く心身の動きを含めた教材化に到る一連の作業のことをい っている。そして郷土学習に作業学習が必要な理由として.教材論からみた場合に,(1)教科学

(6)

第1図 桜井市の工業分布図

等充線の数字は大字あたり工場数をあらわす。地図は建設省国土地理院 5万分の1地形図、桜井および吉野図幅による。

智と比べて,郷土には種々のものが混在し,融合している。(2)郷土の現象は教科学習上必要な もの,また不必要なものが併存している。(3)郷土も広がりもっている。(4)直観される郷土の景 観は,歴史的存在を現時点においてとらえているにすぎない。など4点をあげている。「身近な 地域」を「郷土」として把握することには異論があるが,用「身近な地域」に作業学習が必要で あるという点では,その理由も含めて同感である。とくに「縮尺の大きい地図または地形図」

の理解には,ぜひ作業学習を導入すべきであると考える。

さらに同じ中学校指導書社会編は,「地域の変化については,その地域に顕著に現われている

(7)

菊 地 一 郎

変化の様子を取げることに重点をおき,その変化を起している要因に着目させる程度に扱うこ とが大切である。ここでは地理的位置や生活様式の変化,自然の災害や保全,都市化に伴う闇 辺地城の変化,工業地城の拡大と在来工業の変化,鉄道や道路の建設による影響など,地域の 変化に関する多くの事象が取り上げられるが,配当時間や指導の観点,生徒の関心などに合わ せて適切に選択することが必要である」14)と述べている。この指導によれば,奈良県の場合は「

桜井市と工業」がもっとも適切な学習内容の一つであると思われる。それはすでに紹介したご とく,都市およびその工業規模が手頃であり,地域的変化が明確で理解しやすいなどの理由に よるものである。また製材業の特化率が高く,製材業の工程も単純で,それが都市発展の原動 力をなしているなどの諸点も選択の大きな理由である。

「桜井市とその工業の変化」を学習する場合に,もっとも基本になるのは,工業分布を把握 することである。その作業学習として,縮尺の大きい地形図,例えば5万分の1以上の地形図 に各工場をドットしていくことがもっとも望ましいと考えられるかも知れないが,実際には地 形図上でその位置を確認することがかなり難しく,中学1年生程度では無理かと思われる。そ れにかなり多くの労力と時間がかかり,そのためにいわゆる分布論で終ってしまう恐れが十分 にある。そこで以下の作業を試案として提起したい。

まず工業内容を理解させるために,業種系という工業分類の採用である。日本標準産業分類 の工業(製造業)中分類では21業種に分けられる。それでは全体的に工業内容の特性を理解す ることが難しくなるので,特性を失うことなく分類を簡約する方法として7業種系の分類が適 当である。この7業種系に工業中分類を対照すれば次の通りである。

(1)食品系:食料品(2)繊維系:繊維・衣服,(3)木材系:製材・家具・紙パルプ,(4)化学系:

化学・石油石炭製品,(5)金属系:鉄鋼・非鉄金属・金属製品,(6)機械系:一般機械・電気機械

・輸送機械・精密機械・武器,(7)その他系:出版印刷・ゴム製品・なめし皮・窯業・その他 次に工業分布図の作製にあたっては,大字別分布で表現することとし,その際に等充線を採 用することである。資料としては,毎年12月末日現在で行われる工業指定統計の工業準備調査 名簿がある。それは市役所および県庁調査課に保管されており,利用するには許可を必要とす る。入手できない場合は産業名鑑等で代用すればよい。なお全県の工業分布の場合には,日刊 工業新聞社が出している通産省編全国工場通覧が利用できる。ただし,その場合は従業者規模 20人以上に限られる。大字名は市役所で簡単に知れる。さてそれらの資料から大字別・7業種 系別工場数一覧表の作成が必要であり,それは教師の仕事になるだろう。しかし,それはそれ ほど大変な労力を要しない。

桜井市の場合についていえば,国土地理院の5万分の1地形図(あるいは2万5千分の1地 形図)を用意し,実際には桜井と吉野の2枚の図幅を合せなければならないが,桜井市城の分 だけを生徒に渡す。さらに大字別・7業種系別工場数一覧のコピーを与え,各自に工業分布図を 作らせる。その際に,地形図上で大字名を確認させ,その地名の上に工場数(業種系別または

その合計)を記入させ,等充線を描かせる。1〜2時間で作業は完了する。前の第1図はその 様な手順で作製したものである。その場合に等充線は不連続な数値の場合に使うもので,等高 線や等温線など連続的数値の場合と根本的に相違することをはっきり指導する必要がある。ま たこうして作製された工業分布図は,本来の分布図ではなくて,あらましを把握するための概 念図であることも注意しなければならない。しかし,それでも十分に分布の範囲,分布の中心,

分布の方向性を理解することができよう。その上で,市史,参考文献および各協同組合が出し

(8)

ている出版物等によって,工業発展の歴史を知り,工業分布寓と照合すれば,工業発展の構造 的理解に導かれるであろう。工業の地域的発展の要因として,鉄道・道路,土地利用,とくに 桜井市の工業の場合は製材業が主体をなし,貯木場などとの関連が重要である。木材団地の造 成も教材として取り上げたらよいと思う。製材業と火災・公害との関連,都市計画問題など配

当時間,教材としての難易などの考慮の上で選択が望まれる。

まとめ

今次改訂の新中学校学習指導要領の中で,社会科地理的分野の「身近な地域」は,方法概念 であるとともに,目的概念であるとされている。そのいずれであるにせよ,戸外で「縮尺の大 きい地図」を手にして,現地学習するということは,地理学習の上で大きな意義をもっている。

また「身近な地域」学習には,地形図の理解という点からも作業学習が必要である。奈良県の 場合には,桜井市とその工業は,「身近な地球」学習の適切な学習内容の一つである。作業学習 のなかの工業分布図作製にあたって,工業分類として7業種系,大字別工場分布,等充線の採 用を試案として提起する。それらは「身近な地域」学習の展開,作業学習の際にきわめて効果 的な方法であろう。

引用および参考文献

(1)文部省(1977)=中学校学習指導要領,17頁。

(2)文部省(1973):中学校指導書社会観 41頁。

(3)堀井甚一郎(1961):貴新奈良県地誌,大和史蹟研究会,345〜348頁。

(4)桜井町史編集委員会(1954):桜井町史。

(5)桜井町史編集委員会(1957):続桜井町史。

(6)松田勇治(1950):木材町としての桜井,人文地理,2巻3号。

(7)千田正美(1978):奈良盆地の景観と変遷,柳原書店,203−220頁。

(8)桜井木材協同組合(1973):桜井木材業史。

(9)桜井木材協同組合(1973):桜井木材業経営史。

(10)菊地一郎(1976):奈良県における地球開発の推移と工業立地の展開,奈良教育大学紀要,25巻1号。

(11)前掲(2),41頁。

(1功 田中耕三(1968):作業地理教育,古今書院,10頁,15〜16頁。

(1⑲ 菊地一郎・淡野明彦(1978):昭和52年版小学校学習指導要領における中学年の「地理学習」と「地域主 義」の観点,新地理,26巻2号。

(14)前職2),42頁。

参照

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