ボリビアの農民 : 農民の「行動の記録」の分析(
その1)
著者 藤井 龍彦
雑誌名 国立民族学博物館研究報告
巻 15
号 2
ページ 349‑391
発行年 1990‑12‑28
URL http://doi.org/10.15021/00004283
藤井 ボ リビ アの 農民
ボ リ ビ ア の 農 民 農 民 の 「行 動 の 記 録 」 の分 析(そ の1)
藤 井 龍 彦*
Life of the Bolivian Peasant: An Analysis of Diary Entries
Tatsuhiko Fuji'
This article is an analysis of a corpus of data entitled "Diaries of Bolivian Peasants." These diaries were written by ten Bolivian peasants (Aymara speakers) of the highlands of the Department of La Paz. They were requested to write these diaries by Mauricio Mamani when he was one of the Bolivian coordinators in the Rural Development Service Program of Cornell University.
The diaries were written between April 8, 1979 and June 30, 1981. They consist of such daily activities as agriculture, animal husbandry, economic transactions, making of textiles, communal/family feasts or rites, and recreation.
I analysed the first one-year cycle (from April 8, 1979 to April 7, 1980) of one peasant family (husband, wife, a daughter, and a son) who live in Yuka community, Camacho Province (Map 1).
The objective was the quantitative analysis of peasant life based on the diary's contents.
The results of the analysis are as follows :
1) Agriculture : on which this family spends only 30% of their total working hours on agricultural activities.
2) Sexual division: the sexual division of labor in this family is not marked, either in agricultural or other activities, such as cooperative and domestic work.
3) Reciprocity: 31 times during the year, the family offered help, in the form of labor, to other families, including that of the husband's father. Whether this figure is high or low is yet in question because of the lack of quantitative data for comparison.
*国 立民族学博物館第4研 究部
国立民族学博物 館研究 報告 15巻2号
But we may say that the social relationship from which they can expect help when they need it is relatively narrow and limited.
4) Altruistic labor: accounted for about 7% of this family's total working hours. For Bolivian peasants, altruistic labor means that they pool their working hours for future necessities.
Needless to say, this analysis was based on only the diary of a single peasant family living in one region of the Bolivian
highlands, so we cannot generalize the results as being applicable to other Andean rural communities.
1. は じめ に 2.資 料 と方 法
3.農 民Aの1年 間 の生 活 3‑1.ユ カ村
3‑2。 農 民Aの 最 初 の1週 間 3‑3.農 民Aの1年 間 の生 活 4.農 民Aの 生 活 の 分析 4‑1.農 牧 生 活 4‑1‑1. 農 耕 サイ ク ル
4‑1‑2. 農 作 業 の労 働 時 間 と収 穫 量 4‑1‑3.手 伝 い
4‑1‑4.牧 畜
4‑2.仕 事 の 分 担 4‑2‑1.農 作 業 4‑2‑2.牧 畜 4‑2‑3。 冨り業 4‑2‑4.買 物 4‑2‑5.夫 婦 の 分 業 4‑3.そ の 他 4‑3‑1.収 支 4‑3‑2.農 業 協 同 組 合 4‑3‑3.社 交 ・娯 楽 5. お わ り に
1.は じ め に
筆 者 は1983,85の 両 年,ボ リビア領 北 西 部 高地 に お いて 定 期市 の調 査 を 行 い,そ の 結 果 はす で に本 研究 報 告 に お い て 発 表 した[藤 井 1987]。 調 査結 果 を 簡 単 に述 べ る と,中 央 ア ンデ ス全 域 に お い て も,ボ リビ ア領 は定 期市 の良 く発 達 して い る地 域 で あ り,な か ん ず く調 査 地 で あ った ラパ ス県 高 地 部 は,市 の 開か れ る町 や村 の数,市 に集 ま る人 の 数 と もに,そ の他 の 地 域 に 比 べ多 い こ とが 判 明 した。
こ の地 域 で 定 期市 が発 展 す る理 由の ひ とつ と して は,首 都 ラパ ス の 存 在 が あ げ られ る。 つ ま り,市 は人 口集 中地 に対 す る農 牧産 物 の供 給 シス テ ム の一 環 と して機 能 して い る。 しか しな が ら,ラ パ スか ら遠 い,あ る い は交 通 の 不便 な遠 隔 地 に お いて も,規 模 は小 さ い と はい え,数 多 くの定 期市 が 開か れて い る とい う こと は,上 記 の理 由 だ け で は説 明 で き ない 。
藤 井 ポ リピ アの 農 民
農 村 か ら都 市 へ の 農 牧 産 物供 給,あ るい は逆 に 工 業製 品 な どの 農 村 へ の供 給 は,定 期市 の 持 って い る経 済 的 機 能 と して 重 要 な もの で あ る。 しか し,市 が 持 つ機 能 は,こ の よ う な経 済 的 な もの だ け で は な い。 つ ま り,経 済 的機 能 が ほ とん ど働 い て い な い地 域 に お け る市 の発 展 は,市 とい う不 特定 多 数 の人 間 が 集 ま る場 と い う特 性 に よ る と考 え な けれ ば な らない 。 ボ リビァ 領 に限 らず,中 央 ア ンデ ス 高地 部 に お け る農 牧 社 会 は, 生 業 にお いて も,村 の 内外 で の人 間 関係 に お いて も,互 酬,再 分 配,パ トロ ン ・ク ラ
イ ア ン ト関 係 な ど,多 くの 共 同 体 と して の規 制 に しば られ て い るの が実 情 で あ る。 こ の よ うな 日常生 活 の 中で,こ れ らの 規 制 に対 して 「市 」(商 取 引)の 持 つ 解 放 性 こそ が,多 くの農 牧 民 を 市 へ と導 く要 因 と な っ て い る[藤 井 1987:107‑‑109]。
と こ ろで,筆 者 が これ まで 行 って きた市 の 調査 は,毎 週 各 地 で 定 期 的 に開 かれ る市 に お け る参 与観 察 に よ る もの で あ った 。 そ の 際得 られ た 資料 の う ち,時 間,人 数,商 品 の種 類 や量 な どは,ほ ぼ 正 確 な デ ータ を集 め る ことが で きた 。 しか し,そ こに集 ま る農 牧 民 に関 す るデ ー タ(市 に くる頻 度,持 って くる農 牧 産 物 や 交 換,あ る い は買 う こと に よ って入 手 す る品 物 な ど)は,限 られ た時 間 内で の 聞 き取 りだ けで あ った た め, 多 くを集 め る こ とは不 可 能 で あ った 。幸 い これ らの デ ータ は,本 稿 で と りあ つ か う農 民 に よ り書 か れ た 「行 動 の記 録 」(以 下 単 に 「記 録 」 と の み記 す)を 使 うこ とに よ り 補 強す る こ とがで きた 。 「記 録 」 か ら得 られ た デ ータ は,現 地 調 査 で 得 られ た い くつ か の 資料 と共 に,市 に対 す る農牧 民 の 関与 の度 合 を は っ き り と示 して お り,資 料 的 価 値 の 高 い もので あ る とい うこ とが 確認 され た。
本 報告 は これ らの 「記 録 」 に基 づ い て,前 回 あ つ か った,市 お よ び そ れ以 外 の場 に お け る物 資 の購 入 あ るい は交 換 ・売 買 の側 面 ばか りで はな く,生 業(特 に1年 間 の サ イ クル や夫 婦 間 の分 業),社 交,そ の 他 の 面 に お け る,ボ リビ ア高地 の農 民 の生 活 を 数 量 的 デ ー タを 加 味 して 分 析 しよ うと す る もので あ る。
2.資 料 と 方 法
本 報 告 で 使用 した 資 料 は,ボ リビア 高地 の農 民 自身 に よ って 書 か れ た 「行 動 の 記 録 」 で あ る。 この 「記 録 」 に 関 して は前 稿 で も触 れ た が,も う1度 これ らが書 か れ た 由来 につ いて 明 らか に して お く。
1979年 か ら81年 に か けて,コ ー ネル大 学 国 際研 究 セ ンタ ー は,ア メ リカ合 衆 国 国 際 開 発 事 業 団(USAID)と ボ リビア 農 牧省(MACA)の 後 援 で,農 村 開 発 サ ー ビス計 画(RDS)を ボ リビア農 村 に おい て 実 施 した。 「記 録 」 は,同 計 画 の ボ リビア側 責 任
国立民族学博物 館研 究報告 15巻2号 者 の ひ と りで あ っ た マ ウ リ シ オ ・マ マ ニ(Mauricio Mamani)氏 の 発 案 に よ り,ラ パ ス 県 高 地 部 に お け る 農 牧 生 活 の さ ま ざ ま な 側 面 に 関 す る 基 本 資 料 収 集 の た め に, 1979年4月 か ら1981年6月 ま で の2年 と2ヶ 月 に わ た り,農 民 自 身 に よ る 日 々 の 行 動 記 録 と し て 書 か れ た も の で あ る 。 こ の 計 画 に 参 画 した 農 民 は,す べ て 現 地 語(ア イ マ ラ語)使 用 者 で あ る が,「 記 録 」 は ス ペ イ ン 語 で 書 か れ て い る。 「記 録 」 の 書 き方 は 個 人 に よ り差 が あ る が,内 容 の 基 本 は 農 作 業,家 畜 の 世 話,水 や 燃 料 の 供 給,食 事 の 準 備,衣 服 の 洗 濯 と 繕 い,織 物,売 買 あ る い は 交 換 な ど の 取 引,保 健,家 族 あ る い は 村 の 祝 い ご と や 祭 り,そ の 他 多 くの 日常 生 活 に 関 す る も の で あ る[HATcH l 982:viii]。
「記 録 」 の 記 入 に 関 して は,計 画 期 間 中 定 期 的 に,マ マ ニ 氏 が 書 き方 に つ い て の 指 導 を 行 っ て い た 。 し か し,あ くま で も こ の 計 画 に 協 力 し た 農 民 た ち の,自 発 的 な 意 志 に よ り書 か れ た も の で,か つ 資 料 と して の 公 開 を 前 提 と して い る 。
こ の 計 画 自 体 は,ボ リ ビ ア の 高 地 の み な らず,中 部 の コ チ ャバ ンバ 地 方,お よ び 東 の 低 地 の サ ン タ ・ク ル ス 県 を も 含 み,参 画 した 農 民 の 掌 は130家 族 以 上 に も の ぼ る 大 掛 り な も の で あ っ た 。 前 述 の 計 画 は 『Nuestros Conocimientos(私 た ち の 知 識)』
[HATCH l982]と い う題 の 報 告 書 を 出 版 す る こ と で 終 了 し た 。 「記 録 」 自体 は こ の 報 告 書 の 資 料 と し て 使 わ れ る こ と は な か っ た が,終 了 後,高 地 の10人 の 農 民 に よ り記 入 さ れ た も の は,マ マ ニ 氏 に よ り タ イ プ ス ク リ プ トさ れ 保 管 さ れ て い た 。 マ マ ニ 氏 は 1983,85両 年 に お け る わ れ わ れ の 調 査 の 現 地 研 究 分 担 者 で あ っ た の で,こ の 貴 重 な 資 料 を わ れ わ れ に 提 供 して くれ た の で あ る。
今 回 の 報 告 で は,「 記 録 」 の 分 析 に よ る ア ン デ ス 高 地 農 民 の 生 活 調 査 の 第1部 と し て,こ の10人 の 中 か ら ま ず テ ィ テ ィ カ カ 湖 岸 ユ カ(Yuka)地 区 の1人(仮 にAと す る)
を 選 び,か れ 自 身 の 記 述(記 録)を 通 し た1年 間 の 生 活 を 細 か く検 討 す る こ と に よ り, ボ リ ビ ア 国 ラパ ス 県 高 地 部 の 農 民 の 生 活 を 記 述 し,分 析 す る と い う方 法 を と って い る 。 そ の 結 果,こ の よ う な 「記 録 」 資 料 が,ど の 程 度 ま で 農 民 の 生 活 の 分 析 に 有 効 で あ る か と い う こ と を,再 度 確 認 す る こ と が で き れ ば,将 来 の 調 査 に 大 い に 役 立 つ で あ ろ う。
3.農 民Aの1年 間 の 生 活
3‑1.ユ カ 村
ま ず,ユ カ 村 の 概 略 を 述 べ る が,筆 者 自 身 は 近 くの エ ス コ マ(EscOlna)村 で の 調 査 は 行 っ た が,ユ カ 村 へ は 行 って な い の で,前 述 の 『私 た ち の 知 識 』 か ら そ の 概 要 を 紹 介 す る 。
352
藤 井 ボ リビ アの 農 民
地 図1 ラ パ ス 県 北 西 部
ユ カ は ボ リ ビ ア 国 ラ パ ス 県 カ マ チ ョ(Camacho)郡 エ ス コ マ 地 区 に 属 し,地 区 の 中 心 で あ る エ ス コマ 村 か らの 距 離 は わ ず か5kmに す ぎ な い 。 村 は 三 方 を 丘 に 囲 ま れ
も
て お り,北 側 は 旧 ア シ エ ン ダ で あ る カ ラ カ ラ(Cala Cala)と,南 側 は テ ィ ワ ナ ク (Tihuanacu)村 と,そ し て 東 側 は 旧 ア シ エ ンダ の ト ゥ トゥ ク チ ョ(Tutucucho)と ・ 西 側 は ヨ カ'リャ タ(Yocallata)村 と接 して い る(地 図1)。
村 に は64家 族 が 居 住 して お り,そ の中 に は耕 地 を 持 た な い家 族 もあ る。村 の耕 地 の半 分 は 居 住 地 に近 い平 地,あ るい は な だ らか な 丘 の斜 面 に あ り,面 積 は約75ヘ クタ ー ルで あ る 。そ
国立民族学博物 館研 究報告 15巻2号 の 大 部分 は きわ め て肥 沃 で あ る た あ,集 約 的 な農 耕 が可 能 で あ る 。残 りの半 分 は アパ チ ェタ (apacheta)あ るい は アネ ク ソ(anexo)と よば れて お り,村 の 中心 か ら数 キ ロ メ ー トル離 れ た 草 地 で,主 と して 家 畜 の放 牧 に使 わ れて い る 。
村 に は先 生3人,生 徒120人 か らな る小 学校 と,組 合 員60人 が 加盟 して い る農 業 協 同組 合 が あ る。毎 年 組 合 が 所有 す る土地 で,ジ ャガ イ モを 共 同 耕作 し,1年 中収 穫 物 を貯 蔵 す る倉 庫 も備 え られ て い る 。村 人 の 約半 数 は カ ト リックの 信者 で,残 りは ア ドベ ンテ ィ ス タ(キ リ ス ト再 臨 派)で,か れ らは村 内 に 自分 た ちの教 会 を 持 つ 。
ユ カ村 は 海抜3,655mの 高 さ に あ り,年 間 を通 して灌漑 に利 用 で き る大 きな 川 が無 い に も か かわ らず 土 地 は湿 って お り,ま た気 候 も三 方 を丘 に囲 まれ て い る た め比 較 的 お だや か で あ る 。そ の た め,ジ ャガ イ モ,ソ ラマ メ,エ ン ドウマ メ,オ カや オ ユ コ(イ モ の一 種),オ オ ム ギ,カ ラス ムギ,キ ヌ ア,タ ル ウィ(マ メ の一 種)な ど多 種 類 の作 物 が耕 作 さ れて い る。
耕 作 は これ らの作 物 の組 合 せ に よ る輪作 で,休 閑 は4〜5年 に1度 行 わ れ る にす ぎな い。 各 家 族 は1.5ヘ クタ ール の 耕地 を,村 内 の10以 上 の地 域 に分 散 して 所 有 して い る。
牧 畜 に関 して は,ユ カ村 は ブタ の 飼育 で有 名で あ り,ま た近 年 は 乳牛 の飼 育 も盛 ん にな っ て い る。1家 族 平 均15〜25頭 の ヒ ツジ,運 搬 用 の ロバ,ニ ワ トリを 飼 って い る。 この村 で は ペ ル ー との 国 境 に近 い とい う利 点 を 生 か して,ペ ル ー側 農民 と の交 換 を行 うばか りで な く, ペ ル ー製 工業 製品 や 加 工食 品 の取 引(大 部 分 は密輸)に か かわ る人 が 多 い 。
毎 週 木 曜 日 と日曜 日に近 くの エ ス コマ村 で,ま た水 曜 日 には や や離 れ た パ カ ゥ レス(Paca‑
ures)で も市 が 開 かれ る。 ユ カ はま た,こ の地 域 にお け る祭 りの 衣 装 の 製 作 地 と して も知 ら れ てお り,貸 し衣 装 の 活動 は ボ リビ ア国 内 の み な らず,隣 の ペ ル ー 国 にま で 広 が って い る [HATCH 1982:6]o
3‑2. 農 民Aの 最 初 の1週 間
本 稿 で はま ず,ユ カ地 区 の農 民Aの 行 動 の記 録 を 丹 念 に分 析 す る ことか ら始 め るが, そ の前 に この 「記 録 」 の 記 載 内 容 が どの よ うな スタ イル を 持 って書 か れ て い るか を 示 す た めに,そ の 最初 の1週 間 を 掲 げ て お こう。
1979年4月9日
私 は 農民 で あ る 。主 な 農 具 は次 の通 り。 ウシの ユ ンタ。 刃 の つ いた す き。鉄 の棒 。 ス コ ッ プ。 つ る は し。 そ の他 。 私 は,食 事 室 が1つ,複 数 の 寝室,ク イ(テ ンジ クネ ズ ミ)を 飼 っ て い る 台所 か らな る家 を 持 って い る。 家 畜 と して は,ウ シ,ヒ ツジ,ブ タ,ロ バな どを 飼 っ て い る。
私 は ユ カ村 の マ ル コ ナ とい う所 に住 ん でお り,フ チ ョホ レ第2区 に属 して い る。 我 家 は4 人 家 族 。 私,妻,10才 の娘,7才 の 息 子で あ る 。
妻 と私 は毎 朝 早 起 き し,歯 を 磨 き,洗 面 をす る。 子 供 た ち も同 様で あ る。 妻 はま ず 朝 食 の 支 度 を し,家 族 全 員で オ オ ムギ の ピ ト(煎った オオ ムギを 臼で 挽 い た粉 を,湯 で溶 い た もの) の朝 食 を と る。 娘 もジ ャガ イ モ の皮 を む い た り皿 を 洗 う な ど,妻 の台 所 仕 事 の手 伝 い を す る。
息子 は学 校 に行 って い る 。
娘 は毎 朝20頭 の ヒツ ジ と2頭 の ブ タを,草 を食 べ させ に連 れ て 行 く。私 と妻 も1日 中 仕事 を す る。 まず ウ シに餌 を や る。(ウ シ の飼 料 と して)1日 に草;ア ル フ ァル フ ァを 混 ぜ た オ
藤 井 ボ リビア の農 民
オ ムギ を 与え る。
妻 は ま た コ カの売 り手 で もあ る。 今 日 は妻 と共 に ジ ャガ イ モ を2カ ル ガ(1カ ル ガ約57.5 キ ロ グ ラム)収 穫 し,タ ネ イ モ の選 別 を行 う。
(今 日は)娘 が病 気な の で私 はユ カ へ薬 を 買 い に行 か な け れ ば な らな い 。 4月10日
今 朝 は とて も早 く起 きた 。妻 はま ず台 所 の掃 除 を し,料 理 に か か る。 私 は(支 給 さ れ た) ノー トに今 日や る仕 事 の記 入 を始 め る。 息子 は本 を 開 いて 勉 強 を し,宿 題 をす る。
食 事 の あ と,娘 は ヒツ ジ とブ タを 連 れて 草 を 食 べ させ に 草地 に行 く。 彼女 は昼 食 を持 って 出掛 け る。
息 子 は毎 日午 前 中道 具 を 持 って 学 校 に行 く。 私 は彼 の ノー ト用 と して,紙 を100枚,ノ ー トを1冊,色 鉛 筆1ダ ー ス,定 規 ケ シゴ ム,糊,そ して 赤 と青 の ズ ボ ンを,ま た 身 だ しな み用 と して タ オ ル,セ ッケ ン,櫛,歯 ブ ラ シを 買 う。 これ らす べ て で136ペ ソかか る。
妻 はそ の後,午 前 と午 後 ウ シ に餌 を与 え る。(ウ シは)1日 に オ オ ムギ1カ ル ガー30ペ ソ相 当一 を 消費 す る。
そ の後 昨 日と 同 じ畑 で ジ ャガ イ モの 収 穫 を始 め る。12時 に弁 当 を 食べ るた め に休 憩 。 終 わ って 午 後5時 まで 仕 事 を続 け る。今 日 は2カ ル ガの ジ ャガ イ モを 収 穫 した 。1カ ルガ は5ア ロバ(1ア ロバ は25ポ ン ド=約11.5キ ロ グ ラム)あ る。す べ て の ジ ャガ イ モを ひ とつ の場 所 に集 積 す る。 午後 ヒツ ジと ブタ と共 に帰 って くる。(仕 事 を 終 わ って)午 後 帰 宅 し,妻 は 夕 食 の支 度 にか か る。 娘 が(支 度 を)手 伝 う。
4月11日
今 日水 曜 日,仕 事 に行 くた め 早起 きを す る 。 まず 妻 は台 所 の掃 除 を し,ゴ ミを捨 て る。 そ れ が終 わ って か ら昼 食 の支 度 にか か るが,そ の前 に朝 食 を準 備 す る。私 はそ の 間 に缶 を 持 っ て水 汲 み に行 く。私 はい つ も妻 の 手伝 いを す る 。娘 はス ー プ と弁 当の た め の ジ ャガ イ モの 皮 む きを して 母 親 の手 伝 い を す る。 息 子 は朝 食 を す ませ て か ら,勉 強 に か か り,学 校 の宿 題 を す る。
妻 は料 理 が 終 わ って か ら,朝6時 半 に車 で パ カ ウレス の市 に 出か け る 。運 賃 と して6ペ ソ 払 う。市 に は コカ の小 売 りに行 く。 ひ とつ か み だ と2ペ ソ,量 り売 りだ と1ポ ン ドを20ペ ソ (で売 る)。 しか し今 日は50ペ ソ しか 売 れず,売 上 げ は少 な い 。帰 宅 す る際,彼 女 は トウモ ロ コ シ,カ ボ チ ャ,果 物 な ど計23ペ ソ買 って く る。帰 りの 運賃 も3ペ ソ払 い,帰 宅 す る 。
4月12日
妻 は朝 食 の 支 度 の た めに 早起 きす る 。(支 度 が終 わ って)す ぐに 皆 で一 緒 に 食 事 をす る。
終 わ って 私 はカ ラブ コとチ ャ ワヤ に車 で行 く。 エ ス コ マか らの私 の運 賃 は30ペ ソ。 チ ャワ ヤ で 降 りて 仕 立 て 屋 の ハ ビエ ル の所 に行 く。 先 週 背 広 を仕 立 て る た め に フ ォル ノ 印の洋 服地 を 置い て き た。 この生 地 は メ ー トル650ペ ソ,全 部 で1,056ペ ソ した もので あ る。仕 立 て 屋 は仕 立 て 代 と して650ペ ソ取 る。 背 広を 受 け取 り,午 後5時 帰 宅 。
妻 は ウ シに草 を ふ た かか え 与 え,息 子 は学 校 へ,娘 は家 畜 に 草 を食 べ させ に 出 る。 妻 は ま た エ ス コマ の市 ヘ コカ を売 り に行 く。 今 日は110ペ ソの売 上 げ。 帰 りに果 物 と サ カ ナを15ペ ソで買 って 帰 る。
国立民族学博物館研究報告 15巻2号 4月13日
今 日金 曜 日は,朝8時 か ら ジ ャガ イモ の収 穫 に と りか か り,12時 まで仕 事 を す る 。終 わ っ て1ヶ 所 に集 め,毛 布 で 覆 って お く。
そ の 後 エ ス コマ へ,カ ピタ ン(祭 りの 役 のひ とつ)た ちの ウマ の競 走 を見 に行 く。今 日 は キ リス トが昇 天 した 聖金 曜 日な の で,1日 中 エス コマで 過 ごす 。妻 は(市 の)コ カ売 場 の責 任 者 で あ る 。家 に は 夜 にな って 帰 る。
4月14日
今 日は(前 と)同 じジ ャガ イモ畑 で仕 事 を し,午 後2時 ま で に収 穫 を 終 わ る。 終 わ って 虫 食 い の ジ ャガ イモ を よ り分 け る。 この 畑 か ら今 年 は9カ ルガ の収 穫 があ った。 終 わ って 雨 に 濡 れ な い よ う ジ ャガ イ モを 十 分 に覆 う。
4月15日
今 日は 日 曜 日。 朝 早 く起 床 。 妻 は イー ス タ ーの た め ニ ワ ト リの ス ー プを 作 る。 食 べ終 わ っ て ふ た りの子 供 は 草 を食 べ させ に,ヒ ツジ と ブタ を草 地 に連 れ て行 き,午 後す べ て の家 畜 と 共 に家 へ帰 る。
そ の 間,妻 と私 は エ ス コマ へ行 くた め に洗 髪 を す る 。終 わ って干 した カ ラス ムギ を与 え る た め に,ウ シを 外 へ 出す 。 妻 は エ ス コマ の市 で コカ の小 売 りをす る 。私 は ウマを 見 に行 く。
ウマ た ち は とて も見事 な脚 を 持 って い る 。夜 遅 く帰宅 。
3‑3. 農 民Aの1年 間 の 生 活
「記 録 」 の記 述 は以 上 の よ うで あ る。 こ こか ら,Aは 妻 と10才 の 娘,7才 の 息子 と の4人 家族 で,ウ シ,ロ バ,ヒ ッ ジ,ブ タを 飼 って い る こ と,妻 が近 くの 村 で 開 かれ る定 期 市 で コカ を 商 って い る こ と,娘 は毎 日 ヒッ ジ とブ タ の放 牧 に,息 子 は学 校 に行 って い る こ とな どが わ か る。 「記 録 」 の記 入 の ス タ イル は人 に よ り 異 な って い るが, 基 本 的 に は農 民 の朝 起 きて か ら,寝 るまで の で き ご とを時 間 を追 って 淡 々 と書 き記 し て お り,そ れ 以 外 の こと,例 え ば個 人 の感 想 な どは 非 常 に少 な い。 しか し,誰 が何 時 ど こで 何 を した か,ど の よ う な買 物 を し,い く ら払 った か な ど が,忠 実 に記 録 されて い る。 その た め,「 記 録 」 は期 せ ず して,労 働 の 種類 ・日 数 ・時 間,家 庭 内で の 仕 事 の 分 担,売 買 や家 計,旅 行 の行 き先 や 目的 な どに 関 して の,具 体的 か つ 数 量 的 な デ ー タが わ か る資 料 とな って い る。 な お 表 中 の(?)は,当 日あ る い は 当人 の 特別 の行 動 記 録 が 無 い 日を示 す。
以 下 第2週 以 降 は,月 曜 日か ら 日曜 日まで の 夫 婦 の主 な行 動を1〜2週 間 ご とに 表に し,適 宜 コメ ン トをつ けて ゆ く。 な お農 作 業 は 収穫 ・播 種 な ど の作業 内容 で 示 し,作 物 名 は旅行,買 物 な ど の行 き先 と共 に()内 に あ げ て お く。
た だ し,前 述 の よ うに,娘 は毎 日 ヒツ ジ とブ タ の世 話 を して お り,息 子 は休 暇 の 期 間 を 除 いて,土 曜,日 曜 ・祭 日以 外 は学 校 に行 って い る。 子 供 た ちが農 作 業 を手 伝 っ 356
藤 井 ボ リビアの 農 民
た 場 合 は,表 に+子 供 ・娘 ・息 子 と して 示 して あ る 。 ま た,ヒ ツ ジ と ブ タ 以 外 の 家 畜 (ウ シ,ロ バ)と ニ ワ ト リに は,夫 婦 ど ち ら か が 仕 事 の 合 間 に 適 宜 給 餌 を し た り,川 へ 水 を 飲 ま せ に 連 れ て 行 く。
第2週
夫 4。16旅 行(ラ パ ス) 4.17 買 物(ラ パ ス) 4・18 旅 行(帰 宅) 4・19手 伝(父 親) 4.20組 合 の共 同 労働 4.21衣 装 製 作 4.22衣 装 製 作
妻 ? ? ? ? ? ?
定 期 市(エ ス コマ) 洗 濯
収 穫(ジ ャガ イ モ)
さて,第1週 は夫婦 単 位 で の 行 動 が 多 か った が この週 は,そ れ ぞれ 単 独 の 行 動 に な る。 このよ うな ケ ース は,第
3週 以 降 の 表を 参 照 す れ ばわ か る よ う に,ど ち らか と いえ ば異 例 で あ る。
最 初 の2日,夫 が 首都 ラパ スへ 旅 行 して い る間 の妻 の行 動 は全 然記 録 され て い ない。 ラパ スで の 買 物 は灯 油 の ほ か,モ レナ ダ(伝 統 的 な踊 り)の 衣 装 製 作 に必要 な ボ ール 紙,マ トラカ とい う楽 器(一 種 の ガ ラガ ラ)の ほか,コ カを1籠 で あ る。 灯 油 と コカ の ほか に は 次 に始 ま る衣 装 製 作 の準 備 で,Aは 祭 りの衣 装(特 に 刺 繍)の 職 人で あ る。 前 述 の よ うに,こ の家 族 は妻 が市 で コカを 売 る ほか に,夫 も副 業 と して衣 装製 作 を行 って い る。 ま た22日 の 日曜 日 に妻 が ひ と りで農 作 業 を行 って い
るの は,夫 が頼 ま れ た衣 装 製 作 で 忙 し く時間 が なか った た め で あ ろ う。
第3・4週
夫 婦 4・23 手 伝(父 親) 4.24収 穫(ジ ヤ ガ イ モ) 4.25 ?
4.26 収 穫(オ オ ム ギ)+娘 4.27収 穫(オ オ ム ギ)
4.28
4.29祭 り 見 物(エ ス コ マ) 4.30祭 り 見 物(エ ス コ マ) 5・1祭 り 見 物(エ ス コ マ) 5.2
5.3祭 り 見 物(カ ラ カ ラ) 5.4
5.5 5.6
夫
? 衣装製作 ブタ小屋作 り 衣装製作 衣装製作 衣装製作
二 日酔
衣装 持 参(カ ラカ ラ) ?
衣装 回 収(カ ラカ ラ) 魚 釣 り
妻
?
定 期市(エ ス コ マ)
収 穫(オ オ ムギ)+娘 定 期市(エ ス コマ)
? 市(カ ラカ ラ) 家 畜 の世 話 収 穫(オ カ) 定 期 市(エ ス コマ)
国立民族学博物館研究報告15巻2号 こ こ で 注 目 さ れ る の は,父 親 と は い え,仕 事 の 手 伝 い を し た 場 合 に は 報 酬 を 受 け 取 っ て い る こ と で あ る(こ の 場 合 は ジ ャ ガ イ モ を2ア ロ バ)。2週 目 の 後 半 に は イ ー ス タ ー が は さ ま り,夫 婦 で エ ス コ マ に 祭 り の 見 物 に で か け る 。5月3日 に は,夫 は カ ラ カ ラ の サ ン タ ・ク ル ス の 祭 り に 頼 ま れ た 衣 装 を 届 け に 行 き,そ こで コ カ を 売 る が,つ い で に 祭 り の 見 物 も して い る 。 衣 装 は 貸 し衣 装 で,5日 に は そ れ を 受 け 取 りに 再 び カ ラ カ ラ へ 行 か ね ば な ら な い 。 魚 釣 り は,近 くの 川 で ペ ヘ レイ,カ ラ チ と い う川 魚 を 釣 る 。 こ の 週 は め ず ら し く娘 が 手 伝 い を して い る が,そ の 際 は 家 畜 も連 れ て 行 き,畑 の そ ば で 草 を 食 べ さ せ る 。
第5週
夫婦
5.7収 穫(オ オ ム ギ) 5.8収 穫(オ オ ム ギ) 5.9
5.10 5.11 5.12 5.IR
耕起(ジ ャガ イ モ)+手 伝1人 耕 起(ジ ヤガ イ モ) 収 穫(オ カ) 収穫(オ カ)
夫 魚釣 り
運 搬(オ カ) 魚 釣 り
妻
定 期市(エ ス コマ)
教 会
定 期市(エ ス コマ)
こ の 週 か ら農 作 業 が 本 格 的 に 始 ま る 。 こ の 週 は,オ オ ム ギ,オ カ の 収 穫 と ジ ャ ガ イ モ 畑 の 耕 起 が 中 心 。 耕 起 は2頭 の ウ シ に 引 か せ る 黎 耕 で,ア ン デ ス で 一 般 に ユ ン タ と よ ば れ る も の で あ る。 人 手 が 足 り な い 時 は 近 所 の 人(こ の 場 合 は 女 性)を 頼 む こ と も あ る 。12日 に は 妻 が 教 会 へ 行 っ て い る 。 こ の 家 族 は ア ドベ ン テ ィス タ で あ る が,教 会 へ 行 くの は ま れ で あ る 。
第6・7週
夫 婦 5,14耕 起(?) 5.15運 鍛(?)
収 穫(オ カ) 5.16
5.17 5.i8 5.19
5.20定 期 市(エ ス コ マ) 結 婚 式 列 席(エ ス コ マ) 5.21披 露 宴 列 席(エ ス コ マ) 5,22披 露 宴 列 席(エ ス コ マ)
夫 収穫(オ カ) 耕起(?)
運機(オ オ ム ギ) 耕起(?)
? 手伝(弟) 耕起(?)
妻
手伝(父親) 定期 市(エ ス コマ)
? 選 別(オ カ)
藤 井 ボ リビア の農 民
523披 露 宴 列 席(エ ス コ マ) 524
525 526
527定 期 市(エ ス コ マ)
組合 の会合 衣装製作
手伝(父親)
定期 市(エ ス コマ) 市(ビ ラハ ヤ,祭 り)
? 選 挙 登録
前 半 は 引 続 き 農 作 業 が 盛 ん に 行 わ れ る 。 耕 起(お そ ら く ジ ャ ガ イ モ 畑 の),オ カ の 収 穫,選 別 中心 。17日 の 定 期 市 で は,ビ ー ル を1フ ァル ド(本 数 不 明)と 清 涼 飲 料 水 半 フ ァ ル ドを 購 入 して い る が,こ れ ら は 「家 で 小 売 り す る た め 」 の も の 。
18日 の 手 伝 い は,Aの 弟 の 息 子 が 翌 々 日 に 結 婚 式 を あ げ る の で,8頭 の ヒ ッ ジ の 解 体 を す る た め 。 こ の 場 合 の 報 酬 は,仕 事 を 終 わ っ て ヒ ツ ジの 心 臓 入 り ス ー プ を ふ る ま わ れ る こ と 。 結 婚 式 と披 露 宴 は,「 習 慣 に よ り 」4日 間 に わ た り,そ の 問 に お び た だ し い ビ ー ル,ア ル コ ー ル が 消 費 さ れ る 。Aも 贈 物 と して ビ ー ル と ア ル コ ー ル を138ペ ソ 買 う 。
始 め に 記 し た よ う に,こ の 村 に は 農 業 協 同 組 合 が 組 織 さ れ て お り,Aも 組 合 員 の 一 人 で あ る 。 妻 は,定 期 市 ば か りで な く,祭 り な ど の 機 会 に も人 出 を あ て こん で コ カ 売
り に で か け る 。
第8週
夫 婦 5.28学 校(母 の 日) 5.29
5.30 5.31 6.1 6.2
6.3定 期 市(エ ス コ マ)
夫
手 伝(父 親) 友人 訪 問(祝 い) 手伝(父 親) 買 物(チ ャワヤ) 家 畜 囲 い作 り 運 搬(オ オ ム ギ)
妻
?
?
?
定 期 市(エ ス コ マ)
?
?
ア ンデ スで も母 の 日は5月13日 の第2日 曜 日で あ るが,ユ カで は この 年 は28日 に記 念 の踊 りの大 会 が学 校 で 開か れ る。 そ こで 息子 が 悪 魔 踊 りを踊 る。 母 親 た ちは子 供 た
ちか ら贈 物 を 受 け取 る。
29日 は友 達 の 息子 が兵 役 を済 ませ た お祝 いの 席 。 徴 兵制 が敷 か れ て い る ボ リビア で は,兵 役 を済 ませ た祝 い は通 過 儀 礼 の一 種 と して,農 村地 帯 で は広 く普 及 して い る。
祝 いの席 に 贈物 と して ビ ール と お金 を 持 って行 く。 この 習慣 は村 内 に お け る互 酬 の ひ とつ の 現 れで,つ きあ い と して半 ば義 務 的 に な って い る。
国立民族学博物 館研究 報告15巻2号
第9週
夫婦
6.4 ? 6.5収 穫(オ カ) 6.6
6.7
6.8収 穫(オ オ ム ギ) 6.9
6.10祭 り 見 物(ヨ カ リ ャ タ)
夫 組合の会合 組合の会合 家畜番 衣 装 製作 組 合 の共 同労 働 衣 装 貸 し(ヨ カ リャタ)
妻
?
定 期市(エ ス コマ)
?・
定 期市(エ ス コマ)
6月4日 は,夫 婦 の 行 動 につ いて は 何 も書 か れて お らず,子 供 た ちの こ との み。 こ の週 に な って 組 合 の 活 動 が増 え るが,Aは 幹事 の た め,会 合 ごと に 出欠 を 取 らな けれ ば な らな い。8日 か らオ オ ム ギの 刈 り入 れ が 始 ま る。9日 の仕 事 は後 述 の 組 合 の 建物 を 建 て るた め の ア ドベ(日 干 し レ ンガ)製 造 の 準 備 と して,用 水池 か ら水 を 引 く作業 。 第10週
6.11 6.12
夫婦
6.13 6.14
6.15選 別(オ カ) 6.16収 穫(オ オ ム ギ)
運 搬(オ オ ム ギ) 6.17定 期 市(エ ス コ マ)
夫
衣装 貸 し(ヨカ リャタ) 収 穫(オ オ ムギ) 組 合 の共 同 労働 組 合 の共 同 労働
糸 紡 ぎ
友人訪 問(祝い)
妻??
定期 市(パ カ ゥ レス) 定 期市(エ ス コマ)
第1週 を 除 き,こ の 数 週 間 妻 が コ カ を 売 り に 行 っ た の は エ ス コ マ の み で あ っ た が, こ の 週 か ら再 び パ カ ウ レ ス に も 行 き 始 め る 。 パ カ ウ レ ス は ユ カ の 北 東 約7kmに あ る 村 で あ る 。 こ の 村 へ は 通 常 一 度 エ ス コマ へ 徒 歩 で 出 て,そ こ か ら車 を ひ ろ って 行 く。
こ の 週 か ら 組 合 の 建 物 の た め の ア ドベ 作 り が 始 ま る 。 組 合 員 は 共 同 労 働 に 出 る の が 義 務 づ け ら れ て お り欠 席 す る と 罰 金 を 取 られ る 。17日 の 祝 い は5月29日 の 祝 い と 同 様, 友 人 の 息 子 が 除 隊 した た め の も の で,こ の 席 でAは サ ン ボ ニ ャ(多 列 笛)を 吹 く こ と を 頼 ま れ る 。 サ ン ボ ニ ャ は,ボ リ ビ ア 高 地 特 に ラ パ ス 県 で 祭 り の 際 な ど に 好 ん で 使 わ れ る 楽 器 で あ る 。
第11週
夫 婦
6.18収 穫(オ オ ムギ)+息 子
夫 妻
藤 井 ボ リビ ア の農 民
運 搬(カ ラ ス ム ギ)十 息 子 6.19選 別(ジ ャ ガ イ モ) 6.20選 別(ジ ャ ガ イ モ)
6.21 6.22 6.23 6,24
組合の会合 組合の共同労働 衣装修繕 衣装運搬(トムコ) 衣装修繕(トムコ)
? 組 合 の共 同労働
?
?
この週 で今 年 の ジ ャガ イモ の 収穫 が ほ ぽ終 わ り,イ モ の サ イ ズ に基 づ い て,販 売 用 (大),食 用(中),チ ュニ ョ(凍 結 乾 燥 ジ ャガ イ モ)加 工 用(小),ブ タ の 餌 用(虫 食 い)の もの に選 別 す る。
6月22日 は夫 が24日 の祭 りのた めに 依 頼 さ れ た衣 装 の修 繕 で忙 しか った た め,代 わ りに妻 が組 合 の 仕 事 に で る。 ア ンデス で は 労 働 に お け る男 女 差 は な い ので,妻 が夫 の 代 理 を勤 め る こ とが で き る。
翌23日 午 前9時 半 に 衣 装 を 持 って 家 を 出発 。 途 中 まで 車 で 行 き,ロ バ に積 み変 えて 夜 の11時 に よ うや くペ ル ー領 トム コ村 に 到着 。 午 前4時 に修 繕 を 始 め,9時 に よ うや く踊 り手 に渡 す こ と がで き る。24日 の記 録 で は,「 衣 装 の貸 し代 が安 い こ と」,「村 人 が祭 りで皆 酔 っ払 って しまい,自 分 の 食 事 の 心 配 を して くれ なか った 」 こと に 不 満を 述 べ て い る 。
第12週
6.25 6.26
6,27
夫婦
6.28踊 り の 練 習
6.29収 穫(カ ラ ス ム ギ)+子 供 運 搬(カ ラ ス ム ギ)
チ ュ ニ ョ皮 む き 6.30
7.1選 挙(エ ス コ マ)
夫
衣 装 貸 し(キ ヨウ ヨ) 衣 装管 理(キ ヨ ウ ヨ)
衣 装 回収(キ ヨ ウ ヨ)
手 伝(パ ドリノ)
妻 チ ュニ ョ踏 み 収 穫(カ ラス ムギ)
チ ュニ ョ皮む き 収 穫(オ オ ムギ)
チ ュニ ョ皮 む き 定 期 市(エ ス コ マ)
糸紡 ぎ
ア ンデ ス高 地 で は,6月 か ら8月 に か けて が 祭 りの季 節 で あ る。 祭 りの衣 装 製 作, 貸 し付 け を副 業 と して い るAは この時 期 非 常 に多 忙 に な る。 い っぽ う,チ ュ ニ ョ加 工
は夜 間気 温 が零 下 にな る この 時 期 を は ず して は不 可 能 に な る[山 本1976]。 そ の た め,こ の 家 族 で は夫 が祭 りの 衣 装 の 仕事,妻 が チ ュ ニ ョ加 工 と い う分 業 態 勢 を 取 って 361
国立民族 学博物 館研究報告15巻2号 い る 。
30日 に は パ ド リノ(代 父:結 婚 な ど の 機 会 に 結 ば れ る擬 制 親 族)の と こ ろ へ 手 伝 い に 行 って い る が,内 容 に つ い て は 不 明 。 擬 制 親 族 関 係 を 通 じ て,一 種 の パ トロ ン ・ク ラ イ ア ン ト関 係 を 作 る の は ア ンデ ス で 一 般 的 。
7月1日 は 国 政 選 挙 。 「(投票 を 終 わ っ て)1日 エ ス コ マ で 過 ご す 。 休 ん で い る と 友 達 が 近 付 い て き た の で,清 涼 飲 料 水 を4本 買 う」 と い う よ う に,定 期 市 の な い 日曜 日 を の ん び り と 過 ご す 。
第13・14週
夫 婦 7.2ミ サ(エ ス コ マ)
ヒ ツ ジ 解 体 7.3も め 事 仲 裁 7.4
7.5 7.6 7.7 7.8 7.9 7.10 7.11 7.12 7.13 7.14
7.15定 期 市(エ ス コ マ)
夫
衣 装 修 理 組 合 の 共 同 労働 衣 装 運 搬(タ ナ ンパ ヤ) 衣 装 貸 し(ク タ ・ゴノ グ レ) 衣 装 管 理(ク タ ・ゴノ グ レ) 衣 装 管 理(ク タ ・ゴ ノ グ レ) 衣 装管 理(ク タ ・ゴ ノ グ レ) 衣 装 管 理(ク タ ・ゴ ノ グ レ) 衣 装 回 収(ク タ ・ゴ ノ グ レ) 衣 装 運 搬(タ ナ ンパ ヤ)
羊毛 洗 い 手 伝(パ ド リノ)
妻
洗濯
? 家畜番 家畜番 家畜番 家畜番 家畜番 家畜番 家畜番 家畜番 糸紡 ぎ 糸紡 ぎ
7月 に 入 っ て 農 作 業 も一 段 落 。 、2日の ミサ は,半 年 前 に 亡 く な っ た 友 人 の 息 子 の た め の もの 。3日 に は 妻 の 実 家 で 親 子 の も め ご と が あ っ た の で,Aは 「娘 の 夫 と して こ の も め ご と の 解 決 を し に 」 行 く。
この2週 間 は,夫 は 祭 り の 衣 装 貸 し で 忙 し い 。8日 に ク タ ・ゴ ノ グ レで サ ン ・ペ ド ロ ・デ ・オ チ ョ リア ス の 祭 り が 行 わ れ る の で,13体 の モ レ ナ ダ の 衣 装 を 運 ば な け れ ば な ら な い 。1日 目 は 途 中 の タ ナ ン パ ヤ と い う村 で 泊 ま り,翌 日 ロバ に 乗 せ て ク タ ・ゴ ノ グ レへ 。 こ こ で6日 間 過 ごす 。14日 の 代 父 の と こ ろ で の 手 伝 い も 衣 装 製 作 。 こ の 間 妻 は 洗 濯,家 畜 の 世 話 。 夫 が 帰 宅 し て か ら は,翌 週 か ら始 ま る 織 物 の 準 備 と し て 糸 紡 ぎ を 始 め る 。
第15・16週 夫 婦 7.16祭 り見 物
夫 妻
藤 井 ボ リビア の 農民
踊 り
7。17 7.18
7,19
7.20 7.21 7.22 7.23 7.24 7.25
7.26 7.27 7.28 7.29
貸 金 取 立 買 物(P.ア コス タ)
糸 紡 ぎ 手 伝(友 人) 手 伝(友 人) 定 期 市(エ ス コマ) 手 伝(友 人) 衣 装 製 作 共 同 組合
サ ッカ ー試 合(エ ス コマ)
友 人 の 手伝 い 衣 装 貸 し(タ ナ ンパ ヤ) 衣 装 回 収(タ ナ ンパ ヤ) 衣 装 運 搬
帯 織 り
定期 市(エ ス コマ) 糸 紡 ぎ
毛 布 織 り
毛 布 織 り
? 毛 布 織 り 毛 布 織 り
?
定 期 市(エ ス コマ) 毛 布 織 り 毛 布 織 り
?
? 毛 布 織 り
こ の 週 か ら,農 閑 期 の 重 要 な 仕 事 の ひ とつ で あ る 織 物 が 開 始 さ れ る 。 こ こで 毛 布 と い っ て い る も の は,日 本 で い う毛 布 と は異 な り,比 較 的 太 い 毛 糸 を 使 って 織 ら れ た 寝 具 。
16日 の カ ル メ ン の 祭 り は,ユ カ の 生 徒 ば か り で な く,隣 の ヨ カ リ ャ タ の 生 徒 も行 進 に 参 加 し,ま た,ユ カ の い ろ い ろ な 踊 り が 行 わ れ る 。 そ の 後 夫 婦 で 踊 りに 参 加 す る 。 18日 に 夫 が 買 物 に 行 っ たP.ア コス タ(プ エ ル ト ・ア コ ス タ)は,ペ ル ー 国 境 に 近 い カ マ チ ョ郡 の 郡 庁 所 在 地 で,ボ リビ ァ,ペ ル ー 間 の 交 易 が 盛 ん な 所 で あ る 。Aは こ の あ と も しば しば 主 に コ カ の 買 い つ け に この 町 へ 出 掛 け る 。 こ の 時 期 は ま た,家 の 新 ・改 築 の 時 期 に あ た り,Aは 友 人 に 頼 ま れ て ア ドベ 作 り を 手 伝 う。25日 は 組 合 の 仕 事 に 出 る べ きで あ っ た が,妻 は エ ス コ マ の 定 期 市 に 出 掛 け て し ま った た め,父 親 に 代 理 を 頼 み,自 分 は エ ス コ マ へ,農 民 対 学 校 の 先 生 と の サ ッ カ ー の 試 合 に 行 く。
こ の 週 と 翌 週,表 で は エ ス コ マ の 定 期 市 が 水 曜 日 と土 曜 日に な っ て い る が,本 人 の 記 録 に は7月18日 「今 日木 曜 日 は 」 と な っ て い る の で,Aの 記 入 違 い に よ る も の で あ
ろ う。
第17・18週 夫 婦 7.30
7.31
8.1脱 穀(オ オ ム ギ) 8.2
夫 診 察(エ ス コマ)
? 来 客
祭 り見物(ビ ヤ ・プニ)
妻??
市(ビ ヤ ・プ ニ)
国立民族学 博物館研究報告15巻2号
&3脱 穀(ソ ラ マ メ) 運 搬(ソ ラ マ メ) 8.4脱 穀(エ ン ド ウ マ メ) 8.5
9.6
来客
衣 装 貸 し(チナ ヤ) 祭 り見 物(チ ナ ヤ)
?
市(チ ナ ヤ,コ カ 売 り) 8.7選 別(ジ ャガ イ モ)
8.8選 別(ジ ャガ イ モ) 交 換(ジ ャ ガ イ モ:サ カ ナ) 8.9
8.10 8.11 8.12
選 別(オ カ)
定 期市(エ ス コマ)
衣 装 回収(チ ナ ヤ) 組 合 の会 合 定 期市(チ ナ ヤ)
?・
脱穀(キ ヌ ア)
8月 に 入 り ム ギ,マ メ 類 の 脱 穀 が 始 ま る。1日 の 来 客 は ラパ ス に 住 む 兄 弟 と,ユ カ に い る 兄 弟 の 家 族 が 訪 れ た も の で,「 今 日 は 大 変 う れ し い 日」 と記 し て お り,そ ろ っ て 食 事 を して い る 。2日 は 「イ ンデ ィ オ の 日 」。 ビ ヤ ・プ ニ 村 で 近 くの 村 か ら集 ま っ た 生 徒 の 行 進 が あ る 。 妻 は 人 が 集 ま る の を 利 用 して コ カ の 商 い を す る。6日 も 同 様 夫 は 祭 り の 見 物,妻 は コ カ の 商 い 。 後 半 は ジ ャ ガ イ モ の 選 別 。6月 の 選 別 で は 小 さ い イ モ は チ ュ ニ ョ用 で あ っ た が,チ ュ ニ ョ加 工 の 時 期 が 過 ぎ た た め,こ こ で は 小 さ い イ モ は 種 イ モ 用 と な る 。
8日 に は,女 の 人(記 述 は な い が お そ ら く近 くの 漁 民)が サ カ ナ を 持 っ て き て,ジ ャ ガ イ モ と の 交 換 を 頼 ま れ る 。4ア ロ バ の ジ ャ ガ イ モ を サ カ ナ と交 換 した と あ る だ け で,サ カ ナ の 種 類,大 き さ,数 は 記 述 な し。 ま た 同 じ 日 に め ず ら し く商 人 が ニ ワ ト リ
と卵 を 買 い に く る 。
第19週
夫 婦 8.13脱 穀(オ オ ム ギ) 8・14脱 穀(オ オ ム ギ)
夫 衣装修理
妻
交 換(ア ル パ カ の毛:オ オ ムギ) 8.15
8.16
8.17
8.18
8.19定 期 市(エ ス コ マ)
衣 装 修 理
祭 り見 物(P.ア コス タ) 買 物
買 物(エ ス コマ) 手 伝(友 人) 衣 装 修 理
定 期 市(パ カ ウ レス) 脱 穀(オ オ ム ギ)+子 供
脱 穀(オ オ ム ギ)
定 期 市(チ ナ ヤ)
この 週 の 主 な 仕 事 は6月 末 に 収 穫 し,乾 燥 して お い た オ オ ム ギの 脱穀 。脱 穀 は ウマ や ロバ に踏 ま せ る方 法 もあ るが,こ こで は広 げ た オ オ ム ギを 棒 で た た い て行 う。14日
藤 井 ボ リビア の 農民
に は ペ ル ー か ら き た 人 と,ア ル パ カ の 毛4チ リ ャ(チ リ ャ と い う 単 位 が 重 さ な の か 量 な の か 不 明)と 脱 穀 し た オ オ ム ギ3ア ロ バ(50ペ ソ相 当)と の 交 換 を 行 う。17日 に は 午 前 中 に エ ス コ マ で ブ タ の 飼 料 と な る ふ す ま を1キ ン タ ル(46kg)買 い,背 お って 家
ま で 運 び,そ の あ と で 友 人 の手 伝 い に 行 く。
第20週
夫 婦 8.20
8.21 8.22 8.23 8.24 8.25
8.26定 期 市(エ ス コ マ)
夫
衣 装 運搬(ケ リマ) 衣 装修 理(ケ リマ) 衣 装管 理(ケ リマ) 衣 装管 理(ケ リマ) 衣 装管 理(ケ リマ) 洗 濯
妻
? 家畜番 家畜番 家畜番
?
定期市(チ ナヤ)
こ の 週 は 再 び 祭 り(サ ン ・バ ル ト ロ メ)。20日 に 車 で カ ル カ ン テ ィ ア と い う 所 ま で 行 き,そ こ で ロ バ を 借 り て ケ リマ へ 。 祭 り の 間 食 事 と 寝 る 場 所 は 祭 り の 主 催 者 か ら提 供 さ れ る が,期 間 中 ず っ と,「 踊 り 手 が ひ ど く 酔 っ払 って い る の で,衣 装 を 汚 し た り
壊 した り し な い よ う,自 分 が 見 張 っ て い な け れ ば な ら な い 」。
第21週
夫婦
8.27牧 草 集 め 8.28
8,29 8.30 8.31 9.1
9.2定 期 市(エ ス コ マ)
夫 手 伝(友 人) 風 選(オ オ ム ギ) 買 物(P.ア コス タ) 手 伝(友 人) 手 伝(友 人)
妻 風選(オ オ ムギ) 定期 市(パ カ ウ レス) 糸紡 ぎ
?
?
風 の 強 い 日 を 選 ん で 脱 穀 し た オ オ ム ギ の 風 選 を 行 う 。3日 間 行 っ て い る 手 伝 い は, 友 人 の 家 の 梁 や 床 に 使 う ユ ー カ リ の 製 材 。30日 の 買 物 は,コ カ と コ ウ シ。 こ の ウ シ は
2日 の エ ス コマ の 市 で 売 ろ う と した が,「 安 い 値 段 で しか 買 手 が い な か っ た 」 の で 不 成 立 。 家 畜 の 売 買 は 夫 の 役 割 。
第22・23週 夫 9.3衣 装 刺繍 9.4衣 装 刺 繍
妻 糸紡 ぎ
?
前 半 は12日 に渡 す約 束 を した 衣 装 の 仕 事 に 集 中。8日 に依 頼 者 に渡 しに行 く。 同 日妻 は,地
国立民族 学博物館研究報告15巻2号 9.5衣 装 刺 繍?
9.6買 物(P.ア コ ス タ)?
9.7衣 装 束ijWt?
9.8手 伝(友 人)市(?,祭 り)
9.g買 物(P.ア コ ス タ)?
9.10手 伝(友 人)(ラ パ ス)?
9.ユ1手 伝(友 人)(ラ パ ス)?
9.12手 伝(友 人)(ラ パ ス)?
9.13衣 装 運 撮(ト ゥ コ ン ク ニ)?
9.14衣 装 管 理(ト ゥ コ ン ク ニ)?
9.15衣 装 管 理(ト ゥ コ ン ク ニ)?
9.16買 物(P.ア コ ス タ)定 期 市(エ ス コ マ)
名 が 記 さ れ て い な い 場 所 で 催 さ れ て い る,ナ テ ィ ビ ダ の 祭 りヘ コ カ を 売 り に 行 く。 夫 は6日 と 9日 にP.ア コ ス タ ヘ コ カ を 仕 入 れ に 行 く。 祭 り が 多 い た め か コ カ の 売 れ 行 き も良 い の で あ ろ う 。10〜12日 に は 泊 ま り が け で, ラ パ ス で 衣 装 製 作 を して い る 友 人 の 所 へ,刺 繍 の 手 伝 い に 行 く。
この 間 妻 に 関 す る記 載 が ほ とん ど無 い が,お そ ら く家 畜番 を しなが ら糸 紡 ぎ を して い る もの と思 わ れ る。
第24・25週
9.17 9.18 9.19 9.20 9.21 9.22 9.23 9.24 9.25 9.26 9.27
9.28 9.29
夫婦
定 期市(エ ス コマ)
夫 手 伝(友 人) マ ンタ 織 り
マ ンタ 織 り 買 物(P.ア コス タ) 手 伝(友 人) 手 伝(友 人) マ ンタ織 り 組 合 の共 同 労働 糸 紡 ぎ
買 物(P.ア コス タ) サ ッカ ー試 合(エ ス コマ) 手 伝(友 人)
農 具修 繕(大 工) ロー プ作 り
妻 マ ンタ 織 り 糸 紡 ぎ
定 期 市(パ カ ウ レス) マ ンタ織 り マ ンタ 織 り マ ンタ 織 り
糸 紡 ぎ 洗 濯
定 期 市(パ カ ウ レス)
?
糸 紡 ぎ
?
9.30定 期 市(エ ス コ マ)
9月 も半 ば を過 ぎ,祭 り も一 段 落 。 春 の 農 繁 期 前 の比 較 的 暇 な 時 期 に あ た る。 夫 は 友 人 の 家作 りの手 伝 い に行 くほか,織 物 も始 め る。 マ ンタ とい うの は女 性 用 の 肩 掛 け の こ とで,今 織 って い るの は売 るた めで は な く,妻 が使 うもの 。 この地 方 で は,男 も 女 も糸 紡 ぎ や織 物 をす る。 この 週 も夫 はP.ア コス タへ2度 コカ を 仕入 れ に行 く。29
日に は 翌週 か ら始 ま る耕 起 の た めに,大 工 に 黎 の 刃 の修 繕 を依 頼 す る。
第26週 366