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地方公務員安全と健康フォーラム 実に対応しようという姿勢は相手に伝わるものです 決してごまかそうとしないことです また積極的に相手の問題を解決していこうとすることが大切です 逃げ腰ではいけません そしてクレーム対応には迅速さが重要です 手際よく スピーディに対応していくことを心が

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Academic year: 2021

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特集 寄稿 クレーム対応のスキルを身につける 寄稿   クレーム対応のスキルを身につける

クレームの種類を見極め

必要な時は組織の連携プレーで対応

増田ビジネス・コーチング・オフィス   代表 増田 勝之

Contribution

てきます。あなたの組織では、どの よ う に ク レ ー ム を 活 用 し て い る で しょうか。 そ し て 住 民 や 顧 客 は な ぜ ク レ ー ムを伝えてくるのでしょう。それは 実は、関係を切っていないという意 思表示なのです。もう、どうせ言っ ても無駄だと 100 %あきらめてい たら何も言いません。黙ってその場 を去っていきます。ですから伝えて くるというのは、少なからず期待が ある、関係がある、相手から信頼の 架け橋をかけてきてくれたというこ となのです。そしてその応対の仕方 一つで、クレームを言ってきたお客 様は、お店であるならば、そのお店 の フ ァ ン に な っ て い く 人 な の で す。 自治体であれば、その住民の方とよ り深い信頼関係、パートナーシップ をつくっていくチャンスであると言 え ま す。 ク レ ー ム の 本 質 は、 「 貴 重 な 情 報 源 」 で あ る と 同 時 に「 信 頼 の 架 け 橋 」なのです。 クレームの種類と特徴 ク レ ー ム の 種 類 は 3つ あ り ま す。 1つ は『 単 な る 苦 情 』 と い う も の です。これは言わなければ気が済ま ない、とにかく聞いて欲しいという ものです。このクレームへの対応は、 とにかくその気持ちを聞くことです。 感情を受け取ることに尽きます。 2つ 目 の ク レ ー ム は、 『 改 善 策 が 欲 し い ク レ ー ム 』 です。このクレー ム へ の 対 応 は、 相 手 の 話 を 聞 い て、 理解と共感を示すこと、そして対応 策を提示することです。これが一般 的なクレームで一番多いクレームで す。 3つ 目 の ク レ ー ム は、 『 ク レ ー マ ー に よ る ク レ ー ム 』 で す。 不 当 要求や嫌がらせ、暴力行為などがこ れにあたります。このクレームへの 対応は、一人では無理です。組織ぐ るみで対応することが必要です。こ れについては後で詳しく述べます。 そ れ ぞ れ の ク レ ー ム の 種 類 に よって、対応の仕方が違ってきます。 クレームを聞いている段階でどの種 類のクレームなのかを聞きわける必 要があります。 クレーム対応の具体的な方法 ●クレーム対応の基本姿勢 ク レ ー ム 対 応 の 基 本 姿 勢 は、 誠 意 、 積 極 性 、 迅 速 な 対 応 で す。 誠 すぐに面倒くさかったり理不尽だっ たちの仕事に役立つ情報や意見を含 な〝 く毅然とした態度で臨むべきクレー 稿 クレームとは何か ク レ ー ム と は「 満 た さ れ な か っ た 期 待 」 で す。 住 民 や 顧 客 の 期 待 が満たされなかったときに発生しま す。クレームは住民や顧客の期待や ニーズを伝えているメッセージ、リ クエストであるということです。生 の声、貴重な情報がつまっている情 報源です。本来ならば私たちがお金 を払って調査しなければ得られない 情報を、相手から提供してくれてい るのです。サービス向上へのヒント、 政策へのヒント、思いもつかないよ うなアイデアがつまっている情報源 です。 ク レ ー ム を 貴 重 な 情 報 源 と し て 活用している組織とそうでない組織 とでは、非常に大きな違いが生まれ

特集

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一 般 的 な ク レ ー ム 対 応 の ス テ ッ は 1 通 り で す。 以 下 に、 そ れ 傾 聴 と 共 感 を し ま す。 ク レ ー ム を 表 現 す る こ と に よ り、 住 民 は、 静 に 考 え ら れ る よ う に な り ま す。 そ し て ク レ ー ム を 聴 く た め の 原 則が 3つあります。 1つ目は、エク スキューズ(弁解)をしないことで す。話の途中で弁解、言い訳、反論 をすることは、相手の怒りの炎とい う火に油を注ぐことになります。 2つ 目 は、 相 手 の 立 場 に 立 つ こ とです。相手の立場に立って何とか して解決をしようという姿勢や態度 が相手に伝わります。 3つ目は、 相手のウォンツ (欲求) を探すことです。クレームの中から 住民が、どうして欲しいのかを探し ます。 ②謝罪をする ク レ ー ム を 受 け た 時 点 で の 謝 罪 は相手の気持を鎮めるために非常に 重要です。謝罪の仕方は、全面謝罪 と限定謝罪があります。クレーム対 応 に お い て は、 「 た い へ ん 申 し 訳 ご ざいませんでした」という全面謝罪 で は な く、 「 た い へ ん ご 迷 惑 を お か けして、 申し訳ございませんでした」 という限定謝罪を使います。クレー ム発生の状況や事実がよく分からな い場合には、全面的に非を認めたと 受けとめられないように限定謝罪を 使います。相手の立場に立って見れ ば、何らかの迷惑をかけられている ことには違いありません。そのこと に対して謝罪をしていくのです。 そ し て 限 定 謝 罪 は 状 況 に 応 じ て、 最もふさわしい謝罪の言葉を使い分 けると効果的です。相手の気持ちに 焦点を当て共感しながら使いましょ う。 ( 2 図1 クレーム対応のステップ    ∼『改善策が欲しいクレーム』への対応 ∼ ①相手の話を聴く ②謝罪をする ③事実を確認する ④事実を伝える ⑤相手の反論を聴く ⑥対応策を提示する ⑦感謝を伝える    1. クレーム内容を聴く 2. 事実の確認 3. 事実の説明 4. 対応策の提示 ※『単なる苦情』の対応は、①、②を行います。 (2012.5∼) 職場の人間関係 23人 医療機関の 紹介希望 4人 その他 18人 勤務状況 による負担 12人 勤務状況 による負担 12人 自身の体調不良 18人 その他 18人 震災の PTSD様症状 7人 図2 限定謝罪のバリエーション 「ご不快な思いをさせてしまい、 申し訳ございませんでした」 「ご意向に添えなくて、     申し訳ございませんでした」 「ご心配をおかけして、     申し訳ございませんでした」 「お手数をおかけして、     申し訳ございませんでした」 「たいへんご迷惑をおかけして、 申し訳ございませんでした」 図3  個別面談での主訴 (2012.5∼) 職場の人間関係 23人 医療機関の 紹介希望 4人 その他 18人 勤務状況 による負担 12人 勤務状況 による負担 12人 自身の体調不良 18人 その他 18人 震災の PTSD様症状 7人

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特集 寄稿 クレーム対応のスキルを身につける きいと思いますか。 一 般 的 に 知 ら れ て い る の は、 話 の 内 容 7%、 話 し 方・ 言 い 方( 声 の 調 子、 高 低、 大 小、 速 さ、 抑 揚 ) 38%、ボディランゲージ(態度、姿 勢、 身 振 り、 手 振 り、 表 情、 外 見、 視線) 55%です。思った以上に言葉 になっていない分野、つまり話し方 やボディランゲージの影響が大きい の で す。 こ れ を 非 言 語 的 メ ッ セ ー ジ と言います。住民 (お客様) が職 員 の 応 対 に 対 し て、 「 な ん だ、 そ の 言 い 方 は 」 と か、 「 な ん だ、 そ の 態 度は」と怒っているのを聞いたりし たことはないでしょうか。 ク レ ー ム 対 応 に お け る 効 果 的 な コミュニケーションの秘訣は、この 非 言 語 的 メ ッ セ ー ジ を 意 識 し て コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を す る こ と で す。 私たちが相手とより良い人間関係を つくり効果的な折衝をしていくため には、言い方や表情、態度等の非言 語的なコミュニケーションに配慮し、 有効に伝えていくことが重要です。 ●傾聴のスキル コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 表 面 的 に 見 る と、 話 す こ と と 聞 く こ と で す。 相手とより良い人間関係、信頼関係 を築くためにはどちらの方がより重 要だと思いますか。折衝の上手な方 に共通していることは、相手の話を よく聞くということです。聞く技術 に長けています。相手の話をよく聞 き、相手の情報や気持ちを引き出し ています。相手の立場に立って見れ ば、自分の話をよく聞いてくれる人、 理解してくれる人に心を開き、信頼 するのではないでしょうか。 聞 く と い う の は、 た だ 音 を 聞 い たり、聞き流すのではなく、相手の 話に共感しながら積極的に耳を傾け る(聴く)ことです。このような聴 き方を積極的傾聴法と言います。積 極 的 傾 聴 法 の エ ッ セ ン ス は 3 通 りです。意識して繰り返し練習して みましょう。 ●説得のスキル 自 分 の 主 張 を 相 手 に 伝 え る た め の効果的な話法として P R E P 話法 があります。わかりやすく、説得力 のある会話をするためにとても便利 な話法です。 ま ず、 結 論 を 述 べ ま す。 次 に そ の理由を述べます。そして事例や具 体例を挙げて説明します。最後にも う一度、結論を述べて締めくくりま ③事実を確認する 住 民 の 話 か ら、 客 観 性 の あ る 事 実を引き出します。具体的にどのよ うなことがあったのかを聞いていき ま す。 聞 き 方 と し て は、 「 恐 れ 入 り ますが、いくつか確認させていただ いてよろしいでしょうか」と聞くと 効果的です。その客観的な事実から 相手がなぜ怒っているのか、クレー ムの原因を把握します。 ④事実を伝える 住民の誤解や思い込みなどは、 こ こで訂正をします。言い訳にならな いように事実について謙虚に説明し ます。ここではなるべく専門用語や 行政用語を使わないようにしましょ う。相手の立場に立って、分かりや すい言葉で説明をすることを心がけ ます。 ⑤相手の反論を聴く 住 民 の 考 え を 聴 き 、 さ ら に 詳 し い 説 明 を し ま す 。 相 手 の 反 論 か ら 、 ク レーム対応の落とし所を予測します 。 ⑥対応策を提示する ク レ ー ム に 対 す る 具 体 的 な 解 決 策を提示して、納得してもらうよう に話をします。すぐに対応できるク レームは、速やかに対応します。す ぐ に 対 応 で き な い ク レ ー ム は、 ク レームの解決策とともに今後どのよ うに反映させていくのかを話します。 ⑦感謝を伝える ク レ ー ム を 言 っ て よ か っ た と 思ってもらえるように、住民に感謝 の 気 持 ち を 伝 え ま す。 例 え ば、 「 貴 重なご意見をありがとうございまし た 」「 こ の よ う な ご 指 摘 を い た だ き まして、今日はたいへん勉強になり ました」と伝えます。 基礎となる   コミュニケーションスキル ク レ ー ム 対 応 に お け る コ ミ ュ ニ ケーションには以下の 3つの要素が あります。 話 の 内 容 、話 し 方 、ボ デ ィ ラ ン ゲ ー ジ で す。 私 た ち の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン は こ の 3つ の 要 素 で、 意識的または無意識的に行われてい ます。そしてそのことによって相手 が心を開いたり、閉じたり、喜んだ り、怒ったり、傷ついたりしている のです。どの要素の影響度がより大

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す。結論が明確でなければ、何が言 いたいのかわかりません。そして理 由がなければ人は動きません。さら に事例や具体例が説得力を担保しま す。 ( 4 ●怒りを鎮めるためのスキル 怒 っ て い る と い う こ と は、 理 屈 が通じないということです。とにか く 怒 り を 鎮 め な く て は な り ま せ ん。 そのための方法は、怒りの感情を断 ち切ること、つまり相手の意識を他 に移すことです。例えば、今突然地 震が起きたら、そちらに意識が向き、 怒りが断ち切れるのではないでしょ うか。 具 体 的 な 方 法 と し て は、 人・ 時・ 場 所 を 変 え る こ と で す。 『 人 を 変 え る 』 と は、 例 え ば、 「 そ の 件 に 詳 し い 者 に 代 わ り ま す 」「 上 司 と 代 わ り ます」等、人を変えることで怒りの 継続性を断ち切ることです。 『 時 を 変 え る 』 と は、 改 め て 話 す 時 間 を つ く る こ と で す。 電 話 の ク レーム対応には、時を変えることは 非 常 に 有 効 で す。 「 詳 し い こ と を お 調べして、折り返し 5分以内にお電 話をさせていただきます」等、一度 怒りを断ち切り、相手の怒りをクー ルダウンして対応していきます。 『 場 所 を 変 え る 』 と は、 例 え ば、 窓口から応接室へ通すことや、カウ ン タ ー を 移 動 さ せ る こ と で す。 「 こ ちらのカウンターへどうぞ。詳しく お話をお伺いします」等、とにかく 動かすことです。また、移動してい る途中で「どちらからお越しになら れたのですか?」等、話題を変えて 話をしていくと怒りが鎮まってきま す。 クレームに強い組織づくり ●組織の連携プレーと仕組みづくり ク レ ー ム に は 組 織 ぐ る み で 対 応 をしていくことが重要です。クレー ム 対 応 が 個 人 の 孤 独 な 作 業 と な り、 見て見ぬふりをしていることはない で し ょ う か。 連 携 プ レ ー を 強 化 し、 組織として対応する仕組みをつくっ ていくことが大切です。 特 に、 次 の 仕 組 み づ く り が 必 要 と な り ま す。 サ ポ ー ト す る 仕 組 み 、 情 報 を 共 有 す る 仕 組 み 、 メ ン タ ル ケ ア の 仕 組 み で す。 サ ポ ー ト す る 仕組みとして、例えば対応する人が 困った時に、サインを決めておいて、 第 2段階でサポートに入る人、第 3 段階でサポートに入る人等、サポー ト 体 制 を 具 体 的 に 決 め て お き ま す。 情報共有の仕組みとしては、クレー ム対応シートを作っておき、対応し た人が、記入して、いつでも職場の メンバーが見ることができるように 見える化をしておくことです。そし て メ ン タ ル ケ ア の 仕 組 み と し て は、 クレーム対応をした人には、必ずそ の後、 上司や先輩がフォローする (話 を聴いて承認する)ことが有効です。 図4 PREP話法

P

(Point) ………

結論

(主張)

R

(Reason) ……

理由

E

(Example)……

事例

(具体例)

P

(Point) ………

結論

図3  個別面談での主訴 (2012.5∼) 職場の人間関係 23人 医療機関の 紹介希望 4人 その他 18人 勤務状況 による負担 12人 勤務状況 による負担 12人 自身の体調不良 18人 その他 18人 震災の PTSD様症状 7人 図3 積極的傾聴法のエッセンス ・積極的傾聴法とは、相手に聴いていることを伝 える技術です。相手が聴いてくれていると感じな ければ、傾聴にはなりません。 ・積極的傾聴法のポイントは以下の4点です。 ①アイコンタクト  ・相手の目を見て話を聴きます。 ②うなづき  ・クレーム対応は、普通の会話より、大 きくうなづくと効果的です。 ③あいづち  ・「そうですか」「大変でしたね」等、あ いづちを上手に入れます。 ④リピート  ・相手の使った言葉を繰り返したり、話 を「×× ということですね」と要約を したりします。 ※電話でのクレーム対応は、あいづち(声のトーンやタイミング)と  リピートが大切です。 (2012.5∼) 職場の人間関係 23人 医療機関の 紹介希望 4人 その他 18人 勤務状況 による負担 12人 勤務状況 による負担 12人 自身の体調不良 18人 その他 18人 震災の PTSD様症状 7人

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特集 寄稿 クレーム対応のスキルを身につける 言える自信が出てくるのではないで しょうか。 そ し て 組 織 と し て 対 応 す る た め には、職員が若手からベテランまで、 誰でも同じ対応ができるように、ど の よ う な 方 針 で 対 応 す る の か、 ク レーマーの客観的な認定はどうする のか、どのような対応の手順を踏ん だらよいのか等、客観的な指針や手 順を組織全体・職員全体で共有する 必要があります。そのような意味で、 全庁での取り組みを住民に伝えるた め に も、 『 コ ン プ ラ イ ア ン ス 条 例 』 を作成することを提案します。いく つかの自治体がコンプライアンス条 例を作成し、リスクマネジメントを 行っています。参考例として、呉市 のコンプライアンス条例(法令遵守 の推進に関する条例)が参考になる と思います。 ●学習する組織を目指そう 全 庁 で の 取 り 組 み の 方 針 や 方 法 が決まったら、それに基づいた実践 的なマニュアルを作成し、クレーム 対応の研修、勉強会を行うことです。 全 庁 で 行 う も の と、 課 単 位 で 行 う ロールプレイングを主体とした勉強 会を定期的に行って、いざという時 に体が動くように訓練する必要があ ります。マニュアルは適宜、実情に 合ったものに更新していき、組織単 位や課単位で、その考え方やノウハ ウを共有していきます。マニュアル とはまさしく実践的なノウハウ、智 慧の集積なのです。 こ れ か ら 目 指 す べ き 組 織 の あ り 方は、学習する組織であり、お互い の知識やノウハウを職員間で共有し ていくことです。一人一人が優れた 人のスキルをモデリングして、短期 間で加速的にスキルアップをしてい く必要があります。仕事は実践的な 学びの場であり、成長の機会である のです。 ●クレーマーへの対応法 ク レ ー マ ー に は、 決 し て 一 人 で 対応をしてはいけません。必ず二人 以上で対応することです。組織で一 体感をもって対応している、組織ぐ るみで連携しているという隙のなさ が、クレーマーを寄せ付けないこと になるのです。 組 織 ぐ る み で の ク レ ー マ ー へ の 具 体 的 な 取 り 組 み と し て、 ま ず ク レーマーチェックリストを作ること です。対応した二人でそのチェック リストをつけ、クレーマーと判定し たら上司へ報告して、上司が判定し ます。それをトップに上げて、トッ プ が 認 定 し た ら ク レ ー マ ー と し て、 ブラックリストに載せ、すべての部 署で情報を共有します。ブラックリ ストに載ったクレーマーには組織と して一貫した対応を行います。 ク レ ー マ ー と 認 定 し た ら、 一 般 的な通常のクレーム対応とは、対応 を切り替えていきます。通常の善意 な る 住 民 に 対 す る ク レ ー ム 対 応 は、 C S (顧客満足)が目的で、誠実に 対応する必要がありますが、クレー マ ー と 認 定 し た ら、 C S で は な く、 リ ス ク マ ネ ジ メ ン ト に 切 り 替 え る 必 要 が あ り ま す。 簡 単 に 言 え ば、 C S は住民に喜んでもらう対応をし て、また来たくなるようにする目的 がありますが、リスクマネジメント は、顧客不満足、つまり二度と来た くないという感情を持ってもらうこ とを目的とします。時には非常に厳 し い、 毅 然 と し た 対 応 も 必 要 で す。 正しいことは、正しい。間違ってい ることは、間違っていると、毅然と 主張できる強さが組織全体に必要で すし、職員一人一人に必要です。ク レーマー、つまり間違っている者に は、間違っていると指導・叱責すべ きであり、場合によっては、権力で その行為を制限すべきです。警察と の連携や弁護士等との連携を綿密に して、組織ぐるみの隙のない対応を 徹底的に強化していくことが重要で す。 そ し て、 そ の よ う な 毅 然 と し た 対応ができる背景には、自治体職員 がコンプライアンスを守り、使命感 に基づき、真摯で正しい仕事を行っ ているという自覚と誇りが大切です。 「 行 政 は 地 域 最 大 の サ ー ビ ス 産 業 で ある」と言われますが、模範となる 質の高いサービスを提供し、モデル と な る 取 り 組 み を し て い れ ば こ そ、 言うべき時に、言うべき事を毅然と 増 田 ビ ジ ネ ス ・ コ ー チ ン グ ・ オ フ ィ ス 代 表   増 田 勝 之( ま す だ   か つ ゆ き ) 1 9 5 9 年 生 ま れ 。 法 務 省 退 職 後 、 人 材 育 成 コ ン サ ル タ ン ト 会 社 で 組 織 活 性 化 、人 財 育 成 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 向 上 に 関 す る セ ミ ナ ー の 指 導 お よ び 管 理 運 営 に 携 わ る 。 そ の 後 、 活 動 の 領 域 を 広 げ 、 人 財 開 発 ・ 経 営 コ ン サ ル タ ン ト と し て 独 立 。 企 業 や 国 、自 治 体 等 の マ ネ ジ メ ン ト 、ク レ ー ム 対 応 、 問 題 解 決 、 コ ー チ ン グ な ど に 関 す る 研 修 や セ ミ ナ ー を 指 導 し て い る 。 一 般 社 団 法 人 日 本 経 営 協 会 講 師 。 中 小 企 業 診 断 士 。 生 涯 学 習 開 発 財 団 認 定 コ ー チ 。

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