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19 22 巻頭写真 1. 伐採地で L H C ラベルを印刷し伐根と丸太に貼付 2. 山土場で L H C ラベルのスキャンと丸太形状データの手動入力 のデータを基に山土場で新たなラベ ルを印刷 4.3 のラベルを丸太に貼付後 搬出丸太をスキャン と4のデータを基に山土

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平成 1 9 年度

日・インドネシア

違法伐採対策協力アクションプラン推進事業

平成 2 0 年 3 月

有限責任中間法人

全国木材検査・研究協会

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19 19 2222 24 24 26 26 巻頭写真 1.伐採地で L H C ラベルを印刷し伐根と 丸太に貼付 2.山土場で L H C ラベルのスキャンと丸 太形状データの手動入力 3.2のデータを基に山土場で新たなラベ ルを印刷 4.3のラベルを丸太に貼付後、搬出丸太 をスキャン 5.2と4のデータを基に山土場で伝票の 印刷 6.丸太の搬出 7.いかだ丸太のラベル 8.セミナーの開催(2 0 0 8 年 1 月 1 5 日)

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まえがき 平成 1 5 年 6 月に、日本とインドネシアの両国間で、違法伐採対策のための協力に 関する「共同発表」及び「アクションプラン」が策定され、共同発表されました。こ のアクションプランに基づき、インドネシアにおいて、導入可能な木材トレーサビリ ティ技術が開発されることになりました。 このため林野庁は、「日・インドネシア違法伐採対策協力アクションプラン推進事 業」を、国の補助事業として平成 1 7 年度から3カ年間の計画で創設し、これまで2 年間にわたり、木材トレーサビリティのためのツール開発、実用化のための現地適合 試験等を実施してきました。この事業は、これまで(社)日本森林技術協会が実施主 体として、インドネシアの関係機関の協力を得ながら事業を担当してきましたが、最 終年度にあたる今年度は、有限責任中間法人全国木材検査・研究協会が担当しました。 今年度は、これまでの経緯と実績を踏まえ、二次元バーコードを使った木材のトレ ーサビリティ技術を確立すべく、インドネシア国内において実証試験を実施しました。 また、二次元バーコードを印刷するラベルの耐久性試験、現場に即したツールとなる ような材料の試験も併せて行なってきました。さらには1月に、本事業で開発した丸 太トラッキング・ツールの普及活動の一環として、ジャカルタ市内でインドネシア国 林業省関係部局、地方林業局、木材企業、木材団体等に対するセミナーを開催しまし た。 この間、2回の検討委員会を開催し、委員の皆様に調査の方向性、調査内容の取り まとめなどについて、ご意見を頂いてきたところです。 この報告書は、過去2年間の実績と、今年度の実証調査の結果及び検討委員会の議 論等を踏まえた事業成果を、西尾秋祝、久納泰光が取りまとめたものです。 末筆となりましたが、林野庁、在インドネシア日本国大使館、インドネシア国林業 省、在日本インドネシア大使館、検討委員会の各委員、インドネシアの関係団体の皆 様他、ご協力頂いた方々に厚く御礼申し上げる次第です。 平成 2 0 年 3 月 有限責任中間法人 全国木材検査・研 究協会 理事長 後 藤 隆 一

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B R IK 木材産業活性化機構 B U K B 丸太計測野帳 D K B S K S K B の基となる丸太一覧表 D K B -F A F A -K B の基となる丸太一覧表 D P K B 輸送丸太一覧表 F A -K B 丸太輸送表 Fo E 国際環境NGO G P S 全地球測位システム LEI インドネシア・エコラベル協会 L H C 立木調査報告書 L H P - K B 丸太伐採報告書 L M K B 丸太移動報告書 L M K O 木製品移動報告書 PET ポリエチレン・テレフタレート P T インドネシア語で株式会社のこと QR 高速読み取りの意味 S K S K B 合法丸太証明書 T P K 林内貯木場 T P K A n ta ra 林外貯木場 T P K In d stri 工場貯木場 T P n 山土場 U R L インタネット上の情報の在り処 W W F 世界野生生物基金 2 D 二次元 略語・用語一覧 【為替レート】 2 0 0 8 年 2 月 1 5 日付け(インドネシア中央銀行) 1U S $ =9 ,1 8 6 R p . (売り 9 .6 8 8 .0 0 R p . 買い 8 ,6 8 6 .0 0 R p .) 1 0 0 円=8 ,5 1 6 .2 7 R p . (売り 8 ,9 8 0 .9 9 R p . 買い 8 ,0 5 1 .5 4 R p .)

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目 次 巻頭写真 まえがき 略語・用語一覧 第 1 章 事業の概要 1 .1 事業の背景と目的 ...1 - 1 1 .2 事業の経緯...1 - 2 1 .3 第 3 年度事業の概要 ...1 - 4 第 2 章 インドネシア国の木材トレーサビリティ 2 .1 木材トレーサビリティの現状 ...2 - 1 2 .2 集中制御方式による木材トレーサビリティ開発 ...2 - 4 2 .3 本事業の位置づけ ...2 - 8 第3章 二次元バーコード活用の木材トレーサビリティ技術開発 3 .1 対象範囲 ...3 - 1 3 .2 基本構成と資機材の調達・調整 ...3 - 1 3 .3 二次元バーコード活用による現地適応試験 ...3 - 9 3 .4 二次元バーコードによる将来の可能性と課題 ...3 -1 7 巻末資料 資料 1 検討委員会の議事概要 ...巻末- 1 資料 2 . 普及活動とセミナーの概要...巻末- 3 資料 3 インドネシアの木材搬出 ...巻末-1 5 資料 4 トラッキング・ツールの概要...巻末-1 8 資料 5 二次元バーコード導入に係る経費積算 ...巻末-2 0 資料 6 二次元バーコード利用における作業フロー...巻末-2 6 試料 7 実証調査で作成された木材流通事務書類...巻末-3 1 資料 8 二次元バーコードラベルの貼付状況(木口写真) ...巻末-3 7 資料 9 二次元バーコードラベルの判読の可否チェック結果...巻末-4 7 資料 1 0 ユーザーマニュアル ...巻末-4 9

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第 1 章 事業の概要 1 .1 事業の背景と目的 国際社会において違法伐採問題への早急な対策が求められているなか、2 0 0 3 年 6 月に 日本政府はインドネシアとの間で違法伐採対策のための協力に関する「共同発表」、「アクシ ョンプラン」を策定し、公表しており、同アクションプランに基づき具体的な違法伐採対策 を推進する必要がある。 同アクションプランでは、輸入木材の合法性を確認するため、①伐採段階における合法性 確認技術、②衛星情報等を活用した伐採監視技術、③流通・加工過程における木材トレーサ ビィティ技術、の技術開発を行うこととしている。このうち、①については、アジア森林パ ートナーシップの枠組みにおいて、合法性の確認のために必要とされる基準・指標の検討が 関係各国の間で進められている。②については「輸入木材の輸入先国における森林現況把握 事業」において必要な技術の開発が見込まれている。 そのようななか、③についても早急に技術開発に着手する必要があり、「木材輸出国にお いて導入可能な木材トレーサビィティ技術の開発を行う」、ということが背景となっている。 本事業は、以上の背景の下、同アクションプランの短期協力項目のうち、協力分野1の第 3 の第 2 項「ラベリング・システムの技術課題の調査」に基づき、伐採現場から第 1 次加 工施設までの間で適用可能な木材トラッキング・ツールの開発を目的としている。 技術的側面に焦点を当てた木材流通トラッキング・ツールを開発し、その利用により木材 出所の確認、木材搬出量の時点管理等を強化することを想定し、木材輸送のモニター強化に より違法伐採対策に寄与しようとするものである。

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1 -2 1 .2 事業の経緯 本事業は、3 ケ年度に亘って実施され、今年度が最終年度である。初年度と第 2 年度は、 次図の作業の流れで行なわれており、その成果等は下に示すとおりである。この成果を受け て第 3 年度の作業が実施された。 図 1 .2 .1 初年度・第 2 年度の作業の流れ (1 ) 初年度の成果 初年度の調査において、表 1 .2 .1 に示す成果が得られ、調査結果から本事業では二次元バ ーコード活用の方向性が確認された。 インドネシア国内作業 日本国内作業 事前分析 ・イ国木材生産と対日貿易 ・イ国違法伐採対策の現状 ・トラッキング・ツール開発の現状 ・関係国の違法伐採対策 実態調査 ・イ国における木材伐採搬出状況 二次元バーコードの選定 実証調査 ・丸太情報機械入力試験 ・丸太情報添付試験 ・丸太証票作成試験 イ国内事情の変化の確認 ・林産物取扱規則の改定 ・オンライン木材情報システム開発の着手 第3年度の事業 実態調査 ・日本国内におけるトラッキング・ツール活用状況 初年度 第 2 年度 事例調査 ・日本国内における木材素材生産業者 によるトラッキング・ツール活用事例

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表 1 .2 .1 初年度の成果 N o . 項目 重要点 1 インドネシアの木材生産と対日 貿易の現状。 インドネシア国においては公式に公表されている伐採量に比べ多量の 違法伐採量があるとの指摘がされていることの理解。 2 インドネシアにおける違法伐採 対策の現状。 インドネシア国林産物取扱規則、その他関連大臣令、木材伐採と輸送に 関する規則及び木材輸送に係る書類様式などの邦語訳。 3 木材流通トラッキング・ツール開 発に関する N G O 等の活動。 一次元バーコード、二次元バーコード、IC タグなどツールの活用可能 性が検討されていることの理解。 その中で、一次元バーコードを利用した実証調査が既にインドネシア で行なわれていることの理解。 4 関係国における違法伐採対策。 諸外国において違法伐採への対策が取り組まれていることの理解。 5 インドネシアの木材伐採搬出の 現状。 伐採現場から工場貯木場までの木材の輸送状況と丸太情報添付方法の 実態の調査結果。 6 日本国内における流通トラッキ ング・ツールの活用実態。 日本国内における IC タグと二次元バーコードの利用方法の実態把握。 日本国内調査から IC タグ、二次元バーコード、通常の一次元バーコ ードの違いとそれぞれの特徴の把握。 (2 ) 第 2 年度の成果 第 2 年度の調査においては、次の項目が成果として得られ、二次元バーコードを活用した ツールの有効性が確認された。また、インドネシア国における木材流通に関する規則及び新 たなシステムの開発があるなど状況変化もあったことから、第 3 年度においてはその変化に 応じたツール開発の必要性が確認された。 表 1 .2 .2 第 2 年度の成果 N o . 項目 重要点 1 木材搬出トラッキング・ツールと して二次元バーコードを使った 実証調査。 (インドネシア国木材伐採事業 者 2 社) 木材輸送における情報添付のツールとして二次元バーコード活用の 有効性の確認。 木材に貼付したラベルの二次元バーコードの読み込みによるインド ネシア国林産物取扱規則に定められた伝票を作成できることの確認。 2 日本国内における木材素材生産 業者によるバーコード活用の事 例調査。 本事業でも想定しているハンディターミナル型バーコード・リーダに 伐採現場で木材情報を直接入力する方法の実効性の確認。 当事業者においてもバーコードに換えて情報量の多い二次元バーコ ードの活用が検討されていることから二次元バーコードの有効性の 高さの確認。 3 インドネシア国内にける木材搬 出に係る状況変化の確認 林産物取扱規則の変更(詳細については、第 2 年度報告書 2 7 ページ を参照のこと。以下主な事項) ・ 丸太への情報添付方法の変更。 ・ 丸太への極印の廃止。 ・ 各種伝票様式の変更。 オンライン木材流通事務情報システムの開発着手 木材流通事務書類の電子化によってオンラインを活用した県レベル、州 レベル、中央政府レベルの行政機関をつなぐシステム開発に着手。

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1 -4 1 .3 第 3 年度事業の概要 第 3 年度の事業は、初年度及び第 2 年度の事業の成果を受けて、図 1 .2 .2 に示す流れで 行なった。 図1 .2 .2 第 3 年度の作業の流れ 現地実証試験 テスト1:現地適用試験(西/中央カリマンタン州) テスト2:ラベル耐久試験(西/中央カリマンタン州、東カリマンタン州) 準備作業 1.ツール・プログラムの改良 2.ユーザーマニュアル(案)の作成 基本方針の検討作業 ① ツール・プログラム改良方針の検討 ② マニュアルの内容の検討 ③ 現地実証試験の内容及び実施方法の検討 第 2 回検討委員会 普及・広報活動 1.セミナー(林業省、地方林業機関、N G O 、業界団体、伐採業者他) 2.伐採業者への直接普及活動 初年度・第 2 年度の成果 最終成果 ① 二次元バーコードを活用した木材トラッキング・ツール ② ユーザーマニュアル ③ 報告書 第 3 年度 とりまとめ 第1回検討委員会 インドネシア国内作業 日本国内作業

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(1 ) 基本方針 第 2 年度に実施された実証調査の結果を受けて次の項目を基本として最終年度の事業を 検討した。 1 ) ツール・プログラム改良 ツールの改良点としては、電源の改良、機材の運搬機能性・防水性の向上、ラベルの耐久性 の確認などがある。プログラムの改良点としては、バーコード・リーダ・ハンディターミナ ル(以下、ハンディターミナルという)への入力の利便性の向上、改定林産物取扱規則に準 拠した伝票書式への転換などがある。 以上の点を考慮しつつ、実証試験は下記の試験を行なうこととした。 現地適用試験 この試験は、昨年度の実証試験の結果を踏まえ、機材の変更、プログラムの改良及び作業 工程の見直しを行なったうえで、天然林大径材を伐採しているコンセッションで行なう。 ラベルの耐久性試験 現場適用試験を併用して行い、丸太に貼付するラベルが工場貯木場まで脱落せず、かつハ ンディターミナルで読取りできるかどうかを確認する。また、丸太が数ヶ月間にわたり野外 に放置される場合があるため、ラベルを野外と水中に数ヶ月間放置し、二次元バーコードの スキャンが可能かどうかを確認する。この試験は、実際にコンセッション内で行なう。なお、 この試験には、P E T フィルム紙のラベルと合成紙のラベルの 2 種類のラベルの耐久性を比較 する。 2 ) ユーザーマニュアル作成 ユーザーマニュアルの作成については、現場作業員が使うことを念頭に置く必要性と伐採 事業者毎の実情に応じた入出力画面の変更に対応出来ることが必要と考えられた。また、事 業者にツールを実際に使ってもらい、使い勝手の良否などを確認し、その成果をマニュアル 作成に活かす。 3 ) 普及・広報活動 二次元バーコードを活用した木材トラッキング・ツールをイ国林業省、州林業省、伐採事 業者、イ国林業団体などの関係者に向けた広報を目的として、ジャカルタ市内でセミナーを 開催する。また、セミナーの開催の広報を兼ねて、伐採事業者、イ国林業団体などの関係者 に対する普及活動を行なう。 (2 ) 検討委員会の開催 本事業が適正に実施されるよう調査の方針及び実施方法等について検討するため、表 1 .2 .3 のメンバーによる検討委員会を設置した。

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1 -6 表 1 .2 .3 検討委員会委員 区分 氏名 現職 委員 大橋泰啓 日本木材輸入協会 専務理事 委員 岡崎時春 F o E ジャパン 代表理事 委員 川喜多進 日本合板工業組合連合会 専務理事 委員(座長) 小林紀之 日本大学大学院法務研究科 教授 委員 藤間剛 (独)森林総合研究所 国際研究推進室室長 委員 橋本務太 W W F ジャパン 自然保護室 森林担当 委員 藤原 敬 (社)全国木材組合連合会 常務理事 注)委員の配列は、氏名の五十音順である。 第 3 年度においては、下記の要領で 2 回の検討委員会を開催した。それぞれの検討委員 会の出席者及び議事概要は巻末資料 1 に示すとおりである。 表 1 .2 .4 第 3 年度の検討委員会 回数 第 1 回 第 2 回 開催日 平成 1 9 年 8 月 2 1 日 平成 2 0 年 3 月 1 3 日 場所 (社)日本治山・治水協会会議室 (社)全国木材組合連合会会議室 議題 第 3 年度の事業方針の確認 最終年度取りまとめの内容の確認 (3 ) 現地実証の試験地 イ国林業省の協力の下、下記の 2 社から実証調査の受け入れの同意を得た。これらの事業 者のうち、In tra ca w o o d M a n u fa ctu rin g 社は初年度の丸太搬出状況調査及び第 2 年度の実 証試験を受け入れた事業者であり、E rn a D ju lia w a ti社は今年度初めて関係する企業である。 それぞれ、天然林大径材を伐採しており、自社の合板工場を有している。製品は日本を含め 海外へ輸出されている。 表 1 .2 .5 実証調査実施受入れ伐採事業者 木材伐採事業者名 コンセッションの所在地 輸送経路の概況 試験項目 E rn a D ju lia w a ti社 中央カリマンタン州 伐採地は中央カリマンタン 州内であるが、工場は西カリ マンタン州にある。伐採地か ら林外貯木場までが林内貯 木場を経由して約 1 5 0 km の陸路、それ以後は平底船あ るいは筏で K a p u a s 川を約 2 8 0 km 下る。S a n g g a u に 工場がある。 ・ 現地適用試験 ・ ラベル耐久性試験(1) In tra ca w o o d M a n u fa ctu rin g 社 東マリマンタン州 伐採地は M a lin a u 郡にある。 S esa ya o 川を約 1 2 0 km 下 り河口の T a ra ka n 島に工場 がある。 ・ラベル耐久性試験(2)

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第 2 章 インドネシア国の木材トレーサビリティ 2 .1 木材トレーサビリティ1の現状 (1 ) 木材の搬出経路と輸送手段 伐採地から工場までの木材の搬出経路を概ね次図のとおりである。伐採地の近くには一時 的に木材を集めておく山土場がある。複数の山土場から出てくる木材はコンセションの出口 近くにある林内貯木場に集められ、工場貯木場へと運ばれる。コンセッションによっては、 林内貯木場と工場貯木場の間に林外貯木場を経由する場合もある。また、林外貯木場が 2 箇 所の場合もある。 主な輸送手段は、次のとおりである。  伐採地から山土場まで・・・・・・ブルドーザ(湿地帯では木馬の利用)  山土場から林内貯木場まで・・・・トレーラ(湿地帯ではトロッコの利用)  林内貯木場から工場貯木場まで・・トレーラ(水上輸送ではイカダか平底船2の利用) 図 2 .1 .1 木材の輸送経路 (2 ) 木材に付けられる丸太情報の添付方法 現在、イ国における国有林から生産される木材については、林産物取扱規則3(林業大臣令 1 ここで言う「トレーサビリティ」とは、「安全を保証し安心できる社会システムを構築するために、生産から 流通そして消費までの全ての段階におけるモノとサービス(情報など)の流れを追跡し、そして遡及できるシ ステム」と定義づけることとする。生産から追いかける場合を「追跡/トラッキング」、流通・販売からさかの ぼる場合を「遡及/トレーシング」という。 2 水に浮かぶ軽い材はいかだを利用し、重い材は平底船を利用する。 3 「取扱い」の原語である P en a ta u sa h a a n は「文書管理」の意味に近く、木材流通事務書類を情報伝達媒体と する木材トレーサビリティとも言える。 伐採地 山土場 林内貯木場 工場貯木場 林外貯木場 第三者へ 島外工場へ コンセッション

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2-2 事業者名 伐採年 伐採区画番号 伐根へ 立木番号 樹種名 胸高直径 伐採区画番号 立木番号 事務所へ 樹種名 伐採区画番号 立木番号 伐採木へ 樹種名 P .6 3 /M en h u t-II/2 0 0 6 、発布日 2 0 0 6 年 1 0 月 1 7 日、施行日 2 0 0 7 年 1 月 1 日)に 基づいて取り扱われている。 この規則により、丸太には次のよう要領で丸太情報が添付されている。 a . 伐採 2 年前に伐採予定地の立木調査4を行なう。 b . 立木調査時に伐採予定木には、伐採区画番号、立木番号、樹種名を記載した赤色 のラベルを貼るとともに、伐採区画毎の立木位置図(縮尺 1 /1 ,0 0 0 )に伐採予定 木の位置、樹種名、立木番号を記入する。 c. 伐採後、伐根には立木番号、樹種名、伐採日、年次作業計画(R K T )番号または伐 採区画番号を表示する。 d . 山土場においては玉切りの後、丸太番号5、伐採区画番号、平均直径、材長、樹種 名を丸太に表示する。 林産物取扱規則には、伐採地から山土場までの間の丸太情報伝達方法については明記され ていないが、現実には次の方法がみられた。  伐採 2 年前の立木調査時に伐採予定木に取り付けるラベル(仮称:L H C ラベル、 下図参照。)にはミシン目が入っており 3 枚に分離できるようになっている。それ ぞれに伐採区画番号、立木番号、樹種名が記載されている。  伐倒した後、1 枚を伐根に取り付け、1 枚は伐倒者(チェンソーマン)が社内処理用 に事務所へ持ち帰り、残り 1 枚を伐倒した丸太の木口に取り付ける。  重機が使えない湿地帯では木馬を使い人力で搬出している。このような場合には、 長い材は伐倒地で玉切りせざるを得ないが、1 番玉には上記の 3 枚目のラベルを付 け、2 番玉、3 番玉にはチョークで立木情報が記載される。 図 2 .1 .2 伐採予定木に付けられている L H C ラベル(赤色) 4 林産物取扱規則では立木調査の方法について「現行の規定による」とだけ記載されている。 5 丸太番号は立木番号に同じである。玉切りされた丸太には根元側から順に丸太番号の後に A 、B 、C を付ける。 更に短く玉切りされた場合には、根元側から順に a 、b 、c を付ける(例 1 0 0 A a 1 0 0 A b 1 0 0 B a 1 0 0 B b )。

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旧林産物取扱規則(林業大臣令 2 0 0 3 年第 1 2 6 号、N o .1 2 6 /K P T S -II/2 0 0 3 )では、 林内貯木場において検査官による丸太検査が終了したのち、林業省の極印が捺されていたが、 現行規則では極印の規定はなくなった。 また、旧林産物取扱規則では伐根及び山土場での丸太への表示はノミによるものとされて いたが、現行の規則では「消え難いもので表示する」に変更されており、破損や脱落の問題 がなければラベルの利用が可能となっている。 (3 ) 木材流通事務書類 林産物取扱規則では、立木調査から伐採作業、山土場・林内貯木場・林外貯木場・工場貯 木場間の移動、加工品の移動に必要とされる木材流通事務書類が 5 7 種類ある。これらの書 類には、丸太一本ごとの情報を記載する丸太一覧表、直径階ごとの総括表、樹種グループご との総括表など様々な様式がある。 特に、本事業との関わりが高いと思われる書類としては次の 8 種類があげられる。 a . 立木調査報告書(L H C )・・・伐採の 2 年前に作成されるもので樹種別、樹種グ ループ別、樹種グループ別の直径階別の 3 様式がある。縮尺1/1 ,0 0 0 の立木位 置図が作成される。 b . 丸太計測野帳(B U K B )・・・丸太の形状を記載した表であり、山土場で作成され る。 c. 丸太伐採報告書(L H P -K B )・・・丸太計測野帳を基に山土場で作成され、納税額 算定の基礎となる。 d . 丸太輸送票(F A -K B )・・・コンセッションの外へ輸送される材について輸送ご とに作成される企業側職員によって発行される送り状。 e. 輸送丸太一覧表(D K B -F A )・・・F A -K B 発行の基となる丸太の一覧表。 f. 合法丸太証明書(S K S K B )・・・コンセッションの外へ輸送される材について納 税が修了したことを示す証明書で官吏によって発行される。 g . 丸太一覧表(D K B )・・・S K S K B 発行の基となる丸太の一覧表。 h . 丸太移動報告書(L M K B )・・・貯木場で月ごとに作成され、丸太の収支を示す伝 票である。前月からの繰越し丸太量、当月の入荷量と出荷量、来月への繰越し量 を記載する欄がある。ただし、丸太を自社内で土木工事などに使用する場合もあ ることから、自社使用量の欄を設けている例もみられる。 i. 輸送丸太一覧表(D P K B )・・・トレーラなどでの輸送毎に運転手が携行する。

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2-4 2 .2 集中制御方式による木材トレーサビリティ開発 2 .1 で検討した木材取扱規則にもとづいて書類を情報伝達媒体とする木材トレーサビリテ ィに加え、国家データベースの開発も行なわれており、集中制御方式による木材トレーサビ リティへの利用の可能性もある。 (1 ) 木材に関する国家データベース開発 1 ) データベース開発に関する基本政策 次のような政策にもとづいて、林業省林業生産管理総局でデータベースの開発が行なわれ ている。 ① E -G o vern m en t の開発に係る国家戦略と政策に関する 2 0 0 3 年3号大統領通達 ② 国家開発計画制度に関する法律 2 0 0 4 年 2 5 号 ③ 2 0 0 5 -2 0 0 9 年林業省戦略計画に関する林業大臣規則 2 0 0 6 年 P .5 8 号 上記③では、次のような「林業セクター特に林産業の再活性化」に係る戦略を定めてい る。 ● 2 0 0 4 年に現存する林産業の 5 0 % について林産業の実績向上の促進  持続的な森林管理事業者を 2 0 0 社  税金以外の国家歳入と再造林基金の適正化 上記の戦略に沿うように、表 2 .2 .1 に示すようなデータベース開発関連事業が 2 0 0 5 年か ら予算化されている。 表 2 .2 .1 林業省林業生産管理総局のデータベース開発にかかる 2 0 0 5 年作業計画 プログラム N o . プログラム 活動 N o . 活動 目標/成果 指標 7 . 森林利用事業の制 度管理 1 . 管理体における持続的な生産林 管理の実績監査/評価の実施 ① 天然林木材利用事業許 可 6 0 件の評価 ② 人工林木材利用事業許 可 4 0 件の評価 管理体の木材利用事業許可の実 績評価結果 1 0 . 林産業の開発・規 制 2 . 違法な一次木材林産業事業許可 者の規制と林産物の市場開発 3 0 州における林産業/市場 の類型化 ① 一次木材林産業許可者の規 律改良 ② 違法な木材加工の減少 ③ 林産物の情報ネットワーク の設立 1 2 . 税 金 以 外 の 国 家 歳入の適正化 1 . 林業賦課金である森林資源料/ 再造林基金の集約化、未納の一 掃 1 6 州の関係機関とともに、 林業賦課金である森林資源 料/再造林基金の集約化、未 納の一掃 計画に準じて適切な時期におけ る森林資源料/再造林基金の歳 入の向上 1 3 . 持 続 的 な 森 林 管 理 及 び 林 産 物 生 産 の 品 質 管 理 と 開発 1 . 持続的森林管理及び林産物流通 の情報システム開発の実施 1 7 林産物検査員認証事務 所における持続的森林管理 及び林産物流通の情報シス テムの開発 林産物の流通及び林産物の書類 の手続きが監視される、 出典) 2 0 0 5 年林業省作業計画における活動(2 0 0 5 年林業省作業計画に関する 2 0 0 4 年 S K .4 7 4 号林業大臣決定 2 ) 木材に関係するデータベース開発 上記の計画に基づいて、林業省林業生産管理総局では3種のデータベース開発を行なって おり、将来的には各々開発されたデータベースを統合する計画もある(次図 2 .2 .1 参照)。 ① 天然林木材利用事業許可の持続性評価結果(天然林開発管理局)

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天然林開発管理局 天然林木材利用 事業許可 林業賦課金・ 林産物流通局 木材流通事務 林産物加工・ 市場局 木材工業 原料供給 計画・報告 BRIK 輸出数量検査 輸出許可 国家データベースへの接続 (試験中) SKSKB(DKB) FAKB(DKBFA) LMKB 書類審査・ エンドースメント 伐採計画 SCOFINDO LMKO 伐採搬出・加工 輸出 書類による報告 (木材取扱規則) 国家データベースの統合計画(林業省) 天然林開発管理局 天然林木材利用 事業許可 林業賦課金・ 林産物流通局 木材流通事務 林産物加工・ 市場局 木材工業 原料供給 計画・報告 BRIK 輸出数量検査 輸出許可 国家データベースへの接続 (試験中) SKSKB(DKB) FAKB(DKBFA) LMKB 書類審査・ エンドースメント 伐採計画 SCOFINDO LMKO 伐採搬出・加工 輸出 書類による報告 (木材取扱規則) 国家データベースの統合計画(林業省) ② 林産物流通事務、森林資源料(P S D H )及び再造林基金(D R )電子申告システム6(林業賦 課金・林産物流通局) ③ 木材林産業原料供給計画と報告システム(林産物加工・市場加工局) 上記③のうち、一次木材林産業を対象とした「木材林産業情報及び原料供給計画と報 告 W eb サイトシステム7」については、次のように本格的な運用にむけた法制化も始ま っている。 ① 一次木材林産業原料供給計画に関する 2 0 0 7 年 P .1 6 号林業大臣規則 ② 年間 6 ,0 0 0 m 3を超える生産能力の一次木材林産業に関する産業原料供給計画デー タ入力オンライン・コンピュータ・アプリケーション使用の実施基準書(2 0 0 7 年 1 0 月、林産物加工・市場加工局) 図 2 .2 .1 林業省林業生産管理総局で開発中のデータベース・システム(模式図) 本事業の対象範囲である伐採現場から第 1 次加工施設までの間で輸送される丸太の輸送・ 保管に必要な木材流通事務書類データが関係するものとして、上記②の「林産物流通事務、 森林資源料(P S D H )及び再造林基金(D R )電子申告システム」がある。 さらに、輸出プロセスにおいては、木材産業再活性化機構(B R IK )に B R IK エンドース対

6 S istem In fro m a si P en a ta ta u sa h a a n H a sil H u ta n d a n P en a ta u sa h a a n P ro v isi S u m b erd a ya H u ta n

(P S D H )/D a n a R eb o isa si(D R )

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2-6 象の木製品輸出に関するデータベース(エンドース情報については公開されており、WAP8 を入手でれば携帯電話などから閲覧可能)、商業省のサーベイヤー(通関検査)業許可を持つ S C O F IN D O 社に木製品を含む輸出検査に関するデータベース(財務省、商業省、林業省な ど関係中央政府が閲覧可能)がある。このうち、木材流通事務書類の中で輸送拠点及び一次 加工施設において、丸太の輸送・売買・使用量を示す書類である丸太移動報告書(L M K B )の 提出が求められているのが、B R IK エンドースである。 (2 ) 林産物流通事務、森林資源料(P S D H )及び再造林基金(D R )電子申告システムの開発動向 1 ) インフラ整備 同システムは、木材流通事務書類を電子データ化してオンラインにより、県レベル、州レ ベル、中央政府レベルの関連行政機関をつなぐ構想である。基本プログラムの開発を終え、 関係する行政機関の機材整備や行政機関職員の訓練なども着手し、データベースへの接続の 適用試験も行なっている(次表 2 .2 .2 参照)。 表 2 .2 .2 林産物流通事務情報システム事業対象地 注) 林業省林業生産管理総局林業賦課金・林産物流通局林産物流通課職員などからのヒアリング結果の概要 図 2 .2 .2 林産物流通事務システムの適用試験状況 出典) コンサルテーション・セミナー「丸太トレーサビリティ・システムの開発と実証(2 0 0 8 年 1 月 1 5 日開催)」における「林業省開発中の木材流通事務情報システムの開発状況及び適用試験の概要」発表 資料(林業省林業生産管理総局林業賦課金・林産物流通局林産物流通課長)

8 W ireless A p p lica tio n P ro to co l。閲覧箇所は、h ttp ://w a p .b riko n lin e.co m

インドネシア 会計年度 州 県 木材利用事業 許可者 木材林産業 許可者 備考 2 0 0 6 3 6 8 - 一次元バーコードを使用 2 0 0 7 1 4 -1 8 2 2 -2 8 2 6 1 9 二次元バーコードを使用 5 ID番号の申請 ラベル印刷 伐採報告書申請入力 バーコードの貼り付け バーコードの読み取り 伐採報告書のサーバ登録

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図 2 .2 .2 に示すように、同システムでは大型のラベルプリンタ9を使用しているため、伐採 箇所など実際の丸太から離れた事務所でデータ入力、ラベル発行が行なわれた。また、使用 した 2 次元バーコード内には、データベース照合番号しか入っていないと言われている。丸 太そのもののトレーサビリティの確保に重要な「現場での識別」と「分別管理」を促進する ラベリングに改良の余地があると考えられる。 2 ) W eb 情報構築 下図(図 2 .2 .3 )に示すように、データベース照合番号から木材流通事務上の書類(たと えば伐採報告書[L H P ])の添付書類内の丸太の個別データ、さらに森林管理情報(伐採計画 量に対する伐採量集計など)が閲覧できるように開発中である。 図 2 .2 .3 開発中の木材流通事務情報システムの画面例 出典) コンサルテーション・セミナー「丸太トレーサビリティ・システムの開発と実証」における「林業省 開発中の木材流通事務情報システムの開発状況及び適用試験の概要」発表資料(林業省林業生産管理総 局林業賦課金・林産物流通局林産物流通課長) 3 ) E C -F L E G T 支援計画1 0によるデータベースに対する支援 上記(2 )のデータシステムについて 2 0 0 7 年に行なわれた適用試験では、2 6 事業者分機材 (ハンディターミナル、バーコードプリンタなど)について、E C -F L E G T 支援計画より機 材の無償供与協力を得て、事業者に貸与(2 年間)して行なった。同計画は、ジャンビ州と西カ リマンタン州を事業対象地としているが、次のように木材のデータベースに関連する活動が 計画されていることに関係する。 ① 活動番号 2 .4 . G IS 情報、材積表・歩留率表、樹種別の許認可・記録を含むデータ 9 高い耐久性を求め、ビニル製ラベルを使用し、超対候性インクである S u p er R esin を使用したと言われる。 1 0 E C -In d o n esia F L E G T S u p p o rt P ro ject (P ro ject N o . A ID C /2 0 0 4 /1 6 8 3 0 ; 2 0 0 6 年 3 月 1 日-2 0 1 1

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2-8 ベースの開発(活動 2 .ガバナンスの改革) ② 活動番号 3 .3 . 林業省の将来需給計画の決定システム設立支援(活動 3 . 商・工業支 援) ③ 活動番号3.4 . 木材認証促進の支援(活動 3 . 商・工業支援) 上記③の活動に関連して、木材トラッキング機材費も予算化1 1されており、ハンディタ ーミナル、バーコードプリンタの予算枠については執行済みとのことである。また、上図 2 .2 .1 で示した林業省のデータベースの統合計画について支援する企画もあると言われ ている。 2 .3 本事業の位置づけ (1 ) インドネシア国の木材トレーサビリティ制度における位置づけ 上記で検討したインドネシア国の木材トレーサビリティに関する事情に基づいて、個別の 丸太が生産された伐採箇所から輸送途中、さらに 1 次加工を行なう工場までについて、流れ やつながりを識別するための情報を追跡または遡及できるようにできるラベリング手法を開 発する。開発にあたっては、輸送現場の効率的な監視、書類偽造の防止、林業省が開発中へ のデータベースへのアクセスに資することを優先するものである。 次のような方針にもとづいて、加工材の原料ともなる伐採段階に流通する丸太について、 木材取扱規則にもとづき書類を情報伝達媒体とする木材トレーサビリティの品質向上を図る とともに、国家データベースを設けた集中制御方式による木材トレーサビリティ情報の品質 維持に資することにした。 ① インドネシアの木材伐採事業者が利用しやすいように、インドネシアで入手が容易 な資機材を用いた手法とする。 ② トラッキング・ツールであるラベルを現場で発行して丸太に添付することによりラ ベルの偽造防止を図る。そのため、携行可能なラベルプリンタで印刷可能な高耐久 性のラベル材を使用する。また、伐採箇所など現場でのラベル貼り付け作業が容易 になるように、可能な限り糊付きのシール型ラベル材とする。 ③ 木材流通書類の偽造防止を図るため、ラベルの読み取りと連動したデータのみによ る書類の発行ができるようにする。連動化にあたっては、輸出プロセスにおける B R IK エンドースのデータベースの品質維持に資することにも配慮して、木材流通 事務書類のうち、丸太の輸送・売買・使用量を示す丸太移動報告書(L M K B )も対象 とする。 ④ 現在検討されている木材合法性保証制度1 2への移行に備えて、第3者機関や市民社

1 1 出典:D eleg a tio n o f th e E u ro p ea n C o m m issio n to In d o n esia (N o v em b er 1 0 , 2 0 0 6 ): In cep tio n

R ep o rt-A ID C O /2 0 0 4 /1 6 9 3 0 O v era ll W o rk P la n 2 0 0 6 -2 0 1 1 E C -In d o n esia F L E G T S u p p o rt P ro ject

1 2 T im b er L eg a lity A ssu ra n ce S ystem (S istem V erifika si L eg a lita s K a yu )と言われ、指標、制度、手順か

らなる。2 0 0 7 年 1 月に林業省を含む多くのステークホルダーの参加するワークショップに提出されて最終案と なったもの。当ワークショップの結果を受け、制度面についてマルチステークホルダーチームで検討中である。

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会なども木材輸送の監視に参加できるように配慮するため、現場で情報が読めるよ うにする。 (2 ) インドネシア国の木材データベースに対する位置づけ 現在林業省で開発中の木材データベースを基とし木材トレーサビリティ・システムは、い わゆる中央制御方式である。このシステムは、ホストコンピュータがダウンすると全システ ムがダウンするリスクや、ハッキングやウイスルによる情報改ざんのリスクもある。一方、 本事業で開発中のものは、個々に処理するものであるため、いわばユーザ制御方式である。 ウイルスなどによる全データベースへの影響がないため、情報の品質維持においては、中央 制御方式の弱みを軽減し、林業省のシステムの補完システムとして位置づけられる。 図 2 .3.1 中央制御方式とユーザ制御方式 れていると言われる。また、天然林森林利用事業許可者が関係する指標には、「丸太は、根株まで遡及するのに十 分な情報を搭載する永続的なマーキングを持つこと(2 .3 .2 ,A 1 )」がある。輸送・加工・取引・移動に関連して、「産 地まで遡及することができる木材トレーサビリティ・システムを持ち、適用している事業者であること」の指標 がある。 大規模システム (集中処理/開発) ホストコンピュータがダウンすると、 全システ ムがダウンするリスク。 ハッキング・クラッキング、ウイルスによる情報 の改ざんのリスク。 小規模システム (分散処理/開発) 開発・運用費用: 安価 開発・運用費用: 高価 各々の端末ノート型パソコンで処理できる。 リスクが各々のパソコンに限定される。 ユーザ制御方式 中央制御方式 大規模システム (集中処理/開発) ホストコンピュータがダウンすると、 全システ ムがダウンするリスク。 ハッキング・クラッキング、ウイルスによる情報 の改ざんのリスク。 小規模システム (分散処理/開発) 開発・運用費用: 安価 開発・運用費用: 高価 各々の端末ノート型パソコンで処理できる。 リスクが各々のパソコンに限定される。 ユーザ制御方式 中央制御方式

表 1 .2 .1 初年度の成果 N o . 項目 重要点 1 インドネシアの木材生産と対日 貿易の現状。 インドネシア国においては公式に公表されている伐採量に比べ多量の違法伐採量があるとの指摘がされていることの理解。 2 インドネシアにおける違法伐採 対策の現状。 インドネシア国林産物取扱規則、その他関連大臣令、木材伐採と輸送に関する規則及び木材輸送に係る書類様式などの邦語訳。 3 木材流通トラッキング・ツール開 発に関する N G O 等の活動。  一次元バーコード、二次元バーコード、IC タグなどツ
図 2 .2 .2 に示すように、同システムでは大型のラベルプリンタ 9 を使用しているため、伐採 箇所など実際の丸太から離れた事務所でデータ入力、ラベル発行が行なわれた。また、使用 した 2 次元バーコード内には、データベース照合番号しか入っていないと言われている。丸 太そのもののトレーサビリティの確保に重要な「現場での識別」と「分別管理」を促進する ラベリングに改良の余地があると考えられる。 2 ) W eb 情報構築 下図(図 2 .2 .3 )に示すように、データベース照合番号から木材流通事務上の書

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