を次の様な構図で理解する必要がある 即ち 政府 自治体の民間活動 経済に対する役割である 大きな政府 小さな政府 の長年の論争があるが 論争に関わらず 言える事は 政府 自治体は地球環境に対して持続可能な民間経済を健全に拡大して 税収を増やし 更に効果的な政策を継続させる責任を持つと言う事である そ

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平成28年(2016年)7月26日 イノベーション戦略実践学会第 0001 号論文

都知事候補の政策評価の方法と分析結果

合同会社イノベーション戦略実践機構 代表社員事業責任者末岡 武彦 メール:tsueoka@isporg.com サイト:http://www.isporg.com/ 1. 論文の意義と目的 日本を代表する自治体である東京都の知事が厳正な民主主義的な選挙の投票により選択され てるにも関わらず、既に二回連続して「金と権力」の問題により、辞任に追い込まれた。これは主 権者である、東京都民に対して、知名度やブランド力のみに頼る投票結果が必ずしも良い結果を もたらさない事を示している。この不祥事が自治体行政の停滞や度重なる選挙によるコストの増 大、国際的な日本の民主主義・地方自治に対する信頼性低下を引き起こしている。 一方、東京都選挙管理委員会は昭和25年(1950年)以来、公職選挙法規定により、掲載申請 のあった立候補者に対し、各自の身上・信念・政策について選挙公報により、総ての有権者に公 開する機会を与えている。従来から、新聞の折り込みにより、各世帯に選挙公報が配布されてい たが、現在ではネットにより選挙公報をダウンロード・閲覧可能である。 選挙公報は候補者にとって、唯一の広報手段ではなく、その他に街頭演説や講演会、政見放送、 ビラ配布、ネットでの配信など様々な方法があるが、選挙民にとっては、複数の候補を客観的に比 較し、その理念や政策、信頼性について優劣を確認する有力な手段である事は変わりが無いだろ う。 当論文では、7月31日に投票が行われる都知事選の選挙公報に掲載された 20 名の候補者の 政策について、その政策理念と政策を客観的に整理・分類・評価する事で、各候補者の政策の特 徴や優位性を分析する。これにより、主権者である東京都民が客観的に政策により、都知事を選 択する手段として活用出来るようにするばかりでなく、各候補者にとっても、自身の政策を客観的 に見直し、より良い政策策定の一助とするものである。又、分析に利用した MS-Excel 表を公開し、 各自が様々な選挙で独自に評価・分析する手段として提供する。 2. 選挙公報の政策を分類・評価するための枠組み 選挙公報で述べられている各候補者の記述のうち、政策にかかわる文言を整理・分類するため に、地方自治政策の分類にてついて、総務省自治大学校平成22年度前期「過去の政策立案研 究テーマ一覧(第一部課程)」を若干調整して活用した。平成22年度前期の分類を参考にしたの は、分類が簡素であり、候補者の文言の整理に活用しやすく、その結果を利用して分かり易いレ ーダーチャートを作成出来ると考えたからである。 しかし、我々は単に政策を分類する前に、政府・自治体の政策と民間経済や民生との構造関係

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を次の様な構図で理解する必要がある。 即ち、政府・自治体の民間活動・経済に対する役割である。「大きな政府」・「小さな政府」の長年 の論争があるが、論争に関わらず、言える事は、政府・自治体は地球環境に対して持続可能な民 間経済を健全に拡大して、税収を増やし、更に効果的な政策を継続させる責任を持つと言う事で ある。そのための政策理念と各種政策を次の4つの大きな政策カテゴリーに関連付けて立案・実 施すべきであると考える。 政策理念 図 1:政策評価の枠組み 上記の構図に記述された 5 つの視点から各候補者の政策を評価し、点数化し、5項目の平均点 を求め、且つ標準偏差(政策項目の偏り)を求めた。 候補者によっては上記の概念が明確でない候補者もいたが、選挙公報の内容を熟読して言わ んとする事を出来るだけ整理し、必要ならば類推して簡潔にまとめた。 3.選挙公報の公約のまとめと評価・得点化 21名の候補者のうち、選挙公報に掲載申請した20名の候補者を対象とした。作業の手順は次 の通りである。 (1) 各候補者の広報内容のうち、政策理念と4つの政策カテゴリーの5項目に分類する内容につ いて整理し、簡潔にまとめた。 (2) 政策理念と各政策カテゴリーの政策細目の内容・充実度合に基づき、評価をし、得点化した。 得点は1点~5 点とし、該当する政策細目が見当たらない場合は 1 点とした。評価により 2 点

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から 5 点の点数を与えた。 (3)5項目の平均点と標準偏差を求め、総合的に見て政策の特徴と評価を行った。 (4)平均点の高い順・標準偏差の少ない(偏りが無い)順に並べた。 結果については、別添「都知事候補者政策評価比較表(得点順)」参照。 4.分析結果のレーダーチャート化 次に、各候補者の評価と得点を一覧し、レーダーチャート化する事で分析結果を視覚的に分か り易くした。 評価 得点 評価 得点 評価 得点 評価 得点 評価 得点 評価 平均 中川 ちょうぞう 政策による裏付け有り 4 地方自治課題の熟知 4 先進的取り組みへ挑戦 4 都市総合政策は? 3 地域振興策理解 3 整合性のある総合性 3.6 小池 ゆりこ 理念への裏付け政策は十分 4 五輪問題以外が抽象的 3 教育政策が少ない。 3多摩格差是正の具体策は? 3 金融以外のイノベーションは? 4 教育政策とイノベーション戦略が欲しい。 3.4 望月 義彦 政策との連携性高い。 4 具体策が無い。 2 総合的 4 街づくり提案が欲しい。 3 総合的 4 行政改革が欲しい。 3.4 後藤 輝樹 男系皇統維持方策が欲 しい。 3 東京都の改革策が欲し い。 3 総合的だが整理が必要 4 総合的だが希望的観測 3 総合的だが希望的観測 3 東京都のための具体的 政策が少ない。 3.2 上杉 隆 変革後のイメージが欲しい。 2 行政改革具体策が欲しい。 3 介護と保育問題のみ 3多様な具体性 4 五輪と横田基地のみ 3 行政改革、都市・産業政策の充実を。 3.0 鳥越 俊太郎 政策との整合性は高 い。一流の標語作り。 5 1 高齢者対策中心。 3 防災と環境中心。 3 イノベーション政策不言 及 3 産業政策の視点・行政 改革の視点が欲しい。 3.0 やまなか まさ あき 裏付けの行政改革は? 3 他の政策は? 2 医療政策は? 3 観光政策中心 3 観光と経営支援中心 3 具体的行政改革が欲し い。 2.8 マック 赤坂 福祉強化と職員削減の矛盾 2 経費節減のみ言及 3 全世代総合的・精神疾患治療問題に焦点 4身障者対策のみ 2 イノベーション促進政策不言及 3 もう少し産業政策が欲しい。 2.8 高橋 しょうご 政策による裏付け有り 3 具体的行政改革不明 2 裏付けとなる原資は? 4震災対策中心 2 東京五輪問題中心 3 教育問題解決中心 2.8 七海 ひろこ 政策との整合性は高 い。 4 減税後の財源確保は? 3 教育政策は? 3 防災対策は? 3 1 行革と教育・防災・産業 政策が欲しい。 2.8 ないとう ひさお 施策との連携が必要。 3 具体的施策が必要 2 具体的施策が必要 2催事と防災以外の実現性検討要。 3 実現性の検討要。 3 産業移転の妥当性、影響の考慮が必須。 2.6 山口 敏夫 五輪利権問題中心 3 五輪利権問題中心 3 所得格差是正方法は? 3 1 東京五輪のみ 3 五輪利権問題中心 2.6 増田 ひろや 東京五輪のみで理念が実現出来るか? 3 1 一般的な言及。 3震災対策のみ 2 東京五輪との連携は良い。 4 東京五輪以外の具体的政策が欲しい。 2.6 谷山 ゆうじろう 自立国家の裏付け政策不明 2 副知事設置のみ 2 育児・国際教育政策中 3交通政策中心 3 自分の得意分野に偏る。 2 産業振興や行政改革が欲しい。 2.4 宮崎 正弘 政策と理念は一致 3 行政改革との関係は? 3 具体的施策は? 2 具体的施策は? 2 具体的施策は? 2 具体的施策が欲しい。 2.4 岸本 雅吉 健康施策で裏付け 4 1 総合的 4 1 東京五輪関連中心 2 行政改革・まちづくりに関する政策が欲しい。 2.4 桜井 誠 政策との整合性は高い。 4 外国人対策中心 2 外国人対策中心 2 1 産業育成策中心 2 外国人対策中心 2.2 せきくち 安弘 寧ろ国全体の理念 2 東京都改革は? 2 自殺対策と空襲のみ 2 一極集中抑制方法は? 3 1 東京都の政策は? 2.0 立花 孝志 NHK関連のみ 2 NHK対策のみ 2 NHK対策のみ 2 1 1 NHK対策に特化 1.6 今尾 貞夫 裏付けが育児教育のみ 2 1 育児教育政策中心 3 1 1 育児教育政策中心 1.6 注1:評価対象は平成28年7月31日に投票が行われる東京都知事候補者の選挙公報である。 注2:東京都政に多少なりともかかわる政策のみを評価した。 注3:地方自治政策の分類は総務省自治大学校平成22年度前期「過去の政策立案研究テーマ一覧(第一部課程)」を若干調整して活用 注4:得点は評価に基づき1から5の5段階で付け、政策理念と4つの政策分類の平均を求めた。 総合 候補者氏名 1.政策理念 2.地方分権・行政改革 3.医療・福祉・地域生活 4.環境・防災・まちづくり 5.地域振興・産業振興 表1:各候補者の評価と得点 レーダーチャートを見れば、政策理念と各政策細目との整合性があり、且つ各政策カテゴリー毎 に丁寧且つ具体的に政策細目について提案している候補者のレーダーチャートは大きく、偏りが 無い事が分かる。

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候補者氏名 1.政策理念 2.地方分権・ 行政改革 3.医療・福 祉・地域生活 4.環境・防 災・まちづくり 5.地域振興・ 産業振興 平均点 標準 偏差 中川 ちょうぞう 4 4 4 3 3 3.6 0.5 小池 ゆりこ 4 3 3 3 4 3.4 0.5 望月 義彦 4 2 4 3 4 3.4 0.8 後藤 輝樹 3 3 4 3 3 3.2 0.4 上杉 隆 2 3 3 4 3 3.0 0.6 鳥越 俊太郎 5 1 3 3 3 3.0 1.3 やまなか まさ あき 3 2 3 3 3 2.8 0.4 マック 赤坂 2 3 4 2 3 2.8 0.7 高橋 しょうご 3 2 4 2 3 2.8 0.7 七海 ひろこ 4 3 3 3 1 2.8 1.0 ないとう ひさお 3 2 2 3 3 2.6 0.5 山口 敏夫 3 3 3 1 3 2.6 0.8 増田 ひろや 3 1 3 2 4 2.6 1.0 谷山 ゆうじろう 2 2 3 3 2 2.4 0.5 宮崎 正弘 3 3 2 2 2 2.4 0.5 岸本 雅吉 4 1 4 1 2 2.4 1.4 桜井 誠 4 2 2 1 2 2.2 1.0 せきくち 安弘 2 2 2 3 1 2.0 0.6 立花 孝志 2 2 2 1 1 1.6 0.5 今尾 貞夫 2 1 3 1 1 1.6 0.8 表2:各候補者の得点・平均点・標準偏差 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 中川 ちょうぞう 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 小池 ゆりこ 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 望月 義彦 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 後藤 輝樹 図2:各候補者の政策評価得点レーダーチャート1

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0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 上杉 隆 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 鳥越 俊太郎 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 マック 赤坂 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 やまなか まさあき 図2:各候補者の政策評価得点レーダーチャート2 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 高橋 しょうご 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 七海 ひろこ 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 山口 敏夫 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 ないとう ひさお 図2:各候補者の政策評価得点レーダーチャート3

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0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 増田 ひろや 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 谷山 ゆうじろう 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 岸本 雅吉 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 宮崎 正弘 図2:各候補者の政策評価得点レーダーチャート4 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 桜井 誠 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 せきくち 安弘 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 今尾 貞夫 0 1 2 3 4 5 1.政策理念 2.地方分権・行政 改革 3.医療・福祉・地 域生活 4.環境・防災・ま ちづくり 5.地域振興・産業 振興 立花 孝志 図2:各候補者の政策評価得点レーダーチャート5

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5.平均点・標準偏差分散図と政策の傾向による候補者の分類 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 各候補の平均点(横軸)と標準偏差(縦軸)の関係 中川 ちょうぞう 小池 ゆりこ 望月 義彦 後藤 輝樹 上杉 隆 鳥越 俊太郎 マック赤坂 高橋しょうご 七海 ひろこ ないとう ひさお 山口 敏夫 増田 ひろや 谷山 ゆうじろう 宮崎 正弘 岸本 雅吉 桜井 誠 せきくち 安弘 立花 孝志 今尾 貞夫 後藤 輝樹 やまなか まさあき 総合政策提供グループⅠ 総合政策提供グループⅡ 中間グループ ワンポイントイッシューグループ 図3:各候補者分類図 分析結果のまとめとして、各候補者の平均点と標準偏差の分散図を利用して、各候補者の政策 の評価も参考にしながら候補者の分類を行った。候補者を次の視点により4つに分類した。 (1)総合政策提供グループⅠ 政策が総合的であり、政策理念に対して、政策細目による具体的裏付けがある、中川 ちょう ぞう氏、小池ゆりこ氏、後藤 輝樹氏である。但し、後藤氏は記述が多く、未整理のため、都政に 関連するもののみ、整理した。しかし、総合性に於いて優位性がある。 (2)総合政策提供グループⅡ グループⅠに次いで優れているが、政策理念か各政策カテゴリーの 5 つの項目のいずれかに 不十分な記述が若干あり、これを是正すればグループⅠと同様の品質を持つグループ。望月 義彦氏とやまなか まさあき氏は行政改革について、上杉 隆氏は政策理念について提案すれ ば更に説得力が増す。 (3) ワンポイントイッシュ―グループ 意図的に総合性を狙わず、ワンポイントイッシュ―で世論に訴える候補者群。例えば山口 敏 夫氏は五輪特権に対する、桜井 誠氏は在日特権に対する、立花 孝志氏は NHK の社会的位 置付けに対する反対の立場を取っている。又、せきくち 安弘氏は世界平和と国際協調を、今 尾 貞夫氏は生活不安払しょくを唱えている。

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(4) 中間グループ 上記(1)(2)(3)のいずれのグループにも属さず、政策が中途半端な候補者群。 七海 ひろこ氏は産業政策・地域振興に言及すれば優れた総合政策になっていた。 鳥越 俊太郎氏は政策理念の項目については唯一 5 点満点を獲得しているが、行政改革やイ ノベーション政策に言及していない。 マック 赤坂氏はまちづくりの視点が無く、福祉増大と人員削減は矛盾している。 高橋 しょうご氏と岸本 雅吉氏は行政改革とまちづくりの視点が無い。 ないとう ひさお氏は行政改革と医療福祉の具体策が無い。 増田 ひさお氏は行政改革と震災対策以外のまちづくりの政策が無い。 谷山 ゆうじろう氏は行政改革と産業政策について言及していない。 宮崎 正弘氏は自身の経験からプロデューサーシステムと言う改革方法論を提案しているが、 政策に関する具体的な意見が無い。 中間グループの候補者は、政策の総合化を図るか、ワンポイントイッシュ―に絞るか選択し、 差別化を図るべきであろう。 6.結論 ここで明らかになったのは、知名度が高く、ブランド力のある候補者の政策が必ずしも総合的若 しくはユニークではないと言う事である。広範な野党勢力の支持があり、著名なジャーナリストであ る鳥越 俊太郎氏や与党勢力の推薦を受ける増田 ひろや氏は中間グループの候補者である。勿 論、彼らは政治について長年の経験がある政党のバックがあるのだから、選挙公報に記述をして いない、優れた知見・アイデアを活用出来る立場にあろう。しかしながら客観的に比較が出来る公 共的な選挙公報に、説得力のある記述を行う準備が出来なかったのは問題ではないだろうか。 知名度もブランド力も無い候補者でも優れた政策提言を行っている。主権者である都民は、そ ろそろ知名度やブランド力ではなく、政策の良し悪しやユニークさにより候補者を選択する、候補 者選択上の「イノベーション」を行う必要がある。新しい知事に三度「金と権力」の問題を起こさせ た場合は、それこそ我々自身の見識・品位に対して他の自治体や海外からの信頼が地に落ちて しまう事を忘れてはならない。 以上 末岡 武彦プロフィール 早稲田大学政治経済学部政治学科卒。三井情報開発株式会社にて商社・電力会社・中央銀行の 意思決定支援システムの開発に従事後、日本オラクル株式会社等で GIS・SC・やプロジェクトマネ ジメントなどの ICT コンサルティングを実施。その後、矢矧コンサルタント株式会社で戦略経営・経 営と ICT 統合・技術経営(MOT)のコンサルティングを実施。平成 24 年(2012 年)より実践を重視した 経営戦略コンサルテーションを行うべく、合同会社イノベーション戦略実践機構を設立・運営。在日 本ルーマニア商工会議所の事務局長も兼任。

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