★ご自由にお持ちください 地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター 〒173-0015 東京都板橋区栄町35-2 (代表電話) 03-3964-1141 (予約専用電話)03-3964-4890 ホームページ http://www.tmghig.jp/
はじめに~血糖変動性について~
糖尿病治療における血糖コントロールの指標として、HbA1c ( ヘモグロビンエーワン シー ) がよく使われています。これは、過去 2,3 か月の血糖値のよしあしを平均化して あらわしたもので、皆さんもよくご存知かと思います。「HbA1c 6.5%、今月はいいで すね。」とか、「HbA1c 8%、ちょっと悪いですよ。」とか、担当の先生にいわれている ことと思います。私たちも、日ごろの診療でもっとも基本にしている検査です。 しかし、HbA1c、すなわち血糖の平均値は同じでも、1日の中で血糖の変動性(上が り下がり)が大きい人と小さい人がいることがわかってきました。例えば、下の ( 図1) で、A も B も血糖の平均は同じですが、B の人の方が空腹のときの血糖は低いのですが、 食事の後に血糖が大きく上昇していて、変動性が大きいことがわかります。 さらに最近、血糖の変動性が大きい人 (B) は、小さい人 (A) にくらべて動脈硬化、すなわ ち心筋梗塞などの病気になりやすいというデータが出てきており、注目されています。血糖 の変動性が大きいと、有毒な活性酸素などが発生しやすく、血管を傷つけるから、と考えら れています。平均の血糖 (HbA1c) だけでなく、血糖変動性もよくすることが重要なのです。CGMとは
血糖変動性を知るためには、血糖を1日 に何回も測る必要があります。血糖測定 の方法として、静脈採血のほか、指先か ら針で1滴だけ血を出して血糖をはかる ことができる簡易血糖測定器があります が、この測定器でも 1 日に何回も血糖をは 第116号 (平成26年7月号) 糖尿病・代謝・内分泌内科 田村 嘉章 医長持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
特 集
かるのは大変です。この問題を解決するために開発されたのが、CGM です。CGM は、 continuous glucose monitoring の略で、持続血糖測定と訳します。これは、ブドウ 糖を感知するセンサーのついたプラスチックの針をお腹の皮下組織に留置することで、 皮下組織液のブドウ糖濃度をはかり、血糖に換算して示すものです。測定間隔は 5 分で すので、1 日間装着すると 288 点の血糖情報が得られます。痛みは最初に針を刺すとき だけです。CGM の器械は年々小型化、軽量化されており、最新の機種はわずか 4cm ほ どで、装着しているのを忘れてしまうほどです ( 図2)。また最長1週間まで記録するこ とができ、装着したまま入浴することができる機種もあります。
CGMでわかること、メリット
CGM を使うと、5 分ごとに血糖記録されるので、簡易血糖測定器でははかれなかった 時間帯の血糖の情報を 24 時間通して知ることができ、血糖変動性を一目でみることがで きます。データはコンピューターで解析され、( 図3) のようなグラフで示されます。 また、もう一つの大きな利点として、特に糖尿病のお薬を使っている人について重要 なことですが、隠れた低血糖を発見できることがあげられます。血糖が 50 ~ 60mg/dL 以下に下がると、通常、冷や汗・動悸・ふるえなどのいわゆる低血糖症状が出るとされ ていますが、糖尿病を長く患っている方や高齢の患者様ではこのような症状が出にくく、 気づかないことが多いのです。特に夜間入眠中の低血糖は発見が遅れ、危険なことがあ ります。このような患者様で、HbA1c が高めだからといって、夜間の血糖を下げる薬を 出してしまうと、ますます低血糖の危険が増えてしまいます。最近の研究で、低血糖を持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
特 集 図2;実際にCGMを装着しているところ (大きさの比較のため、5円玉を置いています)くりかえすと、認知症の進行が早まるということも報告されていて、低血糖を防ぐこと も高齢者の糖尿病治療では大きなテーマになっています。 CGM を使うと、血糖の変動性とともに、どの時間帯で血糖がどの程度高いのか、低 いのかが一目でわかるので、それに合わせた治療プランを立てることができます。たと えば毎食後の血糖の上がりが大きい場合、まず生活上の注意として、早食いをせずゆっ くり噛んで食べることや、炭水化物の吸収を緩やかにするとされる海藻などの食物繊維 を多く含む食品をとることが勧められます。また、血糖値が上昇してくる食後 30 分~ 1 時間後に合わせて、ウォーキングなどの軽い運動を行うことも有効でしょう。それでも なかなか食後の血糖値が下がらない場合は、食事の吸収を抑える薬や、食後のインスリ ン分泌を助ける薬を使うこともあります。一方、たとえばインスリンを打っている方で 夜間に低血糖がみられる場合は、寝る前に打つインスリンの量を減らすという判断を的 確にすることができ、低血糖の危険を回避することができます。
おわりに
HbA1c さえ下げればよいという治療は、すでに時代遅れになっています。いかに低血 糖を予防し、血糖変動性を抑えるかが重要です。糖尿病・代謝・内分泌内科では、現在 4台の CGM を稼働しています。主に入院での検査になりますが、ご自分の血糖の動き を目で見るチャンスですので、ぜひ一度検査を受けていただき、これからの糖尿病治療 の助けとしてご活用いただけますと幸いです。 図3;CGMの結果の一例持続血糖測定 ( CGM )
持続血糖測定 ( CGM )
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持続血糖測定 ( CGM )
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特 集ストーマケア・スキンケア外来
ストーマケア・スキンケア外来
ストーマケア・スキンケア外来
当外来は、外科医師と認定看護師が中心となり、ストーマ(人工肛門)を造設 された方や褥瘡(じょくそう)のある方、また、下肢潰瘍や胃瘻(いろう)挿入 部周囲に皮膚トラブルがある方の治療とケアを行う専門外来です。また、予防的 ケアとしてもスキンケアとともに、褥瘡を作らないための除圧方法や日常の介護 方法などのアドバイスもしております。 一人ひとりの個別性を十分配慮し、患者さま、ご家族のQOLの維持増進のため のお手伝いを致します。 <外来日・時間> 毎週木曜日 9:00 ~ 15:30 まで <当外来の特徴> ・診療時間は 1 人 30 分以上で、ゆっくり落ち着いた環境でのケアの実施 ・治療だけでなく看護、介護についてのアドバイスの実施 ・患者さまの状態に応じて、各専門職と協働での診察 <担当者> ・外科吉田医師(毎週木曜日) ・皮膚・排泄ケア認定看護師 米丸めぐみ(第 2、4木曜日) ・皮膚・排泄ケア認定看護師 野島(小林)陽子(第1、3、5木曜日) ・外科外来看護師(毎週木曜日) <対象者> ・ストーマ(人工肛門)を造設された方 ・褥瘡や創傷のある方、胃瘻周囲などに皮膚トラブルを生じている方 ・尿失禁や便失禁でお困りの方 ・失禁予防や褥瘡予防についてのケア方法が知りたい方 など すでに皮膚トラブルを生じた方は勿論ですが、予防的なケアの提案・お手伝い も致します。 <受診方法> ・お悩みやお困りのことがある場合には、まずはお気軽にご連絡下さい。 担当看護師が直接お話を伺い、アドバイスいたします。 代表:03 - 3964 - 1141 ストーマ・スキンケア外来:内線 3234 皆さまの大切な毎日をよりよく過ごせますよう、お手伝いしたいと思っております。 皮膚・排泄ケア認定看護師 野島 陽子「糸でんわ」編集事務局 03-3964-1141(内線1239 広報普及係)
患者さまからの声
●2 階フロアーに時計が無いのは不便で ある。2 箇所ぐらい設置して欲しい。 →外来の各ブロックに時計が設置されて おりますが、1階及び2階フロアーの2 箇所に時計を追加しました。 ●玄関横の階段について、降りる際に階 段が同じ色なので怖い。階段の角の部分 に色をつけて欲しい。 →ご指摘の階段につきまして、段鼻に着 色を施し、安心して昇降できるようにい たしました。 ●受付に置いている外来医師配置表の文 字が小さ過ぎて読めない。もっと字を大 きくして欲しい。何の役にも立たない。 →外来医師配置表につきまして、これま での片面印刷から両面印刷に変更し、文 字を大きくしたものを置かせていただき ました。 ●渋沢サロンの丸テーブルが不安定であ る。テーブルごと倒れ、ガラス窓に頭 をぶつけた。安定感のあるテーブルに して欲しい。 →ご指摘を受け、床面とテーブルを固定 させていただきました。ご迷惑をお掛け して申し訳ございませんでした。■
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平成 26 年度 第1回健康長寿いきいき講座を開催しました!
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東京都健康長寿医療センターは、平成 25 年 6 月の新施設開所から 1 周年を迎え ました。 6 月 17 日( 火 曜 日 )、 板 橋 区 の 後 援 に より、「新病院開設一周年記念講演会」と 題して平成 26 年度第 1 回健康長寿いきい き講座を開催しました。 小林副院長によ る 司 会 進 行 の も と、 当 セ ン タ ー の 医 師 6 名が最新の治療について講演を行いまし た。天候にも恵まれ、約 400 名の皆様に ご参加いただきました。 次回の健康長寿いきいき講座は 9 月 30 日(火曜日)の開催を予定しています。「糸でんわ」編集事務局 03-3964-1141(内線1239 広報普及係)